JP6660725B2 - パストライザ及び散水温度制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液体が充填された容器を搬送する搬送手段、前記搬送手段による前記容器の搬送方向に沿って配設された複数の散水部及び前記各散水部の下方に配設され前記各散水部から散水された水を貯水する複数の貯水部を備え、前記搬送手段により搬送される前記容器に向けて前記散水部ごとに異なる温度の水を散水することにより、前記容器の搬送方向に沿って上流側から順に、搬送された前記容器を昇温する昇温領域、昇温された前記容器を保温する保温領域及び保温された前記容器を降温する降温領域が構成されたパストライザ及び散水温度制御方法に関するものである。
液体が充填された容器を熱処理するための装置であるパストライザは、一般に、容器を搬送する搬送コンベヤの上方に散水ノズルが、そして下方に貯水タンクが設置され、この貯水タンク内の水をポンプにより散水ノズルに送って容器に散水し、散水された水を貯水タンクに環流させるようになっている。
パストライザでは、それぞれ散水温度が異なる複数の散水領域を有している。これら各散水領域において容器に水を散水して貯水タンクに環流させると、散水された水は容器と熱交換されるため、各散水領域の貯水タンク内の水が時間の経過とともに温度が上昇し、又は下降してしまう。
そこで、各貯水タンクに加熱蒸気と冷却水の供給配管を接続し、貯水タンク内の水の温度が下降したら加熱蒸気を供給し、温度が上昇した場合には冷却水を供給することにより、各散水領域の水の温度を設定温度に維持するように制御している。
このような水の温度制御をするにあたり、特許文献1に示すパストライザは、それぞれ散水温度が異なる複数の散水領域を有し、第1貯水部3Gに貯水された水を第7散水ノズル4Aに送水し、第7貯水部3Aに貯水された水を第1領域の散水ノズル4Gに送水するような循環手段を有することにより、加熱蒸気や冷却水の使用量の低減を達成している。なお、当該説明における符号は特許文献1におけるものである。
特開2011−136740号公報
パストライザの運転中には、いずれの散水領域にも容器が存在しない状況や、一部の散水領域にのみ容器が存在する状況が発生する。例えば、運転開始直後には搬送方向下流側の散水領域に容器が存在しない。また、運転終了直前には搬送方向上流側の散水領域に容器が存在せず、最終的にすべての散水領域に容器が存在しなくなる。容器が存在しない散水領域においては、散水された水と容器との間の熱交換が行われないため、散水された水の温度の低下がない、又はあっても少ない。
このように、容器が存在しないときにも、昇温領域の貯水タンクに貯水された水の温度を、散水に適した温度にするために、加熱蒸気を供給したり、冷却水を供給したりするのはエネルギーの無駄である。
本発明の目的は、熱処理の対象となる容器の搬送状態に応じて、余分な温度調節を停止して省エネを達成できるパストライザ及び散水温度制御方法を提供することにある。
上述の目的を達成するための、本発明によるパストライザの特徴構成は、液体が充填された容器を搬送する搬送手段、前記搬送手段による前記容器の搬送方向に沿って配設された複数の散水部及び前記各散水部の下方に配設され前記各散水部から散水された水を貯水する複数の貯水部を備え、前記搬送手段により搬送される前記容器に向けて前記散水部ごとに異なる温度の水を散水することにより、前記容器の搬送方向に沿って上流側から順に、搬送された前記容器を昇温する昇温領域、昇温された前記容器を保温する保温領域及び保温された前記容器を降温する降温領域が構成されたパストライザであって、前記昇温領域の貯水部に貯水された水を前記降温領域の散水部に送水する低温経路及び前記降温領域の貯水部に貯水された水を前記昇温領域の散水部に送水する高温経路を有する循環手段、少なくとも前記昇温領域及び前記降温領域に散水される水に加熱蒸気を供給する加熱手段、少なくとも前記昇温領域及び前記降温領域に散水される水に系外から冷却水を供給する冷却手段並びに前記加熱手段による加熱蒸気の供給及び停止の制御、並びに前記冷却手段による冷却水の供給及び停止の制御をする制御手段を備え、前記制御手段は、前記昇温領域の運転状態を、前記高温経路を介して前記降温領域から前記昇温領域へと送水される水を前記昇温領域における散水に適した温度に調節するために前記加熱手段及び前記冷却手段を制御する加熱運転状態、又は前記加熱手段及び前記冷却手段の制御を停止する非加熱運転状態に切り替え可能に構成されるとともに、前記降温領域の運転状態を、前記低温経路を介して前記昇温領域から前記降温領域へと送水される水を前記降温領域における散水に適した温度に調節するために前記加熱手段及び前記冷却手段を制御する冷却運転状態、又は前記加熱手段及び前記冷却手段の制御を停止する非冷却運転状態に切り替え可能に構成され、前記容器が前記昇温領域及び前記降温領域の両方に存在するときは、前記昇温領域の運転状態を加熱運転状態とするとともに前記降温領域の運転状態を冷却運転状態とし、前記容器が前記昇温領域及び前記降温領域の両方に存在しない、又は一方にしか存在しないときは、少なくとも、前記昇温領域の運転状態を非加熱運転状態とする、又は前記降温領域の運転状態を非冷却運転状態とするように構成されている点にある。
容器が昇温領域及び降温領域の両方に存在しないときに、例えば、昇温領域の運転状態を加熱運転状態としながらも、降温領域の運転状態を非冷却運転状態とすると、少なくとも降温領域における散水の温度管理を停止することができるため、省エネを達成できる。
また、容器が昇温領域及び降温領域の両方に存在しないときに、例えば、降温領域の運転状態を冷却運転状態としながらも、昇温領域の運転状態を非加熱運転状態とすると、少なくとも昇温領域における散水の温度管理を停止することができるため、省エネを達成できる。
さらに、容器が昇温領域及び降温領域の両方に存在しないときに、例えば、昇温領域の運転状態を非加熱運転状態とするとともに、降温領域の運転状態を非冷却運転状態とすると、昇温領域及び降温領域における散水の温度管理を停止することができるため、省エネを達成できる。
本発明においては、前記搬送手段により搬送されている容器を検出可能な容器検出部を備え、前記制御手段は、前記容器検出部からの検出信号に基づいて、前記搬送手段により搬送されている前記容器の現在位置を算出するとともに、少なくとも前記昇温領域又は前記降温領域へ搬送されている容器の有無を判断可能に構成されるとともに、前記昇温領域の運転状態が非加熱運転状態にあるときに、前記昇温領域へ搬送されている容器が有ると判断したときは、前記容器が前記昇温領域に到達するまでに、前記昇温領域の運転状態を加熱運転状態に切り替えるように構成されていると好適である。
昇温領域における散水の温度の調節をしていない状態であっても、昇温領域へ搬送されている容器が有ると判断したときは、容器が昇温領域へ到達するまでに、昇温領域における散水に適した温度に調節するため、容器を確実に昇温できる。
本発明においては、前記制御手段は、前記昇温領域の運転状態が加熱運転状態にあるときに、前記昇温領域へ搬送されている容器が無いと判断したときは、前記容器が前記昇温領域を通過するのを待って、前記昇温領域の運転状態を前記非加熱運転状態に切り替えるように構成されていると好適である。
