JP6661131B2 - 変位量算出システム、プログラム及び記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、車両通過時の橋梁の変位量を算出する技術に関する。
橋梁の上を車両(自動車、列車等)が通過する際の鉛直方向における変位量(以下、本願において「変位量」という場合、「鉛直方向における変位量」を意味する)が分かれば、通過した車両の相対的な重量を推定することができる。また、橋梁の上を通過した車両の重量が既知であり、同程度の重量の車両が通過した際の橋梁の変位量の経時変化が分かれば、橋梁の劣化の程度を推定することができる。
なお、本願において橋梁とは、橋軸方向に並んだ複数の下部構造(橋脚、支承等を含む)と、それらの複数の下部構造に支持された上部構造(主桁、床版等を含む)とを備える構造物を意味する。
橋梁の変位量を直接計測するためには、不動の参照点と橋梁との距離の変化に応じた力を変位計に加えるためのロッドやピアノ線等を配置する必要がある。ただし、例えば橋梁が水上の橋梁である場合等には不動の参照点を確保できないことが多い。また、仮に不動の参照点が確保できたとしても、参照点と橋梁との間にロッドやピアノ線等を配置する作業は容易ではない。
橋梁の上部構造に設置した加速度計により計測された加速度を時間領域又は周波数領域で2階積分して変位量を算出する方法がある。この方法によれば、変位量を直接計測する場合のように、参照点と橋梁との間にロッドやピアノ線等を配置する必要はない。ただし、加速度計の計測値には加速度計の種別、固体の特定、設置方向等によって変化する計測誤差(ノイズ)が含まれており、加速度計の計測値を単純に2階積分した値は、実際の変位量を正しく表さない。
そこで、橋梁の上部構造の加速度を2階積分して変位量を算出する際に生じる加速度の計測誤差に起因する積分誤差を除去する技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、対象物に取り付けられた加速度センサの計測値にウェーブレット変換を行い、対象物の変位解析に適した周波数範囲内で、先のウェーブレット変換によって得られたウェーブレット係数を2階積分した結果に対してウェーブレット逆変換を行い、対象物の変位を算出する装置が提案されている。
また、特許文献2には、対象物に取り付けられた複数の加速度センサの計測値に基づいて強制振動区間と速度の境界条件及び変位の境界条件を特定し、強制振動区間を含む区間の速度波形を速度の境界条件を満たす補正速度波形に補正し、強制振動区間を含む区間の変位波形を変位の境界条件を満たす補正変位波形に補正する方法が提案されている。
特開2016−148549号公報 特開2017−003556号公報
上述した特許文献1においては、ウェーブレット逆変換を行う周波数範囲を対象物毎に適切に設定する必要がある。
本発明は、橋梁の上部構造に加速度計を設置することで、橋梁の上部構造の変位量を特定する技術を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、橋梁の所定位置を車両が通過する期間を含む期間に前記所定位置において加速度計が継続的に計測した加速度の計測値を用いて算出された前記所定位置における前記橋梁の変位量の経時変化を示す変位量データを取得する取得部と、前記変位量データを平滑化して平滑化変位量データを生成する平滑化部と、前記橋梁が車両の荷重を受けて移動する方向を正方向とする場合に、前記平滑化変位量データが示す変位量の所定の時間長における変化率が所定の閾値以上で維持される期間の開始タイミングの変位量を第1の制御点として特定し、当該期間に後続する期間であって、前記平滑化変位量データが示す変位量の所定の時間長における変化率が所定の閾値以下で維持される期間の終了タイミングの変位量を第2の制御点として特定する制御点特定部と、前記第1の制御点と前記第2の制御点を制御点とするスプライン曲線を特定し、前記平滑化変位量データの一部を前記スプライン曲線が示すデータで置き換えたデータを基線データとして特定する基線特定部と、前記変位量データから前記基線データを減じて補正変位量データを生成する補正部とを備える変位量算出システムを提供する。
上述した変位量算出システムにおいて、前記制御点特定部は、前記平滑化変位量データが示す変位量が最大値を示すタイミングをピークタイミングとして特定し、前記制御点特定部は、前記平滑化変位量データが示す変位量が前記ピークタイミングより前の期間において最小値を示すタイミングを前記第1の制御点のタイミングとして特定し、前記制御点特定部は、前記平滑化変位量データが示す変位量が前記ピークタイミングより後の期間において最小値を示すタイミングを前記第2の制御点のタイミングとして特定してもよい。
また、上述した変位量算出システムにおいて、前記制御点特定部は、前記平滑化変位量データが示す変位量が最大値を示すタイミングを含む期間をピーク期間として特定し、前記制御点特定部は、前記平滑化変位量データが示す変位量が前記ピーク期間より前の期間において最小値を示すタイミングを前記第1の制御点のタイミングとして特定し、前記制御点特定部は、前記平滑化変位量データが示す変位量が前記ピーク期間より後の期間において最小値を示すタイミングを前記第2の制御点のタイミングとして特定してもよい。
