JP6664311B2 - 駆動システムおよび電力変換装置 - Google Patents

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Description

この発明は、駆動システムおよび電力変換装置に関し、より特定的には、半導体スイッチング素子の駆動システムおよび、半導体スイッチング素子を含む電力変換装置に関する。
MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)およびIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)に代表される電力用の半導体スイッチング素子のオンオフ制御によって電力変換が行われることが一般的である。この際に、電圧駆動型の半導体スイッチング素子に対しては、オンオフ制御のための信号に応じて、ゲートを充放電する駆動回路が適用される。
たとえば、特開2002−27657号公報(特許文献1)および特開2001−197724号公報(特許文献2)には、電力用半導体素子のゲート駆動回路として、通常時と過電流時との間でゲート放電経路を切換えることによって、過電流時にゲート抵抗値を上昇させて、IGBTを緩やかにターンオフするための回路構成が記載されている。
特開2002−27657号公報 特開2001−197724号公報
特許文献1および2に記載されるように、過電流発生時には、ターンオフ速度を低下させることによって、サージ電圧を低減することが好ましい。しかしながら、特許文献1および2では、通常時(すなわち、過電流の非検出時)のターンオフ動作時に用いられる低抵抗値のゲート放電経路と、過電流検出時に用いられる高抵抗のゲート放電経路とが並列に接続されており、各放電経路は、直列接続されたスイッチおよび抵抗素子によって構成されている。
したがって、過電流検出時には、低抵抗値のゲート放電経路を形成するためのスイッチのオフと、高抵抗値のゲート放電経路を形成するためのスイッチのオンとのタイミングがずれることによる不具合の発生が懸念される。具体的には、誤って両方のゲート放電経路が形成されてしまうと、過電流検出時にターンオフ速度が却って高くなることが懸念される。反対に、両方のゲート放電経路が非形成とされてしまうと、ゲート電位が不定となることによって、半導体スイッチング素子が誤動作することが懸念される。
また、通常時には、ゲート放電経路およびゲート充電経路が相補的に形成されてゲートが駆動されるところ、特許文献1および2の構成では、過電流検出時には、ゲート充電経路を確実に遮断する必要がある。この結果、通常時でのゲート放電経路およびゲート充電経路の形成および非形成を制御するためのスイッチの制御に、過電流の検出有無を反映する必要が生じるので、スイッチの制御構成が複雑化することが懸念される。これにより、部品点数の増加のみならず、上述したスイッチのオンオフタイミングのずれによる問題点も発生し易くなる虞がある。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、本発明の目的は、過電流検出時に、誤動作を発生させることなく、半導体スイッチング素子のターンオフ速度を確実に低下させることである。
本発明のある局面では、駆動制御信号に応じてオンオフされる半導体スイッチング素子の駆動システムは、駆動回路と、抵抗素子と、バイパススイッチングとを備える。駆動回路は、駆動制御信号に応じて、半導体スイッチング素子のゲートを第1の電圧へ向けて充電する動作およびゲートを第2の電圧へ向けて放電する動作を選択的に実行するように構成される。抵抗素子は、駆動回路による放電動作によって形成される放電経路に接続される。バイパススイッチは、上記放電経路において抵抗素子と並列に接続される。バイパススイッチは、半導体スイッチング素子の過電流の非検出時にオン状態であり、半導体スイッチング素子の過電流検出に応答してオン状態からオフ状態に変化する。
本発明の他のある局面では、電力変換装置は、半導体スイッチング素子と、駆動回路と、抵抗素子と、バイパススイッチングとを備える。半導体スイッチング素子は、駆動制御信号に応じてオンオフされる。駆動回路は、駆動制御信号に応じて、半導体スイッチング素子のゲートを第1の電圧へ向けて充電する充電動作およびゲートを第2の電圧へ向けて放電する放電動作を選択的に実行するように構成される、過電流検出器は、半導体スイッチング素子の過電流を検出するように構成される。抵抗素子は、駆動回路による放電動作によって形成される放電経路に接続される。バイパススイッチは、放電経路において抵抗素子と並列に接続される。バイパススイッチは、過電流検出器による過電流の非検出時にオン状態であり、過電流検出器による過電流検出に応答してオン状態からオフ状態に変化する。
本発明のさらに他のある局面では、電力変換装置は、半導体スイッチング素子と、駆動回路と、抵抗素子と、バイパススイッチングとを備える。半導体スイッチング素子は、駆動制御信号に応じてオンオフされる。駆動回路は、駆動制御信号に応じて、半導体スイッチング素子のゲートを第1の電圧へ向けて充電する充電動作およびゲートを第2の電圧へ向けて放電する放電動作を選択的に実行するように構成される、過電流検出器は、半導体スイッチング素子の過電流を検出するように構成される。抵抗素子は、駆動回路による放電動作によって形成される放電経路に接続される。バイパススイッチは、放電経路において抵抗素子と並列に接続される。バイパススイッチは、過電流検出器による過電流検出に応答してオン状態からオフ状態に変化する。半導体スイッチング素子は、複数の対向アームを構成するように複数個配置される。複数の対向アームの各々は、第1の電源電圧を供給する第1の電源配線と負荷との間に接続される第1の半導体スイッチング素子と、第1の電源電圧よりも低い第2の電源電圧を供給する第2の電源配線と負荷との間に電気的に接続される第2の半導体スイッチング素子を有するように構成される。駆動回路は、半導体スイッチング素子の各々に対応して配置される。複数の対向アームのうちの2以上の対向アームにおいて、当該2以上の第2の半導体スイッチング素子のそれぞれの駆動回路による放電経路の一部が共通である。抵抗素子は、放電経路のうちの2以上の第2の半導体スイッチング素子の間で共通する一部に配置されて、2以上の第2の半導体スイッチング素子によって共有される。
本発明によれば、過電流検出時に、誤動作を発生させることなく、半導体スイッチング素子のターンオフ速度を確実に低下させることができる。
本発明の実施の形態1に従う電力変換装置の構成を説明する回路図である。 実施の形態1に従う電力変換装置の下アームの半導体スイッチング素子の駆動システムの構成を説明する回路図である。 実施の形態1の変形例に従う電力変換装置1bの構成を説明する回路図である。 実施の形態2に従う電力変換装置の構成を説明する回路図である。 実施の形態2に従う電力変換装置における下アームの半導体スイッチング素子の駆動システムの構成を説明する回路図である。 実施の形態3に従う電力変換装置の回路構成を説明する回路図である。 実施の形態3に従う電力変換装置における下アームの半導体スイッチング素子の駆動システムの構成を説明する回路図である。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下では図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は原則的に繰返さないものとする。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に従う電力変換装置の構成を説明する回路図である。
