JP6657108B2 - アミノエステルの製造方法 - Google Patents

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Description

本出願は、2014年11月18日出願の欧州特許出願第13193354.1号に対する優先権を主張するものであり、この出願の全内容は、あらゆる目的のために参照により本明細書に援用される。
本発明は、アミノエステルの、特にポリアミドの製造用のモノマーであるアミノエステルの製造方法に関する。
ポリアミド11〜16は、それぞれ、ナイロン11〜16とも呼ばれ、好ましくはポリアミド11(PA11)およびポリアミド12(PA12)は、高性能で特徴づけられる高価値ポリマーである。それらは、特有のモノマー、好ましくはPA11用には11−アミノウンデカン酸もしくはエステルおよびPA12用にはラウロラクタム(シクロドデカノンラクタム)または12−アミノドデカン酸もしくはエステルの重縮合によって製造される。
第1の面で、PA11モノマーへの現実の工業的ルートがバイオベースであるという利点を与える場合でさえも、それは、非常に複雑なモノマー合成である。実際に、それは、ヒマシ油(非食品天然源)から出発するが、多数の工程を暗示する。まず最初に、ヒマシ油はエステル交換されてリシノール酸メチル(むしろ珍しい脂肪酸誘導体)と、グリセロールとになる。リシノール酸メチルの550℃での高温処理は次に、11−ウンデセン酸メチルとヘプタナールとを生成し、それらは分離される。11−ウンデセン酸メチルの加水分解は、11−ウンデセン酸をもたらし、それは臭化水素化後に11−ブロモウンデカン酸をもたらし、アンモニアとの反応後に、11−アミノウンデカン酸(PA11を製造するために使用されるモノマー)が最後に得られる。
数十年間工業的に行われているこの方法は、全体として満足できるが、それは、ある数の欠点、とりわけその実施が実際問題として、極めて有毒であり、それ故除去する必要がある毒素(リシン)をさらに含有する、特有の原材料(ヒマシ油)へのアクセスによって支配されるという事実を示す。他の欠点は、使用される試薬(アンモニアおよび臭素)が保管および使用のために費用のかかる安全策を必要とすること、この方法が多量の塩(NaBr)を発生させること、ならびにこの方法が高い環境上の制約で特徴づけられることである。別の不利は、この方法が、ヘプタナールの市場が小さいという事実に関連した問題を抱えたヘプタナールを多量に併産することである。最後の欠点は、そのような方法が多数の工程を含み、それ故非常に複雑で、費用がかかることである。
そのような欠点を回避するための解決策は、既に提案されている。具体的には、仏国特許出願公開第2912741 A1号明細書は、メタセシスの少なくとも1つの工程を含むモノ不飽和長鎖天然脂肪酸またはエステルからアミノ酸またはアミノエステルを合成する方法を提案している。この文献はとりわけ、オレイン酸からの11−アミノウンデカン酸の合成を指向する方法であって、第1工程において、オレイン酸またはそのエステルをアクリロニトリルと反応させることに、次に、第2工程において、第1工程から得られた生成物を水素化にかけて11−アミノウンデカン酸を製造することにある方法を記載している。
この文献による方法は、しかしながら、アクリロニトリルがCMR(発癌性、変異原性、生殖毒性)化学製品であるのみならず、特に発癌性であり、そして毒性が高いという、さらにまたそれが、その使用を非常に困難な、非常に危険なそして不安全なものにする非常に高い蒸気圧で、非常に低い引火点および低い沸点で、ならびに不安定性(特に光放射に対して)で特徴づけられるという大きい欠点を示す。
別の面で、PA12モノマーへの現実の工業的ルートは また、6つの工程を必要とする非常に複雑なモノマー合成である。実際に、それは、3個のブタジエン分子から出発し、ブタジエンはブタジエンシクロドデカトリエンへ環化三量化され、その後シクロドデカンへ水素化され、次にシクロドデカノールへ酸化され、シクロドデカノールはシクロドデカノンへ脱水素され、その後シクロドデカノンオキシムへのオキシム化およびラウロラクタムであるシクロドデカノンラクタムへのベックマン転位にかけられる。この方法は、バイオ源資源を含まないというおよび出発原料(ブタジエン)価格のために費用がかかるという不利をさらに示す。
それ故、アミノエステル、特にポリアミドの製造用のモノマーであるアミノエステルの製造を可能にする、上に詳述された欠点を示さない方法を見いだすことが依然として必要とされている。出願人は、これに関連してアミノエステルの新規製造方法を見いだした。
それ故に、本発明の第1態様は主として、式(I)
−O−C(O)−(CH−NH (I)
(式中、nは、10〜15の整数である)
のアミノエステルの、式(II)
−O−C(O)−(CH−CH=CH−R (II)
(式中、
− Rは、H、または1〜5個の炭素原子を含有する飽和アルキル基のいずれかであり;
− Rは、H、または1〜10個の炭素原子を含有するアルキル基のいずれかであり、アルキル基は、飽和であるかまたは1もしくは2個の不飽和を含有するかのいずれかであり、かつ任意選択的にヒドロキシル基、カルボン酸基またはエステル基を有し、
− mは、7、8、9、10または11に等しい)
に対応する不飽和エステルからの製造方法であって、
前記方法が、
・ 式(III)
−O−C(O)−(CH−CH=CH−(CH−CN (III)
(式中、mは、7、8、9、10または11に等しく、pは、0または1に等しい)
に対応するエステル−ニトリルを得るために式(II)の不飽和エステルを2−ペンテンニトリルまたは3−ペンテンニトリルから選択されるペンテンニトリルとの触媒的クロスメタセシス反応にかける工程と、
・ 式(I)のアミノエステルを得るために式(III)の得られたエステル−ニトリルを水素化にかける工程と
