JP6664630B2 - 鉄筋切断機 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄筋切断機に関する。
従来、鉄筋を切断する装置として、例えば、特許文献1に鉄筋切断機が開示されている。この鉄筋切断機は、箱型の躯体の前面に鉄筋切断空間が設けられており、この鉄筋切断空間内の下部に固定刃が固定され、この固定刃に対して上下動自在に取り付けられた可動刃が設けられている。そして、可動刃をモータを用いて駆動させ、両刃間に置かれた鉄筋を所望寸法に切断する。
特開平2009−228752号公報
特許文献1に開示されたこの種の鉄筋切断機においては、躯体は、鋼鉄材料を溶接して箱型に組み立てている。このため、溶接時の加熱・冷却によって生じる溶接ひずみや、残留応力、更には溶接時の部材位置合わせなどのセッティング不良などが原因で、躯体を許容寸法内に抑えることが難しく、溶接技術の高度な熟練度を必要とするだけでなく、組み立て作業に多大な時間を要しているのが現状である。
このような状況において、溶接ひずみや残留応力の影響を排除するために、組立時に組立精度を調整する加工調整行程が必要となり製造組立コストの増大を招いている。特に、可動刃を保持して上下動する可動刃駆動部(クランク部)を収容する躯体部分においては、極めて高い加工精度が要求され、調整加工の作業工数並びにコスト的に大きな問題となっている。
また、鉄筋切断機においては、切断刃にかかる負荷は、例えば、150トン以上の力を必要とする場合がある。このような大きな力を用いて鉄筋を切断することから、切断時の衝撃は大きく、該衝撃に伴う振動並びに騒音が大きいという問題も抱えている。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、安定して高精度の組立ができ、また制振性に優れ騒音低減を可能にする鉄筋切断機を提供することにある。
上記課題は下記手段により達成することができる。すなわち、本発明は下記の通りである。
〔1〕
鉄筋を切断する鉄筋切断機であって、
固定刃と、
前記固定刃に対して相対移動可能な可動刃と、
前記可動刃を移動させる可動刃駆動部と、
前記可動刃駆動部に駆動源から駆動力を伝達する動力伝達部材と、
前記固定刃、前記可動刃、前記可動刃駆動部、及び前記動力伝達部材を収容するケーシングを備え、
前記ケーシングは、底壁部、左側壁部、右側壁部、後側壁部、及び仕切壁部が一体形成された鋳造物を含み、
前記底壁部、前記左側壁部、前記右側壁部、及び前記仕切壁部によって、前記前記固定刃、前記可動刃、及び前記可動刃駆動部が設けられる切断領域を形成し、
前記底壁部、前記左側壁部、前記右側壁部、前記後側壁部、及び前記仕切壁部によって、前記動力伝達部材の一部が設けられる動力伝達領域を形成し、
前記動力伝達部材の一部を構成する複数の軸部材は、前記仕切壁部と前記後側壁部に支持され、
前記複数の軸部材の内の一部の軸部材の先端部は、前記仕切壁部に設けられた凹部に支持される鉄筋切断機。
〔2〕
前記鋳造物は、ねずみ鋳鉄にて鋳造された〔1〕に記載の鉄筋切断機。
〔3〕
前記鋳造物の肉厚は、20mm以上で80mm以下に形成された〔1〕又は〔2〕に記載の鉄筋切断機。
〔4〕
前記ケーシングは、前記切断領域のうちの前記可動刃駆動部が設けられる領域を覆う、着脱可能な正面壁及び上面壁を含む〔1〕〜〔3〕の何れか一つに記載の鉄筋切断機。
〔5〕
前記ケーシングの下部に配置される基礎台と、
前記ケーシングの後方に配置される後方架台と、
を備え、
前記基礎台及び前記後方架台は、締結部材を介して前記ケーシングに連結された〔1〕〜〔4〕の何れか一つに記載の鉄筋切断機。
