JP6663194B2 - ビールテイスト飲料、ビールテイスト飲料の製造方法、及びビールテイスト飲料の香気改善方法 - Google Patents

ビールテイスト飲料、ビールテイスト飲料の製造方法、及びビールテイスト飲料の香気改善方法 Download PDF

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Description

本発明は、ビールテイスト飲料、ビールテイスト飲料の製造方法、及びビールテイスト飲料の香気改善方法に関する。
ビールテイスト飲料は、黄金色や琥珀色を呈するものが一般的ではあるものの、黒色、赤色、白色といった様々な色を呈するビールテイスト飲料が存在する。
したがって、消費者は、香味だけでなく、色も考慮してビールテイスト飲料を選択することができる。
そして、ビールテイスト飲料を選択する際にポイントとなるビールテイスト飲料の色に関して、種々の研究開発が進められている。
例えば、特許文献1には、メイラード反応物と着色麦芽を含む麦芽とを含む発酵前液をビール酵母により発酵させる発酵麦芽飲料の製造方法(該製造方法では飲料中の3−デオキシグルコソンの量を指標にして発酵麦芽飲料の液色を調整する)により製造された発酵麦芽飲料であって、該飲料の色度(EBC)が8〜12の範囲であり、かつ、3−デオキシグルコソンの含有量が25ppm〜50ppmの範囲内である、発酵麦芽飲料が開示されている。
特許第5474756号公報
特許文献1に開示された技術は、色度の範囲と3−デオキシグルコソンの含有量の範囲とを所定の範囲に規制することによって、発酵麦芽飲料の色や風味をラガータイプビールの色や風味に近づけることを目的としている(特許文献1の段落0036)。
本発明者らは、特許文献1のようなラガータイプビールの色ではなく、赤色を呈するビールテイスト飲料の創出を検討し、材料等の条件を変化させた多数のサンプルの試験を実施した。
その試験の際、ビールテイスト飲料が呈する赤色の度合いが強い程、酸化した醤油のような臭さ(ブラウン臭)が強く感じられ、この臭さがビールテイスト飲料の印象に悪影響を与えてしまうという課題を見出した。
そこで、本発明は、酸化した醤油臭さが抑制されたビールテイスト飲料、ビールテイスト飲料の製造方法、及びビールテイスト飲料の香気改善方法を提供することを目的とする。
前記課題は、以下の手段により解決することができる。
(1)L表色系のa値が1.0以上であり、酢酸エステルの含有量が2.0mg/L以上であり、麦芽比率が50質量%以上であるビールテイスト飲料(ただし、サツマイモを使用したビールを除く)
(2)前記a値が8.0以上である前記1に記載のビールテイスト飲料。
(3)前記酢酸エステルの含有量が7.0mg/L以下である前記1又は前記2に記載のビールテイスト飲料。
(4)前記酢酸エステルは酢酸イソアミルである前記1から前記3のいずれか1つに記載のビールテイスト飲料。
(5)L値が50.0以上90.0以下であり、b値が50.0以上90.0以下である前記1から前記4のいずれか1つに記載のビールテイスト飲料。
(6)着色料を含有しない前記1から前記5のいずれか1つに記載のビールテイスト飲料。
麦芽比率が50質量%以上のビールテイスト飲料の製造方法であって、表色系のa値が1.0以上となり、酢酸エステルの含有量が2.0mg/L以上となるように製造するビールテイスト飲料(ただし、サツマイモを使用したビールを除く)の製造方法。
麦芽比率が50質量%以上のビールテイスト飲料(ただし、サツマイモを使用したビールを除く)の香気改善方法であって、前記ビールテイスト飲料について、L表色系のa値が1.0以上となり、酢酸エステルの含有量が2.0mg/L以上となるように調製するビールテイスト飲料の香気改善方法。
本発明に係るビールテイスト飲料は、酸化した醤油臭さが抑制されたビールテイスト飲料となる。
本発明に係るビールテイスト飲料の製造方法によれば、酸化した醤油臭さが抑制されたビールテイスト飲料を製造することができる。
本発明に係るビールテイスト飲料の香気改善方法によれば、ビールテイスト飲料の酸化した醤油臭さを抑制することができる。
本発明の実施形態に係るビールテイスト飲料の製造方法を説明するフローチャートである。