が含む方法に関する。
本発明による方法は、式(II)
−O−C(O)−(CH−CH=CH−R(II)
(式中、
− Rは、H、または1〜5個の炭素原子を含有する飽和アルキル基のいずれかであり;
− Rは、H、または1〜10個の炭素原子を含有するアルキル基のいずれかであり、アルキル基は、飽和であるかまたは1もしくは2個の不飽和を含有するかのいずれかであり、かつ任意選択的にヒドロキシル基、カルボン酸基またはエステル基を有し、
− mは、7、8、9、または11に等しい)
に対応する不飽和エステルを、式(III)
R1−O−C(O)−(CH2)m−CH=CH−(CH2)p−CN (III)
(式中、mは、7、8、9または11に等しく、pは、0または1に等しい)
に対応するエステル−ニトリルを得るために2−ペンテンニトリルまたは3−ペンテンニトリルから選択されるペンテンニトリルとの触媒的クロスメタセシス反応にかける工程を含む。
クロスメタセシス反応は、炭素−炭素二重結合の破断および再形成を有利に伴う触媒反応である。
クロスメタセシス反応は有利には、均一系触媒作用によって、好ましくはルテニウムベースの均一触媒、より好ましくは本明細書で後の式(式中、Cyはシクロヘキシルであり、DIPPはジイソプロピルフェニルであり、Etはエチルであり、i−Buはイソブチルであり、iPrはイソプロピルであり、Mesはメシチルであり、Phはフェニルであり、TsOはトシルである)で表されるものの中からのルテニウムベース均一触媒を使用することによって実施される。
クロスメタセシス反応はより好ましくは、本明細書で後の式(式中、Cyはシクロヘキシルであり、DIPPはジイソプロピルフェニルであり、Mesはメシチルであり、Phはフェニルである)で表されるルテニウムベースの均一触媒を使用する均一系触媒作用によって実施される。
触媒的クロスメタセシス反応は有利には、穏和な条件で行われる。
そのような反応の温度は有利には低い。反応の温度は、有利には0〜200℃、好ましくは20〜150℃、より好ましくは25〜130℃、さらにより好ましくは60〜110℃である。
触媒的クロスメタセシス反応は、任意の圧力、有利には1バール〜40バールで行うことができる。好ましくはそれは、大気圧、すなわち、1バールで行われる。
触媒的クロスメタセシス反応は、有利には0.8〜10、好ましくは0.9〜7、より好ましくは1〜4のペンテンニトリルと式(II)に対応する不飽和エステルとの間のモル比で行われる。
触媒的クロスメタセシス反応は、式(II)の不飽和エステルモル含有量と比べて、有利には0.0001〜20%モル、好ましくは0.0005〜2%モル、より好ましくは0.001〜1.5%モルの触媒モル含有量で行われる。
触媒的クロスメタセシス反応は有利には、不活性雰囲気(窒素またはアルゴン下でのような)中で行われる。好ましくは、それは、アルゴンの不活性雰囲気下で行われる。
触媒的クロスメタセシス反応は、溶媒の存在下でまたはなしで行うことができる。
触媒系を溶解させるすべての有機溶媒が、本発明による方法に好適である。特に、溶媒は、次のリスト:ベンゼン、トルエン、キシレン(パラ、オルトおよびメタ)、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、シクロペンタン、n−ペンタン、シクロヘキサン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、ジエチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソ−ブタノール、n−ペンタノールおよびn−ヘキサノールのうちの1つであり得よう。好ましくは、溶媒は、トルエン、キシレン(パラ、オルトおよびメタ)、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、シクロヘキサン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、アセトンおよびアセトニトリルから選択される。より好ましくは溶媒は、トルエン、キシレン(パラ、オルトおよびメタ)、シクロヘキサン、n−ヘキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、酢酸エチルおよびアセトニトリルから選択される。
異なる設備を、触媒的クロスメタセシス反応を実施するために用いることができる。
管型、攪拌、等温または断熱反応器を用いることができる。
当業者は、プロセス制約の機能の中に反応剤および触媒を導入するためのモバイルおよび噴射形状を選ぶことができる。
消費電力は、有利には50〜3000W/m、好ましくは100〜1500W/mに含まれる。
反応器に、静的ミキサー(Sulzer SMX、SMV、Kenics、…のような)またはダイナミックライクベンチュリエジェクタまたは同軸ジェットもしくは衝突ジェットまたは触媒を混合するためのスワール、例えばHartridge Roughton、スターラミネーターオウスリット型(star laminator ou slit interdigital)(IMM)が有利に先行し得る。
形成された副生物のリサイクリングが有利には行われる。そのような場合には、それらは好ましくは、共通のプロセス単位装置(蒸留、膜分離…)によって分離され、触媒的クロスメタセシス反応にリサイクルされる。形成された副生物は通常、不飽和ニトリル、不飽和ジニトリル、不飽和エステル、不飽和ジエステルならびに式(II)の出発不飽和エステルのおよび使用されるペンテンニトリルの種類に依存して異なる鎖長のオレフィンである。
有利には、本発明による方法は、ただ一つの触媒的クロスメタセシス反応を含む。
有利には、本発明による方法において、式(II)の不飽和エステルは、触媒的クロスメタセシス反応以外の反応によって得られる。
