JP6666737B2 - 皮膚外用剤または化粧料として有用な組成物 - Google Patents

皮膚外用剤または化粧料として有用な組成物 Download PDF

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Description

本発明は、ラブデン酸類を経時的に安定に含有する組成物に関する。本発明の組成物は、皮膚外用剤、化粧料、芳香剤または食品等として有用である。
ハンニチバナ科に属するCistus ladaniferus L.等の抽出物には、強いメラニン産生抑制作用、細胞賦活作用、抗菌作用が示唆され、それがラブデン酸に基づく活性であることが見出されている。ラブデン酸のメチルまたはエチルエステル体、さらにはそれらの還元体にも同様の活性のあることが見出されている(特許文献1)。
そして、ラブデン酸類を皮膚外用剤に用い、美白用または老化防止用として使用することが提案されている(特許文献2および3)。さらにラブデン酸類を含有するコラーゲン産生促進剤が提案されている(特許文献4)。またラブデン酸類の製造に関しては、工業的に有利であり、かつ安価に製造する方法が検討されている(特許文献5)。
特開平11−302219号公報 特開2003−300859号公報 特開2003−300860号公報 特開2005−8574号公報 特開2004−331571号公報
ラブデン酸類の機能が明らかになりつつあるが、機能上有効である量で含有する実用的な製剤例については、十分に検討されていない。本発明者の検討によると、ラブデン酸類は、製剤中に経時的に安定に含有させることが非常に困難であることが分かった。特に機能上有効量のラブデン酸類を含有する組成物は、油性成分を可溶化もしくは分散している系において、ラブデン酸類が界面に配向しやすいために長期保存時に凝集しやすく、濁度変化や油浮き等が生じやすいことが分かった。
また、特に機能上有効量のラブデン酸類を含有する組成物では、ラブデン酸自体の構造ならびに粘性に由来するべたつきといった使用感に不満を感じることがあった。
本発明者は、ラブデン酸類を組成物中に経時的に安定に含有させる方法について鋭意検討を重ねた。その結果、特定の物質を分散安定剤として含有させることにより、ラブデン酸類を含有した組成物の経時安定性ならびにべたつきといった使用感が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は以下を提供する。
[1] 成分(A)下記一般式(1):
(一般式(1)中、Rは−CHOHまたは−COORを表し、Rは水素、炭素数が1〜3の低級アルキル基または−COOと塩を形成し得るカチオンを表し、R〜Rは各々独立して水素原子またはメチル基を表し、・・・A・・・は=C(CH)−、−C(CH)=、−C(=CH)−、−CH(CH)−または−C(OH)(CH)−を表す。)で表される化合物と、
成分(B)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル
を含有する、組成物。
[2] 成分(B)のアルキル基の炭素数が8〜28である、[1]に記載の組成物。
[3] 成分(B)のポリオキシエチレンの付加モル数が5〜40モル、ポリオキシプロピレンの付加モル数が2〜10モルである、[1]または[2]に記載の組成物。
[4] 成分(A)と成分(B)の含有質量割合(B)/(A)が、0.5〜5である、[1]〜[3]のいずれか1項に記載の組成物。
[5] さらに、成分(C)としてポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸を含有する、[1]〜[4]のいずれか1項に記載の組成物。
[6] さらに、成分(D)として極性油を含有する、[1]〜[5]のいずれか1項に記載の組成物。
[7] 外観が透明乃至半透明である、[1]〜[6]のいずれか1項に記載の組成物。
[8] 25℃における粘度が1〜15000mPa・sである、[1]〜[7]のいずれか1項に記載の組成物。
[9] 皮膚外用剤または化粧料である、[1]〜[8]のいずれか1項に記載の組成物。
本発明により、ラブデン酸類を含有した組成物が安定化される。具体的には、本発明により、ラブデン酸類を含有した組成物中での経時での濁度変化や油浮き等を抑制し、安定性を維持することができる。また、ラブデン酸類を含む組成物のべたつきといった使用感を向上することができる。
本明細書において、「〜」を用いて数値範囲を表す際は、その範囲は両端の数値を含む。
本発明の組成物は、成分(A)および成分(B)を含有する。
〔成分(A)〕
本発明は成分(A)として、下記一般式(1)で表される化合物の1種または2種以上を含む。
一般式(1)中、Rは−CHOHまたは−COORを表し、Rは水素、炭素数が1〜3の低級アルキル基または−COOと塩を形成し得るカチオンを表し、R〜Rは各々独立して水素原子またはメチル基を表し、・・・A・・・は=C(CH)−、−C(CH)=、−C(=CH)−、−CH(CH)−または−C(OH)(CH)−を表す。前記炭素数が1〜3の低級アルキル基は、直鎖状であっても分岐状であってもよい。このようなアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基が挙げられる。また、−COOと塩を形成し得るカチオンとしては、Na、KおよびNH 等のカチオンが挙げられる。なお、本発明において「ラブデン酸類」というときは、特に記載した場合を除き、上述の一般式(1)で表される化合物を指す。
