まず、図1を参照して、本実施形態である時計100の概略を説明する。図1を参照すると時計100は、第1の表示部1及び第2の表示部2の2つの表示部を備える。ここで、第1の表示部1はもっぱら現在時刻を表示する部分である。これに対して第2の表示部2は、現在時刻に加えてキャラクターの画像を表示する部分である。そして、時計100は、これら2つの表示部を利用して、目覚まし時計等の機能を実現すると共に、キャラクターの画像を用いてエンタテインメント性を兼ね備えた演出を行う。これにより、単に時刻等を出力するだけの無味乾燥な時計と比較して、ユーザを楽しませることが可能となる。
また、時計100は、内部にGPS(Global Positioning System)モジュールを搭載し、かかるGPSモジュールによってGPS衛星から取得する現在時刻を利用して、時計100の計測している現在時刻を補正する。これにより、標準電波を受信して誤差を自動修正する機能を持つ一般的な電波時計よりも、より確実に時刻の補正を行うことも可能となる。
更に、時計100は、外部電源である家庭用コンセントのAC電源から供給される電力を変換して駆動するのみならず、内部電源である乾電池の電力でも駆動する。これにより、時計100を外部電源の存在しない場所や、GPSの電波が取得しやすい場所に移動して利用することもできる。
更に、時計100は、上記2つの表示部に対応して、第1の表示部1に情報を出力するための制御部と、第2の表示部2に情報を出力するための制御部との2つの制御部を備える。そして、時計100は、外部電源での駆動時と、内部電源での駆動時とで、これら2つの制御部や2つの表示部への電源供給方法を切り換える。これにより、内部電源で駆動する場合の駆動時間を延長することも可能となる。
以上が時計100の概略である。以下では上述の各特徴の説明に加えて、これら特徴を実現するための構成や動作、及び上述した以外の特徴について図面を参照して詳細に説明する。
<時計100の外観>
図2は、時計100の正面(第1の表示部1及び第2の表示部2を備える面)を右上から俯瞰した斜視図である。図2を参照すると、時計100は、第1の表示部1及び第2の表示部2に加えて、上部ボタン3とSDカードスロット4を備える。
第1の表示部1は、セグメント液晶ディスプレイであり、現在時刻やアイコン等を表示する。第2の表示部2は、アクティブマトリクス方式の、TFT(Thin Film Transistor)液晶ディスプレイである。第2の表示部2は、タッチパネル式であり、ユーザからの操作を受け付けるための入力装置としても機能する。
ここで、第2の表示部2のサイズは、3.0インチである。そして、第1の表示部1の横幅はかかる3.0インチの第2の表示部2の横幅と同じとされているが、第1の表示部1の縦幅は、第2の表示部2の縦幅よりも短くされている。これは、両表示部に表示させる情報の情報量や、時計100前面のデザイン性を考慮した結果である。
時計100は、第1の表示部1に対応したLED(Light emitting diode)バックライトを第1の表示部1と別途に備えている。そして、時計100の制御によりかかるLEDバックライトを点灯させることにより、バックライトを消灯している場合に比べて、より視認性を向上させることができる。
上部ボタン3は、ユーザからの操作を受け付けるための物理的なボタンであり、アラームを停止するための操作等に用いられる。
SDカードスロット4は、SDカード(Secure Digital memory card)を挿入するためのスロットである。SDカードスロット4には、第2の表示部2に表示するための画像データや、後述のスピーカ6からキャラクター音声を出力するためのキャラクターの音声データ及び時計100をアップデートするためのソフトウェア等が記録されたSDカードが挿入される。
次に、図3は、時計100の背面を右上から俯瞰した斜視図である。図3を参照すると、時計100は、図2を参照して説明した上部ボタン3に加えて、電池カバー5、スピーカ6及びmicroUSB端子7を備える。
電池カバー5は、ユーザにより着脱可能なカバーである。ユーザは、電池カバー5を取り外して、内部電源である乾電池を装着する。そして、乾電池装着後に、電池カバー5を再度時計100の筐体に取り付ける。なお、時計100は単3形のアルカリ電池4本により駆動する。なお、電池カバー5には、第2の表示部2に表示されるキャラクターに関連する形の窪みをデザインとして設けている。具体的には、キャラクターに関連する猫のシルエットの形の窪みを設けている。
スピーカ6は、アラーム音や、キャラクターの音声を出力するためのスピーカである。なお、時計100では、スピーカ6に対応する放音孔が時計100の筐体に設けられている。そして、かかる放音孔により、第2の表示部2に表示されるキャラクターに関連する形をデザインとして形成している。具体的には、キャラクターに関連する装飾品と同様の形を形成している。
microUSB端子7は、時計100に外部電源を供給するための端子であり、形状等は、一般的な端子であるmicroUSB規格に準拠している。本実施形態では、家庭用コンセントのAC電源にACアダプタを接続し、更に、かかるACアダプタとmicroUSB端子7とをmicroUSB規格に準拠したケーブルで接続する。このようにして、AC電源から供給される電力をACアダプタでDC5Vに変換してケーブルを介して取得することにより、時計100外部電源を供給する。
<時計100の画面表示>
次に、図4を参照して、第1の表示部1及び第2の表示部2に表示される内容について説明する。まず、図4の左側に第1の表示部1における表示の内容を示す。
図4の左上を参照すると、第1の表示部1には、現在時刻1−1、曜日1−2、日付1−3、アラームアイコン1−4及びGPSアイコン1−5が表示される。
現在時刻1−1は、現在の時刻を、いわゆるデジタル表示したものであり、24時間表示となっている。
曜日1−2は、本日の曜日を英語で三文字表記したものである。日付1−3は、本日の日付を表記したものである。
アラームアイコン1−4は、所定時間にアラームが鳴るように設定されているか否か、すなわち、いわゆる目覚まし時計が設定されているか否かを表すアイコンである。目覚まし時計が設定されている場合に、アラームアイコン1−4が表示され、覚まし時計が設定されていない場合には、アラームアイコン1−4は非表示となる。
GPSアイコン1−5は、GPS衛星と通信可能な状態にあるか否かを表すアイコンである。時計100は、内部のGPSモジュールを用いて定期的にGPS衛星と通信を行うことにより、GPS衛星から現在時刻を取得する。そして、時計100は現在時刻を取得できたならばGPSアイコン1−5を表示し、時計100は現在時刻を取得できなかったならばGPSアイコン1−5を表示しない。つまり、GPSアイコン1−5は、は前回の通信に成功したことを示すアイコンであるとも言える。
次に、GPSアイコン1−5と、時計100の電源の投入との関係について図5を参照して説明をする。図5の上段に示すように、時計100の電源投入時には、現在時刻1−1、曜日1−2及び日付1−3は正しく設定されていない。また、GPSアイコン1−5も表示されていない。
そこで、時計100は、電源投入時に、内部のGPSモジュールを用いて、GPS衛星から現在時刻や現在の日付等を取得して、これら現在時刻1−1、曜日1−2及び日付1−3等の表示内容を正しく補正する。また、補正後は、GPSアイコン1−5を点灯する。補正後の表示を図5の下段に示す。
ここで、時計100を、電波時計ではなくて、このようなGPSモジュールを利用して時刻を補正する時計とした理由について説明する。
