JP6667295B2 - レール隙間充填装置および踏切 - Google Patents

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Description

この発明は、レール隙間充填装置および踏切、特に、踏切を通行する歩行者の靴の踵や車椅子等の車輪がレールと踏切板との間に形成された隙間に嵌まり込むことを確実に防止することができるレール間隔充填装置、および、このレール間隔充填装置を備えた踏切に関するものである。
通常、踏切においては、列車車輪のフランジの通過を確保するために、図16に示すように、レール2と踏切板3との間に隙間(S)が形成されている。
このように、レール2と踏切板3との間に隙間(S)が形成されていると、隙間(S)に、踏切を通行する歩行者の靴の踵や車椅子等の車輪が嵌まり込んで、思わぬ怪我や事故につながるおそれがあった。特に、車椅子等の車輪の隙間(S)への嵌まり込みは、同図に示すように、道路がレール2に対して斜めに横切る踏切において起こりやすかった。
そこで、従来、レール2と踏切板3との間に形成された隙間(S)にレール隙間充填部材を嵌め込んで、隙間(S)を塞ぐことが提案されている。
レール隙間充填部材の一例が特許文献1、2に開示されている。以下、これらのレール隙間充填部材を従来充填部材という。
特開2001−254303号公報 特開2012−184570号公報
従来充填部材は、硬質ゴム等の弾性材を、レール2と踏切板3との間に形成された隙間(S)に嵌め込むことができるような形状に成形したものからなっている。
従来充填部材によれば、これをレール2と踏切板3との間に形成された隙間(S)に嵌め込むことによって、隙間(S)を塞ぐことができるので、踏切を通行する歩行者の靴の踵や車椅子等の車輪が隙間(S)に嵌まり込むことを未然に防止することができる。
しかし、従来充填部材は、硬質ゴム等の弾性材からなっているので、列車通過時の列車車輪のフランジとの繰返しの接触による摩耗や損傷のおそれがあった。特に、列車が高速度で通過する際には、列車に影響することが懸念される。
これは、ゴム材の粘弾性によるものと考えられ、同じ変形量で比較すると、変形速度が速いほど粘性に起因する損失ばね定数が増加し、弾性に起因する貯蔵ばね定数と合わせた絶対ばね定数が高くなり、列車通過時のゴム材による反発が高まるためと考えられる。
従って、この発明の目的は、レールと踏切板との間に形成された隙間を確実に塞ぐことができ、しかも、列車通過時の列車車輪のフランジによる摩耗や損傷のおそれを回避することができる、エアチューブを備えたレール隙間充填装置、および、このレール隙間充填装置を備えた踏切、すなわち、遮断機が上がっている間は、エアチューブを膨らませて、レールと踏切板との間に形成された隙間を確実に塞ぐことができ、一方、遮断機が下りている間は、エアチューブを収縮させて、列車通過時の列車車輪のフランジとの繰返しの接触によるエアチューブの摩耗や損傷のおそれを回避することができる、レール隙間充填装置を備えた踏切を提供することにある。
この発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、下記を特徴とするものである。
請求項1に記載の発明は、レールと踏切板との間に形成された隙間を塞ぐレール隙間充填装置において、前記隙間に嵌め込まれると共に列車の車輪と接触可能なエアチューブと、前記エアチューブ内に空気を供給する給気手段と、前記給気手段を制御する制御器とを備えていることに特徴を有するものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記エアチューブ内の空気圧を調整する圧力調整器を備えていることに特徴を有するものである。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記制御器により制御される第1弁および第2弁を備え、前記第1弁は、前記圧力調整器から前記エアチューブへの空気の供給と停止とを切り替え、前記第2弁は、前記エアチューブ内の空気の排気と停止とを切り替えることに特徴を有するものである。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、排気手段を備え、前記排気手段は、前記エアチューブ内の空気を前記第2弁を介して強制的に排気することに特徴を有するものである。
