JP6668184B2 - スライドドアのブラケット、車体の塗装方法、及びキャップカバー - Google Patents
スライドドアのブラケット、車体の塗装方法、及びキャップカバー Download PDFInfo
- Publication number
- JP6668184B2 JP6668184B2 JP2016133031A JP2016133031A JP6668184B2 JP 6668184 B2 JP6668184 B2 JP 6668184B2 JP 2016133031 A JP2016133031 A JP 2016133031A JP 2016133031 A JP2016133031 A JP 2016133031A JP 6668184 B2 JP6668184 B2 JP 6668184B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- slide door
- roller
- cover
- bracket
- cap cover
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Automobile Manufacture Line, Endless Track Vehicle, Trailer (AREA)
- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
Description
スライドドアを車体に支持する手段に、専用治具、或いは既存装置からなる簡易治具を用いた場合(例えば、特許文献1参照)、塗装前に治具を取付け、塗装後に治具を取り外して元の置き場所に運搬する必要があり、作業が煩雑になる。更に、重量のあるドアを保持するため、治具の強度が必要で治具が大型(高重量)となる。
この種のスライドドア構造は、スライドドアの移動を案内するスライドドアレールと、スライドドアレールを走行するローラーとを有しており、ローラーによりスライドドアを容易に移動可能にしている。塗装時に、このローラーの代替となる仮ローラーを用いる技術、及び、このローラーを支持するスライドドア用部品(ブラケット部材)を用いる技術が知られている(例えば、特許文献2、3参照)。
図1は、本発明の実施形態に係るスライドドアブラケット10(以下、「ブラケット10」と表記)を上方から見た図である。このブラケット10は、車両の車体にスライドドア11を取付ける車両用スライドドア構造の一部品を構成する。なお、車両は、スライドドア11で開閉されるドア開口部を有する車両であり、自動車等の四輪車である。なお、四輪車に限らず、スライドドア11を採用する車両を広く適用可能である。
図2はブラケット10を右側から見た図であり、図3は図1のIII方向から見た図である。なお、説明中、前後左右及び上下といった方向は、特に記載がなければ車体に搭載されたときの各方向を示す。また、各図に示すブラケット10は、右側のスライドドア11に取付けられるアッパー側、ミドル側、及びロア側のブラケットのうちのロア側のブラケットである。なお、左側のスライドドア11に取付けられるロア側のブラケットは、右側のブラケット10と左右対称構造である。各図の符号FRは車体前方を示し、符号UPは車体上方を示し、符号RHは車体右方を示している。
ブラケット本体21は、スライドドア11の車内側の面に取付けられる基端部21Aと、基端部21Aから前方かつ車内側(左側)に延びる延出部21Bとを一体に有する。さらに、ブラケット本体21は、延出部21Bの前端を構成し、ローラー支持体23を回動自在に支持する先端部21Cを一体に有する。このブラケット本体21は、金属製の板材等の剛性を有する板材で形成されている。
垂直ローラー31はスライドドアレール12の底板部12Pに載置される。これによって、垂直ローラー31の転動面31Mが底板部12Pに当接し、垂直ローラー31が底板部12Pを走行する。従って、スライドドア11等の自重をスライドドアレール12で支えるとともに、スライドドアレール12に沿ってスライドドア11の移動が案内される。
塗装ラインには、溶接処理(図4に符号SYで示す)を終えた車体が投入され、電着塗装を施す電着工程S1、中塗り塗装を施す中塗り工程S2、焼付け工程S3、上塗り塗装を施す上塗り工程S4、及び焼付け工程S5がこの順で実施される。本実施形態では、少なくとも電着工程S1への投入前のタイミング(例えば、図4の符号SAで示す工程)で、ブラケット10を用いてスライドドア11が車体に支持され、キャップカバー41により垂直ローラー31の転動面31Mが覆われる。
以上の塗装工程により、車体とスライドドア11の塗装が同時に実施され、車体とスライドドア11の塗装色を合わせることができる。塗装後は、車体に部品を組み付け、所定の検査等を行う組立処理(図4中、符号SKで示す)が実施される。また、少なくとも塗装が終了した後、例えば、焼付け工程S5の後、組立工程SKの間のタイミング(図4の符号SBで示す工程)で、キャップカバー41が取り外される。