電波時計に使われる電波は、定期点検や、天候への対応例えば雷回避等の理由で電波が止まる場合がある。また、電波時計用の送信所は日本国内において東北と九州の2箇所にあるが、固定された場所に建設されているため、先島諸島や小笠原諸島など電波が届かない場所が存在する。このような状況下で電波時計を使用すると、電波時計の時刻が正確ではなくなる可能性がある。
これに対して、時計100のようなGPSモジュールを利用して時刻を補正する時計の場合、電波を発信しているGPS衛星が複数機、常に地球の周りを移動しているので、GPS電波を受信すれば確実に時刻補正を行うことが可能となることから、時計100ではGPSを利用している。
なお、時計100は、電池により駆動することができるので、携帯して利用することも可能である。そのため、ユーザは時計100をGPS電波が受信しやすい場所に持って行き、そこで、GPS電波を受信するようなことも可能となる。その後、本来設置したい場所に持って行き、外部電源で利用をするようなことも可能となる。つまり、本来設置したい場所が仮にGPS電波が受信しにくい場所であっても、時計100の時刻を補正してから利用することが可能となる。
再度、図4を参照して説明を続ける。図4の左側中段に上部ボタン3が押下された場合の表示を示す。時計100は、内部電源で駆動している場合や、外部電源で駆動しているが所定の設定をした場合には、ユーザの操作がないならば第1の表示部1のバックライトを消灯する。なぜならば、内部電源の消耗を防止することや、バックライトの保護のためである。
しかしながら、ユーザによる操作時は、視認性向上のためにバックライトを点灯させることが好ましい。そこで、時計100は、ユーザによる上部ボタン3の押下を受け付けるとバックライトを点灯させる。これにより、図4の左側中段に示すようにバックライトが点灯し、図4の左側上段に示すよりも視認性が向上する。更に、上部ボタン3の押下が所定時間継続すると、すなわち、上部ボタン3が長押しされると表示内容を切り換える。具体的には、アラームが鳴るように設定されている時刻であるアラーム設定時刻を表示するように切り換える。ユーザは、アラームアイコン1−4が表示されていることにより、アラームが設定されていることが把握できると共に、このように上部ボタン3を長押しすることにより、アラーム設定時刻も把握することもできる。
次に、図4の右側を参照すると、第2の表示部2には、時計2−1、キャラクター画像2−2、時報アイコン2−3、及びかまってアイコン2−4が表示される。
時計2−1は、現在時刻を表すアナログ時計であり、長針で「時」を、短針で「分」を、外周に描かれる円により「秒」を表している。
キャラクター画像2−2は、所定のキャラクターの画像であり、静止画で表される場合もあるが、静止画を連続して表示することによってアニメーションとして表される場合もある。具体的には、キャラクターの静止画は、第2の表示部2が点灯している間表示される。また、アラーム音を鳴らす際や、所定のフレーズのキャラクターの音声を出力する際に、キャラクターをアニメーション表示する。なお、キャラクターの音声は、キャラクター画像2−2として表示されるキャラクターに対応したものとする。つまり、キャラクター画像2−2として表示されるキャラクターが喋っているかのような演出を行うものとする。
つまり、時計100は、所定のフレーズのキャラクター音声と、キャラクター画像とを組み合わせて出力することにより、ユーザに対してキャラクターによるメッセージを出力することができる。メッセージの出力は、例えば、時計100自身の起動時に行なわれる。起動時に出力されるメッセージは、例えば「よーし。頑張ってアラーム鳴らすよー。」といったフレーズのキャラクター音声とキャラクターのアニメーションの組み合わせとする。
また、メッセージの出力は、起動時以外にも、アラーム出力時や時報出力時等の様々な場面で行なわれる。この点については、後述する画面遷移の説明時に詳細に説明する。
時報アイコン2−3は、「時報イベント」を設定しているか否かを表すアイコンであり、時報イベントを設定している場合に表示されると共に、時報イベント発生中は点滅を行うアイコンである。ここで、時報イベントは毎正時にキャラクターによるメッセージを出力するイベントである。
かまってアイコン2−4は、「かまってイベント」を設定しているか否かを表すアイコンであり、かまってイベントを設定している場合に表示されると共に、かまってイベント発生中は点滅を行うアイコンである。ここで、かまってイベントは、ランダムなタイミングで発生するイベントであって、キャラクターによるメッセージを出力するイベントである。かまってイベントは、時刻の通知等を主目的とするものではなく、ユーザがキャラクターに親近感を抱くための演出として発生するイベントである。
次に、図6乃至図10を参照して、時計100における画面遷移等について説明をする。この点、時計100は、乾電池での動作時(以下、「バッテリーモード」と呼ぶ。)と、AC電源から取得した電力を変換しての動作時(以下、「ACモード」と呼ぶ)とで、画面の遷移の内容が第1の表示部1部異なる。そのため、まずバッテリーモードでの画面遷移について説明をし、その後、ACモードでの画面遷移について説明をする。
図6を参照すると、バッテリーモードでの平常時の画面遷移が示されている。まず、左側の「待機状態」では、第2の表示部2は起動しておらず、そのため何らの情報も表示されない。一方で、第1の表示部1は現在時刻等が視認可能な状態であるが、バックライトは消灯状態となっている。待機状態において第1の表示部1及び第2の表示部2がこのような状態であるのは、待機状態における消費電力を削減して、乾電池の消耗を抑えるためである。また、画面遷移のためには、ユーザからの操作を受け付ける必要があるが、第2の表示部2を起動させていなくても、上部ボタン3があるので、ユーザの操作を受け付けることはできるからである。
ここで、上部ボタン3がユーザにより押下されると、これを契機として「時計表示状態」に遷移する。具体的には、第2の表示部2を起動させて図4を参照して説明したような各種の情報を表示させると共に第1の表示部1のバックライトを点灯させる。これは、ユーザが上部ボタン3を押下したため、ユーザは現在第1の表示部1及び第2の表示部2を視認していると考えられることから、視認性を向上させるべきだからである。なお、上部ボタン3の押下を受け付けた場合には、メッセージを出力する。この場合に出力するメッセージは、例えば「あなたが呼んでくれるの待ってたよ。」といったフレーズのキャラクター音声とキャラクターのアニメーションの組み合わせとする。
次に、ユーザが第2の表示部2を押下すると、タッチパネル式の表示部である第2の表示部2はかかる押下を検出する。するとこれを契機として、「各種設定状態」に遷移する。かかる各種遷移状態では、第1の表示部1のバックライト点灯を継続すると共に、第2の表示部2には、各種設定を行うための画面を表示する。ユーザはかかる各種設定を行うための画面を操作することにより、目覚ましや時報のオンとオフを切り替えたり、目覚ましとしてアラームを鳴らす時刻やスヌーズの回数や間隔等を設定したり、アラームやキャラクター音声の音量を調整したりする。なお、各種設定を行うための画面は階層的になっている。例えば、最初の画面中の「アラーム」ボタンを押下すると、アラームに関する設定画面に遷移する、といったようになっている。これは、第2の表示部2の画面サイズでは、全ての設定についてのボタンを第1の表示部1画面に収めるのは困難だからである。
各種設定状態において、第2の表示部2に表示されている終了ボタンが押下されると、これを契機として時計表示状態に遷移する。また、時計表示状態において、10秒間操作がなかったならば、すなわち、10秒間、上部ボタン3も第2の表示部2も押下されなかったならば、待機状態に遷移する。
