JP2021027712A - ワイヤレス受電装置のコントロール回路、電子機器 - Google Patents

ワイヤレス受電装置のコントロール回路、電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の半導体チップや部品の発熱を制御する。【解決手段】ワイヤレス受電装置300は、受信アンテナ301からのコイル電流ICOIL(RX)を受け、充電回路510に安定化された直流の出力電圧VOUTを供給する。整流回路410は、コイル電流ICOIL(RX)を整流する。平滑コンデンサ304は、整流回路410の出力と接続される。レギュレータ420は、平滑コンデンサ304に生ずる整流電圧VRCTを受け、所定の目標レベルVOUT(REF)に安定化された出力電圧VOUTを生成する。コントローラ430には、充電回路310の充電電流ICHGの量と出力電圧VOUTの目標レベルVOUT(REF)の関係である電流−電圧特性が定められており、充電電流ICHGの量に応じて目標レベルVOUT(REF)を設定する。【選択図】図2

Description

本発明は、ワイヤレス給電技術に関する。
近年、電子機器に電力を供給するために、無接点電力伝送(非接触給電、ワイヤレス給電ともいう)が普及し始めている。異なるメーカーの製品間の相互利用を促進するために、WPC(Wireless Power Consortium)が組織され、WPCにより国際標準規格であるQi(チー)規格が策定された。
Qi規格に準拠したワイヤレス給電システムでは、ワイヤレス受電装置(レシーバ)とワイヤレス送電装置(トランスミッタ)の間の通信によって、給電される電力が制御可能となっている。今後はQi規格に限らずに、受電装置からの指令により給電電力が制御可能なシステムが普及するものと考えられる。
ワイヤレス受電装置は、安定化された直流電圧を生成し、充電回路に供給する。充電回路は、ワイヤレス受電装置の出力電圧を受け、バッテリを充電する。ここで、ワイヤレス充電装置に接続される充電回路は、製品(あるいはプラットフォーム)ごとにさまざまである。たとえば、ある製品では、ワイヤレス受電装置は、充電電流が2Aの充電回路と組み合わせて使用され、別の製品では、ワイヤレス受電装置は、充電電流が5Aの充電回路と組み合わせて使用される。
従来では、バッテリーに安定した電力を供給することに主眼を置いて、ワイヤレス受電装置が設計されており、熱的な配慮がなされていなかった。
本発明は係る状況に鑑みてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、複数の半導体チップや部品の発熱を制御することにある。
本発明のある態様は、受信アンテナからのコイル電流を受け、2次電池を充電する充電回路に安定化された直流の出力電圧を供給するワイヤレス受電装置のコントロール回路に関する。コントロール回路は、コイル電流を整流する整流回路と、整流回路の出力と接続された平滑コンデンサと、平滑コンデンサに生ずる整流電圧を受け、所定の目標レベルに安定化された出力電圧を生成するレギュレータと、充電回路の充電電流の量と出力電圧の目標レベルの関係である電流−電圧特性が定められており、充電電流の量に応じて目標レベルを設定するコントローラと、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明のある態様によれば、複数の半導体チップや部品の発熱を設計できる。
比較技術に係るワイヤレス給電システムを示す回路図である。 実施の形態に係るコントロール回路を備えるワイヤレス給電システムのブロック図である。 図3(a)、(b)は、出力電圧VOUTと消費電力の関係を示す図である。 変形例4に係るコントロール回路の回路図である。
(実施の形態の概要)
本明細書に開示される一実施の形態は、ワイヤレス受電装置のコントロール回路に関する。ワイヤレス受電装置は、受信アンテナからのコイル電流を受け、2次電池を充電する充電回路に安定化された直流の出力電圧を供給する。コントロール回路は、コイル電流を整流する整流回路と、整流回路の出力と接続された平滑コンデンサと、平滑コンデンサに生ずる整流電圧を受け、所定の目標レベルに安定化された出力電圧を生成するレギュレータと、充電回路の充電電流の量と出力電圧の目標レベルの関係である電流−電圧特性が定められており、充電電流の量に応じて目標レベルを設定するコントローラと、を備える。