昇温領域に容器が無いときは、昇温領域において散水される水の温度調節が不要である。昇温領域における散水の温度の調節をしている状態にあるときに、昇温領域から容器が無くなった場合は、加熱手段及び冷却手段の余分な制御をなくすことにより、省エネが達成できる。
本発明においては、前記制御手段は、前記降温領域の運転状態が非冷却運転状態にあるときに、前記降温領域へ搬送されている容器が有ると判断したときは、前記容器が前記降温領域に到達するまでに、前記降温領域の運転状態を冷却運転状態に切り替えるように構成されていると好適である。
降温領域における散水の温度の調節をしていない状態であっても、降温領域へ搬送されている容器が有ると判断したときは、容器が降温領域へ到達するまでに、降温領域における散水に適した温度に調節するため、容器を確実に降温できる。
本発明においては、前記制御手段は、前記降温領域の運転状態が冷却運転状態にあるときに、前記降温領域へ搬送されている容器が無いと判断したときは、前記容器が前記降温領域を通過するのを待って、前記降温領域の運転状態を非冷却運転状態に切り替えるように構成されていると好適である。
降温領域に容器が無いときは、降温領域において散水される水の温度調節が不要である。降温領域における散水の温度の調節をしている状態にあるときに、降温領域から容器が無くなった場合は、加熱手段及び冷却手段の余分な制御をなくすことにより、省エネが達成できる。
本発明においては、前記昇温領域は、前記容器を徐々に加熱する予熱領域及び前記予熱領域により加熱された前記容器をさらに加熱する加熱領域を有し、前記降温領域は、前記容器を徐々に冷却する徐冷領域及び前記徐冷領域により冷却された前記容器をさらに冷却する冷却領域を有し、前記低温経路は、前記予熱領域の貯水部に貯水された水を前記徐冷領域の散水部に送水し、前記高温経路は、前記徐冷領域の貯水部に貯水された水を前記予熱領域の散水部に送水するように構成されていると好適である。
容器の熱処理を行うにあたり、昇温領域、保温領域及び降温領域において散水する水の温度を細分化することにより散水する水の温度の制御性を向上させている。これにより、殺菌温度の精度の向上が達成される。
さらに、本発明においては、前記予熱領域は、前記容器の搬送方向に沿って上流側から順に、第一予熱領域及び第二予熱領域を有し、前記徐冷領域は、前記容器の搬送方向に沿って上流側から順に、第一徐冷領域及び第二徐冷領域を有し、前記低温経路は、前記第一予熱領域の貯水部に貯水された水を前記第二徐冷領域の散水部に送水する第一低温経路及び前記第二予熱領域の貯水部に貯水された水を前記第一徐冷領域の散水部に送水する第二低温経路を有し、前記高温経路は、前記第二徐冷領域の貯水部に貯水された水を前記第一予熱領域の散水部に送水する第一高温経路及び前記第一徐冷領域の貯水部に貯水された水を前記第二予熱領域の散水部に送水する第二高温経路を有すると好適である。
容器の熱処理を行うにあたり、昇温領域、保温領域及び降温領域において散水する水の温度をさらに細分化することにより散水する水の温度の制御性を向上させている。これにより、殺菌温度の精度の向上が達成される。
また、容器の熱処理を行うにあたり、昇温領域の一部及び降温領域の一部において、散水される水を相互に循環させることにより、散水する水の温度を制御するための加熱蒸気及び冷却水の供給量を減らすことができるため、省エネを達成できる。
上述の目的を達成するための、本発明による散水温度制御方法の特徴構成は、液体が充填された容器を搬送しながら前記容器に向けて段階的に異なる温度の水を散水することで、前記容器の搬送方向に沿って上流側から順に、搬送される前記容器を昇温する昇温工程を実行可能な昇温領域、昇温された前記容器を保温する保温工程を実行可能な保温領域及び保温された前記容器を降温する降温工程を実行可能な降温領域を備えたパストライザの散水温度制御方法であって、前記昇温工程において使用された水を前記降温工程において利用し、前記降温工程において使用された水を前記昇温工程において利用するにあたり、前記昇温工程の実行中及び前記降温工程の実行中は、前記昇温工程における利用に適した温度に調節するために、前記降温工程において使用された水を加熱及び冷却する加熱運転工程を実行するとともに、前記降温工程における利用に適した温度に調節するため、前記昇温工程において使用された水を加熱及び冷却する冷却運転工程を実行し、前記昇温工程を実行していないとき及び前記降温工程を実行していないとき、又は前記昇温工程若しくは前記降温工程の一方のみを実行するときは、少なくとも、前記降温工程において使用された水の加熱及び冷却を停止する非加熱運転工程を実行する、又は前記昇温工程において使用された水の加熱及び冷却を停止する非冷却運転工程を実行する点にある。
容器に昇温工程及び降温工程の両方を実行する必要がないときに、例えば、昇温工程における利用に適した温度に調節するために、降温工程において使用された水を加熱及び冷却する加熱運転工程を実行しながらも、昇温工程において使用された水の加熱及び冷却を停止する非冷却運転工程を実行することで、少なくとも降温領域における散水の温度管理を停止することができるため、省エネを達成できる。
また、容器に昇温工程及び降温工程の両方を実行する必要がないときに、例えば、降温工程における利用に適した温度に調節するため、昇温工程において使用された水を加熱及び冷却する冷却運転工程を実行しながらも、昇温工程において使用された水の加熱及び冷却を停止する非冷却運転工程を実行することで、少なくとも昇温領域における散水の温度管理を停止することができるため、省エネを達成できる。
さらに、容器に昇温工程及び降温工程の両方を実行する必要がないときに、例えば、降温工程において使用された水の加熱及び冷却を停止する非加熱運転工程を実行するとともに、昇温工程において使用された水の加熱及び冷却を停止する非冷却運転工程を実行することで、昇温領域及び降温領域における散水の温度管理を停止することができるため、省エネを達成できる。
本発明においては、搬送される前記容器を検出する検出工程と、前記検出工程による検出結果に基づいて搬送されている前記容器の現在位置を算出する算出工程と、前記算出工程による算出結果に基づいて少なくとも前記昇温領域又は前記降温領域に搬送されている容器の有無を判断する判断工程を備え、前記非加熱運転工程の実行中に、前記判断工程により前記昇温領域へ搬送されている容器が有ると判断されたときは、前記容器が前記昇温領域に到達するまでに、前記加熱運転工程を実行すると好適である。
非加熱運転工程の実行中であり、昇温領域における散水の温度の調節をしていない状態であっても、判断工程により昇温領域へ搬送されている容器が有ると判断されたときは、容器が前記昇温領域へ到達するまでに、昇温領域における散水に適した温度に調節するため、容器を確実に昇温できる。
本発明においては、前記加熱運転工程の実行中に、前記判断工程により前記昇温領域へ搬送されている容器が無いと判断されたときは、前記容器が前記昇温領域を通過するのを待って、前記非加熱運転工程を実行すると好適である。
昇温領域に容器が無いときは、昇温領域において散水される水の温度調節が不要である。加熱運転工程の実行中に、昇温領域から容器が無くなった場合は、加熱手段及び冷却手段の余分な制御をなくすことにより、省エネが達成できる。
