JP6663764B2 - ワイヤレス受電制御回路、ワイヤレス受電装置の制御方法、電子機器 - Google Patents

ワイヤレス受電制御回路、ワイヤレス受電装置の制御方法、電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、ワイヤレス給電技術に関する。
近年、電子機器への給電方式として、ワイヤレス給電が普及の兆しを見せている。ワイヤレス給電には、電磁誘導(MI:Magnetic Induction)方式と磁気共鳴(MR:Magnetic Resonance)方式の2つの方式が存在するが、MI方式では、現在、(1)WPC(Wireless Power Consortium)が策定した規格「Qi」と、(2)PMA(Power Matters Alliance)が策定した規格(以下、PMA)が主流となっている。
ワイヤレス給電システムは、ワイヤレス送電装置(トランスミッタ)とワイヤレス受電装置(レシーバ)を備える。送電装置と受電装置の間には、通信プロトコルが定められており、通信を利用した電力制御のフィードバックが行われる。
本発明者は、ワイヤレス給電装置について検討した結果、以下の課題を認識するに至った。Qi規格には、複数のタイプが規定されており、タイプごとに、送電装置の周波数や電源電圧が異なっている。同様にPMA規格にも複数のタイプが存在する。
複数の規格/タイプが存在する状況において、受電装置には、さまざまな規格/タイプに準拠した送電装置との組み合わせで、安定的に受電可能な汎用性が求められる。ところが現状では、同じQi規格同士であっても、タイプが異なる組み合わせでは、供給電力が不足したり、過剰となったりする問題が生ずる。
これは、送電装置の電力制御方式や電源電圧が、規格やタイプごとに異なっており、これにより、送信電力の制御可能範囲が、規格/タイプごとに異なることに起因している。たとえば、受電装置からの電力要求が、送電装置の制御可能範囲の上限を超えてしまうと、送信電力が不足する。Qi規格やPMA規格では、受電装置の内部電圧(整流電圧)が規定値に到達しないと、起動シーケンスを完了させることができず、受電装置が動作不能となりうる。反対に、受電装置からの電力要求が、送電装置の制御可能範囲の下限を下回ると、送信電力が過剰となり、受電装置の内部に過電圧が発生し、発熱などの原因となる。なおこの課題を当業者の一般的な認識と捉えてはならず、本発明者が独自に認識したものである。
本発明は係る状況に鑑みてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、さまざまな規格/タイプの送電装置との組み合わせにおいて、安定に動作可能なワイヤレス受電装置の提供にある。
本発明のある態様は、受信コイルからの交流のコイル電流を受け、直流の出力電圧を生成する受電制御回路に関する。ワイヤレス受電制御回路は、コイル電流を整流する整流回路と、整流回路の出力に接続された平滑コンデンサと、平滑コンデンサに生ずる整流電圧を受け、所定の設定値に安定化された出力電圧を生成するレギュレータと、整流電圧とその目標値にもとづく電力制御パケットを生成し、受信コイルからワイヤレス送電装置に送信するコントローラと、を備える。コントローラは、整流電圧が目標値に収束しないとき、目標値を変更する。
整流電圧の目標値を変更して受電側の動作点を変化させることにより、送電装置に要求する電力量を、送電装置が供給可能な電力範囲に収めることができる。これにより、さまざまな規格/タイプの送電装置との組み合わせにおいて、安定動作が提供される。
目標値は、レギュレータの出力電圧の設定値を基準として相対的に規定されてもよい。コントローラは、整流電圧が目標値に収束しないとき、設定値を変化させてもよい。
コントローラには、レギュレータに流れる電流と目標値の関係を規定する制御特性が定められてもよい。コントローラは、レギュレータに流れる電流を検出し、制御特性にしたがい目標値を設定してもよい。コントローラは、整流電圧が目標値に収束しないとき、制御特性を変化させてもよい。たとえば制御特性を複数用意しておき、状態に応じて制御特性を切りかえてもよい。あるいは基準となる制御特性を、シフトさせることにより、目標値を変化させてもよい。