この実施の形態によれば、電流−電圧特性に応じて、受信アンテナ、コントロール回路、充電回路の発熱量を設計することができる。
電流−電圧特性は、充電電流の量にかかわらず、受信アンテナの消費電力、コントロール回路の消費電力、充電回路の消費電力が所定の関係を満たすように規定されていてもよい。
電流−電圧特性は、充電電流の量にかかわらず、受信アンテナの消費電力、コントロール回路の消費電力、充電回路の消費電力の合計が最小となるように規定されてもよい。
電流−電圧特性は、充電電流の量にかかわらず、受信アンテナの消費電力とコントロール回路の消費電力の合計と、充電回路の消費電力とがバランスするように規定されていてもよい。
コントロール回路は、レギュレータの出力電流の量を検出する電流検出回路をさらに備え、コントローラは、出力電流の量に応じて、目標レベルを設定してもよい。
コントロール回路は、充電回路の充電電流の量の設定値を受信するインタフェース回路をさらに備えてもよい。コントロール回路は、充電電流の量の設定値を保持するレジスタをさらに備えてもよい。
コントロール回路は、Qi規格に準拠していてもよい。
(実施の形態)
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
本明細書において、「部材Aが、部材Bと接続された状態」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合のほか、部材Aと部材Bが、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
(比較技術)
はじめに、ワイヤレス給電システムにおける問題点を明確化するため、本発明者らが事前に検討した比較技術について説明する。
図1は、比較技術に係るワイヤレス給電システムを示す回路図である。ワイヤレス給電システム1rは、ワイヤレス送電装置2と、ワイヤレス受電装置3rを備える。
ワイヤレス送電装置2は、送信コイル7、ドライバ8、コントローラ9を備える。ドライバ8は、送信コイル7に交流のコイル電流ITXを発生させる。送信コイル7からは、コイル電流ITXに応じた電力信号S1が送信される。
このワイヤレス給電システム1rでは、ワイヤレス送電装置2からの送信電力が、ワイヤレス受電装置3からの制御指令に応じて制御可能となっている。このようなシステムとしては、Qi(チー)規格に準拠した給電システムが例示されるが、本発明はそれには限定されない。
コントローラ9は、後述するようにワイヤレス受電装置3rからの制御指令S2にもとづいて、ドライバ8が制御し、送信コイル7に流れる電流ITXの振幅を調節し、電力信号S1の強度すなわち給電電力を調節する。
ワイヤレス受電装置3rは、2次電池4、充電回路5、受信アンテナ6、コントロール回路10を備える。
受信アンテナ6は、ワイヤレス送電装置2の送信コイル7からの電力信号S1を受け、それに応じた交流のコイル電流IRXを発生させる。コントロール回路300rは、コイル電流IRXを受け、それを整流し、所定レベルに安定化された直流の出力電圧VOUTを生成するコントロール回路10は、整流回路12、平滑コンデンサ14、リニアレギュレータ(LDO:Low Drop Output)16、コントローラ18を含む。整流回路12、リニアレギュレータ16、コントローラ18はひとつの半導体基板に機能IC(Integrated Circuit)として集積化され、平滑コンデンサ14は、機能ICに外付けされる。
整流回路12は、コイル電流IRXを整流する。整流回路12は、ダイオードブリッジ回路であってもよいし、トランジスタを含むHブリッジ回路(同期整流回路)であってもよい。平滑コンデンサ14は、整流回路12の出力と接続され、整流回路12の出力電圧を平滑化する。リニアレギュレータ16は、平滑コンデンサ14に生ずる直流電圧(整流電圧という)VRECTを受け、所定の目標レベルに安定化された出力電圧VOUTを生成する。