図5は、キャップカバー41の側面図であり、図6は、図5のVI方向から見た図であり、図7は、図6のVII−VII断面図である。図8は、図1のVIII−VIII断面図である。
キャップカバー41は、耐熱性を有する材質で形成され、垂直ローラー31の転動面31Mを全周に渡って覆う筒状のカバー本体42と、カバー本体42の一端から内周側に折れ曲がる環状のエッジ部43とを一体に備えている。キャップカバー41の材質は、塗装時の熱処理に耐える耐熱性、及びスライドドア11の取付時や移動時にスライドドアレール12との間で作用する荷重に耐える強度を有するものが適用される。例えば、キャップカバー41の材質は、繊維強化プラスチックである。なお、繊維強化プラスチックに限らず、他の材料を適用してもよい。
図7に示すように、エッジ部43は、カバー本体42における符号X側、つまり、ブラケット10に固定される側に設けられる。エッジ部43は、図6に示すように、カバー本体42から全周に渡って内周側に延びる。また、エッジ部43は、中心軸線LCを通る断面視(図7参照)で一定の厚さに形成される。なお、エッジ部43には、内周側に突出する箇所(図6に符号Rで示す)が部分的に存在しているが、これらはキャップカバー41の樹脂成形時に樹脂が流れ込むランナーの部分であり、除去してもよい。
ここで、図9は垂直ローラー31にキャップカバー41を装着した状態を、スライドドアレール12とともに示した図である。なお、図9は、垂直ローラー31については外輪部分を示している。
図9に示すように、本構成では、エッジ部43が、キャップカバー41の符号X側、つまり、垂直ローラー31の支持軸31Jがブラケット10に固定される側に設けられる。従って、車幅方向外側の荷重F1が作用した際に、エッジ部43により効果的にキャップカバー41を外れ難くすることができる。
この角度θ1は、垂直ローラー31の下部を上部と比べて車幅方向外側(右側)にする角度である。このように垂直ローラー31が傾斜すると、キャップカバー41とスライドドアレール12との接触箇所が、垂直ローラー31が垂直のときの位置P1から位置P2へと車幅方向内側(左側)に移動する。これにより、接触箇所がエッジ部43に近づき、位置P2に作用する荷重F1でキャップカバー41が移動する事態を、この位置P2に近いエッジ部43で効率良く規制することができる。
ところで、塗装ラインには熱処理があるため、キャップカバー41の熱膨張の影響により、キャップカバー41の覆い部42Aの保持力が低下する。本構成では、特に高荷重F1が作用する方向へのキャップカバー41への移動を抑えるように、キャップカバー41に垂直ローラー31に係合するエッジ部43を設けている。これにより、高温環境下でキャップカバー41の保持力が低下してもキャップカバー41の脱落等を回避できる。
従って、塗装ラインにて、荷重F1と反対方向等への荷重が作用してもキャップカバー41の脱落等を抑えることができ、垂直ローラー31の転動面31Mへの塗料の付着を抑えることができる。
ここで、エッジ部43の内周側への突出量は、キャップカバー41の脱落等を防止可能な範囲であって、キャップカバー41を取り外す際に外部からエッジ部43にアクセス可能なスペースを確保する値にすることが好ましい。例えば、図8に示すように、垂直ローラー31の支持軸32Jを片持支持する第二板部23Bと、キャップカバー41との間に、エッジ部43を切断する工具が入るスペースLLを確保することにより、エッジ部43へのアクセスが容易になる。
なお、キャップカバー41は、垂直ローラー31をブラケット10に取付ける前に、垂直ローラー31に取付けてもよいし、垂直ローラー31をブラケット10に取付けた後に、垂直ローラー31に取付けてもよい。
また、キャップカバー41は、耐熱性を有する材質であるので、塗装ラインの乾燥炉での変形を抑えることができる。
例えば、上述した実施形態では、メインローラーとして機能する垂直ローラー31にキャップカバー41を取付ける場合を説明したが、サブローラーとして機能する水平ローラー32にもキャップカバー41を取付けてもよい。
また、キャップカバー1のエッジ部43は、キャップカバー41の脱落等を防止できる範囲で形状を変更してもよい。例えば、上述した実施形態では、エッジ部43が、キャップカバー41のカバー本体42から全周に渡って内周側に延びる場合を説明したが、全周に設けなくてもよい。
11 スライドドア
12 スライドドアレール
31 垂直ローラー(メインローラー)
31J、32J ローラー支持軸(支持軸)
31M、32M 転動面
32 水平ローラー(サブローラー)
41 キャップカバー
42 カバー本体
42A 覆い部
42B 端部
43 エッジ部
Claims (6)
- スライドドアに取付け可能であり、車体側のスライドドアレールを走行するメインローラーを有する、スライドドアのブラケットであって、
前記メインローラーの転動面を全周に渡って覆う筒状のカバー本体と、前記カバー本体から内周側に延びるエッジ部とを備えるキャップカバーを有し、