〔1〕の鉄筋切断機によれば、ケーシングは、底壁部、左側壁部、右側壁部、後側壁部、及び仕切壁部が一体形成された鋳造物を含み、この鋳造物は、底壁部、左側壁部、右側壁部、及び仕切壁部によって、固定刃、可動刃、及び可動刃駆動部が設けられる切断領域を形成し、底壁部、左側壁部、右側壁部、後側壁部、及び仕切壁部によって、動力伝達部材の一部が設けられる動力伝達領域を形成し、動力伝達部材の一部を構成する複数の軸部材は、仕切壁部と後側壁部に支持され、複数の軸部材の内の一部の軸部材の先端部は、仕切壁部に設けられた凹部に支持されるので、機械加工部分の寸法精度が高められ、組立時の調整加工を削減することができる。また、一体構造により、従来のごとき溶接をなくすことが可能になるので、溶接ひずみによる品質のばらつきがなく常に安定した強度が得られ、強度アップができる。更に、鋳造素材によって振動吸収性を向上することができ、鉄筋の切断時の騒音を低減することができる。また、ケーシングの寸法精度が高められることによって、組立性並びにメンテナンス性の向上を図ることができる。また、動力伝達部材を寸法精度が高められた部位に取付けることができると共に該動力伝達部材の取付けに関わる各種部品の取付精度が高められ、組立性を向上させることができる。
〔2〕の鉄筋切断機によれば、鋳造物は、ねずみ鋳鉄にて鋳造されたので、より寸法精度が高められ、耐摩耗性に優れ鉄筋切断機の品質向上に寄与でき、更に振動吸収性をより高めることができ、鉄筋の切断時の騒音を低減することができる。
〔3〕の鉄筋切断機によれば、鋳造物の肉厚は、20mm以上で80mm以下に形成されたことで、引張強度を200N/mm2以上にすることができ、より耐久性に優れ鉄筋切断機の品質向上に寄与することができる。
〔4〕の鉄筋切断機によれば、ケーシングは、切断領域のうちの可動刃駆動部が設けられる領域を覆う、着脱可能な正面壁及び上面壁を含むことで、可動刃駆動部及び動力伝達部材の組み込む空間の正面側及び上面側が解放できるので、組立時やメンテナンス時において、ケーシングへの着脱が容易になり、組立性及びメンテナンス性を向上することができる。
〔5〕の鉄筋切断機によれば、ケーシングの下部に配置される基礎台と、ケーシングの後方に配置される後方架台とが、締結部材を介してケーシングに連結されているので、従来の溶接によるひずみの問題は解消され、鉄筋切断機を、ケーシングの寸法精度を利用して高精度かつ容易に組み立てることができる。また、鉄筋切断機の一部を鋳造物とするので、鉄筋切断機全体の重量を抑えることが可能になる。
本発明の一実施形態の鉄筋切断機を正面から見た正面図である。 図1に示す鉄筋切断機を右側面から見た側面図である。 図1のA−A断面図である。 図1に示す鉄筋切断機におけるケーシングを分解した斜視図である。 図4のB−B断面図である。 図1に示す鉄筋切断機におけるケーシングの組立途中の斜視図である。 図1に示す鉄筋切断機におけるケーシングを組立途中の斜視図である。
以下、本発明の一実施形態の鉄筋切断機について、図1〜図7を参照して説明する。なお、図面においては、上下、前後、左右を各図に示す。また、明細書の記載において、上下とは、鉄筋切断機を設置した状態での上下を云い、前後とは、鉄筋切断機を操作する上でオペレータが立つ正面側を前、その反対側を後とし、左右とは、鉄筋切断機を操作するオペレータが後方に向った場合の左右を云う。
図1及び図2に示すように、本実施形態における鉄筋切断機1は、支持構造を大別すると、鉄筋切断操作を行う鉄筋切断空間S5を備えるケーシング2と、ケーシング2を下方から支持する基礎台51と、ケーシング2の後方に配置され後述する駆動系部材を支持する後方架台52とを備えている。そして、各部の詳細については後述するが、前面側には、オペレータが立って操作できる程度の高さの位置に、鉄筋Rを切断する鉄筋切断空間S5を備え、この鉄筋切断空間S5内には、下側に固定刃11、上側に可動刃12が適宜間隔を開けて取付けられている。
なお、鉄筋切断空間S5の左右には、例えば、この鉄筋切断空間S5に鉄筋Rを供給及び排出する鉄筋搬送コンベア等を配置することができる。
鉄筋切断空間S5には、鉄筋Rを載置する部材として、固定刃11の右側に右底部63、左側に左底部64が設けられている。この左右底部63,64は、固定刃11と略同一の高さとなっている。また、左底部64は、動かないように固定された底部であるが、右底部63は、下方に弾性移動可能に構成されている。すなわち、右底部63は、該右底部63の裏面側に複数の圧縮バネ65が配置されて支えられている。したがって、鉄筋切断時において、可動刃12によって剪断力が加えられたときに、固定刃11の右側の部分が押し下げられるのを許容する構造となっている。