請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記制御器により制御される第3弁を備え、前記第3弁は、前記圧力調整器からの前記エアチューブ内への空気の供給と前記エアチューブ内の空気の排気とを切り替えることに特徴を有するものである。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、排気手段を備え、前記排気手段は、前記エアチューブ内の空気を前記第3弁を介して強制的に排気することに特徴を有するものである。
請求項7に記載の発明は、請求項3または4に記載の発明において、前記第1弁および前記第2弁は、二方電磁弁からなることに特徴を有するものである。
請求項8に記載の発明は、請求項5または6に記載の発明において、前記第3弁は、三方電磁弁からなることに特徴を有するものである。
請求項9に記載の発明は、請求項1から8の何れか1つに記載の発明において、前記給気手段は、コンプレッサーまたは空気ボンベからなることに特徴を有するものである。
請求項10に記載の発明は、請求項4または6に記載の発明において,前記排気手段は、吸気ポンプまたは真空ポンプからなることに特徴を有するものである。
請求項11に記載の発明は、請求項1から10の何れか1つに記載の発明において, 前記エアチューブには、リリーフ弁が取り付けられていることに特徴を有するものである。
請求項12に記載の発明は、請求項1から11の何れか1つに記載の発明において, 前記エアチューブの両端上面は、端部に向かって下り斜面に形成されていることに特徴を有するものである。
請求項13に記載の発明は、請求項1から12の何れか1つに記載の発明において, 前記エアチューブの側面は、蛇腹状に形成されていることに特徴を有するものである。
請求項14に記載の発明は、レールと踏切板との間に形成された隙間に嵌め込まれるエアチューブと、前記エアチューブ内に空気を供給する給気手段と、前記エアチューブ内の空気を排気する排気手段とを有するレール隙間充填装置を備えたことに特徴を有するものである。
請求項15に記載の発明は、レールと踏切板との間に形成された隙間に嵌め込まれると共に列車の車輪と接触可能なエアチューブと、前記エアチューブ内に空気を供給する給気手段と、前記エアチューブ内の空気を排気する排気手段とを有するレール隙間充填装置と、遮断機とを備えたことに特徴を有するものである。
請求項16に記載の発明は、請求項15に記載の発明において、前記遮断機が上がっている間は、前記給気手段により前記エアチューブが膨らみ、前記遮断機が下りている間は、前記排気手段により前記エアチューブ内の空気が排気されて、前記エアチューブが収縮することに特徴を有するものである。
請求項17に記載の発明は、請求項14から16の何れか1つに記載の発明において、前記給気手段は、コンプレッサーまたは空気ボンベからなることに特徴を有するものである。
請求項18に記載の発明は、請求項14から16の何れか1つに記載の発明において、前記排気手段は、吸気ポンプまたは真空ポンプからなることに特徴を有するものである。
この発明によれば、レールと踏切板との間に形成された隙間に嵌め込まれるエアチューブを空気により膨らませることにより、前記隙間を確実に塞ぐことができるので、踏切を通行する歩行者の靴の踵や車椅子等の車輪が前記隙間に嵌まり込むことを未然に防止することができる。
また、この発明によれば、エアチューブ内の空気を排気することにより、列車通過時において、列車車輪のフランジがエアチューブに接触することを防止することができ、この結果、エアチューブの摩耗や損傷を軽減することができる。
また、この発明によれば、エアチューブ内の空気を排気手段により強制排気することにより、列車通過時において、列車車輪のフランジがエアチューブに接触することをより確実に防止することができる。
また、この発明によれば、エアチューブの両端上面を端部に向かって下り斜面に形成することによって、列車通過時において、列車車輪のフランジがエアチューブに接触しても接触力が急激ではなく、徐々に大きくなるようにできるので、エアチューブの摩耗や損傷を軽減することができる。
また、この発明によれば、エアチューブの側面を蛇腹状に形成することによって、エアチューブを円滑かつ確実に収縮させることができる。