以下、本発明に係るビールテイスト飲料、ビールテイスト飲料の製造方法、及びビールテイスト飲料の香気改善方法を実施するための形態(実施形態)について説明する。
[ビールテイスト飲料]
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、L表色系のa値が所定値以上であるとともに、酢酸エステルの含有量が所定値以上である。
ここで、ビールテイスト飲料とは、ビールのような味わいを奏する、つまり、ビールを飲用したような感覚を飲用者に与える飲料である。
そして、ビールテイスト飲料には、アルコール度数が1%(「容量/容量%」や「v/v%」などとも表される)未満のもの(ビールテイストノンアルコール飲料やノンアルコールビールテイスト飲料などとも呼ばれている)と、アルコール度数が1%以上のもの(ビールテイストアルコール飲料などと呼ばれている)と、がある。
そして、ビールテイストアルコール飲料は、原料として麦または麦芽を使用しないビールテイスト発酵飲料(例えば、酒税法上「その他の醸造酒(発泡性)(1)」に分類される飲料)や、原料として麦芽を使用するビール、発泡酒、リキュール(例えば、酒税法上、「リキュール(発泡性)(1)」に分類される飲料)等の麦芽発酵飲料であってもよい。
なお、麦芽発酵飲料の麦芽比率(麦芽使用比率)は、50質量%以上であることが好ましく、67質量%以上であることがより好ましい。
(L表色系)
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、L表色系のa値が1以上である。
ここで、L表色系(エルスター・エースター・ビースター表色系)とは、物体の色を表すのに使用される指標であり、1976年に国際照明委員会(CIE)で規格化され、JIS Z8781−4:2013に規定されている。
表色系では、明度がL値で表され、色度(色相と彩度)がa値とb値とで表される。そして、L値は、値が大きいほど明るいことを示す。また、aとbとは、それぞれ色の方向を示しており、aは赤方向、−aは緑方向を示し、bは黄方向、−bは青方向を示す。
表色系のa値が1.0以上であることによって、ビールテイスト飲料が赤色を呈するとともに、酸化した醤油臭さが感じられるという解決すべき課題が現れる。そして、ビールテイスト飲料の赤色の度合いをより強くするとともに、課題をより明確にするために、a値は、8.0以上が好ましく、10.0以上がより好ましく、12.0以上がさらに好ましく、22.0以上が特に好ましい。
一方、L表色系のa値の上限は特に制限されないものの、50.0以下が好ましく、40.0以下がより好ましく、30.0以下がさらに好ましい。
表色系のL値については、特に限定されないものの、赤色をビールテイスト飲料にとってさらに好適な明るい発色とするために、下限については、50.0以上が好ましく、54.0以上がより好ましく、上限について、90.0以下が好ましく、81.0以下がより好ましい。
表色系のb値についても、特に限定されないものの、赤色をビールテイスト飲料にとってさらに好ましい赤色とするために、下限については、50.0以上が好ましく、53.0以上がより好ましく、上限について、90.0以下が好ましく、85.0以下がより好ましい。
表色系の各値は、麦芽等の原料の選択や製造条件の変更によって制御することができる。
そして、a値を大きくするためには、例えば、高い焙煎温度等によって濃色を呈する麦芽(色麦芽)の使用比率を高くしたり、発酵前液(麦汁、仕込液)の煮沸時間を長くしたりすることによって実現することができる。また、a値の大きな発酵後液とa値の小さな発酵後液とを混合する際、a値の大きな発酵後液の割合を多くすることによって実現することもできる。
なお、ビールテイスト飲料のL表色系の各値は、例えば、分光測色計(装置名:CM-3600d コニカミノルタ株式会社製)を用いた透明物体色測定により求めることができる。
(酢酸エステル)
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、酢酸エステルの含有量が2.0mg/L以上である。
ここで、酢酸エステルとは、酢酸とアルコールから生成されるエステルであり、一般式CHCOORで示される。