次に、図7を参照すると、バッテリーモードでの目覚まし動作時の平常時の画面遷移が示されている。まず、上段の左側に示すようにアラームを鳴らすべき時刻が到来するまでの間は「待機状態(すなわち、アラームについての待機状態)」となる。以下に説明する、各待機状態も同様だが、これは図6を参照して説明した待機状態と同様の状態である。そのため、この間に操作を受け付けたならば図6を参照して説明したように遷移を行う。
次に、アラームを鳴らす時刻が到来したならば、「アラーム出力」に遷移する。アラーム出力では、まず第1の表示部1のバックライトを点灯させると共に、第2の表示部2を起動させてメッセージを出力する。この場合に出力するメッセージは、例えば「早く起きないとお仕事遅れちゃうよ。あっ学校だっけ?」といったフレーズのキャラクター音声とキャラクターのアニメーションの組み合わせとする。そして、メッセージの出力が終了したならば「ピピピッ、ピピピッ」といった電子音でのアラームを鳴らす。これにより、メッセージの出力後もユーザにアラームを鳴らす時刻となっていることを通知できる。また、以下の説明でも同様であるが、メッセージと電子音を同時に鳴らすと、メッセージのキャラクター音声を聞き取りにくくなる可能性があるので、メッセージ出力後に電子音を鳴らすようにしている。
ここで、上部ボタン3が押下されると又は所定の時間が経過すると、アラーム出力から「待機状態(すなわち、スヌーズについての待機状態)」に遷移する。ここで、所定時間は30秒とする。一方で、上部ボタン3ではなく、第2の表示部2が押下されると「リザルトフレーズ」に遷移する。
まず、「待機状態(すなわち、スヌーズについての待機状態)」に遷移した場合について説明する。上部ボタン3の押下によりアラームの出力は止まるが、押下後、ユーザが設定した所定時間経過後にスヌーズ出力を行うこととなる。そこで、かかる所定時間が経過するまで待機状態(すなわち、スヌーズについての待機状態)となる。なお、所定時間は、1分、3分、5分及び10分の4つからユーザが選択して設定する。
そして、所定時間が経過してスヌーズを出力させる時刻となったことを契機として「スヌーズ出力」に遷移する。
スヌーズ出力では、まず、第1の表示部1のバックライトを点灯させると共に、第2の表示部2を起動させてメッセージを出力する。この場合に出力するメッセージは、例えば「ねぇねぇそろそろ起きないと、遅刻しちゃうよ。」といったフレーズのキャラクター音声とキャラクターのアニメーションの組み合わせとする。ここでは、ユーザが、アラーム出力状態にあるのか、スヌーズ出力状態にあるのかを区別できるように、アラーム出力状態と、スヌーズ出力状態とで、フレーズを異ならせている。そして、メッセージの出力が終了したならば「ピピピッ、ピピピッ」といった電子音でのアラームを鳴らす。これにより、メッセージの出力後もユーザにスヌーズを鳴らす時刻となっていることを通知できる。
ここで、上部ボタン3が押下されると又は所定の時間が経過すると、アラーム出力から、再度「待機状態(スヌーズ)」に再度遷移する。ここで、所定時間は例えば30秒とする。そして、スヌーズを出力させる時刻となったことを契機として「スヌーズ出力」に再度遷移する。
つまり、スヌーズはユーザがスヌーズ解除の操作を行うまで7回繰り返される。なお、所定回数スヌーズを繰り返してもスヌーズ解除の操作が行なわれない場合には、繰り返しを終了して待機状態に遷移する。
ここで、スヌーズを繰り返す過程において、スヌーズ出力時に出力されるメッセージのフレーズを変えるようにする。例えば、5回目のスヌーズ出力時には、強い語気にて「起きなさーい。いい加減にしないと怒るよ。あっ、もう怒っているけど。」等のフレーズを出力する。これにより、ユーザは、スヌーズが繰り返されているので、速やかに起床等する必要があることが把握できる。また、語気が強いことから、ユーザの、起床しなければならないという気持ちにより働きかけることが可能となる。
ここで、アラーム出力中又はスヌーズ出力中にユーザにより第2の表示部2が押下されると、スヌーズ解除の操作があったと判定する。そして、「リザルトフレーズ」に遷移する。
リザルトフレーズでは、第1の表示部1のバックライトの点灯を継続すると共に、第2の表示部2を起動させたままとしてメッセージを出力する。この場合に出力するメッセージは、例えば「よし頑張ったね、大丈夫。今ならまだ間に合うよ!」や「あ、おきたじゃあ私は二度寝してくるね。な〜んてね。」といったフレーズのキャラクター音声とキャラクターのアニメーションの組み合わせとする。
このようなフレーズを出力することにより、ユーザが起床したことを褒めたりすることが可能となり、ユーザが気分よく起床することができる。
リザルトフレーズにおいて、メッセージの出力が終了すると「待機状態」に遷移する。
次に、図8を参照すると、バッテリーモードでタイマーを使用する場合の画面遷移が示されている。まず、上段の左側に示すように「各種設定状態」から開始する。各種設定状態への遷移方法は、図6を参照して上述した通りである。そして、各種設定状態において第2の表示部2に表示されている各種設定を行うための画面上で、タイマーのボタンが押下されたことを契機として「タイマーセット及びスタート」に遷移する。
タイマーセット及びスタートでは、第1の表示部1のバックライトの点灯を継続すると共に、第2の表示部2を起動させたままとしてタイマーの長さを設定するために上下ボタン及びスタートボタンを表示させる。そして、ユーザはかかる上下ボタンを操作することによりタイマーを所望の長さに設定する。例えば、ユーザの所望のタイマーの長さが10分ならば、10分に設定後にユーザはスタートボタンを押下する。これにより、タイマーの動作が開始し、接待された長さの時間のカウントダウンが開始される。カウントダウン開始時には、メッセージを出力する。この場合に出力するメッセージは、例えば「今から時間を計るね。」といったフレーズのキャラクター音声とキャラクターのアニメーションの組み合わせとする。ユーザが設定したタイマーの長さが所定の長さであれば、その所定の長さに応じたメッセージを出力させることもある。例えばユーザが設定したタイマーの長さが3分であったのならば、出力するメッセージを「カップラーメン食べるの?」というフレーズとキャラクターのアニメーションの組み合わせとする。
カウントダウン中は、タイムアップまでの残り時間を第2の表示部2に表示する。そして、カウントダウンが終了し、タイムアップとなることを契機として「アラーム出力」に遷移する。
アラーム出力では、まず第1の表示部1のバックライトの点灯を継続すると共に、第2の表示部2を起動させたままとしてメッセージを出力する。この場合に出力するメッセージは、例えば「セットした時間がたったよ。」といったフレーズのキャラクター音声とキャラクターのアニメーションの組み合わせとする。そして、メッセージの出力が終了したならば「ピピピッ、ピピピッ」といった電子音でのアラームを鳴らす。これにより、メッセージの出力後もユーザにアラームを鳴らす時刻となっていることを通知できる。
アラーム出力において、メッセージの出力が終了すると「待機状態」に遷移する。
次に、図9を参照すると、バッテリーモードで「かまってイベント」が発生した場合の画面遷移が示されている。まず、上段の左側に示すように「待機状態」から開始する。上述したようにかまってイベントは、ランダムなタイミングで発生するイベントであって、キャラクターによるメッセージを出力するイベントである。
そのため、時計100は内部処理によりかまってイベントを発生する時刻をランダムに定める。なお、かまってイベントは1日1回発生する。
そして、かまってイベントが発生する時刻が到来したことを契機として、「かまってアラーム出力」に遷移する。