図1を参照して、実施の形態1に従う電力変換装置1aは、単相インバータで構成されており、入力端に接続された直流電源17からの直流電圧を交流電圧に変換して負荷5に出力する。すなわち、負荷5は、電力変換装置1aによって制御された周波数を有する交流電圧(単相)の供給を受けて動作する。
直流電源17は、たとえば、太陽電池やバッテリなどの直流電源からの出力電圧を昇圧あるいは降圧するDC/DCコンバータによって構成することができる。あるいは、系統電源などの交流電源の電圧を直流電圧に変換して出力するAC/DCコンバータによって、直流電源17を構成することも可能である。直流電源17は、電力変換装置1aと同一の筐体内に設けられていてもよく、さらには、電力変換装置1aと同一の回路基板上に配設されてもよい。
負荷5は、たとえば、50Hzや60Hzの系統電源からの交流電圧が供給されて動作する、家庭用電気機器あるいは産業電気機器で構成することができる。または、負荷5は、数十kHz〜数百kHzといった高周波の交流電圧が入力されて動作する、誘導加熱装置の加熱コイル、ワイヤレス給電装置の給電コイル等の装置内に設けられた部品であってもよい。さらには、負荷5は、鉄道車両や自動車などの移動体の電動機、エレベータやエスカレータあるいは産業機器に設けられる電動機、あるいは空気調和機や冷凍機などの冷凍サイクル装置の圧縮機であってもよい。
本実施の形態に従う電力変換装置1aの出力周波数は特に制限されるものではなく、負荷5についても、交流電圧の供給を受けて動作するものであれば、任意の機器あるいは装置を適用することができる。
電力変換装置1aは、直流電源17の正極端子と接続された電源配線18と、直流電源17の負極端子と接続された電源配線19と、半導体スイッチング素子10,20,30,40で構成されたフルブリッジ回路と、フルブリッジ回路の出力端に接続されたフィルタ回路2と、フルブリッジ回路の動作を制御する制御部7とを備える。
フルブリッジ回路は、U相アーム回路と、W相アーム回路とが並列接続されており、U相アーム回路は、電源配線18およびノードNuの間に接続された半導体スイッチング素子10と、ノードNuと電源配線19との間に電気的に接続された半導体スイッチング素子20とを含む。同様に、W相アーム回路は、電源配線18およびノードNwの間に接続された半導体スイッチング素子30と、ノードNwと電源配線19との間に電気的に接続された半導体スイッチング素子40とを含む。
なお、本実施の形態においては、各相アーム回路を構成する半導体スイッチング素子のうち、電源配線18(直流電源17の正極側)に接続される半導体スイッチング素子10,30を「上アーム素子」とも称し、電源配線18(直流電源17の負極側)に接続される半導体スイッチング素子20,40を「下アーム素子」とも称する。すなわち、電力変換装置1aのような単相インバータでは、U相およびW相の各々で、上アーム素子および下アーム素子によって「対向アーム」が構成される。したがって、上アーム素子である半導体スイッチング素子10,30は「第1の半導体スイッチング素子」に対応し、下アーム素子である半導体スイッチング素子20,40は、「第2の半導体スイッチング素子」に対応する。
図1では、半導体スイッチング素子がMOSFETで構成されている場合を例示しているが、半導体スイッチング素子はIGBTによって構成されてもよい。半導体スイッチング素子10〜40がMOSFETで構成される場合には、構造上、ダイオード15,25,35,45は、ボディダイオードとして形成される。半導体スイッチング素子10〜40が、IGBTである場合には、IGBTの導通方向と逆向きに導通するように、ダイオード素子を接続することによって、ダイオード15,25,35,45を設けることができる。
半導体スイッチング素子は、ケイ素(Si)や炭化ケイ素(SiC)あるいは窒化ガリウム(GaN)などの半導体材料によって作製することができる。特に、炭化ケイ素(SiC)、窒化ガリウム(GaN)、または、ダイヤモンド等のワイドバンドギャップ半導体によって形成された半導体スイッチング素子では、スイッチング速度が高いため、損失が小さくなることが知られている。
なお、半導体材料にSiCを用いたMOSFETでは、構造上ボディダイオードが形成されるが、ボディダイオードに電流が流れたときの電圧降下が大きいため損失の増加が懸念される。このため、ボディダイオードよりも電圧降下が小さいダイオード素子(たとえば、ショットキーバリアダイオード)を、MOSFETと逆並列に接続することも可能である。
半導体スイッチング素子10は、正電極11と、負電極12と、制御電極13とを有し、半導体スイッチング素子20は、正電極21と、負電極22と、制御電極23とを有する。同様に、半導体スイッチング素子30は、正電極31と、負電極32と、制御電極33とを有し、半導体スイッチング素子40は、正電極41と、負電極42と、制御電極43とを有する。
本実施の形態では、半導体スイッチング素子の正電極、負電極、および制御電極を次のように定義する。半導体スイッチング素子がMOSFETである場合には、ドレイン電極を正電極、ソース電極を負電極、ゲート電極を制御電極と定義し、半導体スイッチング素子がIGBTである場合には、コレクタ電極を正電極、エミッタ電極を負電極、ゲート電極を制御電極と定義する。
フィルタ回路2は、リアクトル3a,3bおよびキャパシタ4を含む。リアクトル3bは、U相アームのノードNuと負荷5との間に接続される。リアクトル3aは、W相アームのノードNwと負荷5との間に接続される。キャパシタ4は、リアクトル3a,3bおよび負荷5の接続側において、負荷5と並列に接続される。
制御部7は、半導体スイッチング素子10,20,30,40のオンオフを制御することによって、電力変換装置1aの動作を制御する。制御部7は、マイクロコンピュータ等の演算処理器およびロジック回路を用いて構成することができる。
たとえば、制御部7は、電力変換装置1aの各部の電圧および電流などを測定する各種センサ(図示せず)の出力に基づいて、電力変換装置1aの出力が目標値と一致するように、半導体スイッチング素子10,20,30,40のオンオフを制御するための信号を生成する。
具体的には、制御部7は、半導体スイッチング素子10(U相上アーム)のオンオフを制御するための駆動制御信号GHuと、半導体スイッチング素子20(U相下アーム)のオンオフを制御する駆動制御信号GLuと、半導体スイッチング素子30(W相上アーム)のオンオフを制御する駆動制御信号GHwと、半導体スイッチング素子40(W相下アーム)のオンオフを制御する駆動制御信号GLwとを出力する。駆動制御信号GLuおよびGHuは、制御信号線151および154にそれぞれ出力される。同様に、駆動制御信号GHwおよびGLwは、制御信号線251および254へそれぞれ出力される。各制御信号は、対応の半導体スイッチング素子をオフすべき期間では論理ローレベル(以下、単に「Lレベル」とも称する)に設定され、一方で、対応の半導体スイッチング素子をオンすべき期間では論理ハイレベル(以下、単に「Hレベル」とも称する)に設定される。
さらに、制御部7は、異常を検知した場合に電力変換装置1aの動作を停止するための保護機能を備えている。たとえば、過電流検出器6によって、半導体スイッチング素子の過電流が検出されると、制御部7は、保護制御信号SPuおよびSPwを発生する。保護制御信号SPuおよびSPwは、制御信号線157および257にそれぞれ出力される。
