JP6661389B2 - 支持具 - Google Patents
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Description
次いで、宙吊り状態で鉛直姿勢にある管状部材を吊り治具Hから取り外して、図3(b)に示すように、ベルトコンベア等の搬送装置Cに載せるために横倒しにする。具体的には、管状部材Pを吊り治具Hから取り外す際には、昇降及び回動を可能にする移送装置Mに取り付けられている支持具(いわゆるロケータ)100が、管状部材Pをその下方から支えて少し押し上げる。このとき、支持具100は、吊り治具Hから外されて鉛直姿勢の管状部材Pを片持ち状態において支持している。管状部材Pは鉛直姿勢から、支持具100に保持されたまま横倒しにされて、図3(c)に示すように、搬送装置C上に載置され、梱包場所へ搬送される。
支持具の交換作業においては、各長さの管状部材に対応した支持具自体の重量は大きく、作業負担は極めて大きい。また、異なる長さの支持具を長さの異なる管状部材の種類分だけ用意する必要がある。
さらに、移送装置は管状部材を一時的に片持ち状態で支持するため、支持具の、移送装置との取付位置付近に応力が集中するため、支持具が破損等するおそれがあった。破損を防ぐために、支持具の肉厚を大きくして支持具の強度を高める措置も考えられるが、肉厚を大きくすることは、支持具自体の重量増大に繋がるので作業効率低下を招くことになる。
支持具1は、搬送ラインにおいて、吊り治具Hにより宙吊りにされて鉛直姿勢にある管状部材Pを吊り治具Hから取り外して横倒しする場合に、管状部材Pを一端側で片持ち支持するものである。支持具1は、昇降及び回動機能を備える移送装置Mの駆動部に着脱自在に取り付けられる。
支持具1は、図1に示すように、移送装置Mに取り付けられる基部2と、基部2に対して着脱自在に取り付けられ、管状部材Pを支持する支持部3と、を備える。支持具1は、軸線方向に沿って延びるように形成されており、その軸線方向に沿った長さは、支持部3を基部2に対して軸線方向に移動させることで調整することができる。
支持具1は、例えば、鋼や合金鋼によって形成されている。
基部2は、図1に示すように、移送装置Mの駆動部に挿入される挿入部21と、移送装置Mに固定されるフランジ部22と、支持部3が装着される柱部23とを備える。
基部2の挿入部21、フランジ部22及び柱部23は、例えば鋼ブロックを切削加工して切り出した部分である。つまり、基部2の挿入部21、フランジ部22及び柱部23は、一体に形成されている。
フランジ部22は、挿入部21の、移送装置Mへの挿入側の端部とは反対側に設けられていて、移送装置Mに、具体的には移送装置Mのフランジ部Fに、例えばボルト及びナットを備える締結具(図示略)を介して取り付けられる部分である。フランジ部22は、締結具が挿通される孔22aを複数、フランジ部22の周縁近傍に有する。この孔22aと、フランジ部Fに形成された孔とを整合させて締結具を挿通し、フランジ部Fを介して移送装置Mに基部2を取り付ける。
柱部23は、円柱状に中実に形成されており、フランジ部22における挿入部21が設けられている側の面とは反対側の面に設けられている。柱部23は、支持部3が装着される部分である。柱部23の周面には、その軸線方向に沿って、互いに等間隔dをおいて複数の孔23a,23b,23cが形成されている。ここで、孔は、3つ形成されているが、その数量は自由に変更可能である。これらの孔23a〜23cは、円柱状に形成された柱部23の径方向に貫通するように形成されている。孔23a〜23cは、フランジ部22側から柱部23の軸線方向に沿って、孔23a、孔23b、孔23cの順に直線状に並んで配置されている。なお、孔23a〜23cは、柱部23を貫通する孔に限らず、ネジ溝が形成された孔であってもよい。
フランジ部22と柱部23との移行部(境界部)には丸み付けされた部分、具体的には、R部24が形成されている。このR部24の半径は、例えば20mmであることが好ましい。R部24における外径は、柱部23の外径よりも大きくなるように断面が拡張されている。
支持部3は、基部2の軸線方向において、基部2に対する連結位置を調節可能に基部2の周面に着脱自在に取り付けられている。支持部3は、管状部材Pを片持ち支持するとともに、支持具1の、その軸線方向での長さ調節を可能にする部分である。
支持部3は、基部2の柱部23に装着される中空の筒状部31と、管状部材Pの一端部を受け入れる受容部32と、管状部材Pに挿入される挿入部33とを備える。筒状部31と受容部32とは互いに溶接により接合されており、受容部32と挿入部33とは互いに溶接により接合されている。
支持部3の孔31a,31b同士の軸線方向での間隔dは、基部2の孔23a〜23c同士の間隔dと同じである。ここで「間隔d」は、隣接する孔23a〜23c,31a,31bそれぞれの中心間の距離である。
