JP2017060335A - ワイヤレス送電装置、その制御回路および制御方法、充電器 - Google Patents

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Abstract

【課題】電力送信の中断を抑制可能な送電装置を提供する。
【解決手段】制御回路210は、送信アンテナ201が受電装置300から受信した制御信号S3を復調し、制御信号S3に含まれる電力制御データにもとづいてインバータ回路204を制御する。制御回路210は、(i)送信アンテナ201からの送信電力が、許容される最大送信電力より低く定められたしきい値より低いとき、電力制御データに応じて送信電力を増加および減少させ、(ii)送信アンテナ201からの送信電力がしきい値より高いとき、送信電力の増加を指示する電力制御データを無視し、送信電力の低減を指示する電力制御データに応答する。
【選択図】図3

Description

本発明は、ワイヤレス給電技術に関し、特に送信電力の制御に関する。
近年、電子機器に電力を供給するために、ワイヤレス給電が普及し始めている。異なるメーカーの製品間の相互利用を促進するために、WPC(Wireless Power Consortium)が組織され、WPCにより国際標準規格であるQi(チー)規格が策定された。Qi規格にもとづいたワイヤレス給電は、送信コイルと受信コイル間の電磁誘導を利用したものである。
図1は、Qi規格に準拠したワイヤレス給電システム10の構成を示す図である。給電システム10は、送電装置20(TX、Power Transmitter)と受電装置30(RX、Power Receiver)と、を備える。受電装置30は、携帯電話端末、スマートホン、オーディオプレイヤ、ゲーム機器、タブレット端末などの電子機器に搭載される。
送電装置20は、送信コイル(1次コイル)22、インバータ回路24、コントローラ26、復調器28を備える。インバータ回路24は、Hブリッジ回路(フルブリッジ回路)あるいはハーフブリッジ回路を含み、送信コイル22に駆動信号S1、具体的にはパルス信号を印加し、送信コイル22に流れる駆動電流により、送信コイル22に電磁界の電力信号S2を発生させる。コントローラ26は、送電装置20全体を統括的に制御するものであり、具体的には、インバータ回路24のスイッチング周波数、あるいはスイッチングのデューティ比を制御することにより、送信電力を変化させる。
Qi規格では、送電装置20と受電装置30の間で通信プロトコルが定められており、受電装置30から送電装置20に対して、制御信号S3による情報の伝達が可能となっている。この制御信号S3は、後方散乱変調(Backscatter modulation)を利用して、AM(Amplitude Modulation)変調された形で、受信コイル32(2次コイル)から送信コイル22に送信される。この制御信号S3には、たとえば、受電装置30に対する電力供給量を制御する電力制御データ(パケットともいう)や、受電装置30の固有の情報を示すデータなどが含まれる。復調器28は、送信コイル22の電流あるいは電圧にもとづいて制御信号S3を復調する。コントローラ26は、復調された制御信号S3に含まれる電力制御データにもとづいて、インバータ回路24を制御する。
受電装置30は、受信コイル32、整流回路34、平滑コンデンサ36、変調器38、負荷40、コントローラ42、電源回路44を備える。受信コイル32は、送信コイル22からの電力信号S2を受信するとともに、制御信号S3を送信コイル22に対して送信する。整流回路34および平滑コンデンサ36は、電力信号S2に応じて受信コイル32に誘起される電流S4を整流・平滑化し、直流電圧VRECTに変換する。
電源回路44は、送電装置20から供給された電力を利用して図示しない二次電池を充電し、あるいは直流電圧VRECTを昇圧あるいは降圧し、コントローラ42やその他の負荷40に供給する。
コントローラ42は、整流電圧VRECTがその目標値に近づくように、送電装置20からの電力供給量を制御する電力制御データ(コントロールエラーパケット、CEパケットとも称する)を生成する。変調器38は、電力制御データを含む制御信号S3にもとづいて受信コイル32のコイル電流を変調することにより、送信コイル22に制御信号S3を送信する。
