JP6668172B2 - コアキャッチャーおよびそれを用いた沸騰水型原子力プラント - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、コアキャッチャーおよびそれを用いた沸騰水型原子力プラントに関する。
コアキャッチャーは、原子力発電プラントで過酷事故が発生したことを想定し、溶融炉心(molten core)が原子炉圧力容器の底部を貫通して原子炉格納容器の床に落下した場合であっても、該溶融炉心の残骸である炉心デブリ(core debris)を受け止めて冷却可能な状態を維持し原子炉格納容器の健全性を担保し放射性物質の外部への放出を制限するための安全設備である。炉心デブリは内部に存在する放射性物質の崩壊熱により原子炉出力の1%程度の発熱が継続するため、冷却手段がない場合は、原子炉格納容器の基底コンクリート(base mat concrete)を溶融貫通(melt through)し大量の放射性物質が環境に放出される虞がある。このような事態に備えるため最近の沸騰水型軽水炉(BWR)では冷却チャンネルを持つコアキャッチャーの設置が計画されている。
例えば、欧州型ABWR(EU−ABWR)のコアキャッチャーは、放射状の冷却チャンネルを有していて、コアキャッチャー上部の冷却水を冷却チャンネルに再循環してデブリから発生する崩壊熱の冷却を効率的に行える特長がある。この冷却水の再循環は自然循環によって行われるため動的なポンプを必要としない。また、冷却チャンネルが放射状であることによって各冷却チャンネルに均一に冷却水を循環できる特性がある。
以下、従来のABWRと欧州型ABWR(EU−ABWR)のコアキャッチャーを例に、従来の沸騰水型軽水炉(BWR)における原子炉格納容器とコアキャッチャーについて図9から図16によりその概要を説明する。
(図9:ABWRの説明)
図9は、従来のABWRの原子炉格納容器の構成の例を示す立断面図である。図10は、従来のABWRの原子炉格納容器の構成の例を示す平面図である。図9において、炉心1は原子炉圧力容器2の内部に収納されている。原子炉圧力容器2は、原子炉格納容器3内に収納されている。原子炉格納容器3は円筒形状をしている(図10を参照。)。
原子炉格納容器3の内部は、原子炉圧力容器2を収納するドライウェル4と、ウェットウェル5とに区分けされており、ドライウェル4とウェットウェル5は原子炉格納容器3の一部を構成する。ウェットウェル5は内部に圧力抑制プール6を形成している。圧力抑制プール6の通常時水位6aは約7mである。圧力抑制プール6には約3,600mの大量のプール水が貯められている。圧力抑制プール6の上方にはウェットウェル気相部7が形成されている。ウェットウェル気相部7の高さは約12.3mである。ドライウェル4とウェットウェル5の外壁部は一体化して原子炉格納容器3の円筒状の外壁3aを構成している。ドライウェル4の天井部は平板になっておりこの部分をドライウェル4のトップスラブ4aと呼ぶ。
原子炉格納容器3の材質は、ABWRの場合は鉄筋コンクリート製である。そのため、ABWRの原子炉格納容器3を鉄筋コンクリート製原子炉格納容器(RCCV)と呼んでいる。気密性を確保するため、内面に鋼製ライナーが張られている(図示せず。)。図9および図10ではRCCVの例を示している。図10に示すように、RCCVの外壁3aは円筒形状をしている。RCCVの底部は基底マット99の部分99aによって構成されている。基底マット99は鉄筋コンクリート製である。基底マット99は原子炉建屋100の底部を構成している。なお、将来的には基底マット99をスチール・コンクリート複合構造(SC造)とすることも検討されている。
図9において、原子炉圧力容器2は、ベッセル・スカート62およびベッセル・サポート63を介して、円筒状のペデスタル61により支持されている。ペデスタル61を構成する円筒状の側壁(ペデスタル側壁61a)の厚さは例えば1.7mである。ペデスタル側壁61aは、コンクリート製で内側と外側の表面は鋼製である。外側の鋼は原子炉圧力容器2の荷重をほぼ単独で支持できる強度を持っている。ペデスタル側壁61aの底部は基底マットに接していて基底マット99によって支持されている。
ドライウェル4のうちベッセル・スカート62および原子炉圧力容器2の下方であって、円筒状のペデスタル側壁61aとその内側の基底マット99の部分99bにより囲まれる空間を、ペデスタルキャビティー61bという。ABWRのRCCVの場合は、ペデスタル側壁61aがウェットウェル5とドライウェル4の境界の壁を形成していて、特にこのペデスタルキャビティー61bの空間を下部ドライウェル4bと呼んでいる。下部ドライウェル4bの床から原子炉圧力容器2の底部までの高さは約11.55mである。また、ドライウェル4内の下部ドライウェル4b以外の上部の空間を上部ドライウェル4cと呼んでいる。
(図11:下部DW部分の説明)
図11は下部ドライウェル(下部DW)4bおよびその周辺の部分の拡大図である。下部DW4bの底には厚さ約1.6mのコンクリート床67が設けられている。コンクリート床67の内部にはサンプ68が設けられている。サンプ68の深さは約1.3mである。サンプ68は、原子炉圧力容器2に接続している配管や機器などからの冷却材の漏洩が発生した際に漏洩水をサンプ68内に導くように構成され、サンプ68内の水深を監視することによって漏洩検出を行うために設けられている。サンプ68は高電導度廃液サンプ68aと低電導度廃液サンプ68bとに分けて2個設置されているが(図10参照。)、図9および図11では1個のみを表示している。サンプ68には、過酷事故時に炉心デブリが流入することを防止するためにコリウムシールド(デブリの流入を防止する蓋)が設けられている(図示せず。)。コリウムシールドは多様なものが考案されているが、一例としては特許文献1に開示されたものがある。
下部ドライウェル4bには、原子炉圧力容器2の底部に接続された制御棒駆動機構10と、さらにその下に設置された制御棒駆動機構取扱い装置11が設けられている。制御棒駆動機構10は全部で約205本ある。制御棒駆動機構取り扱い装置11は、1本ずつとりはずした制御棒駆動機構10を装置内部に取り込み水平位置まで回転させて再び上部に持ち上げて外部への搬出を可能にする装置であって、メンテナンス上必須のものである。制御棒駆動機構取り扱い装置11は、全ての制御棒駆動機構10と位置を合わせられるようにするため、全体が水平方向に回転するようになっている。このため、制御棒駆動機構取扱い装置11の上面はターンテーブル11aとも言われている。
