JP6654933B2 - 操舵量制御装置、操舵量制御方法 - Google Patents

操舵量制御装置、操舵量制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、車両の操舵量を変化させるための目標操舵量を取得する操舵量制御装置、又は操舵量制御方法に関する。
例えば、車両前方の撮像画像や、ナビゲーション装置から供給される情報に基づいて車両の走行経路を設定し、この走行経路に沿って車両が走行できるよう目標操舵量を取得する操舵量制御装置が知られている。また、このような操舵量制御装置は大きな操舵変化に伴う運転者の違和感の防止や安全性等を考慮して操舵量の上限値が設定されている。
カーブ入口等においては走行経路の曲率の変化が大きく、操舵量が上限値に達してしまう場合がある。走行中に操舵量が上限値に達してしまうと、操舵量を増加させることができなくなり、車両が走行経路を追従できない場合がある。そのため、特許文献1には、カーブ入口等において、操舵量の上限値を緩和することで、車両の走行経路に対する追従性を高める操舵量制御装置が開示されている。
特開2008−44531号公報
操舵量の上限値を緩和すると、操舵量の急劇な増加(急操舵)が生じる。このような急操舵は操舵量の加速度が大きく、運転者に違和感を生じさせる機会が増加する。一方で、単に急操舵を禁止するだけでは、走行経路の曲率変化が大きい場合に所望とする操舵量が得られず、車両の走行経路に対する追従性が悪くなる。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、操舵量の変化に伴う運転者等の違和感を予防するとともに、車両を適正な走行経路で走行させることができる操舵量制御装置、及び操舵量制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明では、車両の操舵量を変化させる操舵装置に適用され、前記車両の走行経路の曲率に基づいて前記操舵装置の目標操舵量を取得する操舵量制御装置であって、前記車両の現在位置において、当該現在位置よりも車両進行方向における前方位置を、前記曲率を取得するための位置として設定する位置設定部と、設定された前記前方位置における曲率に基づいて前記目標操舵量を取得する目標操舵量取得部と、を有する。
曲率の変化が大きい走行経路では、車両の走行経路に対する追従性が悪くなる。そこで、車両の現在位置よりも車両進行方向において前方位置を設定し、設定された位置における曲率により目標操舵量を設定する。この目標操舵量は前方位置の曲率に基づいて設定されているため、操舵装置は前方位置に対する操舵を開始するタイミングが早くなる。例えば、カーブ入口においては、操舵を開始するタイミングが早くなることで、車両が走行経路に対して大きく膨らんでしまうことを防止する。その結果、急操舵に伴う運転者等の違和感を抑制することができ、且つ、車両を適正な走路経路で走行させることができる。
運転支援システム100の構成図。 ECU20により取得される走路パラメータを説明する図。 ECU20が実施する運転支援制御を説明するフローチャート。 ECU20により検出される走行レーンを説明する図。 ECU20が観測位置Pを先読みしない場合の操舵量の変化説明する図。 ECU20が観測位置Pを先読みする場合の操舵量の変化を説明する図。 ECU20が図3のステップS11で実施する処理を説明するフローチャート。 車両の向き(ヨー角φ)と加速度上限値との関係を説明する図。 変更後の加速度上限値と、距離ΔLとの関係を説明する図。 車速Vと、距離(ΔL)との関係を説明する図。 曲率ρの変化量と距離(ΔL)との関係を説明する図。
本発明に係る実施形態について図を参照しながら説明する。以下の実施形態では、操舵量制御装置は、車両に組み込まれる運転支援システムの一部である電子制御装置(ECU)として説明される。なお、以下の実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。
(第1実施形態)
図1に示す運転支援システム100は、車両の操舵量を変化させる操舵装置40と、操舵装置40の操舵量を変化させるための目標操舵量Mを設定するECU20と、各種検出部と、を主に備えている。
操舵装置40は、例えば、電動式の操舵装置(EPS:Electric Power Steering)であり、モータ44の回転により、ハンドル41に接続されたステアリングシャフト42に操舵トルクを加え、車両CSの操舵量を設定する。また、ステアリングシャフト42の先端にはピニオンギア45が設けられている。このピニオンギア45はラックギア46に噛み合っている。ラックギア46の両端には、タイロッド等を介して一対の車輪が回転可能に連結されている。また、ステアリングシャフト42には減速ギア43を介してモータ44が取り付けられている。
EPSコントローラ24は、不図示のCPU、ROM、RAMを備える周知のコンピュータであり、操舵装置40のモータ44に接続されている。EPSコントローラ24が実施する操舵量の制御では、ECU20から出力される目標操舵量Mに基づいてモータ44の回転角度やトルクを制御する電流量や電圧を設定する。
各種検出部は、カメラ装置31、車速センサ32、ナビゲーション装置33、操舵角センサ34を備えている。
カメラ装置31は、車両CSの進行方向における前方の撮像画像を取得し、この撮像画像に基づいてレーンマークを検出する。カメラ装置31は、例えばCCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサ、近赤外線センサ等の単眼カメラ又はステレオカメラを含む装置であり、車両CSのフロントガラスの上端付近で且つ車幅方向の中央付近に取付けられている。また、レーンマークは、走行レーンの位置を特定するために用いられる指標であり、一例として、この実施形態では走行レーンを区画する白線を用いている。
例えば、カメラ装置31は、撮影画像から車両CSが走行する走行レーンの左右を区画する白線を検出するために必要となる画像を切り出す。次に、カメラ装置31は、各画像に含まれる白線の位置を検出する。白線を検出するための手法の一例として、画像にsobelフィルタ等を適用してエッジ点を抽出し、抽出したエッジ点にハフ変換等を行って、左右の白線を構成するエッジ点を検出する。そして、カメラ装置31は、白線のエッジ点の画像平面上の座標を算出し、算出した座標を白線とする。そして、カメラ装置31は、所定周期で、検出された白線の情報をECU20へ送信する。
車速センサ32は、車輪の回転速度に応じた信号を出力する。車速センサ32は、例えば、車輪に取り付けられたパルス発生器から出力される単位時間当たりのパルス数に基づいて当該車輪の回転速度を検出し、ECU20へ出力する。
ナビゲーション装置33は、GPS受信機により受信されたGPS信号や、各種センサにより取得された情報を用いて車両の現在の位置を算出し、該算出した位置から目的地までの経路の探索や、経路案内等を実施する。また、ナビゲーション装置33は、車両の位置と、地図データベースに格納されている道路情報から、車両が走行する走行レーンの車線数、曲率ρ、カント等の情報を取得することができる。
操舵角センサ34は、操舵装置40の操舵量を検出する。操舵角センサ34は、ステアリングシャフト42に取り付けられており、ハンドル41の回転角度(操舵角)を検出し、ECU20へ出力する。
ECU20は、CPU21、ROM22、RAM23を中心に構成された周知のマイクロコンピュータとして構成されている。CPU21が、ROM22に記憶されたプログラムを実行することで、走行レーン(走行経路)の検出や、目標操舵量Mを設定する。
ECU20は、カメラ装置31から出力される白線の情報に基づいて、車両CSが走行する走行レーンを検出する。この走行レーンの検出では、例えば、カメラ装置31によって検出された左右の白線で区画される走路幅方向での中心座標や、走路パラメータが取得される。以下では、ECU20が走行レーン上で走路パラメータ等を取得する位置を観測位置Pとも記載する。
図2は、ECU20により取得される走路パラメータを説明する図である。この実施形態では、ECU20は走路パラメータとして、走行レーンにおける各観測位置Pでの曲率ρ、車両進行方向に対する中心線の傾きであるヨー角φ、走行レーンの中心線に対する車両CSの横位置Qのずれ量である横偏差dyを取得する。なお、中心線は、上述した観測位置Pとして取得される中心座標を通る線である。
ECU20は、取得された走路パラメータに基づいて目標操舵量Mを設定する。この実施形態では、ECU20は、主に曲率ρに基づいて設定される曲率操舵量DAと、運転者が操舵装置40を操作することで設定される現在の操舵角Xとをもとに目標操舵量Mを設定する。
次に、ECU20が実施する運転支援制御を図3のフローチャートを用いて説明する。図3に示すフローチャートは、ECU20により所定周期で実施される。図4は、ECU20により検出される走行レーンを説明する図である。
ステップS11では、目標操舵量Mに対する加速度上限値を設定する。加速度上限値は、操舵装置40が操舵量を変化させる際の加速度の上限を規定する値であり、ECU20が目標操舵量Mを設定する際に使用する値である。この第1実施形態では、加速度上限値を予め定めた固定値としている。なお、加速度上限値を設定するか設定しないかの切り替えを、不図示の操作スイッチ等を操作することで切り替えるものであってもよい。そのため、ステップS11が、加速度制限部、及び加速度制限工程として機能する。
ステップS12では、走路パラメータを取得する。ECU20は、カメラ装置31から出力される各観測位置Pでの白線の情報に基づいて走路パラメータ(ρ、φ、Δy)を演算する。図4では、一例として、ECU20は、図示された車両CSの位置において、観測位置P(1)〜P(4)における走路パラメータ(ρ、φ、Δy)を演算している。この実施形態では、各観測位置Pは、車両進行方向において10メートル毎に取得されるが、これに限定されず、カメラ装置31の性能や、ECU20の処理速度に応じて、その間隔が設定されるものであってもよい。
ステップS13では、車両進行方向での走行レーンの曲率ρの変化量を判定する。例えば、ECU20は、ステップS12で取得した複数の観測位置Pにおける曲率ρに基づいて、走行レーンにおける曲率ρの変化量を判定する。車両進行方向における走行レーンがカーブであれば、曲率ρの変化量が大きく、走行レーンが直線であれば、曲率ρの変化量が小さくなる。
走行レーンにおける曲率ρの変化量が閾値TA未満であれば(ステップS13:NO)、ステップS15では、走行レーンに対する目標操舵量Mを設定するための観測位置Pを車両CSの現在位置として予め設定されている観測位置Pに設定する。図4では、一例として、車両CSの現在位置は、観測位置P(1)となっている。
この実施形態では、車両CSの現在位置を、カメラ装置31が観測する複数の観測位置Pの内、車両CSに最も近い観測位置Pとしているが、現在位置はこれに限定されない。例えば、カメラ装置31が観測する複数の観測位置Pが、車両CSの直下の観測位置Pを含む場合、この車両CSの直下の位置を車両CSの現在位置とするものであってもよい。
一方、走行レーンにおける曲率ρの変化量が閾値TA以上であれば(ステップS13:YES)、ステップS14では、走行レーンに対する目標操舵量Mを設定するための位置を現在位置よりも車両進行方向において前方の観測位置Pに設定する。図4では、曲率ρを取得するための観測位置Pが、観測位置(1)よりも車両進行方向で前方の観測位置P(2)に設定される。そのため、ステップS13,S14,S15が、位置設定部、及び位置設定工程として機能する。
ステップS16では、ECU20は、ステップS14又はS15で設定された観測位置Pの曲率ρに基づいて走行レーンを追従するための目標操舵量Mを設定する。例えば、ECU20は、曲率ρと、車速Vと、操舵角センサ34からの出力により取得される現在の操舵角Xとの関係を規定するマップを記憶しており、このマップに記憶された値から目標操舵量Mを設定する。そのため、ステップS16の処理が目標操舵量取得部(目標操舵量取得工程)として機能する。
ECU20が現在位置よりも車両進行方向において前方の観測位置Pでの曲率ρを取得している場合、走行レーンを追従するための目標操舵量Mは、この前方の観測位置Pに応じた値となる。以下、曲率ρを取得するための観測位置Pを、現在位置よりも車両進行方向において前方の観測位置Pに変更し、変更後の観測位置Pにおける曲率ρを取得することを、単に観測位置Pの先読みとも記載する。
なお、ステップS16における目標操舵量Mを算出する際、状態操舵量DBを考慮するものであってもよい。状態操舵量DBは、車両の横偏差Δy、走行レーンのカント、種々の外乱に基づいて算出される。
そして、目標操舵量Mが算出されると、図3に示す処理を終了する。ステップS16で設定された目標操舵量Mは加速度上限値を超えない範囲でその値が設定されているため、EPSコントローラ24は操舵装置40が出力する操舵量の操舵角加速度を制限する。
次に、曲率ρの変化に基づいて設定された目標操舵量Mによる車両CSの走行経路の変化を説明する。まずは、図5を用いて、ECU20が観測位置Pを先読みしない場合の操舵量の変化を説明する。