そして、酢酸エステルは、酢酸エチル(前記一般式のRがC)及び酢酸イソアミル(前記一般式のRがC11)の少なくとも一方であるのが好ましく、酢酸イソアミルであるのがより好ましい。
酢酸エステルの含有量が2.0mg/L以上であることによって、酸化した醤油臭さを抑制することができる。そして、酸化した醤油臭さをより強力に抑制するために、酢酸エステルの含有量は、2.0mg/Lを超えるのが好ましく、2.5mg/L以上がより好ましく、3.0mg/L以上がさらに好ましい。
一方、酢酸エステルの含有量の上限は特に限定されないものの、よりビールらしい香りとするために、例えば、7.0mg/L以下が好ましく、4.0mg/L以下がより好ましい。
酢酸エステルの含有量の制御(多くする制御)は、後記の製造工程(発酵工程S2)における発酵時間を長く調節したり、酢酸エステル生成能の高い酵母を使用したり、発酵前液(麦汁、仕込液)の溶存酸素量やアミノ酸含有量を増やしたりすることによって実現することができる。また、酢酸エステル自体を別途添加することによって実現することもできる。さらに、酢酸エステルの含有量の多い発酵後液と酢酸エステルの含有量の少ない発酵後液とを混合する際、酢酸エステルの含有量の多い発酵後液の割合を多くすることによって実現することもできる。
なお、本実施形態に係るビールテイスト飲料の酢酸エステルの含有量は、BCOJビール分析法(財団法人日本醸造協会発行、ビール酒造組合国際技術委員会(分析委員会)編集1996年4月1日発行)の「8.22 低沸点香気成分」の方法にしたがい、FID検出器付きガスクロマトグラフ(装置名:Agilent 6890ガスクロマトグラフ)を用いて測定することができる。
(着色料)
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、着色料を含有しないのが好ましい。
ここで、着色料とは、ビールテイスト飲料に対して色を付ける目的だけのために添加する色素(添加色素)であり、後記の製造工程(発酵前工程S1)において用いる原料に由来する色(色素)は、色を付ける目的のために別途添加したものではないため、着色料に該当しない。
具体的に、着色料とは、カラメル色素、アントシアニン、クチナシ色素、果汁色素、野菜色素、合成色素等である。
なお、本実施形態に係るビールテイスト飲料が着色料を含有しないことにより、麦本来の自然な色味を呈することができる。
(発泡性)
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、非発泡性であってもよいが、発泡性とするのが好ましい。ここで、本実施形態における発泡性とは、20℃におけるガス圧が0.049MPa(0.5kg/cm2)以上であることをいい、非発泡性とは、20℃におけるガス圧が0.049MPa(0.5kg/cm2)未満であることをいう。
(その他)
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、苦味価については特に限定されない。なお、苦味価は、ホップなどの原料に由来して含有したものであってもよいし、ホップ加工品として添加されたものであってもよい。
ホップとしては、例えば、予め粉砕してペレット状に加工したホップペレット、かかる加工に際して予めルプリン粒をふるいわけ、ルプリンを多く含んだホップペレット、また、ルプリンの苦味質、精油などを抽出したホップエキスなどを用いることができる。
なお、ホップの添加方法としては、例えば、ケトルホッピング、レイトホッピング、ドライホッピングを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。ここで、ケトルホッピングとは、発酵前液(麦汁)の昇温中又は煮沸初期にホップを投入することをいい、レイトホッピングとは、煮沸の終了間際にホップを投入することをいう。また、ドライホッピングとは、発酵工程開始以降にホップを投入することをいう。
また、ホップ加工品としては、例えば、ローホップ、ヘキサホップ、テトラホップ、イソ化ホップエキスなどを用いることができる。ホップ加工品の添加も発酵前工程S1〜発酵後工程S3のいずれか1つ或いは複数の工程で実施することができる。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、麦由来のエキス分やプリン体の含有量については特に限定されない。