また、上述した変位量算出システムにおいて、前記制御点特定部は、前記変位量データに補正を加えたデータを平滑化したデータを用いて、前記第1の制御点及び前記第2の制御点を特定してもよい。
また、上述した変位量算出システムにおいて、前記基線特定部は、前記第1の制御点と前記第2の制御点を制御点とする前記スプライン曲線として、1次スプライン曲線を特定してもよい。
また、上述した変位量算出システムにおいて、前記基線特定部は、前記第1の制御点と前記第2の制御点を制御点とする前記スプライン曲線として、前記第1の制御点及び前記第2の制御点の少なくとも一方を通過しないスプライン曲線を特定してもよい。
また、本発明は、コンピュータに、橋梁の所定位置を車両が通過する期間を含む期間に前記所定位置において加速度計が継続的に計測した加速度の計測値を用いて算出された前記所定位置における前記橋梁の変位量の経時変化を示す変位量データを取得する処理と、前記変位量データを平滑化して平滑化変位量データを生成する処理と、前記橋梁が車両の荷重を受けて移動する方向を正方向とする場合に、前記平滑化変位量データが示す変位量の所定の時間長における変化率が所定の閾値以上で維持される期間の開始タイミングの変位量を第1の制御点として特定し、当該期間に後続する期間であって、前記平滑化変位量データが示す変位量の所定の時間長における変化率が所定の閾値以下で維持される期間の終了タイミングの変位量を第2の制御点として特定する処理と、前記第1の制御点と前記第2の制御点を制御点とするスプライン曲線を特定し、前記平滑化変位量データの一部を前記スプライン曲線が示すデータで置き換えたデータを基線データとして特定する処理と、前記変位量データから前記基線データを減じて補正変位量データを生成する処理とを実行させるためのプログラムを提供する。
また、本発明は、コンピュータに、橋梁の所定位置を車両が通過する期間を含む期間に前記所定位置において加速度計が継続的に計測した加速度の計測値を用いて算出された前記所定位置における前記橋梁の変位量の経時変化を示す変位量データを取得する処理と、前記変位量データを平滑化して平滑化変位量データを生成する処理と、前記橋梁が車両の荷重を受けて移動する方向を正方向とする場合に、前記平滑化変位量データが示す変位量の所定の時間長における変化率が所定の閾値以上で維持される期間の開始タイミングの変位量を第1の制御点として特定し、当該期間に後続する期間であって、前記平滑化変位量データが示す変位量の所定の時間長における変化率が所定の閾値以下で維持される期間の終了タイミングの変位量を第2の制御点として特定する処理と、前記第1の制御点と前記第2の制御点を制御点とするスプライン曲線を特定し、前記平滑化変位量データの一部を前記スプライン曲線が示すデータで置き換えたデータを基線データとして特定する処理と、前記変位量データから前記基線データを減じて補正変位量データを生成する処理とを実行させるためのプログラムを持続的に記録するコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。
本発明によれば、橋梁の上部構造に加速度計を設置することで、橋梁の上部構造の変位量が特定される。
一実施形態に係る変位量算出システムを示した図。 一実施形態に係る変位量算出装置の実現に用いられるコンピュータの基本構成を示した図。 一実施形態に係る変位量算出装置の構成を示した図。 一実施形態に係る第1平滑化部により算出された重力補正加速度を示すグラフ。 一実施形態に係る第1平滑化部により算出される第1平滑化加速度を示すグラフ。 一実施形態に係る通過期間特定部が特定した通過期間を示すグラフ。 一実施形態に係る解析期間特定部が特定した解析期間を示すグラフ。 一実施形態に係る第1積分部が算出した速度を示すグラフ。 一実施形態に係る第1基線特定部が特定した第1基線を示すグラフ。 一実施形態に係る第1補正部が生成した補正速度を示すグラフ。 一実施形態に係る第2積分部が算出した変位量を示すグラフ。 一実施形態に係る第2基線特定部が特定した第2基線を示すグラフ。 一実施形態に係る第2補正部が生成した第1補正変位量を示すグラフ。 一実施形態に係る第3基線特定部が特定した第3基線を示すグラフ。 一実施形態に係る第3補正部が生成した第2補正変位量を示すグラフ。 一実施形態に係る第2平滑化部が算出した平滑化変位量を示すグラフ。 一実施形態に係る制御点特定部が特定した第1の制御点及び第2の制御点を示すグラフ。 一実施形態に係る第4基線特定部が特定した第4基線を示すグラフ。 一実施形態に係る第4補正部が生成した第3補正変位量を示すグラフ。 一変形例に係る第2平滑化部が算出した平滑化変位量と制御点特定部が特定した第1の制御点及び第2の制御点を示すグラフ。
以下に本発明の一実施形態に係る変位量算出システム1を説明する。図1は変位量算出システム1を示した図である。変位量算出システム1は、橋梁9の所定位置に取り付けられた加速度計11と、加速度計11が継続的に計測する鉛直方向における加速度の計測値を示す加速度データを受信し、受信した加速度データを用いて橋梁9の所定位置における鉛直方向の変位量を算出する変位量算出装置12とを備える。
なお、加速度計11と変位量算出装置12は直接、加速度データの送受信を行ってもよいし、中継装置を介して加速度データの送受信を行ってもよい。
橋梁9は、複数の下部構造91と、複数の下部構造91の上に掛け渡すように配置された上部構造92を備える。橋梁9の上部構造92の上は、様々な種類、重量の車両Cが通過する。