制御棒駆動機構取扱い装置11の高さは、制御棒駆動機構10を内部に収納するため約4.6mある。ターンテーブル11aの上は運転員が立って作業を実施できるようになっている。そのためターンテーブル11aと制御棒駆動機構10の下端の間隔は約2.2mの高さがある。一方、制御棒駆動機構取扱い装置11の下端とコンクリート床67との間隔は約10cmしかなく、ほとんど隙間がない状態である。制御棒駆動機構取扱い装置11の下端の高さは基底マットの部分99bの上端から約1.7mである。一方、コンクリート床67の上端の高さは基底マットの部分99bの上端から約1.6mである。そのため、コアキャッチャーを設置するスペースは全くなく、コアキャッチャーは設置されていない。従来のABWRの下部ドライウェル4bには制御棒駆動機構10と制御棒駆動機構取り扱い装置11が設置されているため、下部ドライウェル4bは単なる空間ではなくコアキャッチャーを設置することはできない。
下部ドライウェル4bをあたかも単なる空間としてコアキャッチャーおよびその関連設備(ホッパ)を設置する方法は、概念としては考案されているが(例えば、特許文献2)、実際には、従来のABWRの下部ドライウェル4bには余剰の隙間(clearance)はなく、そのような(特許文献2に示される)コアキャッチャーを設置することは全く不可能である。
従来のABWRの原子炉格納容器の大きさと形状は上述のように標準化されている。因みに、基底マットの部分99bの上端からトップスラブ4aの下端までの高さ(原子炉格納容器3の全高)は約29.5mである。
ドライウェル4と圧力抑制プール6はLOCAベント管8により連結されている。LOCAベント管8はたとえば10本など複数個設置される(図10を参照)が、図9および図11では2本のみを表示している。LOCAベント管8は圧力抑制プール6のプール水に水没している部分に水平ベント管8aがありプール水中に開口している。RCCVの場合は、水平ベント管8aは一つのLOCAベント管8に縦方向に3本設置されている。最上段の水平ベント管の上端の高さは基底マットの部分99bから約3.85mである。
事故時には、圧力抑制プール6のプール水は非常用炉心冷却系等の安全系の水源として使用される。その場合でも、プール水の水深は最上段の水平ベント管8aの上端より約0.61m〜1.0mを下回らないようにプール水の量が確保されている。これは、水平ベント管8aによる凝縮機能を確保するためである。このため、圧力抑制プール6の事故時最低水位6bは約4.46m〜4.85mの最低水位を維持できるようになっている。
また、RCCVの場合は、LOCAベント管8が円筒状のペデスタル側壁61aの内部を通って設置されている。そのためRCCVの場合は、このペデスタル側壁61aをベント壁61cとも言う。前述のように、ベント壁61cは厚さが約1.7mのコンクリート製で内側と外側の表面は鋼製である。外側の鋼は原子炉圧力容器2の荷重を単独で支持できる強度を持っている。コンクリートの部分はペデスタル61の強度を補強するとともにLOCAベント管8を保持する機能を有している。LOCAベント管8とペデスタル61は原子炉格納容器3の一部を構成する。
過酷事故時に圧力抑制プール6の水量を十分に確保して水温を低く維持する方法の一つとして、外部水源からの水の補給がある。補給手段としては一般に可搬式ポンプ、消火系ポンプ、代替注水ポンプなど多様な手段がある(図示せず。)。
原子炉格納容器3の設計圧力は、RCCVの場合は約3.16kg/cm(0.310MPa,ゲージ圧)である。円筒状の外壁3aとトップスラブ4aは、それぞれ、厚さ約2mと約2.4mの鉄筋コンクリート製で、その内表面に放射性物質の漏洩抑制の目的で鋼製ライナー(図示せず。)を内張りした構造となっている。基底マット99は約5mの厚さの同じく鉄筋コンクリート製になっている。
原子炉格納容器3の設計漏洩率は約0.4%/日である。なお、最近では、原子炉格納容器3の円筒状の外壁3aとトップスラブ4aを、鉄筋コンクリートではなくスチール・コンクリート複合構造(SC造)で構成する案も検討されている。このSC造は、リブで固定された2枚の型枠鉄板の間にコンクリートを充填したものである。鉄筋の敷設が不要で、モジュール工法が可能な点が特長である。また、強度が増すため設計圧をより高くすることも可能である。SC造の構造物の原子力プラントへの採用例としては、東芝・ウェスティングハウス社のAP1000(登録商標)の遮蔽建屋がある。
(図12、13:EU−ABWRの説明)
次に図12および図13によってEU−ABWRのコアキャッチャーの設置状況について説明する。図13は下部ドライウェル4bの部分を拡大して示したものである。
図12および図13において、下部ドライウェル4bの下部の基底マットの部分99bの上にコアキャッチャー30が設置されている。従来のABWRの厚さ約1.6mのコンクリート床67(図9、図11)は削除されていてその部分にコアキャッチャー30が設置されている。さらに、EU−ABWRの場合は下部ドライウェル4bの高さが通常のABWRの場合より約2.1m高く、厚さ約1.6mのコンクリート床を削除した分と合わせてコアキャッチャー30を設置できる空間の高さは約3.7mある。コアキャッチャー30の高さは約2.45mである。
さらに、コアキャッチャー30の上部に蓋31が設けられている。蓋31の上端の高さは基底マット99の上端から約3.6mである。蓋31にはサンプ68が設けられている。サンプ68の深さは約1.3mであり、このサンプ68をコアキャッチャー30と干渉することなく設置するために蓋31の位置は高くなっている。制御棒駆動機構取扱い装置11の下端の高さは基底マット99上端から約3.7mである。従って、高さ約2.45mのコアキャッチャー30を高さ約3.6mの蓋31とともに設置することが可能である。
(溶融弁の説明)
また、炉心溶融に至った場合に備えてペデスタルキャビティー61bに、溶融弁64と、LOCAベント管8からペデスタル側壁61aを貫通し溶融弁64に接続する下部ドライウェル冠水配管65が設けられている。この溶融弁64と下部ドライウェル冠水配管65は、LOCAベント管8の全てに設置されている。溶融弁64は、下部ドライウェル4bの温度が約260℃に達すると、低融点のプラグ部分が溶融して開になる。