制御特性は、レギュレータの出力電圧の設定値を基準として相対的に規定されてもよい。コントローラは、整流電圧が目標値に収束しないとき、設定値を変化させてもよい。
コントローラは、所定の期間にわたり電力制御パケットを送信した結果、整流電圧が目標値に収束しないとき、目標値を変更してもよい。
制御特性は、レギュレータの電流が小さいほど、目標値が高くなるように規定されていてもよい。
受電制御回路は、Qi規格に準拠してもよい。また受電制御回路は、PMA規格に準拠してもよい。
受電制御回路は、ひとつの半導体基板に一体集積化されてもよい。
「一体集積化」とは、回路の構成要素のすべてが半導体基板上に形成される場合や、回路の主要構成要素が一体集積化される場合が含まれ、回路定数の調節用に一部の抵抗やキャパシタなどが半導体基板の外部に設けられていてもよい。
本発明の別の態様は、電子機器に関する。電子機器は、バッテリと、バッテリを充電する充電回路と、受信コイルと、受信コイルおよび充電回路と接続される上述のいずれかの受電制御回路と、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明のある態様によれば、さまざまな規格/タイプの送電装置との組み合わせにおいて、受電装置を安定に動作させることが可能となる。
実施の形態に係るワイヤレス給電システムを示すブロック図である。 制御特性の一例を示す図である。 整流電圧VRECTの目標値DPの変更を説明する図である。 図1の受電制御回路の通常の起動シーケンスを示す動作波形図である。 図1の受電制御回路の、起動シーケンス中の制御不能状態の動作波形図である。 図1の受電制御回路の、起動シーケンス後の制御不能状態の動作波形図である。 図7(a)〜(c)は、第1変形例〜第3変形例に係る目標値DPの変更を説明する図である。 電子機器の一例を示す図である。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
本明細書において、「部材Aが、部材Bと接続された状態」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合のほか、部材Aと部材Bが、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
図1は、実施の形態に係るワイヤレス給電システムを示すブロック図である。ワイヤレス給電システム1は、ワイヤレス送電装置2と、ワイヤレス受電装置3を備える。
ワイヤレス送電装置2は、送信コイル7、ドライバ8、送電コントローラ9を備える。ドライバ8は、送信コイル7に交流のコイル電流ITXを発生させる。送信コイル7からは、コイル電流ITXに応じた電力信号S1が送信される。
このワイヤレス給電システム1では、ワイヤレス送電装置2からの送信電力が、ワイヤレス受電装置3からの電力制御パケットに応じて制御可能となっている。このようなシステムとしては、Qi(チー)規格やPMA規格に準拠した給電システムが例示されるが、本発明はそれには限定されない。
送電コントローラ9は、後述するようにワイヤレス受電装置3からの電力制御パケットS2にもとづいてドライバ8を制御し、送信コイル7に流れる電流ITXの振幅を調節し、電力信号S1の強度すなわち送信電力を調節する。ドライバ8は、Hブリッジ型のインバータであってもよい。送電コントローラ9は、インバータのスイッチング周波数、デューティ比、位相、動作モード(ハーフブリッジモード、フルブリッジモード)の少なくともひとつを制御することにより、送信電力を制御することができる。なおドライバ8はハーフブリッジ回路であってもよい。
ワイヤレス受電装置3は、再充電可能なバッテリ4、充電回路5、受信コイル6、受電制御回路100を備える。