また、鉄筋切断空間S5には、鉄筋切断時に生じる残材を排出する排出部材が設けられている。この排出部材は、鉄筋切断位置の左右両側に設けられる2部材から構成され、右側の右残材排出板61と左側の左残材排出板62を有し、この左右残材排出板61,62が鉄筋切断空間S5の奥側に配置されている。この右残材排出板61及び左残材排出板62は、両部材の後方側に配置されたアクチュエータ61s(図2参照、右側のみ図示)に連結されており、前後に移動可能に構成されており、鉄筋Rの切断後の残材を鉄筋切断空間S5から前方に押し出すことができる。
鉄筋切断空間S5の左側の上部には、左底部64に対面して上下移動可能な鉄筋押し金具16が設けられている。この鉄筋押し金具16は、その上部に設けられるアクチュエータ(不図示)により作動し、鉄筋切断時に鉄筋Rを抑えて固定することができる。
また、鉄筋切断空間S5の前面側には、右底部63及び左底部64から前方且つ下方に向って傾斜する傾斜板67,68が設けられ、鉄筋Rの排出に際して好都合な構造を備えている。また、ケーシング2の前面側は、左右一対の前面ガイド66(左側の前面ガイドは、固定刃支持構造が見えるように不図示)により適宜覆われている。また、鉄筋切断機1を操作する操作盤70は、支持アーム71を介して切断機前面側に配置可能に構成されている。
以下、図3を参照して、可動刃12を駆動させる駆動系部材について説明する。
図3に示すように、モータMの駆動力を伝達する動力伝達部材20は、モータMと可動刃駆動部であるクランク部28との間の動力を伝達する複数の部材にて構成されている。詳細には、動力伝達部材20は、第1軸21、第2軸22及びクランク軸23等の軸部材に加えて、モータMの回転軸に取付けられたモータ側プーリ26a、フライホイール27に取付けられたホイール側プーリ26b、両プーリ間に掛渡されたベルト26,フライホイール27と第1軸21との間に設けられたエアークラッチ29,第1軸21と第2軸22との間に設けられた第1減速部24,第2軸22とクランク軸23との間に設けられた第2減速部25を有している。
第1軸21上に設けられて駆動力の慣性モーメントを大きくしているフライホイール27は、第1軸21に対しては、相対回転可能に設けられている。そして、フライホイール27の後方側(図3において右側)に設けられたエアークラッチ29によって、フライホイール27の回転力が第1軸21に接続可能に構成されている。
第1軸21と第2軸22とは同一軸線上に配置されている。この第1軸21と第2軸22との間に設けられた第1減速部24は、第1軸21上のギアG1と第2軸22上のギア4との間に設けられたギア軸Gf上の大径のギアG2および小径ギアG3を介して、第1軸21の回転速度が減速されて第2軸22に伝達される。また、第2軸22上の小径のギアG5とクランク軸23上の大径のギアG6とによって構成される第2減速部25を介して、第2軸22の駆動力が更に減速されてクランク軸23に伝達される。
本実施形態における動力伝達部材20のうち、モータMから第1軸21までの部材は、後方架台52に支持されており、第1減速部24からクランク部28までの部材は、ケーシング2に支持されている。
ケーシング2の構造について、図4及び図5を参照して説明する。
ケーシング2は、図4及び図5に示すように、複数の壁部Wにて略矩形の箱型部材として構成されている。詳細には、ケーシング2は、底壁部W1、左側壁部W2、右側壁部W3、後側壁部W4及び仕切壁部W5からなる鋳造物として一体成形された壁部Wと、左右側壁部W2,W3の正面側に取付けられる正面壁W6と、左右側壁部W2,W3の上面側に取付けられる上面壁W7と、を有して構成されている。
そして、ケーシング2は、前後方向中段に位置する仕切壁部W5を境にして前方側に切断領域S1、後方側に動力伝達領域S2が形成されている。すなわち、切断領域S1は、切断領域形成壁部である、底壁部W1、左側壁部W2、右側壁部W3、仕切壁部W5、正面壁W6及び上面壁W7により形成され、動力伝達領域S2は、動力伝達領域形成壁部である、底壁部W1、左側壁部W2、右側壁部W3、後側壁部W4及び仕切壁部W5により形成されている。なお、切断領域S1の上部領域は、クランク部28が配置される部位でもあり、動力伝達領域S2と重なる領域と云うこともできる。
