JP6660261B2 - ビデオカメラ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、カメラ本体にタリー表示器を備えたビデオカメラ装置に関する。
テレビ局のスタジオ等においては、例えば、複数台のビデオカメラ装置が設けられている。これら複数台のビデオカメラ装置による撮影において、ディレクター等は、調整室等に備えられるスイッチャーを操作することにより、放送用映像を出力する特定のビデオカメラ装置を適宜に選択して映像を順次切替えている。また、各ビデオカメラ装置には、前記スイッチャーからの信号(タリー信号)に従って点灯するタリー表示器(タリーランプともいう)が備えられている。演者、カメラ操作者及びカメラアシスタントは、このタリー表示器の点灯状態を視認することにより、ビデオカメラ装置の運用状態を確認している。このタリー表示器は、ビデオカメラ装置の前部、ビューファインダ、及び、ビデオカメラ装置(カメラ本体)の後部に備えられている。演者は前部のタリー表示器を視認し、カメラ操作者は主にビューファインダ内のタリー表示器を視認し、カメラアシスタントは主に後部のタリー表示器を視認することにより、ビデオカメラ装置の運用状態を確認している。
この種のビデオカメラ装置としては、例えば、特許文献1に記載されたビデオカメラ装置が知られている。この特許文献1に記載されたビデオカメラ装置では、ケーブル等の接続用の接続部がカメラ本体の後部に突設されており、カメラアシスタント視認用のタリー表示器はカメラ本体の後部における前記接続部の下方の部位に設けられている。
実開平04−67871号公報
しかしながら、特許文献1に記載された従来のビデオカメラ装置では、カメラ本体の後部のタリー表示器は、カメラ本体の後部にこの後部の端面と面一に埋め込まれている上、その上部にケーブル等の接続用の前記接続部が突設されている。このため、例えば、カメラ操作者が上下左右に移動してビデオカメラ装置を移動させて撮影する際に、前記接続部が邪魔になり、カメラ本体の後方で作業するカメラアシスタントがタリー表示器を視認できない場合があり、その工夫が求められている。
本発明は上記問題点に着目してなされたもので、カメラ本体の後部のタリー表示器の視認性を向上させたビデオカメラ装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面によるビデオカメラ装置は、カメラ本体の後端部に操作部を有する。前記ビデオカメラ装置は、前記操作部の操作パネルに設けられる操作用機器全体を挟むように前記操作パネルに配置される一対のタリー表示器であって、各タリー表示器の少なくとも一端部が前記操作パネルから外方に突出されている一対のタリー表示器を備える。
前記一側面によるビデオカメラ装置によれば、一対のタリー表示器はカメラ本体の後端部の操作部にて、各タリー表示器の少なくとも一端部が操作部の操作パネルから外方に突出するように配置されている。つまり、カメラ本体の後端部からさらに後方に突出するようにタリー表示器が配置されている。そのため、カメラ操作者が上下左右に移動して、ビデオカメラ装置がカメラアシスタントの目線に対して上下左右に移動したとしても、カメラアシスタントは確実にタリー表示器を視認することができる。
また、一対のタリー表示器は、前記操作パネルに設けられる操作用機器全体を挟むように操作パネルに突出して配置されている。そのため、カメラアシスタントが操作部近傍でアシストしている際に、カメラ操作者が予期せぬ方向に移動等することにより、カメラアシスタントや操作部近傍に位置する物体等が操作部に接触し、操作用機器の誤操作や操作用機器の破損等の不具合が生じることを防止又は抑制することができる。したがって、一対のタリー表示器を操作部の誤操作及び破損防止用の部材として機能させることもできる。
これにより、カメラ本体の後部のタリー表示器の視認性を向上させたビデオカメラ装置を提供することができる。
本発明の一実施形態によるビデオカメラ装置の斜視図である。 前記ビデオカメラ装置を別の角度から視た斜視図である。 前記ビデオカメラ装置を後方から視た背面図である。 前記ビデオカメラ装置の後部の部分側面図である。 前記ビデオカメラ装置の操作部の斜視図である。 前記操作部の正面図である。 前記操作部の上面図である。 前記操作部の下面図である。 前記操作部の右側面図である。 前記操作部の左側面図である。 前記ビデオカメラ装置のタリー表示器の要部組立図である。 前記タリー表示器の要部の分解斜視図である。 前記タリー表示器の要部の別の角度から視た分解斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2は、本発明の一実施形態によるビデオカメラ装置の全体を示し、図1は後方の斜め上方から視た斜視図であり、図2は後方の斜め下方から視た斜視図である。図3は、ビデオカメラ装置を後方から視た背面図である。