受信コイル6は、ワイヤレス送電装置2の送信コイル7からの電力信号S1を受け、それに応じた交流のコイル電流IRXを発生させる。受電制御回路100は、コイル電流IRXを受け、それを整流し、所定レベルに安定化された直流の出力電圧VOUTを生成する。受電制御回路100は、整流回路102、平滑コンデンサ104、レギュレータ106、レシーバコントローラ108を含む。整流回路102、レギュレータ106、レシーバコントローラ108はひとつの半導体基板に機能IC(Integrated Circuit)として集積化され、平滑コンデンサ104は、機能ICに外付けされる。
整流回路102は、コイル電流IRXを整流する。整流回路102は、ダイオードブリッジ回路であってもよいし、同期整流回路(Hブリッジ回路)であってもよい。平滑コンデンサ104は、整流回路102の出力と接続され、整流回路102の出力電圧を平滑化する。レギュレータ106は、平滑コンデンサ104に生ずる電圧(整流電圧という)VRECTを受け、所定の設定値VOUT(REF)に安定化された直流電圧VOUTを生成する。たとえばレギュレータ106は、リニアレギュレータ(LDO:Low Drop Output)で構成することができるが、スイッチングレギュレータであってもよい。
レシーバコントローラ108は、ワイヤレス送電装置2の送電コントローラ9に対して、ワイヤレス送電装置2が送信すべき電力を指示する電力制御パケットS2を生成する。たとえばレシーバコントローラ108は、整流電圧VRECTとその目標値DP(Desired Point)にもとづいて、電力制御パケットS2を生成する。電力制御パケットS2の形式は規格ごとに異なっている。Qi規格では、整流電圧VRECTとその目標値DPに応じて、電力制御パケットS2が生成される。
PMA規格においては、整流電圧VRECTの目標値DPの近傍に、上限電圧V、下限電圧Vが設定される。レシーバコントローラ108は、整流電圧VRECTを上限電圧V、下限電圧Vそれぞれと比較し、比較結果にもとづいて電力制御パケットS2を生成する。具体的にはレシーバコントローラ108は、整流電圧VRECTが上限電圧Vを超えると電力制御パケットS2を第1方向に変化させ、整流電圧VRECTが下限電圧Vを下回ると電力制御パケットS2を第2方向に変化させる。本実施の形態では、第1方向は減少方向、第2方向は増加方向であり、レシーバコントローラ108は、整流電圧VRECTが上限電圧Vを超えると電力制御パケットS2を1ステップ、減少させ、整流電圧VRECTが下限電圧Vを下回ると電力制御パケットS2を複数ステップ、増加させる。
レシーバコントローラ108は、整流電圧VRECTがその目標値DPに収束しないとき、制御不能状態と判定して目標値DPを変更する。収束しない状態とは、整流電圧VRECTが目標値DPを含む所定範囲を逸脱した状態や、整流電圧VRECTと目標値DPがクロスしない(一致しない)状態などを含む。レシーバコントローラ108は、整流電圧VRECTが目標値DPより低い状態が持続すると、目標値DPを低下させ、整流電圧VRECTが目標値DPより高い状態が持続すると、目標値DPを上昇させる。
たとえばレシーバコントローラ108は、所定の期間τにわたり、電力制御パケットS2を送信した結果、整流電圧VRECTが目標値DPに収束しないとき、目標値DPを変更してもよい。あるいはレシーバコントローラ108は、電力制御パケットS2が、所定の期間τにわたり連続して、送信電力の増加を指示した場合、あるいは送信電力の低下を指示した場合に、目標値DPを変更してもよい。
本発明は、図1のブロック図や回路図として把握され、あるいは上述の説明から導かれるさまざまな装置、回路に及ぶものであり、特定の構成に限定されるものではない。以下、本発明の範囲を狭めるためではなく、発明の本質や回路動作の理解を助け、またそれらを明確化するために、より具体的な構成例を説明する。
整流電圧VRECTの目標値DPは、レギュレータ106の設定値VOUT(REF)を基準として相対的に規定してもよい。レシーバコントローラ108は、制御不能状態において、レギュレータ106の設定値VOUT(REF)を変化させることで、目標値DPを変更してもよい。