成分(A)は、好ましくは、下記一般式(2)で表される、ラブデン酸の1種または2種以上からなる。
一般式(2)中、3か所の点線はいずれか1か所が二重結合であり、他は単結合であることを表す。ラブデン酸には、より具体的には下記の化合物が包含される。

化合物1:ラブド−8−エン−15−オイックアシッド

化合物4:ラブド−7−エン−15−オイックアシッド

化合物7:ラブド−8(17)−エン−15−オイックアシッド
一般式(1)に包含されるラブデン酸以外の他の化合物として、好ましい他の例は、ラブデン酸の還元型である下記の化合物である。

化合物10
一般式(1)で表される化合物は、化学合成(例えば、前掲特許文献5参照)や植物からの抽出等によって得ることができる。一般式(1)で表される化合物は、植物抽出物(例えば、ラブダナムアブソリュート、ジボダン社製等)として本発明の組成物に用いてもよい。
一般式(1)で表される化合物を抽出する植物の種類については、該化合物を含む植物であるならば何ら限定されるものではないが、特にCistusladaniferus L.、Cistus creticus L.、Cistus monoperiensis L.、Cistus salvifolius(ハンニチバナ科)の植物体を使用することが有利である。これらを単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の組成物においては、植物体からの粗抽出物または市販の抽出物を、そのまま成分(A)として用いることができ、また粗抽出物または市販の抽出物から、前記一般式(1)で表される化合物を精製して、成分(A)として用いることもできる。例えば、粗抽出物または市販の抽出物について、0.1〜0.5mmHgの減圧下で分子蒸留を行い、160℃〜230℃までの留分を集めると、この留分には、ラブド−7−エン−15−オイックアシッド、ラブド−8(17)−エン−15−オイックアシッド、ラブド−8−エン−15−オイックアシッドの混合物が含まれる。成分(A)として、これらの酸混合物をそのまま用いてもよいし、また必要に応じてメチル、エチル等のエステル体、塩、または還元体を調製した後、それらの混合物を用いることもできる。さらに、この酸混合物からラブデン酸を分離することができる。具体的には、この酸の混合物をエタノールにて溶解し、触媒量の硫酸の共存下で反応させてエチルエステル体とし、その後、硝酸銀処理したシリカゲルを用いたシリカゲルクロマトグラフィー処理する。カラムをヘキサンで洗浄し、次いで1%酢酸エチル−ヘキサンで溶出する。はじめにラブド−8−エン−15−オイックアシッドエチルエステルが溶出し、次いでラブド−7−エン−15−オイックアシッドエチルエステル、ラブド−8(17)−エン−15−オイックアシッドエチルエステルの順で溶出される。溶媒を留去し、それぞれのエチルエステル体の純品が得られる。得られたエチルエステル体から、加水分解により遊離の酸を得ることができる。さらに、遊離の酸をジアゾメタンと反応させることによりメチルエステル体を得ることができる。一般式(1)で表される化合物のより詳細な製造方法は、前掲特許文献1〜5を参照することができる。
本発明の組成物における成分(A)の含有量は、特に限定は無く、他の成分の含有量がいずれの場合であっても、経済性、溶解性、安定性等に考慮して定めることができ、0.0001〜5質量%(本発明では、質量%を「%」と略記することがある。)が好ましく、0.001〜1%がより好ましく、0.01〜0.5%がさらに好ましい。この量であると、ラブデン酸類の機能を効果的に発揮させることができ、後述の成分(B)により効果的にラブデン酸類を含有する組成物の安定化そして使用感の向上を図ることができるからである。なお、成分(A)として2種以上の化合物を含むときは、特に記載した場合を除き、それらの化合物の総量が、成分(A)としての含有量となる。他の成分についても同様である。
〔成分(B)〕
本発明の組成物は、成分(B)として、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルを1種または2種以上含む。
本発明者の検討によると、ラブデン酸類を含む組成物に対してポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルを用いることが、製剤の経時での安定性の確保(濁度変化および油浮きの防止)ならびに使用感の向上(べたつきの改善)の観点から、特に効果的であった。同様の効果は、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルやポリグリセリン脂肪酸エステルの界面活性剤等では見られなかった。
本発明に用いられる成分(B)のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルは、アルコールに酸化エチレンと酸化プロピレンを付加重合等することで得られるものであり、医薬、食品、化粧料または皮膚外用剤への添加物として許容されるものであれば特に制限なく使用できる。ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルのアルキル基は特に制限は無いが、直鎖または分岐鎖を用いることができ、中でも分岐鎖が好ましい。また、アルキル基の炭素数は8~28が好ましく、さらに16〜26が好ましく、この範囲であると界面の安定性がより優れ、経時での製剤安定性がより向上する。アルキル基の例としては、デシル、セチル、デシルテトラデシル、イソデシル、オレイル、トリデシル、べべニル、ラウリル、ステアリル等を挙げることができる。