過電流検出器6は、たとえば、各半導体スイッチング素子10,20,30,40に設けられたシャント抵抗の出力電圧に基づいて、各半導体スイッチング素子の通過電流が所定のしきい値を超えたことを検出するように構成することができる。あるいは、過電流検出器6は、負荷5の短絡等によって過大な電流がインバータから出力されたときに過電流を検出するように構成されてもよい。この際には、電力変換装置1aから負荷5に供給される電流を検出するための電流センサによって、過電流検出器6を構成することができる。
過電流検出器6は、これらの電流センサやシャント抵抗によって所定の基準値を超える電流が流れたことを検出すると、異常検出信号Sflの出力によって、過電流の検出を制御部7に対して通知する。
制御部7は、過電流の非検出時(すなわち、通常時)には、保護制御信号SPuおよびSPwをデフォルトであるLレベルに維持する。一方で、制御部7は、過電流検出器6が異常検出信号Sflを出力すると、すなわち、過電流の検出時には、保護制御信号SPuおよびSPwをHレベルに設定する。
MOSFETやIGBTなどの絶縁ゲート型の半導体スイッチング素子では、制御電極(ゲート)および負電極(ソースまたはエミッタ)の間に寄生容量が存在する。半導体スイッチング素子は、寄生容量が充電されて制御電極および負電極の間の電圧(ゲート・ソース間電圧)が閾値電圧よりも高いときにオンする。一方、半導体スイッチング素子は、寄生容量が放電されて制御電極および負電極の間の電圧(ゲート・ソース間電圧)が閾値電圧よりも低いときにはオフする。
したがって、電力変換装置1aには、駆動制御信号GHu,GLu,GHw,GLwに応じて、半導体スイッチング素子10,20,30,40の制御電極であるゲート電極を充放電するための駆動システムとして、駆動回路51,52,53,54と、制御電源101,102と、ブートストラップ回路111u,111wと、平滑コンデンサ16,26,36,46がさらに配置される。
まず、U相アーム回路における、半導体スイッチング素子10および20の駆動システムの構成について説明する。
U相アーム回路には、制御電源101と、ブートストラップ回路111uと、平滑コンデンサ16,26が配置されている。平滑コンデンサ26は、制御電源101と並列に接続されている。平滑コンデンサ16は、ブートストラップ回路111uを経由して、制御電源101の正極に接続されている。ブートストラップ回路111uは、ダイオード112および電流制限抵抗113を有する。
平滑コンデンサ16は、ブートストラップ回路111uによって、制御電源101と同等の電圧に充電される。平滑コンデンサ16の負極と、半導体スイッチング素子10の負電極(ソース)とは、駆動回路51の内部で電気的に接続されている。あるいは、平滑コンデンサ16の負極と、半導体スイッチング素子10の負電極とは、駆動回路51の外部で電気的に接続することも可能である。
下アームの半導体スイッチング素子20に対応して、駆動回路52が配置される。駆動回路52には、制御信号線151により駆動制御信号GLuが入力される。駆動回路52は、駆動制御信号GLuに応じて半導体スイッチング素子20のゲート電極23を充放電することによって、半導体スイッチング素子20をオンオフする。さらに、駆動回路52と、基準電位点8との間に、放電速度制御回路100aが配置される。基準電位点8は、平滑コンデンサ26および制御電源101の負極、ならびに、半導体スイッチング素子20の負電極(ソース電極)22と電気的に接続されている。
放電速度制御回路100aは、抵抗素子105aおよびバイパススイッチ110aを有する。抵抗素子105aは、半導体スイッチング素子20のゲート電極23と、基準電位点8との間の放電経路に後述するゲート抵抗と直列に接続される。バイパススイッチ110aは、当該放電経路において、抵抗素子105aと並列に接続される。
バイパススイッチ110aは、制御部7から制御信号線157(図1)によって伝達される保護制御信号SPuに応じてオンオフされる。具体的には、バイパススイッチ110aは、保護制御信号SPuのLレベル期間(通常時)にはオンする一方で、保護制御信号SPuのHレベル期間(過電流検出時)にはオフされる。
図2を用いて、下アームの半導体スイッチング素子20の駆動システムの構成についてさらに説明する。
図2を参照して、半導体スイッチング素子20の駆動回路52は、npnトランジスタで構成されたトランジスタ74nと、pnpトランジスタで構成されたトランジスタ74pと、ゲート抵抗84とを有する。
トランジスタ74nは、電源ライン71およびノードN1との間に接続される。トランジスタ74pは、ノードN1および電源ライン72の間に接続される。ゲート抵抗84は、ノードN1と半導体スイッチング素子20のゲート電極23との間に接続される。
電源ライン71は、平滑コンデンサ26および制御電源101の正極と電気的に接続される。電源ライン72は、放電速度制御回路100aを経由して、基準電位点8と電気的に接続される。
トランジスタ74nおよび74pの制御電極(ベース)は、制御信号線151と接続される。したがって、駆動制御信号GLuのHレベル期間では、トランジスタ74nがオンする。このとき、トランジスタ74nによって、ゲート電極23を充電するための駆動電流が、電源ライン71からゲート電極23へ供給される。これにより、ゲート電極23は、ゲート抵抗84を経由した充電経路によって、高電圧側に駆動される。これに伴い半導体スイッチング素子20は、ゲート・ソース間電圧が閾値電圧よりも高くなるのに応じてオンする。
これに対して駆動制御信号GLuのLレベル期間では、トランジスタ74nがオフする一方で、トランジスタ74pがオンする。これにより、ゲート電極23からゲート抵抗84を経由して基準電位点8に至る放電経路が形成されることによってゲート・ソース間電圧が閾値電圧よりも低くなると、半導体スイッチング素子20はオフされる。
半導体スイッチング素子20のゲート電極23から基準電位点8への放電経路は、バイパススイッチ110aのオン時には、抵抗素子105aを排除して形成される。このとき、ゲート電極23の放電速度はゲート抵抗84の抵抗値によって規定される。
これに対して、バイパススイッチ110aのオフ時には、ゲート電極23から基準電位点8への放電経路において、ゲート抵抗84および抵抗素子105aが直列に接続されることになる。このときの放電速度は、ゲート抵抗84および抵抗素子105aの電気抵抗の和によって規定される。したがって、バイパススイッチ110aのオフ時には、バイパススイッチ110aのオン時と比較して放電経路の電気抵抗値が高くなるので、ゲート電極23の放電電流が低下する。この結果、ゲート電極23の放電速度が低くなり、半導体スイッチング素子20のターンオフが緩やかになることが理解される。
このように、保護制御信号SPuがLレベルである通常時(過電流の非検出時)においては、バイパススイッチ110aがオンされることにより、ゲート電極23の放電速度は高く設定されて、半導体スイッチング素子20は速やかにターンオフされる。これにより、スイッチング損失を抑制することができる。
これに対して、保護制御信号SPuがHレベルである過電流検出時には、バイパススイッチ110aがオフされることにより、ゲート電極23をターンオフするための放電速度が低くなる。この結果、過電流発生時には、ターンオフ速度を緩やかにして、サージ電圧を抑制することが可能となる。
なお、図2に示された駆動回路52の構成は例示に過ぎず、ゲートドライブ集積回路等によって構成されたゲート回路によって駆動回路52を構成することもできる。すなわち駆動回路52は、ゲート電極23を制御信号に応じて充放電する機能を有するものであれば、任意の構成を適用することができる。