ここで、麦由来のエキス分は、麦に由来してもたらされるものであればよく、原料(麦由来原料)の形態は問わない。麦由来原料の形態としては、麦、麦芽及びこれらのエキスなどが挙げられ、これらは単独で又は複数併用して用いることができる。
麦、麦芽及びこれらのエキスはそれぞれ、大麦、小麦、ライ麦、燕麦などを適宜に加工することにより得ることができる。これらの麦は、ビールテイスト飲料の味と香りに大きな影響を与えるとともに、アルコール発酵させる場合は、酵母が資化可能な窒素源及び炭素源ともなる。
なお、麦由来原料として用いられる麦とは、大麦、小麦、ライ麦、燕麦などを発芽させないものをいい、脱穀しても良いし、穀粒をそのままの状態又は適宜の大きさに粉砕等した状態で用いることができる。
麦由来原料として用いられる麦芽とは、大麦、小麦、ライ麦、燕麦などを所定の条件で発芽させたものをいい、発芽させた状態又はこれを適宜の大きさに粉砕等した状態で用いることができる。
麦由来原料として用いられる麦又は麦芽由来のエキスとは、麦又は麦芽を水及び/又は有機溶剤等を用いて所定の成分を抽出等し、これを濃縮させたものをいう。
前記したそれぞれの麦由来原料は、L表色系のa値を所定の範囲内とすべく、様々な条件の焙煎を行ってから使用することもできる。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、麦由来原料を発酵させて得られたアルコールに加えて、必要に応じ、さらに蒸留アルコールを添加して調製することができる。
蒸留アルコールとしては、焼酎、ブランデー、ウォッカ、ウイスキー等の各種スピリッツ、原料用アルコール等が挙げられる。蒸留アルコールは1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。なお、本明細書において「スピリッツ」とは、蒸留酒であるスピリッツを指し、酒税法上のスピリッツとは異なる場合もある。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、本発明の所望の効果が阻害されない範囲で飲料として通常配合される甘味料、高甘味度甘味料、酸化防止剤、香料、酸味料、塩類、食物繊維など(以下、適宜「添加剤」という)を添加することもできる。甘味料としては、例えば、果糖ぶどう糖液糖、グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、ラクトース、スクロース、マルトース、グリコーゲンやデンプンなどを用いることができる。高甘味度甘味料としては、例えば、ネオテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、サッカリン、サッカリンナトリウム、リチルリチン酸二ナトリウム、チクロ、ズルチン、ステビア、グリチルリチン、ソーマチン、モネリン、アスパルテーム、アリテームなどを用いることができる。酸化防止剤としては、例えば、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールなどを用いることができる。酸味料としては、例えば、アジピン酸、クエン酸、クエン酸三ナトリウム、グルコノデルタラクトン、グルコン酸、グルコン酸カリウム、グルコン酸ナトリウム、コハク酸、コハク酸一ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、DL−酒石酸、L−酒石酸、DL−酒石酸ナトリウム、L−酒石酸ナトリウム、二酸化炭素、乳酸、乳酸ナトリウム、氷酢酸、フマル酸、フマル酸一ナトリウム、DL−リンゴ酸、DL−リンゴ酸ナトリウム、リン酸などを用いることができる。塩類としては、例えば、食塩、酸性りん酸カリウム、酸性りん酸カルシウム、りん酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、メタ重亜硫酸カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硝酸カリウム、硫酸アンモニウムなどを用いることができる。食物繊維としては、例えば、難消化性デキストリン、ペクチン、ポリデキストロース、グアーガム分解物などを用いることができる。