本発明による方法においてペンテンニトリルとの触媒的クロスメタセシス反応にかけられる、また不飽和脂肪エステルとも呼ばれる、不飽和エステルは、式(II)
−O−C(O)−(CH−CH=CH−R (II)
(式中、
− Rは、H、または1〜5個の炭素原子を含有する飽和アルキル基のいずれかであり;
− Rは、H、または1〜10個の炭素原子を含有するアルキル基のいずれかであり、アルキル基は、飽和であるかまたは1もしくは2個の不飽和を含有するかのいずれかであり、かつ任意選択的にヒドロキシル基、カルボン酸基またはエステル基を有し、
− mは、7、8、9、10または11に等しく、
好ましくは、
・ mが7に等しい場合、Rは、H、または1〜10個の炭素原子を含有するアルキル基のいずれかであり、アルキル基は、飽和であるかまたは1もしくは2個の不飽和を含有するかのいずれかであり、かつ任意選択的にヒドロキシル基、カルボン酸基またはエステル基を有し、特に好ましくはそのときRは、2〜8個の炭素原子を含有するアルキル基であり、アルキル基は、飽和であるかまたは1もしくは2個の不飽和を含有するかのいずれかであり、かつ任意選択的にヒドロキシル基、カルボン酸基またはエステル基を有し;
・ mが8に等しい場合、RはHであり;
・ mが9に等しい場合、Rは、6〜8個の炭素原子を含有する飽和アルキル基であり;
・ mが10に等しい場合、Rは、5個の炭素原子を含有する飽和アルキル基であり;
・ mが11に等しい場合、Rは、8個の炭素原子を含有する飽和アルキル基である)
に対応する不飽和エステルである。
そのような好ましさに対応する不飽和エステルの例は、
・ 式
−O−C(O)−(CH−CH=CH−(CH−CH
に対応するミリストレイン酸エステル
・ 式
−O−C(O)−(CH−CH=CH−(CH−CH
に対応するパルミトレイン酸エステル
・ 式
−O−C(O)−(CH−CH=CH−(CH−CH
に対応するオレイン酸エステル(シス異性体)またはエライジン酸エステル(トランス異性体)
・ 式
CH−O−C(O)−(CH−CH=CH−(CH−CH
に対応するオレイン酸メチル
・ 式
−O−C(O)−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−CH
に対応するリノール酸エステル(シス異性体)またはリノエライジン酸エステル(トランス異性体)
・ 式
−O−C(O)−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH
に対応するα−リノレン酸エステル
・ 式
−O−C(O)−(CH−CH=CH−CH−CH(OH)−(CH−CH
に対応するリシノール酸エステル
・ 式
CH−O−C(O)−(CH−CH=CH
の9−デセン酸のメチルエステル
・ 式
CH−O−C(O)−(CH−CH=CH−CH
の9−ウンデセン酸のメチルエステル
・ 式
CH−O−C(O)−(CH−CH=CH−CH−CH
の9−ドデセン酸のメチルエステル
・ 式
−O−C(O)−(CH−CH=CH−(CH−C(O)−O−R
に対応する9−オクタデセン二酸のエステル
・ 式
CH−O−C(O)−(CH−CH=CH
の10−ウンデセン酸のメチルエステル
・ 式
−O−C(O)−(CH−CH=CH−(CH−CH
に対応するバクセン酸エステル
・ 式
−O−C(O)−(CH−CH=CH−(CH−CH
に対応するゴンド酸エステル
・ 式
−O−C(O)−(CH−CH=CH−(CH−CH
に対応するオクタデセン酸エステル
・ 式
−O−C(O)−(CH10−CH=CH−(CH−CH
に対応するオクタデセン酸エステル
・ 式
−O−C(O)−(CH11−CH=CH−(CH−CH
に対応するエルカ酸エステル
である。
本発明による方法においてペンテンニトリルとの触媒的クロスメタセシス反応にかけられる不飽和エステルは、好ましくは、式(II)
−O−C(O)−(CH−CH=CH−R (II)
(式中、
− Rは、H、または1〜5個の炭素原子を含有する飽和アルキル基のいずれかであり;
− Rは、H、または1〜10個の炭素原子を含有するアルキル基のいずれかであり、アルキル基は、飽和であるかまたは1もしくは2個の不飽和を含有するかのいずれかであり、かつ任意選択的にヒドロキシル基、カルボン酸基またはエステル基を有し、
− mは、7、8または11に等しく;
好ましくは、
・ mが7に等しい場合、Rは、H、または1〜10個の炭素原子を含有するアルキル基のいずれかであり、アルキル基は、飽和であるかまたは1もしくは2個の不飽和を含有するかのいずれかであり、かつ任意選択的にヒドロキシル基、カルボン酸基またはエステル基を有し、特に好ましくはそのときRは、2〜8個の炭素原子を含有するアルキル基であり、アルキル基は、飽和であるかまたは1もしくは2個の不飽和を含有するかのいずれかであり、かつ任意選択的にヒドロキシル基、カルボン酸基またはエステル基を有し;
・ mが8に等しい場合、RはHであり;かつ
・ mが11に等しい場合、Rは、8個の炭素原子を含有する飽和アルキル基である)
に対応する不飽和エステルである。
そのような好ましさに対応する不飽和エステルの例は、
・ 式
−O−C(O)−(CH−CH=CH−(CH−CH
に対応するミリストレイン酸エステル
・ 式
−O−C(O)−(CH−CH=CH−(CH−CH
に対応するパルミトレイン酸エステル
・ 式
−O−C(O)−(CH−CH=CH−(CH−CH
に対応するオレイン酸エステル(シス異性体)またはエライジン酸エステル(トランス異性体)
・ 式
CH−O−C(O)−(CH−CH=CH−(CH−CH
に対応するオレイン酸メチル
・ 式
−O−C(O)−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−CH
に対応するリノール酸エステル(シス異性体)またはリノエライジン酸エステル(トランス異性体)
・ 式