本発明においては、前記非冷却運転工程の実行中に、前記判断工程により前記降温領域へ搬送されている容器が有ると判断されたときは、前記容器が前記降温領域に到達するまでに、前記冷却運転工程を実行すると好適である。
非冷却運転工程の実行中であり、降温領域における散水の温度の調節をしていない状態であっても、判断工程により降温領域へ搬送されている容器が有ると判断されたときは、容器が降温領域へ到達するまでに、降温領域における散水に適した温度に調節するため、容器を確実に降温できる。
本発明においては、前記冷却運転工程の実行中に、前記判断工程により前記降温領域へ搬送されている容器が無いと判断されたときは、前記容器が前記降温領域を通過するのを待って、前記非冷却運転工程を実行すると好適である。
降温領域に容器が無いときは、降温領域において散水される水の温度調節が不要である。冷却運転工程の実行中に、降温領域から容器が無くなった場合は、加熱手段及び冷却手段の余分な制御をなくすことにより、省エネが達成できる。
本発明においては、前記昇温工程は、前記容器を徐々に加熱する予熱工程及び前記予熱工程により加熱された前記容器をさらに加熱する加熱工程を有し、前記降温工程は、前記容器を徐々に冷却する徐冷工程及び前記徐冷工程により冷却された前記容器をさらに冷却する冷却工程を有し、前記予熱工程において使用された水を前記徐冷工程において利用し、前記徐冷工程において使用された水を前記予熱工程において利用すると好適である。
容器の熱処理を行うにあたり、昇温領域、保温領域及び降温領域において散水する水の温度を細分化することにより散水する水の温度の制御性を向上させている。これにより、殺菌温度の精度の向上が達成される。
本発明においては、前記予熱工程は、前記容器の搬送方向に沿って上流側から順に、第一予熱工程及び第二予熱工程を有し、前記徐冷工程は、前記容器の搬送方向に沿って上流側から順に、第一徐冷工程及び第二徐冷工程を有し、前記第一予熱工程において使用された水を前記第二徐冷工程において利用する、及び前記第二予熱工程において使用された水を前記第一徐冷工程において利用するとともに、前記第二徐冷工程において使用された水を前記第一予熱工程において利用する、及び前記第一徐冷工程において使用された水を前記第二予熱工程において利用すると好適である。
容器の熱処理を行うにあたり、昇温領域、保温領域及び降温領域において散水する水の温度をさらに細分化することにより散水する水の温度の制御性を向上させている。これにより、殺菌温度の精度の向上が達成される。
また、容器の熱処理を行うにあたり、昇温領域の一部及び降温領域の一部において、散水される水を相互に循環させることにより、散水する水の温度を制御するための加熱蒸気及び冷却水の供給量を減らすことができるため、省エネを達成できる。
パストライザの概略図 パストライザの要部説明図 パストライザの要部説明図 パストライザの要部説明図 パストライザの要部説明図
以下に、本発明によるパストライザの実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、パストライザ100は、液体が充填された容器1に熱処理を行う装置であり、容器1を搬送する搬送手段2、搬送手段2による容器1の搬送方向に沿って容器1の搬送経路の上方に配設された八つの散水部3(3A―3H)及び各散水部3(3A―3H)の下方に配設され各散水部3(3A―3H)から散水された水を貯水する八つの貯水部4(4A―4H)等を備えている。
搬送手段2は、搬送コンベアから構成され、各散水部3(3A―3H)はそれぞれ複数の散水ノズルから構成され、各貯水部4(4A―4H)はそれぞれ貯水タンクから構成されている。なお、容器1は単一の容器1を指すこともあるし、熱処理が行われる1ロットの容器群を指すこともある。
パストライザ100には、搬送手段2により搬送される容器1に向けて散水部3(3A―3H)ごとに異なる温度の水を散水して、水と容器1とを熱交換させることにより、容器1の搬送方向に沿って上流側から順に、搬送された容器1を昇温する昇温領域10、昇温された容器を保温する保温領域20及び保温された容器1を降温する降温領域30が構成されている。なお、図示はしていないが、降温領域30の下流側に、降温領域30の散水温度より低い温度の水により容器1を洗浄する洗浄領域を備えてもよい。
本実施形態においては、散水部3A及び貯水部4A、散水部3B及び貯水部4B並びに散水部3C及び貯水部4Cが昇温領域10を構成し、散水部3D及び貯水部4D並びに散水部3E及び貯水部4Cが保温領域20を構成し、散水部3F及び貯水部4F、散水部3G及び貯水部4G並びに散水部3H及び貯水部4Hが降温領域30を構成する。
昇温領域10は、搬送された容器1よりも高温の水を散水して容器1を昇温する散水領域である。
昇温領域10は、容器1の搬送方向に沿って上流側から順に、第一予熱領域11、第二予熱領域12、及び加熱領域13とを有している。
第一予熱領域11及び第二予熱領域12は、下流側の加熱領域13において比較的高温の水を容器1に散水して加熱を行うために、徐々に容器1の温度を上昇させるために設けられている。
加熱領域13は、第二予熱領域12により加熱された容器1をさらに加熱するために設けられている。
本実施形態においては、散水部3A及び貯水部4Aが第一予熱領域11を構成し、散水部3B及び貯水部4Bが第二予熱領域12を構成し、散水部3C及び貯水部4Cが加熱領域13を構成する。
第一予熱領域11においては、常温のまま搬送されてきた容器1に約35℃の水を散水する。この散水により常温の容器1は約25℃まで昇温され、散水された水の温度は数度低下する。
第二予熱領域12においては、第一予熱領域11から搬送されてきた容器1に約45℃の水を散水する。この散水により約25℃の容器1は約36℃まで昇温され、散水された水の温度は数度低下する。
加熱領域13においては、第二予熱領域12から搬送されてきた容器1に約70℃の水を散水する。この散水により約36℃の容器1は約70℃まで昇温され、散水された水の温度は数度低下する。
保温領域20は、昇温領域10において散水された水よりも低温の水を散水することにより昇温された容器1の温度を所定の殺菌温度に維持する散水領域である。
保温領域20は、容器1の搬送方向に沿って上流側から順に、第一保温領域21及び第二保温領域22を有している。
第一保温領域21及び第二保温領域22は、昇温領域10において昇温された容器1に段階に異なる温度の水を散水することにより、容器1の温度を所定の殺菌温度に維持するために設けられている。
本実施形態においては、散水部3D及び貯水部4Dが第一保温領域21を構成し、散水部3E及び貯水部4Eが第二保温領域22を構成する。
第一保温領域21においては、加熱領域13から搬送されてきた容器1に約63℃の水を散水する。この散水により約65℃の容器1は約63℃程度に維持され、散水された水の温度は数度低下する。
第二保温領域22においては、第一保温領域21から搬送されてきた容器1に約63℃の水を散水する。この散水により約63℃の容器1は約60℃程度に維持され、散水された水の温度は数度低下する。
降温領域30は、保温領域20において散水された水よりもさらに低温の水を散水することにより容器1を降温する散水領域である。
降温領域30は、容器1の搬送方向に沿って上流側から順に、第一徐冷領域31、第二徐冷領域32及び冷却領域33とを有している。