なお、以下では、ビデオカメラ装置100について、前後・左右・上下を、各図に示すように便宜上規定して、説明する。なお、前後は後述のレンズ部1側を前とし、左右はビデオカメラ装置100の後方から視たときの方向を示している。
本実施形態において、ビデオカメラ装置100は、図1及び図2に示すように、レンズ部1と、カメラ本体2とを含んで構成され、テレビ局等のスタジオにおいて使用されているものとする。なお、このスタジオには、ビデオカメラ装置100と同じ構成のビデオカメラ装置が複数台設置され、図示を省略したケーブルを介して調整室等に備えられるスイッチャー等とそれぞれ接続されているものとする。
前記レンズ部1は、カメラ本体2の前端部に設けられたレンズマウントを介してカメラ本体2に接続されている。レンズ部1の胴部にはズームスイッチ等が設けられたグリップ部3(図2参照)が設けられている。
前記カメラ本体2は、レンズ部1を介して入力される映像と図示省略したマイク部を介して入力される音声を電気信号に変換して外部に出力するものであり、センサユニット4とメインユニット5とを備えて構成されている。また、カメラ本体2は、レンズ部1の前後方向に延びる光軸に対して垂直な断面視で概ね矩形筒状の断面を有し、その内部空間に各種機器が備えられている。
前記センサユニット4は、その内部にCCD等の撮像素子を備え、レンズ部1を通じて入射される光を受光して電気信号に変換し、その信号を、例えば、カメラ本体2内に設けられる映像処理用回路に出力するものである。センサユニット4の前端部にはレンズマウントが設けられ、センサユニット4の後端部はメインユニット5の前端部に接続される。また、センサユニット4の上面には、把持部6が設けられている。この把持部6には、その前端部に設けられる固定部7を介して、ビューファインダ8が取り付けられている。
前記メインユニット5は、その内部に映像処理用回路基板、音声処理用回路基板及びパワーユニット等の各種機器を備え、映像信号及び音声信号を外部に出力する本体となるものである。
メインユニット5は、支持部51と、上側壁部52と、左側壁部53と、右側壁部54と、後側壁部55とがボルト等の適宜の締結手段により締結されて概ね矩形筒状の断面を有した箱体を構成している。
前記支持部51は、カメラ本体2の底部をなすものであり、前後方向に延出すると共にメインユニット5の前端部より前方に突出し、その突出した部位の上面にセンサユニット4が載置されて固定されている。支持部51の底面には、図2に示すように、カメラ操作者等の肩の形状に合わせた溝が形成されている。
前記上側壁部52は、センサユニット4の上面と連続して前後方向に延びている。また、前記左側壁部53及び前記右側壁部54は、センサユニット4の両側面と連続して前後方向に延び、その後端部における支持部側(下側)の部位が前方に向かってへこむように段付き形状に形成されている。
前記後側壁部55は、左側壁部53の後端部と右側壁部54の後端部と間に配置される。後側壁部55は、具体的には、上部パネル551、下部パネル552、中間パネル553とからなり、各パネル551、552、553はそれぞれ平面視で概ね矩形状に形成されている。
図4は、ビデオカメラ装置100の後部の部分側面図である。
前記上部パネル551は、図4に示すように、後側壁部55における上部の部位となり、例えば、レンズ部1の前記光軸に対して概ね直交するように垂設されるパネル材からなるものである。この上部パネル551は、メインユニット5の後端部、つまり、カメラ本体2の後端部となる部位でもあり、カメラ本体2の背面(後側壁部55)のうちの一番後ろに位置する。この上部パネル551には、後述する各種の操作用機器11が複数設けられている。本実施形態において、この上部パネル551が、本発明に係る「操作パネル」に相当する。以下において、上部パネル551を操作パネル551という。