炉心溶融事故時には、炉心溶融物が、原子炉圧力容器2の底部を溶融貫通して、ペデスタルキャビティー61b内に落下して、制御棒駆動機構取り扱い装置11を溶融貫通し、下部のコアキャッチャー30によって保持される。これによりペデスタルキャビティー61b内の温度が急激に上昇すると、溶融弁64が開になり、LOCAベント管8内の冷却水が、下部ドライウェル冠水配管65を通り、ペデスタルキャビティー61b内に流入して、コアキャッチャー30上の炉心溶融物を冠水して冷却する。冷却された炉心溶融物は、一部が固化した炉心デブリになる。また、LOCAベント管8内の冷却水は、水平ベント管8aを通り圧力抑制プール6から供給されている。
次に、図14から図16により、従来のEU−ABWRのコアキャッチャーの構成を説明する。図14は、従来のEU−ABWRのコアキャッチャーの構成を示す立面図である。図15は、従来のEU−ABWRのコアキャッチャーの構成を示す平面図である。図16は、従来のEU−ABWRのコアキャッチャーの冷却チャンネルを立体的に示す斜視図である。
(図14の説明)
図14において、コアキャッチャー30はペデスタル側壁61aと基底マットの部分99bで囲まれた下部ドライウェル4bの底部に設置されている。コアキャッチャー30は皿状のベイスン32によって構成される。ベイスン32は鋼製で厚さは約1cmである。この厚さは強度上の必要性などに応じて約5cm、約10cmなどとする場合もある。ベイスン32の上に耐熱材層33と犠牲層34の層がある。耐熱材層33は、アルミナ(酸化アルミニウム)とジルコニア(酸化ジルコニウム)の耐熱煉瓦を張り合わせたもので、厚さは約17.5cmである。
犠牲層34は、コンクリート製で厚さは約5cmである。犠牲層34は、炉心デブリが落下した際に溶融弁64から冷却水が供給され炉心デブリの冷却が開始するまでの間に、炉心デブリの熱で浸食されつつ、耐熱材層33が許容温度以上に加熱されるのを防止する。ベイスン32の外周部は、軸を鉛直方向とする円環状のライザー側壁38aに接続している。ライザー側壁38aの外側に約10cmの間隔を置いて、ライザー側壁38aを取り囲む円環状のダウンカマー側壁39aがある。ダウンカマー側壁39aの上端の高さは基底マットの部分99bの上端から約2.45mである。また、コアキャッチャー30の上部に蓋31が設けられている。基底マットの部分99bから蓋31の上端までの高さは約3.6mである。
蓋31は、溶融炉心が上方から落下してくると直ちに犠牲層34の上に落下する構造となっている。その後は炉心デブリの高温によって溶融しデブリの一部となる。ベイスン32の下には多数の放射状の冷却チャンネル35が設けられている(図15を参照。)。冷却チャンネル35の勾配は約10度である。冷却チャンネル35の長さは約4mである。冷却チャンネル35はベイスン32の下部に設けられた多数のチャンネル側壁(リブ)35aによって構成される(図15、図16を参照。)。冷却チャンネル35の数は例えば16個である。冷却チャンネル35の数は必要に応じて変更される。チャンネル側壁35aは冷却フィンの機能とベイスン32の荷重を支えるリブの役目を有している。チャンネル側壁35aの材質は、鋼あるいは銅などの伝熱性の良い金属である。
放射状の冷却チャンネル35の中心部には、軸を鉛直方向とする円筒状の分配器36が設けられている。分配器36の直径は例えば約2mである。分配器36の直径は必要に応じて変更される。分配器36には冷却チャンネル35のチャンネル入口35bが接続されていて、分配器36から冷却チャンネル35の全てに均一に冷却水を供給することができる構成になっている。分配器36の下端は底板36aによって閉じていて、底板36aは基底マットの部分99bに接している。分配器36の内部には分配器支柱36bがある。分配器支柱36bは必要に応じて複数本を設置する場合があるが、図では1本のみの場合を表示している。分配器支柱36bはベイスン32に接していて、これにより分配器36はベイスン32の荷重の一部を支えている。
放射状の冷却チャンネル35の外周部の出口は、冷却水が鉛直に上昇するライザー38に接続されている。ライザー38はライザー側壁38aとダウンカマー側壁39aの間の約10cmの間隔の流路である。ライザー38の上端のライザー出口38bはコアキャッチャー30の上部に開口していて、冷却水はライザー38の内部を上昇してライザー出口38bからコアキャッチャー30の上部に流出する構造となっている。
さらに、ライザー38の外側に円環状のダウンカマー39が設けられている。ダウンカマー39は、ダウンカマー側壁39aとペデスタル側壁61aの間の約30cmの間隔の流路である。ダウンカマー39の上端もコアキャッチャー30の上に開口している。ダウンカマー39は下部ドライウェル4bの底部まで下降し冷却水注入配管37の冷却水注入配管入口37aに接続されている。冷却水注入配管37はさらに、冷却水注入配管出口37bで分配器36の側壁36cに接続している。
この構造により、コアキャッチャー30の上部に蓄積した冷却水は、再びダウンカマー39内を下降して冷却水注入配管37を通り分配器36に至り、冷却チャンネル35の冷却水として使用される。このようにコアキャッチャー30の上部の冷却水はダウンカマー39によって再循環される構造となっている。ベイスン32、冷却チャンネル35、分配器36、冷却水注入配管37は水密構造になっていて、冷却水が漏洩しないようになっている。
ベイスン32の上部にある炉心デブリを冠水して冷却する冷却水は、溶融弁64が炉心デブリの熱で溶融することによって、LOCAベント管8から下部ドライウェル冠水配管65を通り供給される。炉心デブリが冠水するまでの間は、犠牲層34が溶融することによって耐熱材層33およびベイスン32が過度に加熱されることのない構造となっている。
コアキャッチャー30の本体部分30aは、ベイスン32、分配器36、冷却チャンネル35、ライザー38の部分をさす。耐熱材層33および犠牲層34は、本体部分30aを防護する機能を有している。また、ダウンカマー39および冷却水注入配管37は、本体部分30aに冷却水を循環して供給する機能を有している。
(図15の説明)
図15は従来のEU−ABWRのコアキャッチャーの冷却チャンネル35の位置での平面図である。冷却チャンネル35は分配器36を中心に放射状に構成されている。冷却チャンネル同士はチャンネル側壁(リブ)35aによって構造上仕切られている。チャンネル側壁35aには開口部(図示せず。)があり、冷却水が冷却チャンネル間で行き来できるようになっている場合がある。また、外周部の強度を増すとともに伝熱フィンの数も増すために、外周部でチェンネル側壁(リブ)35aの数を増加させる場合がある(特許文献3を参照。)。
(図16の説明)
図16は従来のEU−ABWRのコアキャッチャーの冷却チャンネル35の構成を示す斜視図である。なお、図16で、壁の厚みの図示は省略している。