特開2013−038854号公報 特開2014−107971号公報
送電装置20から受電装置30への送信電力を無制限に大きくすると、送電装置20やら受電装置30での発熱量が大きくなるという問題がある。そこでQi規格では、送電装置20の送信電力に許容される最大送信電力(リミット値)PMAX_TXが規定され、送信電力がリミット値を超えないように送電装置20を設計することが求められるが、その具体的実装、方法については、送電装置20あるいはその制御回路のベンダーに委ねられている。
図2は、電力制御の一例を示す図である。横軸は時間を、縦軸は送信電力を示す。電力制御データが、送信電力の増加を指示し続けると、送信電力PTXは右肩上がりで上昇し、やがてリミット値PMAX_TXを超える。最も簡易には図2に示すように、送信電力PTXがリミット値PMAX_TXを超えると、電力送信を停止することで、この仕様を満たすことができる。しかしながら実際のワイヤレス給電システム10においては、送信電力PTXがリミット値PMAX_TXを超えることは、少なくない頻度で発生する。図2の制御では、送信電力PTXがリミット値PMAX_TXを超えるたびに、電力送信が中断することとなる。電力送信の中断は、充電時間が長くなるという問題を引き起こす。
本発明は係る課題に鑑みてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、電力送信の中断を抑制可能な送電装置の提供にある。
本発明のある態様は、ワイヤレス受電装置に電力信号を送信するワイヤレス送電装置に関する。ワイヤレス送電装置は、送信コイルを含む送信アンテナと、送信アンテナに交流の駆動電圧を印加するインバータ回路と、送信アンテナがワイヤレス受電装置から受信した制御信号を復調し、制御信号に含まれる電力制御データにもとづいてインバータ回路を制御する制御回路と、を備える。制御回路は、(i)送信アンテナからの送信電力が、許容される最大送信電力より低く定められたしきい値より低いとき、電力制御データに応じて送信電力を増加および減少させ、(ii)送信アンテナからの送信電力がしきい値より高いとき、送信電力の増加を指示する電力制御データを無視し、送信電力の低減を指示する電力制御データに応答する。
この態様によると、最大送信電力より小さなしきい値を定めておき、しきい値を超えると、送信電力を低下させる制御のみが有効となり、送信電力がさらに上昇して最大送信電力に到達するのを抑制でき、電力送信の中断を抑制できる。
制御回路は、(iii)送信電力が最大送信電力を超えると、電力制御データを無視し、最大送信電力より低くなるまで送信電力を強制的に低下させてもよい。
これにより、電力送信の停止を防止でき、その後は、送信電力の低減を指示する電力制御データに応答するモード(ii)に移行できる。
しきい値は、最大送信電力に1より小さい所定係数を乗じた値であってもよい。所定係数は、0.6〜0.9であってもよい。
制御回路は、送信アンテナが受信したワイヤレス受電装置からの制御信号を復調する復調器と、送信アンテナからの送信電力を測定する電力計算部と、制御信号から送信電力の増加、減少を指示する電力制御データを抽出し、(i)送信アンテナからの送信電力が、許容される最大送信電力より低く定められたしきい値より低いとき、電力制御データに応じて送信電力を増加および減少させ、(ii)送信アンテナからの送信電力がしきい値より高いとき、送信電力の増加を指示する電力制御データを無視し、送信電力の低減を指示する電力制御データに応答する電力制御部と、を含んでもよい。
本発明の別の態様は充電器に関する。充電器は、上述のいずれかのワイヤレス送電装置を備えてもよい。
本発明の別の態様は、ワイヤレス受電装置に電力信号を送信するワイヤレス送電装置に使用される制御回路に関する。ワイヤレス送電装置は、制御回路に加えて、送信コイルを含む送信アンテナと、送信アンテナに交流の駆動電圧を印加するインバータ回路と、を備える。制御回路は、送信アンテナが受信したワイヤレス受電装置からの制御信号を復調する復調器と、送信アンテナからの送信電力を測定する電力計算部と、制御信号から送信電力の増加、減少を指示する電力制御データを抽出し、(i)送信アンテナからの送信電力が、許容される最大送信電力より低く定められたしきい値より低いとき、電力制御データに応じて送信電力を増加および減少させ、(ii)送信アンテナからの送信電力がしきい値より高いとき、送信電力の増加を指示する電力制御データを無視し、送信電力の低減を指示する電力制御データに応答する電力制御部と、を備える。