前記下部パネル552は、後側壁部55における下部の部位となり、下方に向かうにしたがってレンズ部1側に近づくように傾斜して設けられるパネル材からなるものである。この下部パネル552には、各種ケーブルが接続される複数のコネクタ部9が設けられている。
前記中間パネル553は、操作パネル551の下端部と下部パネル552の上端部との間を連結し、概ね下方に向くように設けられている。この中間パネル553にも、複数のコネクタ部9が設けられている。
ここで、カメラ本体2の後端部(つまり、メインユニット5の後端部)には、操作部10が設けられている。以下では、この操作部10について、主に図5〜図10を参照して詳述する。図5〜図10は、操作部10単体の構成を説明するための図であり、図5は斜視図、図6は正面図、図7は上面図、図8は下面図、図9は右側面図、図10は左側面図である。
前記操作部10は、図5及び図6に示すように、複数の操作用機器11と、前述した操作パネル551と、第1スイッチ類基板12と、第2スイッチ類基板13とを備えて構成されている。この操作部10は、カメラ本体2の後端部にて適宜に固定されている。
前記複数の操作用機器11は、トグルスイッチや回転式の切替えスイッチ等の各種の操作用電気部品からなるものであり、図7〜図10に示すように、それらの操作部位11aは操作パネル551から突出し、操作部位11aの基端部である電気接続部11bは操作パネル551を貫通して第1スイッチ類基板12や第2スイッチ類基板13にそれぞれ接続されている。
前記第1スイッチ類基板12は、カメラ本体2内にて操作パネル551と離間して対向配置される。前記第2スイッチ類基板13は、第1スイッチ類基板12と操作パネル551との間に配置され、カメラ本体2内にて操作パネル551と離間して対向配置される。操作パネル551、第1スイッチ類基板12及び第2スイッチ類基板13は、互いに離間して積層されるようにボルト等の適宜の締結手段により締結されている。なお、本実施形態では、第2スイッチ類基板13は、後述するタリー表示器20のLED基板としての機能も有している。
ここで、ビデオカメラ装置100は、一対のタリー表示器20、20を備えている。
この一対のタリー表示器20、20は、図5及び図6に示すように、操作部10の操作パネル551に設けられる操作用機器11全体(図6で二点鎖線で示す)を挟むように操作パネル551に配置され、外部(例えば、スイッチャー等)からのタリー信号に従って点灯、消灯するように構成されている。また、一対のタリー表示器20、20は、各タリー表示器20の少なくとも一端部20aが操作パネル551から外方(後方)に突出されている。このタリー表示器20の一端部20aの操作パネル551からの突出長L1は、図7及び図8に示すように、複数の操作用機器11の操作部位11aのうち操作パネル551から一番長く突出している操作部位11aの突出長L2より長くなるように設定されている。
本実施形態では、一対のタリー表示器20、20は、互いに対向して操作パネル551の上下方向に延びている。つまり、一対のタリー表示器20、20は、操作パネル551の左右の両縁部にてその一端部20aが後方に突出するように取り付けられている。
各タリー表示器20の構成について、図9〜図13を参照して説明する。
図11は、各タリー表示器20の要部組立図であり、図12は各タリー表示器20の要部の分解斜視図であり、図13は前記要部の別の角度から視た分解斜視図である。
一対のタリー表示器20、20のそれぞれは、LED基板(第2スイッチ類基板13の一部)と、第1導光部材21と、第2導光部材22とを含んで構成されている。
本実施形態では、前記LED基板は、図9及び図10に示すように、操作部10の第2スイッチ類基板13の一部に形成されている。このLED基板としての機能をも有する第2スイッチ類基板13の対応部位には、LED素子23が取り付けられている。より具体的には、適宜個数(図では一つのタリー表示器20に対して8個)のLED素子23が、第2スイッチ類基板13の対応部位における操作パネル551側の基板面において、上下方向にアレイ状に配置されている。
本実施形態では、例えば、左側のタリー表示器20のLED素子23は全て緑色に発光する素子であり、右側のタリー表示器20のLED素子23は全て赤色に発光する素子である。
前記第1導光部材21は、LED素子23から発光された光をタリー表示器20の一端部20aの方向に導く部材であり、例えば、透明なアクリル材からなり、後述するように適宜形状に形成されている。また、本実施形態では、第1導光部材21の光透過率は、第2導光部材22の光透過率より高くなるように設定されている。