また、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルのポリオキシエチレンの付加モル数は特に制限は無いが、5〜40が好ましく、さらに20〜35が好ましく、より好ましくは25〜35である。ポリオキシプロピレンの付加モル数は特に制限は無いが、2〜10が好ましく、さらに4〜8が好ましい。ポリオキシエチレンおよびポリオキシプロピレンの付加モル数がこの範囲であると界面の安定性がより優れ、経時での製剤安定性がより向上する。
成分(B)のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルは、市販されており、容易に入手することができる。例えば、ペポール BEP−0115(東邦化学社製)、ユニセーフ10P−4、10P−8、20P−4、20P−8、5P−4、5P−8、34S−23、ユニルーブ20MT−2000B、10MS−250KB、50MB−168、50MB−26、70DP−950B、(日油社製)、ファインサーフNDB−1400(青木油脂工業社製)、NIKKOL PEN−4612、4620、4630、NIKKOL PBC−31、33、34、41、44(日光ケミカルズ社製)、EMALEX DAPE−0203、0205、0207、0210、0212、0215、0220、0230(日本エマルジョン社製)等が挙げられる。
本発明の組成物における成分(B)の含有量は、特に制限は無く、経済性、溶解性、安定性等に考慮し、適宜設計することができる。0.005〜2%が好ましく、0.01〜1%がより好ましく、0.05〜0.5%がさらに好ましい。この量であると、効果的にラブデン酸類を含有する組成物の安定化そして使用感の向上を図ることができるからである。
成分(A)と成分(B)との含有質量割合に関しては、他の成分量がいずれの場合であっても、特に制限は無く、経済性、溶解性、安定性等に考慮し、適宜設計することができる。その中でも特に好ましい含有質量割合として、(B)/(A)=0.5〜5とすることが好ましい。この範囲であれば、成分(A)の安定性への影響を成分(B)が十分防止することができ、またべたつきといった使用感においても十分改善することができるからである。
〔成分(C)〕
本発明の組成物は、成分(C)として、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸を含有することができる。
本発明の組成物に成分(C)として用いることのできるポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸は、医薬、食品、化粧料または皮膚外用剤への添加物として許容されるものであれば特に限定されず、アルキル基の含有数は1〜3つのいずれかでもよく、アルキル基の種類としては、直鎖、分岐鎖のいずれでもよい。また、アルキル基の炭素数は特に制限は無いが8〜22が好ましく、ポリオキシエチレンの付加モル数も制限はないが、2〜12が好ましい。成分(C)としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンミリスチルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンステアリルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンベヘニルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンアルキル(10〜15)エーテルリン酸、ジポリオキシエチレンアルキル(12〜15)エーテルリン酸、トリポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸、トリポリオキシエチレンステアリルエーテルリン酸等が挙げられ、ナトリウム塩等の塩として解離した状態で使用しても良く、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。成分(C)の市販品としては、例えば、NIKKOL DLP−10、DDP−2、4、8、10、TLP−4、5、TDP−2、6、8、10(日光ケミカルズ社製)、HOSTAPHAT KW340D、KL340D(クラリアント・ジャパン社製)等が挙げられる。
本発明の組成物において成分(C)のポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸は、ラブデン酸類を含有する製剤の界面に配向することで安定化の更なる向上に寄与しうるものであるが、本発明の組成物においては成分(B)により成分(A)のラブデン酸類含有製剤の安定化が図られているため、成分(C)の含有量を比較的自由に設計することができる。
本発明の組成物における成分(C)の含有量は特に制限は無いが、0.01〜1%が好ましく、0.03〜0.5%がさらに好ましい。この範囲であれば、成分(B)による成分(A)含有製剤の安定化という本発明の効果を損なうことがないからである。
〔成分(D)〕