第一徐冷領域31及び第二徐冷領域32は、下流側の冷却領域33から系外へと搬送される容器1を常温に近い温度まで冷却できるように、徐々に容器1の温度を降下させるように構成されている。
冷却領域33は、第二徐冷領域32により冷却された容器1をさらに冷却するために設けれている。
本実施形態においては、散水部3F及び貯水部4Fが第一徐冷領域31を構成し、散水部3G及び貯水部4Gが第二徐冷領域32を構成し、散水部3H及び貯水部4Hが冷却領域33を構成する。
第一徐冷領域31においては、保温領域20において保温された容器1に約43℃の水を散水する。この散水により約60℃の容器1は約53℃程度に降温され、散水された水の温度は数度上昇する。
第二徐冷領域32においては、第一徐冷領域31から搬送されてきた容器1に約33℃の水を散水する。この散水により約53℃の容器1は約42℃程度に降温され、散水された水の温度は数度上昇する。
冷却領域33においては、第二徐冷領域32から搬送されてきた容器1に約30℃の水を散水する。この散水により約42℃の容器1は約39℃程度に降温され、散水された水の温度は数度上昇する。
さらに、パストライザ100は、各貯水部4(4A―4H)に貯水された水を所定の散水部3(3A―3H)に循環させるための相互循環手段及び自己循環手段を備えている。
前記相互循環手段及び前記自己循環手段は、各貯水部4(4A―4H)と所定の各散水部3(3A―3H)とを接続する配管、前記配管中に配設されたポンプ及びバルブ等から構成されている。
前記相互循環手段は、低温経路40及び高温経路50を有している。
低温経路40は、第一予熱領域11の貯水部4Aに貯水された水を第二徐冷領域32の散水部3Gに送水する第一低温経路41及び第二予熱領域12の貯水部4Bに貯水された水を第一徐冷領域31の散水部3Fに送水する第二低温経路42を有している。
高温経路50は、第二徐冷領域32の貯水部4Gに貯水された水を第一予熱領域11の散水部3Aに送水する第一高温経路51及び第一徐冷領域31の貯水部4Fに貯水された水を第二予熱領域12の散水部3Bに送水する第二高温経路52を有している。
つまり、前記相互循環手段が、本発明にかかる、昇温領域10の貯水部4A,4Bに貯水された水を降温領域30の散水部3G,3Fに送水する低温経路40及び降温領域30の貯水部4G,4Fに貯水された水を昇温領域10の散水部3A,3Bに送水する高温経路50を有する循環手段を構成する。
前記自己循環手段は、加熱経路60、第一保温経路61、第二保温経路62及び冷却経路63を有している。
加熱経路60は、加熱領域13の貯水部4Cに貯水された水を加熱領域13の散水部3Cに送水する経路である。
第一保温経路61は、第一保温領域21の貯水部4Dに貯水された水を第一保温領域21の散水部3Dに送水する経路である。
第二保温経路62は、第二保温領域22の貯水部4Eに貯水された水を第二保温領域22の散水部3Eに送水する経路である。
冷却経路63は、冷却領域33の貯水部4Hに貯水された水を冷却領域33の散水部3Hに送水する経路である。
各貯水部4(4A―4H)には、各貯水部4(4A―4H)に貯水された水に加熱蒸気を供給する加熱手段7(7A―7H)及び各貯水部4(4A―4H)に貯水された水に系外から冷却水を供給する冷却手段8(8A―8H)が接続されている。
加熱手段7(7A―7H)は、各貯水部4(4A―4H)に接続された蒸気管及び前記蒸気管に接続された蒸気発生装置から構成されている。
冷却手段8(8A―8H)は、各貯水部4(4A―4H)と図示しない冷却水源とを接続する配管及び前記配管中に配設されたポンプから構成されている。なお、冷却水源には水道事業者が提供する上水が例示できる。
各貯水部4(4A―4H)には、温度計T、水位計(図示せず)及びオーバーフロー用のドレン配管(図示せず)がそれぞれ設けられている。
さらに、パストライザ100は、加熱手段7(7A―7H)による加熱蒸気の供給及び停止の制御、並びに冷却手段8(8A―8H)による冷却水の供給及び停止の制御をする制御手段を備えている。前記制御手段は、CPUやROMを備え、複数のプログラムを所定の順序に沿って呼び出して実行する処理装置から構成されている。
前記制御手段には、各貯水部4(4A―4H)に貯水される水の好ましい温度や水位の設定値が予め記憶されている。
前記制御手段は、各貯水部4(4A―4H)に貯水されている水の温度及び水位が所定の設定値となるように、加熱手段7(7A―7H)及び冷却手段8(8A―8H)を制御する。例えば、水の温度が設定温度よりも低下したときは加熱手段7(7A―7H)により加熱蒸気を供給して水の温度を上昇させ、設定温度よりも高くなったときは冷却手段8(8A―8H)により水を供給して水の温度を低下させるようになっている。
なお、水の温度が設定温度より所定の閾値以上乖離したときは異常温度警報を報知するようになっている。また、水の水位が基準水位以下に設定された所定の渇水水位未満であるときは、水を供給して水の水位を上昇させ、基準水位より所定の閾値以上乖離したときは異常水位警報を報知するようになっている。
上述したように、第一予熱領域11における散水温度は約35℃である。第一予熱領域11の散水部3Aから散水される水は、第二徐冷領域32の貯水部4Gに貯水された水が、第一高温経路51を介して送水されるものある。したがって、前記制御手段は、第二徐冷領域32の貯水部4Gに貯水された水の温度が約35℃となるように加熱手段7G及び冷却手段8Gを制御する。
第二予熱領域12における散水温度は約45℃である。第二予熱領域12の散水部3Bから散水される水は、第一徐冷領域31の貯水部4Fに貯水された水が、第二高温経路52を介して送水されるものある。したがって、前記制御手段は、第一徐冷領域31の貯水部4Fに貯水された水の温度が約45℃となるように加熱手段7F及び冷却手段8Fを制御する。
加熱領域13における散水温度は約70℃である。加熱領域13の散水部3Cから散水される水は、加熱領域13の貯水部4Cに貯水された水が、加熱経路60を介して送水されるものである。したがって、前記制御手段は、加熱領域13の貯水部4Cに貯水された水の温度が約70℃となるように加熱手段7C及び冷却手段8Cを制御する。
第一保温領域21における散水温度は約63℃である。第一保温領域21の散水部3Dから散水される水は、第一保温領域21の貯水部4Dに貯水された水が、第一保温経路61を介して送水されるものである。したがって、前記制御手段は、第一保温領域21の貯水部4Dに貯水された水の温度が約63℃となるように加熱手段7D及び冷却手段8Dを制御する。
第二保温領域22における散水温度は約63℃である。第二保温領域22の散水部3Eから散水される水は、第二保温領域22の貯水部4Eに貯水された水が、第二保温経路62を介して送水されるものである。したがって、前記制御手段は、第二保温領域22の貯水部4Eに貯水された水の温度が約63℃となるように加熱手段7E及び冷却手段8Eを制御する。
第一徐冷領域31における散水温度は約43℃である。第一徐冷領域31の散水部3Fから散水される水は、第二予熱領域12の貯水部4Bに貯水された水が、第二低温経路42を介して送水されるものある。したがって、前記制御手段は、第二予熱領域12の貯水部4Bに貯水された水の温度が約43℃となるように加熱手段7B及び冷却手段8Bを制御する。