−O−C(O)−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH
に対応するα−リノレン酸エステル
・ 式
−O−C(O)−(CH−CH=CH−CH−CH(OH)−(CH−CH
に対応するリシノール酸エステル
・ 式
CH−O−C(O)−(CH−CH=CH
の9−デセン酸のメチルエステル
・ 式
CH−O−C(O)−(CH−CH=CH−CH
の9−ウンデセン酸のメチルエステル
・ 式
CH−O−C(O)−(CH−CH=CH−CH−CH
の9−ドデセン酸のメチルエステル
・ 式
−O−C(O)−(CH−CH=CH−(CH−C(O)−O−R
に対応する9−オクタデセン二酸のエステル
・ 式
CH−O−C(O)−(CH−CH=CH
の10−ウンデセン酸のメチルエステル
・ 式
−O−C(O)−(CH11−CH=CH−(CH−CH
に対応するエルカ酸エステル
である。
本発明による方法においてペンテンニトリルとの触媒的クロスメタセシス反応にかけられる不飽和エステルは、より好ましくは、式(II)
−O−C(O)−(CH−CH=CH−R (II)
(式中、
− Rは、H、または1〜5個の炭素原子を含有する飽和アルキル基のいずれかであり;
− Rは、H、または1〜10個の炭素原子を含有するアルキル基のいずれかであり、アルキル基は、飽和であるかまたは1もしくは2個の不飽和を含有するかのいずれかであり、かつ任意選択的にヒドロキシル基、カルボン酸基またはエステル基を有し、
− mは7または8に等しく;
好ましくは、
・ mが7に等しい場合、Rは、H、または1〜10個の炭素原子を含有するアルキル基のいずれかであり、アルキル基は、飽和であるかまたは1もしくは2個の不飽和を含有するかのいずれかであり、かつ任意選択的にヒドロキシル基、カルボン酸基またはエステル基を有し、特に好ましくはそのときRは、2〜8個の炭素原子を含有するアルキル基であり、アルキル基は、飽和であるかまたは1もしくは2個の不飽和を含有するかのいずれかであり、かつ任意選択的にヒドロキシル基、カルボン酸基またはエステル基を有し;
・ mが8に等しい場合、RはHである)
に対応する不飽和エステルである。
そのような好ましさに対応する不飽和エステルの例は、
・ 式
−O−C(O)−(CH−CH=CH−(CH−CH
に対応するミリストレイン酸エステル
・ 式
−O−C(O)−(CH−CH=CH−(CH−CH
に対応するパルミトレイン酸エステル
・ 式
−O−C(O)−(CH−CH=CH−(CH−CH
に対応するオレイン酸エステル(シス異性体)またはエライジン酸エステル(トランス異性体)
・ 式
CH−O−C(O)−(CH−CH=CH−(CH−CH
に対応するオレイン酸メチル
・ 式
−O−C(O)−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−CH
に対応するリノール酸エステル(シス異性体)またはリノエライジン酸エステル(トランス異性体)
・ 式
−O−C(O)−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH
に対応するα−リノレン酸エステル
・ 式
−O−C(O)−(CH−CH=CH−CH−CH(OH)−(CH−CH
に対応するリシノール酸エステル
・ 式
CH−O−C(O)−(CH−CH=CH
の9−デセン酸のメチルエステル
・ 式
CH−O−C(O)−(CH−CH=CH−CH
の9−ウンデセン酸のメチルエステル
・ 式
CH−O−C(O)−(CH−CH=CH−CH−CH
の9−ドデセン酸のメチルエステル
・ 式
−O−C(O)−(CH−CH=CH−(CH−C(O)−O−R
に対応する9−オクタデセン二酸のエステル
・ 式
CH−O−C(O)−(CH−CH=CH
の10−ウンデセン酸のメチル
である。
本発明による方法においてペンテンニトリルとの触媒的クロスメタセシス反応にかけられる不飽和エステルは、最も好ましくは、式(II)
−O−C(O)−(CH−CH=CH−R (II)
(式中、
− Rは、H、または1〜5個の炭素原子を含有する飽和アルキル基のいずれかであり;
− Rは、H、または1〜10個の炭素原子を含有するアルキル基のいずれかであり、アルキル基は、飽和であるかまたは1もしくは2個の不飽和を含有するかのいずれかであり、かつ任意選択的にヒドロキシル基、カルボン酸基またはエステル基を有し、
− mは7に等しく;
好ましくは、Rは、H、1〜10個の炭素原子を含有するアルキル基かのいずれかであり、アルキル基は、飽和であるかまたは1もしくは2個の不飽和を含有するかのいずれかであり、かつ任意選択的にヒドロキシル基、カルボン酸基またはエステル基を有し、特に好ましくはそのときRは、2〜8個の炭素原子を含有するアルキル基であり、アルキル基は、飽和であるかまたは1もしくは2個の不飽和を含有するかのいずれかであり、かつ任意選択的にヒドロキシル基、カルボン酸基またはエステル基を有する)
に対応する不飽和エステルである。
そのような好ましさに対応する不飽和エステルの例は、
・ 式
−O−C(O)−(CH−CH=CH−(CH−CH
に対応するミリストレイン酸エステル
・ 式
−O−C(O)−(CH−CH=CH−(CH−CH
に対応するパルミトレイン酸エステル
・ 式
−O−C(O)−(CH−CH=CH−(CH−CH
に対応するオレイン酸エステル(シス異性体)またはエライジン酸エステル(トランス異性体)
・ 式
CH−O−C(O)−(CH−CH=CH−(CH−CH
に対応するオレイン酸エステル
・ 式
−O−C(O)−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−CH
に対応するリノール酸エステル(シス異性体)またはリノエライジン酸エステル(トランス異性体)
・ 式