コントローラ18は、ワイヤレス送電装置2のコントローラ9に対して、ワイヤレス送電装置2が送信すべき電力を指示する制御指令S2を生成する。たとえばQi規格では、制御指令S2は、コントロールエラー(CE)パケットと称され、整流電圧VRECTとその目標電圧VRECT(REF)との誤差を表す。目標電圧VRECT(REF)は、DP(Desired Point)と表記される。CEパケットが、ワイヤレス送電装置2に送信されると、ワイヤレス送電装置2は、CEパケットがゼロに近づくように、送信電力をフィードバック制御する。
充電回路5の充電電流ICHGは、ワイヤレス受電装置3rが搭載される機器やプラットフォームによってさまざまである。充電電流ICHGは、いわゆるCC(Constant Current)モードにおける充電電流ICHGの目標値であり、あるプラットフォームでは、充電電流ICHGは2Aであり、別のプラットフォームでは5Aに設定される。
従来、出力電圧VOUTの目標電圧VOUT(REF)は、充電回路5の充電電流ICHGとは無関係に設定されていた。そのため、ある充電電流ICHGのプラットフォームでは、コントロール回路10の発熱が大きく、別の充電電流ICHGのプラットフォームでは、充電回路5の発熱が大きいという状況が発生する。
あるいは、ある充電電流ICHGのプラットフォームでは、トータルの発熱量が小さいが、別の充電電流ICHGのプラットフォームでは、トータルの発熱量が大きいという状況が生ずる。
以下では、比較技術において生ずる課題の少なくともひとつを解決可能な、実施の形態に係るコントロール回路について説明する。
図2は、実施の形態に係るコントロール回路400を備えるワイヤレス給電システム100のブロック図である。ワイヤレス給電システム100は、Qi規格に準拠している。
ワイヤレス給電システム100は、ワイヤレス送電装置200と電子機器500を備える。ワイヤレス送電装置200は、電子機器500にワイヤレス電力信号S1を送信する。ワイヤレス送電装置200は、送信アンテナ201、コントローラ210、ドライバ220、復調器230を備える。
送信アンテナ201は、直列に接続される送信コイル202および共振キャパシタ203を含む。ドライバ220は、送信アンテナ201に交流の駆動電圧を印加し、電力信号S1を発生させる。
電子機器500からワイヤレス送電装置200には、制御信号(制御パケット)S2が送信可能である。復調器230は、送信アンテナ201の電気的状態にもとづいて、制御信号S2を復調する。復調器230が復調した信号S3には、電子機器500が要求する電力を示すパケット(Qi規格におけるCEパケット)が含まれる。
コントローラ210は、CEパケットにもとづいて、ドライバ220の周波数やデューティ比、スイッチングの位相の少なくともひとつを変化させ、ワイヤレス電力信号S1の電力(送信電力)を制御する。以上がワイヤレス送電装置200の構成である。
電子機器500は、ワイヤレス受電装置300、充電回路510、2次電池520を備える。ワイヤレス受電装置300は、ワイヤレス送電装置200からのワイヤレス電力信号S1を受信し、所定の電圧レベルVOUT(REF)に安定化された直流の出力電圧VOUTを生成し、充電回路510に供給する。
充電回路510は、出力電圧VOUTを受け、2次電池520を充電する。2次電池520は電子機器500の電源であり、バッテリ電圧VBATは、電子機器500が内蔵する電子部品に供給される。充電回路510の構成は特に限定されず、公知の回路を用いることができる。
ワイヤレス受電装置300は、受信アンテナ301、平滑キャパシタ304およびコントロール回路400を備える。受信アンテナ301は、直列に接続される受信コイル302および共振キャパシタ303を含む。受信アンテナ301は、コントロール回路400の交流端子AC1,AC2に接続される。
コントロール回路400は、整流回路410、レギュレータ420、コントローラ430、変調器440を備え、ひとつの半導体基板に集積化された機能IC(Integrated Circuit)である。
整流回路410は、受信アンテナ301に流れるコイル電流ICOIL(RX)を整流し、整流(RCT)端子に出力する。RCT端子には、外付けの平滑キャパシタ304が接続されており、RCT端子には直流電圧(整流電圧という)VRCTが発生する。