前記転動面は、前記メインローラーの回転軸線を通る断面視で径方向外側に凸の曲面形状であり、前記カバー本体は、前記キャップカバーの少なくとも車幅方向内側へのずれを規制可能に前記曲面形状に係合し、
前記メインローラーを支持するローラー支持軸のブラケット固定側が車幅方向内側に位置し、前記エッジ部は、前記メインローラーの車幅方向内側で、前記ローラー支持軸側に屈曲して当該キャップカバーの車幅方向外側へのずれを規制する形状に形成されていることを特徴とするスライドドアのブラケット。 - 前記カバー本体における前記エッジ部と反対側の端部は、前記メインローラーの転動面に沿って延びて前記メインローラーの端よりも突出することを特徴とする請求項1に記載のスライドドアのブラケット。
- 前記ローラー支持軸のブラケット固定側に位置し、前記ローラー支持軸を片持ち支持する板部を有し、
前記板部の一部に対し、前記メインローラーの径方向外側にスペースを空けて前記エッジ部が位置することを特徴とする請求項1又は2に記載のスライドドアのブラケット。 - 前記キャップカバーは、耐熱性を有する材質であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のスライドドアのブラケット。
- スライドドアのブラケットを含む車両用スライドドア構造を利用して、前記スライドドアを保持した状態で車体を塗装する方法であって、
前記ブラケットは、車体側のスライドドアレールを走行するメインローラーを有すると共に、前記メインローラーを支持するローラー支持軸のブラケット固定側が車幅方向内側に位置し、
前記メインローラーに取付け可能なキャップカバーが、前記メインローラーの転動面を全周に渡って覆う筒状のカバー本体と、前記カバー本体から内周側に延びるエッジ部とを備え、
前記転動面は、前記メインローラーの回転軸線を通る断面視で径方向外側に凸の曲面形状であり、前記カバー本体は、前記キャップカバーの少なくとも車幅方向内側へのずれを規制可能に前記曲面形状に係合し、
前記エッジ部は、前記メインローラーの車幅方向内側で、前記ローラー支持軸側に屈曲して当該キャップカバーの車幅方向外側へのずれを規制する形状に形成されており、
前記メインローラーに、前記キャップカバーを取付ける工程と、
前記車体に電着塗装、中塗り塗装、上塗り塗装を施す工程と、
該塗装工程後に前記キャップカバーを取り外す工程と、を有する、
ことを特徴とする車体の塗装方法。 - スライドドアのブラケットを含む車両用スライドドア構造を利用して、前記スライドドアを保持した状態で車体の電着塗装、中塗り塗装、上塗り塗装を行う際に、前記ブラケットのメインローラーに取付けられるキャップカバーであって、
前記ブラケットは、車体側のスライドドアレールを走行するメインローラーを有すると共に、前記メインローラーを支持するローラー支持軸のブラケット固定側が車幅方向内側に位置し、かつ、前記メインローラーの転動面は、前記メインローラーの回転軸線を通る断面視で径方向外側に凸の曲面形状を有する構成とされており、
当該キャップカバーは、前記メインローラーの転動面を全周に渡って覆う筒状のカバー本体と、前記カバー本体から内周側に延びるエッジ部とを備え、
前記カバー本体は、前記キャップカバーの少なくとも車幅方向内側へのずれを規制可能に前記曲面形状に係合し、
前記エッジ部は、前記メインローラーの車幅方向内側で、前記ローラー支持軸側に屈曲して当該キャップカバーの車幅方向外側へのずれを規制する形状であり、かつ、当該キャップカバーの中心軸線を基準にして所定の角度間隔で設けられて各エッジ部の間には隙間が設けられていることを特徴とするキャップカバー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016133031A JP6668184B2 (ja) | 2016-07-05 | 2016-07-05 | スライドドアのブラケット、車体の塗装方法、及びキャップカバー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016133031A JP6668184B2 (ja) | 2016-07-05 | 2016-07-05 | スライドドアのブラケット、車体の塗装方法、及びキャップカバー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018002012A JP2018002012A (ja) | 2018-01-11 |
JP6668184B2 true JP6668184B2 (ja) | 2020-03-18 |
Family
ID=60947309
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016133031A Active JP6668184B2 (ja) | 2016-07-05 | 2016-07-05 | スライドドアのブラケット、車体の塗装方法、及びキャップカバー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6668184B2 (ja) |