本発明の組成物は、成分(D)として、極性油を含有することができる。本発明の成分(D)にはラブデン酸類は包含されない。
本発明の組成物に成分(D)として用いることのできる極性油は、医薬、食品、化粧料または皮膚外用剤への添加物として許容されるものであれば特に限定されず、液状、ペースト状、固形状の油剤のいずれも使用することができる。具体的には、液状油としては、植物油、合成または半合成エステル油等があり、具体的には植物油としてはアボガド油、アマニ油、アーモンド油、オリーブ油、キョウニン油、小麦胚芽油、ゴマ油、コメ胚芽油、コメヌカ油、サフラワー油、大豆油、トウモロコシ油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、綿実油、ヤシ油等があげられ、合成または半合成エステル油としては、ラノリンアルコール、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、2−ヘキシルデシル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、コハク酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、リンゴ酸ジイソステアリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル等が挙げられる。またペースト油としては、植物油ではカカオ脂、シアバター、ヒマシ油等、半合成または合成油としては硬化ヒマシ油、硬化ヤシ油、合成ラノリン、モノステアリン酸硬化ヒマシ油、モノヒドロキシステアリン酸硬化ヒマシ油、ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジペンタエリトリット脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)、マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル等が挙げられる。また固形油としては、植物油では、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ミツロウが挙げられ、半合成・合成油としては12−ヒドロキシステアリン酸、パルミチン酸セチル、ジステアリン酸ポリエチレングリコール、トリベヘン酸グリセリル等が挙げられ、これらの油剤は必要に応じて一種、または二種以上用いることができる。
成分(D)の極性油は成分(A)のラブデン酸類及びラブデン酸類を含有する組成物の安定化に寄与し、また使用感にも寄与するものである。これらの極性油の中でもラブデン酸類含有組成物の使用感ならびに製剤安定性の観点から液状であることが好ましい。さらに、その中でも製剤の使用感の観点から分岐アルキル鎖を有するエステル油が好ましい。その中でも製剤の使用感と肌への浸透感の観点から分子量が500以下であることがより好ましい。特に好ましい成分(D)として、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、コハク酸ジ2−エチルヘキシル、2−エチルヘキサン酸セチル、イソノナン酸イソトリデシル、乳酸オクチルドデシルが挙げられる。
本発明の組成物において成分(D)の極性油は、ラブデン酸類含有製剤の使用感の向上と製剤の安定化に寄与しうるものであるが、本発明の組成物においては成分(B)によりラブデン酸類含有製剤の安定化が図られているため、成分(D)の含有量を比較的自由に設計することができる。
本発明の組成物に成分(D)の含有量は特に制限は無いが、0.01〜1%が好ましく、0.05〜0.5%がさらに好ましい。この範囲であれば、成分(B)による成分(A)含有製剤の安定化と使用性の向上という本発明の効果を損なうことがないからである。
本発明の組成物は、成分(A)のラブデン酸類を含有しながらも外観を極めて透明乃至半透明に近い領域で製剤化することができる。本発明の組成物において透明乃至半透明とは、光路長10mmのセルを用いて、分光光度計で波長700nmの光の透過率を測定した場合に、透過率が75%以上であるものを指す。透過率を測定する分光光度計は、「UV−2500PC UV−VIS REDCORDING SPECTROPHOTOMETER」(SHIMADZU社製)などを用いて測定できる。製剤の安定化やべたつき等の使用性改善のために油性成分を微量添加することもあるが、その際にも本発明の組成物においては外観を極めて透明乃至半透明に近い領域で製剤化することができる。
本発明の組成物の粘度は特に制限は無いが、ブルックフィールド型回転粘度計による測定値で25℃における粘度が1〜15000mPa・sの範囲で製剤化することが好ましく、1〜5000mPa・sがさらに好ましい。この範囲であると、みずみずしくさっぱりとした使用感を演出できる。また、油性成分を可溶化もしくは分散している系において、粘度を低くすると成分(A)のラブデン酸類が界面に配向しやすいために長期保存時に凝集しやすく、濁度変化や油浮き等が生じやすいが、その際にも本発明の組成物においては粘度が1〜15000mPa・sと低い領域でも安定性に優れるものである。
〔他の成分〕
本発明の組成物には、上述の成分以外に、医薬、食品、化粧料または皮膚外用剤への添加物として許容される各種の成分、例えば、水(精製水、温泉水、海洋深層水等)、界面活性剤(乳化剤、可溶化剤、安定剤等)、酸化防止剤、防腐剤、ゲル化剤、アルコール類、皮膜形成剤、着色料、香料、消臭剤、塩類、pH調整剤、清涼剤、キレート剤、角質溶解剤、酵素、ビタミン類等がある。これらの中から、具体的なものを以下に例示する。