冷却チャンネル35は、ベイスン32の部分32aとチャンネル側壁35aとチャンネル底板35cで構成され、その形状は扇型である。冷却チャンネル35は外周部に行くほど高くなるように傾斜している。傾斜角度は約10度である。チャンネル入口35bは分配器36の側壁36cに接続している。冷却チャンネル35の他端はライザー38に接続している。ライザー38はライザー側壁38aとライザーリブ38cとダウンカマー側壁39aとによって構成されている。
冷却水は、チャンネル入口35bから冷却チャンネル35内に流入して、炉心デブリの熱で加熱され、ライザー38の内部を上昇して、ライザー出口38bからコアキャッチャー30の上部に流出する。冷却水は、その後再びダウンカマー39の隙間を下降して冷却水注入配管入口37aから冷却水注入配管37の内部に流入して、さらに冷却水注入配管出口37bから分配器36の内部に流入する(図14および図15を参照。)。分配器36内に流入した冷却水は再び冷却チャンネル35の内部を循環する。
この冷却水の再循環の駆動力は高さ約2.45mのダウンカマー39内の冷却水の水頭である。この駆動力を確保するため、従来のEU−ABWRのコアキャッチャーの高さは蓋31を除くと約2.45mとなっている。チャンネル底板35cの下部にはコンクリートを充填して冷却水注入配管37もコンクリートで埋設する。これによって冷却チャンネル35にかかる荷重を支える。コンクリートを充填する代わりにチャンネル底板35cを支えるリブ等の支持装置を設ける場合もある。
(従来の問題点)
EU−ABWRの原子炉格納容器3では、従来のABWRに比べて下部DW4bの高さを約2.1m長くしたため、原子炉圧力容器2および炉心1の高さも約2.1m高くなり、耐震性が悪化している。耐震性の悪化は、欧州のように地震条件の厳しくないところでは問題ないが、日本のように地震条件の厳しいところでは好ましくない。また、原子炉格納容器3の全高も約2.1m高くなり、原子炉建屋100の全高も約2.1m高くなり、その分コンクリート物量が増大し経済性が悪化している。
EU−ABWRの原子炉格納容器3の全高は、基底マットの部分99bの上端からトップスラブ4aの下端までで約31.6mとなっている。このようにコアキャッチャー30を設置することにより、設置場所の下部DW4bだけではなく、原子炉格納容器3および原子炉建屋100も含めて全体に影響が及ぶ。
このような問題を回避する一つの方法は、下部DW4bの底部の部分の基底マットの部分99bを約2.1m掘り下げてコアキャッチャー30を設置することである。掘り下げた部分のコンクリート内に従来あった鉄筋は切断され削除することになる。しかし、この場合には基底マット99の構造が複雑化するので、工期が長期化するとともに強度が弱くなり地震にも弱くなってしまう。
従来のABWRの原子炉格納容器3の場合は、下部DW4bの高さはEU−ABWRの場合と異なり約2.1m高くしていない。基底マットの部分99bを掘り下げることも、建設工程および構造強度の点で望ましくない。そのためコアキャッチャーを設置するスペースは、制御棒駆動機構取扱い装置11の下端と約10cmの間隔を確保するとコンクリート床67を削除して得られる約1.6mの高さに制限される。EU−ABWRのコアキャッチャー30では、前述のように高さは約2.45mあり、また、蓋31の上端の高さは約3.6mあるので上記の約1.6mの高さのABWRのコアキャッチャー設置スペースに収納することは不可能である。
高さ約1.6mのABWRのコアキャッチャー設置スペースにコアキャッチャー30を設置するためには、冷却チャンネル35の勾配を小さくしてベイスン32を薄くし分配器36の高さも低くするなどで実施可能である。しかし、この場合にはダウンカマー39の高さが約2.45mから約1.6mに低減してしまう。ダウンカマー39の高さはコアキャッチャー30の上部の水を冷却水注入配管37、分配器36、冷却チャンネル35、ライザー38と循環させる駆動力の水頭を決定している。そのためダウンカマー39の高さが約1.6mに減少すると、冷却チャンネル35を流れる冷却水の循環流量が減少してしまい、炉心デブリから生じる崩壊熱を十分に冷却できなくなるという問題がある。
また、ダウンカマー39によってコアキャッチャー30の上部の冷却水を再循環する流量は、冷却チャンネル35およびライザー38の内部の冷却水とダウンカマー39内の冷却水との密度差によって決まる。この密度差はダウンカマー39に流入するコアキャッチャー30の上部の冷却水の温度が低いほど大きくなる。しかし、一般的にコアキャッチャー30の上部には最も高温の炉心デブリがあり、これが冷却水を加熱するため、ダウンカマー39に流入する冷却水の温度を低く維持することは物理的に困難である。そのため、炉心デブリが落下した直後は良いが、長時間経過するとコアキャッチャー30の上部の冷却水の温度が上昇してしまい十分な自然循環流量が得られなくなるという問題がある。
また、ダウンカマー39によって再循環される冷却水はコアキャッチャー30の上部の炉心デブリと接触した冷却水であるため、炉心デブリの一部が遊離してダウンカマー39の内部に流入してコアキャッチャー30の下部に移行する可能性がある。その場合、コアキャッチャー30は、炉心デブリを保持して冷却する機能を喪失する恐れがある。このようなことを防止するためダウンカマー39の開口部にフィルターを設置するが、このフィルターが過酷事故時に散乱したルースパーツによって目詰まりする可能性がある。原子炉圧力容器2の底部を溶融貫通して炉心デブリがコアキャッチャー30の上部に落下するので、断熱材などがルースパーツになる可能性がある。ルースパーツによってフィルターが目詰まりすると、十分な再循環流量が得られなくなる問題がある。
また、従来のコアキャッチャー30では、プラントが通常運転時には冷却チャンネル35の内部には冷却水が存在しない。炉心デブリが落下して下部ドライウェル4bの温度が上昇して溶融弁64が溶融することによって、LOCAベント管8内の水が、コアキャッチャー30と炉心デブリを冠水して、ダウンカマー39内を下降して、冷却水注入配管37と分配器36を通ってから、冷却チャンネル35の冷却が行われる。従って、炉心デブリが落下してから冷却チャンネル35によるベイスン32の冷却が開始されるまでに時間遅れがある。この間は犠牲層34と耐熱材層33とによってベイスン32の過熱を防止するが、炉心デブリの落下時の衝撃によって犠牲層34と耐熱材層33が損傷した場合は、炉心デブリが直接ベイスン32に接触してベイスン32の一部が溶融する恐れがある。