そして、前記した添加剤は、一般に市販されているものを使用することができる。
(容器詰めビールテイスト飲料)
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、各種容器に入れて提供することができる。各種容器にビールテイスト飲料を詰めることにより、長期間の保管による品質の劣化を好適に防止することができる。
なお、容器は密閉できるものであればよく、金属製(アルミニウム製又はスチール製など)のいわゆる缶容器・樽容器を適用することができる。また、容器は、ガラス容器、ペットボトル容器、紙容器、パウチ容器などを適用することもできる。容器の容量は特に限定されるものではなく、現在流通しているどのようなものも適用することができる。なお、気体、水分および光線を完全に遮断し、長期間常温で安定した品質を保つことが可能な点から、金属製の容器を適用することが好ましい。
以上説明したように、本実施形態に係るビールテイスト飲料によれば、L表色系のa値が所定値以上であり、酢酸エステルの含有量が所定値以上であることにより、酸化した醤油臭さが抑制されたビールテイスト飲料となる。
[ビールテイスト飲料の製造方法]
次に、本実施形態に係るビールテイスト飲料の製造方法について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るビールテイスト飲料の製造方法は、発酵前工程S1と、発酵工程S2と、発酵後工程S3と、を含む。
(発酵前工程S1)
発酵前工程S1は、麦由来原料を含む発酵前液を調製する工程である。発酵前工程S1において調製される発酵前液は、酵母が資化可能な窒素源及び炭素源となる麦由来原料を含む溶液であれば特に限られない。窒素源及び炭素源は、酵母が資化可能なものであれば特に限られない。酵母が資化可能な窒素源とは、例えば、麦由来原料に含まれるアミノ酸及びペプチドのうちの少なくとも一つである。酵母が資化可能な炭素源とは、例えば、麦由来原料に含まれる糖類である。このような麦由来原料については既に詳述しているのでその説明を省略する。
発酵前液が、麦や、麦以外の原料を含む場合は、当該発酵前液中でこれらに含まれるタンパク質及び/又は多糖類を酵素で分解する工程(いわゆる糖化工程)を実施するのが好ましい。かかる酵素としては、プロテアーゼ及び/又はアミラーゼなどを挙げることができる。これらの酵素は、麦などに含まれるものを利用してもよいし、これらの酵素に代えて又は加えて、予め精製された酵素を外的に添加してもよい。
発酵前液は、この後に続く発酵工程S2において酵母による発酵を行う前にろ過するのが好ましく、煮沸するのがより好ましい。発酵前液をろ過することにより、夾雑物を排除でき、より高品質なビールテイスト飲料を提供することができる。また、発酵前液を煮沸することにより、これを殺菌して無菌状態とすることができるので、発酵工程S2でのアルコール発酵を好適に行わせることができる。
(発酵工程S2)
発酵工程S2は、発酵前液に酵母を添加してアルコール発酵を行う工程である。本実施形態においては、例えば、まず、予め温度が所定の範囲内(例えば、0〜40℃の範囲)に調製された無菌状態の発酵前液に酵母を添加して発酵液を調製する。
発酵開始時の発酵液における酵母数は適宜調節することができ、例えば、1×102〜3×109cells/mLの範囲内とすることができ、1×106〜3×109cells/mLの範囲内とすることが好ましい。
次いで、この発酵液を所定の温度で所定の時間維持することにより発酵を行う。発酵の温度は適宜調節することができ、例えば、0〜40℃の範囲内、より好ましくは6〜15℃の範囲内とする。
発酵工程S2においては、さらに熟成を行うこととしてもよい。熟成は、上述のような発酵後の発酵液をさらに所定の温度で所定の時間だけ維持することにより行う。この熟成により、発酵液中の不溶物を沈殿させて濁りを取り除き、また、香味を向上させることができる。