車両CSがカーブに進入すると、カーブ入口附近で走行レーンの曲率ρの変化量が増加する(図5(a),時刻t1−t3)。そのため、図5(b)に示すように、ECU20は、車両CSをこの走行レーンに追従させるために、目標操舵量Mを増加させる。このとき、操舵角加速度が大きいと、車両CSの急操舵を生じさせ、運転者等に違和感を覚えさせる。そのため、ECU20は、図5(d)に示すように、操舵角加速度を制限する加速度上限値を設け、操舵装置40の操舵量の加速度がこの加速度上限値を超えないよう目標操舵量Mを設定する。
一方、走行レーンの曲率ρの変化量が大きいと、加速度上限値を超えない範囲で設定された目標操舵量Mでは、車両CSを走行レーンに追従させるための操舵量が不足する場合がある。図5(b)では、時刻t1−t2の間において、走行レーンに応じた理想とする目標操舵量M(図中点線で示す)に対して、実際の目標操舵量Mが不足している。このような目標操舵量Mの不足は、車両CSの走行レーンに対する追従性を低下させる要因となる。
また、車両CSがカーブ中ほどに進入することで、走行レーンの曲率ρが増加から一定に変化する場合(時刻t3−t4)、曲率ρの変化量が大きくなり、操舵を切り戻す必要がある。この場合も、ECU20は、加速度上限値(マイナス側)を超えない範囲で目標操舵量Mを設定する(図5(c),(d))。その結果、図5(d)に示すように、理想とする目標操舵量Mに対して実際の目標操舵量Mが直ちに減少せず、車両CSの走行レーンに対する追従性を悪化させる。
一方、本実施形態では、ECU20は、観測位置Pの先読みを行うことで、車両CSの走行レーンに対する追従性の悪化を予防している。図6は、ECU20が図3に示す処理による観測位置Pを先読みする場合の操舵量の変化を説明する図である。
図6(a)に示すように、車両CSがカーブ入口等の曲率ρが増加する区間を走行する場合(t11−t12)、ECU20は曲率ρの変化量が大きくなることを判定し(図3、ステップS13)、観測位置Pの先読みを実施する(ステップS14)。ECU20は、現在位置よりも車両進行方向で前方の観測位置Pにおける曲率ρを取得し、取得した曲率ρに基づいて目標操舵量Mを設定する(ステップS16)。そのため、目標操舵量Mの操舵角加速度に制限が加えられている場合でも、操舵を開始するタイミングを早めることで、操舵量が不足するのを防止する。その結果、車両CSの実際の走行経路は走行レーンの外側に大きく膨らむことはない。
また、車両CSが、曲率ρが減少するカーブ入口からカーブの中ほどに進入する場合(t13−t14)においても、ECU20は曲率ρの変化量が大きくなることを判定し(ステップS13)、観測位置Pの先読みを実施する(ステップS14)。そのため、目標操舵量Mの操舵角加速度が制限されている場合でも、操舵を開始するタイミングを早めることで、車両CSが走行レーンに対して外側に大きく膨らむのを防止する。
そして、車両CSが、走行レーンの曲率ρの変化量が小さいカーブ中ほどを走行する場合(t14−t15)、ECU20は観測位置Pを車両進行方向において前方の観測位置Pから現在位置に変更する(ステップS15)。ECU20は観測位置Pの先読みを実施せず、車両CSの操舵タイミングを早めない。そのため、車両CSの実際の走行経路は走行レーンに追従したものとなる。なお、説明を省略するが、車両CSがカーブの中ほどからカーブ出口に進入する区間においても、曲率ρの変化量が大きくなるため、ECU20は観測位置Pの先読みを実施する。
以上説明したように、この第1実施形態では、走行レーンにおける曲率ρの変化量が大きいと車両CSの操舵量が不足し、車両CSの走行レーンに対する追従性が悪くなる。そこで、ECU20は、車両CSの現在位置よりも車両進行方向における前方位置を、曲率を取得するための位置として設定し、設定された前方位置における曲率ρにより目標操舵量Mを設定する。この目標操舵量Mは観測位置Pを先読みして取得したものであるため、操舵装置40は操舵のタイミングが早くなり、車両CSの走行経路が走行レーンの外側に膨らんでしまうのを防止する。その結果、急操舵に伴う運転者等の違和感を抑制することができ、且つ、車両CSを適正な走路で走行させることができる。