特開2015−190876号公報 特開2008−241657号公報 米国特許第8,358,732号明細書 国際公開2016/002224号
実施形態は、従来のABWRの下部ドライウェルに制御棒駆動機構取扱い装置と干渉することなく設置可能な本体部分の高さが約1.6m以内の薄型のコアキャッチャーを提供する。通常運転時に冷却チャンネル内に冷却水が存在し過酷事故時に炉心デブリが落下して来た際に直ちに冷却チャンネルによる冷却を行うことが可能なコアキャッチャーを提供する。薄型であっても冷却チャンネル内を流れる冷却水の流量を自然循環力で十分に確保することができるコアキャッチャーを提供する。コアキャッチャー上面の冷却水は冷却チャンネルに再循環されず炉心デブリやルースパーツの冷却チャンネルへの流入を防止できるコアキャッチャーを提供する。
実施形態によれば、コアキャッチャーは、基底マットと、前記基底マットの上に構築された原子炉建屋と、前記原子炉建屋の内部で前記基底マットの部分の上に構築されトップスラブ下端までの全高が29.5mを上回らない原子炉格納容器と、炉心と、前記炉心を収容する原子炉圧力容器と、前記原子炉格納容器の一部を構成し前記原子炉圧力容器を収納するドライウェルと、前記基底マットに接続し前記原子炉圧力容器をベッセル・スカートとベッセル・サポートを介して支えるペデスタルと、前記原子炉格納容器の一部を構成し前記ペデスタルの周囲に設けられ圧力抑制プールを下部に収納し上部にウェットウェル気相部を有するウェットウェルと、前記ペデスタルの側壁の内部に設けられ前記ドライウェルと前記圧力抑制プールとを連結するLOCAベント管と、前記ドライウェルのうち前記ベッセル・スカートおよび前記原子炉圧力容器の下方であって、ペデスタルの円筒状のペデスタル側壁とその内側の基底マットの部分により囲まれる空間である下部ドライウェルと、前記下部ドライウェルの内部に前記原子炉圧力容器の下部に接続して設けられた制御棒駆動機構と、前記下部ドライウェルの内部に前記制御棒駆動機構の下方に設けられた制御棒駆動機構取扱い装置と、を有する沸騰水型原子力プラントに供するコアキャッチャーであって、前記下部ドライウェルの前記基底マットの部分の上に設置された分配器と、前記分配器の上に設置されたベイスンと、前記ベイスンの下面に設置され前記分配器に入口が接続し放射状に延びる冷却チャンネルと、前記冷却チャンネルの出口に接続し鉛直に上に延び上端が閉鎖したライザーと、を備え、前記制御棒駆動機構取扱い装置の下端と接触することなく前記制御棒駆動機構取扱い装置の下部に設置された本体部分と、前記ライザーの上端に接続し前記本体部分の上を覆い、前記制御棒駆動機構取扱い装置の下端と接触することなく前記制御棒駆動機構取扱い装置の下部に設置された蓋と、一端が前記圧力抑制プールに開口し前記ペデスタル側壁を貫通し他端が前記分配器に接続しプール水を前記分配器に供給する冷却水注入配管と、一端が前記ライザーに接続し前記ペデスタル側壁を貫通しライザーの上端よりも上に延び他端が前記圧力抑制プールの事故時の最低水位よりも低い位置でプール水中に浸漬して開口するチムニー配管と、を有し、前記本体部分の上端および前記蓋の上端の前記基底マットの部分の上端からの高さは前記制御棒駆動機構取扱い装置の下端の高さよりも低いことを特徴とする。
また、実施形態によれば、沸騰水型原子力プラントは、基底マットと、前記基底マットの上に構築された原子炉建屋と、前記原子炉建屋の内部で前記基底マットの部分の上に構築されトップスラブ下端までの全高が29.5mを上回らない原子炉格納容器と、炉心と、前記炉心を収容する原子炉圧力容器と、前記原子炉格納容器の一部を構成し前記原子炉圧力容器を収納するドライウェルと、前記基底マットに接続し前記原子炉圧力容器をベッセル・スカートとベッセル・サポートを介して支えるペデスタルと、前記原子炉格納容器の一部を構成し前記ペデスタルの周囲に設けられ圧力抑制プールを下部に収納し上部にウェットウェル気相部を有するウェットウェルと、前記ペデスタルの側壁の内部に設けられ前記ドライウェルと前記圧力抑制プールとを連結するLOCAベント管と、前記ドライウェルのうち前記ベッセル・スカートおよび前記原子炉圧力容器の下方であって、ペデスタルの円筒状のペデスタル側壁とその内側の基底マットの部分により囲まれる空間である下部ドライウェルと、前記下部ドライウェルの内部に前記原子炉圧力容器の下部に接続して設けられた制御棒駆動機構と、前記下部ドライウェルの内部に前記制御棒駆動機構の下方に設けられた制御棒駆動機構取扱い装置と、前記下部ドライウェルの前記基底マットの部分の上に設置された分配器と、前記分配器の上に設置されたベイスンと、前記ベイスンの下面に設置され前記分配器に入口が接続し放射状に延びる冷却チャンネルと、前記冷却チャンネルの出口に接続し鉛直に上に延び上端が閉鎖したライザーと、を備え、前記制御棒駆動機構取扱い装置の下端と接触することなく前記制御棒駆動機構取扱い装置の下部に設置された本体部分と、前記ライザーの上端に接続し前記本体部分の上を覆い、前記制御棒駆動機構取扱い装置の下端と接触することなく前記制御棒駆動機構取扱い装置の下部に設置された蓋と、一端が前記圧力抑制プールに開口し前記ペデスタル側壁を貫通し他端が前記分配器に接続しプール水を前記分配器に供給する冷却水注入配管と、一端が前記ライザーに接続し前記ペデスタル側壁を貫通しライザーの上端よりも上に延び他端が前記圧力抑制プールの事故時の最低水位よりも低い位置でプール水中に浸漬して開口するチムニー配管と、前記本体部分と前記蓋と前記冷却水注配管と前記チムニー配管とから成るコアキャッチャーと、を有し、前記本体部分の上端および前記蓋の上端の前記基底マットの部分の上端からの高さは前記制御棒駆動機構取扱い装置の下端の高さよりも低いことを特徴とする。
実施形態によれば、ABWRと同じ下部ドライウェル構造を持つ原子力プラントにおいて、原子炉格納容器の全高約39.5mを増やすことなく下部ドライウェル内の大半を占める制御棒駆動機構取扱い装置の下のごくわずかな空間にコアキャッチャーの本体部分を設置することが可能になる。ココアキャッチャーの本体部分の高さは約1.6mの薄型であるが、コアキャッチャーの本体部分よりも上方に高く延びて圧力抑制プールのプール水中に開口するチムニー配管によってプール水を約4mの大きな水頭で冷却チャンネル内に循環し溶融デブリを冷却することができる。