界面活性剤は、油剤等の乳化や可溶化等のために用いられ、陰イオン性、陽イオン性、非イオン性および両性の活性剤を用いることができる。
増粘剤としては、カルボキシビニルポリマー、カラギーナン、寒天、キサンタンガム、デキストリン脂肪酸エステル、有機変性粘土鉱物等、化学合成品または天然物由来に関わらず用いることが可能である。又、これらの成分を系の粘度調整だけでなく、ゲル化、保湿、皮膜形成等のため等に用いることもができる。
粉体としては、形状や粒子の大きさ、多孔性の有無、結晶構造等を問わず、使用性や使用感を良くする為に、複合化や表面処理を行なったものでもよい。タルク、マイカ、セリサイト、無水ケイ酸等の無機粉体、ナイロンパウダー等の有機粉体、魚鱗箔、オキシ塩化ビスマス等のパール顔料、酸化鉄、カーボンブラック、群青等の無機顔料、タール色素およびそのレーキ、天然色素、酸化チタン、微粒子酸化チタン、酸化亜鉛、微粒子酸化亜鉛等が用途に応じて用いられる。
系中の成分の品質劣化を防ぐ為に、EDTA等のキレート剤、クエン酸−クエン酸ナトリウム等のバッファーによるpH調整剤を用いることもできる。
薬効剤としては、ビタミン、ホルモン、動植物や微生物由来の抽出物を含む種々のものが挙げられるが、例えば、抗菌剤は、ニキビ等を予防、改善する目的で用いられ、安息香酸、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸エステル、パラクロルメタクレゾール、塩化ベンザルコニウム、フェノキシエタノール、イソプロピルメチルフェノール等が挙げられる。これらを含有させることにより、ニキビ等、細菌性の皮膚の炎症による色素沈着を抑制し、更に高い美白および/または美肌効果、および老化防止効果を発揮することができる。活性酸素除去剤は、紫外線による過酸化脂質の生成等を抑制する目的で用いられ、スーパーオキサイドディスムターゼ、カテキンおよびその誘導体、チアミン類(チアミン塩酸塩、チアミン硫酸塩)、リボフラビン類(リボフラビン、酢酸リボフラビン等)、ピリドキシン類(塩酸ピリドキシン、ピリドキシンジオクタノエート等)、ニコチン酸類(ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル等)等のビタミンB類等が挙げられる。これらの活性酸素除去剤を含有させることによって、くすみを抑制し、より高い美白および/または美肌効果、および老化防止効果を発揮することができる。血行促進剤は、皮膚の血流を促すことによってメラニンの排出を促進する目的で用いられ、トウガラシチンキ、γ―オリザノール等が挙げられ、酵素としてはリパーゼ、プロテアーゼ等が挙げられる。これらを含有させることにより、更に高い美白および/または美肌効果が発揮できる。
その他、併用することにより本発明の効果をさらに高めるものとして、タンパク質またはそれらの誘導体もしくは加水分解物ならびにそれらの塩(コラーゲン、エラスチン、ケラチン等)、ムコ多糖およびその誘導体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸等)、アミノ酸およびそれらの誘導体(ヒスチジン、セリン、グリシン、テアニン、アスパラギン酸、アルギニン、ピロリドンカルボン酸等)、糖類(ソルビトール、エリスリトール、トレハロース、イノシトール、グルコース、キシリトール、蔗糖およびその誘導体、デキストリンおよびその誘導体、ハチミツ等)、D−パンテノールおよびその誘導体、糖脂質、セラミド、アシタバ抽出物、アボカド抽出物、温泉水、ウスベニアオイ抽出物、オドリコソウ抽出物、オノニス抽出物、カラスムギ抽出物、クチナシ抽出物、クマザサ抽出物、ゴボウ抽出物、コムギ抽出物、サボンソウ抽出物、シモツケ抽出物、ショウガ抽出物、セイヨウハッカ(ペパーミント)抽出物、タチジャコウソウ(タイム)抽出物、ツバキ抽出物、トルメンチラ抽出物、パセリ抽出物、ハッカ抽出物、ハマメリス抽出物、バラ抽出物、ヒノキ抽出物、ヒマワリ抽出物、ブッチャーズブルーム抽出物、プルーン抽出物、ヘチマ抽出物、ボダイジュ抽出物、マツ抽出物、マルメロ抽出物、ムチン、ヤグルマソウ抽出物、ラベンダー抽出物、リンゴ抽出物、リンドウ(リュウタン)抽出物等が挙げられる(尚、かっこ内は、植物の別名、生薬名等を記載した)。
〔製造方法〕
本発明の組成物は、常法により製造することができる。典型的には、水溶性の成分の混合物に、成分(A)、(B)を含む油性成分を均一混合したものを、攪拌しながら添加することによる。
〔安定性評価方法および評価基準〕
本発明により得られた組成物は、長期間保存した場合であっても、濁度変化や油浮きの発生が抑制される。安定化の程度は、当業者であれば、化粧料または皮膚外用剤等に適用される既存の手法および判断基準に基づき、適宜判定することができる。油浮きについては、例えば50℃1ヶ月保管時の製剤の外観を専門家による官能評価で判断することができる。また、濁度変化については、例えば50℃1ヶ月保管時の製剤の透過率を、光路長10mmのセルを用いて、分光光度計で波長700nmの光で測定することができる。透過率を測定する分光光度計は、「UV−2500PC UV−VIS REDCORDING SPECTROPHOTOMETER」(SHIMADZU社製)などを用いることができる。
〔組成物形態、用途〕