制御回路は、ひとつの半導体基板に一体集積化されてもよい。
「一体集積化」とは、回路の構成要素のすべてが半導体基板上に形成される場合や、回路の主要構成要素が一体集積化される場合が含まれ、回路定数の調節用に一部の抵抗やキャパシタなどが半導体基板の外部に設けられていてもよい。回路を1つのチップ上に集積化することにより、回路面積を削減することができるとともに、回路素子の特性を均一に保つことができる。
本発明のさらに別の態様は、ワイヤレス受電装置に電力信号を送信するワイヤレス送電装置の制御方法に関する。ワイヤレス送電装置は、送信コイルを含む送信アンテナと、送信アンテナに交流の駆動電圧を印加するインバータ回路と、を含む。制御方法は、送信アンテナがワイヤレス受電装置から受信した制御信号を復調するステップと、送信アンテナからの送信電力を測定するステップと、制御信号から送信電力の増加、減少を指示する電力制御データを抽出するステップと、アンテナからの送信電力が、許容される最大送信電力より低く定められたしきい値より低いとき、電力制御データに応じて送信電力を増加および減少させるステップと、アンテナからの送信電力がしきい値より高いとき、送信電力の増加を指示する電力制御データを無視し、送信電力の低減を指示する電力制御データに応答するステップと、を備える。
ワイヤレス送電装置は、Qi規格に準拠してもよい。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明のある態様によれば、電力送信の中断を抑制できる。
Qi規格に準拠したワイヤレス給電システムの構成を示す図である。 電力制御の一例を示す図である。 実施の形態に係るワイヤレス送電装置を備える給電システムのブロック図である。 送電装置の状態遷移図である。 電力制御部の構成例を示すブロック図である。 図3の給電システムの動作波形図である。 図3の給電システムの別の動作波形図である。 送電装置を備える充電器の回路図である。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
本明細書において、「部材Aが、部材Bと接続された状態」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合のほか、部材Aと部材Bが、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
図3は、実施の形態に係るワイヤレス送電装置を備える給電システム100のブロック図である。給電システム100は、送電装置200(TX、Power Transmitter)と受電装置300(RX、Power Receiver)と、を備える。受電装置300は、携帯電話端末、スマートホン、オーディオプレイヤ、ゲーム機器、タブレット端末などの電子機器に搭載される。
送電装置200は、たとえば充電台を有する充電器に搭載される。送電装置200は、送信アンテナ201、インバータ回路204および制御回路210を備える。送信アンテナ201は、直列に接続された送信コイル(1次コイル)202および共振コンデンサ203を含む。
インバータ回路204は、Hブリッジ回路(フルブリッジ回路)あるいはハーフブリッジ回路を含み、図示しない電源からの直流電圧を交流の駆動信号S1に変換し、送信アンテナ201に供給する。その結果、送信コイル202に流れる駆動電流により、送信コイル202に電磁界の電力信号S2を発生させる。
制御回路210は、送電装置200全体を統括的に制御するものであり、具体的には、インバータ回路204のスイッチング周波数fSW、あるいはスイッチングのデューティ比を制御することにより、送信電力PTXを変化させる。