前記第2導光部材22は、第1導光部材21からの光が入射されて発光し、タリー表示器20の一端部20aを構成する部材であり、例えば、乳白色のアクリル製の板材からなり所定厚みを有し、後述するように適宜形状に形成されている。また、本実施形態では、第2導光部材22の光透過率は、第1導光部材21の光透過率より低くなるように設定されている。そして、第2導光部材22は、例えば、入射された光をその出射側で面発光可能に適宜の分散材等が含有されている。第2導光部材22は、所定厚みを有して板状に形成されている。
また、本実施形態では、第2導光部材22における前記一端部20aに対応する(つまり、一端部20aを構成する)突出部位をその板厚方向の両側面側から挟んで保護する保護部材(スイッチガード)24が、各タリー表示器20に設けられている。つまり、本実施形態において、前記一端部と前記突出部位は同じ部位を示しており、それぞれ同じ符号(20a)を付して説明する。この保護部材24は、例えば、黒色の硬質樹脂材料からなり、カメラアシスタントや操作部10の近傍に位置する物体等が操作用機器11に接触して誤操作したり、操作用機器11を破損させたりすることを防止又は抑制する機能と、タリー表示器20自体(詳しくは第2導光部材22の突出部位20a)を保護する機能を有する。また、保護部材24は、第2導光部材22の突出部位20aにおいて、図5〜図10に示すように、その幅方向(図では上下方向)の各側面の一部22aと板厚方向(図では左右方向)の各側面の一部22bとをそれぞれ外部に露出可能に後述するように形成されている。
第1導光部材21は、具体的には、LED基板としての第2スイッチ類基板13の一部と当接すると共にLED素子23を覆う基端部21aと、基端部21aのLED素子被覆部位21bから操作パネル側に向って延出する延出部21cとを有して形成されている。
前記基端部21aは、図11〜図13に示すように、概ね角柱状に形成され、その前側端面の上部及び下部には、第2導光部材22の後述する脚部22cの端部をガイドする断面コ字状のガイド部21dが延出されている。また、基端部21aの上部及び下部には、図13に示すように、前後方向に貫通するボルト通し孔21eが開口されている。
前記LED素子被覆部位21bは、図11及び図13に示すように、基端部21aの後側端面に形成された溝部からなるものである。第1導光部材21がLED基板としての第2スイッチ類基板13の一部に当接した状態で、図9及び図10に示すように、このLED素子被覆部位21b内に、LED素子23が収容される。
前記延出部21cは、基端部21aの前側端面における上下方向中央部から上下方向に所定幅を有して前方に向かって延出されている。
また、第2導光部材22は、具体的には、延出部21cの幅方向両側面(図では上下方向両側面)に当接して延出部21cと嵌合する共に、その第1導光部材側の端部(詳しくは後述する脚部22cの端部)が基端部21aに当接して締結されている。
より具体的には、第2導光部材22は、互いに上下方向に離間しつつ前後方向に延びる一対の脚部22c、22cと、一対の脚部22c、22cの前側端部の間を連結する連結部22dと、を有する。一対の脚部22c、22cは、その対向端面を延出部21cの幅方向両側面と当接させつつ、その端部がガイド部21dにガイドされた状態で、基端部21aに当接している。各脚部22cの端部には、基端部21aのボルト通し孔21eから挿通されるボルト21f(図9及び図10参照)と螺合するネジ部22e(図13参照)が形成されている。また、連結部22dの上端部の前側の部位は上側の脚部22cの上側面より上方に突出し、連結部22dの下端部の前側の部位は下側の脚部22cの下側面より下方に突出している。本実施形態おいて、この連結部22dが第2導光部材22の突出部位20a(つまり、タリー表示器20の一端部20a)となる。
また、保護部材24は、具体的には、図12及び図13に示すように、概ね角柱状の硬質樹脂に溝等を形成して構成されている。
