JP6656640B2 - 梱包箱 - Google Patents
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Description
本発明は、多様なボトルの形状に対応可能な梱包箱を提供する。
前記上側内箱体の内部には、前記ボトルが侵入できる第1の空間と前記ボトルが侵入できない第2の空間とに仕切る仕切り部材であって、当該ボトルの頭部が接触する底面と、当該上側内箱体の対向する内壁側面に接触する側面とを有し、当該側面は切り離し可能な2つの部材によって構成され、切り離されていない状態および切り離された状態において当該側面は、前記上側内箱体の上面内壁と点で接触し、各部材が切り離されると各部材が切り離されていない状態に比べて当該接触点が互いに離れて前記穴から仕切り部材の底面までの高さが大きくなるような変形を許容する仕切り部材が折り込まれて形成される、梱包箱を提供する。
図1(a)は、ワインボトル(ワインボトル900−1および900-2)を2本収容するためのものである梱包箱10であって、一本のワインボトル900-1が梱包された状態の外箱300の外観斜視図である。なお、説明の便宜上、外箱300の蓋を開けた状態が示されている。同図(b)は、上側内箱100-2および下側内箱200-2がセットされた状態のワインボトル900-2の外観斜視図である。同図(c)は、ワインボトル900-2にセットする前の上側内箱100-2および下側内箱200-2を示す。
素材は、例えば、波状に加工した紙を表裏の紙で挟んで接着し、強度を持たせた構造である、いわゆる段ボールシートである。また、素材としては、ワインボトル900のサイズに対応するため及び衝撃吸収効果を発揮させるため、ある程度、形状の自由度(つぶれ等の変形)が許容されることが好ましい。なお、上側内箱100、下側内箱200、外箱300について、素材、断面の構造、厚みその他の特性は、同一であってもよいし異なっていてもよい。
フラップ391は、フラップ381およびフラップ383を折込んだ状態でスリット392に差し込まれる。同様に、フラップ394は、フラップ382およびフラップ384を折込んだ状態でスリット393に差し込まれる。この結果、外箱300は上部および底部が4重になる。これにより、ワインボトル900の上部および下部から衝撃に対する強度が増す。後述するように、ワインボトル900の側面は上側内箱100および下側内箱200によって支持されるため、外箱300からの力が直接伝わりにくいものの、上部および底部については外箱300に加えられた衝撃が伝わりやすい点を加味し、このように上部および下部の構造を強化している。
なお、ワインボトル900の頭部を無理やり挿入して上部穴101が破損してもはや支持機能を発揮しなくなってしまうような状態にならない限りにおいて、径がR3以上のワインボトル900を挿入してもよい。例えば、一般的なボトルの頭部のサイズに対応して、r3=29mm±Δ、R3=34mm±Δ(Δは例えば1mm)である。
折り目L11において、本体から仕切り体190を切り取ることが容易なように、ミシン目が形成されている。
図5(a)は、上側内箱100の外観斜視図である。図5(b)は、折り目L11で仕切り体190を切り取ってから組み立てた上側内箱100のX-X断面図である。内部の空間V0にワインボトル900の頭部が収容される。上部穴101からの距離が最大h1までのワインボトル900を収容することができる。上部穴101は、変形しない状態で上部穴101の縁の一部にて第1の径(r3)のワインボトル900を支持し、第1の径(r3)以下のワインボトル900の動きを制御する。変形した状態で、第1の径よりも大きい第2の径のワインボトル900を支持する。またR3+β(βは上部穴101の素材変形によって決定される値)の径であるワインボトル900を支持する。このとき、ワインボトル900の頭部の長さがh1と同一ないし実質的に同一であれば、上部穴101に加えて上面153によって支持される。
片191(片194)および片192(片195)は切り離されているので、切取り線L13を中心として左右に移動することができる。よって、上部穴101からの高さがh2以上であるワインボトル900が上部穴101から空間V1にワインボトル900が挿入されて片193に突き当たると、片193が折れ曲がるように変形して(同時に頂点P1,頂点P2の位置がそれぞれ紙面左右方向にずれて)、上部穴101から片193までの高さは片193の中心部(P3)においてh3(>h2)となる。
また、片191および片192の形状(山の高さや稜線の角度)を調整することで、実現させたいΔh=h3-h2の値を変更することができる。
下部第1穴201および下部第2穴202は、上部穴101と同様に、それぞれ、底部がr1からR1程度の径のワインボトル900と、底部がr2からR2程度の径のワインボトル900を挿入して支持することができる形状となっている。すなわち、下部第1穴201および下部第2穴202は、それぞれ、変形しない状態で縁の一部にて第1の径の前記ボトルを支持し、変形した状態で、第1の径よりも大きい第2の径の前記ボトルを支持する。さらに第2の径+β(βは第2の径の素材変形によって決定される値)であるワインボトルを支持することができ、第1の径以下であるボトルの動きを制御することができる。