かまってアラーム出力では、まず、第1の表示部1のバックライトを点灯させると共に、第2の表示部2を起動させてメッセージを出力する。この場合に出力するメッセージは、例えば「もしもしー。私のこと忘れてませんか?忘れてるでしょう?」や「ずーっとあなたの部屋に閉じこもっていたら、私かごの中の鳥みたいだよねこんなかわいい鳥いないと思うけど。」といったフレーズのキャラクター音声とキャラクターのアニメーションの組み合わせとする。また、ユーザが、現在目覚ましによるアラームが鳴っているではなく、かまってイベントが発生していることを把握できるように、図4を参照して説明したかまってアイコン2−4を点滅させる。
かまってイベントは2分間継続するので、この2分間中、30秒毎にメッセージを出力するメッセージは長い場合も短い場合もある。この点、長いメッセージが連続した場合は、キャラクターが2分間ずっとしゃべりっぱなしとなっているような状態となる。
ここで、2分間以内に第2の表示部2が押下されるとユーザから、かまってイベントに対する反応があったものとして「リザルトフレーズ」に遷移する。一方で、2分間以内に第2の表示部2が押下されないとユーザから、かまってイベントに対する反応がなかったものとして「待機状態」に遷移する。
リザルトフレーズでは、第1の表示部1のバックライトの点灯を継続すると共に、第2の表示部2を起動させたままとしてメッセージを出力する。この場合に出力するメッセージは、例えば「合格〜私包容力のある男の人って素敵だと思う」や「ぴろりーん。かまってくれたご褒美に経験値あげちゃいます。」といったフレーズのキャラクター音声とキャラクターのアニメーションの組み合わせとする。なお、かかるフレーズにおける「経験値」という文言の意味については後述する。
このようなフレーズを出力することにより、ユーザに対して、キャラクターについての親近感を抱かせることが可能となる。
リザルトフレーズにおいて、メッセージの出力が終了すると「待機状態」に遷移する。
次に、図10を用いてACモードでの画面遷移について説明をする。まず、図10の上段に示すように、ACモードでは、平常時には待機状態を設けず、時計表示状態を継続する。つまり、常時、第1の表示部1のバックライトを点灯させると共に、第2の表示部2を起動させてキャラクター画像やアナログ時計の表示を行う。つまり、バッテリーモードのときのように、第1の表示部1のバックライトを消灯すると共に、第2の表示部2を動作させないという待機状態にはしない。
これは、AC電源からの電源供給は常に継続し、乾電池のように電池残量を気にする必要はないからである。そのため、ユーザにとっては、常に第2の表示部2に表示されるキャラクター画像やアナログ時計を参照できると共に、第1の表示部1のバックライトが点灯されていることから、視認性が向上する。
また、ACモードでは、図6乃至図9を参照して説明した<目覚まし時計>、<タイマー>及び<かまってイベント>のそれぞれにおける画面遷移での「待機状態」においても、第1の表示部1のバックライトを点灯させると共に、第2の表示部2を起動させてキャラクター画像やアナログ時計の表示を継続する点で、バッテリーモードと相違する。つまり、バッテリーモードでの「待機状態」が「時計表示状態」に置き換わる点で相違する。
しかしながら、画面遷移に関して、ACモードとバッテリーモードとでそれ以外の相違点はない。そこで、重複する説明を省く意図で、ACモードにおける<目覚まし時計>、<タイマー>、<かまってイベント>の画面遷移については説明を省略する。
次に、図10の下段を参照するとACモードでタイマーを使用する場合の画面遷移が示されている。まず、上段の左側に示すように「時計表示状態」から開始する。
そして、時報を出力する時刻、すなわち「n時0分0秒(nは、0乃至23の整数)」という正時が到来したことを契機として、「時報」に遷移する。
時報では、第1の表示部1のバックライトの点灯を継続すると共に、第2の表示部2を起動させたままとして時報アイコンを点滅させる。また、メッセージを出力する。この場合に出力するメッセージは、例えば「こんにちは。午前12時お昼だよー今日のランチ何にする?」や「午後5時です。夕日ってセンチメンタルですね。」といったフレーズのキャラクター音声とキャラクターのアニメーションの組み合わせとする。
このように、単に時報として正時になったことを伝達するのみならず、キャラクターの感想等を含んだフレーズによりメッセージを出力することにより、毎時間定期的にユーザに楽しさを提供することができると共に、ユーザにキャラクターに対する親近感を抱かせることが可能となる。
次に、図11を参照して、キャラクターの着替えについて説明する。時計100は、時間帯に応じて第2の表示部2に表示するキャラクターの衣装を異なるものとする。具体的には、第1の時間帯(午前6時から当日午後8時59分まで)と、第2の時間帯(午後9時から翌日の午前5時59分まで)とで衣装を異ならせる。
図11の左側に示すように、第2の表示部2にキャラクターを表示する際、第1の時間帯においてキャラクターはワンピースを着用している。しかしながら、第2の時間帯が到来すると、時計100はメッセージを出力する。また、キャラクターを第1の表示部1度画面に表示させない状態とし、その後、パジャマを着用したキャラクターを再度表示する。そして、再度第1の時間帯が到来すると、時計100はメッセージを出力する。また、キャラクターを第1の表示部1度画面に表示させない状態とし、その後、ワンピースを着用したキャラクターを再度表示する。これらの場合に出力するメッセージは、例えば「あ、もうこんな時間だ。ちょっと着替えてくるね。」といったフレーズのキャラクター音声とキャラクターのアニメーションの組み合わせとする。
このようにして、キャラクターが画面外で着替えてきたかのような演出を行う。これにより、ユーザは時計表示により時刻を把握するのみならず、感覚的に現在が昼なのか、夜なのかということを把握することが可能となる。
<時計100の機能ブロック及び内部処理>
次に、図12の機能ブロック図を参照して、時計100に含まれる各機能ブロックについて説明をする。
図12を参照すると、時計100は、第1の表示部1、第2の表示部2、上部ボタン3、SDカードスロット4、スピーカ6、MicroUSB端子7、乾電池8、電源切替部9、第1の制御部10、第1の表示部用バックライト11、RTC(Real-time clock)12及びGPSモジュール13を備える。
以下これらの各機能ブロックについて説明をする。ここで、図2及び図3を参照して説明した各部についての重複する説明は省略する。例えば、第1の表示部1及び第2の表示部2がどのようなディスプレイにより実現されるのか等の説明については、すでに上述しているので説明を省略する。また、図3にて示した電池カバー5は機能ブロックとしての記載を省略する。
MicroUSB端子7は、上述したようにACアダプタと接続され、ACアダプタが変換したDC5Vの電力の供給を受け付ける部分である。ACアダプタより供給された電力は、MicroUSB端子7を介して電源切替部9に供給される。
乾電池8は、上述したように単3形のアルカリ電池4本である。これら乾電池8の電力は、電源切替部9に供給される。
電源切替部9は、外部電源としてACアダプタより供給された電力と、内部電源として乾電池8から供給された電力の何れかを第1の制御部10に対して供給する部分である。つまり、電源切替部9は外部電源を利用するか、内部電源を利用するかの切り替えを行う部分である。
ここで、MicroUSB端子7に、ACアダプタが接続されていない場合には、電源切替部9は、乾電池8から供給された電力を第1の制御部10に対して供給する。一方で、MicroUSB端子7に、ACアダプタが接続されている場合には、電源切替部9は、MicroUSB端子7から供給された電力を第1の制御部10に対して供給する。
つまり、MicroUSB端子7へのACアダプタの着脱に伴い外部電源を利用するか、内部電源を利用するかが切り替わる。また、電源切替部9は、現在の電源の供給元が、外部電源であるのか、外部電源であるのかを第1の制御部10に対して通知する。そして、第1の制御部10に供給された電力は10の制御に基づいて、時計100内部の各部に供給される。