加速度計11が上部構造92に取り付けられている所定位置は、橋軸方向において、隣り合う2つの下部構造91の概ね中央の位置である。なお、加速度計11が取り付けられる位置は車両の通過に伴い変位が生じる位置である限りいずれの位置でもよい。加速度計11は、加速度を計測する基本機能に加え、有線又は無線により計測した加速度を示す加速度データを変位量算出装置12に送信する送信部を備えている。
変位量算出装置12は、いわゆる専用装置として構成されてもよいし、コンピュータがプログラムに従ったデータ処理を実行することにより実現されてもよい。以下、変位量算出装置12がコンピュータにより実現される場合を例に説明する。ただし、以下に説明する変位量算出装置12の構成の各々が、ハードウェアにより実現されてもよい。
図2は、変位量算出装置12の実現に用いられるコンピュータ10の基本的な構成を示した図である。コンピュータ10は、各種データを記憶するメモリ101と、メモリ101に記憶されたプログラムに従い各種データ処理を行うプロセッサ102と、外部の装置との間でデータ通信を行う通信インタフェース103を備える。
図3は、変位量算出装置12の構成を示した図である。本実施形態において、図3に示す各構成部は、コンピュータ10がプログラムに従ったデータ処理を行うことにより実現される。
受信部121は、加速度計11から送信されてくる加速度データを受信する。受信部121は主として通信インタフェース103により実現される。記憶部122は、各種データを記憶する。記憶部122は主としてメモリ101により実現される。記憶部122が記憶するデータには、受信部121が受信する加速度データ、以下に説明する演算部123が演算した結果を示す各種データが含まれる。
演算部123は、受信部121が加速度計11から受信した加速度データを用いて、橋梁9の加速度計11が取り付けられた位置における鉛直方向の変位量を算出する。演算部123は主としてプロセッサ102により実現される。
演算部123は、大きく、第1演算部1231と第2演算部1232を備える。第1演算部1231は、以下の構成部を備える。
加速度計11により継続的に計測された加速度を示す加速度データを取得する第1取得部301。
第1取得部301により取得された加速度データ(加速度の計測値の経時変化を示すデータ)が示す加速度の計測値を平滑化した第1平滑化加速度データを生成する第1平滑化部302。
第1平滑化加速度データに基づき、加速度データのうち車両が通過した期間である通過期間を特定する通過期間特定部303。
通過期間に基づき加速度データのうち解析の対象とする期間である解析期間を特定する解析期間特定部304。
解析期間の加速度データが示す加速度を時間領域で積分し速度を算出する第1積分部305。
第1積分部305により算出された速度の線形近似曲線を第1基線として特定する第1基線特定部306。
第1積分部305により算出された速度から第1基線が示す値を減算して速度の補正値である補正速度を生成する第1補正部307。
第1補正部307により生成された補正速度を時間領域で積分し変位量を算出する第2積分部308。
第2積分部308により算出された変位量の線形近似曲線を第2基線として特定する第2基線特定部309。
第2積分部308により算出された変位量から第2基線が示す値を減算して変位量の第1の補正値である第1補正変位量を生成する第2補正部310。
第2補正部310により生成された第1補正変位量を平滑化した曲線を第3基線として特定する第3基線特定部311。
第2補正部310により生成された第1補正変位量から第3基線が示す値を減算して変位量の第2の補正値である第2補正変位量を示す第2補正変位量データを生成する第3補正部312。
また、第2演算部1232は、以下の構成部を備える。
第3補正部312により生成された第2補正変位量データを取得する第2取得部313。
第2補正変位量データを平滑化して平滑化変位量データを生成する第2平滑化部314。
橋梁9が車両Cの荷重を受けて移動する方向を正方向とする場合に、平滑化変位量データが示す変位量が最大値を示すタイミングをピークタイミングとして特定し、当該ピークタイミングより前の期間において最小値を示す点を第1の制御点として特定し、当該ピークタイミングより後の期間において最小値を示す点を第2の制御点として特定する制御点特定部315。
制御点特定部315により特定された第1の制御点と第2の制御点を制御点とするスプライン曲線を特定し、平滑化変位量データの一部を、特定したスプライン曲線が示すデータで置き換えたデータを基線データとして特定する第4基線特定部316。
第2補正変位量データから基線データを減じて第3補正変位量データを生成する第4補正部317。
なお、第2取得部313は、橋梁の所定位置を車両が通過する期間を含む期間に当該所定位置において加速度計が継続的に計測した加速度の計測値を用いて算出された当該所定位置における橋梁の変位量の経時変化を示す変位量データを取得する取得部の一例である。
また、第4補正部317により生成された第3補正変位量データは、記憶部122に記憶され、橋梁9を通過した車両Cの相対的な重量の推定や、橋梁9の劣化の程度の推定等に用いられる。