Qi規格では、送電装置200と受電装置300の間で通信プロトコルが定められており、受電装置300から送電装置200に対して、制御信号S3による情報の伝達が可能となっている。この制御信号S3は、後方散乱変調(Backscatter modulation)を利用して、AM(Amplitude Modulation)変調された形で、受信コイル302(2次コイル)から送信コイル202に送信される。この制御信号S3には、たとえば、受電装置300に対する電力供給量を制御する電力制御データ(コントロールエラーパケット、以下CEパケットともいう)が含まれる。CEパケットは、受電装置300において生成される整流電圧とその目標値との誤差を示しており、整流電圧が目標値より高いとき、CEパケットは負の値をとり、整流電圧が目標値より低いとき、CEパケットは正の値をとる。Qi規格においては送電装置200と受電装置300により、送信電力に関してPID(比例・積分・微分)制御のフィードバックループが形成される。
また制御信号S3には、受電装置300の固有の情報を示すデータ、たとえば受電装置300の受信電力の最大値(最大受信電力)PMAX_RXなどが含まれる。
制御回路210は、送信アンテナ201が受電装置300から受信した制御信号S3を復調し、制御信号S3に含まれる電力制御データ(CEパケット)にもとづいてインバータ回路204を制御する。
制御回路210には、送信アンテナ201からの送信が許容される最大送信電力PMAX_TXが規定される。この最大送信電力PMAX_TXは、受電装置300の種類に応じて適応的に設定することができ、たとえば上述した最大受信電力PMAX_RXの2倍に設定される。
また制御回路210には、許容される最大送信電力PMAX_TXより低いしきい値PTHが規定されている。しきい値PTHは、最大送信電力PMAX_TXに、1より小さい係数Kを乗じた値としてもよい。係数Kは、0.6〜0.9とすることが好ましく、この場合、最大送信電力PMAX_TXは、最大受信電力PMAX_RXの1.2〜1.9倍となる。たとえばK=0.8とし、しきい値PTHを最大受信電力PMAX_RXの1.6倍としてもよい。給電効率を60%と仮定すると、1.6×0.6=0.96となり、送信電力がしきい値PTH付近であるときであっても、受電装置300が要求する最大受信電力PMAX_RXの96%を供給することができる。なお、しきい値PTHはヒステリシスを有してもよい。
制御回路210は、複数のモードが切り替え可能となっている。制御回路210は、(i)送信アンテナ201からの送信電力PTXがしきい値PTHより低いとき、CEパケットに応じて送信電力PTXを増加および減少させる(通常モードという)。また制御回路210は、(ii)送信アンテナ201からの送信電力PTXがしきい値PTHより高いとき、送信電力PTXの低減を指示する電力制御データ(つまり負のCEパケット)にのみ応答し、送信電力PTXの増加を指示する電力制御データ(つまり正のCEパケット)を無視する(制限モードという)。
制御回路210は、通常モードと制限モードに加えて、強制パワーダウンモードをサポートしてもよい。制御回路210は、(iii)送信電力PTXが最大送信電力PMAX_TXを超えると、電力制御データ(つまり正負両方のCEパケット)を無視し、最大送信電力PMAX_TXより低くなるまで、送信電力PTXを強制的に低下させる(強制パワーダウンモード)。
本発明は、上述の説明から導かれるさまざまな装置、回路に及ぶものであり、特定の構成に限定されるものではない。以下、本発明の範囲を狭めるためではなく、発明の本質や回路動作の理解を助け、またそれらを明確化するために、より具体的な構成例を説明する。
制御回路210の具体的な構成を説明する。制御回路210は、復調器212、電力計算部214、電力制御部216、ドライバ218を備える。制御回路210は、ひとつの半導体基板に一体に集積化された機能IC(Integrated Circuit)である。
復調器212は、送信アンテナ201が受信したワイヤレス受電装置からの制御信号S3を復調する。電力計算部214は、送信アンテナ201からの送信電力PTXを測定する。具体的には電力計算部214は、送信アンテナ201に印加される電圧および電流を検出し、それらの積にもとづいて送信電力PTXを計算する。