なお、電源切替部9はソフトウェアを利用して実現することもできるが、MicroUSB端子7からの電力の供給の有無に応じて切り替わるリレーや、電源の供給元を通知するための信号線等のハードウェアにより実現するものとする。なぜならば電源の切り替えに伴い、電源の供給が途切れる瞬間が発生してしまうと、ソフトウェアが停止してしまい、切り替えが実行できず、時計100がシャットダウンする可能性があるからである。ハードウェアにより切り替えを実行するようにするならば、このような問題の発生を防止することが可能となる。
上部ボタン3は、自身がユーザからの押下を受けた場合にその旨を第1の制御部10に対して通知する部分である。
第1の表示部1は第1の制御部10から出力に応じて時刻情報を切り替えたり、アイコンを表示又は非表示したりする表示部である。
第1の制御部10の制御に応じて、第1の表示部用バックライト11は、自身が点灯することにより、第1の表示部1の視認性を向上させる部分である。
RTC12は、現在時刻を計測するモジュールである。RTC12は、自身が計測した現在時刻を第1の制御部10に出力する。また、RTC12の計測する現在時刻及びRTC12の発振周波数は、第1の制御部10により適宜補正される。
具体的には、RTC12の計測する現在時刻は、GPSモジュール13から取得した現在時刻に補正される。また、補正前の、RTC12の計測する現在時刻とGPSモジュール13から取得した現在時刻のズレ量に基づいて、かかるズレが是正されるように、RTC12の発振周波数の補正を行う。通常、周波数補正を工場で行うには長い時間がかかるが、このように、時計100はユーザが利用中も周波数補正を自動的に行う、つまり、時計100を出荷後に周波数を調整することが可能となる。
GPSモジュール13は、GPS衛星と通信を行うことにより現在時刻を取得する部分である。GPSモジュール13は、GPS衛星から取得した現在時刻を第1の制御部10に対して出力する。なお、第1の制御部10はGPSモジュール13から入力された現在時刻に基づいて、RTC12の計測する現在時刻及びRTC12の発振周波数を補正する。
スピーカ6は、第2の制御部20から入力されるキャラクター音声や電子音に対応した電気信号を、物理信号に変えて外部に出力する。
第2の表示部2は、第2の制御部20から入力される画像データを表示する。また、第2の表示部2はタッチパネルの機能も備えており、ユーザから第2の表示部2の押下があった場合には、その旨を第2の制御部20に対して通知する。かかる通知を受けた第2の制御部20は、第2の表示部2が押下を受け付けた旨を第1の制御部10に対して通知する。つまり、第1の制御部10は第2の表示部2が押下を受け付けたか否かを把握することができる。
SDカードスロット4は、SDカードを挿入するためのスロットである。SDカードスロット4には、第2の表示部2に表示するための画像データや、スピーカ6からキャラクター音声を出力するためのキャラクターの音声データ及び時計100をアップデートするためのソフトウェア等が記録されたSDカードが挿入される。これらのデータは第2の制御部20により読み取られる。また、読み取られたデータの内容によっては、読み取られたデータは第1の制御部10にも通知される。なお、SDカードスロット4は、FlashAir(登録商標)に対応している。そのため、第1の制御部10や第2の制御部20はSDカードスロット4やFlashAir(登録商標)に対応しているSDカードを利用することにより、通信を行うことが可能である。
第1の制御部10及び第2の制御部20は、双方で協同して時計100全体を制御する制御部である。第1の制御部10及び第2の制御部20のそれぞれは、別個のマイクロコンピュータにより実現することができる。具体的には、各マイクロコンピュータ内の演算処理部が、各マイクロコンピュータの内部や外部に設けられた記憶部から、所定のソフトウェアを読み込み、かかるソフトウェアに基づいた演算処理結果に応じて時計100内部のハードウェアを制御することにより、時計100全体の制御を実現することができる。
第1の制御部10は、電源切替部9から供給された電力を、時計100内の各機能ブロックに供給する。具体的な供給方法については後述する。また、第1の制御部10は、RTC12から取得した現在時刻やアイコンを第1の表示部1に表示させる。また、第1の表示部用バックライト11は画面遷移に応じて第1の表示部用バックライト11を点灯させる。
更に、第1の制御部10は所定の周期でGPSモジュールから、GPS衛星が発信した現在時刻を取得し、かかる現在時刻に基づいて、RTC12の計測する現在時刻及びRTC12の発振周波数を補正する。
更に、第1の制御部10は、図6乃至図10を参照して説明したように画面を遷移するための制御を行う。例えば、RTC12から取得した現在時刻に基づいてアラームやスヌーズや時報を出力する時刻になったか否かを判定する。更に、上部ボタン3の押下や第2の表示部2の押下があったか否かを判定する。そして、これらの判定結果に基づいたタイミングで、時計100の各部を制御することにより図6乃至図10を参照して説明した画面遷移を実現する。
また画面遷移を実現するために、第1の制御部10は目覚まし時計の設定時刻等を管理している。また、画面の輝度の設定や音量の設定等の設定情報も第1の制御部10が管理している。また、例えばどのタイミングで、何れのメッセージを出力すべきであるかということも第1の制御部10が管理している。第1の制御部10はこれら管理している情報に基づいて、時計100の各部を制御する。なお、かまってイベントを発生させるタイミングも第1の制御部10が決定する。
第2の制御部20は、主にメッセージを出力するための制御を行う制御部である。具体的には、第2の制御部20は、第2の表示部2に表示する画像データを出力するための制御や、スピーカ6からキャラクター音声や電子音を出力するための制御を行う。これらの制御は、第1の制御部10から指示されたタイミングで、指示されたメッセージに対応するデータを出力することにより実現される。また、第2の制御部20は、SDカードスロット4に挿入されたSDカードに対して読み込みや書き込みを行う。更に、第2の制御部20は必要に応じて第1の制御部10との間で通信を行う。例えば、第2の表示部2が押下された旨を第1の制御部10に通知するための通信を行う。
以上、時計100に含まれる機能を説明した。次に、第1の制御部10により実行される電源制御に関して説明をする。
<電源制御>
第1の制御部10は、時計100に含まれる各機能ブロックに対して電源切替部9から供給された電源を供給する。しかしながら、10は、もっぱらバッテリーモード時において、動作させる必要がない第1の表示部1部の機能ブロックには、動作させる必要が生じるまでの間電力の供給を取り止めるという制御を行う。この点について説明をする。
具体的に、第1の制御部10は、RTC12、第1の表示部1及び上部ボタン3の押下を検知する部分については常時電源を供給する。これら各部は常時動作している必要があるからである。なぜならば、第1の表示部1を動作させないと時計として機能しないからである。また、画面遷移のため上部ボタン3の押下を検知する必要があるからである。更に、RTC12を動作させて現在時刻を取得しないと、第1の表示部1に現在時刻を出力することも、メッセージを出力するタイミングを把握することもできないからである。
他方で、第1の制御部10は、画面遷移に応じて第2の制御部20を動作させる必要がある場合には第2の制御部20に電力を供給するが、第2の表示部2を動作させる必要がない場合には第2の制御部20への電力の供給を取り止める。