また、この発明によれば、上記機能を有するレール隙間充填装置を備えることにより、遮断機が上がっている間は、エアチューブを膨らませることによって、レールと踏切板との間に形成された隙間を確実に塞ぐことができるので、踏切を通行する歩行者の靴の踵や車椅子等の車輪が前記隙間に嵌まり込むことを未然に防止することができる。一方、遮断機が下りている間は、エアチューブを収縮させることによって、列車通過時の列車車輪のフランジとの繰返しの接触によるエアチューブの摩耗や損傷のおそれを回避することができる。
この発明のレール隙間充填装置の構成図である。 この発明の別のレール隙間充填装置の構成図である。 この発明のさらに別のレール隙間充填装置の構成図である。 この発明のさらに別のレール隙間充填装置の構成図である。 この発明のさらに別のレール隙間充填装置の構成図である。 この発明のさらに別のレール隙間充填装置の構成図である。 図1のA−A拡大断面図である。 この発明のレール隙間充填装置のエアチューブが設置された踏切を示す部分斜視図である。 この発明のレール隙間充填装置のエアチューブが設置された踏切を示す断面図である。 コンプレッサのスイッチを入れた後の圧力変動を示すグラフである。 コンプレッサのスイッチを切った後の圧力変動を示すグラフである。 手押し台車横断時の状況を示す図であり、(a)は、エアチューブ無の状況を示す斜視図であり、(b)は、エアチューブ有りの状況を示す斜視図である。 手押し台車横断時の圧力変動を示すグラフである。 錘の重量と圧力変動との関係を示すグラフである。 列車通過時の圧力変動を示すグラフである。 レールと踏切板との間に隙間が形成された踏切を示す部分斜視図である。
この発明のレール隙間充填装置の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、この発明のレール隙間充填装置の構成図、図7は、図1のA−A拡大断面図、図8は、この発明のレール隙間充填装置のエアチューブが設置された踏切を示す部分斜視図、図9は、この発明のレール隙間充填装置のエアチューブが設置された踏切を示す断面図である。
図1、図7から図9において、1は、レール2と踏切板3との間に形成された隙間(S)に嵌め込まれるエアチューブである。エアチューブ1は、ゴム材等からなり、膨張時において直方体形状をなす。エアチューブ1は、図8では、隙間(S)の一部に嵌め込まれているが、実際には、歩行者が通行する領域に嵌め込む。4は、エアチューブ1内に空気を供給する給気手段である。給気手段4は、コンプレッサーまたは空気ボンベからなっている。5は、給気手段4の作動を制御する制御器である。6は、エアチューブ1に取り付けられたリリーフ弁であり、異常時にエアチューブ1内の空気を排気する。
このように構成されている、この発明のレール隙間充填装置のエアチューブ1を、図8、図9に示すように、レール2と踏切板3との間に形成された隙間(S)に嵌め込み、制御器5からの指令により給気手段4から空気をエアチューブ1内に供給して、エアチューブ1を膨らませれば、隙間(S)を塞ぐことができる。この結果、踏切を通行する歩行者の靴の踵や車椅子等の車輪が隙間(S)に嵌まり込むことを未然に防止することができる。
図2に、この発明の別のレール隙間充填装置の構成図を示す。このレール隙間充填装置は、図1に示すレール隙間充填装置に、エアチューブ1内の空気圧を調整する圧力調整器7を設けたものである。
このレール隙間充填装置によれば、圧力調整器7を設けることによって、エアチューブ1内の空気圧を適正に維持することができる。
図3に、この発明のさらに別のレール隙間充填装置の構成図を示す。このレール隙間充填装置は、図2に示すレール隙間充填装置に、制御器5により制御される第1弁8および第2弁9を設けたものである。第1弁8および第2弁9は、何れも二方電磁弁からなっている。第1弁8は、圧力調整器7からエアチューブ1への空気の供給と停止とを切り替える機能を有し、第2弁9は、エアチューブ1内の空気の排気と停止とを切り替える機能を有している。
このレール隙間充填装置によれば、エアチューブ1を膨らませる場合には、第1弁8が制御器5からの指令により、空気の供給側に切り替わり、圧力調整器7からの空気がエアチューブ1に供給される。一方、列車通過後、エアチューブ1を収縮させる場合には、第2弁9が制御器5からの指令により、空気の排気側に切り替わり、エアチューブ1内の空気が排気される。