電力制御部216は、制御信号S3から送信電力の増加、減少を指示するCEパケットを抽出する。電力制御部216は、(i)PTX<PTHであるとき、通常モードで動作し、CEパケットに応じて送信電力を増加および減少させる。また電力制御部216は、(ii)PTX>PTHであるとき、制限モードで動作し、送信電力の増加を指示する電力制御データを無視し、送信電力の低減を指示する電力制御データのみに応答する。また電力制御部216は、PTX>PMAX_TXのとき、強制パワーダウンモードとなり、CEパケットにかかわらず、PTX<PMAX_TXとなるように、送信電力PTXを低下させる。
図4は、送電装置200の状態遷移図である。通常モード(i)において、PTH<PTX<PMAX_TXとなると、制限モード(ii)に移行する(S100)。制限モード(ii)においてPTX<PTHとなると、通常モード(i)に戻る(S102)。制限モード(ii)において、あるいは通常モード(i)においてPMAX_TX<PTXとなると、強制パワーダウンモード(iii)に移行する(S104,S106)。強制パワーダウンモード(iii)により、送信電力PTXが低下すると、制限モード(ii)に戻る(S108)。
図5は、電力制御部216の構成例を示すブロック図である。電力制御部216は、ロジック回路で構成することができる。電力制御部216は、ステートマシン220、送信電力決定部222、駆動信号生成部224を含む。ステートマシン220は、電力計算部214が計算した送信電力PTXと、2つのしきい値PMAX_TX,PTHの比較結果にもとづいて、モードを切り替える。送信電力決定部222には、現在のモードを示すモード制御信号S5が入力される。
送信電力決定部222は、モード制御信号S5およびCEパケットにもとづいて、送信アンテナ201から受電装置300に送信すべき送信電力PTXを決定する。各モードにおける送信電力PTXの制御については上述した通りである。送信電力決定部222は、決定した送信電力PTXを指示する制御信号S6を生成する。駆動信号生成部224は、制御信号S6にもとづいて、インバータ回路204を駆動するための駆動信号S7を生成する。駆動信号生成部224は、インバータ回路204のスイッチング周波数、スイッチングのデューティ比、あるいはそれらの組み合わせを変化させることで、制御信号S6に応じた送信電力PTXを、送信アンテナ201に発生させる。
以上が送電装置200および給電システム100の構成である。続いてその動作を説明する。図6は、図3の給電システム100の動作波形図である。送電開始の直後、PTX<PTHであるため、受電装置300は通常モードで動作する。送電開始直後、受電装置300の整流用の平滑キャパシタの整流電圧はその目標値より低いため、正のCEパケットが連続的にフィードバックされる。制御回路210は、正のCEパケットに応答して、送信電力PTXを増加させる。時刻t1に送信電力PTXがしきい値PTHを超えると、制限モードに移行する。制限モードでは、正のCEパケットは無視されるため、送信電力PTXのさらなる上昇は抑制される。やがて受電装置300において整流電圧が目標電圧を超えると、CEパケットが負になる(時刻t2)。制限モードでは、送信電力PTXが負のCEパケットに応じて低下する。時刻t3に、送信電力PTXがしきい値PTHより低くなると、通常モードに移行する。
図7は、図3の給電システム100の別の動作波形図である。送電開始の直後、PTX<PTHであるため、受電装置300は通常モードで動作する。正のCEパケットが連続的にフィードバックされると、制御回路210は正のCEパケットに応答して、送信電力PTXを増加させる。時刻t1に送信電力PTXがしきい値PTHを超えると、制限モードに移行する。上述のように制限モードに入ると、図6に示したように、送信電力PTXのさらなる上昇が抑制されることが期待されるが、何らかの異常が生じたり、送電装置200と受電装置300の結合係数が急激に変化すると、送信電力PTXがさらに上昇する場合がある。時刻t2にPTX>PMAX_TXとなると強制パワーダウンモードとなり、送信電力PTXが強制的に低下させられる。時刻t3に、PTX>PMAX_TXとなると、制限モードに移行する。
以上が送電装置200の動作である。続いてその利点を説明する。
最大送信電力PMAX_TXより小さなしきい値PTHを定めておき、しきい値PTHを超えると、送信電力PTXを低下させる制御のみが有効となる。その結果、送信電力PTXがさらに上昇して最大送信電力PMAX_TXに到達するのを抑制でき、電力送信の中断を抑制できる。