レギュレータ420は、リニアレギュレータ(LDO:Low Drop Output)であり、整流電圧VRCTを受け、所定の目標レベルVOUT(REF)に安定された出力電圧VOUTを生成し、出力(OUT)端子に接続される充電回路510に供給する。
コントローラ430は、パケット生成部432および出力電圧設定部434を含む。コントローラ430は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro-Processing Unit)などのプロセッサと、それが実行するソフトウェアプログラムの組み合わせで実装してもよい。あるいはコントローラ430は、DSP(Digital Signal Processor)などのハードウェアロジックで実装してもよい。コントローラ430の機能の一部あるいは全部は、コントロール回路400の外部のマイクロコントローラに実装してもよい。
パケット生成部432は、整流電圧VRCTがその目標レベルVRCT(REF)に近づくように、制御パケットS4を生成する。Qi規格では、目標レベルVRCT(REF)はDP(Desired Point)と称され、この制御パケットS4は、整流電圧VRCTと目標レベルVRCT(REF)の誤差を示すCEパケットである。変調器440は制御パケットS4にもとづいて受信アンテナ301のインピーダンス(共振周波数)を変化させ、コイル電流ICOIL(RX)を振幅変調する。これにより制御信号S2が受信アンテナ301から送信コイル202に送信される。
本実施の形態において、コントロール回路400には、充電回路510の充電電流ICHGの量と、出力電圧VOUTの目標レベルVOUT(REF)の関係(電流−電圧特性436という)が予め規定されている。この電流−電圧特性436は、ルックアップテーブルの形式で出力電圧設定部434に保持しておいてもよいし、その関係式VOUT(REF)=F(ICHG)の近似式を出力電圧設定部434に保持しておいてもよい。この充電電流ICHGは、瞬時値ではなく、充電回路510の充電量の典型値(定格値)であり、電子機器500において固有の量である。
出力電圧設定部434は、充電電流ICHGの量に応じて、レギュレータ420の目標レベルVOUT(REF)を設定する。また、整流電圧VRCTの目標値VRCT(REF)も、レギュレータ420の目標レベルVOUT(REF)と連動して設定される。たとえばVRCT(REF)は、VOUT(REF)との間に以下の関係を満たすように決めてもよい。
RCT(REF)=VOUT(REF)+ΔVLDO …(1)
ΔVLDOは、レギュレータ420の電流IOUTが最大となったときの、レギュレータ420の入力INと出力OUT間の電圧降下であり、たとえば0.1V程度である。
充電電流ICHGの量を示すデータを、コントロール回路400の起動時に、コントロール回路400に外部から送信するようにしてもよい。コントロール回路400は、受信したデータにもとづいて、充電電流ICHGを判定し、それに応じた出力電圧VOUTの目標値VOUT(REF)を設定してもよい。
コントロール回路400は、レギュレータ420に流れる電流IOUTを検出する電流検出回路422をさらに備える。IOUT≒ICHGの関係が成り立つから、出力電圧設定部434は、電流検出回路422の検出結果にもとづいて、充電電流ICHGの量(典型値)を取得し、それに応じた出力電圧VOUTの目標値VOUT(REF)を設定してもよい。
続いて、充電電流量ICHGと出力電圧VOUTの目標値VOUT(REF)の電流−電圧特性436について説明する。本実施の形態では、電流−電圧特性を、受信アンテナ301、コントロール回路400、充電回路510それぞれの消費電力PANT、PRX、PCHGにもとづいて決定する。
受信アンテナ301の消費電力PANTは式(2)で表される。
ANT=RANT×ICOIL(RX) …(2)
ANTはアンテナの抵抗成分である。
コントロール回路400の消費電力PRXは式(3)で表される。
RX=PRCT+PLDO …(3)
RCTは整流回路410の損失、PLDOはレギュレータ420の損失であり、それぞれ式(4)、(5)で表される。
RCT=RRCT×IOUT …(4)
LDO=IOUT×ΔVLDO …(5)