再び図1を参照して、上アームの駆動回路51は、図2に示した駆動回路52と同様に構成することができる。この場合には、トランジスタ74nおよびトランジスタ74pを、図2の構成と同様にゲート電極13(半導体スイッチング素子10)に対して接続するとともに、トランジスタ74nおよびトランジスタ74pの制御電極(ベース)を、駆動制御信号GHuを伝送する制御信号線154と接続することができる。
W相上アームの半導体スイッチング素子30に対しても、半導体スイッチング素子10と同様に、駆動回路53、平滑コンデンサ36、および、ダイオード122および電流制限抵抗123によるブートストラップ回路111wが設けられる。平滑コンデンサ36は、ブートストラップ回路111wを経由して制御電源102により充電される。また、駆動回路53は、駆動回路51と同様の機能を有するように構成される。具体的には、駆動回路53は、制御信号線251(図1)によって伝達される駆動制御信号GHwに応じて、半導体スイッチング素子30のゲート電極33を充電または放電するように構成される。
W相下アームの半導体スイッチング素子40に対しては、駆動回路54と、抵抗素子105bおよびバイパススイッチ110bを有する放電速度制御回路100bと、制御電源102および平滑コンデンサ46が配置される。半導体スイッチング素子40の駆動システムについても、図2で説明した半導体スイッチング素子20の駆動システムと同様に構成することができる。
すなわち、放電速度制御回路100bは、駆動回路54と基準電位点9との間に配置される。基準電位点9は、平滑コンデンサ46および制御電源102の負極、ならびに、半導体スイッチング素子40の負電極(ソース電極)42と電気的に接続されている。駆動回路54には、制御信号線254により駆動制御信号GLuが入力される。駆動回路54は、駆動制御信号GLuに応じて半導体スイッチング素子40のゲート電極43を充放電することによって、半導体スイッチング素子40をオンオフする。
具体的には、図2の構成において、制御電源101、平滑コンデンサ26、抵抗素子105aおよびバイパススイッチ110aを、制御電源102、平滑コンデンサ46、抵抗素子105bおよびバイパススイッチ110bに置換することで、半導体スイッチング素子40の駆動システムを構成することができる。
また、駆動回路54は、図2に示した駆動回路52と同様のnpnトランジスタおよびpnpトランジスタの制御電極(ベース)を制御信号線254と接続することにより、保護制御信号SPuに応じて、半導体スイッチング素子40のゲート電極43を充放電するように構成することができる。
また、放電速度制御回路100bにおいて、バイパススイッチ110bは、制御信号線257によって伝達される保護制御信号SPwがLレベルのときにはオンする一方で、SPwがHレベルのときにはオフするように制御される。したがって、半導体スイッチング素子40においても、保護制御信号SPwがLレベルである通常時(過電流の非検出時)においては、ゲート電極43の放電速度は高く設定されて、半導体スイッチング素子20は速やかにターンオフされる。これにより、スイッチング損失を抑制することができる。一方で、保護制御信号SPwがHレベルである過電流検出時には、半導体スイッチング素子40は緩やかにターンオフされるので、サージ電圧を抑制することが可能となる。
次に、電力変換装置1aの動作について説明する。
通常時には、制御部7が保護制御信号SPu,SPwをLレベルに維持するため、バイパススイッチ110aおよび110bはオン状態に維持される。この状態で、制御部7は、電力変換装置1aの出力(交流電圧)が目標値(振幅、周波数、位相等)と一致するような電力変換が実行されるように、半導体スイッチング素子10,20,30,40の駆動制御信号GHu,GLu,GHw,GLwを生成する。
このとき、下アームの半導体スイッチング素子20,40が、駆動制御信号GLu,GLwに応じてターンオフされる際に、ゲート電極23,43の放電経路に抵抗素子105a,105bは含まれないことになる。したがって、半導体スイッチング素子10,20,30,40は、電力変換のためのターンオフ時には、放電経路の電気抵抗値が低いため放電速度が高くなり、高速にターンオフされることによって、スイッチング損失が抑制される。
これに対して、過電流検出器6によって過電流が検出されると、制御部7は、異常検出信号Sflに応じて、保護制御信号SPu,SPwをLレベルからHレベルに変化させる。これにより、バイパススイッチ110bおよび110bの各々は、オン状態からオフ状態に変化する。これにより、ゲート電極23,43の放電経路において、ゲート抵抗84(図2)と直列に抵抗素子105a,105bが接続される。これにより、放電経路の電気抵抗値は、通常時(過電流の非検出時)よりも高くなる。
この状態で、制御部7は、半導体スイッチング素子の保護のために、駆動制御信号GHu,GLu,GHw,GLwをLレベルに設定して、半導体スイッチング素子10,20,30,40を強制的にターンオフする。
この際に、放電速度制御回路100a,100bが配置された、下アームの半導体スイッチング素子20,40は、放電経路の電気抵抗値が通常時よりも高いため、放電速度が低くなり、緩やかにターンオフされる。
したがって、実施の形態1に従う駆動システムを有する電力変換装置によれば、負荷5の急激な動作変動、直流電源17の急激な出力変動、あるいは、アーム短絡等によって過電流が発生した際における、半導体スイッチング素子の強制的なターンオフ時におけるサージ電圧の発生を抑制することが可能となる。
特に、炭化ケイ素(SiC)、窒化ガリウム(GaN)、または、ダイヤモンド等のワイドバンドギャップ半導体によって形成された電圧駆動型の半導体スイッチング素子(MOSFETやIGBT等)では、通常時のスイッチング速度が高いため、そのままのスイッチング速度で過電流発生にターンオフするとサージ電圧が過大になることが懸念されるが、本実施の形態に従う駆動システムを適用することにより、サージ電圧の抑制を図ることができる。
また、実施の形態1に従う構成では、図2で説明したように、バイパススイッチ110aのみのオンオフによって、ゲート電極の放電経路の電気抵抗値を切換えることができる。このため、特許文献1,2のように、2個のスイッチによって並列接続された2個の放電経路を切換える構成とは異なり、2個スイッチのオンオフタイミングのずれに起因する、放電経路の電気抵抗値が過電流検出時に通常時よりも低くなってしまったり、ゲート電極の放電経路が消失してしまうような不具合の発生を、確実に回避することができる。
さらに、実施の形態1に従う構成では、ゲート電極を充電するためのトランジスタ74nのオン中に、バイパススイッチ110aのオンオフが切換わっても、ゲート電極の放電経路が形成されることはない。このため、特許文献1,2の構成とは異なり、トランジスタ74n,74pのオンオフと、バイパススイッチ110aのオンオフとのタイミングがずれても、半導体スイッチング素子20が誤動作を起こすことがない。また、バイパススイッチ110aのオンオフによらず、ゲート電極23の放電経路は形成されているので、駆動制御信号GLu,GLwをLレベルに設定することにより、半導体スイッチング素子20,40を確実にターンオフすることができる。
なお、確実に、バイパススイッチ110a,110bがオフされた状態で、半導体スイッチング素子20,40をターンオフするために、制御部7は、過電流検出器6からの異常検出信号Sflを受けたときに、保護制御信号SPu,SPwをHレベルに変化させるタイミングから、駆動制御信号GHu,GLu,GHw,GLwをLレベルに設定するタイミングまでの間に一定の時間遅れを設定してもよい。また、バイパススイッチ110a,110bについては、高速にオンオフするために、半導体スイッチによって構成することが好ましい。