第二徐冷領域32における散水温度は約33℃である。第二徐冷領域32の散水部3Gから散水される水は、第一予熱領域11の貯水部4Aに貯水された水が、第一低温経路41を介して送水されるものある。したがって、前記制御手段は、第一予熱領域11の貯水部4Aに貯水された水の温度が約33℃となるように加熱手段7A及び冷却手段8Aを制御する。
冷却領域33における散水温度は約30℃である。冷却領域33の散水部3Hから散水される水は、冷却領域33の貯水部4Hに貯水された水が、冷却経路63を介して送水すいされるものである。したがって、前記制御手段は、冷却領域33の貯水部4Hに貯水された水の温度が約30℃となるように加熱手段7H及び冷却手段8Hを制御する。
パストライザ100は容器1の熱処理を行うにあたり、上述のように昇温領域10、保温領域20及び降温領域30において散水する水の温度を細分化することにより散水する水の温度の制御性を向上させている。これにより、殺菌温度の精度の向上が達成される。
また、容器1の熱処理を行うにあたり、上述のように昇温領域10及び降温領域30の一部において、散水される水を相互に循環させることにより、散水する水の温度を制御するための加熱蒸気及び冷却水の供給量を減らすことができるため、省エネを達成できる。
ところで、パストライザ100の運転開始直後には搬送方向下流側の散水領域に容器1が存在せず、運転終了直前には搬送方向上流側の散水領域に容器1が存在しない状況が発生する。
容器1が存在しない昇温領域10の第一予熱領域11及び第二予熱領域12並びに降温領域30の第一徐冷領域31及び第二徐冷領域32においては、散水された水と容器1との間の熱交換が行われないため、散水された水の温度の低下がない、又はあっても少ない。
このように、容器1が存在しないときにも、前記制御手段により、上述のような制御、例えば、第一予熱領域11の貯水部4Aに貯水された水の温度を、第二徐冷領域32における散水に適した温度である約33℃にするために、貯水部4Aに対して加熱手段7Aにより加熱蒸気を供給したり、冷却手段8Aにより冷却水を供給したりするような制御や、第二徐冷領域32の貯水部4Gに貯水された水の温度を、第一予熱領域11における散水に適した温度である約35℃にするために、貯水部4Fに加熱手段7Fにより加熱蒸気を供給したり、冷却手段8Fにより冷却水を供給したりするような制御を行わせるのはエネルギーの無駄である。
容器1が存在しないときに発生する、加熱手段7及び冷却手段8の余分な制御をなくすために、パストライザ100は、昇温領域10の上流側に、昇温領域10へ搬送される容器1を検出可能な容器検出部70を備えている。容器検出部70は、昇温領域10へ搬送される容器1を検出すると前記制御手段に容器の検出信号を送信するように構成されている。前記制御手段は、容器検出部70からの検出信号を受信すると、容器1の搬送経路長及び搬送速度に基づいて、搬送手段2により搬送されている容器1の現在位置の算出が可能に構成されている。つまり、前記制御手段は、容器1がパストライザ100のどの領域を搬送されているか、及び搬送されていないかを算出できる。なお、容器検出部70は、搬送手段2の側方に設置された光センサや赤外線センサ等の公知のセンサから構成されている。なお、容器検出部70は、各領域の上流側に個別に備えてもよい。
そして、前記制御手段は、図2に示すように、容器1が昇温領域10及び降温領域30の両方に存在するときは、少なくとも昇温領域10の運転状態を加熱運転状態とするとともに降温領域30の運転状態を冷却運転状態とし、図3に示すように、容器1が昇温領域10及び降温領域30の両方に存在しない、又は一方にしか存在しないときは、少なくとも、昇温領域10の運転状態を非加熱運転状態とする、又は降温領域30の運転状態を非冷却運転状態とするように構成されている。
なお、加熱運転状態とは、昇温領域10の運転状態を、高温経路50を介して降温領域30から昇温領域10へと送水される水を昇温領域10における散水に適した温度に調節するために所定の加熱手段7及び冷却手段8を制御する状態にある。
これに対して、非加熱運転状態とは、加熱手段7及び冷却手段8の制御を停止し、昇温領域10の運転状態を、高温経路50を介して降温領域30から昇温領域10へと送水される水を昇温領域10における散水に適した温度に調節することをしない状態にある。
冷却運転状態とは、降温領域30の運転状態を、低温経路40を介して昇温領域10から降温領域30へと送水される水を降温領域30における散水に適した温度に調節するために加熱手段7及び冷却手段8を制御する状態にある。
これに対して、非冷却運転状態とは、加熱手段7及び冷却手段8の制御を停止し、降温領域30の運転状態を、低温経路40を介して昇温領域10から降温領域30へと送水される水を降温領域30における散水に適した温度に調節することをしない状態にある。
本実施形態においては、図3に示すように、容器1が昇温領域10から降温領域30までの間に存在しないとき、すなわち、容器1が昇温領域10及び降温領域30の両方に存在しないときは、昇温領域10の運転状態を加熱運転状態とし、降温領域30の運転状態を非冷却運転状態とするように構成されている。
これにより、第一予熱領域11の貯水部4Aに貯水された約35℃の水の温度を、第二徐冷領域32における散水に適した温度である約33℃にするための制御は行われずに、第二徐冷領域32の貯水部4Gに貯水された約33℃の水の温度を、第一予熱領域11における散水に適した温度である約35℃にするために、貯水部4Gに加熱手段7Gにより加熱蒸気を供給したり、冷却手段8Gにより冷却水を供給したりするような制御のみが行われる。
なお、第一予熱領域11においても、又は、第一予熱領域11においてのみ、貯水部4Aに貯水された水の温度を第一予熱領域11における散水に適した温度である約35℃にするために、貯水部4Aに加熱手段7Aにより加熱蒸気を供給したり、冷却手段8Aにより冷却水を供給したりするような制御を行ってもよい。
また、別実施形態として、図示はしないが、容器1が昇温領域10から降温領域30までの間に存在しないときは、昇温領域10の運転状態を非加熱運転状態とし、降温領域30の運転状態を冷却運転状態とするように構成されてもよい。
この場合は、例えば、第一予熱領域11の貯水部4Aに貯水された約35℃の水の温度を、第二徐冷領域32における散水に適した温度である約33℃にするために、貯水部4Aに加熱手段7Aにより加熱蒸気を供給したり、冷却手段8Aにより冷却水を供給したりするような制御のみが行われ、第二徐冷領域32の貯水部4Gに貯水された約33℃の水の温度を、第一予熱領域11における散水に適した温度である約35℃にするための制御は行われない。
なお、第二徐冷領域32においても、又は、第二徐冷領域32においてのみ、貯水部4Gに貯水された水の温度を第二徐冷領域32における散水に適した温度である約33℃にするために、貯水部4Gに加熱手段7Gにより加熱蒸気を供給したり、冷却手段8Gにより冷却水を供給したりするような制御を行ってもよい。
さらに、別実施形態として、図示はしないが、容器1が昇温領域10から降温領域30までの間に存在しないときは、昇温領域10の運転状態を非加熱運転状態とし、降温領域30の運転状態を非冷却運転状態とするように構成されてもよい。