こうして発酵工程S2においては、酵母により生成されたエタノール及び香味成分を含有する発酵後液を得ることができる。発酵後液に含まれるエタノールの濃度(アルコール度数)は、例えば、1〜20%とすることができる。エタノールの濃度を1%未満とする場合は、発酵工程S2での発酵時間を短くしたり、発酵温度を低くしたりするなど、発酵条件を適宜調節することにより行うことができる。また、アルコール度数が1〜20%の発酵後液を適宜希釈することにより、エタノールの濃度を1%未満とすることもできる。
(発酵後工程S3)
発酵後工程S3は、発酵後液に所定の処理を施して最終的にビールテイスト飲料を得る工程である。発酵後工程S3としては、例えば、発酵工程S2により得られた発酵後液のろ過(いわゆる一次ろ過)が挙げられる。この一次ろ過により、発酵後液から不溶性の固形分や酵母を除去することができる。また、発酵後工程S3においては、さらに発酵後液の精密ろ過(いわゆる二次ろ過)を行ってもよい。二次ろ過により、発酵後液から雑菌や、残存する酵母を除去することができる。なお、精密ろ過に代えて、発酵後液を加熱することにより殺菌することとしてもよい。発酵後工程S3における一次ろ過、二次ろ過、加熱は、ビールテイスト飲料を製造する際に使用される一般的な設備で行うことができる。
発酵後工程S3によって得られたビールテイスト飲料のa値と酢酸エステルの含有量が、前記した所定範囲内となるように製造されていればよい。
なお、発酵後工程S3によって得られたビールテイスト飲料のa値と酢酸エステルの含有量が前記した所定範囲内になっていない場合は、この発酵後工程S3において、次のような処理を行ってもよい。例えば、a値の大きな発酵後液とa値の小さな発酵後液とを混合したり、酢酸エステルの含有量の多い発酵後液と酢酸エステルの含有量の少ない発酵後液とを混合したり、発酵後液に酢酸エステル自体を添加したりすることによって、最終的に得られるビールテイスト飲料のa値と酢酸エステルの含有量を前記した所定範囲内となるように調製してもよい。
さらに、発酵後液のアルコール度数を高くしたい場合は、この発酵後工程S3で前記したアルコール、すなわちスピリッツなどを添加するのが好ましい。
加えて、製造したビールテイスト飲料が非発泡性であったり、発泡性が十分でなかったりした場合であって、これに十分な発泡性を付与したい場合は、この発酵後工程S3で炭酸ガス含有水を添加したり、カーボネーションを行うことにより所望のガス圧とすることができる。
また、発酵後工程S3には、前記した容器に充填する工程も含まれる。
なお、本実施形態に係るビールテイスト飲料は、発酵工程を経ないで製造されてもよい。例えば、麦汁、ホップエキス、酢酸エステル、添加剤等を混合して、製造されてもよい。
この場合、L表色系の各値は、麦芽等の原料の選択や製造条件の変更によって制御することができる。また、a値については、a値の大きな麦汁とa値の小さな麦汁との混合割合を変更することによって制御することができる。なお、着色料を添加することでも制御することができるが、前記のとおり、着色料は添加しない方が好ましい。
また、酢酸エステルの含有量は、添加する酢酸エステル自体の量によって制御することができるとともに、酢酸エステルの含有量の多い麦汁と酢酸エステルの含有量の少ない麦汁との混合割合を変更することによって制御することもできる。
以上説明したように、本実施形態に係るビールテイスト飲料の製造方法によれば、L表色系のa値が所定値以上となり、酢酸エステルの含有量が所定値以上となるように製造していることから、酸化した醤油臭さが抑制されたビールテイスト飲料を製造することができる。
[ビールテイスト飲料の香気改善方法]
次に、本実施形態に係るビールテイスト飲料の香気改善方法について説明する。
本実施形態に係るビールテイスト飲料の香気改善方法は、ビールテイスト飲料について、L表色系のa値が所定値以上となり、酢酸エステルの含有量が所定値以上となるように調製することを特徴とする。
本実施形態に係るビールテイスト飲料の香気改善方法は、最終製品であるビールテイスト飲料について、L表色系のa値を1.0以上に調製する。
そして、a値の下限は、8.0以上が好ましく、10.0以上がより好ましく、12.0以上がさらに好ましく、22.0以上が特に好ましい。一方、L表色系のa値の上限は、50.0以下が好ましく、40.0以下がより好ましく、30.0以下がさらに好ましい。