-
2016
- 2016-07-05 JP JP2016133031A patent/JP6668184B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2018002012A (ja) | 2018-01-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5627242B2 (ja) | ケーブル調節装置レール及びスナップ式取付けの滑車を備えた搬送装置 | |
US8344583B2 (en) | Slip ring cover for automotive alternator | |
JP5950623B2 (ja) | スラスト滑り軸受、およびスラスト滑り軸受とピストンロッドとの組合せ機構 | |
JP5620231B2 (ja) | 車両用ミラー装置 | |
JP2011521132A5 (ja) | ||
JP2015203499A (ja) | ベルト又はチェーンのためのプーリー装置、当該装置のための中空シャフトを製造するための方法及び当該装置を組み立てるための方法 | |
US20150291013A1 (en) | Slide structure for power slide door and cable assembly method for slide door center | |
US20160297340A1 (en) | Assist handle for car | |
JP6668184B2 (ja) | スライドドアのブラケット、車体の塗装方法、及びキャップカバー | |
EP3012413B1 (en) | Seal support structure for a circumferential seal of a gas turbine engine | |
KR20220093201A (ko) | 스플릿 베어링, 조립체 및 이의 제조 및 사용 방법 | |
CN106356769A (zh) | 新型汽车线缆分支夹线组件 | |
US20160362231A1 (en) | Universal enclosure attachment | |
JP2017200814A (ja) | 車両サンバイザー用の回転システム | |
JP2022055872A (ja) | ドア構造及び車両用ドアの組付方法 | |
KR101794839B1 (ko) | 열변형에 대응하는 플라스틱 펜더 | |
JP2023120301A (ja) | クリップ、クリップアセンブリ、ならびにその作製および使用方法 | |
JP6056582B2 (ja) | 車両用ステップ装置 | |
CN100999966A (zh) | 防粉尘型铰链 | |
JP7170370B2 (ja) | ボデープロテクタ、該ボデープロテクタを備えた車両下部構造 | |
KR101423141B1 (ko) | 커튼 또는 접이식 문에 사용되는 구부러진 레일을 제조하기 위한 장치 및 그에 의해 제조된 레일 | |
JP6131716B2 (ja) | 円すいころ軸受 | |
CA2835149C (en) | Height adjustment device for transit shaft and arm assembly | |
JP2010078080A (ja) | ダストカバー組付構造 | |
CN205767498U (zh) | 条形盖板零件热熔治具 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20181127 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190906 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20191001 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20191105 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200107 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200117 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200218 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200226 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6668184 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |