JP6656021B2 - 流量センサ - Google Patents
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Description
しかし、熱線式の流量センサは、熱線自体の発熱によって流路内に対流が生じ、本来の流体流れに乱れを生じさせることがあるため、特に低速域の流量の計測が困難であった。
管路内を通流する測定流体の流量を測定する流量センサであって、
前記管路内の測定流体の流れ方向を横断する方向に沿って設けられる梁部材と、
前記梁部材に片持ち姿勢で取り付けられ、前記測定流体の流れにより振動する自己励起式の圧電シートと、
前記管路内において前記梁部材よりも上流側であって前記梁部材に対向する位置に設けられる流路制限部と、
前記圧電シートに接続して設けられ、前記測定流体によって前記圧電シートに発生する振動による出力に基づいて前記測定流体の流速を導出する流速導出手段と、を備え、
前記流路制限部は、前記管路を閉塞する管路閉塞体に開口を設けて構成してあり、
前記開口は、スリット状に形成されて前記管路を横断する前記梁部材の方向に直交する長手部分を有する点にある。
ここで、本構成では、梁部材が流路制限部を通流する測定流体の流れを受けてカルマン渦を発生させている。流路制限部を通流する測定流体によって梁部材の上流側の流速が局所的に増大する。そうなると、カルマン渦流が大きくなるため、圧電シートを大きく振動させることができ、結果として圧電シートの振動による出力(電圧)を大きくすることができる。
また、管路内の測定流体の流れ方向を横断する方向に沿って設けられる梁部材に、圧電シートを、梁部材に片持ち姿勢で取り付け、梁部材の上流側に流路制限部を備えるだけの簡単な構成でありながら、正確な流量計測を行うことができる。
本構成の如く、流路制限部に形成されたスリット状の開口が、管路を横断する梁部材の方向に直交する長手部分を有すると、当該開口を、梁部材を挟んで圧電シートの両面から垂直方向に延出する位置に容易に形成することができる。開口が圧電シートの両面から垂直方向に延出すると、圧電シートの両面側に測定流体を確実に供給することができるため、圧電シートが流体圧を受けて振動し易くなる。
管路内を通流する測定流体の流量を測定する流量センサであって、
前記管路内の測定流体の流れ方向を横断する方向に沿って設けられる梁部材と、
前記梁部材に片持ち姿勢で取り付けられ、前記測定流体の流れにより振動する自己励起式の圧電シートと、
前記管路内において前記梁部材よりも上流側であって前記梁部材に対向する位置に設けられる流路制限部と、
前記圧電シートに接続して設けられ、前記測定流体によって前記圧電シートに発生する振動による出力に基づいて前記測定流体の流速を導出する流速導出手段と、を備え、
前記流路制限部は、前記管路を閉塞する管路閉塞体に開口を設けて構成してあり、
前記流路制限部の前記開口は、前記圧電シートの両面側に前記測定流体を通流させるとともに、前記圧電シートの一方面側と他方面側の流量が不均等になるように設けてある点にある。
ここで、本構成では、梁部材が流路制限部を通流する測定流体の流れを受けてカルマン渦を発生させている。流路制限部を通流する測定流体によって梁部材の上流側の流速が局所的に増大する。そうなると、カルマン渦流が大きくなるため、圧電シートを大きく振動させることができ、結果として圧電シートの振動による出力(電圧)を大きくすることができる。
また、管路内の測定流体の流れ方向を横断する方向に沿って設けられる梁部材に、圧電シートを、梁部材に片持ち姿勢で取り付け、梁部材の上流側に流路制限部を備えるだけの簡単な構成でありながら、正確な流量計測を行うことができる。
また、上記のように構成すると、流路制限部の開口を通流し圧電シートへ通流する測定流体の流量は、圧電シートの表面側と裏面側とで不均等になるため、圧電シートの両面側において圧力差が生じる。これにより、圧電シートは振動し易くなる。その結果、低速域においても、流量センサは適正な出力を得ることができ、正確な流速測定を行うことができる。なお、圧電シートの両面側の流量が不均等になる流量制限部は、開口が圧電シートの両面側に亘って連続して形成される一つの開口部であってもよいし、開口が圧電シートの面部を挟んで離間して形成される複数の開口部であってもよい。
上記構成の圧電シートは、カルマン渦によって発生する偏流を受けて振動する。このため、圧電シートはシート面の両側のうち一方の側に振れ易く、圧電シートの振動が不安定になることがある。そこで、本構成では、おもり部材を圧電シートの一方面側に設けている。このように構成すると、圧電シートにおいてシート面の一方の側に対しては、おもり部材が付勢力として作用し、他方の側に対してはおもり部材が抵抗力として作用する。これにより、圧電シートを適正に振動させることができ、圧電シートから安定した出力を得ることができる。
管路内を通流する測定流体の流量を測定する流量センサであって、
前記管路内の測定流体の流れ方向を横断する方向に沿って設けられる梁部材と、
前記梁部材に片持ち姿勢で取り付けられ、前記測定流体の流れにより振動する自己励起式の圧電シートと、
前記管路内において前記梁部材よりも上流側であって前記梁部材に対向する位置に設けられる流路制限部と、
前記圧電シートに接続して設けられ、前記測定流体によって前記圧電シートに発生する振動による出力に基づいて前記測定流体の流速を導出する流速導出手段と、を備え、
前記圧電シートは、長手方向における一端部を前記梁部材に固定するとともに、自由端としての他端部に、おもり部材を付設してあり、
前記おもり部材は、前記圧電シートの一方面側に設けてある点にある。
ここで、本構成では、梁部材が流路制限部を通流する測定流体の流れを受けてカルマン渦を発生させている。流路制限部を通流する測定流体によって梁部材の上流側の流速が局所的に増大する。そうなると、カルマン渦流が大きくなるため、圧電シートを大きく振動させることができ、結果として圧電シートの振動による出力(電圧)を大きくすることができる。
また、管路内の測定流体の流れ方向を横断する方向に沿って設けられる梁部材に、圧電シートを、梁部材に片持ち姿勢で取り付け、梁部材の上流側に流路制限部を備えるだけの簡単な構成でありながら、正確な流量計測を行うことができる。
このように、圧電シートの他端部におもり部材を設けると、圧電シートからの出力を増強することができ、ノイズ等に対する圧電シートの出力の分離特性を向上することができる。また、圧電シートにおもり部材を設けることで、圧電シートの変形速度を調整することもできる。
上記構成の圧電シートは、カルマン渦によって発生する偏流を受けて振動する。このため、圧電シートはシート面の両側のうち一方の側に振れ易く、圧電シートの振動が不安定になることがある。そこで、本構成では、おもり部材を圧電シートの一方面側に設けている。このように構成すると、圧電シートにおいてシート面の一方の側に対しては、おもり部材が付勢力として作用し、他方の側に対してはおもり部材が抵抗力として作用する。これにより、圧電シートを適正に振動させることができ、圧電シートから安定した出力を得ることができる。
電圧検出手段9は流速導出手段10に接続され、流速導出手段10が電圧検出手段9からの出力に基づいて測定流体3の流速を導出する。
図3に示すように、流路制限部6の開口8は、管路2を横断する梁部材4の方向に直交する長手部分を有して形成されている。すなわち、開口8は梁部材4の長手方向に対して直交して形成されている。こうすると、スリット状の開口8は、梁部材4を挟んで圧電シート5の両面に対して垂直方向に延出する位置に形成することができる。開口8が圧電シート5の両面から垂直方向に延出すると、圧電シート5の両面側に測定流体3を確実に供給することができるため、圧電シート5が流体圧を受けて振動し易くなる。
上記の実施形態において、図4に示すように、圧電シート5の長手方向における一端部を梁部材4に固定するとともに、自由端としての他端部に、おもり部材5aを付設してもよい。図4に示す例では、圧電シート5の一方面側(上面側)におもり部材5aが設けられている。このようにすると、圧電シート5の振動特性をおもり部材5aの重さにより調整でき、結果として、適切な流量範囲で識別性の高い電圧出力を得られるように流量センサ1の感度を調整することができる。
図5に示すように、内径32mmのガス供給配管(管路2)を鉛直方向に配置し、管路2内に、厚さ40μm、短辺5mm、長辺70mmの短冊状の圧電シート5(株式会社クレハ製、ピエゾフィルム)を梁部材4に取付けて配置した。梁部材4は、2mm×2mm×40mmの直方体であって例えば樹脂で構成されている。圧電シート5の自由端(鉛直方向の下端)に50mgのおもり部材5aを敷設した。