本発明の組成物は、化粧料または皮膚外用剤とすることができる。また本発明の組成物の形態には特に限定はなく、例えば、化粧水、水中油型または油中水型乳液、美容液、マッサージ料、パック料を例示することができる。本発明の皮膚外用剤は、美肌用皮膚外用剤、特に、美白用皮膚外用剤および/または老化防止用皮膚外用剤として優れている。なお、本明細書において「美肌」の用語は、例えば、色素沈着の抑制、肌のくすみ、日やけなどによる皮膚の黒化、シミ、ソバカスの防止および改善、しわの防止および改善などを含めて最も広義に解釈する必要があり、「美白」および「老化防止」がその範囲に含まれることを理解すべきである。
本発明の組成物はまたその使用目的に応じて、固形剤、半固形剤、液剤等の各種剤形の組成物に調製することができる。従来、粘度の低い液体中では、組成物が流動しやすいため、濁度変化や油浮き等が生じやすく製剤の安定性が悪かった。しかしながら本発明により、比較的粘度の低い剤形であっても、安定に製剤化することができる。
したがって、本発明の組成物は、比較的粘度の低い化粧水のようなものも含め、種々の剤形とすることができる。より具体的には、本発明の組成物は、基礎化粧品として、クレンジング、洗顔料、化粧水、乳液、クリーム、マッサージ製品、パック製品、美容液・ジェル、リップケア製品等;ベースメーク化粧品として、ファンデーション、フェイスパウダー、化粧下地、コンシーラー等;ポイントメーク化粧品として、口紅、リップグロス・ライナー、チーク製品、アイシャドウ、アイライナー、マスカラ、アイブロウ製品等;ボディ用化粧品として石鹸、液体洗浄料、日焼け止めクリーム、入浴剤等;頭髪用化粧品または頭皮用化粧品としてシャンプー、リンス、ヘアトリートメント、整髪料、ヘアトニック、育毛剤、スキャルプトリートメント等とすることができる。また、硬膏剤、軟膏剤、パップ剤、リニメント剤、ローション剤、塗布剤、貼付剤、エアゾール剤(スプレー薬)とすることができる。
本発明の組成物はまた、キットまたはパッケージ製品とすることができる。これらの態様は、本発明の組成物以外に、使用方法や上述したような目的の効果・効能が記載されたもの(例えば、箱、容器、ラベル、使用説明書、タグ)を含んでもよい。
本発明の組成物は、食品組成物とすることができる。本発明で食品というときは、固形の食品ほか、液状のもの(例えば、スープ、ドリンク剤、飲料)が含まれる。また、特定保健用食品、健康食品、機能性食品が含まれる。食品組成物の具体的な形態としては、例えば、錠剤、カプセル剤、丸剤;菓子、パン、ヨーグルト、ゼリー、冷菓、キャンデイ、ガム;緑茶、ウーロン茶、紅茶等の茶飲料;リンゴジュース、グレープフルーツジュース、オレンジジュース等のジュース類;果汁含有飲料;野菜汁含有飲料;コーヒー飲料;ココア飲料;牛乳等の乳飲料;コーラ、サイダー等の炭酸飲料;スポーツ飲料;豆乳;ミネラルウォーター;ニアウォーター飲料;ダイエットサポート飲料;栄養補給飲料;ビール、発泡酒、ワイン、日本酒等のアルコール飲料が挙げられる。
本発明の組成物は、芳香剤組成物とすることができる。本発明の芳香剤組成物は、液状、半固形状、または固形状とすることができる。芳香剤組成物の具体的な形態としては、練り香水、フレグランススティック、室内芳香剤等が挙げられる。
次に参考例、試験例および実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに何ら制約されるものではない。
[製造例1:ラブデン酸の製造]
ラブデン酸は、前掲特許文献5の方法にしたがって、製造することができる。すなわち、市販のスクラレオール(分子式:C2036、分子量:308.499、CAS No.:515−03−7、)を出発物質とした。出発物質にホウ酸、1−ブタノール、トルエン、バナジン(V)酸アンモニウム加え、窒素置換後、攪拌下、炭酸ナトリウム水溶液を加えた。加熱し、生成する水を抜きながら徐々に反応温度を上げ、140℃で数時間反応した。反応終了後、冷却し、NaOH水溶液を加え、生成したホウ酸エステルを、加水分解し、分液した。次に、1−ブタノールとトルエンを減圧下加熱することにより回収した。これに1,2,4−トリメチルベンゼンを加え、水で数回洗浄することにより、一級アリルアルコール化合物を得た。
得られた一級アリルアルコール化合物の1,2,4−トリメチルベンゼン溶液を、反応容器に入れ、窒素置換後、反応液の温度を31℃にして、[RuCl(p−シメン)]とトリス(4−メトキシフェニル)ホスフィンを加えて、窒素置換後、加熱し、170〜180℃で数時間反応した。その後、冷却して反応終了とし、アルデヒド化合物を得た。
アルデヒド化合物の1,2,4−トリメチルベンゼン溶液は、酢酸、HNSOOH、水を添加した後、−5℃まで冷却し、次いで80%NaClOの水溶液を滴下した。そのまま数時間反応後、20%NaSO水溶液を滴下した。その後40〜50℃で30分攪拌することにより、過酸化物を分解した。分液後、5%食塩水で洗浄して、ヒドロキシカルボン酸化合物を得た。
得られたヒドロキシカルボン酸化合物の1,2,4−トリメチルベンゼン溶液に20%硫酸水溶液を入れ、加熱還流下170℃〜176℃で水を抜きながら数時間脱水反応した。反応終了後、冷却し、28%ナトリウムメチラートメタノール溶液を加え、カルボン酸をナトリウム塩とした。これに水を加え、上層を除去し、下層をヘプタンで数回洗浄した後、ヘプタンと20%硫酸水溶液を入れ、遊離のカルボン酸をヘプタン層へ抽出した。減圧蒸留を行い、ラブド−8−エン−15−オイックアシッド、ラブド−7−エン−15−オイックアシッドおよびラブド−8(17)−エン−15−オイックアシッドからなる混合物(以下、「製造例1で得られたラブデン酸」というときはこれを指す。)を得た。