−O−C(O)−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH
に対応するα−リノレン酸エステル
・ 式
−O−C(O)−(CH−CH=CH−CH−CH(OH)−(CH−CH
に対応するリシノール酸エステル
・ 式
CH−O−C(O)−(CH−CH=CH
の9−デセン酸のメチルエステル
・ 式
CH−O−C(O)−(CH−CH=CH−CH
の9−ウンデセン酸のメチルエステル
・ 式
CH−O−C(O)−(CH−CH=CH−CH−CH
の9−ドデセン酸のメチルエステル
・ 式
−O−C(O)−(CH−CH=CH−(CH−C(O)−O−R
に対応する9−オクタデセン二酸のエステル
である。
本発明による方法においてペンテンニトリルとの触媒的クロスメタセシス反応にかけられる不飽和エステルは、特に最も好ましくは、式(II)
−O−C(O)−(CH−CH=CH−R (II)
(式中、
− Rは、1〜5個の炭素原子を含有する飽和アルキル基であり;
− Rは、8個の炭素原子を含有する飽和アルキル基であり、
− mは7に等しい)
に対応する不飽和エステルである。
そのような特に最も好ましい実施形態では、不飽和エステルはオレイン酸エステルである。オレイン酸メチルが特に好ましい。
式(II)の上述の不飽和エステルのシスもしくはトランス異性体またはシス異性体とトランス異性体との混合物を、本発明による方法に使用することができる。
式(II)の不飽和エステルは、純粋形態でまたは混合物として使用することができる。本発明による方法の触媒的クロスメタセシス反応に使用される式(II)の不飽和エステルは有利には、70〜100重量%、好ましくは75〜95重量%、より好ましくは80〜90重量%の不飽和エステルを含有する。混合物の残りは、飽和(脂肪)エステルまたは他の鎖長を有する不飽和(脂肪)エステルであり得る。特に好ましい不飽和エステルは、80〜85重量%のオレイン酸メチルを含む脂肪酸メチルエステルの混合物である。
式(II)の不飽和エステルは有利には、痕跡の水または過酸化物などの痕跡の他の不純物を回避するために、好ましくは蒸留によって、使用前に精製される。
式(II)の不飽和エステルは有利には、脂肪酸をトリグリセリド形態で含有する植物油から得られる。不飽和(脂肪)エステルは有利には、メチル(脂肪)エステルを与えるために試薬としてメタノールを使用する周知のエステル交換法によって製造される。オレイン酸(脂肪)エステルは、本発明による方法のための最も好ましい不飽和(脂肪)エステルである。植物油は、キャノーラ(菜種とも呼ばれる)油、サフラワー油、アマニ油、ヒマワリ油、コーンオイル、オリーブ油、大豆油、落花生油、綿実油、パーム油、ヒマシ油およびココナツオイルであり得る。エステル交換のための典型的な条件は、触媒としてメチレートを使ってメタノール中、0.5〜5時間、45〜80℃、0.1MPaである(しかしそれに限定されない)。
触媒的クロスメタセシス反応に使用されるペンテンニトリルは、2−ペンテンニトリル(2−PN)または3−ペンテンニトリル(3−PN)から選択される。
2−PNは、ブタジエンから出発するアジポニトリルの製造に由来することができ、そこではそれは、エネルギーとして通常価格設定される副生成物である。
3PNは、ブタジエンから出発するアジポニトリルの製造に由来することができ、そこではそれは中間体である。
ペンテンニトリルのシスもしくはトランス異性体またはそれらの混合物を、本発明による方法に使用することができる。
ペンテンニトリルは有利には、使用前に、好ましくは蒸留によって、精製される。ペンテンニトリルが長期間保管される場合には、それを不活性雰囲気下で精製すること、およびそれを低温(40℃未満)で、光放射接触を避けて保管することが有利である。
本発明による方法は、式(I)のアミノエステルを得るために式(III)の得られたエステル−ニトリルを水素化にかける工程をさらに含む。
水素化は有利には、水素化触媒の存在下で式(III)のエステル−ニトリルを水素ガスに曝すことによって行われる。
水素化のために使用される触媒は、任意の公知の触媒であり得る。有利には、水素化のために使用される触媒は、Pd、Pt、Ni、Cu、Co、Ru、Rh、Re、Irまたはそれらの組み合わせをベースとする触媒である。触媒は、担持するまたは担持しないことができる。それが担持されている場合には、それは有利には、カーボン、シリカまたはアリミナ上に担持される。担持触媒についての金属含有量は有利には、0.1〜40%、好ましくは0.1〜10%、重量/重量である。促進剤を伴うまたは伴わないNi、Cu、Coを含有するRaney型触媒をまた、水素化工程のために使用することができる。
好ましくは、触媒は、促進されるまたは促進されない、Ni Raney、Co Raney、チャコール上のPd、チャコール上のPtまたはアルミナ上のCuの中から選択される。
水素化のために使用される触媒はまた、クロスメタセシス反応のために使用されたものと同じ触媒であり得る。
水素化が行われる温度は有利には、50〜200℃、好ましくは80〜150℃に含まれる。
水素化が行われる圧力は有利には、水素の2〜100バール、好ましくは10〜50バールに含まれる。
水素化は、一段階でまたは数段階で行うことができる。好ましくは、水素化は一段階で行われる。
本発明の別の態様は、式(III)
−O−C(O)−(CH−CH=CH−(CH−CN (III)
に対応するエステル−ニトリルの、式(II)
−O−C(O)−(CH−CH=CH−R (II)
(式中、
− Rは、H、または1〜5個の炭素原子を含有する飽和アルキル基のいずれかであり、
− Rは、H、または1〜10個の炭素原子を含有するアルキル基のいずれかであり、アルキル基は、飽和であるかまたは1もしくは2個の不飽和を含有するかのいずれかであり、かつ任意選択的にヒドロキシル基、カルボン酸基またはエステル基を有し、