底壁部W1は、ケーシング2の底を構成する壁部Wであり、基礎台51(下方)に向って延出され且つ基礎台51に向って左右に若干広がると共に、例えば補強リブWv間に締結用孔14を備える脚部W1bが設けられている。すなわち、脚部W1bは、ボルト等の締結部材80にて基礎台51に取付け固定される。
左側壁部W2は、ケーシング2の左側を構成する壁部Wであり、例えば、外側面には左方向に適宜突出する略箱型突出部W2tが設けられる。この略箱型突出部W2tは、前述の鉄筋押し金具16(図1参照)を駆動するアクチュエータを収容保持する部分であり、左側壁部W2と一体的に形成しても良いが、別体として取付けるようにしても良い。また、左側壁部W2には、底壁部W1に接近した側に、前方に向って解放された左側切欠き7aが形成されている。
右側壁部W3は、ケーシング2の右側を構成する壁部Wであり、底壁部W1側の部位が前方に向って大きく切り欠かれた右側切欠き7bが設けられている。この右側切欠き7bと左側壁部W2の左側切欠き7aによって、左右両壁面が解放されて、長尺の鉄筋Rを挿入可能な鉄筋挿入空間S5が形成される。
後側壁部W4は、ケーシング2の後側を構成する壁部Wであり、クランク軸23の後端側を適宜軸受を介して支持するクランク軸端用孔W4hが設けられ、更にクランク軸端用孔W4hの下側には、第2軸22が貫通する第2軸支持用孔W4j(図3及び図5参照)が設けられている。
また、後側壁部W4の裏面側には、例えば、後方に向って突出する連結突起W4tが左右両側の上下の位置に設けられている。この連結突起W4tは、締結用孔14を有し、後方架台52が締結部材80を介して連結される。
仕切壁部W5は、クランク軸23が貫通するクランク軸支持用孔W5hが設けられ、例えば、すべり軸受32を介してクランク軸23を支持可能に構成されている。また、クランク軸支持用孔W5hの下側で後方側面には、第2軸22の先端部を支持可能な凹部W5j(図3及び図5参照)が設けられている。
また、ケーシング2には、基礎台51及び後方架台52と締結する締結用孔14以外に、各種の部品を取付ける際にビスやボルトを装着するための締結用孔14が予め各部品の取付け位置や寸法に合わせて多数形成されている。
上述のように構成されたケーシング2に対して、図6及び図7に示すように、固定刃11は、固定ブロック11bを介して底壁部W1の前方側の上面に取付けられる。一方、可動刃12は、クランク軸23の前方側のクランク部28の下端部に取付けられて、鉄筋切断空間S5の上部に配置される。なお、ケーシング2の正面側Foを閉じる正面壁W6の円孔W6hには、すべり軸受31が取付けられ、クランク軸23の前端部を回転可能に支持し、この正面壁W6と左右側壁部W2,W3と仕切壁部W5並びに上面側Uoを閉じる上面壁W7によって、クランク部28を囲む切断領域S1の上部壁面が構成される。
このように、切断領域S1は、ケーシング2の底壁部W1、左右側壁部W2,W3及び仕切壁部W5に加えて正面壁W6及び上面壁W7により鉄筋切断空間S5を残して囲まれる。なお、この正面壁W6及び上面壁W7は、左右側壁部W2,W3の前面側及び上面側に対して、締結部材80を介して着脱可能に取付けられる。
また、ケーシング2の鋳造部分は、ねずみ鋳鉄にて鋳造されている。なお、正面壁W6および上面壁W7は、ねずみ鋳鉄に鋳造されたものが好ましいが、特に素材もこれに制限するものではなく、振動吸収性及び耐摩耗性からは鋳造物が好ましいがこれに限るものではない。
ここで、クランク部28は、可動刃12を、固定刃11に対して相対移動させ、可動刃12と固定刃11の間に、挿入された鉄筋Rを切断する。この切断時におけるクランク部28への加重負荷は、可動刃12と固定刃11の上下方向に限らず前後方向にも掛かる。これは、可動刃12は、前後方向において適宜傾斜した所謂傾斜刃(図2参照)が用いられることから、可動刃12の傾斜分の分力が生じ、これにより、クランク部28を囲む壁部Wには、切断時の衝撃と共に前後方向にも大きな加重負荷が掛かる。したがって、クランク部28を囲む壁部Wは、ねずみ鋳鉄にて鋳造されている場合は、振動吸収性及び耐摩耗性に優れていることからクランク部28と直接接触する構成であっても良いが、本実施形態では、例えばクランク部28の前後左右に着脱交換可能な摺動部材を配置している。