以下に、上述した演算部123の各構成部が行う処理の具体例を説明する。第1取得部301は、車両Cが橋梁9の加速度計11の取り付けられた位置を通過する期間及びその前後の期間に関する加速度の計測値を示す加速度データを取得する。
第1平滑化部302は、まず、加速度データが示す加速度の計測値に含まれる重力成分を除去する処理を行う。具体的には、第1平滑化部302は、加速度データが示す加速度の計測値の中央値(又は平均値)を重力成分として特定し、特定した重力成分を加速度の計測値から減算して、重力補正加速度を算出する。図4は、第1平滑化部302により算出された重力補正加速度A1を示すグラフである。
なお、図4〜図19においては、橋梁9が車両Cの荷重を受けて移動する方向を正方向としている。従って、橋梁9が車両Cの荷重を受けて移動する方向を負方向とした場合、以下に説明する処理において、図4〜図19の縦軸の正負を入れ替えたグラフにより示されるデータが用いられることになる。その場合、以下の説明におけるピークはボトムに、また、ボトムはピークに置き換えられ、最大値は最小値に、また、最小値は最大値に置き換えられる。なお、橋梁が車両の荷重を受けて移動する方向を正方向とするか負方向とするかは単なる表現上の差異であり、技術的な差異をもたらすことはない。
第1平滑化部302は、重力補正加速度A1(図4)の負値を正値化したものを平滑化した第1平滑化加速度を算出し、第1平滑化加速度を示す第1平滑化加速度データを生成する。図5は、第1平滑化部302により算出される第1平滑化加速度A2を示すグラフである。
具体的には、第1平滑化部302は、重力補正加速度A1(図4)の各々の2乗の移動平均値の平方根を、第1平滑化加速度A2として算出する。なお、第1平滑化部302が移動平均値の算出に用いる時間長は、例えば1〜2秒程度である。
通過期間特定部303は、第1平滑化部302により算出された第1平滑化加速度A2(図5)のピークを特定し、特定したピークの値に基づき、車両Cが加速度計11の取り付けられた位置を通過する期間(通過期間)の開始タイミング及び終了タイミングを特定する。図6は、通過期間特定部303が特定した通過期間T1を示すグラフである。
具体的には、通過期間特定部303は、第1平滑化加速度A2(図5)が最大値を示す点をピークP1として特定する。続いて、通過期間特定部303は、ピークP1を示すタイミングより前の期間において、ピークP1の値U1に所定比率(例えば、10%)を乗じた閾値L1まで第1平滑化加速度A2が減衰する点をボトムB1として特定する。また、通過期間特定部303は、ピークP1を示すタイミングより後の期間において、閾値L1まで第1平滑化加速度A2が減衰する点をボトムB2として特定する。通過期間特定部303は、ボトムB1のタイミングを開始タイミング、ボトムB2のタイミングを終了タイミングとする期間を通過期間T1として特定する。
解析期間特定部304は、通過期間特定部303により特定された通過期間T1に基づき、以下の分析に用いる加速度データの期間である解析期間を特定する。図7は、解析期間特定部304が特定した解析期間T2を示すグラフである。
具体的には、解析期間特定部304は、通過期間T1の前後に、通過期間T1の時間長の所定比率(例えば、通過期間の時間長の100%)の時間長の期間を追加した期間を解析期間T2として特定する。以下に説明する処理は、解析期間特定部304により特定された解析期間T2に関し行われる。
第1積分部305は、第1平滑化部302により重力成分の除去された加速度の計測値である重力補正加速度A1(図4)を時間領域で積分し速度を算出する。図8は、第1積分部305が算出した速度V1を示すグラフである。
第1基線特定部306は、第1積分部305により算出された速度V1(図8)の線形近似曲線を第1基線として特定する。図9は、第1基線特定部306が特定した第1基線E1を示すグラフである。第1基線特定部306が線形近似曲線を特定する方法は、例えば最小自乗法である。
第1補正部307は、第1積分部305が算出した速度V1(図8)の各タイミングの値から、第1基線特定部306が特定した第1基線E1(図9)により示される各タイミングの値を減算して補正速度を算出し、補正速度を示す補正速度データを生成する。図10は、第1補正部307が生成した補正速度V2を示すグラフである。
第2積分部308は、第1補正部307により生成された補正速度V2(図10)を時間領域で積分し変位量を算出し、算出した変位量を示す変位量データを生成する。図11は、第2積分部308が算出した変位量D1を示すグラフである。
第2基線特定部309は、第2積分部308が生成した変位量D1(図11)の線形近似曲線を第2基線として特定する。図12は、第2基線特定部309が特定した第2基線E2を示すグラフである。第2基線特定部309が線形近似曲線を特定する方法は、例えば最小自乗法である。
第2補正部310は、第2積分部308が算出した変位量D1(図11)の各タイミングの値から、第2基線特定部309が特定した第2基線E2(図12)により示される各タイミングの値を減算して第1補正変位量を算出し、算出した第1補正変位量を示す第1補正変位量データを生成する。図13は、第2補正部310が生成した第1補正変位量D2を示すグラフである。
第3基線特定部311は、第2補正部310が生成した第1補正変位量D2(図13)を平滑化した第3基線を特定する。第3基線は、主として、加速度計11の計測値を2階積分して算出される変位量に含まれる長周期の積分誤差を示す。図14は、第3基線特定部311が特定した第3基線E3を示すグラフである。