ここで、底板部32aは、平面視円板状に形成されており、その中心が筒状部31の軸線を通るように筒状部31に設けられている。壁部32bは、円筒状に形成されており、その軸線が筒状部31の軸線と一致するように、底板部32aの主面に直立するように設けられている。
挿入部33は、底板部32aにおいて壁部32bと同じ面に設けられており、管状部材Pの一端部に挿入される部分である。挿入部33は、円柱状に中実に又は円筒状に中空に形成されており、その軸線が底板部32aの軸線と一致するように底板部32aに溶接により接合されている。なお、挿入部33の先端部33aは、円錐状に中実に形成されている。
支持具1は、基部2と支持部3との連結位置を、支持する管状部材Pの軸線方向に調節する調節機構4を備えている。
図2(a)に示す状態において、支持部材1の支持部3は、その筒状部31に形成されている2つの孔31a,31bを、基部2の柱部23に形成されている2つの孔23b,23cに整合させて、締結具Bを介して基部2に位置固定されている。すなわち、調節機構4は、支持部3の孔31a,31bと、基部2の孔23a,23b,23cと、締結具Bとを備えている。
これにより、支持具1の長さを軸線方向で短くする調節を行うことができる。
これにより、支持具1の長さを軸線方向で長くする調節を行うことができる。
以上のような構成を有する支持具1によれば、つまり、支持部3の基部2に対する連結位置を調節できるので、支持具1の長さ調整が複数の位置で可能になり、1つの支持具1で異なる長さの管状部材Pを支持することができる。これにより、支持具1の長さ調整を行う場合、支持具1全体を取り外して別の支持具に交換する必要がなく、支持部3のみを支持具1の軸線に沿って移動させるだけでよく、作業負担及び作業時間を減じることができる。さらに、支持具1全体を交換する場合であっても、最初に、支持部3を外し、次いで基部2を外すことができるので、全体としては大きい重量の支持具1を一度に交換しなくてよく、交換作業の負担も減じられる。
また、各長さの管状部材Pに応じてそれぞれ支持具1を用意する必要がなくなり支持具1の管理(保管)本数を減らすこともできる。
さらに、フランジ部22と柱部23との境界部分にR部24が形成されているので、フランジ部22と柱部23との間における応力集中を避けることができる。また、基部2には、じん性を持たせるために焼き入れ等の熱処理を施していないが、基部2の強度を高める観点から、基部2の表面にのみ高周波焼き入れを施してもよい。
基部2の柱部23に形成されている孔23a,23b,23c及び支持部3の筒状部31に形成されている孔31a,31bの数は、使用する支持部材1の大きさに応じて決定すればよく、上記の例示した数に限られない。
支持部3は、管状部材Pを確実に保持することができれば、受容部32の代わりに鉤状のフックを設けてもよい。
2 基部
3 支持部
4 調節機構
21 挿入部
22 フランジ部
23 柱部
23a〜23c 孔
24 R部
31 筒状部
31a,31b 孔
32 受容部
33 挿入部
B 締結具
P 管状部材
Claims (4)
- 管状部材を片持ち支持する支持具であって、
前記管状部材を支持する支持部と、
前記支持部が着脱自在に連結され、かつ前記支持部に支持された前記管状部材を横倒しにする装置に取り付けられる基部と、
前記支持部と前記基部との連結位置を、支持する前記管状部材の軸線方向に前記支持部を前記基部に対して移動させて調節する調節機構と、
を備え、
前記基部は、フランジ部と、該フランジ部と一体に形成され、前記支持部が連結される柱部と、を有し、前記柱部における前記フランジ部側の端部の断面が拡張されていることを特徴とする支持具。 - 前記調節機構は、
前記支持部又は前記基部の一方において、支持される前記管状部材の軸線方向に沿って形成された複数の孔と、
前記支持部又は前記基部の他方において、支持される前記管状部材の軸線方向に沿って形成された少なくとも一つの孔と、
前記支持部と前記基部の両孔に挿通され、前記支持部と前記基部とを連結する連結部材と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の支持具。 - 前記支持部は、前記基部を臨む側とは反対側の端部に、前記管状部材を受け入れる受容部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の支持具。
- 前記フランジ部と前記柱部との境界部分に凹状のR部が形成されている、ことを特徴とする請求項1から3までのいずれか一項に記載の支持具。
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