たとえばレシーバコントローラ108には、レギュレータ106に流れる電流IOUT、言い換えればバッテリ4の充電電流の検出量と整流電圧VRECTの目標値DPの関係を規定する制御特性110が定められている。制御特性110は、テーブルの形式で用意されてもよいし、演算式の形式で用意されてもよく、その形式は特に限定されない。レシーバコントローラ108は、レギュレータ106に流れる電流IOUTを検出し、制御特性110にしたがって目標値DPを設定する。
図2は、制御特性110の一例を示す図である。横軸はレギュレータ106の出力電流IOUTを、縦軸は目標値DPを表す。制御特性110は、レギュレータ106の電流IOUTが小さいほど、整流電圧VRECTの目標値DPが高くなるように規定されている。これにより電力を一定に保つことができる。
目標値DPはレギュレータ106の設定値VOUT(REF)を基準として相対的に規定されてもよい。レギュレータ106の電流IOUTが小さいほど、電位差ΔVLDOは大きくなるように定められる。
DPi=VOUT(REF)+ΔVLDOi …(1)
制御特性110が、式(1)の形式で規定されるとき、レギュレータ106の設定値VOUT(REF)を変更することによって、制御不能状態における目標値DPを設定することができる。具体的には整流電圧VRECTが目標値DPより低い状態が持続すると、レギュレータ106の設定値VOUT(REF)を低下させ、整流電圧VRECTが目標値DPより高い状態が持続すると、レギュレータ106の設定値VOUT(REF)を上昇させる。
図3は、整流電圧VRECTの目標値DPの変更を説明する図である。たとえばレシーバコントローラ108は、制御不能状態が検出されると、レギュレータ106の設定値VOUT(REF)を、その初期値VOUT(REF0)から所定電圧幅ΔV(たとえば+0.5V,−0.3Vなど)、シフトさせてもよい。
OUT(REF1)=VOUT(REF0)+ΔV
レギュレータ106の設定値VOUT(REF)が変化することにより、式(1)の目標値DPiが変化する。
あるいはレシーバコントローラ108は、制御不能状態が検出されると、レギュレータ106の設定値VOUT(REF0)に所定係数K(たとえばK=0.9,1.1など)を乗ずることにより、出力電圧の設定値VOUT(REF)を変化させ、それにより目標値DPを変化させてもよい。
OUT(REF1)=VOUT(REF0)×K
以上が受電制御回路100の構成である。続いてその動作を説明する。図4は、図1の受電制御回路100の通常の起動シーケンスを示す動作波形図である。セレクション(Selection)フェーズφ1において、送電装置2は、受電装置3の存在を確認するために、微弱な電力信号S1を発生する。時刻t0に、送電装置2の充電台の上に受電装置3が載置されると、微弱な電力信号S1に応じて受信コイル6にコイル電流IRXが流れ、整流電圧VRECTが上昇する。なお、整流回路102がHブリッジ回路の場合、セレクションフェーズにおいてはスイッチングせず、ダイオード整流モードで動作する。
時刻t1に整流電圧VRECTがある程度上昇すると、レシーバコントローラ108が動作可能となり、ピング(Ping)フェーズ、識別・設定(Identification&configuration)フェーズφ2に移行する。そして整流回路102のスイッチングが開始し、同期整流モードで動作する。
時刻t2に識別・設定フェーズφ2が完了すると、パワートランスファフェーズφ3に移行する。パワートランスファフェーズφ3に移行すると、フィードバックによる電力制御が有効となる。この状態ではレギュレータ106はオフであり、したがってレギュレータの電流IOUTはゼロである。レシーバコントローラ108は、制御特性を参照し、整流電圧VRECTの目標値DPを、レギュレータの電流IOUT=0に対応する目標値DP1にセットする。そして、整流電圧VRECTが目標値DP1に近づくように、電力制御パケットS2を生成し、送信電力をフィードバック制御する。