また、ケーシング2において、鋳造物として形成された部分の肉厚は、20mm以上で80mm以下、より好ましくは、30mm〜60mmに形成されている。
以下、鉄筋切断機1の組立について説明する。
鉄筋切断機1の組立に際しては、躯体として、基礎台51、ケーシング2および後方架台52を固定する(図6及び図7参照)。このとき、組み立て時の寸法位置基準は、鋳造物であるケーシング2を基準に行う。すなわち、ケーシング2に予め形成された各種取付孔を基準にして、基礎台51,後方架台52並びに駆動系の各部品を、締結部材80を介して組み付ける。
また、クランク軸23をケーシング2内に組み込むときは、例えば、正面壁W6及び上面壁W7を取り外した状態で行う。これにより、クランク軸23は、例えば、クレーン等でつり下げるようにした組み付けが可能になる。また、第2軸22を組み込むときは、後方架台52を組み付ける前或いは組み付け途中で、後側壁部W4の第2軸支持用孔W4jから挿入して組み込む。このようにして、動力伝達部材20の多くの部分をケーシング2に組み込むことができる。また、他の部材についても、ケーシング2に直接取付ける部品、更にはケーシング2に対して間接的に取付ける部品についても、ケーシング2の各壁部Wを取付け位置基準として利用することができる。
なお、鉄筋切断機1は、鉄筋Rを鉄筋切断空間S5に搬送する鉄筋搬送コンベア間に配置される。
以下、鉄筋Rの切断するときの操作及び動作について説明する。
鉄筋Rを切断するときは、操作盤70を適宜操作して所望の切断設定を行う。そして、例えば、電源が入った状態では、モータMが駆動してフライホイール27が回った状態が維持され、可動刃12が駆動可能な状態となる。その後、図示しない鉄筋搬送コンベアを介して、鉄筋Rが右側から鉄筋切断空間S5内に供給され位置決めされて、所望寸法に切断された後に左側に排出される。この搬送と切断を順次繰り返して同じ寸法の鉄筋Rを多数製造することができる。
ここで、鉄筋切断時の駆動系の動作は、鉄筋Rの鉄筋切断空間S5への供給タイミングに合わせてエアークラッチ29が作動し、フライホイール27の回転が第1軸21に伝達され、この第1軸21の回転が適宜減速されてクランク軸23を回し、可動刃12が降下して鉄筋Rを切断する。なお、鉄筋押し金具16は、図示しないアクチュエータにより降下して、鉄筋切断空間S5に供給された鉄筋Rを固定する。また、切断後に残材が鉄筋切断空間S5に残っている場合には、左右短材排出板61,62を前方に移動させて短材を排出する。
このように、本実施形態においては、ケーシング2は、固定刃11、可動刃12、及びクランク部28が設けられる切断領域S1を形成する複数の壁部W(W1,W2,W3,W5)が鋳造物にて一体形成されたので、機械加工部分の寸法精度が高められる。特に、固定刃11及び可動刃12の位置調整も容易にでき、組立時の調整加工を削減することができる。また、一体構造により、従来の溶接をなくすことが可能になるので、溶接ひずみや残留応力等による品質のばらつきがなく常に安定した強度が得られ、強度アップができる。更に、鋳造素材によって振動吸収性を向上することができ、鉄筋の切断時の騒音を低減することができる。また、ケーシング2の寸法精度が高められることによって、組立性並びにメンテナンス性の向上を図ることができる。
また、本実施形態においては、クランク軸23は、鋳造にて形成された壁部Wの1つ仕切壁部W5に取付けられるので、クランク軸23を寸法精度が高められた部位に取付けることができ、組立性を向上させることができる。
また、本実施形態においては、ケーシング2は、クランク軸23が設けられる動力伝達領域S2を形成する複数の壁部W(W1,W2,W3,W4,W5)が鋳造物として一体形成されたので、クランク軸23及び第2軸22を寸法精度が高められた部位に取付けることができると共に動力伝達部材20の取付けに関わる各種部品の取付け精度が高められ、組立性を向上させることができる。