詳しくは、保護部材24は、上下方向に延び、前端部における幅方向(左右方向)中央部には、上下方向全体に亘って延びる溝部24aが形成されている。この溝部24aは、第2導光部材22の板厚に合わせた溝幅を有すると共に、連結部22dの上下方向と同じ上下方向長さを有する。また、この溝部24aの溝深さは、連結部22dの上端部及び下端部において脚部22cの上側面及び下側面より上方又は下方に突出させた前記部位の前後方向の長さに合わせて形成されている。この溝部24a内には、連結部22dが組み込まれ、この状態で、突出部位20aとしての連結部22dの前端面が外部に露出すると共に、連結部22dの上端部及び下端部(つまり、上下方向の各側面の一部22a)もそれぞれ外部に露出する。また、連結部22dが保護部材24の前端面より突出することはなく、上下方向にも突出することはない。したがって、第2導光部材22の突出部位20aは保護部材24により確実に保護されている。また、保護部材24には、左右方向に貫通すると共に、上下方向に延びる窓孔24bが開口されている。この窓孔24bにより、突出部位20aとしての連結部22dの左右方向の各側面の一部22bがそれぞれ外部に露出する。さらに、保護部材24には、一対の脚部22c、22cを挿通可能な長穴24cが前後方向に開口されている。そして、保護部材24の後端面における上端部及び下端部には、操作パネル551の後面(背面)側から挿通されるボルト24d(図9及び図10参照)と螺合するネジ部24e(図13参照)が形成されている。
次に、本実施形態のビデオカメラ装置100における一対のタリー表示器20、20の点灯動作について説明する。
例えば、ビデオカメラ装置100により撮影されている映像は、他のビデオカメラ装置(例えば、ビデオカメラ装置100と同じ構成のビデオカメラ装置)による映像と共に、調整室等に設けられるモニター等に表示されている。例えば、ビデオカメラ装置100の映像が、ディレクター等により次のオンエア用(又は次の記録用)の映像として選択された場合、スイッチャーから出力される第1のタリー信号がビデオカメラ装置100に入力される。この場合、左側のタリー表示器20のLED素子23が緑色に発光し、この光は透過率の高い第1導光部材21内を概ね前後方向に直進するように導かれ、その光の大半が延出部21cの前端面から出射される。そして、延出部21cの前端面から出射された光は、第2導光部材22の連結部22dの後端面を介して第2導光部材22内に入射され、主にこの連結部22d内で分散されて第2連結部22dの外周の端面全体が略均一に面発光することで点灯する。連結部22dは保護部材24によってその両側面を挟むように覆われている。しかし、保護部材24の溝部24aは上下方向全体に亘って形成されている上、両側面に窓孔24bが形成されているため、タリー表示器20の点灯状態は、タリー表示器20の後方、上方、下方、両側方の全方向から視認することができる。これにより、このビデオカメラ装置100の後方で作業等しているカメラアシスタント等は、このビデオカメラ装置100がスタンバイの状態であることを確実に認識する。その後、このビデオカメラ装置100の映像が、ディレクター等によりオンエア用(又は記録用)の映像として選択された場合、スイッチャーからの第2のタリー信号がビデオカメラ装置100に出力される。この場合、右側のタリー表示器20は消灯し、左側のタリー表示器20のLED素子23が赤色に発光する。この赤色のLED素子23からの光は、左側のタリー表示器20と同様にして、第1導光部材21及び第2導光部材22により導光されて、第2導光部材22を面発光させて点灯する。これにより、カメラアシスタント等は、このビデオカメラ装置100がオンエア用(又は記録用)の映像を撮影している状態(放送中の状態)であることを確実に認識する。
かかる本実施形態によるビデオカメラ装置100によれば、一対のタリー表示器20、20はカメラ本体2の後端部の操作部10にて、各タリー表示器20の少なくとも一端部20aが操作部10の操作パネル551から外方に突出するように配置されている。つまり、カメラ本体2の後端部からさらに後方に突出するようにタリー表示器20が配置されている。そのため、カメラ操作者が上下左右に移動して、ビデオカメラ装置100がカメラアシスタントの目線に対して上下左右に移動したとしても、カメラアシスタントは確実にタリー表示器20を確実に視認することができる。
また、一対のタリー表示器20、20は、操作パネル551に設けられる操作用機器11全体を挟むように操作パネル551に突出して配置されている。そのため、カメラアシスタントが操作部近傍でアシストしている際に、カメラ操作者が予期せぬ方向に移動等することにより、カメラアシスタントや操作部10の近傍に位置する物体等が操作部10に接触し、操作用機器11の誤操作や操作用機器11の破損等の不具合が生じることを防止又は抑制することができる。したがって、一対のタリー表示器20、20を操作部10の誤操作及び破損防止用の部材として機能させることもできる。