また強制パワーダウンモードを設けることで、電力送信の停止を防止でき、その後は、送信電力の低減を指示する電力制御データのみに応答する制限モード(ii)に移行できる。
続いて送電装置200の用途を説明する。図8は、送電装置200を備える充電器400の回路図である。充電器400は、受電装置300を備える電子機器500を充電する。充電器400は、筐体402、充電台404、回路基板406、を備える。給電対象の電子機器は、充電台404上に載置される。インバータ回路204や制御回路210その他の回路部品は、回路基板406上に実装される。送信アンテナ201は、充電台404の直下にレイアウトされる。充電器400は、AC/DCコンバータ410により直流電圧を受けてもよいし、AC/DCコンバータを内蔵してもよい。あるいは充電器400は、USB(Universal Serial Bus)などの給電線を備えるバスを介して、外部からDC電力の供給を受けてもよい。
実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、こうした変形例を説明する。
(第1の変形例)
強制パワーダウンモードにおいて制御回路210は、PTX<PTHとなるまで、送信電力PTXを強制的に低下させ、通常モードに強制復帰してもよい。
(第2の変形例)
強制パワーダウンモードを省略し、図2で示したように、PMAX_TX<PTXとなると、送電を停止してもよい。この場合であっても、制限モードを設けたことで、PMAX_TX<PTXとなるのを事前に抑制できるため、送電の中断を抑制できる。
(第3の変形例)
図3のインバータ回路204は、制御回路210に集積化されてもよい。あるいは制御回路210の構成要素212,214,216,218の一部が、制御回路210に外付けされてもよい
(第4の変形例)
実施の形態では、Qi規格について説明したが、本発明は将来策定されるであろうQi規格の派生規格、あるいは別の規格にも適用可能である。
実施の形態にもとづき、具体的な用語を用いて本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が認められる。
100…給電システム、200,TX…送電装置、201…送信アンテナ、202…送信コイル、203…共振コンデンサ、204…インバータ回路、210…制御回路、212…復調器、214…電力計算部、216…電力制御部、218…ドライバ、220…ステートマシン、222…送信電力決定部、224…駆動信号生成部、300,RX…受電装置、302…受信コイル、S1…駆動信号、S2…電力信号、S3…制御信号、400…充電器、402…筐体、404…充電台、406…回路基板。

Claims (13)

  1. ワイヤレス受電装置に電力信号を送信するワイヤレス送電装置であって、
    送信コイルを含む送信アンテナと、
    前記送信アンテナに交流の駆動電圧を印加するインバータ回路と、
    前記送信アンテナが前記ワイヤレス受電装置から受信した制御信号を復調し、前記制御信号に含まれる電力制御データにもとづいて前記インバータ回路を制御する制御回路と、
    を備え、
    前記制御回路は、(i)前記送信アンテナからの送信電力が、許容される最大送信電力より低く定められたしきい値より低いとき、前記電力制御データに応じて前記送信電力を増加および減少させ、(ii)前記送信アンテナからの送信電力が前記しきい値より高いとき、前記送信電力の増加を指示する前記電力制御データを無視し、前記送信電力の低減を指示する前記電力制御データに応答することを特徴とするワイヤレス送電装置。
  2. 前記制御回路は、(iii)前記送信電力が前記最大送信電力を超えると、前記電力制御データを無視し、前記最大送信電力より低くなるまで、前記送信電力を強制的に低下させることを特徴とする請求項1に記載のワイヤレス送電装置。
  3. 前記しきい値は、前記最大送信電力に1より小さい所定係数を乗じた値であることを特徴とする請求項1または2に記載のワイヤレス送電装置。
  4. 前記制御回路は、
    前記送信アンテナが受信した前記ワイヤレス受電装置からの制御信号を復調する復調器と、
    前記送信アンテナからの送信電力を測定する電力計算部と、