すなわち、容器1が昇温領域10から降温領域30までの間に存在しないため、昇温領域10及び降温領域30における散水の温度管理を停止するのである。
以上のように、容器1が昇温領域10から降温領域30までの間に存在しないときは、少なくとも、昇温領域10の運転状態を非加熱運転状態とする、又は降温領域30の運転状態を非冷却運転状態とすることにより、一方の領域において、余分な温度調節を停止するために、加熱手段7及び冷却手段8の余分な制御をなくすことにより、省エネを達成できる。
さらに、前記制御手段は、パストライザ100の運転開始直後のような搬送方向下流側の散水領域に容器1が存在しない場合や、運転終了直前のような搬送方向上流側の散水領域に容器1が存在しない場合にも、余分な温度調節を停止するために、加熱手段7及び冷却手段8の余分な制御をなくすことにより、省エネを達成できる。
例えば、前記制御手段は、図3に示すように、昇温領域10の運転状態が非加熱運転状態にあるときに、昇温領域10へ搬送されている容器1が有ると判断したときは、容器1が昇温領域10に到達するまでに、昇温領域10の運転状態を加熱運転状態に切り替えるように構成されている。これにより、図4に示すように、昇温領域10の散水部3から散水される水は、昇温領域10における散水に適した温度に調節される。このとき、降温領域30の運転状態は非冷却運転状態でよい。
さらに、前記制御手段は、図4に示すように、降温領域30の運転状態が非冷却運転状態にあるときに、降温領域30へ搬送されている容器1が有ると判断したときは、容器1が降温領域30に到達するまでに、降温領域30の運転状態を冷却運転状態に切り替えるように構成されている。これにより、図2に示すように、降温領域30の散水部3から散水される水は、降温領域30における散水に適した温度に調節される。
さらに、前記制御手段は、図2に示すように、昇温領域10の運転状態が加熱運転状態にあるときに、昇温領域10へ搬送されている容器1が無いと判断したときは、既に搬送中の容器1が昇温領域10を通過するのを待って、昇温領域10の運転状態を非加熱運転状態に切り替えるように構成されている。図5に示すように、容器1が昇温領域10を通過した後は、昇温領域10の散水部3から散水される水の温度を約35℃に調節する必要がなくなるため、加熱手段7及び冷却手段8による温度調節を停止するのである。
さらに、前記制御手段は、図5に示すように、降温領域30の運転状態が冷却運転状態にあるときに、降温領域30へ搬送されている容器1が無いと判断したときは、既に搬送中の容器1が降温領域30を通過するのを待って、降温領域30の運転状態を非冷却運転状態に切り替えるように構成されている。容器1が降温領域30を通過した後は、降温領域30の散水部3から散水される水の温度を約33℃に調節する必要がなくなるため、加熱手段7及び冷却手段8による温度調節を停止するのである。
以上のように、容器1が昇温領域10及び降温領域30の一方にしか存在しないときであっても、所定の領域において余分な温度調節を停止するために、加熱手段7及び冷却手段8の余分な制御をなくすことにより、省エネを達成できる。
なお、第二予熱領域12と第一徐冷領域31との関係においても、上述した第一予熱領域11と第二徐冷領域32との関係における制御と同様の制御が行われる。
上述した領域の数及び各領域において散水される水の温度は例示であり、具体的な数値は容器1の容量や容器1に充填される液体の種類に応じて適宜設定される。
なお、温度計Tは、各貯水部4(4A−4H)に設ける構成に限らず、各散水部3(3A−3H)の下方に設け、各散水部3(3A−3H)から散水された水の温度を測定し、この温度が所定の温度となるように、送水元の各貯水部4(4A−4H)に貯水された水に対して加熱蒸気又は冷却水を供給する構成であってもよい。
さらに、加熱手段7及び冷却手段8は各貯水部4(4A−4H)に接続される構成に限らず、各貯水部4(4A−4H)から各散水部3(3A−3H)へと接続された配管に接続される構成であってもよい。
上述のように構成されたパストライザ100、すなわち、液体が充填された容器1を搬送しながら容器1に向けて段階的に異なる温度の水を散水することで、容器1の搬送方向に沿って上流側から順に、搬送される容器1を昇温する昇温工程を実行可能な昇温領域10、昇温された容器1を保温する保温工程を実行可能な保温領域20及び保温された容器1を降温する降温工程を実行可能な降温領域30を備えたパストライザ100に対して本発明による散水温度制御方法が好適に適用できる。以下に、散水温度制御方法が備える各工程について説明する。
昇温工程は、昇温領域10において、搬送された容器1よりも高温の水を散水して容器1を昇温するように構成されている。
なお、昇温工程は、容器1の搬送方向に沿って上流側から順に、第一予熱領域11において実行される第一予熱工程、第二予熱領域12において実行される第二予熱工程、及び加熱領域13において実行される加熱工程とを有している。
降温工程は、降温領域30において、保温領域20において散水された水よりもさらに低温の水を散水することにより容器1を降温するように構成されている。
なお、降温工程は、容器1の搬送方向に沿って上流側から順に、第一徐冷領域31において実行される第一徐冷工程、第二徐冷領域32において実行される第二徐冷工程、及び冷却領域33において実行される冷却工程とを有している。
昇温工程において使用された水を降温工程において利用し、降温工程において使用された水を昇温工程において利用することが行われる。その際、第一予熱工程において使用された水を第二徐冷工程において利用する、及び第二予熱工程において使用された水を第一徐冷工程において利用するとともに、第二徐冷工程において使用された水を第一予熱工程において利用する、及び第一徐冷工程において使用された水を第二予熱工程において利用することが行われる。
容器1の熱処理を行うにあたり、昇温領域10、保温領域20及び降温領域30において散水する水の温度をさらに細分化することにより散水する水の温度の制御性を向上させている。これにより、殺菌温度の精度の向上が達成される。
また、容器1の熱処理を行うにあたり、昇温領域10の一部及び降温領域30の一部において、散水される水を相互に循環させることにより、散水する水の温度を制御するための加熱蒸気及び冷却水の供給量を減らすことができるため、省エネを達成できる。
昇温工程の実行中及は、昇温工程における利用に適した温度に調節するために、降温工程において使用された水を加熱及び冷却する加熱運転工程が実行される。
加熱運転工程は、昇温領域10の運転状態を加熱運転状態とすることにより行われる。
降温工程の実行中は、降温工程における利用に適した温度に調節するため、昇温工程において使用された水を加熱及び冷却する冷却運転工程が実行される。
冷却運転工程は、降温領域30の運転状態を冷却運転状態とすることにより行われる。
昇温工程を実行していないとき及び降温工程を実行していないとき、又は、昇温工程若しくは降温工程の一方のみを実行するときは、少なくとも、降温工程において使用された水の加熱及び冷却を停止する非加熱運転工程が実行される、又は昇温工程において使用された水の加熱及び冷却を停止する非冷却運転工程が実行される。