この点、第2の制御部20は、第2の表示部2に表示する画像を生成して出力するための制御や、スピーカ6からキャラクター音声や電子音を出力するための制御を行う部分である。また、第2の制御部20はSDカードスロット4に挿入されたSDカードにアクセスするための制御を行う部分である。
つまり、これらの制御を行なわない間は第2の制御部20を動作させる必要がなく、第2の制御部20に電力を供給しておく必要もないので、このような場合には第2の制御部20への電力供給を取り止める。
なお、第2の制御部20は、自身が電力の供給を受けていると、第2の表示部2、SDカードスロット4及びスピーカ6に対して電力を供給する。つまり、第2の制御部20に電力を供給しないことにより、第2の制御部20、第2の表示部2、SDカードスロット4及びスピーカ6へも電力供給しないことになる。このように第2の表示部や、第2の制御部20を動作させる必要がないならば電力を供給しないようにすることにより、乾電池8から電力供給を受けているバッテリーモードの場合に消費電力を削減することが可能となる。
なお、画面遷移等に伴い何れのタイミングで第2の制御部20や第2の表示部2やスピーカ6等を起動して動作させる必要があるのかは、図6乃至図10の遷移図を参照して説明した通りである。
他方で、第1の制御部10は、第1の表示部用バックライト11についても、画面遷移に応じて第1の表示部用バックライト11を点灯させる場合には電力を供給するが、第1の表示部用バックライト11を消灯する場合には電力の供給を取り止める。なお、図6乃至図10の遷移図を参照して説明したように、第2の表示部2を動作させるタイミングと同じタイミングで第1の表示部用バックライト11を点灯することから、第1の表示部用バックライト11に電力を供給するタイミングは、結果として、第2の表示部2や第2の制御部20に電力を供給するタイミングと同じとなる。
次に、このような制御を実現するための第1の制御部10の動作について図13のフローチャートを参照して説明する。なお、GPSモジュール13への電源供給のタイミングは、画面遷移に伴う第2の表示部2の動作の必要性とは関係なく、GPSモジュール13と第1の制御部10との通信周期に関係するので、第1の制御部10によるGPSモジュール13への電源供給についての動作は、別途図14のフローチャートを参照して説明する。
まず、第1の制御部10は、現在時計100がバッテリーモードであるか、それともACモードであるのかを判定する(ステップS101)。
バッテリーモードにないならば、すなわち、ACモードであるならば(ステップS101においてNo)、ステップS102に進む。
ステップS102において、ACモードの場合には、第2の制御部20及び第1の表示部用バックライト11の双方を常時動作させるので、第2の制御部20及び第1の表示部用バックライト11の双方への電力供給を開始する(ステップS102)。その後、ステップS101に戻る。そして、ACモードである限り(ステップS101においてNo)、ステップS102の電力供給を継続するので、ACモードでは、第2の制御部20及び第1の表示部用バックライト11の双方が常時動作する。
一方で、バッテリーモードであるならば(ステップS101においてYes)、ステップS103に進む。
ステップS103において、バッテリーモードの場合には、第2の制御部20及び第1の表示部用バックライト11の双方を必要なときのみ動作させるので、第2の制御部20及び第1の表示部用バックライト11の双方に電力供給がされているのであれば、これを取り止める(ステップS103)。
そして、第2の制御部20の動作が必要か否かを判定する。動作が必要なタイミングではないのであれば(ステップS104においてNo)、ステップS101に戻る。
一方で、動作が必要なのであれば(ステップS104においてYes)、ステップS105に進む。
ステップS105では、第2の制御部20の動作が必要となる五秒前に、まず第2の制御部20に電力を供給する(ステップS105)。五秒前に電力を供給する理由であるが、第2の制御部20は、電力の供給を受けてから、即座に第2の表示部2に表示する画像を生成して出力するための制御や、スピーカ6からキャラクター音声や電子音を出力するための制御ができるわけではなく、その前段階の起動処理に3秒程度を要するからである。つまり、第2の制御部20の動作が必要なタイミングに第2の制御部20が間違いなく動作できる状態になるように、予め電力供給を行い、第2の制御部20を起動させておく。
その後、五秒間待機をする(ステップS105)。これにより、第2の制御部20を動作させるタイミングとなるので、第2の制御部20に第2の表示部2に表示する画像を生成して出力するための制御や、スピーカ6からキャラクター音声や電子音を出力するための制御を実行させるための動作指示を出す(ステップS107)。これにより、第2の制御部20は動作を実行し、キャラクター画像やキャラクター音声等がメッセージとして第2の表示部2やスピーカ6から出力される。また、これと同時に第1の表示部用バックライト11にも電力を供給する。これにより、第1の表示部用バックライト11が点灯し、第1の表示部1の視認性が向上する。
その後、例えば、メッセージの出力が終了した等の理由で、第2の制御部20の動作が不要となるまで待機をする(ステップS108においてNo)。そして、第2の制御部20の動作が不要となったのならば(ステップS108においてYes)、第2の制御部20及び第1の表示部用バックライト11への電力供給を取り止める。これにより、第2の制御部20及び第1の表示部用バックライト11の双方は、動作を終了する。
以上説明した動作により、第1の表示部用バックライト11に電力を供給しないこととなる。また、第2の制御部20に電力を供給しないことにより、第2の制御部20、第2の表示部2、SDカードスロット4及びスピーカ6へも電力供給しないことになる。このように第2の表示部2を動作させる必要がないならば、各部に電力を供給しないようにすることにより、乾電池8から電力供給を受けているバッテリーモードの場合に消費電力を削減することが可能となる。
次に、第1の制御部10によるGPSモジュール13への電源供給についての動作を図14のフローチャートを参照して説明する。
まず、第1の制御部10は、現在時計100がバッテリーモードであるか、それともACモードであるのかを判定する(ステップS201)。
バッテリーモードにないならば、すなわち、ACモードであるならば(ステップS201においてNo)、ステップS202に進む。
ACモードでは、GPSモジュール13に常時電力を供給する。そのため、ステップS202では、GPSモジュール13への電力供給を開始し、GPSモジュール13を動作させる。そして、GPSモジュール13と通信を行うタイミングであるかを判定する(ステップS203)。通信を行うタイミングでない場合には(ステップS203においてNo)、ステップS201に戻る。その後、ACモードである限り(ステップS201においてNo)、ステップS202の電力供給を継続するので、ACモードでは、GPSモジュール13が常時動作する。
そして、通信を行うタイミングが到来したのであれば(ステップS203においてYes)、第1の制御部10は、GPSモジュール13と通信を行い、GPSモジュール13がGPS衛星から受信した現在時刻を取得する。これにより、RTC12の現在時刻等を補正することが可能となる。
一方で、バッテリーモードであるならば(ステップS201においてYes)、ステップS205に進む。そして、ステップS205では、現在GPSモジュール13に電力が供給されているのであれば、これを取り止める(ステップS205)。