このように本実施形態においては、ケーシング2の鋳造物の部分が、ねずみ鋳鉄にて鋳造されたので、鋳造物の寸法精度はより高められ、また、耐摩耗性に優れた鉄筋切断機1を提供することができる。更に、ケーシング2が、ねずみ鋳鉄にて鋳造されたことで、振動吸収性をより高めることができ、鉄筋の切断時の騒音を低減することができる。
また、本実施形態においては、ケーシング2の鋳造物の部分の肉厚が、20mm以上で80mm以下に形成されたことで、引張強度を200N/mm2以上にすることができ、より耐久性に優れた鉄筋切断機1を提供することができる。
また、本実施形態のように、ケーシング2は、クランク部28を形成する壁部Wのうち、正面壁W6及び上面壁W7が着脱可能に構成されたことで、クランク部28及びクランク軸23の組み込む空間の正面側Fo及び上面側Uoが解放できるので、組立時やメンテナンス時において、組み込み部材のケーシング2への着脱が容易になり、組立性及びメンテナンス性を向上することができる。
また、本実施形態の鉄筋切断機1は、ケーシング2の下部に配置される基礎台51と、ケーシング2の後方に配置される後方架台52とが、締結部材80を介してケーシング2に連結されるので、従来の溶接によるひずみや残留応力の問題が解消され、鉄筋切断機1を、ケーシング2の寸法精度を利用して高精度かつ容易に組み立てることができる。また、本実施形態では、ケーシング2のみを鋳造物とし、他の躯体部分を鋳造物としないことで、重量の増大を抑え、また、製造コストも抑えることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限るものではなく、ケーシングの形状、動力伝達部材の構造等適宜変更できる。上記実施形態においては、ケーシング2は、切断領域S1及び動力伝達領域S2を形成する切断領域形成壁部及び動力伝達領域形成壁部が鋳造物として形成されたが、切断領域S1を形成する壁部のみを鋳造物として形成しても良い。
1 鉄筋切断機
2 ケーシング
11 固定刃
12 可動刃
20 動力伝達部材
28 クランク部(可動刃駆動部)
80 締結部材
W 壁部(切断領域形成壁部、動力伝達領域形成壁部)
W1 底壁部
W2 左側壁部
W3 右側壁部
W4 後側壁部
W5 仕切壁部
W6 正面壁
W7 上面壁
S1 切断領域
S2 動力伝達領域
M モータ(駆動源)

Claims (5)

  1. 鉄筋を切断する鉄筋切断機であって、
    固定刃と、
    前記固定刃に対して相対移動可能な可動刃と、
    前記可動刃を移動させる可動刃駆動部と、
    前記可動刃駆動部に駆動源から駆動力を伝達する動力伝達部材と、
    前記固定刃、前記可動刃、前記可動刃駆動部、及び前記動力伝達部材を収容するケーシングを備え、
    前記ケーシングは、底壁部、左側壁部、右側壁部、後側壁部、及び仕切壁部が一体形成された鋳造物を含み、
    前記底壁部、前記左側壁部、前記右側壁部、及び前記仕切壁部によって、前記前記固定刃、前記可動刃、及び前記可動刃駆動部が設けられる切断領域を形成し、
    前記底壁部、前記左側壁部、前記右側壁部、前記後側壁部、及び前記仕切壁部によって、前記動力伝達部材の一部が設けられる動力伝達領域を形成し、
    前記動力伝達部材の一部を構成する複数の軸部材は、前記仕切壁部と前記後側壁部に支持され、
    前記複数の軸部材の内の一部の軸部材の先端部は、前記仕切壁部に設けられた凹部に支持される鉄筋切断機。
  2. 前記鋳造物は、ねずみ鋳鉄にて鋳造された
    請求項1に記載の鉄筋切断機。
  3. 前記鋳造物の肉厚は、20mm以上で80mm以下に形成された
    請求項1又は請求項2に記載の鉄筋切断機。
  4. 前記ケーシングは、前記切断領域のうちの前記可動刃駆動部が設けられる領域を覆う、着脱可能な正面壁及び上面壁を含む
    請求項1〜3の何れか一項に記載の鉄筋切断機。
  5. 前記ケーシングの下部に配置される基礎台と、
    前記ケーシングの後方に配置される後方架台と、
    を備え、
    前記基礎台及び前記後方架台は、締結部材を介して前記ケーシングに連結された請求項1〜4の何れか一項に記載の鉄筋切断機。
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