図8のグラフには、電圧値が流量に対して線形の比例関係にあることが示されており、当該演算方法によって圧電シート5の振動による出力電圧に基づく流量計測方法が簡便かつ安定的なものであることが明らかになった。
カルマン渦流の発生周波数は次式で表される。
f(周波数)=St(ストローハル数)× V(流体の平均速度)/ d(構造物(梁部材4)の幅(径))・・・(1)
センサ応答感度を向上することを目的として、流路制限部6と梁部材4の配置およびおもり部材5aの効果を確認するために、図9に示す試験体1〜4を用い、実施例1と同じ試験装置による試験を行った。
(1)上記実施形態では、圧電シート5の振動を電圧検出手段9によって電圧として検出し、この電圧に基づいて流速導出手段10が測定流体3の流速を導出する例を示したが、電圧検出手段9に代えて圧電シートにより発生する電力の周波数を検出する周波数検出手段を用い、検出された周波数に基づいて流速導出手段10が測定流体3の流速を導出してもよい。
2 :管路
3 :測定流体
4 :梁部材
5 :圧電シート
5a :おもり部材
6 :流路制限部
8 :開口
8A,8B:開口部
9 :電圧検出手段
10 :流速導出手段
11 :リード線
11a :端子
12 :ケーブル
Claims (7)
- 管路内を通流する測定流体の流量を測定する流量センサであって、
前記管路内の測定流体の流れ方向を横断する方向に沿って設けられる梁部材と、
前記梁部材に片持ち姿勢で取り付けられ、前記測定流体の流れにより振動する自己励起式の圧電シートと、
前記管路内において前記梁部材よりも上流側であって前記梁部材に対向する位置に設けられる流路制限部と、
前記圧電シートに接続して設けられ、前記測定流体によって前記圧電シートに発生する振動による出力に基づいて前記測定流体の流速を導出する流速導出手段と、を備え、
前記流路制限部は、前記管路を閉塞する管路閉塞体に開口を設けて構成してあり、
前記開口は、スリット状に形成されて前記管路を横断する前記梁部材の方向に直交する長手部分を有する流量センサ。 - 管路内を通流する測定流体の流量を測定する流量センサであって、
前記管路内の測定流体の流れ方向を横断する方向に沿って設けられる梁部材と、
前記梁部材に片持ち姿勢で取り付けられ、前記測定流体の流れにより振動する自己励起式の圧電シートと、
前記管路内において前記梁部材よりも上流側であって前記梁部材に対向する位置に設けられる流路制限部と、
前記圧電シートに接続して設けられ、前記測定流体によって前記圧電シートに発生する振動による出力に基づいて前記測定流体の流速を導出する流速導出手段と、を備え、
前記流路制限部は、前記管路を閉塞する管路閉塞体に開口を設けて構成してあり、
前記流路制限部の前記開口は、前記圧電シートの両面側に前記測定流体を通流させるとともに、前記圧電シートの一方面側と他方面側の流量が不均等になるように設けてある流量センサ。 - 前記開口は、スリット状に形成されて前記管路を横断する前記梁部材の方向に沿う長手部分を有する請求項2に記載の流量センサ。
- 前記圧電シートは、長手方向における一端部を前記梁部材に固定するとともに、自由端としての他端部に、おもり部材を付設してある請求項1〜3のいずれか一項に記載の流量センサ。
- 前記おもり部材は、前記圧電シートの一方面側に設けてある請求項4に記載の流量センサ。
- 管路内を通流する測定流体の流量を測定する流量センサであって、
前記管路内の測定流体の流れ方向を横断する方向に沿って設けられる梁部材と、
前記梁部材に片持ち姿勢で取り付けられ、前記測定流体の流れにより振動する自己励起式の圧電シートと、
前記管路内において前記梁部材よりも上流側であって前記梁部材に対向する位置に設けられる流路制限部と、
前記圧電シートに接続して設けられ、前記測定流体によって前記圧電シートに発生する振動による出力に基づいて前記測定流体の流速を導出する流速導出手段と、を備え、
前記圧電シートは、長手方向における一端部を前記梁部材に固定するとともに、自由端としての他端部に、おもり部材を付設してあり、
前記おもり部材は、前記圧電シートの一方面側に設けてある流量センサ。 - 前記圧電シートを、少なくともそのシート表面の一部が水平方向に沿う姿勢で、前記梁部材に片持ち姿勢で取り付けてある請求項1〜6のいずれか一項に記載の流量センサ。
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