そして、GPSモジュール13と通信を行うタイミングであるかを判定する(ステップS206)。通信を行うタイミングでない場合には、ステップS201に戻る。その後、バッテリーモードである限り(ステップS201においてYes)、ステップS205の電力供給の取り止めをするので、バッテリーモードでは、GPSモジュール13は必要な場合以外には動作しない。
そして、通信を行うタイミングが到来したのであれば(ステップS206においてYes)、GPSモジュール13に電力供給を開始し、GPSモジュール13を動作させる。これにより、GPSモジュール13は、GPS衛星との通信を開始し、GPS衛星から現在時刻を取得する。
そして、第1の制御部10は、GPSモジュール13と通信を行い、GPSモジュール13がGPS衛星から受信した現在時刻を取得する。これにより、RTC12の現在時刻等を補正することが可能となる。
その後、バッテリーモードのままであるならば(ステップS201においてYes)、ステップS205に進む。そして、ステップS205では、現在GPSモジュール13に電力が供給されているのであれば、これを取り止める(ステップS205)。このようにすることにより、バッテリーモードにおいては、GPSモジュール13との通信を要する間のみGPSモジュール13を供給する。そのため、乾電池8から電力供給を受けているバッテリーモードの場合に消費電力を削減することが可能となる。特にGPSモジュール13は、消費電力が大きいので、消費電力の削減に有効である。
なお、GPSモジュール13と通信を行うタイミングと通信時間であるが、ACモードであっても、バッテリーモードであっても、時計100が起動し、第1の表示部1度もGPSモジュール13と通信を行っていないのであれば、GPSモジュール13がGPS衛星との通信に成功し、現在時刻を受信するまで、第1の制御部10は継続してGPSモジュール13と通信を行う。
その後は、ACモードであれば、第1の制御部10は、1時間に1回のタイミングで15分間GPSモジュール13と通信を行う。なお、15分間通信を行う理由であるが、GPSでは、閏秒が存在し、この閏秒を受信しないと現在時刻が正確とならないおそれがあるからである。この点、12分30秒通信を継続すれば、閏秒を受信することができるので、この時間に余裕を持たせて15分間通信を継続するものとしている。
一方で、バッテリーモードでは、乾電池8の消耗を考慮して、ACモードよりも頻度を下げて、24時間に1回のタイミングで5分間GPSモジュール13と通信を行う。この点、毎日同じ時刻にGPSモジュール13を起動させてGPSモジュール13と通信を行うと、GPSモジュール13がGPS衛星との通信に失敗するおそれがある。
なぜならば、同じ時刻であれば、時計100とGPS衛星との位置関係が同じとなるが、これが時計100とGPS衛星との間に山等の障害物が存在するような位置関係であるならば、毎日GPS電波を受信できない可能性があるからである。
しかし、毎日時刻を異ならせるならば、時計100とGPS衛星との位置関係が異なることとなり、障害物が存在しない位置関係となる可能性が高くなる。そして、そうなれば、問題なくGPS電波を受信できる。そのため、バッテリーモードの場合、第1の制御部10は毎日異なる時刻にGPSモジュール13と通信を行う。通信を行う時刻は、第1の制御部10がランダムに決定する。
また、GPSにおいて現在位置を測位するためには、GPSモジュール13が少なくとも3つのGPS衛星と通信を行う必要があるが、本実施形態では、現在位置の測位ではなく、現在時刻の取得を目的としているので、GPSモジュール13が1つのGPS衛星と通信を行うことができれば、目的を達成することができる。
以上第1の制御部10の電源制御に関する動作について説明をした。なお、図13のフローチャートと図14のフローチャートを参照して説明した2つの動作は、第1の制御部10により、それぞれ別途に並行して行なわれる。
<変形例>
上述した実施形態は、本発明の好適な実施形態ではあるが、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。以下、これら種々の変更を行った変形例や細かな設定の例について説明をする。
上述の実施形態では、ACモードにおいて、第2の表示部2を常時動作させることとしていた。この点、第2の表示部2が常時同じ輝度で動作してもよいが、メッセージの出力が終了してから例えば5分経過したのならば、第2の表示部2の輝度を落とすようにしてもよい。このようにすれば、第2の表示部2の経年劣化を抑えることが可能となる。また、同様に経年劣化を抑える観点から、ACモードにおいても、バッテリーモードのようにして第2の表示部2を動作させない時間を設けるようにしてもよい。
また、上述の実施形態でも言及したが、経験値とレベルの概念を設けるようにしてもよい。そして、所定の経験値の値となったならば、レベルが上がるようにする。そして、レベルを上げたインセンティブとして、出力するメッセージのバリエーションを増やすようにするとよい。例えば、アラーム出力時のメッセージのフレーズが、レベル1であれば30種類、次のレベル2であれば50種類、更にレベル3であれば100種類というようにするとよい。また、単にフレーズの数を増やすのではなく、キャラクターとユーザとの親密度が高くなったと感じさせるフレーズを増やすようにするとよい。例えば、レベル1の場合は、敬語のフレーズとしておき、レベルが増加すると、友人同士での会話で使用するようなフレーズを追加するようにするとよい。更に、レベルが増加すると恋人同士での会話で使用するようなフレーズを追加するようにするとよい。このようにすれば、ユーザがキャラクターにより愛着を抱くと共に、ユーザが長期間飽きることなく時計100を利用することができるのでよい。
またレベルの向上に伴い、第2の表示部2に出力されるキャラクターを異なるキャラクターとするとよい。つまり、いわゆる隠しキャラクターを用意するとよい。そして、メッセージもこのキャラクターに対応したフレーズや音声や画像のメッセージとするとよい。このようにすれば、ユーザに驚きを与えられるのでよい。隠しキャラクターは、例えば、初期のキャラクターをデフォルメしたキャラクターとするとよい。他にも、初期のキャラクターを、あたかも3Dのように立体的に表現したキャラクターとするとよい。
経験値は、ユーザの操作に応じて上がるようにするとよい。例えば、アラームが鳴った場合に、アラームストップのための操作を行ったり、スヌーズが鳴った場合に、スヌーズがストップのための操作を行ったりすると経験値が上がるようにするとよい。この場合に、アラームやスヌーズが鳴ってから、即座にストップのための操作を行ったならば、経験値がより上がるようにするとよい。また、スヌーズならば繰り返し回数が少ないうちに、スヌーズストップのための操作を行ったならば、経験値がより上がるようにするとよい。このようにすれば、ユーザが、経験値を得るために、アラームが鳴ってからなるべく早く起床するように心掛けるのでよい。
また、かまってイベントにおける、かまってアラームのアラームストップの操作については、通常のアラームのアラームストップの操作よりも付与する経験値を高くするようにするとよい。なぜならば、かまってアラームは、1日に1回2分間、ユーザが把握できないタイミングでランダムで発生するため、ユーザが発生時刻を把握しているアラームやスヌーズに比べて、ストップのための操作を行うことが困難だからである。また、時計100の使用時間に応じて経験値を付与するようにしてもよい。
また、SDカードスロット4に挿入されたSDカードからデータを読み込むことにより、第1の制御部10や第2の制御部20のソフトウェアをアップデートできるようにするとよい。また、SDカードからデータを読み込むことにより、キャラクターの衣装や、メッセージのフレーズを追加できるようにするとよい。これにより、例えば、これらデータを別途追加販売できるようになるのでよい。