すなわち、ユーザが下部第1穴201の側(紙面下方側)から指を入れ、フラップ片292を紙面上方向に、かつ側面256に接しているフラップ片291が紙面左方向に展開されるように、力を加える。すると、図7(d)に示すように、フラップ290が折れ曲がった状態で、フラップ片293、フラップ片292、フラップ片291が下側内箱200の内壁から離れる。そのまま力を加え続けると、図8(e)のように、フラップ片291およびフラップ片292は第2面255に接し、フラップ片293は側面252に接した状態が実現する。このとき、下部第2穴202は塞がれ、下部第1穴201は開口する状態となる。この状態からユーザが下側内箱200を持ち上げて紙面上下に反転させると(図8(f))、図8(g)に示すように、下部第1穴201が紙面上方からワインボトル900を挿入する穴として機能する。
本発明者は、広く流通しているボトルのサイズは、形状のバリエーションがあるといってもおおよそ一定の範囲に収まっているという知見を得た。上述した具体的数値の例は、この知見に基づき、一般的なBouteille(ブティユ;750ml)タイプのワインボトルに適合するものとして算出されたものである。すなわち、上記数値が適用された梱包箱10を用意すれば、750mlタイプのおおよそすべてのワインボトルを梱包することができる。この結果、従来のように、ワインボトルの形状ごとに異なる箱(に組み立てるために裁断された段ボール部材)を用意する必要がない。
外箱300が収容するビンの本数は2に限られない。たとえば図9に示すように外箱300に変えて外箱300Aを用いることで、一本のみ収容させることができる。この場合においても、上側内箱100および下側内箱200は上述したものと同一である。すなわち、外箱300の形状は収容する本数に応じて決定すればよい。
また、本発明に係る梱包箱は組み立て式でなく、一部または全部が組立てられた状態で利用者に提供されてもよい。要するに、本発明に係る梱包箱は、ボトルを梱包するための箱であって、外箱と、前記外箱に収容され、前記ボトルの頭部を挿入するための上部穴が設けられた第1の内箱体と、前記外箱に収容され、前記ボトルの底部を挿入するための下部穴が設けられた第2の内箱体とを有していればよい。
Claims (8)
- ボトルを梱包するための箱であって、
外箱と、
前記外箱に収容され、前記ボトルの頭部を挿入するための上部穴が設けられた上側内箱体と
を有し、
前記上側内箱体の内部には、前記ボトルが侵入できる第1の空間と前記ボトルが侵入できない第2の空間とに仕切る仕切り部材であって、当該ボトルの頭部が接触する底面と、当該上側内箱体の対向する内壁側面に接触する側面とを有し、当該側面は切り離し可能な部材によって構成され、切り離されていない状態および切り離された状態において当該側面は、前記上側内箱体の上面内壁と点で接触し、各部材が切り離されると各部材が切り離されていない状態に比べて当該接触点が互いに離れて前記穴から仕切り部材の底面までの高さが大きくなるような変形を許容する仕切り部材が折り込まれて形成される、
梱包箱。 - 前記仕切り部材は、前記切り離し可能な部材が接する内壁側面とは異なる内壁側面に接触する片を含み、当該片は、前記上側内箱体の上側内壁に突き当たるように折り込まれる
ことを特徴とする請求項1に記載の梱包箱。 - 前記外箱に収容され、前記ボトルの底部を挿入するための下部穴が設けられた下側内箱体を更に有し、
前記下側内箱体は、第1の面と当該第1の面の反対側の第2の面とを有し、前記第1の面と前記第2の面において、それぞれ、互いに異なる形状の第1の下部穴および第2の下部穴が形成され、
前記下側内箱体の内部空間には、当該下側内箱体の内壁に沿って配置することができるように折り曲げ可能なフラップ部材が設けられ、前記フラップ部材の折り曲げ方を異ならせることによって、前記第1の下部穴と前記第2の下部穴のうちいずれか一方が選択的に開口され、他方は塞がれて前記ボトルの底部を支持する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の梱包箱。 - 前記外箱は、前記ボトルの側面が視認されるように開閉する、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の梱包箱。 - 前記上側内箱体は、前記仕切り部材となるフラップ部を切り取ることができるように
加工された1枚の素材を折り曲げることによって組み立てられ、
当該フラップ部が切り取られた状態で組み立てると、前記第2の空間は形成されない、
請求項1〜4のいずれか一項に記載の梱包箱。 - 前記上側内箱体は変形可能な素材で構成され、
前記上部穴は、変形しない状態で前記上部穴の縁の一部にて第1の径の前記ボトルを支持し、変形した状態で、前記第1の径よりも大きい第2の径の前記ボトルを支持する、
請求項1〜4のいずれか一項に記載の梱包箱。 - 前記下側内箱体は、変形可能な素材で構成され、
前記下部穴は、変形しない状態で前記下部穴の縁の一部にて第1の径の前記ボトルを支持し、変形した状態で、前記第1の径よりも大きい第2の径の前記ボトルを支持する、
請求項3に記載の梱包箱。 - 前記外箱は1枚の素材を折り曲げることによって組み立てられ、前記外箱の上部および底部はそれぞれ前記素材が4重に重ねられる、
請求項1に記載の梱包箱。
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