非加熱運転工程は、昇温領域10の運転状態を非加熱運転状態とすることにより行われ、非冷却運転工程は、降温領域30の運転状態を非冷却運転状態とすることにより行われる。
容器1に昇温工程及び降温工程の両方を実行する必要がないときに、例えば、昇温工程における利用に適した温度に調節するために、降温工程において使用された水を加熱及び冷却する加熱運転工程を実行しながらも、昇温工程において使用された水の加熱及び冷却を停止する非冷却運転工程を実行することで、少なくとも降温領域30における散水の温度管理を停止することができるため、省エネを達成できる。
また、容器1に昇温工程及び降温工程の両方を実行する必要がないときに、例えば、降温工程における利用に適した温度に調節するため、昇温工程において使用された水を加熱及び冷却する冷却運転工程を実行しながらも、昇温工程において使用された水の加熱及び冷却を停止する非冷却運転工程を実行することで、少なくとも昇温領域10における散水の温度管理を停止することができるため、省エネを達成できる。
さらに、容器1に昇温工程及び降温工程の両方を実行する必要がないときに、例えば、降温工程において使用された水の加熱及び冷却を停止する非加熱運転工程を実行するとともに、昇温工程において使用された水の加熱及び冷却を停止する非冷却運転工程を実行することで、昇温領域10及び降温領域30における散水の温度管理を停止することができるため、省エネを達成できる。
搬送される容器1を検出する検出工程は、容器検出部70により行われる。
検出工程による検出結果に基づいて搬送されている容器1の現在位置を算出する算出工程と、算出工程による算出結果に基づいて少なくとも昇温領域10又は降温領域30に搬送されている容器1の有無を判断する判断工程は、前記制御手段により行われる。
なお、前記各工程は、前記制御手段により、以下の条件に基づいて適宜実行される。
非加熱運転工程の実行中に、判断工程により昇温領域10へ搬送されている容器1が有ると判断されたときは、容器1が昇温領域10に到達するまでに、加熱運転工程が実行される。これにより、非加熱運転工程の実行中であり、昇温領域10における散水の温度の調節をしていない状態であっても、判断工程により昇温領域10へ搬送されている容器1が有ると判断されたときは、容器1が昇温領域10へ到達するまでに、昇温領域10における散水に適した温度に調節するため、容器1を確実に昇温できる。
加熱運転工程の実行中に、判断工程により昇温領域10へ搬送されている容器1が無いと判断されたときは、容器1が昇温領域10を通過するのを待って、非加熱運転工程が実行される。昇温領域10に容器1が無いときは、昇温領域10において散水される水の温度調節が不要である。したがって、加熱運転工程の実行中に、昇温領域10から容器1が無くなった場合は、加熱手段7及び冷却手段8の余分な制御をなくすことにより、省エネが達成できる。
非冷却運転工程の実行中に、判断工程により降温領域30へ搬送されている容器1が有ると判断されたときは、容器1が降温領域30に到達するまでに、冷却運転工程が実行される。これにより、非冷却運転工程の実行中であり、降温領域30における散水の温度の調節をしていない状態であっても、判断工程により降温領域30へ搬送されている容器1が有ると判断されたときは、容器1が降温領域30へ到達するまでに、降温領域30における散水に適した温度に調節するため、容器1を確実に降温できる。
冷却運転工程の実行中に、判断工程により降温領域30へ搬送されている容器1が無いと判断されたときは、容器1が降温領域30を通過するのを待って、非冷却運転工程が実行される。降温領域30に容器1が無いときは、降温領域30において散水される水の温度調節が不要である。したがって、冷却運転工程の実行中に、降温領域30から容器1が無くなった場合は、加熱手段7及び冷却手段8の余分な制御をなくすことにより、省エネが達成できる。
以上のとおり、熱処理の対象となる容器1の搬送状態に応じて、余分な温度調節を停止して省エネを達成できるパストライザ及び散水温度制御方法が実現される。
その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態はすべての点において例示であって、本発明の範囲はそれらによって限定されることはないと理解されるべきである。当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、適宜改変が可能であることを容易に理解できるであろう。したがって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において改変された別の実施形態も、当然、本発明の範囲に含まれる。
1 :容器
2 :搬送手段
3(3A−3H) :散水部
3H :散水部
4(4A−4H) :貯水部
4H :貯水部
7(7A−7H) :加熱手段
8(8A−8H) :冷却手段
10 :昇温領域
11 :第一予熱領域
12 :第二予熱領域
13 :加熱領域
20 :保温領域
30 :降温領域
31 :第一徐冷領域
32 :第二徐冷領域
33 :冷却領域
40 :低温経路
41 :第一低温経路
42 :第二低温経路
50 :高温経路
51 :第一高温経路
52 :第二高温経路
70 :容器検出部
100 :パストライザ

Claims (14)

  1. 液体が充填された容器を搬送する搬送手段、
    前記搬送手段による前記容器の搬送方向に沿って配設された複数の散水部及び
    前記各散水部の下方に配設され前記各散水部から散水された水を貯水する複数の貯水部を備え、
    前記搬送手段により搬送される前記容器に向けて前記散水部ごとに異なる温度の水を散水することにより、前記容器の搬送方向に沿って上流側から順に、搬送された前記容器を昇温する昇温領域、昇温された前記容器を保温する保温領域及び保温された前記容器を降温する降温領域が構成されたパストライザであって、
    前記昇温領域の貯水部に貯水された水を前記降温領域の散水部に送水する低温経路及び前記降温領域の貯水部に貯水された水を前記昇温領域の散水部に送水する高温経路を有する循環手段、
    少なくとも前記昇温領域及び前記降温領域に散水される水に加熱蒸気を供給する加熱手段、
    少なくとも前記昇温領域及び前記降温領域に散水される水に系外から冷却水を供給する冷却手段並びに
    前記加熱手段による加熱蒸気の供給及び停止の制御、並びに前記冷却手段による冷却水の供給及び停止の制御をする制御手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記昇温領域の運転状態を、前記高温経路を介して前記降温領域から前記昇温領域へと送水される水を前記昇温領域における散水に適した温度に調節するために前記加熱手段及び前記冷却手段を制御する加熱運転状態、又は前記加熱手段及び前記冷却手段の制御を停止する非加熱運転状態に切り替え可能に構成されるとともに、
    前記降温領域の運転状態を、前記低温経路を介して前記昇温領域から前記降温領域へと送水される水を前記降温領域における散水に適した温度に調節するために前記加熱手段及び前記冷却手段を制御する冷却運転状態、又は前記加熱手段及び前記冷却手段の制御を停止する非冷却運転状態に切り替え可能に構成され、
    前記容器が前記昇温領域及び前記降温領域の両方に存在するときは、前記昇温領域の運転状態を加熱運転状態とするとともに前記降温領域の運転状態を冷却運転状態とし、