本発明の実施形態に係わるコアキャッチャーの原子力プラント内での設置状況を示す立面図。 本発明の実施形態に係わるコアキャッチャーの下部ドライウェル内での設置状況を示す立面図。 本発明に係わるコアキャッチャーの第1の実施形態の構成を示す立面図。 本発明に係わるコアキャッチャーの第1の実施形態の構成を示す平面図。 本発明に係わるコアキャッチャーの第1の実施形態の変形例の構成を示す立面図。 本発明に係わるコアキャッチャーの第1の実施形態のもう一つの変形例の構成を示す立面図。 本発明に係わるコアキャッチャーの第2の実施形態の構成を示す平面図。 本発明に係わるコアキャッチャーの第2の実施形態の構成を示す立面図。 従来のABWRの原子炉格納容器の構成を示す立面図。 従来のABWRの原子炉格納容器の構成を示す平面図。 従来のABWRの原子炉格納容器(下部ドライウェル)における制御棒駆動機構取扱い装置とコンクリート床の構成を示す立面図。 従来のEU−ABWRWの原子炉格納容器の構成を示す立面図。 従来のEU−ABWRの原子炉格納容器(下部ドライウェル)における制御棒駆動機構取扱い装置とコアキャッチャーの設置状況を示す立面図。 従来のEU−ABWRのコアキャッチャーの構成を示す立面図。 従来のEU−ABWRのコアキャッチャーの構成を示す平面図。 従来のEU−ABWRのコアキャッチャーの冷却チャンネルの構成を示す斜視図。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施の形態を図1から図6に基づいて説明する。図1から図6においては図9から図16と同一部分には同一符号を付して重複する部分の説明は省略し要部のみを説明する。
(図1、2の説明)
図1は、本発明に係わるコアキャッチャーの通常のABWRの原子炉格納容器における設置の状況を説明する立面図である。図2は、本発明に係わるコアキャッチャーの通常のABWRの原子炉格納容器3の下部ドライウェル4b内における設置の状況を説明する拡大図である。
図1および図2において、コアキャッチャー30の本体部分30aの高さは約1.6mである。コアキャッチャー30の本体部分30aは、ABWRの原子炉格納容器3の下部DW4bの底部の高さ約1.6mのコンクリート床67(図11を参照)を削除した空間に設置されている。このため、EU−ABWRのように下部DW4bの高さ、原子炉格納容器3の高さ、および、原子炉建屋100の高さを約2.1m高くすることは実施していない。原子炉格納容器3の全高は、基底マットの部分99bの上端からトップスラブ4aの下端までで約29.5mである。
コアキャッチャー30の本体部分30aは、制御棒駆動機構取扱い装置11の下端(高さ約1.7m)と接触することなく制御棒駆動機構取扱い装置11の下部に設置されている。蓋31も、制御棒駆動機構取扱い装置11の下端(高さ約1.7m)と接触することなく制御棒駆動機構取扱い装置11の下部に設置されている。コアキャッチャー30の本体部分30aの上端および蓋31の上端の高さは少なくとも基底マットの部分99bの上端から1.7mを下回っている。
(図3の説明)
次に、図3〜図6により本発明による第1の実施形態の構造を説明する。
図3において、本発明のコアキャッチャー30の本体部分30aはベイスン32、分配器36、冷却チャンネル35、ライザー38で構成される。
本実施形態が従来例と異なる点は、冷却チャンネル35の勾配を例えば約5度として(従来は約10度)コアキャッチャー30の本体部分30aの全高が約1.6mとなる薄型であり少なくとも制御棒駆動機構取扱い装置11の下端の高さ1.7mよりも低いこと、蓋31はコアキャッチャー30の本体部分30aの上端(ライザー38の上端)に接して設けられていること、蓋31にサンプが設けられていないこと、ダウンカマーがないこと、冷却水注入配管37はベント壁61cを貫通してその先端は圧力抑制プール6のプール水中に開口していること、ライザー38の上端は閉じられてコアキャッチャー30の上部に開口していないこと、新たにチムニー配管40を設けチムニー配管40の一端はライザー38に接続していること、さらに、チムニー配管40はベント壁61cを貫通してその先端は圧力抑制プール6のプール水中に開口していること、チムニー配管40はライザー38の上端よりも上方に高く延びていることである。
チムニー配管40の圧力抑制プール6内の開口部40aの高さは、従来のEU−ABWRのコアキャッチャー30のダウンカマー39の高さである約2.45mよりも高く、事故時の圧力抑制プール6の最低プール水深約4.46m〜約4.85mよりも低いように設定する。例えば、チムニー配管40の上端の高さは約4mである。なお、冷却チャンネルの構造は、たとえば図16に示したものと同じである。
(図4の説明)
図4は、本発明に係わるコアキャッチャーの第1の実施形態の概要を示す平面図である。蓋31、犠牲層34のコンクリート、耐熱材層33の耐熱レンガ、および、ベイスン32の鋼鈑を取り除いて各冷却チャンネル35が露出した視点で描いてある。
図4において、冷却チャンネル35の数は例えば10個である。LOCAベント管8の数は例えば10個である。但し、冷却チャンネル35の数は10個に限定されない。例えば、LOCAベント管8の数が8の場合には、8個、16個、32個など冷却性能および構造強度等を勘案して最適な数のものが使用され得る。チムニー配管40はLOCAベント管8と干渉しない位置に設けられている。図4では、例えば、LOCAベント管8の間の中間に設けられている。チムニー配管40はベント壁61cの内部に設けられている(図3を参照。)。
このように構成される本実施形態では、冷却水注入配管37、分配器36、冷却チャンネル35、ライザー38、チムニー配管40は、圧力抑制プール6と常時連通していて、圧力抑制プール6のプール水で満たされている。原子炉事故時には、圧力抑制プール6のプール水の密度と冷却チャンネル35、ライザー38およびチムニー配管40の内部を流れる冷却水の密度の差によって、プール水が冷却チャンネル35の内部に供給される。チムニー配管40の開口部40aの高さは約4mの部分とするので、チムニー配管40の内部には、冷却チャンネル35で炉心デブリの崩壊熱によって加熱されて高温低密度となった冷却水が、約4mの高さまで存在する。蒸気が発生して2相流になっている場合もある。
一方、圧力抑制プール6には約4mの高さまで低温高密度のプール水が存在し、それぞれの水の密度差により冷却水を冷却水注入配管37に供給することができる。プール水の水深の水頭が約4mあるので、従来のEU−ABWRのコアキャッチャーのダウンカマー39の約2.45mの水頭をはるかに上回り、より大きな自然循環水量が得られる。また、圧力抑制プール6には大量のプール水があり低温高密度を維持できるため、大きな密度差により大きな自然循環水量を確保することが可能になる。