ECU20(位置設定部)は、車両進行方向において走行レーンの曲率ρの変化量が所定値以上である場合に、前方位置を、曲率ρを取得するための位置として設定する。走行経路における曲率ρの変化量が大きくなると、目標操舵量Mの加速度の制限に伴う、操舵の切り遅れが大きくなり、車両CSの走行レーンに対する追従性を悪化させる。そのため、車両CSがこのような走行レーンを走行する場合に、曲率ρを取得する位置を前方位置に設定することで、車両CSの走行レーンに対する追従性の悪化を予防することができる。
(第2実施形態)
目標操舵量Mの加速度上限値を車両CSの走行レーンに対する向きに応じて変更してもよい。図7は、ECU20が図3のステップS11で実施する処理を説明するフローチャートである。
ステップS21では、車両CSの向きを取得する。ECU20は、例えば、走路パラメータ(ヨー角φ)に基づいて走行レーンに対する車両CSの向きを取得する。
ステップS22では、車両CSの向きに応じて加速度上限値を変更する。図8は、車両の向き(ヨー角φ)と加速度上限値との関係を説明する図である。ECU20は、例えば、ヨー角φと加速度上限値との関係を規定するマップを記憶している。このマップでは、ヨー角φが大きくなるのに従い、加速度上限値が高い値となるようその値が記憶されている。これは、車両CSの向きが走行レーンに対して外側に向いているほど、車両CSを走行レーンに追従させるために急操舵を要するためである。
そして、図3のステップS14において、設定された加速度上限値を用いて観測位置Pの先読みが実施される。そのため、ECU20は、加速度上限値により制限される目標操舵量Mの加速度に基づいて、観測位置Pを設定しているとも言える。図9は、変更後の加速度上限値と、距離ΔLとの関係を説明する図である。ECU20は、加速度上限値と車両CSの現在位置から先読みの対象となる観測位置Pまでの距離ΔLを規定するマップを記憶しており、このマップを参照することで、先読みの対象となる観測位置Pを設定する。このマップには、変更後の加速度上限値が減少するに従い、距離ΔLが現在位置から遠くに設定されるようその値が記憶されている。そして、図3のステップS16において、先読み対象となった観測位置Pの曲率ρに基づいて目標操舵量Mを設定する。
以上説明したようにこの第2実施形態では、ECU20(加速度制限部)は、目標操舵量の加速度を制限し、ECU20(位置設定部)は、観測位置Pを、加速度に応じて設定する。上記構成により、目標操舵量Mの角加速度(加速度)を制限することで、走行レーンにおける急なカーブやセンサの誤検出に伴う急操舵を防止し運転者等の違和感を防止することができる。
ECU29(向き検出部)は、車両CSの走行経路に対する向きを検出し、ECU20(位置設定部)は、観測位置Pを、検出された車両の走路に対する向きに基づいて設定する。車両CSの向きと走行レーンの方向との差が大きいと、車両CSを走行レーンに追従させるために大きな操舵量の加速度を必要とする。一方で、走行レーンに対する車両CSの向きの差が小さいと、車両CSを走行レーンに追従させるために必要となる操舵量の加速度は小さくなる。そこで、走路に対する車両CSの向きに基づいて先読み位置を設定することで、走行レーンに対する車両CSの追従性と、急操舵により運転者が違和感を覚える頻度とのバランスを適正に調整することができる。
ECU20は、検出された車両CSの向きに基づいて、加速度上限値を変更する。走路に対する車両CSの向きに基づいて操舵量の加速度の制限値を変更することで、走行レーンに対する車両CSの追従性と、急操舵により運転者が違和感を覚える頻度とのバランスを適正に調整することができる。
ECU20(位置設定部)は、変更された加速度上限値が低いほど、距離ΔLを現在位置よりも遠方に設定して観測位置Pの先読みを実施する。加速度の制限値が低くなるに従い操舵量の加速度が抑えられ、操舵の切り遅れが生じ易くなる。そのため、加速度上限値が低いほど、先読みの対象となる観測位置Pを車両CSの現在位置から遠くに設定することで、操舵を開始するタイミングを早くし、車両CSの走行レーンに対する追従性の悪化を防止することができる。
(第3実施形態)
先読みの対象となる観測位置Pの設定を、加速度上限値に加えて車速Vを用いて設定するものであってもよい。
図10は、第3実施形態における車速Vと、現在位置から先読みの対象となる観測位置Pまでの距離ΔLとの関係を説明する図である。例えば、ECU20は、車速Vと、距離ΔLとの関係を規定するマップを記憶している。このマップには、車速Vが増加するに従い、距離ΔLを増加させるよう値が記憶されている。ECU20は、図3のステップS14において、このマップを参照して先読みの対象となる観測位置Pを設定する。