本実施形態に係るビールテイスト飲料の香気改善方法は、最終製品であるビールテイスト飲料について、酢酸エステルの含有量を2.0mg/L以上に調製する。
そして、酢酸エステルの含有量の下限は、2.0mg/Lを超えるのが好ましく、2.5mg/L以上がより好ましく、3.0mg/L以上がさらに好ましい。一方、酢酸エステルの含有量の上限は、7.0mg/L以下が好ましく、4.0mg/L以下がより好ましい。
以上説明したように、本実施形態に係るビールテイスト飲料の香気改善方法によれば、ビールテイスト飲料を、L表色系のa値が所定値以上となり、酢酸エステルの含有量が所定値以上となるように調製することから、ビールテイスト飲料の酸化した醤油臭さを抑制することができる。
なお、本実施形態に係るビールテイスト飲料、ビールテイスト飲料の製造方法、及びビールテイスト飲料の香気改善方法において、明示していない特性や条件については、従来公知のものであればよく、前記特性や条件によって得られる効果を奏する限りにおいて、限定されないことは言うまでもない。
次に、本発明の要件を満たす実施例とそうでない比較例とを例示して、本発明に係るビールテイスト飲料、ビールテイスト飲料の製造方法、及びビールテイスト飲料の香気改善方法について説明する。
[参考例]
まず、参考例では、ビールテイスト飲料のa値が「酸化した醤油臭さ(ブラウン臭)」に与える影響について確認する。
(サンプルの準備)
本実施形態として示した製造方法に沿って、表1に示す酢酸イソアミルの含有量、a値となるように調製してサンプル(ビールテイスト飲料)を準備した。なお、各サンプルのアルコール度数は5〜6%であり、各サンプルのガス圧は略同じであった。さらに、各サンプルには、別途、着色料は添加しておらず、酢酸イソアミル以外の香料も添加していなかった。
(酸化した醤油臭さ:評価方法)
前記の方法により準備したサンプルの酸化した醤油臭さについて、訓練された専門のパネル3名が下記評価基準に則って1〜5点の5段階評価で独立点数付けし、その平均値を算出した。
なお、「酸化した醤油臭さ」については、サンプルに鼻を近づけて感じる香り(上立ち香)を確認して評価した。
(酸化した醤油臭さ:評価基準)
5点:酸化した醤油臭さが非常に強い。
4点:酸化した醤油臭さが強い。
3点:酸化した醤油臭さが確認できる。
2点:酸化した醤油臭さが僅かに確認できる。
1点:酸化した醤油臭さが全く確認できない。
表1に、各サンプルの規格を示すとともに、各評価の結果を示す。
Figure 0006663194
(試験結果の検討:参考例)
サンプル1−1〜1−5の結果を確認すると明らかなように、a値が上昇するにしたがい、酸化した醤油臭さが強くなることが確認できた。
この結果から、a値が上昇すると、酸化した醤油臭さが強くなるという課題が現れることがわかった。
なお、サンプル1−1〜1−5は、着色料を添加することなく製造したものであることから、酸化した醤油臭さは、色麦芽(原料)由来のa値に起因するものであると推測される。
[実施例]
次に、実施例では、ビールテイスト飲料のa値と酢酸イソアミルの含有量が、評価に与える影響について確認する。
(サンプルの準備)
本実施形態として示した製造方法に沿って、表2、3に示す酢酸イソアミルの含有量、a値となるように調製してサンプルを準備した。なお、各サンプルのアルコール度数は5〜6%であり、各サンプルのガス圧は略同じであった。さらに、各サンプルには、別途、着色料は添加しておらず、酢酸イソアミル以外の香料も添加していなかった。また、各サンプルの麦芽比率は67%以上であった。
(酸化した醤油臭さ:評価方法及び評価基準)
酸化した醤油臭さの評価方法及び評価基準は、参考例と同じである。
(ビールらしい香り:評価方法)
前記の方法により準備したサンプルのビールらしい香りについて、訓練された専門のパネル3名が下記評価基準に則って1〜5点の5段階評価で独立点数付けし、その平均値を算出した。
なお、「ビールらしい香り」については、サンプルに鼻を近づけて感じる香り(上立ち香)を確認して評価した。
(ビールらしい香り:評価基準)
5点:非常に好ましいビールらしい香りであった。
4点:好ましいビールらしい香りであった。
3点:ビールらしい香りであった。
2点:ビールらしい香りが弱かった。