具体的には、第3基線特定部311は、例えば、第1補正変位量D2の移動平均値を第3基線E3の各タイミングの値として算出する。第3基線特定部311が移動平均値の算出に用いる時間長は、例えば通過期間T1の時間長と同程度の時間長である。
第3補正部312は、第2補正部310が算出した第1補正変位量D2(図13)の各タイミングの値から、第3基線特定部311が特定した第3基線E3(図14)により示される各タイミングの値を減算して第2補正変位量を算出し、算出した第2補正変位量を示す第2補正変位量データを生成する。図15は、第3補正部312が生成した第2補正変位量D3を示すグラフである。
第1演算部1231は、上記のように第2補正変位量データを生成する。第1演算部1231により生成される第2補正変位量データが示す変位量は、加速度計11の計測値から重力成分を除去した後、1階積分の後に積分誤差を除去し、さらに、2階積分の後に積分誤差(長周期の積分誤差)を除去して得られた値である。従って、単純に加速度計11の計測値を2階積分して算出される変位量と比較し、精度の高い値を示す。
ただし、変位量算出装置12が備える第2演算部1232は、第1演算部1231により生成される第2補正変位量データが示す変位量に残存する積分誤差をさらに除去することにより、より精度の高い変位量を算出する。
第2演算部1232の第2取得部313は、第1演算部1231から第2補正変位量データ(図15)を取得する。
第2平滑化部314は、第2補正変位量データが示す第2補正変位量D3を平滑化した平滑化変位量を算出し、算出した平滑化変位量データを生成する。図16は、第2平滑化部314が算出した平滑化変位量D4を示すグラフである。
具体的には、第2平滑化部314は、例えば、第2補正変位量D3(図15)の移動平均値を平滑化変位量D4として算出する。第2平滑化部314が移動平均値の算出に用いる時間長は、例えば0.5秒程度である。
制御点特定部315は、第4基線特定部316がスプライン曲線を特定するために用いる2つの制御点を特定する処理を行う。図17は、制御点特定部315が特定した第1の制御点(ボトムB3)及び第2の制御点(ボトムB4)を示すグラフである。
制御点特定部315は、第1の制御点及び第2の制御点を特定するために、まず、平滑化変位量D4に所定の時間長の移動窓をずらしながら重ね合わせ、移動窓内に、所定の規則で算出した上限閾値以上の値、又は、所定の規則で算出した下限閾値以下の値が存在する範囲(期間)をボトム出現期間T3として特定する。制御点特定部315が用いる移動窓の時間長は、例えば、通過期間T1の時間長の半分程度である。また、制御点特定部315が用いる上限閾値は、例えば、平滑化変位量D4の標準偏差σの所定数倍(例えば、+1.5σ)である。また、制御点特定部315が用いる下限閾値は、例えば、平滑化変位量D4の標準偏差σの所定数倍(例えば、−1.5σ)である。
制御点特定部315は、上記のように特定したボトム出現期間T3において、平滑化変位量D4が最大値を示す点をピークP2として特定する。続いて、制御点特定部315は、ボトム出現期間T3のうちピークP2のタイミング(ピークタイミング)より前の期間において、平滑化変位量D4が最小値を示す点(ボトムB3)を第1の制御点として特定する。また、制御点特定部315は、ボトム出現期間T3のうちピークP2のタイミング(ピークタイミング)より後の期間において、平滑化変位量D4が最小値を示す点(ボトムB4)を第2の制御点として特定する。
第4基線特定部316は、平滑化変位量D4のうち第1の制御点(ボトムB3)のタイミングより前の期間及び第2の制御点(ボトムB4)のタイミングより後の期間の値に基づき、第1の制御点と第2の制御点を制御点とするスプライン曲線を特定し、平滑化変位量D4(図16)の一部(例えば、第1の制御点のタイミングから第2の制御点のタイミングまでの期間の値)を、特定したスプライン曲線が示す値で置き換えた曲線を第4基線として特定し、特定した第4基線の値を示す基線データを生成する。
第4基線特定部316が特定するスプライン曲線は、例えば、第1の制御点(ボトムB3)と第2の制御点(ボトムB4)を通過する直線(1次スプライン曲線)である。図18は、第4基線特定部316が1次スプライン曲線を用いて特定した第4基線E4を示すグラフである。
なお、第4基線特定部316が特定するスプライン曲線は1次スプライン曲線に限られず、例えば、第1の制御点と第2の制御点を通過するn次スプライン曲線(nは2以上の整数)や、第1の制御点と第2の制御点の近傍を通過するが、少なくともこれらの一方を通過しないB−スプライン曲線等であってもよい。
第4補正部317は、第2補正変位量D3(図15)の各タイミングの値(第2補正変位量データが示す値)から、第4基線特定部316が特定した第4基線E4(図18)により示される各タイミングの値(基線データが示す値)を減算して第3補正変位量を算出し、算出した第3補正変位量を示す第3補正変位量データを生成する。図19は、第4補正部317が生成した第3補正変位量D5を示すグラフである。