過酷事故時に長期で圧力抑制プール6の水温を低く維持する方法としては、外部水源からの注水および静的格納容冷却系の凝縮水を圧力抑制プールの内部に注水することなどで実施する(特許文献4を参照。)。
従来のコアキャッチャー30ではベイスン32の上部の炉心デブリで加熱された低密度の高温水をダウンカマー39により供給するので密度差が小さくなり大きな再循環流量を得ることが困難であったが、本実施形態ではこの課題が解決できる。
また、ベイスン32の上部の炉心デブリやルースパーツを含む冷却水を再循環して使用しないため、冷却チャンネル35等が炉心デブリやルースパーツによって閉塞して冷却機能を喪失する可能性を削除することができる。
通常運転中に常時冷却チャンネル35の内部に圧力抑制プール6のプール水が供給されているため、事故時に炉心デブリが落下した際の衝撃によって犠牲層34と耐熱材層33が損傷しても、ベイスン32の冷却を直ちに開始することができる。ベイスン32の温度が上昇すれば、冷却チャンネル35内に事故前から存在する冷却水による冷却が自然に開始されて、自然循環によって冷却水がその後も安定的に供給される。
この機能によって、本実施形態のコアキャッチャーの場合には犠牲層34および耐熱材層33を削除することも可能である。コアキャッチャー30の上部における炉心デブリの冷却は、溶融弁64が溶融し下部ドライウェル冠水配管65から冷却水が供給されることにより行われる(図14を参照。)。
チムニー配管40によって例えば約4mの水頭を確保できるため、ベイスン32およびライザー38の高さを高くする必要がなく、コアキャッチャー30の本体部分30aを薄型にできる。このため、通常のABWRのコアキャッチャーの設置可能スペースの高さ約1.6mの下部ドライウェル4b底部の空間に収納可能なコアキャッチャーを提供できる。
次に図5および図6により本発明による第1の実施形態の変形例について説明する。
(図5の説明)
図5において、チムニー配管40はペデスタル側壁61aの内部を斜めに上昇し貫通している。このような形状にすると、チムニー配管40のエルボー部がなくなり、流路抵抗が減少し、自然循環流量が増大する。あるいは、チムニー配管40の径をより細くすることができる。
(図6の説明)
図6において、チムニー配管40は、ペデスタル側壁61aを貫通した後、圧力抑制プール6の内部を通って上昇している。このような形状とした場合はエルボー部の数が少なくなるとともにチムニー配管40がペデスタル側壁61aの内部を上昇しないので、チムニー配管40の設置が容易になる。
(第2の実施形態)
次に図7及び図8により本発明に係わるコアキャッチャーの第2の実施形態について説明する。
(図7の説明)
図7は、本発明に係わるコアキャッチャーの第2の実施形態の概要を示す平面図である。
図7においては、サンプ68として、高電導度廃液サンプ68aおよび低電導度廃液サンプ68bが設置されており、サンプ68の近傍において、蓋31、ベイスン32、耐熱材層33、犠牲層34、冷却チャンネル35、チャンネル側壁35a、ライザー38、チムニー配管40はサンプ68と干渉しないようにサンプ68a、68bの周囲を囲むように構成されている。サンプ68a、68bにはコリウムシールドが設けられる(図示せず。)。本実施形態によればコアキャッチャー30とサンプ68a、68bを干渉せずに設置することが可能になる。
(図8の説明)
図8は、本発明に係わるコアキャッチャーの第2の実施形態の概要を示す立面図である。サンプ68を含む断面を示している。
サンプ68の側面に沿ってサンプ部ライザー38d、サンプ部耐熱材層33a、サンプ部犠牲層34aを設ける。これによってサンプ68と干渉せずにコアキャッチャー30を設けることができる。
(他の実施形態)
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…炉心、2…原子炉圧力容器、3…原子炉格納容器、3a…外壁、4…ドライウェル、4a…トップスラブ、4b…下部ドライウェル(下部DW)、4c…上部ドライウェル、5…ウェットウェル、5a…ウェットウェル共通部壁、6…圧力抑制プール、6a…通常時水位、6b…事故時最低水位、7…ウェットウェル気相部、8…LOCAベント管、8a…水平ベント管、10…制御棒駆動機構、11…制御棒駆動機構取扱い装置、11a…ターンテーブル、30…コアキャッチャー、30a…本体部分、31…蓋、32…ベイスン、32a…部分、33…耐熱材層、33a…サンプ部耐熱材層、34…犠牲層、34a…サンプ部犠牲層、35…冷却チャンネル、35a…チャンネル側壁、35b…チャンネル入口、35c…チャンネル底板、36…分配器、36a…底板、36b…分配器支柱、36c…側壁、37…冷却水注入配管、37a…冷却水注入配管入口、37b…冷却水注入配管出口、38…ライザー、38a…ライザー側壁、38b…ライザー出口、38c…ライザーリブ、38d…サンプ部ライザー、39…ダウンカマー、39a…ダウンカマー側壁、40…チムニー配管、40a…開口部、61…ペデスタル、61a…ペデスタル側壁、61b…ペデスタルキャビティー、61c…ベント壁、62…ベッセル・スカート、63…ベッセル・サポート、64…溶融弁、65…下部ドライウェル冠水配管、67…コンクリート床、68…サンプ、68a…高電導度廃液サンプ(サンプ)、68b…低電導度廃液サンプ(サンプ)、99…基底マット、99a…基底マットの部分(原子炉格納容器の部分)、99b…基底マットの部分(下部DWの部分)、100…原子炉建屋

Claims (12)

  1. 基底マットと、
    前記基底マットの上に構築された原子炉建屋と、
    前記原子炉建屋の内部で前記基底マットの部分の上に構築されトップスラブ下端までの全高が29.5mを上回らない原子炉格納容器と、
    炉心と、
    前記炉心を収容する原子炉圧力容器と、
    前記原子炉格納容器の一部を構成し前記原子炉圧力容器を収納するドライウェルと、
    前記基底マットに接続し前記原子炉圧力容器をベッセル・スカートとベッセル・サポートを介して支えるペデスタルと、
    前記原子炉格納容器の一部を構成し前記ペデスタルの周囲に設けられ圧力抑制プールを下部に収納し上部にウェットウェル気相部を有するウェットウェルと、
    前記ペデスタルの側壁の内部に設けられ前記ドライウェルと前記圧力抑制プールとを連結するLOCAベント管と、
    前記ドライウェルのうち前記ベッセル・スカートおよび前記原子炉圧力容器の下方であって、ペデスタルの円筒状のペデスタル側壁とその内側の基底マットの部分により囲まれる空間である下部ドライウェルと、