    前記制御信号から前記送信電力の増加、減少を指示する電力制御データを抽出し、(i)前記送信アンテナからの送信電力が、許容される最大送信電力より低く定められたしきい値より低いとき、前記電力制御データに応じて前記送信電力を増加および減少させ、(ii)前記送信アンテナからの送信電力が前記しきい値より高いとき、前記送信電力の増加を指示する前記電力制御データを無視し、前記送信電力の低減を指示する前記電力制御データに応答する電力制御部と、
    を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のワイヤレス送電装置。
  5. Qi規格に準拠することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のワイヤレス送電装置。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載のワイヤレス送電装置を備えることを特徴とする充電器。
  7. ワイヤレス受電装置に電力信号を送信するワイヤレス送電装置に使用される制御回路であって、
    前記ワイヤレス送電装置は、前記制御回路に加えて、
    送信コイルを含む送信アンテナと、
    前記送信アンテナに交流の駆動電圧を印加するインバータ回路と、
    を備え、
    前記制御回路は、
    前記送信アンテナが受信した前記ワイヤレス受電装置からの制御信号を復調する復調器と、
    前記送信アンテナからの送信電力を測定する電力計算部と、
    前記制御信号から前記送信電力の増加、減少を指示する電力制御データを抽出し、(i)前記送信アンテナからの送信電力が、許容される最大送信電力より低く定められたしきい値より低いとき、前記電力制御データに応じて前記送信電力を増加および減少させ、(ii)前記送信アンテナからの送信電力が前記しきい値より高いとき、前記送信電力の増加を指示する前記電力制御データを無視し、前記送信電力の低減を指示する前記電力制御データに応答する電力制御部と、
    を備えることを特徴とする制御回路。
  8. 前記電力制御部は、(iii)前記送信電力が前記最大送信電力を超えると前記電力制御データを無視し、前記最大送信電力より低くなるまで、前記送信電力を強制的に低下させることを特徴とする請求項7に記載の制御回路。
  9. 前記しきい値は、前記最大送信電力に1より小さい所定係数を乗じた値であることを特徴とする請求項7または8に記載の制御回路。
  10. Qi規格に準拠することを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載の制御回路。
  11. ひとつの半導体基板に一体集積化されることを特徴とする請求項7から10のいずれかに記載の制御回路。
  12. ワイヤレス受電装置に電力信号を送信するワイヤレス送電装置の制御方法であって、
    前記ワイヤレス受電装置は、
    送信コイルを含む送信アンテナと、
    前記送信アンテナに交流の駆動電圧を印加するインバータ回路と、
    を含み、
    前記制御方法は、
    前記送信アンテナが前記ワイヤレス受電装置から受信した制御信号を復調するステップと、
    前記送信アンテナからの送信電力を測定するステップと、
    前記制御信号から前記送信電力の増加、減少を指示する電力制御データを抽出するステップと、
    前記送信アンテナからの送信電力が、許容される最大送信電力より低く定められたしきい値より低いとき、前記電力制御データに応じて前記送信電力を増加および減少させるステップと、
    前記送信アンテナからの送信電力が前記しきい値より高いとき、前記送信電力の増加を指示する前記電力制御データを無視し、前記送信電力の低減を指示する前記電力制御データに応答するステップと、
    を備えることを特徴とする制御方法。
  13. 前記送信電力が前記最大送信電力を超えると、前記電力制御データを無視し、前記最大送信電力より低くなるまで前記送信電力を強制的に低下させるステップをさらに備えることを特徴とする請求項12に記載の制御方法。
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