図4に、この発明のさらに別のレール隙間充填装置の構成図を示す。このレール隙間充填装置は、図2に示すレール隙間充填装置の第2弁9の排気側に排気手段10を設けたものである。排気手段10は、吸気ポンプまたは真空ポンプからなっている。
このレール隙間充填装置によれば、列車通過後、エアチューブ1を収縮させる際に、エアチューブ1内の空気が排気手段10により第2弁9を介して強制的に排気されるので、エアチューブ1の収縮時間が短縮される。この結果、列車通過時において、列車車輪のフランジがエアチューブに接触することをより確実に防止することができる。
図5、この発明のさらに別のレール隙間充填装置の構成図を示す。このレール隙間充填装置は、図3に示すレール隙間充填装置の第1弁8および第2弁9を、三方電磁弁からなる1つの第3弁11に代えたものである。
このレール隙間充填装置によれば、エアチューブ1を膨らませる場合には、第3弁11が制御器5からの指令により、空気の供給側に切り替わり、圧力調整器7からの空気がエアチューブ1に供給される。一方、列車通過後、エアチューブ1を収縮させる場合には、第3弁11が制御器5からの指令により、空気の排気側に切り替わり、エアチューブ1内の空気が排気される。
図6、この発明のさらに別のレール隙間充填装置の構成図を示す。このレール隙間充填装置は、図5に示すレール隙間充填装置の第3弁11の排気側に排気手段10を設けたものである。排気手段10は、吸気ポンプまたは真空ポンプからなっている。
このレール隙間充填装置によれば、列車通過後、エアチューブ1を収縮させる際に、エアチューブ1内の空気が排気手段10により第3弁11を介して強制的に排気されるので、エアチューブ1の収縮時間が短縮される。この結果、列車通過時において、列車車輪のフランジがエアチューブに接触することをより確実に防止することができる。
図1中、点線で示すように、エアチューブ1の両端上面を、端部に向かって下り斜面に形成することによって、列車通過時において、万一、列車車輪のフランジがエアチューブに接触しても接触力が急激ではなく、徐々に大きくなるようにできるので、エアチューブの摩耗や損傷を軽減することができる。
エアチューブ1の側面を、図7中、点線で示すように、蛇腹状に形成することによって、エアチューブ1を円滑かつ確実に収縮させることができる。
次に、この発明のレール隙間充填装置の効果を実証するために実施した試験について説明する。
図1に示すように構成される、長さ500mm、高さ150mm、幅70mmの直方体形状のゴム製エアチューブ1を作製し、エアチューブ1に圧力センサを接続した。そして、エアチューブ1を、図8、図9に示すように、レール2と踏切板3との間に形成された隙間(S)に嵌め込んで、以下の試験を実施した。なお、エアチューブ1には、排気手段を設けずに排気するようにした。
(1)給気手段4を作動させてから所定圧力(10kPa、20kPa、30kPa)に達するまでの時間を計測するとともに、給気手段4の作動を停止させてから0kPaに戻るまでの時間を計測した。
(2)エアチューブ1を膨らませた状態で、エアチューブ1上を、錘14を乗せた手押し台車12を横断させて(図12参照)、エアチューブ1内の空気の圧力変動を計測した。
(3)給気手段4の作動を停止させた状態および膨らませた状態で列車を通過させて、エアチューブ1内の空気の圧力変動を計測した。
上記(1)の試験結果は、以下の通りであった。
図10に、給気手段4を作動させた後の圧力の変動を示し、図11に、給気手段4の作動を停止させた後の圧力の変動を示す。給気手段4を作動させた後、所定の圧力に達するまでの時間および給気手段4の作動を停止させた後、0kPaに戻るまでに要する時間は、全ての圧力でほぼ同等であり、共に15秒程度であった。
上記(2)の試験結果は、以下の通りであった。
所定の圧力で膨らませたエアチューブ1上を、手押し台車12を横断させ、そのときの状況を評価するとともに、エアチューブ1内の空気の圧力変動を計測した。手押し台車12の車輪13の径は、約100mmであるために、エアチューブ1がない場合には、レール2と踏切板3との間に形成された隙間(S)に車輪13が入り込んで横断時の障害になる(図12参照)。
本試験では、手押し台車12上に乗せる錘14を10kgずつ、最大100kgまで増やした。手押し台車12の横断時の状況を図12に示す。エアチューブ1は、20kPaの圧力で膨らませ、50kgの錘14を積んだ手押し台車12を横断させた際の状況である。