時刻t3に送信電力のフィードバック制御の結果、整流電圧VRECTが目標値DP1に到達すると、レギュレータ106が起動し、出力電圧VOUTが立ち上がり、初期設定値VOUT(REF0)に安定化される。そしてレギュレータ106の負荷が動作を開始すると、レギュレータ106に電流IOUTが流れ始める。時刻t4にレシーバコントローラ108は、制御特性を参照して整流電圧VRECTの目標値DPをレギュレータ106の電流IOUTに応じた値(たとえばDP2)にセットする。そして、整流電圧VRECTが目標値DP2に近づくように、送信電力がフィードバック制御される。
起動シーケンスにおいて、整流電圧VRECTが目標値DP1に収束しない状況が生じうる。図5は、図1の受電制御回路100の、起動シーケンス中の制御不能状態の動作波形図である。時刻t0〜t2は、図4と同様である。時刻t2にパワートランスファフェーズφ3に移行し、送信電力がフィードバック制御される。ところが、受電装置3の要求電力が、送電装置2の制御可能範囲の上限を超えていると、整流電圧VRECTは目標値DP1に到達しない。この状態が、所定時間τ持続すると制御不能状態と判定され、時刻t5に出力電圧の設定値VOUT(REF)が別の低い値VOUT(REF1)に変更される。これにより式(1)にしたがって目標値DP1が低電位側の別の値DP1’に変化する。
目標値DPが低電位側の値DP1’にシフトすると、受電装置3の要求電力が低下する。その結果、要求電力が送電装置2の制御可能範囲に含まれると、整流電圧VRECTが目標値DP1’に収束する(時刻t6)。その後、レギュレータ106が起動し、出力電圧VOUTがその設定値VOUT(REF1)に安定化される。時刻t7にレギュレータ106の負荷が動作開始すると、レギュレータ電流IOUTが流れ始める。時刻t7にレシーバコントローラ108は、制御特性を参照して整流電圧VRECTの目標値DPをレギュレータ電流IOUTに応じた値(たとえばDP2’)にセットする。そして、整流電圧VRECTが目標値DP2’に近づくように、送信電力がフィードバック制御される。
図6は、図1の受電制御回路100の、起動シーケンス後の制御不能状態の動作波形図である。時刻t0〜t2は、図4あるいは図5と同様である。
時刻t2にパワートランスファフェーズφ3に移行し、送信電力がフィードバック制御される。時刻t8に整流電圧VRECTがレギュレータの電流IOUT=0に対応する目標値DP1に達すると、レギュレータ106が起動し、出力電圧VOUTが立ち上がり、初期設定値VOUT(REF0)に安定化される。
時刻t9に、レギュレータ106の負荷が動作を開始すると、レギュレータ106に電流IOUTが流れ始める。時刻t9にレシーバコントローラ108は、制御特性を参照して整流電圧VRECTの目標値DPをレギュレータ106の電流IOUTに応じた値(たとえばDP2)にセットする。そして、整流電圧VRECTが目標値DP2に近づくように、送信電力がフィードバック制御される。
ところが、受電装置3の要求電力が、送電装置2の制御可能範囲の下限を下回っていると余剰な電力が供給され、整流電圧VRECTは目標値DP2まで下がり切らない。この状態が、所定時間τ持続すると制御不能状態と判定され、時刻t10に出力電圧の設定値VOUT(REF)が別の値VOUT(REF1)に変更される。これにより式(1)にしたがって目標値DP2が高電位側の別の値DP2’に変化する。
目標値DPが高電位側の値DP2’にシフトすると、受電装置3の要求電力が増加する。その結果、要求電力が送電装置2の制御可能範囲に含まれると、整流電圧VRECTが目標値DP2’に収束する。
以上が受電制御回路100の動作である。このように実施の形態に係る受電制御回路100によれば、制御不能状態が発生すると、整流電圧VRECTの目標値DPを変更して受電側の動作点を変化させることにより、送電装置に要求する電力量を、送電装置が供給可能な電力範囲に収めることができる。これにより、さまざまな規格/タイプの送電装置2との組み合わせにおいて、安定動作が提供される。
