JP6654792B2 - 防振装置 - Google Patents
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Description
この防振装置では、振動が入力されたときにプランジャ部材を移動させて第1制限通路を開閉することで、両液室の間で液体が流通する制限通路を切り替える。これにより、第1振動の入力時には液体が第1制限通路を流通し、第2振動の入力時には液体が第2制限通路を流通する。
本発明に係る防振装置は、振動発生部および振動受部のうちの一方に連結される筒状の第1取付け部材、および他方に連結される第2取付け部材と、これらの両取付け部材を連結する弾性体と、液体が封入される前記第1取付け部材内の液室を、第1液室および第2液室に仕切る仕切り部材と、を備え、前記第1液室および前記第2液室のうちの少なくとも一方は、前記弾性体を壁面の一部に有し、前記仕切り部材には、前記第1液室と前記第2液室とを連通する制限通路が形成され、前記制限通路として、第1振動の入力に対して共振を生じさせる第1制限通路と、振幅が前記第1振動の振幅よりも大きい第2振動の入力に対して共振を生じさせる第2制限通路と、を備え、前記第1制限通路には、前記仕切り部材に固定され、前記第1制限通路内を、前記第1液室および前記第2液室のうちの一方から他方に向かう第1側に向けて流通して整流された液体の流れを流速に応じて抑制する流体ダイオードと、前記第1制限通路を閉塞する弾性薄膜と、が設けられ、前記第2振動が入力されたときに、液体が前記第1液室と前記第2液室との間で前記第1制限通路を通して前記弾性薄膜を変形させながら流通可能であることを特徴とする。
ここで、第1振動が入力された場合、第1振動の振幅に応じ、単位時間あたりに少量の液体が第1制限通路内に流入しようとする。その結果、第1制限通路内を流通する液体の流速の上昇が抑制される。したがって、この防振装置のような、第1制限通路に流体ダイオードが設けられているような構成であっても、液体が流れの向きによらず第1制限通路内を円滑に流通する。このとき液体は、その液圧に基づいて弾性薄膜を弾性変形させ、液圧を、弾性薄膜を挟んだ反対側に位置する他の液体に伝達させて第1制限通路内を流通する。これにより、液体に、第1制限通路を積極的に流通させることが可能になり、第1制限通路内で共振を生じさせて第1振動を吸収および減衰することができる。
一方、第2振動が入力された場合、第2振動の振幅に応じ、単位時間あたりに多量の液体が第1制限通路内に流入しようとする。その結果、第1制限通路内を流通する液体の流速が高められる。すると、第1制限通路を通して第1液室と第2液室との間を往来する液体のうち、第1制限通路内を第1側に向かう液体の流れが流体ダイオードによって抑制される。その結果、第1制限通路を通して第1液室と第2液室との間を液体が往来するときに、第1側に向けて流通する液体よりも、第1側の反対側である第2側に向けて流通する液体が第1制限通路内を円滑に流通し、弾性薄膜が第2側に向けて弾性変形する。第2振動が入力され続けて液体が第1制限通路を繰り返し往来すると、弾性薄膜の第2側に向けた変形量が徐々に大きくなり、弾性薄膜が徐々に第2側に向けて変形し難くなる。したがって、例えば、液体が第1制限通路を第2側に向けて流通しようとするときに、弾性薄膜に、この弾性薄膜に対して第1側に位置する液体の液圧が作用しても、弾性薄膜が第2側に向けて変形し難くなり、弾性薄膜に対して第1側に位置する液体の液圧が第2側に位置する液体に伝達され難くなる。その結果、第1制限通路を通した液体の流通が阻害される。これにより、第1制限通路を通して液体を流通させ難くして、第2制限通路を通して液体を流通させ易くすることができる。このとき、第2制限通路内を液体が流通することで第2制限通路内で共振を生じさせ、第2振動を吸収および減衰することができる。
以上のように、前記従来技術のようなプランジャ部材を仕切り部材に設けるのに代えて、第1制限通路に流体ダイオードおよび弾性薄膜を設けることで、第1振動および第2振動の両方を吸収および減衰させることができる。これにより、防振装置の構造の簡素化および製造の簡便化を図ることができる。
以下、本発明に係る防振装置の第1実施形態を、図1から図5を参照しながら説明する。
この防振装置10は、図1から図3に示すように、振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第1取付け部材11、および他方に連結される第2取付け部材12と、これらの両取付け部材11、12同士を互いに連結する弾性体13と、液体Lが封入される第1取付け部材11内の液室を、弾性体13を壁面の一部に有する主液室(第1液室)14、および副液室(第2液室)15に仕切る仕切り部材16と、を備えている。
