JP6657620B2 - 情報媒体及び情報媒体の製造方法 - Google Patents
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Description
マイクロ文字は、文字高さ1mm以下程度の肉眼では判別が困難であるが、拡大鏡等により確認することができる技術である。
しかし、紙基材等に印刷して設ける場合、アンカー層を形成したとしても、マイクロ文字が小さくなればなるほど基材の凹凸の影響を受けて拡大しても鮮明に認識しづらくなる、また折れや曲げなどの経時劣化により文字の判別が困難になる、ということがある。
特に文字高さが500μm以下、特に250μm以下ぐらいになると影響が大きくなる傾向にある。
図1、4において、情報媒体1は、情報2を有する情報形成領域と文字高さ500μm以下である極微小文字(マイクロ文字)4が形成された極微小文字形成領域(マイクロ文字形成領域)3を有する。
情報2及び文字高さ500μm以下である極微小文字(マイクロ文字)4は、オーバーシート11に形成され、その後、情報2と極微小文字(マイクロ文字)4が形成された面(情報形成領域と極微小文字形成領域が形成された面)と基材が向き合うようにして、基材10と貼りあわされる。
マイクロ文字は、小さくなればなるほど、基材の凹凸の影響を受けたり、形成後の曲げや擦れなどで部分的に文字が欠落したりすることがあるが、平滑性の高いオーバーシートに形成してマイクロ文字形成面をカードに貼りあわせることで、オーバーシートが保護層の役割も果たし、前述のような問題が起きなくなる。
基材10としては、前述のような情報媒体に用いられる基材を使用することができる。
例えばカード基材や、紙幣、有価証券、証明書に用いられる用紙基材などである。
このようなものとして例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂、結晶性又は非晶性ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、塩化ビニール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂など樹脂製の基材や上質紙、板紙、洋紙などの紙製の基材を用いることができる。またこれらの基材は単層、複層のいずれでも構わない。
基材の厚みは情報媒体に応じて任意に設定できる。
パスポートや通帳等の冊子類としては、表紙と本紙からなるものを用いることができる。
この場合、表紙や本紙が基材となり、オーバーシートは、表紙の表面や裏面の見返し、本紙の中の任意のページに貼りあわせることができる。
このような樹脂フィルムとしては、二軸延伸処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルムやナイロンやポリプロピレンなどがあげられる。
オーバーシートの厚みは1〜10μmの範囲内が好ましい。
情報2と極微小文字4は、印刷により形成することができる。印刷法としては、オフセット印刷、グラビア印刷、インクジェット印刷、スクリーン印刷等、公知の印刷方法を用いることができる。
インキとしては、顔料又は染料に溶剤と適宜樹脂バインダー、添加剤を加えた公知のインキを用いることができる。
前述のようにマイクロ文字は小さくなればなるほど偽造が困難となるが、基材や使用状況の影響を受けやすいという問題がある。そこで本発明のようにオーバーシート上に形成することでこのような影響を受けにくくすることができる。なお、文字高さは、図5に示すように、文字の枠の高さを示す。
極微小文字(マイクロ文字)4は、真偽を判断できるものであれば特に制限するものではなく、数字、英字、記号、漢字、ひらがな、カタカナ、マーク、その他の文字を用いることができる。
また、極微小文字(マイクロ文字)4は、ベタの背景印刷に対し、抜き文字として形成してもよい。
ランダムに配置することで、偽造しようとする者は、極微小文字形成領域3の全ての領域を拡大して形成された極微小文字(マイクロ文字)4を確認する必要があるため、膨大な労力がかかることになり、偽造のハードルをあげることが可能となる。
さらに、極微小文字(マイクロ文字)4は、角度の異なる文字や、元となる文字に対し点対称、線対称となる反転文字を用いることができる。このようにすることで、より複雑になるため、偽造が困難となる。
また、用いる複数の極微小文字(マイクロ文字)4は、意味を有する複数の文字をランダム配置させることもできる。このようにすることで、正式な配置と詳細に比較しない簡易な判定でも用いられている文字から対象物の真偽を判定することも可能となる。
この範囲であれば、マイクロ文字が形成されていると認識される確率が高く、同じ面に形成されている極微小である極微小文字(マイクロ文字)4は、第二微小文字(第二マイクロ文字)との比較により目立たなくなり、その結果文字ではなく背景として認識されやすくなり、偽造がされにくくなる確率が高まる。
極微小文字(マイクロ文字)4と同じ面に、彩文や背景模様等を設けることで、極微小文字(マイクロ文字)4が目立たなくなり、偽造がされにくくなる確率が高まる。
また、極微小文字形成領域と情報形成領域を重ねてもよい。重ねることで極微小文字形成領域が情報の背景として認識されやすくなり、偽造防止効果が高まる。
2・・・情報
3・・・極微小文字形成領域
4・・・極微小文字
5・・・微小文字形成領域
6・・・彩文形成領域
10・・基材
11・・オーバーシート
Claims (7)
- 基材と、基材に貼り合わされたオーバーシートとを備えた情報媒体であって、
オーバーシートの一方の面に、情報を有する情報形成領域と文字高さ500μm以下である微小文字を有する微小文字形成領域が形成されてなり、
かつ微小文字が複数の文字からなり、複数の文字がランダム配置され、
微小文字形成領域が少なくとも面積25mm2以上であり、
微小文字形成領域と情報形成領域が重なっており、
オーバーシートの情報形成領域及び微小文字形成領域が形成された面と基材が貼り合わされてなることを特徴とする情報媒体。 - 前記微小文字が複数の文字高さの異なる文字からなることを特徴とする請求項1に記載の情報媒体。
- さらに、微小文字が形成された領域に、ドット径が500μm以下の点模様を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の情報媒体。
- さらに、オーバーシートの微小文字が形成された面に、文字高さが500〜1000μmの範囲内である第二微小文字を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の情報媒体。
- さらに、オーバーシートの微小文字が形成された面に、線幅が0.01〜0.1mmの範囲内である線からなる彩文を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の情報媒体。
- さらに、オーバーシートの微小文字が形成された面に、ドット径が500μm以下の網点からなる背景模様を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の情報媒体。
- オーバーシートの一方の面に、情報を有する情報形成領域と文字高さ500μm以下である微小文字を有する微小文字形成領域を重ねて形成し、
情報形成領域及び微小文字形成領域が形成された面と基材を貼りあわせることを特徴とする情報媒体の製造方法であって、
微小文字が複数の文字からなり、複数の文字がランダム配置され、微小文字形成領域が少なくとも面積25mm2以上であることを特徴とする情報媒体の製造方法。
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