これにより、カメラ本体2の後部のタリー表示器20、20の視認性を向上させたビデオカメラ装置100を提供することができる。
また、本実施形態においては、一対のタリー表示器20、20は、互いに対向して操作パネル551の上下方向に延びる構成とした。これにより、ビデオカメラ装置100の左右方向からのタリー表示器20の視認性を更に高めることができる。
また、本実施形態においては、各タリー表示器20は、LED素子23を有するLED基板(第2スイッチ類基板13の一部)に設けられたLED素子23から発光された光を導光する導光部材を、LED基板側の第1導光部材21と一端部(突出部位)20a側の第2導光部材22に2分割してなる構成とした。これにより、例えば、導光部材の一端部側(つまり、第2導光部材22)が仮に破損等したとしても、その部位のみを交換することができる。
また、本実施形態においては、所定厚みを有して形成された第2導光部材22の突出部位20aをその板厚方向の両側面側から挟んで保護する保護部材24であって、突出部位20aにおいて、その幅方向の各側面の一部22aと板厚方向の各側面の一部22bとをそれぞれ外部に露出可能に形成される保護部材24を、更に備える構成とした。これにより、その幅方向(本実施形態では上下方向)の各側面の一部22aと、板厚方向(本実施形態では左右方向)の各側面の一部22bとをそれぞれ外部に露出させることができる。その結果、タリー表示器20の突出部位20aを保護部材24により覆って保護したとしても、カメラアシスタント等により、タリー表示器20の点灯状態を、タリー表示器20の後方、上方、下方、両側方の全方向から視認させることができる。
また、本実施形態においては、第1導光部材21は、LED基板(第2スイッチ類基板13の一部)と当接すると共にLED素子23を覆う基端部21aと、基端部21aのLED素子被覆部位21bから操作パネル側に向って延出する延出部21cとを有して形成されている。そして、第2導光部材22は、延出部21cの幅方向両側面に当接して延出部21cと嵌合する共に、その第1導光部材側端部が基端部21aと当接して締結されている。つまり、第2導光部材22の突出部位20aから十分に離れた第1導光部材側端部が基端部21aと当接してボルト21fにより締結されている。これにより、点灯時において、カメラアシスタント等により視認される第2導光部材22の突出部位20aに、ボルト21f等の影が映り込むことを防止又は抑制することができる。その結果、第2導光部材22においてより均一かつ鮮明に面発光させることができる。また、保護部材24は第2導光部材22の上端部及び下端部と操作パネル551との間において操作パネル551の背面側からボルト24dにより締結されているが、保護部材24は黒色樹脂で形成されているため、保護部材24の締結用のボルト24dの影が第2導光部材22の上端部及び下端部に映り込むことはない。このように、本実施形態では、タリー表示器20及び保護部材24のカメラ本体2(詳しくは操作パネル551)への取り付け構造を工夫することにより、鮮明且つ均一な面発光を実現可能なタリー表示器20を構成することができる。
また、本実施形態においては、第1導光部材21の光透過率は、第2導光部材22の光透過率より高い構成とした。これにより、タリー表示器20のLED基板として操作パネル551の背面から離間した第2スイッチ類基板13を用いたことで、LED基板からタリー表示器20の一端部(突出部位)20aまでの距離が長くなった場合であっても、LED基板のLED素子23からの光を、第1導光部材21を介して確実に第2導光部材22に入射させることができる。その結果、第2導光部材22を十分な照度で発光させることができる。
なお、本実施形態では、一対のタリー表示器20、20は、上下方向に延びる構成としたが、これに限らず、図示を省略するが、互いに対向して操作パネル551の幅方向(左右方向)に延びている構成としてもよい。つまり、操作パネル551の上下の両縁部にそれぞれ設けられる構成としてもよい。これにより、ビデオカメラ装置100の上下方向からのタリー表示器20の視認性を更に高めることができる。一対のタリー表示器20、20は、操作用機器11全体を挟むように操作パネル551に配置され、且つ、各タリー表示器20の少なくとも一端部(突出部位)20aが操作パネル551から外方に突出されていればよい。また、タリー表示器20は、操作パネル551の左右の両縁部又は上下の両縁部に限らず、操作パネル551の左右及び上下の両縁部に設けてもよい。