第2演算部1232は、上記のように第3補正変位量データを生成する。第2演算部1232により生成される第3補正変位量データが示す変位量は、第1演算部1231により生成される第2補正変位量データが示す変位量に残存している積分誤差を除去したものである。従って、第3補正変位量データは、第2補正変位量データよりも高い精度の変位量を示す。
上述したように、変位量算出システム1によれば、橋梁9の上部構造92に加速度計11を設置することで橋梁9の上部構造92の変位量が特定される。
[変形例]
上述した実施形態は、本発明の技術的思想の範囲内で様々に変形することができる。以下にそれらの変形の例を示す。なお、以下に例示の変形例の2以上が組み合わせて採用されてもよい。
(1)上述した実施形態において、変位量算出装置12は1つの装置で構成されるものとしたが、本発明はこれに限られず、変位量算出装置12が連係動作する2以上の装置で構成されてもよい。例えば、変位量算出装置12が、インターネット等のネットワークを介してデータ通信を行う2以上のサーバ装置で構成され、それらのサーバ装置の各々が、演算部123が備える構成部の1以上を備える構成が採用されてもよい。
(2)上述した実施形態において、第1演算部1231は加速度を時間領域において2階積分し変位量を算出するものとしたが、本発明はこれに限られず、第1演算部1231が加速度を周波数領域において2階積分し変位量を算出してもよい。
(3)上述した実施形態において、第1演算部1231が備える構成部は例示であって、第1演算部1231は加速度データを用いて変位量データを生成する限り、第1演算部1231がどのような構成部を備えてもよい。例えば、第1演算部1231が、第2基線特定部309、第2補正部310、第3基線特定部311及び第3補正部312を備えず、第1演算部1231が第2演算部1232に対し、変位量D1(図11)を示す変位量データを引き渡す構成が採用されてもよい。
(4)上述した実施形態において、制御点特定部315は平滑化変位量D4(図17)が最大値を示す点(ピークP2)のタイミングをピークタイミングとして特定し、ピークタイミングの前の期間において平滑化変位量D4が最小値を示す点(ボトムB3)を第1の制御点、また、ピークタイミングの後の期間において平滑化変位量D4が最小値を示す点(ボトムB4)を第2の制御点として特定するものとした。本発明において第1の制御点及び第2の制御点を特定する方法はこれに限られない。
すなわち、制御点特定部315は、橋梁9が車両Cの荷重を受けて移動する方向を正方向とする場合に、平滑化変位量データが示す変位量の所定の時間長における変化率が所定の閾値以上で維持される期間の開始タイミングの変位量を第1の制御点として特定し、当該期間に後続する期間であって、平滑化変位量データが示す変位量の所定の時間長における変化率が所定の閾値以下で維持される期間の終了タイミングの変位量を第2の制御点として特定する限り、いかなる方法で第1の制御点及び第2の制御点を特定してもよい。
例えば、制御点特定部315は、平滑化変位量D4が最大値を示す点(ピークP2)のタイミングをピークタイミングとして特定する代わりに、平滑化変位量D4が最大値を示すタイミングを含む期間をピーク期間として特定し、ピーク期間より前の期間において平滑化変位量D4が最小値を示すタイミングを第1の制御点のタイミングとして、また、ピーク期間より後の期間において平滑化変位量D4が最小値を示すタイミングを第2の制御点のタイミングとして特定してもよい。制御点特定部315がピーク期間を特定する方法としては、例えば、平滑化変位量D4が、平滑化変位量D4の標準偏差σの所定倍(例えば2σ)を超える値を示す期間をピーク期間として特定する方法などが例として挙げられる。
また、制御点特定部315がピークP2のタイミング(ピークタイミング)、又は、ピークタイミングを含む期間(ピーク期間)を特定することなく、第1の制御点及び第2の制御点を特定してもよい。制御点特定部315がピークタイミング又はピーク期間を特定せずに第1の制御点及び第2の制御点を特定する方法の一例を以下に説明する。
変形例(3)において例示した、第1演算部1231が、第2基線特定部309、第2補正部310、第3基線特定部311、及び、第3補正部312を備えない構成においては、第2取得部313は変位量D1(図11)を示す変位量データを取得する。この場合、第2平滑化部314が生成する平滑化変位量D6のグラフを図20に示す。
制御点特定部315は、まず、平滑化変位量D6の所定の時間長(例えば、0.5〜1秒間程の時間長)における変化率が所定の閾値(例えば、0.1mm/秒程度)以上で維持される期間T4を特定し、期間T4の開始タイミングの変位量を示す点F1を第1の制御点として特定する。
続いて、制御点特定部315は、期間T4に後続する期間であって、平滑化変位量D6の所定の時間長(例えば、0.5〜1秒間程の時間長)における変化率が所定の閾値(例えば、−0.1mm/秒程度)以下で維持される期間T5を特定し、期間T5の終了タイミングの変位量を示す点F2を第2の制御点として特定する。
(5)上述した実施形態において、制御点特定部315が、第2取得部313が取得した変位量データに補正を加えたデータを平滑化したデータを用いて第1の制御点及び第2の制御点を特定してもよい。
この変形例を実現する構成の一例として、例えば、第1演算部1231が、第2基線特定部309、第2補正部310、第3基線特定部311及び第3補正部312を備えず、制御点特定部315が、第2基線特定部309、第2補正部310、第3基線特定部311及び第3補正部312を備えるとともに、第2平滑化部314と同様の処理を行う第3平滑化部を備える構成が挙げられる。