以上説明したように、第3実施形態では、ECU20(位置設定部)は、観測位置Pの先読みを実施する場合、車速Vに基づいて距離ΔLを設定する。車速Vが増加するに従い、少ない操舵量であっても運転者が違和感を覚える機会が多くなる。そこで、車速Vに基づいて先読み対象となる観測位置Pを現在位置よりも遠方に設定することで、操舵を開始するタイミングを早くし、運転者等の違和感を抑制することができる。
(第4実施形態)
先読みの対象となる観測位置Pを、加速度上限値に加えて走行レーンの曲率ρの変化量に基づいて設定するものであってもよい。
図11は、第4実施形態における曲率ρの変化量と、車両CSの現在位置から先読み対象となる観測位置Pまでの距離ΔLとの関係を説明する図である。この第4実施形態では、例えば、ECU20は、走行レーンの曲率ρの変化量と、距離ΔLとの関係を規定するマップを記憶している。このマップには、曲率ρの変化量が増加するに従い、距離ΔLを増加させるよう値が記憶されている。ECU20は、図3のステップS14において、このマップを参照して先読み対象となる観測位置Pを設定する。
以上説明したように、この第4実施形態では、ECU20(位置設定部)は、観測位置Pを設定する場合、走行経路における曲率ρの変化量に基づいて距離ΔLを変更する。走行レーンの曲率ρの変化量が大きければ、それだけ急操舵を必要とし、運転者等が違和感を覚える機会も増加する。そこで、走行経路における曲率ρの変化量に基づいて先読み対象となる観測位置Pを設定することで、運転者の違和感を抑制することができる。
(その他の実施形態)
走行経路の曲率ρを取得する手法は、カメラ装置31から出力される撮像画像に限定されない。これ以外にも、図3のステップS12において、ECU20は、ナビゲーション装置33から得られる地図情報に基づいて走行経路の曲率ρを取得するものであってもよい。
走行レーンの設定にレーンマークを用いたことは一例に過ぎない。車両CSが前方車両の走行軌跡を追従するいわゆるACC(Adaptive Cruise Control)に対応している場合、走行レーンを前方車両の走行軌跡に基づいて設定するものであってもよい。この場合、図3のステップS12において、ECU20は、前方車両の走行軌跡に基づいて車両CSの走路パラメータ(ρ,φ,Δy)を取得する。
図3のステップS13において走行レーンにおける曲率ρの変化量を用いて車両CSがカーブを走行しているか走行していないかを判定したことは一例に過ぎない。これ以外にも、ECU20は、観測位置Pを現在位置と前方位置とに切り替えるフラグを保持しておき、ステップS13においてフラグを判定することで観測位置Pを切り替えるものであってもよい。
また、図3のステップS13において、ECU20は、前方位置における曲率に基づく目標操舵量Mと、現在位置における曲率に基づく目標操舵量Mとの差が小さくなった場合、曲率を取得する観測位置Pを前方位置から現在位置に変更してもよい。
カーブ形状は、中ほどにおいて曲率ρが一定となる区間が存在する。そのため、カーブの中ほどでは観測位置Pを先読みすることで設定される目標操舵量Mと現在位置での目標操舵量Mとが同じ値となる。そのため、図3のステップS13において、ECU20は、前方位置における目標操舵量Mと現在位置での目標操舵量Mとの差を判定する。そして、ECU20は、目標操舵量Mの差が小さいと判定した場合、観測位置Pを車両CSの現在位置に戻す。上記構成により、車両CSがカーブ中ほどを走行する場合、車両CSの現在位置に対応する曲率ρに基づいて目標操舵量Mを設定できるため、車両CSを走行レーンの適正な位置で走行させることができる。
また、図3のステップS13において、ECU20はナビゲーション装置33から取得した走行レーンの情報に基づいて、車両CSがカーブに進入したことを検出し、フラグを先読み後の観測位置Pに変更すものであってもよい。また、ECU20は、ナビゲーション装置33から取得した走行レーンの情報に基づいて、車両CSがカーブから脱出するのに要する時間を算出し、この時間が経過した場合に、ステップS13でフラグを現在位置に戻すものであってもよい。
10…操舵制御装置、20…ECU、40…操舵装置、100…運転支援システム

Claims (10)

  1. 車両の操舵量を変化させる操舵装置(40)に適用され、前記車両の走行経路の曲率に基づいて前記操舵装置の目標操舵量を取得する操舵量制御装置(20)であって、