RCTは、整流回路410の抵抗成分である。
充電回路510は、スイッチングコンバータ(DC/DCコンバータ)で構成されるのが一般的であり、その効率ηは、充電電流ICHGと、充電回路510への入力電圧(すなわちコントロール回路400の出力電圧VOUT)に依存する。効率ηは、充電回路510のスペックシートに開示されている場合が多く、あるいはそれが入手できない場合、実測すればよい。
充電回路510の効率ηを、η(VOUT,ICHG)と表記する。充電回路510の消費電力PCHGは、式(6)で表される。
CHG=(VBAT×ICHG)×(1−η)/η …(6)
(VBAT×ICHG)は充電回路510の出力電力である。
充電回路510の入力電力、すなわちレギュレータ420の出力電力は、(VBAT×ICHG)/ηである。レギュレータ420の出力電流IOUTは、式(7)となる。
OUT=(VBAT×ICHG)/η/VOUT …(7)
CHG=2A、VBAT=3.8Vと仮定して、各回路ごとの損失を計算する。RANT=100mΩ、RRCT=100mΩである。充電回路510の効率ηは、VOUT=5Vのとき94%、VOUT=9Vのとき92%、VOUT=12Vのとき90%であると仮定する。またコイル電流ICOIL(RX)は、IOUTと実質的に等しいとみなすこととする。
(i) VOUT=5Vのとき
式(7)から、出力電流IOUTは、1.62Aとなる。
OUT=ICOIL(RX)=3.8V×2A/0.94/5V=1.62A
受信アンテナ301の損失PANTは、式(2)から、0.26Wとなる。
ANT=0.1Ω×(1.62A)=0.26W
整流回路410の損失PRCTは、式(4)から、0.26Wとなる。
RCT=0.1Ω×(1.62A)=0.26W
レギュレータ420の損失PLDOは、式(5)から、0.16Wとなる。
LDO=0.1V×1.62A=0.16W
充電回路510の損失PCHGは、式(6)から、0.49Wとなる。
CHG=3.8V×2A×(1−0.94)/0.94=0.49W
(ii) VOUT=9Vのとき
式(7)から、出力電流IOUTは、0.92Aとなる。
OUT=ICOIL(RX)=3.8V×2A/0.92/9V=0.92A
受信アンテナ301の損失PANTは、式(2)から、0.085Wとなる。
ANT=0.1Ω×(0.92A)=0.085W
整流回路410の損失PRCTは、式(4)から、0.085Wとなる。
RCT=0.1Ω×(0.92A)=0.085W
レギュレータ420の損失PLDOは、式(5)から、0.092Wとなる。
LDO=0.1V×0.92A=0.092W
充電回路510の損失PCHGは、式(6)から、0.66Wとなる。
CHG=3.8V×2A×(1−0.92)/0.92=0.66W
(iii) VOUT=12Vのとき
式(7)から、出力電流IOUTは、0.70Aとなる。
OUT=ICOIL(RX)=3.8V×2A/0.90/12V=0.70A
受信アンテナ301の損失PANTは、式(2)から、49mWとなる。
ANT=0.1Ω×(0.70A)=0.049W
整流回路410の損失PRCTは、式(4)から、49mWとなる。
RCT=0.1Ω×(0.70A)=0.049W
レギュレータ420の損失PLDOは、式(5)から、70mWとなる。
LDO=0.1V×0.70A=0.070W
充電回路510の損失PCHGは、式(6)から、0.84Wとなる。
CHG=3.8V×2A×(1−0.90)/0.9=0.84W
充電電流ICHGが2A以外の量である場合にも、各部における消費電力を同様に計算することができる。なお、充電回路510の効率は、充電電流ICHGに依存することに留意されたい。
充電電流ICHG=5Aのときの充電回路510の効率ηは、VOUT=5Vのとき90%、VOUT=9Vのとき89%、VOUT=12Vのとき88%であると仮定する。この場合、各電圧における消費電力は以下の通りである。
(i) VOUT=5Vのとき
OUT=ICOIL(RX)=3.8V×5A/0.90/5V=4.2A
ANT=0.1Ω×(4.2A)=1.76W
RCT=0.1Ω×(4.2A)=1.76W
LDO=0.1V×4.2A=0.42W
CHG=3.8V×5A×(1−0.90)/0.9=2.1W