エアチューブ1がない場合には、図12(a)に示すように、手押し台車12の車輪13が隙間(S)に入り込むのに対して、エアチューブ1がある場合には、図12(b)に示すように、手押し台車12の車輪13は、隙間(S)に入り込まず、エアチューブ1上を通過することができた。
次に、10kPaの圧力でエアチューブ1を膨らませ、10kgの錘14を積んだ手押し台車12を横断させた際のエアチューブ1内の空気の圧力変動を図13に示し、錘14の重さと圧力変動の最大値との関係を図14に示す。
図13に示すように、手押し台車12の車輪13(前輪および後輪)の通過の際に圧力が増加している。これは、車輪13が通過する際に、エアチューブ1の体積が縮小するためである。
図14に示すように、錘14の重量と圧力変動との関係からは、錘14の重量の増加とともに、圧力の増加変動が大きくなることが分かる。これは、錘14の重量の増加に伴い車輪13がエアチューブ1を押す力が増加して、エアチューブ1の体積の縮小量が増加するためである。
エアチューブ1上を通過することができた錘14の重量は、圧力が10kPaの場合で60kgまで、20kPaの場合で70kgまで、30kPaの場合は、100kgの錘14を乗せても通過が可能であった。
30kPaの圧力で膨らませたエアチューブ1上を、100kgの錘14を乗せても通過した際の圧力変動は、約13kPaであり、エアチューブ1内の圧力は、最大で約45kPaの圧力となった。事前の耐圧試験では、50kPaまでの耐圧性能が確認されている。
上記(3)の試験結果は、以下の通りであった。
列車が通過する際は、エアチューブ1内の空気を排気して、エアチューブ1内の圧力が0kPaの状態にして通過させた。ただし、本試験では、エアチューブ1内の圧力を高めた状態でも列車通過時の圧力変動を計測した。図15に、列車通過時の圧力変動を示す。
この結果、エアチューブ1内の圧力が高い状態でも列車の通過は可能であった。一方、エアチューブ1内の圧力が0kPaであっても圧力が変動している。これは、エアチューブ1内の圧力が0kPaであってもエアチューブ1が直方体形状を保ち、車輪のフランジと接触するためである。
以上の試験結果から、以下のような知見を得た。
(a)エアチューブ1内に給気し、所定の圧力に達するまでの時間およびエアチューブ1内の空気を排気し、0kPaの圧力に戻るのに要する時間は、ともに約15秒であった。
(b)エアチューブ1上を、錘14を乗せた手押し台車12を横断させた結果、空気圧が30kPaの場合、100kg以上の錘14を乗せても通過が可能であった。
(c)エアチューブ1上を列車を通過させた結果、エアチューブ1内の圧力が高い場合でも、支障なく通過できる。
この発明は、上記知見に基づきなされたものであり、以下のような効果がもたらされる。
レール2と踏切板3との間に形成された隙間(S)に嵌め込まれるエアチューブ1を空気により膨らませることにより、隙間(S)を確実に塞ぐことができるので、踏切を通行する歩行者の靴の踵や車椅子等の車輪が前記隙間に嵌まり込むことを未然に防止することができる。
また、この発明によれば、エアチューブ1内の空気を排気することにより、列車通過時において、列車車輪のフランジがエアチューブ1に接触することを防止することができ、この結果、エアチューブの摩耗や損傷を軽減することができる。
また、この発明によれば、エアチューブ1内の空気を排気手段10により強制排気することにより、列車通過時において、列車車輪のフランジがエアチューブに接触することをより確実に防止することができる。
また、この発明によれば、エアチューブ1の両端上面を端部に向かって下り斜面に形成することによって、列車通過時において、列車車輪のフランジがエアチューブ1に接触しても接触力が急激ではなく、徐々に大きくなるようにできるので、エアチューブ1の摩耗や損傷を軽減することができる。
また、この発明によれば、エアチューブ1の側面を蛇腹状に形成することによって、エアチューブ1を円滑かつ確実に収縮させることができる。
次に、この発明のレール隙間充填装置を備えた踏切について説明する。
この発明のレール隙間充填装置を踏切に設置し、遮断機の開閉とエアチューブ1への空気の供給と、エアチューブ1からの空気の排気とを連動させることによって、以下のような踏切を設置することができる。
遮断機が上がっている間は、エアチューブ1を膨らませて、レール2と踏切板3との間に形成された隙間(S)を塞ぐことにより、踏切を通行する歩行者の靴の踵や車椅子等の車輪が隙間(S)に嵌まり込むことを未然に防止することができる。