[実施例1〜6および比較例1〜3:化粧料の製造および評価]
1.製造方法
表1に示す処方で、実施例1〜6および比較例1〜3を製造した。製造方法は、下記にしたがった。
A.成分(1)〜(6)を混合溶解する。
B.成分(7)〜(16)を必要に応じて加温し均一混合後、攪拌しながらAに添加する。
C.脱泡して化粧料を得た。
なお、得られた実施例の外観は透明乃至半透明であり、また、25℃における粘度は1〜15000mPa・sの範囲に入るものであった。
2.評価方法および評価基準
次に示す方法および基準で、評価した。
(1−1)使用感(べたつきのなさ)の評価方法
各試料を塗布した時の使用感を評価専門パネル1名が下記の基準にて評価した。
(1−2)使用感(べたつきのなさ)の評価基準
◎ べたつきをあまり感じない
○ ややべたつきを感じる
△ べたつきを感じる
× べたつきを強く感じる
(2−1)製剤安定性(濁度変化)の評価方法
各試料をガラス瓶に入れ、50℃1ヶ月保管品と5℃保管品の透過率を光路長10mmのセルを用いて波長700nmの光で分光光度計を用いて測定し、それらの透過率の差を以下の基準により判定した。透過率を測定する分光光度計は、「UV−2500PC UV−VIS REDCORDING SPECTROPHOTOMETER」(SHIMADZU社製)を用いた。
(2−2)製剤安定性(濁度変化)の評価基準
◎ 透過率差が7.5%未満である
○ 透過率差が7.5%以上15%未満である
△ 透過率差が15%以上22.5%未満である
× 透過率差が22.5%以上である
(3−1)製剤安定性(油浮き)の評価方法
各試料をガラス瓶に入れ、50℃1ヶ月保管した後の製剤の油浮きの程度を観察した。化粧料評価専門パネル1名が評価した。
(3−2)製剤安定性(油浮き)の評価基準
○ 油浮きなし
△ ごくわずかに油浮きあり
× 油浮きあり
3.結果
結果を表1に示した。

(注1)NIKKOL PEN−4620 (日光ケミカルズ社製)
(注2)NIKKOL PEN−4630 (日光ケミカルズ社製)
(注3)NIKKOL PEN−4612 (日光ケミカルズ社製)
(注4)ノニオン OT−221R (日油社製)
(注5)NIKKOL Decaglyn 1−ISV (日光ケミカルズ社製)
(注6)NIKKOL DDP−8 (日光ケミカルズ社製)
表1から明らかなように、実施例1〜6は含有量、種類に関わらず、使用感ならびに製剤の安定性に非常に優れていた。また、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸を含有させることにより、濁度変化の抑制効果がより向上していた。一方、成分(B)のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルをポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルに替えた比較例1は油浮きが発生し、また、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの含有量を倍増させた比較例2であっても油浮きはごくわずかに抑えられたものの、濁度変化が大きいものであり、べたつきが発生した。また、成分(B)のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルをポリグリセリン脂肪酸エステルに替えた比較例3は、油浮きは見られなかったが、濁度変化が大きく、乳化滴が合一していると考えられ、更なる経時では油浮き等につながると推測され、さらに、べたつきを大きく感じ使用感に劣るものであった。
[実施例7:洗顔料]
下記成分(1)〜(13)を70℃で加熱混合し洗顔料を得た。
(成分) (%)
(1)N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン 20.0
(2)ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 10.0
(3)ポリオキシプロピレン(1モル)ヤシ油脂肪酸
モノイソプロパノールアミド 3.0
(4)ヤシ油脂肪酸カリウム 5.0
(5)ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.1
(6)グリセリン 5.0
(7)ポリエチレングリコール400 5.0
(8)エリスリトール 2.0
(9)プロピレングリコール 10.0
(10)フェノキシエタノール 0.1
(11)ポリオキシエチレン(20モル)ポリオキシプロピレン(8モル)
セチルエーテル (注7) 1.0
(12)製造例1で得られたラブデン酸 0.5
(13)精製水 残 量
(注7)ユニセーフ20P−8(日油社製)
[実施例8:ジェル状美容液]
下記成分(1)〜(10)を加熱混合して70℃に保ったものに、加温溶解した(11)〜(16)を撹拌しながら添加混合し、室温まで冷却しジェル状美容液を得た。
(成分) (%)
(1)メチルセルロース 0.2
(2)キサンタンガム 0.5
(3)アルギン酸ナトリウム 0.1
(4)アルキル変性カルボキシビニルポリマー 0.2