(ii) VOUT=9Vのとき
OUT=ICOIL(RX)=3.8V×5A/0.89/9V=2.37A
ANT=0.1Ω×(2.37A)=0.56W
RCT=0.1Ω×(2.37A)=0.56W
LDO=0.1V×2.37A=0.237W
CHG=3.8V×5A×(1−0.89)/0.89=2.35W
(iii) VOUT=12Vのとき
OUT=ICOIL(RX)=3.8V×5A/0.88/12V=1.80A
ANT=0.1Ω×(1.80A)=0.324W
RCT=0.1Ω×(1.80A)=0.324W
LDO=0.1V×1.80A=0.180W
CHG=3.8V×5A×(1−0.88)/0.88=2.59W
図3(a)、(b)は、出力電圧VOUTと消費電力の関係を示す図である。図3(a)には、ICHG=2Aのときの、図3(b)には、ICHG=5Aのときの、消費電力が示される。各図には、ワイヤレス受電装置300全体の消費電力PTOTAL、受信アンテナ301とコントロール回路400の消費電力の合計PANT+PRX、充電回路510の消費電力PCHGが示される。
出力電圧設定部434に規定される電流−電圧特性は、充電電流ICHGの量にかかわらず、受信アンテナ301の消費電力PANT、コントロール回路400の消費電力PRX、充電回路510の消費電力PCHGが所定の関係を満たすように規定される。
たとえば電流−電圧特性436は、受信アンテナの消費電力PANT、コントロール回路400の消費電力PRX、充電回路510の消費電力PCHGの合計PTOTALが最小となるように規定される。たとえば図3(a)、(b)の場合、ICHG=2Aのとき、VOUT=9V、ICHG=5Aのとき、VOUT=12Vとなるように、電流−電圧特性436が規定される。充電回路510が、ICHG=2A,5A以外の電流量をサポートする場合、その他の電流量についても、出力電圧VOUTの目標値VOUT(REF)が規定される。
以上がワイヤレス受電装置300の動作である。続いてその利点を説明する。このワイヤレス受電装置300によれば、受信アンテナ301、コントロール回路400、充電回路510それぞれの消費電力、言い換えれば発熱量を、設計することができる。
特に、充電電流ICHGによらずに、合計電力PTOTALが最小となるような動作点(出力電圧VOUT)で動作するように、電流−電圧特性436を規定することにより、電子機器500の発熱を抑制することができる。
以上、本発明について、実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、こうした変形例について説明する。
(変形例1)
電流−電圧特性436の決め方にはさまざまな変形例が存在する。電流−電圧特性436は、受信アンテナの消費電力PANT、コントロール回路400の消費電力PRXの合計PANT+PRXと、充電回路510の消費電力PCHGとがバランスするように、言い換えれば差分が小さくなるように規定してもよい。たとえば図3(a)、(b)の場合、ICHG=2Aのとき、VOUT=5V、ICHG=5Aのとき、VOUT=9Vとなるように、電流−電圧特性436が規定される。
この場合、ワイヤレス受電装置300の発熱量と、充電回路510の発熱量を等しくできるため、電子機器500の一部分が局所的に発熱するような状況を回避できる。
(変形例2)
ある充電電流ICHG(たとえば2A)では、コントロール回路400の消費電力PRXの合計PANT+PRXと、充電回路510の消費電力PCHGとがバランスし、別の充電電流ICHG(たとえば5A)では、トータルの消費電力PTOTALが最小となるように、電流−電圧特性436を規定してもよい。
(変形例3)
コントロール回路400や充電回路510が実装されるプリント基板の放熱性を考慮して、電流−電圧特性436を規定してもよい。具体的には、放熱性が良好な領域に実装される部品の消費電力が大きくなるように、電流−電圧特性436を規定してもよい。たとえば、充電回路510の近傍の放熱性が良好であり、コントロール回路400の近傍の放熱性が劣っている場合、充電回路510の消費電力の方が大きくなるように、電流−電圧特性436を規定することができる。
(変形例4)