以上、本発明について、実施の形態をもとに説明した。これらの実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、こうした変形例について説明する。
制御不能状態における目標値DPの変更にはいくつかの変形例が考えられる。
(第1変形例)
制御特性110が、式(1)の形式で規定されない場合もある。この場合、レシーバコントローラ108は、制御不能状態において、制御特性110そのものを、所定量ΔV、シフトさせてもよい。そしてシフト後の制御特性112と、レギュレータ106の電流の関係にもとづいて、変更後の目標値DP’を生成してもよい。図7(a)は、第1変形例に係る目標値DPの変更を説明する図である。
(第2変形例)
レシーバコントローラ108は、制御不能状態において制御特性110そのものに、所定の係数Kを乗算し、変更後の制御特性112と、レギュレータ106の電流の関係にもとづいて、変更後の目標値DP’を生成してもよい。図7(b)は、第2変形例に係る目標値DPの変更を説明する図である。
(第3変形例)
レシーバコントローラ108には、複数の制御特性110_1〜110_3が用意されてもよい。そしてレシーバコントローラ108は、制御不能状態において、制御特性110を切りかえ、切りかえ後の制御特性112と、レギュレータ106の電流IOUTの関係にもとづいて、変更後の目標値DP’を生成してもよい。図7(c)は、第3変形例に係る目標値DPの変更を説明する図である。
(第4変形例)
レシーバコントローラ108は、制御不能状態において、制御特性110から導かれる目標値DPを、所定量ΔV(+0.5V,−0.3Vなど)、シフトさせることにより、変更後の目標値DP’を生成してもよい。
DP’=DP+ΔV
(第5変形例)
あるいは、制御特性110から導かれる目標値DPに、所定の係数K(0.9、1.05など)を乗算することにより変更後の目標値DP’を生成してもよい。
DP’=DP×K
(第6変形例)
制御不能状態における目標値DPの変更は、1回限り行ってもよいし、複数回行ってもよい。すなわちレシーバコントローラ108は、整流電圧VRECTがその目標値DPに収束しない状態が所定時間τ持続した場合、目標値DPを変更する。その結果、依然として整流電圧VRECTがその目標値DPに収束しない状態が所定時間τ持続した場合、さらに目標値DPを変更してもよい。
最後に、実施の形態に係るワイヤレス受電装置3を用いた電子機器の例を説明する。図8は、電子機器の一例を示す図である。図8の電子機器500は、タブレットPCや携帯型ゲーム機、携帯型オーディオプレイヤであり、筐体502の内部には、上述のバッテリ4、充電回路5、受信コイル6、受電制御回路100が内蔵される。マイクロコントローラ10は、電子機器500を統括的に制御するホストプロセッサであり、バッテリ4からの電力を受けて動作する。
実施の形態では、Qi規格やPMA規格に準拠する受電装置について説明したが、本発明はそれに限定されず、将来策定されるであろう規格に準拠する受電装置にも適用しうる。
実施の形態にもとづき、具体的な用語を用いて本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が認められる。
1…ワイヤレス給電システム、2…送電装置、3…受電装置、4…バッテリ、5…充電回路、6…受信コイル、7…送信コイル、S1…電力信号、S2…電力制御パケット、100…受電制御回路、102…整流回路、104…平滑コンデンサ、106…レギュレータ、108…レシーバコントローラ、110…制御特性。

Claims (12)

  1. 受信コイルからの交流のコイル電流を受け、直流の出力電圧を生成する受電制御回路であって、
    前記コイル電流を整流する整流回路と、
    前記整流回路の出力に接続された平滑コンデンサと、
    前記平滑コンデンサに生ずる整流電圧を受け、所定の設定値に安定化された前記出力電圧を生成するレギュレータと、
    前記整流電圧とその目標値にもとづく電力制御パケットを生成し、前記受信コイルからワイヤレス送電装置に送信するコントローラと、