− mは、7、8、9、10または11に等しく、
− pは、0または1に等しい)
に対応する不飽和エステルからの製造方法(M1)であって、
前記方法(M1)が、式(III)に対応するエステル−ニトリルを得るために式(II)の不飽和エステルを2−ペンテンニトリルまたは3−ペンテンニトリルから選択されるペンテンニトリルとの触媒的クロスメタセシス反応にかける工程を含む方法に関する。
方法(M1)において、式(II)の不飽和エステルは有利には、触媒的クロスメタセシス反応以外の反応によって得られる。
方法(M1)において、式(II)の不飽和エステルは有利には、試薬としてトリグリセリドと式ROH(式中、Rは前に定義された通りである)のアルコールとを使用するエステル交換によって、および/または試薬としてトリグリセリドと水とを使用する加水分解によって得られる。
好ましくは、トリグリセリドは、植物油から抽出される。
より好ましくは、トリグリセリドは、キャノーラ油、サフラワー油、アマニ油、ヒマワリ油、コーンオイル、オリーブ油、大豆油、落花生油、綿実油、パーム油、ヒマシ油およびココナツオイル、ならびにそれらの混合物からなる群から選択される。
本発明のさらに別の態様は、式(I)
−O−C(O)−(CH−NH (I)
(式中、Rは、H、または1〜5個の炭素原子を含有する飽和アルキル基のいずれかであり、nは、10〜15の整数である)
のアミノエステルの製造方法(M2)であって、
前記方法(M2)が、式(I)のアミノエステルを得るために上に記載されたような方法(M1)によって製造された式(III)のエステル−ニトリルを水素化にかける工程を含む方法に関する。
本発明の最後の態様は、上に記載されたような方法によっておよび/または上に記載されたような方法(M2)によって製造された式(I)のアミノエステルの、様々な有用な化合物の製造のための使用に関する。
好ましくは、上に記載されたような方法によっておよび/または上に記載されたような方法(M2)によって製造された式(I)のアミノエステルは、好ましくは前記アミノエステルを自動重縮合させることによる、ポリアミドの製造のために使用される。次に、本発明のある種の実施形態は、
・ 上に記載されたような式(I)のアミノエステルの製造方法によっておよび/または上に記載されたような方法(M2)によってアミノエステルを製造する工程と、
・ 前記アミノエステルを自動重縮合させることによってポリアミドを製造する工程と
を含む、ポリアミドの製造方法である。
したがって、例えば、式(I)のアミノエステルは、PA11、PA12、PA13、PA14、PA15またはPA16の製造のためのモノマーとして使用することができる。
式(I)のアミノエステルはまた、PA12.xおよびPAy.12などの他のポリアミドの製造用モノマーとしてそれら自体使用することができるドデカンジアミンまたはドデカン二酸などの他の化合物をもたらす、重縮合反応以外の化学反応にかけることができる。
PA 12.xはそれ故、上に記載されたように得られたドデカンジアミンと、4、6、8、10、11もしくは12個の炭素を含有する脂肪族ジカルボン酸またはテレフタル酸もしくはフランジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸である化学種「x」との縮合によって製造することができる。
PA y.12はそれ故、上に記載されたように得られたドデカン二酸と、4、6、8、10、11もしくは12個の炭素を含有する脂肪族ジアミンまたはパラフェニレンジアミンもしくはフランジアミンなどの芳香族ジアミンである化学種「y」との縮合によって製造することができる。
非常に複雑な合成を含む先行技術によるPA11およびP12モノマーをもたらす2つの方法に比べて、本発明による方法は、以前の方法よりも少ない工程でより簡単であり、それ故によりコスト競争力がある。その実施はまた、特有の原材料へのアクセスによって支配されないし、使用される試薬は、保管のために費用のかかる安全策を必要としない。さらに、得られた副生物のリサイクリングを含む本発明による方法の実施形態は、別々にアップグレードしなければならない多くの副生成物を併産しないという利点を与える。最後に、本発明による方法はまた、主としてバイオ源のモノマーをもたらすという利点を有する。
仏国特許出願公開第2912741 A1号明細書と比較して、本発明による方法は、CRMではない、毒性が低い、およびそれらの使用をより容易にするより低い蒸気圧、より高い引火点および沸点でさらに特徴づけられるニトリル化合物を使用するという利点を与える。
本発明による方法の別の利点は、それが反応剤として、ブタジエン原材料から出発するアジポニトリル製造で大規模に製造され、かつ、入手可能であるペンテンニトリルを含み得ることである。実際に、2−ペンテンニトリルは、普通はエネルギーとして価格設定されるこのプロセスの副生成物であり、3−ペンテンニトリルは、良好な品質で容易にアクセス可能なアジポニトリル用の中間体である。
本発明による方法のさらなる利点は、式(II)の不飽和エステルが天然油の主要化合物であるのでアクセス可能な原材料であること、それらがバイオ源であり、かつそれらがバイオディーゼル(FAME−脂肪酸メチルエステル)として使用されていることである。特に、ヒマシ油から専ら製造されるリシノール酸エステルに反して、オレイン酸メチルは、エステル交換される植物油の主成分の一つである。
以下の実施例は、本発明を例示することを意図するものであるが、その範囲を限定するものではない。
一般的な手順
実施例はすべて、標準Schlenkチューブ技法を用いてアルゴンの不活性雰囲気下で行った。
その式が下に示される、Grubbs触媒第二世代は、Aldrichから購入し、アルゴン下に保管した。
下式の、Hoveyda−Grubbs第二世代触媒もまた使用した。