    前記下部ドライウェルの内部に前記原子炉圧力容器の下部に接続して設けられた制御棒駆動機構と、
    前記下部ドライウェルの内部に前記制御棒駆動機構の下方に設けられた制御棒駆動機構取扱い装置と、
    を有する沸騰水型原子力プラントに供するコアキャッチャーであって、
    前記下部ドライウェルの前記基底マットの部分の上に設置された分配器と、前記分配器の上に設置されたベイスンと、前記ベイスンの下面に設置され前記分配器に入口が接続し放射状に延びる冷却チャンネルと、前記冷却チャンネルの出口に接続し鉛直に上に延び上端が閉鎖したライザーと、を備え、前記制御棒駆動機構取扱い装置の下端と接触することなく前記制御棒駆動機構取扱い装置の下部に設置された本体部分と、
    前記ライザーの上端に接続し前記本体部分の上を覆い、前記制御棒駆動機構取扱い装置の下端と接触することなく前記制御棒駆動機構取扱い装置の下部に設置された蓋と、
    一端が前記圧力抑制プールに開口し前記ペデスタル側壁を貫通し他端が前記分配器に接続しプール水を前記分配器に供給する冷却水注入配管と、
    一端が前記ライザーに接続し前記ペデスタル側壁を貫通しライザーの上端よりも上に延び他端が前記圧力抑制プールの事故時の最低水位よりも低い位置でプール水中に浸漬して開口するチムニー配管と、
    を有し、
    前記本体部分の上端および前記蓋の上端の前記基底マットの部分の上端からの高さは前記制御棒駆動機構取扱い装置の下端の高さよりも低いことを特徴とするコアキャッチャー。
  2. 前記ベイスンの上面および前記ライザーの側面に沿って耐熱材層を設けたことを特徴とする請求項1に記載のコアキャッチャー。
  3. 前記耐熱材層の表面に沿って犠牲層を設けたことを特徴とする請求項2に記載のコアキャッチャー。
  4. 前記本体部分の上端および前記蓋の上端の前記基底マットの部分の上端からの高さは1.7mよりも低いことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のコアキャッチャー。
  5. 前記チムニー配管の前記圧力抑制プール内の開口部の下端の高さは前記基底マットの部分の上端から2.45m以上であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のコアキャッチャー。
  6. 前記チムニー配管の少なくとも一部は前記ペデスタル側壁の内部を鉛直に上昇することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載のコアキャッチャー。
  7. 前記チムニー配管の少なくとも一部は前記ペデスタル側壁の内部を斜めに上昇することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載のコアキャッチャー。
  8. 前記チムニー配管の少なくとも一部は前記圧力抑制プールの内部を鉛直に上昇することを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載のコアキャッチャー。
  9. さらにサンプと、
    前記サンプの側壁部に沿って上昇するサンプ部ライザーと、
    を設け、
    前記ベイスンと前記冷却チャンネルの外周に沿う一部を前記サンプの形状に合わせて径方向内側に窪ませたことを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載のコアキャッチャー。
  10. 耐熱材層を前記サンプの形状に合わせて前記ベイスンの上面と前記ライザーの側面と前記サンプ部ライザーの側面に沿って設けたことを特徴とする請求項9に記載のコアキャッチャー。
  11. 犠牲層を前記耐熱材層の表面に沿って設けたことを特徴とする請求項10に記載のコアキャッチャー。
  12. 基底マットと、
    前記基底マットの上に構築された原子炉建屋と、
    前記原子炉建屋の内部で前記基底マットの部分の上に構築されトップスラブ下端までの全高が29.5mを上回らない原子炉格納容器と、
    炉心と、
    前記炉心を収容する原子炉圧力容器と、
    前記原子炉格納容器の一部を構成し前記原子炉圧力容器を収納するドライウェルと、
    前記基底マットに接続し前記原子炉圧力容器をベッセル・スカートとベッセル・サポートを介して支えるペデスタルと、
    前記原子炉格納容器の一部を構成し前記ペデスタルの周囲に設けられ圧力抑制プールを下部に収納し上部にウェットウェル気相部を有するウェットウェルと、
    前記ペデスタルの側壁の内部に設けられ前記ドライウェルと前記圧力抑制プールとを連結するLOCAベント管と、
    前記ドライウェルのうち前記ベッセル・スカートおよび前記原子炉圧力容器の下方であって、ペデスタルの円筒状のペデスタル側壁とその内側の基底マットの部分により囲まれる空間である下部ドライウェルと、
    前記下部ドライウェルの内部に前記原子炉圧力容器の下部に接続して設けられた制御棒駆動機構と、
    前記下部ドライウェルの内部に前記制御棒駆動機構の下方に設けられた制御棒駆動機構取扱い装置と、
    前記下部ドライウェルの前記基底マットの部分の上に設置された分配器と、前記分配器の上に設置されたベイスンと、前記ベイスンの下面に設置され前記分配器に入口が接続し放射状に延びる冷却チャンネルと、前記冷却チャンネルの出口に接続し鉛直に上に延び上端が閉鎖したライザーと、を備え、前記制御棒駆動機構取扱い装置の下端と接触することなく前記制御棒駆動機構取扱い装置の下部に設置された本体部分と、
    前記ライザーの上端に接続し前記本体部分の上を覆い、前記制御棒駆動機構取扱い装置の下端と接触することなく前記制御棒駆動機構取扱い装置の下部に設置された蓋と、
    一端が前記圧力抑制プールに開口し前記ペデスタル側壁を貫通し他端が前記分配器に接続しプール水を前記分配器に供給する冷却水注入配管と、
    一端が前記ライザーに接続し前記ペデスタル側壁を貫通しライザーの上端よりも上に延び他端が前記圧力抑制プールの事故時の最低水位よりも低い位置でプール水中に浸漬して開口するチムニー配管と、
    前記本体部分と前記蓋と前記冷却水注配管と前記チムニー配管とから成るコアキャッチャーと、
    を有し、
    前記本体部分の上端および前記蓋の上端の前記基底マットの部分の上端からの高さは前記制御棒駆動機構取扱い装置の下端の高さよりも低いことを特徴とする沸騰水型原子力プラント。
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