また、正月や、キャラクターの誕生日や、クリスマス、といった所定の日には、他の日には出力しない所定のメッセージを出力するようにするとよい。例えば、正月には、「明けましておめでとう!今年も早起きしてね。」等のフレーズのメッセージを出力するようにするとよい。
また、ユーザのライフスタイルを考慮するようにするとよい。例えば、ユーザにライフスタイルが昼型であるか、夜型であるかを選択させる。そして、昼型であれば夜間の時間帯には時報やかまってイベントによるメッセージの出力を行なわないようにする。反対に、夜型であれば昼間の時間帯には時報やかまってイベントによるメッセージの出力を行なわないようにする。このようにすれば、時報やかまってイベントにてユーザの睡眠を妨げることがなくなるのでよい。
また、ユーザが操作を行なわない場合には、キャラクターを第2の表示部2に表示させず、いわば家出をしたような演出を行うとよい。例えば、アラームストップの操作やスヌーズストップの操作を行なわないことが何度も連続した場合には、このような演出を行うとよい。そして、アラームストップの操作やスヌーズストップの操作を行うようになったならば、元通りにキャラクターを表示するようにするとよい。このようにすれば、ユーザは各操作を行うように心掛けるのでよい。
キャラクターが家出中は、他のキャラクターの音声やフレーズによりメッセージを送出するようにするとよい。例えば、声優自身をキャラクターとした音声やフレーズのメッセージを送出するようにするとよい。
また、第1の表示部1度出力されたメッセージを、ユーザの操作により後日聞き直せるようにするよい。これにより、ユーザは気に入ったメッセージを後日聞くことができるのでよい。また、未だ出力されていないメッセージが存在することがユーザに分かるようにするとよい。こうすることにより、ユーザは全てのメッセージをコンプリートする楽しみができるのでよい。例えば、メッセージを聞き直すためのメッセージ選択画面にて、未だ出力されていないメッセージについては、「???」のように表示して、内容は分からないが未だ出力されていないメッセージが存在することは分かるようにするとよい。こうすることにより、ユーザは、メッセージをコンプリートするために、例えば、あえて夜間に時報を出力するような試みをするような楽しみを発見できるのでよい。
また、メッセージを出力する時間帯に応じて、出力するメッセージを異ならせるようにするとよい。例えば、時間帯が朝である場合と、時間帯が夜である場合とで、出力されるメッセージのフレーズを異なるものとするとよい。また、時報においても時間毎に異なるメッセージを出力するようにするとよい。
また、ユーザがアラームストップの操作やスヌーズストップの操作を行なわないことが何度も連続した場合には、例えば、テキストでメッセージを出力するようにする。そして、後日ユーザがかかるテキストのメッセージを参照できるようにするとよい。例えば、テキストは「毎朝、きちんと起きてね。」といったものにする。つまり、キャラクターから置き手紙が送られたような演出とするとよい。
また、時計100に、照度センサを追加するようにするとよい。このようにすれば、第2の表示部2を常時動作させる設定であっても、ユーザが寝ている間は、第2の表示部2を動作させないことにより、寝室を暗くすることができるのでよい。具体的には、照度センサにより、部屋の照明が検知されているときは第2の表示部2を動作させ、部屋の照明が消えたことが検知できたならば第2の表示部2の輝度を下げることができるのでよい。
また、スヌーズを行う間隔は、1分、3分、5分及び10分から選べるが、この間隔が長くなるに従って、メッセージ出力後に電子音を出力する時間も長くなるようにするとよい。ただし、電子音を出力する時間がスヌーズを行う間隔より長くなってしまうと、電子音が延々と鳴り続けることとなるので、電子音を出力する時間はスヌーズを行う間隔より短くするとよい。
また、ACアダプタの脱着に伴い、メッセージを出力するようにするとよい。例えば、ACアダプタを接続すると、「ACアダプタ使うの?私がいないと寂しいもんね。」といったフレーズのメッセージが出力されるようにするとよい。また、例えば、ACアダプタを外すと、「どっか出かけるの?」といったフレーズのメッセージが出力されるようにするとよい。
また、GPSモジュール13がGPS衛星との通信に成功した場合に、メッセージを出力するようにしてもよい。
また、バッテリーモードであっても時報を実施できるようにするとよい。
また、ACモードであっても、第2の制御部20への電力の供給を取り止める時間を設けてもよい。なぜならば、時計100は、時計は時計として動作を継続するため、第2の制御部20は動き続ける。すると第2の制御部20を動作させるプログラムの挙動がおかしくなっていく可能性がある。そこで、ACモードであったとしても、第2の制御部20への電力の供給を定期的に取り止めることにより第2の制御部20を定期的にリセットする。例えば、24時間以上連続駆動しており、且つ、当分メッセージを出力しない等の第2の制御部20の動作を要さないタイミングで第2の制御部20への電力の供給を取り止め、再度供給をすることにより第2の制御部20にリセットをかける。
また、アラームやスヌーズが鳴っている間は、かまってイベントを発生させず、時報も行なわないようにするとよい。目覚まし時計という観点から考えるのであれば、アラームやスヌーズを優先とするべきだからである。
また、メッセージにおけるフレーズとキャラクターの画像は必ずしも1対1である必要はない。例えば、同じフレーズであっても、昼に出力する場合と夜に出力する場合とで異なる画像とするようにしてもよい。
以上、本実施形態の変形例について説明した。
ここで、本実施形態において第2の制御部20をスリープ状態にするのではなく、電力の供給を遮断してシャットダウン状態にする理由について説明する。
第1の表示部を1度シャットダウンとすると、次回の起動処理時にもちろん電力を要する。しかし、通常時計100は、1日に何十回も起動処理を行うわけではないので、仮にスリープとした場合に消費する電力のトータルを考えるとスリープとするよりも、シャットダウンしてしまった方が消費電力を抑えることができる。
つまり、アラームが鳴る時間よりも、アラームがなっていない時間の方が遥かに長いという時計の特徴に基づいて本実施形態では、第2の表示部2をスリープ状態にするのではなく、電力の供給を遮断してシャットダウン状態にしている。
また、第2の表示部2を動作させた場合には、例えば時計100mAが流れる。また、第2の表示部2を併せて動作させたならば200mAや300mAが流れる。加えて、GPSモジュール13を動作させたならば例えば30mAが流れる。これに対して、第1の表示部1を動作させた場合には、例えば45μAのみ流れ、第1の表示部1を動作させたならば9mAが流れる。
このように、電源供給を取り止める対象とする各機能ブロックでは、消費電力が多いことから、本実施形態は、省電力の観点から有益である。
また、本実施形態では、第2の制御部20に対応するRTCは設けておらず、第2の制御部20は第1の制御部10と同期するようにしてある。このようにすることにより、RTCの数を1つとすることができ、コストを削減することを可能としている。
なお、上記の時計は、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせにより実現することができる。また、上記の時計により行なわれる時刻通知方法も、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせにより実現することができる。ここで、ソフトウェアによって実現されるとは、コンピュータがプログラムを読み込んで実行することにより実現されることを意味する。
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。