この場合、第2取得部313は変位量D1(図11)を示す変位量データを取得する。制御点特定部315が備える第2基線特定部309は、第2取得部313が取得した変位量D1(図11)の線形近似曲線を第2基線E2(図12)として特定する。制御点特定部315が備える第2補正部310は、変位量D1(図11)の各タイミングの値から第2基線E2(図12)により示される各タイミングの値を減算して第1補正変位量D2(図13)を算出する。
制御点特定部315が備える第3基線特定部311は、第1補正変位量D2(図13)を平滑化した第3基線E3(図14)を生成する。制御点特定部315が備える第3補正部312は、第1補正変位量D2(図13)の各タイミングの値から第3基線E3(図14)により示される各タイミングの値を減算して第2補正変位量D3(図15)を算出する。
制御点特定部315が備える第3平滑化部は、第2補正変位量D3(図15)を平滑化した平滑化変位量D4(図16)を生成する。制御点特定部315は、平滑化変位量D4(図16)が最大値となるピークP2を特定し、ピークP2の前後のタイミングで平滑化変位量D4が最小値となるボトムB3及びB4のタイミングを第1のタイミング及び第2のタイミングとして特定する。続いて、制御点特定部315は、第2平滑化部314により生成された平滑化変位量D6(図20)のうち、第1のタイミングの平滑化変位量を第1の制御点F1として特定し、第2のタイミングの平滑化変位量を第2の制御点F2として特定する。
(6)上述した実施形態においては、平滑化の方法として移動平均が用いられるものとしたが、移動平均に代えて、移動平均以外のローパスフィルタ処理が採用されてもよい。また、上述した実施形態において、具体的に示した時間長等の数値は例示であって、他の数値が採用されてもよい。
(7)上述した実施形態において、一部の処理が省略されてもよい。例えば、第1基線特定部306及び第1補正部307により行われる1階積分値の線形近似曲線による補正が最終的な変位量に与える影響が小さい場合には、第1基線特定部306及び第1補正部307による処理が省略されてもよい。
(8)上述した実施形態において、一部の処理の順序が変更又は統合されてもよい。例えば、第2基線特定部309及び第2補正部310により行われる処理と、第3基線特定部311及び第3補正部312により行われる処理の順序が逆であってもよい。すなわち、第2積分部308により算出された変位量に対し、第3基線特定部311及び第3補正部312による補正が行われた後、第2基線特定部309及び第2補正部310による補正が行われてもよい。また、第2基線特定部309と第3基線特定部311を統合し、第2基線と第3基線を加算した基線を特定する基線特定部が採用されてもよい。この場合、第2補正部310と第3補正部312も統合される。
(9)上述した実施形態において、通過期間特定部303及び解析期間特定部304の処理は、他の方法により代替されてもよい。例えば、車両Cの所定位置の通過を検知するセンサを橋梁9に取り付け、当該センサの検知結果に基づき通過期間及び解析期間の特定が行われてもよい。
(10)上述した実施形態において、一部の処理が計算負荷を軽減するために簡易化されてもよい。例えば、第4基線特定部316が、スプライン曲線の特定を行う際に、平滑化変位量D4の全てを用いる代わりに、例えば平滑化変位量D4のサンプルの一部を間引いたもの(例えば、1/4に間引いたもの)を用いてもよい。
(11)上述した実施形態において、コンピュータ10が変位量算出装置12を実現するために実行するプログラムは、例えばインターネット等のネットワークを介してコンピュータ10にダウンロードされてもよいし、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に持続的に記録されて配布され、当該記録媒体からコンピュータ10に読み取られてもよい。
1…変位量算出システム、9…橋梁、10…コンピュータ、11…加速度計、12…変位量算出装置、91…下部構造、92…上部構造、101…メモリ、102…プロセッサ、103…通信インタフェース、121…受信部、122…記憶部、123…演算部、301…第1取得部、302…第1平滑化部、303…通過期間特定部、304…解析期間特定部、305…第1積分部、306…第1基線特定部、307…第1補正部、308…第2積分部、309…第2基線特定部、310…第2補正部、311…第3基線特定部、312…第3補正部、313…第2取得部、314…第2平滑化部、315…制御点特定部、316…第4基線特定部、317…第4補正部、1231…第1演算部、1232…第2演算部

Claims (8)

  1. 橋梁の所定位置を車両が通過する期間を含む期間に前記所定位置において加速度計が継続的に計測した加速度の計測値を用いて算出された前記所定位置における前記橋梁の変位量の経時変化を示す変位量データを取得する取得部と、
    前記変位量データを平滑化して平滑化変位量データを生成する平滑化部と、