    前記車両の現在位置において、当該現在位置よりも車両進行方向における前方位置を、前記曲率を取得するための位置として設定する位置設定部と、
    設定された前記前方位置における曲率に基づいて前記目標操舵量を取得する目標操舵量取得部と、
    前記目標操舵量の加速度を制限する加速度制限部と、を有し、
    前記位置設定部は、前記前方位置を前記加速度に応じて設定する操舵量制御装置。
  2. 前記位置設定部は、前記車両進行方向において前記走行経路の曲率の変化量が所定値以上である場合に、前記前方位置を、前記曲率を取得するための位置として設定する、請求項1に記載の操舵量制御装置。
  3. 車両の操舵量を変化させる操舵装置(40)に適用され、前記車両の走行経路の曲率に基づいて前記操舵装置の目標操舵量を取得する操舵量制御装置(20)であって、
    前記車両の現在位置において、当該現在位置よりも車両進行方向における前方位置を、前記曲率を取得するための位置として設定する位置設定部と、
    設定された前記前方位置における曲率に基づいて前記目標操舵量を取得する目標操舵量取得部と、を有し、
    前記位置設定部は、前記車両進行方向において前記走行経路の曲率の変化量が所定値以上である場合に、前記前方位置を、前記曲率を取得するための位置として設定する操舵量制御装置。
  4. 前記車両の前記走行経路に対する向きを検出する向き検出部を有し、
    前記加速度制限部は、検出された前記車両の走路に対する向きに基づいて、前記加速度の制限値を設定する、請求項に記載の操舵量制御装置。
  5. 前記位置設定部は、前記加速度の制限値が低いほど、前記前方位置を前記車両の現在位置より車両進行方向において遠くに設定する、請求項に記載の操舵量制御装置。
  6. 前記位置設定部は、車速に基づいて、前記車両の現在位置から前記前方位置までの距離を設定する、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の操舵量制御装置。
  7. 前記位置設定部は、前記走行経路の曲率の変化量に基づいて、前記車両の現在位置から前記前方位置までの距離を設定する、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の操舵量制御装置。
  8. 前記位置設定部は、前記前方位置における曲率に基づいて前記目標操舵量を設定した後、前記前方位置における曲率に基づく前記目標操舵量と、前記現在位置における曲率に基づく前記目標操舵量との差が小さくなった場合、前記曲率を取得する位置を前記前方位置から前記現在位置に変更する請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の操舵量制御装置。
  9. 車両の操舵量を変化させる操舵装置(40)に適用され、前記車両の走行経路の曲率に基づいて前記操舵装置の目標操舵量を取得する操舵量制御装置(20)であって、
    前記車両の現在位置において、当該現在位置よりも車両進行方向における前方位置を、前記曲率を取得するための位置として設定する位置設定部と、
    設定された前記前方位置における曲率に基づいて前記目標操舵量を取得する目標操舵量取得部と、を有し、
    前記位置設定部は、前記前方位置における曲率に基づいて前記目標操舵量を設定した後、前記前方位置における曲率に基づく前記目標操舵量と、前記現在位置における曲率に基づく前記目標操舵量との差が小さくなった場合、前記曲率を取得する位置を前記前方位置から前記現在位置に変更する操舵量制御装置。
  10. 車両の操舵量を変化させる操舵装置(40)に適用され、前記車両の走行経路の曲率に基づいて前記操舵装置の目標操舵量を取得する操舵量制御方法であって、
    前記車両の現在位置において、当該現在位置よりも車両進行方向における前方位置を、前記曲率を取得するための位置として設定する位置設定工程と、
    設定された前記前方位置における曲率に基づいて前記目標操舵量を取得する目標操舵量取得工程と、
    前記目標操舵量の加速度を制限する加速度制限工程と、を有し、
    前記位置設定工程では、前記前方位置を前記加速度に応じて設定する操舵量制御方法。
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