また、図2の構成の変形例として、保護制御信号SPu,SPwを駆動回路52に入力して、保護制御信号SPu,SPwがHレベルであるときには、トランジスタ74nを強制的にオフするように構成することも可能である。たとえば、トランジスタ74nの制御電極(ベース)に対して、駆動制御信号GHuまたはGLuと、保護制御信号SPu,SPwの反転信号(過電流検出時にLレベル)との論理積(AND)を出力する論理ゲートを配置することができる。
なお、図1に示した電力変換装置1aでは、下アームの半導体スイッチング素子20,40の駆動システムにのみ、放電速度制御回路100a,100bを配置する構成を例示した。このため、過電流のため最終的に半導体スイッチング素子10,20,30,40をオフ状態としたい場合においても、まず下アームの半導体スイッチング素子20,40をオフしてから上アームの半導体スイッチング素子をオフする必要がある。
もし、上アームの半導体スイッチング素子10,30を先にターンオフする場合には、放電速度制御回路が配置されていない半導体スイッチング素子10,30については、過電流発生時においても通常時と同様に高速にターンオフされるため、過電流の遮断時に、過大なサージ電圧が発生したり駆動回路を誤動作させたりする虞があるためである。
あるいは、図3に示される変形例のように電力変換装置を構成することも可能である。
図3を参照して、実施の形態1の変形例に従う電力変換装置1bは、電力変換装置1a(図1)と比較して、上アームの半導体スイッチング素子10,30にそれぞれ対応して、放電速度制御回路100c,100dがさらに配置される。電力変換装置1bのその他の部分の構成および動作は図1と同様であるので詳細な説明は繰返さない。
放電速度制御回路100cは、抵抗素子105cと、抵抗素子105cと並列に接続されたバイパススイッチ110cとを有する。同様に、放電速度制御回路100dは、抵抗素子105dと、抵抗素子105dと並列に接続されたバイパススイッチ110dとを有する。
制御部7は、保護制御信号SPu,SPwに加えて、保護制御信号SPuh,SPwhをさらに出力する。保護制御信号SPuhは、制御信号線158によってバイパススイッチ115cへ伝達され、保護制御信号SPwhは、制御信号線258によってバイパススイッチ115dへ伝達される。
制御部7は、保護制御信号SPu,SPwと同様に、通常時には保護制御信号SPuh,SPwhをLレベルに維持する一方で、過電流検出器6からの異常検出信号Sflの出力に応じて、保護制御信号SPuh,SPwhをLレベルからHレベルへ変化する。
バイパススイッチ110c,110dは、バイパススイッチ110a,110bと同様に構成されて、保護制御信号SPuh,SPwhのLレベル期間ではオフする一方で、Hレベル期間にはオンするように制御される。
これにより、半導体スイッチング素子10,30を駆動制御信号GHu,GHwに応じてターンオフする際に、通常時には、抵抗素子105c,105dをバイパスしてゲート電極13,33の放電経路を形成する一方で、過電流検出時には、図2のゲート抵抗84相当の抵抗素子と、抵抗素子105c,105dとが直列接続された放電経路を形成することができる。
したがって、電力変換装置1bでは、上アームの半導体スイッチング素子10および30に対しても、図1の半導体スイッチング素子20,40と同様に、過電流検出時にターンオフ速度を低下して、サージ電圧を抑制することができる、この結果、すべての半導体スイッチング素子を同時にオフする必要がある電力変換装置の構成においても、過電流検出に応じて、半導体スイッチング素子を保護のために強制的にターンオフする際におけるサージ電圧を抑制することができる。
あるいは、図1および図3とは異なり、上アームの半導体スイッチング素子に対してのみ、放電制御回路を配置することも可能である。このように、本実施の形態に従う電力変換装置において、図1および図2に示された放電制御回路は、任意の半導体スイッチング素子に対して配置することが可能である。
実施の形態2.
図4は実施の形態2に従う電力変換装置1cの構成を説明する回路図である。
図4を参照して、実施の形態2に従う電力変換装置1cは、実施の形態1に従う電力変換装置1a(図1)と比較して、下アームの半導体スイッチング素子20,40の間で、駆動システムが共有されている点で異なる。
図4の構成例では、半導体スイッチング素子20および40に対して、図1の駆動回路52,54に代えて、1個の駆動回路55が配置される。一方で、上アームの半導体スイッチング素子10および30に対しては、図1と同様の駆動回路51および53が配置される。さらに、図4の構成では、半導体スイッチング素子10,20,30,40と、駆動回路51,53および55とが、同一のパワーモジュール200内に格納されてもよい。
上アームの半導体スイッチング素子10,30に対しては、パワーモジュール200に設けられた、駆動回路51への接続端子に対して、制御電源101、ブートストラップ回路111u、平滑コンデンサ16を、図1の回路構成と同様に接続することができる。また、駆動回路53への接続端子に対して、駆動回路51と共有される制御電源101、ブートストラップ回路111w、平滑コンデンサ36を接続することができる。これにより、電力変換装置1aと同様に、半導体スイッチング素子10,30の駆動システムを構成することができる。
一方で、下アームの半導体スイッチング素子20,40に対しては、放電速度制御回路100が共通に配置されている。放電速度制御回路100は、抵抗素子105、および、抵抗素子105と並列に接続されたバイパススイッチ110を含む。さらに、基準電位点8は、図4に示されるように、半導体スイッチング素子40の負電極(ソース電極)42とも接続されている。
バイパススイッチ110に対しては、実施の形態1に従う電力変換装置1aと同様の保護制御信号SPuが、制御信号線157によって制御部7から伝達される。バイパススイッチ110は、バイパススイッチ110aと同様に、保護制御信号SPuのLレベル期間(通常時)にはオンする一方で、Hレベル期間(過電流検出時)にはオフするように制御される。
図5には、実施の形態2に従う電力変換装置1cにおける下アームの半導体スイッチング素子の駆動システムの構成が示される。
図5を参照して、駆動回路55は、半導体スイッチング素子20に接続されるトランジスタ74n,74pおよびゲート抵抗84に加えて、半導体スイッチング素子20に接続されるトランジスタ75n,75pおよびゲート抵抗85をさらに含む。
トランジスタ74n,74pおよびゲート抵抗84は、図2に示した駆動回路52と同様に、半導体スイッチング素子20のゲート電極23に対して接続されるので、詳細な説明は繰り返さない。
トランジスタ75nは、トランジスタ74nと同様にnpnトランジスタで構成されて、電源ライン71およびノードN2の間に接続される。トランジスタ75pは、トランジスタ74pと同様にpnpトランジスタで構成されて、ノードN2および電源ライン72の間に接続される。ゲート抵抗85は、ノードN2と、半導体スイッチング素子40のゲート電極43との間に接続される。トランジスタ75nおよび75pの制御電極(ベース)は、制御部7からの駆動制御信号GLwを伝達する制御信号線254と接続される。したがって、駆動制御信号GLwに応じてトランジスタ75nまたは75nがオンすることによって、ゲート電極43は充電(ターンオン)または放電(ターンオフ)される。