(5)ヒアルロン酸ナトリウム1%水溶液 2.0
(6)グリセリン 5.0
(7)メチルグルコース 2.0
(8)水酸化ナトリウム 0.1
(9)エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 0.05
(10)精製水 残 量
(11)イソノナン酸イソトリデシル 0.02
(12)メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 0.02
(13)香料 0.05
(14)パラオキシ安息香酸メチル 0.03
(15)製造例1で得られたラブデン酸 0.1
(16)ポリオキシエチレン(25モル)ポリオキシプロピレン(25モル)
ラウリルエーテル (注8) 0.5
(注8)ノニオンA−25B(日油社製)
[実施例9:シート状パック化粧料]
成分(1)〜(9)を混合溶解した混合物を、(10)〜(15)を混合溶解した混合物に加え、混合することによって化粧水を得た。得られた化粧水を不織布に含浸させ、シート状パック化粧料を得た。
(成分) (%)
(1)γ−リノ−ル酸ショ糖エステル 0.05
(2)ポリオキシエチレン(30モル)ポリプロピレン(6モル)
デシルテトラデシルエーテル (注9) 0.3
(3)イソパルミチン酸L−アスコルビル 0.1
(4)トリポリオキシエチレン(10モル)アルキル(12〜15)
エーテルリン酸 (注10) 0.1
(5)メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 0.05
(6)グリセリン 3.0
(7)製造例1で得られたラブデン酸 0.05
(8)1,3−ブチレングリコール 5.0
(9)エタノール 8.0
(10)クエン酸ナトリウム 0.02
(11)クエン酸 0.05
(12)フェノキシエタノール 0.05
(13)香料 0.02
(14)ジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウム40%水溶液 0.15
(15)精製水 残 量
(注9)ユニルーブMT−0630B(日油社製)
(注10)NIKKOL TDP−10 (日光ケミカルズ社製)
実施例7〜9の各種化粧料は、いずれも使用感ならびに製剤の安定性に優れ、皮膚に適用することにより、日焼け等による肌のくすみ、シミおよびソバカス、ならびに加齢によるしわおよびたるみの防止および改善効果に優れ、透明感のある美しい肌にすることができる化粧料である。
[実施例10:軟膏]
下記の組成の軟膏剤を、以下の方法で調製した。
A.成分(5)〜(11)を加熱混合し、75℃に保つ。
B.成分(1)〜(6)を加熱混合し、75℃に保つ。
C.AにBを徐々に加え、軟膏剤を得た。
(成分) (%)
(1)ステアリン酸 1.8
(2)セタノール 3.0
(3)ポリオキシエチレン(30モル)ポリプロピレン(4モル)
ステアリルエーテル (注11) 0.3
(4)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(5)製造例1で得られたラブデン酸 0.2
(6)酢酸dl−α―トコフェロール 0.2
(7)グリセリン 5.0
(8)トリエタノールアミン 1.0
(9)カルボキシビニルポリマー 0.1
(10)グリチルリチン酸ジカリウム 0.5
(11)精製水 残 量
(注11)ブラウノンSRP−0430B (青木油脂工業社製)
実施例10で得られた軟膏は、使用感ならびに製剤の安定性に優れていた。

Claims (8)

  1. 成分(A)下記一般式(1):
    (一般式(1)中、R1は−CH2OHまたは−COOR6を表し、R6は水素、炭素数
    が1〜3の低級アルキル基または−COO-と塩を形成し得るカチオンを表し、R2〜R
    5は各々独立して水素原子またはメチル基を表し、・・・A・・・は=C(CH3)−、
    −C(CH3)=、−C(=CH2)−、−CH(CH3)−または−C(OH)(CH
    3)−を表す。)で表される化合物と、
    成分(B)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル
    を含有する、組成物であって、
    成分(A)と成分(B)の含有質量割合(B)/(A)が、0.5〜5である、組成物
  2. 成分(B)のアルキル基の炭素数が8〜28である、請求項1に記載の組成物。
  3. 成分(B)のポリオキシエチレンの付加モル数が5〜40モル、ポリオキシプロピレンの
    付加モル数が2〜10モルである、請求項1または2に記載の組成物。
  4. さらに、成分(C)としてポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸を含有する、請求
    項1〜のいずれか1項に記載の組成物。
  5. さらに、成分(D)として極性油を含有する、請求項1〜のいずれか1項に記載の組成
    物。
  6. 外観が透明乃至半透明である、請求項1〜のいずれか1項に記載の組成物。
  7. 25℃における粘度が1〜15000mPa・sである、請求項1〜のいずれか1項に
    記載の組成物。
  8. 皮膚外用剤または化粧料である、請求項1〜のいずれか1項に記載の組成物。
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