    を備え、
    前記コントローラは、パワートランスファフェーズにおいて前記電力制御パケットを送信した結果、前記整流電圧が前記目標値に到達しない状態が所定期間持続するとき、前記目標値を低い値に変更することを特徴とするワイヤレス受電制御回路。
  2. 前記目標値は、前記レギュレータの出力電圧の設定値を基準として相対的に規定されており、
    前記コントローラは、前記整流電圧が前記目標値に到達しないとき、前記設定値を変更することを特徴とする請求項1に記載のワイヤレス受電制御回路。
  3. 前記コントローラには、前記レギュレータに流れる電流と前記目標値の関係を規定する制御特性が定められており、前記レギュレータに流れる電流を検出し、前記制御特性にしたがい前記目標値を設定し、
    前記コントローラは、前記整流電圧が前記目標値に到達しないとき、前記制御特性を変化させることを特徴とする請求項1に記載のワイヤレス受電制御回路。
  4. 前記制御特性は、前記レギュレータの出力電圧の設定値を基準として規定されており、
    前記コントローラは、前記整流電圧が前記目標値に到達しないとき、前記設定値を変化させることを特徴とする請求項3に記載のワイヤレス受電制御回路。
  5. 前記制御特性は、前記レギュレータの電流が小さいほど、前記目標値が高くなるように規定されていることを特徴とする請求項3または4に記載のワイヤレス受電制御回路。
  6. Qi規格およびPMA規格の少なくとも一方に準拠することを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のワイヤレス受電制御回路。
  7. ひとつの半導体基板に一体集積化されることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のワイヤレス受電制御回路。
  8. バッテリと、
    前記バッテリを充電する充電回路と、
    受信コイルと、
    前記受信コイルおよび前記充電回路と接続される請求項1からのいずれかに記載のワイヤレス受電制御回路と、
    を備えることを特徴とする電子機器。
  9. ワイヤレス受電装置のパワートランスファフェーズにおける制御方法であって、
    前記ワイヤレス受電装置は、
    受信コイルと、
    前記受信コイルに流れるコイル電流を整流する整流回路と、
    前記整流回路の出力と接続された平滑コンデンサと、
    前記平滑コンデンサに生ずる整流電圧を受け、安定化された直流の出力電圧を生成するレギュレータと、
    を備え、
    前記整流電圧を検出するステップと、
    前記整流電圧とその目標値に応じた電力制御パケットを生成するステップと、
    前記電力制御パケットを、前記受信コイルからワイヤレス送電装置に送信するステップと、
    前記電力制御パケットを送信した結果、前記整流電圧が前記目標値に到達しない状態が所定期間持続するとき、前記目標値を低い値に変更するステップと、
    を備えることを特徴とする制御方法。
  10. 前記目標値は、前記レギュレータの出力電圧の設定値を基準に規定されており、
    前記目標値を変更するステップは、前記設定値を変化させるステップを含むことを特徴とする請求項に記載の制御方法。
  11. 前記レギュレータに流れる電流と前記整流電圧の目標値の関係を規定する制御特性を提供するステップと、
    前記レギュレータに流れる電流を検出し、前記制御特性にしたがい前記目標値を設定するステップと、
    をさらに備え、
    前記目標値を変更するステップは、前記制御特性を変化させるステップを含むことを特徴とする請求項に記載の制御方法。
  12. 前記制御特性は、前記レギュレータの出力電圧の設定値を基準として規定されており、
    前記目標値を変更するステップは、前記設定値を低い値に変更するステップを含むことを特徴とする請求項11に記載の制御方法。
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