図5から理解されるとおり、半導体スイッチング素子20のゲート電極23および半導体スイッチング素子40のゲート電極43の間で、基準電位点8に至る放電経路の一部が共有される。
そして、放電速度制御回路100は、抵抗素子105およびバイパススイッチ110が、放電経路の当該共通部分に接続されるように配置される。これにより、バイパススイッチ110のオフ時には、ゲート電極23の放電経路には、ゲート抵抗84および抵抗素子105が直列接続される一方で、ゲート電極43の放電経路には、ゲート抵抗85および抵抗素子105が直列接続される。これに対して、バイパススイッチ110のオフ時には、ゲート電極23および43の各々の放電経路は、抵抗素子105をバイパスして形成される。
したがって、通常時(過電流の非検出時)には、抵抗素子105を放電経路に接続することなく、駆動制御信号GLu,GWuに応じて、スイッチング損失を抑制するために半導体スイッチング素子20,40を高速にターンオフすることができる。一方で、過電流検出時には、ゲート電極23およびゲート電極43の放電経路の両方に、抵抗素子105をゲート抵抗84,85と直列に接続することができる。
このように、実施の形態2に従う電力変換装置においても、下アームの半導体スイッチング素子20および40によって共有された放電速度制御回路100によって、実施の形態1と同様の効果を奏することができるので、部品点数を削減することができる。
また、駆動回路51,53,55が内蔵されたパワーモジュール200に対して、単一の放電速度制御回路100を外部接続する構成によって、下アームの半導体スイッチング素子20および40の両方のターンオフを、通常時および過電流検出時のそれぞれで適切に制御することができる。なお、抵抗素子105については、半導体スイッチング素子のサージ電圧許容値や通過電流量、駆動回路内のゲート抵抗の電気抵抗値等に依存して適正な電気抵抗値が異なってくるが、一般的には、数Ωから数十Ω程度の抵抗素子を用いて構成することが可能である。
また、図4の構成を図3と組合せて、各半導体スイッチング素子に対して放電速度制御回路が配置される構成において、下アームの半導体スイッチング素子20,40の間でのみ放電速度制御回路100を共有することも可能である。この場合には、上アームの半導体スイッチング素子10,30に対しては、図1と同様の放電速度制御回路100cおよび100dがそれぞれ配置される。上アームの半導体スイッチング素子10,30の間では、負電極(ソースまたはエミッタ電極)の電位が常に共通とは限らないため、図4に示された下アームの半導体スイッチング素子のように、放電制御回路を共有することは困難である。
実施の形態3.
図6は、実施の形態3に従う電力変換装置1dの回路構成を説明する回路図である。
図6を参照して、実施の形態3に従う電力変換装置1dでは、単相インバータのU相アーム回路およびW相アーム回路が、パワーモジュール210,230を用いてそれぞれ構成されている点で、実施の形態1の構成と異なる。
パワーモジュール210は、半導体スイッチング素子10aおよび20aからなるアーム回路と、半導体スイッチング素子10bおよび20bからなるアーム回路と、半導体スイッチング素子10cおよび20cからなるアーム回路とによる3組のアーム回路、ならびに、駆動回路51および52を内蔵している。
パワーモジュール210では、並列に接続された半導体スイッチング素子10a,10b,10cによって、U相の上アームが構成されている。すなわち、半導体スイッチング素子10a,10b,10cの正電極(ドレイン電極またはコレクタ電極)は、端子221を経由して、電源配線18と電気的に接続される。また、半導体スイッチング素子10a,10b,10cの負電極(ソース電極またはエミッタ電極)は、端子222〜224を経由して共通にノードNuと電気的に接続されるとともに、駆動回路51の内部で、端子215を経由して平滑コンデンサ16の負電極と電気的に接続される。すなわち、半導体スイッチング素子10a,10b,10cは、「複数の第1の半導体スイッチング素子」の一実施例に対応する。
同様に、並列に接続された半導体スイッチング素子20a,20b,20cによって、U相の下アームが構成されている。すなわち、半導体スイッチング素子20a,20b,20cの正電極(ドレイン電極またはコレクタ電極)は、端子222〜224を経由して、ノードNuと電気的に接続される。また、半導体スイッチング素子20a,20b,20cの負電極(ソース電極またはエミッタ電極)は、端子225〜227と接続されることにより、共通の負電極接続点106uを経由して、電源配線19と電気的に接続される。半導体スイッチング素子20a,20b,20cは、「複数の第2の半導体スイッチング素子」の一実施例に対応する。
駆動回路51は、端子211,212および213に入力された駆動制御信号に応じて、上アームを構成する半導体スイッチング素子10a、10bおよび10cのそれぞれのゲート電極を充電(ターンオン)または放電(ターンオフ)するように構成される。端子211〜213は、制御信号線154と共通に接続される。したがって、並列接続された半導体スイッチング素子10a、10bおよび10cは、駆動制御信号GHuに応じて共通にオンオフ制御される。さらに、駆動回路51の電源入力用の電源端子214および215は、平滑コンデンサ16の正極端子および負極端子とそれぞれ接続される。
同様に、駆動回路52は、端子216,217および218に入力された駆動制御信号に応じて、下アームを構成する半導体スイッチング素子20a、20bおよび20cのそれぞれのゲート電極を充電(ターンオン)または放電(ターンオフ)するように構成される。端子216〜218は、制御信号線151と共通に接続される。したがって、並列接続された半導体スイッチング素子20a、20bおよび20cは、駆動制御信号GLuに応じて共通にオンオフ制御される。駆動回路52の電源入力用の端子219および220は、平滑コンデンサ26の正極端子および負極端子とそれぞれ接続される。
W相アーム回路において、パワーモジュール230は、半導体スイッチング素子30aおよび40aからなるアーム回路と、半導体スイッチング素子30bおよび40bからなるアーム回路と、半導体スイッチング素子30cおよび40cからなるアーム回路とによる3組のアーム回路、ならびに、駆動回路53および54を内蔵している。
パワーモジュール230では、並列に接続された半導体スイッチング素子30a,30b,30cによって、W相の上アームが構成されている。すなわち、半導体スイッチング素子30a,30b,30cの正電極(ドレイン電極またはコレクタ電極)は、端子241を経由して、電源配線18と電気的に接続される。また、半導体スイッチング素子30a,30b,30cの負電極(ソース電極またはエミッタ電極)は、端子242〜244を経由して共通にノードNwと電気的に接続されるとともに、駆動回路51の内部で、端子235を経由して平滑コンデンサ36の負電極と電気的に接続される。半導体スイッチング素子30a,30b,30cについても、「複数の第1の半導体スイッチング素子」の一実施例に対応する。
同様に、パワーモジュール230では、並列に接続された半導体スイッチング素子40a,40b,40cによって、W相の下アームが構成されている。すなわち、半導体スイッチング素子40a,40b,40cの正電極(ドレイン電極またはコレクタ電極)は、端子242〜244を経由して、ノードNwと電気的に接続される。また、半導体スイッチング素子40a,40b,40cの負電極(ソース電極またはエミッタ電極)は、端子245〜247と接続されることにより、共通の負電極接続点106wを経由して、電源配線19と電気的に接続される。半導体スイッチング素子40a,40b,40cについても、「複数の第2の半導体スイッチング素子」の一実施例に対応する。