オレイン酸メチルは、Oleonから購入し(最初の純度83%)、蒸留によって乾燥させ、4Aモレキュラーシーブ上で2〜4℃で保管し、アルゴンバブリングによって脱ガスし、光から保護した。
トランス−3−ペンテンニトリルは、Aldrichによって提供され(最初の純度95%)、蒸留によって乾燥させ、4Aモレキュラーシーブ上で2〜4℃で保管し、アルゴンバブリングによって脱ガスし、光から保護した。
シス−2−ペンテンニトリルは、Merckによって提供され(最初の純度98%)、蒸留によって乾燥させ、4Aモレキュラーシーブ上で保管し、アルゴンバブリングによって脱ガスした。
無水トルエンは、Aldrichによって提供され、使用前にアルゴンで脱ガスした。
反応は、HP−1キャピラリーカラム(40m;180μm内径;0.70μmフィルム厚さ)を備えたAgilent 6850ガスクロマトグラフを用いて監視した。温度プログラムは、10℃/分で60℃から200℃まで、次に2℃/分で200℃から230℃まで、次に20℃/分で230℃から325℃まで設定した。注入器温度は250℃であり、検出器温度は280℃であった。ヘリウムをキャリアガスとして使用し、注入容積は1μlであった。
実施例1
アルゴン下のSchlenkチューブに、6mg(0.007ミリモル;0.06モル%/オレイン酸メチル)のGrubbs第二世代触媒を量り入れた。次に、4.24g(11.87ミリモル)の蒸留したオレイン酸メチルおよび1.02g(12.45ミリモル)の蒸留した3−ペンテンニトリルを添加した。反応混合物を大気圧で4hの間ずっと60℃で攪拌した。反応混合物を次に分析にかけた。オレイン酸メチル転化率は63%であり、3−ペンテンニトリル転化率は58%であり、C12エステル−ニトリル選択率は41%(オレイン酸メチル基準)であった。
実施例2
アルゴン下のSchlenkチューブに、102mg(0.120ミリモル;1モル%/オレイン酸メチル)のGrubbs第二世代触媒を量り入れた。次に、4.25g(11.90ミリモル)の蒸留したオレイン酸メチルおよび1.01g(12.33ミリモル)の蒸留した3−ペンテンニトリルを添加した。反応混合物を4hの間ずっと60℃で攪拌した。反応混合物を次に分析にかけた。オレイン酸メチル転化率は76%であり、3−ペンテンニトリル転化率は80%であり、C12エステル−ニトリル選択率は49%(オレイン酸メチル基準)であった。
実施例3
アルゴン下のSchlenkチューブに、101mg(0.119ミリモル;1モル%/オレイン酸メチル)のGrubbs第二世代触媒および17.65gの無水トルエンを量り入れた。次に、4.25g(11.90ミリモル)の蒸留したオレイン酸メチルおよび1.03g(12.57ミリモル)の蒸留した3−ペンテンニトリルを添加した。反応混合物を4hの間ずっと60℃で攪拌した。反応混合物を次に分析にかけた。オレイン酸メチル転化率は78%であり、3−ペンテンニトリル転化率は77%であり、C12エステル−ニトリル選択率は48%(オレイン酸メチル基準)であった。
実施例4
アルゴン下のSchlenkチューブに、101mg(0.119ミリモル;1モル%/オレイン酸メチル)のGrubbs第二世代触媒を量り入れた。次に、4.23g(11.84ミリモル)の蒸留したオレイン酸メチルおよび1.01g(12.41ミリモル)の蒸留した2−ペンテンニトリルを添加した。反応混合物を4hの間ずっと60℃で攪拌した。反応混合物を次に分析にかけた。オレイン酸メチル転化率は70%であり、2−ペンテンニトリル転化率は54%であり、C11エステル−ニトリル選択率は29%(基準オレイン酸メチル)であった。
実施例5
アルゴン下のSchlenkチューブに、102mg(0.120ミリモル;1モル%)のGrubbs第二世代触媒および17.85gの無水トルエンを量り入れた。次に、4.26g(11.93ミリモル)の蒸留したオレイン酸メチルおよび1.01g(12.41ミリモル)の蒸留した2−ペンテンニトリルを添加した。反応混合物を4hの間ずっと60℃で攪拌した。オレイン酸メチル転化率は79%であり、2−ペンテンニトリル転化率は86%であり、C11エステル−ニトリル選択率は41%(基準オレイン酸メチル)であった。
実施例6
アルゴン下のSchlenkチューブに、2.12g(10.58ミリモル)の蒸留した10−ウンデセン酸メチル、次に4.00g(42.90ミリモル)の蒸留した2−ペンテンニトリルを量り入れ、最後に17.89gの無水トルエンを添加した。最後に5mg(0.008ミリモル;0.07モル%)のGrubbs第二世代触媒を添加した。反応混合物を100℃で1h攪拌し、次に分析にかけた。10−ウンデセン酸メチル転化率は81%であり、2−ペンテンニトリル転化率は22%であり、C12エステル−ニトリル選択率は96%(基準10−ウンデセン酸メチル)であった。
実施例7
アルゴン下のSchlenkチューブに、8mg(0.012ミリモル;1.2モル%)のHoveyda−Grubbs第二世代触媒および26.5gの無水ジクロロメタンを量り入れた。次に、0.36g(1.02ミリモル)の蒸留したオレイン酸メチルおよび0.19g(2.34ミリモル)の蒸留した3−ペンテンニトリルを添加した。反応混合物を4hの間ずっと40℃で攪拌した。反応混合物を次に分析にかけた。オレイン酸メチル転化率は87%であり、3−ペンテンニトリル転化率は63%であり、C12エステル−ニトリル選択率は50%(基準オレイン酸メチル)であった。
実施例8
アルゴン下のSchlenkチューブに、5mg(0.008ミリモル;0.07モル%)のHoveyda−Grubbs第二世代触媒を量り入れた。次に、4.2g(11.8ミリモル)の蒸留したオレイン酸メチルおよび1.0g(12.2ミリモル)の蒸留した3−ペンテンニトリルを添加した。反応混合物を4hの間ずっと60℃で攪拌した。反応混合物を次に分析にかけた。オレイン酸メチル転化率は69%であり、3−ペンテンニトリル転化率は66%であり、C12エステル−ニトリル選択率は50%(基準オレイン酸メチル)であった。