1点:ビールらしい香りではなかった。
(外観の赤ビールらしさ:評価方法)
前記の方法により準備したサンプルの外観の赤ビールらしさについて、訓練された専門のパネル3名が下記評価基準に則って1〜5点の5段階評価で独立点数付けし、その平均値を算出した。
なお、「外観の赤ビール(赤ビールテイスト飲料)らしさ」については、サンプルを透明のカップに注ぎ、その外観(色)を確認して評価した。
(外観の赤ビールらしさ:評価基準)
5点:赤色が非常に強く、非常に赤ビールらしい外観であった。
4点:赤色が強く、かなり赤ビールらしい外観であった。
3点:赤色であり、赤ビールらしい外観であった。
2点:赤色が弱いが、赤ビールであると認識できる範囲内であった。
1点:赤色が確認できず、赤ビールであるとは認識できなかった。
表2、3に、各サンプルの規格を示すとともに、各評価の結果を示す。
Figure 0006663194
Figure 0006663194
(試験結果の検討:実施例)
サンプル2−3〜2−7の結果を確認すると明らかなように、酢酸イソアミルの含有量が2.0mg/L以上となることによって、酸化した醤油臭さが抑制できていることが確認できた。
また、サンプル3−1〜3−5の結果を確認すると明らかなように、a値が上昇したとしても、酢酸イソアミルの含有量が2.0mg/L以上(4.0mg/L)であれば酸化した醤油臭さを十分に抑制できることが確認できた。
参考として、表4に、調査を行った市販品(赤色を呈するビールテイスト飲料)のL値、a値、b値、酢酸イソアミルの含有量を開示する。
なお、L値、a値、b値の測定については、各市販品を10mmセルに投入し、分光測色計(装置名:CM-3600d コニカミノルタ株式会社製)を用いた透明物体色測定(CM-3600dの取扱説明書に沿った測定)により求めた。また、酢酸イソアミルの含有量については、BCOJビール分析法(財団法人日本醸造協会発行、ビール酒造組合国際技術委員会(分析委員会)編集1996年4月1日発行)の「8.22 低沸点香気成分」の方法にしたがい、FID検出器付きガスクロマトグラフ(装置名:Agilent 6890ガスクロマトグラフ)を用いて求めた。
Figure 0006663194
表4の結果を確認すると明らかなように、市販品の中には、本発明の要件を満たすものは確認できなかった。
S1 発酵前工程
S2 発酵工程
S3 発酵後工程

Claims (8)

  1. 表色系のa値が1.0以上であり、
    酢酸エステルの含有量が2.0mg/L以上であり、
    麦芽比率が50質量%以上であるビールテイスト飲料(ただし、サツマイモを使用したビールを除く)
  2. 前記a値が8.0以上である請求項1に記載のビールテイスト飲料。
  3. 前記酢酸エステルの含有量が7.0mg/L以下である請求項1又は請求項2に記載のビールテイスト飲料。
  4. 前記酢酸エステルは酢酸イソアミルである請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のビールテイスト飲料。
  5. 値が50.0以上90.0以下であり、b値が50.0以上90.0以下である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のビールテイスト飲料。
  6. 着色料を含有しない請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のビールテイスト飲料。
  7. 麦芽比率が50質量%以上のビールテイスト飲料の製造方法であって、
    表色系のa値が1.0以上となり、酢酸エステルの含有量が2.0mg/L以上となるように製造するビールテイスト飲料(ただし、サツマイモを使用したビールを除く)の製造方法。
  8. 麦芽比率が50質量%以上のビールテイスト飲料(ただし、サツマイモを使用したビールを除く)の香気改善方法であって、
    前記ビールテイスト飲料について、L表色系のa値が1.0以上となり、酢酸エステルの含有量が2.0mg/L以上となるように調製するビールテイスト飲料の香気改善方法。
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