一方、遮断機が下りている間は、エアチューブ1を収縮させることにより、列車通過時の列車車輪のフランジとの繰返しの接触によるエアチューブ1の摩耗や損傷のおそれを回避することができる。
1:エアチューブ
2:レール
3:踏切板
4:給気手段
5:制御器
6:リリーフ弁
7:圧力調整器
8:第1弁
9:第2弁
10:排気手段
11:第3弁
12:手押し台車
13:車輪
14:錘

Claims (18)

  1. レールと踏切板との間に形成された隙間を塞ぐレール隙間充填装置において、
    前記隙間に嵌め込まれると共に列車の車輪と接触可能なエアチューブと、前記エアチューブ内に空気を供給する給気手段と、前記給気手段を制御する制御器とを備えていることを特徴とするレール隙間充填装置。
  2. 前記エアチューブ内の空気圧を調整する圧力調整器を備えていることを特徴とする、請求項1に記載のレール隙間充填装置。
  3. 前記制御器により制御される第1弁および第2弁を備え、前記第1弁は、前記圧力調整器から前記エアチューブへの空気の供給と停止とを切り替え、前記第2弁は、前記エアチューブ内の空気の排気と停止とを切り替えることを特徴とする、請求項2に記載のレール隙間充填装置。
  4. 排気手段を備え、前記排気手段は、前記エアチューブ内の空気を前記第2弁を介して強制的に排気することを特徴とする、請求項3に記載のレール隙間充填装置。
  5. 前記制御器により制御される第3弁を備え、前記第3弁は、前記圧力調整器からの前記エアチューブ内への空気の供給と前記エアチューブ内の空気の排気とを切り替えることを特徴とする、請求項2に記載のレール隙間充填装置。
  6. 排気手段を備え、前記排気手段は、前記エアチューブ内の空気を前記第3弁を介して強制的に排気することを特徴とする、請求項5に記載のレール隙間充填装置。
  7. 前記第1弁および前記第2弁は、二方電磁弁からなることを特徴とする、請求項3または4に記載のレール隙間充填装置。
  8. 前記第3弁は、三方電磁弁からなることを特徴とする、請求項5または6に記載のレール隙間充填装置。
  9. 前記給気手段は、コンプレッサーまたは空気ボンベからなることを特徴とする、請求項1から8の何れか1つに記載のレール隙間充填装置。
  10. 前記排気手段は、吸気ポンプまたは真空ポンプからなることを特徴とする、請求項4または6に記載のレール隙間充填装置。
  11. 前記エアチューブには、リリーフ弁が取り付けられていることを特徴とする、請求項1から10の何れか1つに記載のレール隙間充填装置。
  12. 前記エアチューブの両端上面は、端部に向かって下り斜面に形成されていることを特徴とする、請求項1から11の何れか1つに記載のレール隙間充填装置。
  13. 前記エアチューブの側面は、蛇腹状に形成されていることを特徴とする、請求項1から12の何れか1つに記載のレール隙間充填装置。
  14. レールと踏切板との間に形成された隙間に嵌め込まれるエアチューブと、前記エアチューブ内に空気を供給する給気手段と、前記エアチューブ内の空気を排気する排気手段とを有するレール隙間充填装置を備えたことを特徴とする踏切。
  15. レールと踏切板との間に形成された隙間に嵌め込まれると共に列車の車輪と接触可能なエアチューブと、前記エアチューブ内に空気を供給する給気手段と、前記エアチューブ内の空気を排気する排気手段とを有するレール隙間充填装置と、遮断機とを備えたことを特徴とする踏切。
  16. 前記遮断機が上がっている間は、前記給気手段により前記エアチューブが膨らみ、前記遮断機が下りている間は、前記排気手段により前記エアチューブ内の空気が排気されて、前記エアチューブが収縮することを特徴とする、請求項15に記載の踏切。
  17. 前記給気手段は、コンプレッサーまたは空気ボンベからなることを特徴とする、請求項14から16の何れか1つに記載の踏切。
  18. 前記排気手段は、吸気ポンプまたは真空ポンプからなることを特徴とする、請求項14から16の何れか1つに記載の踏切。
JP2016000502A 2016-01-05 2016-01-05 レール隙間充填装置および踏切 Active JP6667295B2 (ja)

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