    前記容器が前記昇温領域及び前記降温領域の両方に存在しない、又は一方にしか存在しないときは、少なくとも、前記昇温領域の運転状態を非加熱運転状態とする、又は前記降温領域の運転状態を非冷却運転状態とするように構成されているパストライザ。
  2. 前記搬送手段により搬送されている容器を検出可能な容器検出部を備え、
    前記制御手段は、
    前記容器検出部からの検出信号に基づいて、前記搬送手段により搬送されている前記容器の現在位置を算出するとともに、少なくとも前記昇温領域又は前記降温領域へ搬送されている容器の有無を判断可能に構成されるとともに、
    前記昇温領域の運転状態が非加熱運転状態にあるときに、前記昇温領域へ搬送されている容器が有ると判断したときは、前記容器が前記昇温領域に到達するまでに、前記昇温領域の運転状態を加熱運転状態に切り替えるように構成されている請求項1に記載のパストライザ。
  3. 前記制御手段は、
    前記昇温領域の運転状態が加熱運転状態にあるときに、前記昇温領域へ搬送されている容器が無いと判断したときは、前記容器が前記昇温領域を通過するのを待って、前記昇温領域の運転状態を前記非加熱運転状態に切り替えるように構成されている請求項2に記載のパストライザ。
  4. 前記制御手段は、
    前記降温領域の運転状態が非冷却運転状態にあるときに、前記降温領域へ搬送されている容器が有ると判断したときは、前記容器が前記降温領域に到達するまでに、前記降温領域の運転状態を冷却運転状態に切り替えるように構成されている請求項2又は3に記載のパストライザ。
  5. 前記制御手段は、
    前記降温領域の運転状態が冷却運転状態にあるときに、前記降温領域へ搬送されている容器が無いと判断したときは、前記容器が前記降温領域を通過するのを待って、前記降温領域の運転状態を非冷却運転状態に切り替えるように構成されている請求項4に記載のパストライザ。
  6. 前記昇温領域は、前記容器を徐々に加熱する予熱領域及び前記予熱領域により加熱された前記容器をさらに加熱する加熱領域を有し、
    前記降温領域は、前記容器を徐々に冷却する徐冷領域及び前記徐冷領域により冷却された前記容器をさらに冷却する冷却領域を有し、
    前記低温経路は、前記予熱領域の貯水部に貯水された水を前記徐冷領域の散水部に送水し、
    前記高温経路は、前記徐冷領域の貯水部に貯水された水を前記予熱領域の散水部に送水するように構成されている請求項1から5のいずれか一項に記載のパストライザ。
  7. 前記予熱領域は、前記容器の搬送方向に沿って上流側から順に、第一予熱領域及び第二予熱領域を有し、
    前記徐冷領域は、前記容器の搬送方向に沿って上流側から順に、第一徐冷領域及び第二徐冷領域を有し、
    前記低温経路は、前記第一予熱領域の貯水部に貯水された水を前記第二徐冷領域の散水部に送水する第一低温経路及び前記第二予熱領域の貯水部に貯水された水を前記第一徐冷領域の散水部に送水する第二低温経路を有し、
    前記高温経路は、前記第二徐冷領域の貯水部に貯水された水を前記第一予熱領域の散水部に送水する第一高温経路及び前記第一徐冷領域の貯水部に貯水された水を前記第二予熱領域の散水部に送水する第二高温経路を有する請求項6に記載のパストライザ。
  8. 液体が充填された容器を搬送しながら前記容器に向けて段階的に異なる温度の水を散水することで、前記容器の搬送方向に沿って上流側から順に、搬送される前記容器を昇温する昇温工程を実行可能な昇温領域、昇温された前記容器を保温する保温工程を実行可能な保温領域及び保温された前記容器を降温する降温工程を実行可能な降温領域を備えたパストライザの散水温度制御方法であって、
    前記昇温工程において使用された水を前記降温工程において利用し、前記降温工程において使用された水を前記昇温工程において利用するにあたり、
    前記昇温工程の実行中及び前記降温工程の実行中は、前記昇温工程における利用に適した温度に調節するために、前記降温工程において使用された水を加熱及び冷却する加熱運転工程を実行するとともに、前記降温工程における利用に適した温度に調節するため、前記昇温工程において使用された水を加熱及び冷却する冷却運転工程を実行し、
    前記昇温工程を実行していないとき及び前記降温工程を実行していないとき、又は前記昇温工程若しくは前記降温工程の一方のみを実行するときは、少なくとも、前記降温工程において使用された水の加熱及び冷却を停止する非加熱運転工程を実行する、又は前記昇温工程において使用された水の加熱及び冷却を停止する非冷却運転工程を実行する散水温度制御方法。
  9. 搬送される前記容器を検出する検出工程と、前記検出工程による検出結果に基づいて搬送されている前記容器の現在位置を算出する算出工程と、前記算出工程による算出結果に基づいて少なくとも前記昇温領域又は前記降温領域に搬送されている容器の有無を判断する判断工程を備え、
    前記非加熱運転工程の実行中に、前記判断工程により前記昇温領域へ搬送されている容器が有ると判断されたときは、前記容器が前記昇温領域に到達するまでに、前記加熱運転工程を実行する請求項8に記載の散水温度制御方法。
  10. 前記加熱運転工程の実行中に、前記判断工程により前記昇温領域へ搬送されている容器が無いと判断されたときは、前記容器が前記昇温領域を通過するのを待って、前記非加熱運転工程を実行する請求項9に記載の散水温度制御方法。
  11. 前記非冷却運転工程の実行中に、前記判断工程により前記降温領域へ搬送されている容器が有ると判断されたときは、前記容器が前記降温領域に到達するまでに、前記冷却運転工程を実行する請求項9又は10に記載の散水温度制御方法。
  12. 前記冷却運転工程の実行中に、前記判断工程により前記降温領域へ搬送されている容器が無いと判断されたときは、前記容器が前記降温領域を通過するのを待って、前記非冷却運転工程を実行する請求項11に記載の散水温度制御方法。
  13. 前記昇温工程は、前記容器を徐々に加熱する予熱工程及び前記予熱工程により加熱された前記容器をさらに加熱する加熱工程を有し、
    前記降温工程は、前記容器を徐々に冷却する徐冷工程及び前記徐冷工程により冷却された前記容器をさらに冷却する冷却工程を有し、
    前記予熱工程において使用された水を前記徐冷工程において利用し、
    前記徐冷工程において使用された水を前記予熱工程において利用する請求項8から12のいずれか一項に記載の散水温度制御方法。
  14. 前記予熱工程は、前記容器の搬送方向に沿って上流側から順に、第一予熱工程及び第二予熱工程を有し、
    前記徐冷工程は、前記容器の搬送方向に沿って上流側から順に、第一徐冷工程及び第二徐冷工程を有し、
    前記第一予熱工程において使用された水を前記第二徐冷工程において利用する、及び前記第二予熱工程において使用された水を前記第一徐冷工程において利用するとともに、
    前記第二徐冷工程において使用された水を前記第一予熱工程において利用する、及び前記第一徐冷工程において使用された水を前記第二予熱工程において利用する請求項13に記載の散水温度制御方法。
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