また、本実施形態では、一方(左側)のタリー表示器20のLED素子23は全て緑色に発光する素子であり、他方(右側)のタリー表示器20のLED素子23は全て赤色に発光する素子であるものとした。つまり、片側のタリー表示器20のLED素子23は全て同色の素子であるものとしたが、これに限らず、例えば、赤色と緑色の素子を交互にアレイ状に配置し、各タリー表示器20におけるタリー信号に応じた色のLED素子23を発光させることにより、片側だけでなく一対のタリー表示器20、20いずれをも点灯させるように構成してもよい。また、LED素子23の発光色は赤色や緑色に限らず適宜選定することができる。また、本実施形態では、LED素子23はアレイ状に配置するものとして説明したが、これに限らず、適宜に配列させることができる。さらに、発光源はLED素子23に限らず、適宜の発光源を採用することができる。
また、本実施形態では、タリー表示器20の導光部材は、2分割させた場合を一例に挙げて説明したが、これに限らず、一体であってもよい。また、タリー表示器20の操作パネル551への取り付け構造は操作部10の構造に応じて適宜に構成することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に制限されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形及び変更が可能である。
2・・・・・カメラ本体
10・・・・操作部
11・・・・操作用機器
13・・・・LED基板(第2スイッチ類基板)
20・・・・タリー表示器
20a・・・一端部、突出部位
21・・・・第1導光部材
21a・・・基端部
21b・・・LED素子被覆部位
21c・・・延出部
22・・・・第2導光部材
22a・・・幅方向の各側面の一部
22b・・・板厚方向の各側面の一部
23・・・・LED素子
24・・・・保護部材(スイッチガード)
100・・・ビデオカメラ装置
551・・・操作パネル(上部パネル)

Claims (7)

  1. カメラ本体の後端部に操作部を有するビデオカメラ装置において、
    前記操作部の操作パネルに設けられる操作用機器全体を挟むように前記操作パネルに配置される一対のタリー表示器であって、各タリー表示器の少なくとも一端部が前記操作パネルから外方に突出されている一対のタリー表示器を備える、ビデオカメラ装置。
  2. 前記一対のタリー表示器は、互いに対向して前記操作パネルの上下方向に延びている、請求項1に記載のビデオカメラ装置。
  3. 前記一対のタリー表示器は、互いに対向して前記操作パネルの幅方向に延びている、請求項1に記載のビデオカメラ装置。
  4. 前記一対のタリー表示器のそれぞれは、
    前記カメラ本体内にて前記操作パネルと離間して対向配置されると共にLED素子を有するLED基板と、
    前記LED素子から発光された光を前記一端部の方向に導く第1導光部材と、
    前記第1導光部材からの光が入射されて発光し、前記一端部を構成する第2導光部材と、
    を含む、請求項1〜3のいずれか一つに記載のビデオカメラ装置。
  5. 前記第2導光部材は、所定厚みを有して形成され、
    前記第2導光部材における前記一端部に対応する突出部位をその板厚方向の両側面側から挟んで保護する保護部材であって、前記突出部位において、その幅方向の各側面の一部と前記板厚方向の各側面の一部とをそれぞれ外部に露出可能に形成される保護部材を、更に備える、請求項4に記載のビデオカメラ装置。
  6. 前記第1導光部材は、前記LED基板と当接すると共に前記LED素子を覆う基端部と、前記基端部のLED素子被覆部位から操作パネル側に向って延出する延出部とを有して形成され、
    前記第2導光部材は、前記延出部の幅方向両側面に当接して該延出部と嵌合する共に、その第1導光部材側端部が前記基端部と当接して締結されている、請求項5に記載のビデオカメラ装置。
  7. 前記第1導光部材の光透過率は、前記第2導光部材の光透過率より高い、請求項4〜6のいずれか一つに記載のビデオカメラ装置。
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