図4は、変形例4に係るコントロール回路400Aの回路図である。コントロール回路400Aは、インタフェース回路450を備える。インタフェース回路450は、外部のホストプロセッサ530から、充電回路510の充電電流ICHGの設定値を指示するデータを受信し、レジスタ452に格納する。コントローラ430はレジスタ452に格納された設定値にもとづいて、出力電圧VOUTの目標値VOUT(REF)を選択する。
実施の形態では、Qi規格に準拠する受電装置について説明したが、本発明はそれに限定されず、将来策定されるであろう規格に準拠する受電装置にも適用しうる。
実施の形態にもとづき、具体的な用語を用いて本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が認められる。
100 ワイヤレス給電システム
200 ワイヤレス送電装置
201 送信アンテナ
202 送信コイル
203 共振キャパシタ
210 コントローラ
220 ドライバ
230 復調器
300 ワイヤレス受電装置
301 受信アンテナ
302 受信コイル
303 共振キャパシタ
304 平滑キャパシタ
400 コントロール回路
410 整流回路
420 レギュレータ
422 電流検出回路
430 コントローラ
432 パケット生成部
434 出力電圧設定部
436 電流−電圧特性
440 変調器
450 インタフェース回路
500 電子機器
520 2次電池
510 充電回路
S1 ワイヤレス電力信号
S2 制御指令

Claims (9)

  1. 受信アンテナからのコイル電流を受け、2次電池を充電する充電回路に安定化された直流の出力電圧を供給するワイヤレス受電装置のコントロール回路であって、
    前記コイル電流を整流する整流回路と、
    前記整流回路の出力と接続された平滑コンデンサと、
    前記平滑コンデンサに生ずる整流電圧を受け、所定の目標レベルに安定化された前記出力電圧を生成するレギュレータと、
    前記充電回路の充電電流の量と前記出力電圧の前記目標レベルの関係である電流−電圧特性が定められており、前記充電電流の量に応じて前記目標レベルを設定するコントローラと、
    を備えることを特徴とするコントロール回路。
  2. 前記電流−電圧特性は、前記充電電流の量にかかわらず、前記受信アンテナの消費電力、前記コントロール回路の消費電力、前記充電回路の消費電力が所定の関係を満たすように規定されていることを特徴とする請求項1に記載のコントロール回路。
  3. 前記電流−電圧特性は、前記充電電流の量にかかわらず、前記受信アンテナの消費電力、前記コントロール回路の消費電力、前記充電回路の消費電力の合計が最小となるように規定されることを特徴とする請求項1に記載のコントロール回路。
  4. 前記電流−電圧特性は、前記充電電流の量にかかわらず、前記受信アンテナの消費電力と前記コントロール回路の消費電力の合計と、前記充電回路の消費電力とがバランスするように規定されていることを特徴とする請求項1に記載のコントロール回路。
  5. 前記レギュレータの出力電流の量を検出する電流検出回路をさらに備え、前記コントローラは、前記出力電流の量に応じて、前記目標レベルを設定することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のコントロール回路。
  6. 前記充電回路の充電電流の量の設定値を受信するインタフェース回路をさらに備えることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のコントロール回路。
  7. 前記充電電流の量の設定値を保持するレジスタをさらに備えることを特徴とする請求項6に記載のコントロール回路。
  8. Qi規格に準拠していることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のコントロール回路。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載のコントロール回路を備えることを特徴とする電子機器。
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