駆動回路53は、端子231,232および233に入力された駆動制御信号に応じて、上アームを構成する半導体スイッチング素子30a、30bおよび30cのそれぞれのゲート電極を充電(ターンオン)または放電(ターンオフ)するように構成される。端子231〜233は、制御信号線251と共通に接続される。したがって、並列接続された半導体スイッチング素子30a、30bおよび30cの各々は、駆動制御信号GHwに応じて共通にオンオフ制御される。さらに、駆動回路53の電源入力用の電源端子234および235は、平滑コンデンサ36の正極端子および負極端子とそれぞれ接続される。
同様に、駆動回路54は、端子236,237および238に入力された駆動制御信号に応じて、下アームを構成する半導体スイッチング素子40a、40bおよび40cのそれぞれのゲート電極を充電(ターンオン)または放電(ターンオフ)するように構成される。端子236〜238は、制御信号線254と共通に接続される。したがって、並列接続された半導体スイッチング素子40a、40bおよび40cは、駆動制御信号GLwに応じて共通にオンオフ制御される。さらに、駆動回路54の電源入力用の端子239および240は、平滑コンデンサ46の正極端子および負極端子とそれぞれ接続される。
なお、図6の構成例では、上アームの駆動回路51,53にそれぞれ対応して制御電源103,104を配置しているが、図1等と同様に、ブートストラップ回路111u,111wを配置することにより、下アームの制御電源101,102によって、駆動回路51,53の動作電源を供給することも可能である。あるいは反対に、図1および図3の構成例の各々において、ブートストラップ回路111u,111wに代えて、図6と同様の制御電源103,104を配置することも可能である。
図7には、U相下アームの半導体スイッチング素子20a〜20cに対する駆動システムの構成を示す回路図が示される。
図7を参照して、実施の形態3に従う電力変換装置1dでは、駆動回路52は、トランジスタ74pa,74pb,74pcと、トランジスタ74na,74nb,74ncと、ゲート抵抗84a,84b,84cを有する。電源ライン71は、端子219を経由して、平滑コンデンサ26および制御電源101の正極端子と接続される。同様に、電源ライン72は、端子220を経由して、平滑コンデンサ26および制御電源101の負極端子と接続される。基準電位点8は、パワーモジュール210の外部で、半導体スイッチング素子20a〜20cの負電極(ソース電極)22a〜22cと電気的に接続される。
トランジスタ74na,74paおよびゲート抵抗84aは、半導体スイッチング素子20aのゲート電極23aに対して、駆動回路52においてトランジスタ74n,74pおよびゲート抵抗84がゲート電極23に接続されるのと同様に接続されている。同様に、トランジスタ74nb,74pbおよびゲート抵抗84bは、半導体スイッチング素子20bのゲート電極23bに対して、トランジスタ74na,74paおよびゲート抵抗84aがゲート電極23aに接続されるのと同様に接続されている。さらに、トランジスタ74nc,74pcおよびゲート抵抗84cについても、半導体スイッチング素子20cのゲート電極23cに対して、トランジスタ74na,74paおよびゲート抵抗84aがゲート電極23aに接続されるのと同様に接続されている。
各トランジスタ74pa,74pb,74pc,74na,74nb,74ncの制御電極(ベース)は、端子216〜218を経由して、駆動制御信号GLuを伝達する制御信号線151と共通に接続される。この結果、駆動制御信号GLuのHレベル期間では、トランジスタ74na,74nb,74ncがオンすることにより、ゲート電極23a,23b,23cに対して、半導体スイッチング素子20a〜20cをオンするためのゲート電極23a〜23cの充電経路が、ゲート抵抗84a,84b,84cをそれぞれ経由して形成される。
一方で、駆動制御信号GLuのLレベル期間では、トランジスタ74pa,74pb,74pcがオンすることにより、ゲート電極23a,23b,23cに対して、半導体スイッチング素子20a〜20cをオフするための充電経路が、ゲート電極23a〜23cと基準電位点8との間に形成される。すなわち、ゲート電極23a〜23cの放電経路は、電源ライン72および端子220を経由して基準電位点8へ至る経路のうちの一部を共有している。
そして、放電速度制御回路100aは、端子220および基準電位点8の間に接続されることにより、ゲート電極23a,23b,23cの放電経路の共通部分に接続されている。したがって、バイパススイッチ110aのオフ時には、抵抗素子105aは、ゲート電極23a〜23cの放電経路の各々において、ゲート抵抗84a〜84cの各々に対して、直列に接続される。これにより、半導体スイッチング素子20a〜20cのターンオフ速度を揃えて低下させることができる。
一方で、バイパススイッチ110aのオン時には、ゲート電極23a〜23cの放電経路の各々は、抵抗素子105aを除外して形成することができる。したがって、通常時には、半導体スイッチング素子20a〜20cは、ゲート抵抗84a〜84cの電気抵抗値に従って、スイッチング損失を抑制するために高速にターンオフされる。
なお、W相下アームの半導体スイッチング素子40に対する駆動システムにおいて、駆動回路54および放電速度制御回路100bは、図7で説明した駆動回路52および放電速度制御回路100aと同様に配置されるので、詳細な説明は繰り返さない。すなわち、実施の形態1と同様の保護制御信号SPwに応じてバイパススイッチ110bのオンオフを制御することによって、半導体スイッチング素子40a〜40cのターンオフ速度について、通常時(過電流非検出時)にはスイッチング損失を抑制するために高く制御するともに、過電流検出時にはサージ電圧を抑制するために低く制御することができる。
このように、実施の形態3に従う電力変換装置では、並列接続された複数の半導体スイッチング素子および駆動回路がモジュール化された構成に対しても、モジュール外部に放電速度制御回路を接続することによって、下アームの半導体スイッチング素子20,40のターンオフを、通常時および過電流検出時のそれぞれで適切に制御することができる。
実施の形態3の構成においても、外部接続される抵抗素子105a,105bの電気抵抗値を調整することによって、任意の特性のパワーモジュールに対しても、半導体スイッチング素子のサージ電圧許容値や通過電流量に対して、適切なターンオフ速度を設定することが可能である。
また、図6の構成例では、下アームの半導体スイッチング素子20,40のみに対して放電速度制御回路100a,100bを配置したが、図3と同様に、上アームの半導体スイッチング素子10,30に対応する放電速度制御回路100c,100dを、パワーモジュール210,230の外部にさらに接続することも可能である。
あるいは、半導体スイッチング素子20,40に対する放電速度制御回路100a,100bを別個に配置したが、端子220および240の間を接続することによって、図5(実施の形態2)と同様に、半導体スイッチング素子20,40の間で放電速度制御回路100を共有することも可能である。さらには、上アームの半導体スイッチング素子10,30のみに対して、放電速度制御回路100c,100d(図3)をパワーモジュール210,230の外部に接続することも可能である。