    前記橋梁が車両の荷重を受けて移動する方向を正方向とする場合に、前記平滑化変位量データが示す変位量の所定の時間長における変化率が所定の閾値以上で維持される期間の開始タイミングの変位量を第1の制御点として特定し、当該期間に後続する期間であって、前記平滑化変位量データが示す変位量の所定の時間長における変化率が所定の閾値以下で維持される期間の終了タイミングの変位量を第2の制御点として特定する制御点特定部と、
    前記第1の制御点と前記第2の制御点を制御点とするスプライン曲線を特定し、前記平滑化変位量データの一部を前記スプライン曲線が示すデータで置き換えたデータを基線データとして特定する基線特定部と、
    前記変位量データから前記基線データを減じて補正変位量データを生成する補正部と
    を備える変位量算出システム。
  2. 前記制御点特定部は、前記平滑化変位量データが示す変位量が最大値を示すタイミングをピークタイミングとして特定し、
    前記制御点特定部は、前記平滑化変位量データが示す変位量が前記ピークタイミングより前の期間において最小値を示すタイミングを前記第1の制御点のタイミングとして特定し、
    前記制御点特定部は、前記平滑化変位量データが示す変位量が前記ピークタイミングより後の期間において最小値を示すタイミングを前記第2の制御点のタイミングとして特定する
    請求項1に記載の変位量算出システム。
  3. 前記制御点特定部は、前記平滑化変位量データが示す変位量が最大値を示すタイミングを含む期間をピーク期間として特定し、
    前記制御点特定部は、前記平滑化変位量データが示す変位量が前記ピーク期間より前の期間において最小値を示すタイミングを前記第1の制御点のタイミングとして特定し、
    前記制御点特定部は、前記平滑化変位量データが示す変位量が前記ピーク期間より後の期間において最小値を示すタイミングを前記第2の制御点のタイミングとして特定する
    請求項1に記載の変位量算出システム。
  4. 前記制御点特定部は、前記変位量データに補正を加えたデータを平滑化したデータを用いて、前記第1の制御点及び前記第2の制御点を特定する
    請求項1に記載の変位量算出システム。
  5. 前記基線特定部は、前記第1の制御点と前記第2の制御点を制御点とする前記スプライン曲線として、1次スプライン曲線を特定する
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の変位量算出システム。
  6. 前記基線特定部は、前記第1の制御点と前記第2の制御点を制御点とする前記スプライン曲線として、前記第1の制御点及び前記第2の制御点の少なくとも一方を通過しないスプライン曲線を特定する
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の変位量算出システム。
  7. コンピュータに、
    橋梁の所定位置を車両が通過する期間を含む期間に前記所定位置において加速度計が継続的に計測した加速度の計測値を用いて算出された前記所定位置における前記橋梁の変位量の経時変化を示す変位量データを取得する処理と、
    前記変位量データを平滑化して平滑化変位量データを生成する処理と、
    前記橋梁が車両の荷重を受けて移動する方向を正方向とする場合に、前記平滑化変位量データが示す変位量の所定の時間長における変化率が所定の閾値以上で維持される期間の開始タイミングの変位量を第1の制御点として特定し、当該期間に後続する期間であって、前記平滑化変位量データが示す変位量の所定の時間長における変化率が所定の閾値以下で維持される期間の終了タイミングの変位量を第2の制御点として特定する処理と、
    前記第1の制御点と前記第2の制御点を制御点とするスプライン曲線を特定し、前記平滑化変位量データの一部を前記スプライン曲線が示すデータで置き換えたデータを基線データとして特定する処理と、
    前記変位量データから前記基線データを減じて補正変位量データを生成する処理と
    を実行させるためのプログラム。
  8. コンピュータに、
    橋梁の所定位置を車両が通過する期間を含む期間に前記所定位置において加速度計が継続的に計測した加速度の計測値を用いて算出された前記所定位置における前記橋梁の変位量の経時変化を示す変位量データを取得する処理と、
    前記変位量データを平滑化して平滑化変位量データを生成する処理と、
    前記橋梁が車両の荷重を受けて移動する方向を正方向とする場合に、前記平滑化変位量データが示す変位量の所定の時間長における変化率が所定の閾値以上で維持される期間の開始タイミングの変位量を第1の制御点として特定し、当該期間に後続する期間であって、前記平滑化変位量データが示す変位量の所定の時間長における変化率が所定の閾値以下で維持される期間の終了タイミングの変位量を第2の制御点として特定する処理と、
    前記第1の制御点と前記第2の制御点を制御点とするスプライン曲線を特定し、前記平滑化変位量データの一部を前記スプライン曲線が示すデータで置き換えたデータを基線データとして特定する処理と、
    前記変位量データから前記基線データを減じて補正変位量データを生成する処理と
    を実行させるためのプログラムを持続的に記録するコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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