Claims (17)

  1. 式(I)
    −O−C(O)−(CH−NH (I)
    (式中、nは、11〜15の整数である)
    のアミノエステルの、式(II)
    −O−C(O)−(CH−CH=CH−R (II)
    (式中、
    − Rは、H、または1〜5個の炭素原子を含有する飽和アルキル基のいずれかであり;
    − Rは、8個の炭素原子を含有する飽和アルキル基であり;
    − mは、7、8、9、10または11に等しい)
    に対応する不飽和エステルからの製造方法であって、
    前記方法が、
    ・ 式(III)
    −O−C(O)−(CH−CH=CH−(CH−CN (III)
    (式中、mは、7、8、9、10または11に等しく、pは、1に等しい)
    に対応するエステル−ニトリルを得るために式(II)の前記不飽和エステルを3−ペンテンニトリルとの触媒的クロスメタセシス反応にかける工程と、
    ・ 式(I)の前記アミノエステルを得るために式(III)の前記得られたエステル−ニトリルを水素化にかける工程と
    を含む方法。
  2. 前記クロスメタセシス反応が、ルテニウムベースの均一触媒を使用することによって実施される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記不飽和エステルが、式(II)(式中、mは、7、8または11に等しい)に対応する不飽和エステルである、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記不飽和エステルが、式(II)(式中、mは、7または8に等しい)に対応する不飽和エステルである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記不飽和エステルが、式(II)(式中、mは7に等しい)に対応する不飽和エステルである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記不飽和エステルが、式(II)(式中、
    ・ Rは、1〜5個の炭素原子を含有する飽和アルキル基であり;
    ・ Rは、8個の炭素原子を含有する飽和アルキル基であり、
    ・ mは7に等しい)
    に対応する不飽和エステルである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. ただ一つの触媒的クロスメタセシス反応を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 式(II)の前記不飽和エステルが、触媒的クロスメタセシス反応以外の反応によって得られる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 式(III)
    −O−C(O)−(CH−CH=CH−(CH−CN (III)
    に対応するエステル−ニトリルの、式(II)
    −O−C(O)−(CH−CH=CH−R (II)
    (式中、
    − Rは、H、または1〜5個の炭素原子を含有する飽和アルキル基のいずれかであり、
    − Rは、8個の炭素原子を含有する飽和アルキル基であり、
    − mは、7、8、9、10または11に等しく、
    − pは、1に等しい)
    に対応する不飽和エステルからの製造方法であって、
    前記方法が、式(III)に対応する前記エステル−ニトリルを得るために式(II)の前記不飽和エステルを3−ペンテンニトリルとの触媒的クロスメタセシス反応にかける工程を含む方法。
  10. 式(II)の前記不飽和エステルが、触媒的クロスメタセシス反応以外の反応によって得られる、請求項9に記載の方法。
  11. 式(II)の前記不飽和エステルが、試薬としてトリグリセリドと、式ROH(ここで、Rは請求項9に定義される通りである)のアルコールとを使用するエステル交換反応、および/または試薬として前記トリグリセリドと水とを使用する加水分解反応によって得られる、請求項9または10に記載の方法。
  12. 前記トリグリセリドが、植物油から抽出される、請求項11に記載の方法。
  13. 前記植物油が、キャノーラ油、サフラワー油、アマニ油、ヒマワリ油、コーンオイル、オリーブ油、大豆油、落花生油、綿実油、パーム油、ヒマシ油およびココナツオイル、ならびにそれらの混合物からなる群から選択される、請求項12に記載の方法。
  14. 式(I)
    −O−C(O)−(CH−NH (I)
    (式中、Rは、H、または1〜5個の炭素原子を含有する飽和アルキル基のいずれかであり、nは、11〜15の整数である)
    のアミノエステルの製造方法であって、
    請求項9〜13のいずれか一項に記載の方法によって式(III)の前記エステル−ニトリルを製造する工程、及び、式(I)の前記アミノエステルを得るために式(III)の前記エステル−ニトリルを水素化にかける工程を含む、方法。
  15. ポリアミドの製造方法であって、
    ・ 請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法によっておよび/または請求項14に記載の方法によって式(I)の前記アミノエステルを製造する工程と、
    ・ 前記アミノエステルを自動重縮合させることによって前記ポリアミドを製造する工程と
    を含む方法。
  16. mが、8、9、10または11に等しい、請求項9に記載の方法。
  17. mが7に等しく、Rが1〜5個の炭素原子を含有する飽和アルキル基である、請求項9に記載の方法。
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