なお、本実施の形態では、電力変換装置1a〜1cとして単相インバータ回路を例示したが、本発明は、単相インバータ回路以外であっても、駆動制御信号に応じてオンオフされる半導体スイッチング素子を有する電力変換装置であれば、当該半導体スイッチング素子の駆動システムに適用することができる。
また、実施の形態2および3では、一部の要素が同一のモジュールに内蔵される構成例を示したが、モジュール化を適用するか否かによらず、電気的な回路構成を同様に形成可能である。
さらに、以上で説明した複数の実施の形態について、明細書内で言及されていない組み合わせを含めて、不整合や矛盾が生じない範囲内で、各実施の形態で説明された構成を適宜組合わせることは出願当初から予定されている点についても、確認的に記載する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1a,1b,1c,1d 電力変換装置、2 フィルタ回路、3a,3b リアクトル、4 キャパシタ、5 負荷、6 過電流検出器、7 制御部、8,9 基準電位点、10,10a,10b,10c,20,20a,20b,20c,30,30a,30b,30c,40,40a,40b,40c 半導体スイッチング素子、11,21,31,41 正電極、12,22,32,42 負電極、13,23,23a,23b,23c,33,43 ゲート電極(制御電極)、15,25,35,45,112,122 ダイオード、16,26,36,46 平滑コンデンサ、17 直流電源、18,19 電源配線、51,52,53,54,55 駆動回路、71,72 電源ライン、74n,74na,74nb,74nc,74p,74pa,74pb,74pc,75n,75p トランジスタ、84,84a,84b,84c,85 ゲート抵抗、100,100a,100b,100c,100d 放電速度制御回路、101,102,103,104 制御電源、105,105a,105b,105c,105d 抵抗素子、106u,106w 負電極接続点、110,110a,110b,110c,110d,115c,115d バイパススイッチ、111,111u,111w ブートストラップ回路、113,123 電流制限抵抗、151,154,157,158,251,254,257,258 制御信号線、200,210,230 パワーモジュール、211〜226,231〜246 端子(パワーモジュール)、214,234 電源端子、GHu,GHw,GLu,GLw,GWu 駆動制御信号、N1,N2,Nu,Nw ノード、SPu,SPuh,SPw,SPwh 保護制御信号、Sfl 異常検出信号。

Claims (7)

  1. 駆動制御信号に応じてオンオフされる半導体スイッチング素子の駆動システムであって、
    前記駆動制御信号に応じて、前記半導体スイッチング素子のゲートを第1の電圧へ向けて充電する動作および前記ゲートを第2の電圧へ向けて放電する動作を選択的に実行するように構成された駆動回路と、
    前記駆動回路による放電経路に接続された抵抗素子と、
    前記放電経路において前記抵抗素子と並列に接続されたバイパススイッチとを備え、
    前記バイパススイッチは、前記半導体スイッチング素子の過電流の非検出時にオン状態であり、前記半導体スイッチング素子の過電流検出に応答してオン状態からオフ状態に変化する、駆動システム。
  2. 駆動制御信号に応じてオンオフされる半導体スイッチング素子と、
    前記駆動制御信号に応じて、前記半導体スイッチング素子のゲートを第1の電圧へ向けて充電する動作および前記ゲートを第2の電圧へ向けて放電する動作を選択的に実行するように構成された駆動回路と、
    前記半導体スイッチング素子の過電流を検出するための過電流検出器と、
    前記駆動回路による放電経路に接続された抵抗素子と、
    前記放電経路において前記抵抗素子と並列に接続されたバイパススイッチとを備え、
    前記バイパススイッチは、前記過電流検出器による過電流の非検出時にオン状態であり、前記過電流検出器による過電流検出に応答してオン状態からオフ状態に変化する、電力変換装置。
  3. 駆動制御信号に応じてオンオフされる半導体スイッチング素子と、
    前記駆動制御信号に応じて、前記半導体スイッチング素子のゲートを第1の電圧へ向けて充電する動作および前記ゲートを第2の電圧へ向けて放電する動作を選択的に実行するように構成された駆動回路と、
    前記半導体スイッチング素子の過電流を検出するための過電流検出器と、
    前記駆動回路による放電経路に接続された抵抗素子と、
    前記放電経路において前記抵抗素子と並列に接続されたバイパススイッチとを備え、
    前記バイパススイッチは、前記過電流検出器による過電流検出に応答してオン状態からオフ状態に変化し、
    前記半導体スイッチング素子は、複数の対向アームを構成するように複数個配置され、
    前記複数の対向アームの各々は、第1の電源電圧を供給する第1の電源配線と負荷との間に接続される第1の半導体スイッチング素子と、前記第1の電源電圧よりも低い第2の電源電圧を供給する第2の電源配線と前記負荷との間に電気的に接続される第2の半導体スイッチング素子を有するように構成され、
    前記駆動回路は、前記半導体スイッチング素子の各々に対応して配置され、
    前記複数の対向アームのうちの2以上の対向アームにおいて、当該2以上の前記第2の半導体スイッチング素子のそれぞれの前記駆動回路による前記放電経路の一部が共通であり、
    前記抵抗素子は、前記放電経路のうちの前記2以上の第2の半導体スイッチング素子の間で共通する一部に配置されて、前記2以上の第2の半導体スイッチング素子によって共有される、電力変換装置。
  4. 前記半導体スイッチング素子および前記駆動回路は、1つのパワーモジュール内に配置され、
    前記抵抗素子および前記バイパススイッチは、前記パワーモジュールの外部に配置される、請求項2または3に記載の電力変換装置。
  5. 前記半導体スイッチング素子は、同一のパワーモジュール内に複数個配置され、
    前記複数個の半導体スイッチング素子は、
    第1の電源電圧を供給する第1の電源配線と負荷との間に並列に接続された複数の第1の半導体スイッチング素子と、
    前記第1の電源電圧よりも低い第2の電源電圧を供給する第2の電源配線と前記負荷との間に電気的に接続された複数の第2の半導体スイッチング素子とを含み、
    前記駆動回路は、前記複数の第1の半導体スイッチング素子の各々、および、前記複数の第2の半導体スイッチング素子の各々に対応して配置され、
    前記複数の第2の半導体スイッチング素子の間で、それぞれの前記駆動回路による放電経路の一部が共通であり、
    前記抵抗素子は、前記放電経路のうちの前記複数の第2の半導体スイッチング素子の間で共通する前記一部に配置されて、前記複数の第2の半導体スイッチング素子によって共有される、請求項2記載の電力変換装置。
  6. 前記半導体スイッチング素子は、ワイドバンドギャップ半導体によって形成される、請求項2〜5のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  7. 前記ワイドバンドギャップ半導体は、炭化ケイ素、窒化ガリウム、および、ダイヤモンドを含む、請求項6記載の電力変換装置。
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