一方側外筒体21における一方側の端部には、前記弾性体13が液密状態で連結されていて、この弾性体13により一方側外筒体21の一方側の開口部が閉塞されている。一方側外筒体21のうち、他方側の端部21aは、他の部分より大径に形成されている。そして、一方側外筒体21の内部が前記主液室14となっている。主液室14の液圧は、振動の入力時に、弾性体13が変形してこの主液室14の内容積が変化することで変動する。なお一方側外筒体21において、弾性体13が連結された部分に対して他方側から連なる部分には、全周にわたって連続して延びる環状溝21bが形成されている。
仕切り部材16には、主液室14と副液室15とを連通する制限通路31、32が形成されている。制限通路31、32として、第1制限通路31(アイドルオリフィス)と、第2制限通路32(シェイクオリフィス)と、が備えられている。
第1制限通路31は、仕切り部材16内において第2制限通路32から独立していて、流路が兼用されていない。第1制限通路31は、仕切り部材16において外周部よりも径方向の内側に位置する部分に形成されている。
流体ダイオード33は、第1制限通路31を一方側(第1側)に向けて流通する液体Lの流れを流速に応じて抑制する。流体ダイオード33は、第1制限通路31を他方側(第2側)に向けて流通する液体Lの流れを流速によらず許容する。
変流空間38は、内部に流入する液体Lの流れを変化させる。変流突部36は、第1制限通路31の内周面との間に変流空間38を形成している。変流空間38は、変流突部36の外周面と第1制限通路31の内周面との間に形成されている。変流突部36の外周面は、変流空間38を画成する画成面であり、この画成面は、前記縦断面視において軸線Oに対して傾斜している。
弾性薄膜34は、第1制限通路31を閉塞している。弾性薄膜34は、この防振装置10に振動が入力されていない状態(以下、「未入力状態」という)で、前記縦断面視において、軸線O方向に凸となっている。弾性薄膜34は、軸線O方向に弾性変形可能に形成されている。
すなわち図4に示すように、軸線O方向にアイドル振動が入力されると、このアイドル振動の振幅に応じ、単位時間あたりに少量の液体Lが第1制限通路31内に流入しようとする。その結果、第1制限通路31内を流通する液体Lの流速の上昇が抑制される。
なお、シェイク振動の入力が停止されると、弾性薄膜34は、例えば弾性薄膜34の弾性復元力に基づいて、未入力状態における形状に復元変形する。
次に、本発明に係る第2実施形態の防振装置40を、図6を参照して説明する。
なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
この防振装置40においても、第1実施形態に係る防振装置40と同様の作用効果を奏することができる。
次に、本発明に係る第3実施形態の防振装置50を、図7を参照して説明する。
なお、この第3実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
この防振装置50における変流突部36は、第1実施形態に係る防振装置10を構成する変流突部36を、軸線O方向に反転させた形状をなす。ストッパ35は、弾性薄膜34に対して一方側に位置している。
次に、本発明に係る第4実施形態の防振装置60を、図8から図12を参照して説明する。
なお、この第4実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
渦室62は、主液室14および副液室15のうち、一方に整流路63を通して連通し、他方に連通孔64を通して連通している。本実施形態では、渦室62は、整流路63を通して副液室15に連通し、連通孔64を通して主液室14に連通している。渦室62は、整流路63から流入する液体Lの流速に応じて液体Lの旋回流を形成し、この液体Lを連通孔64から流出させる。渦室62は、軸線Oと同軸に配置されている。渦室62は、軸線O方向から見た平面視において、円形状に形成されている。
前記第1制限通路31では、例えば、接続路61の共振周波数や整流路63の共振周波数をアイドル振動の周波数と同等とすることで、アイドル振動の入力に対して液柱共振を生じさせることができる。
この防振装置60では、流体ダイオード33が、第1制限通路31内を、副液室15から主液室14に向かう第1側に向けて流通する液体Lの流れを流速に応じて抑制する。
以上より、第1制限通路31を第1側に向けて流通する液体Lの流速が一定以上に高められていると液体Lの圧力損失が高められ、その結果、第1制限通路31を第1側に向けて流通する液体Lの流れが抑制される。
すなわち、この防振装置60に軸線O方向に振動が入力され、主液室14内の液体Lが第2側に向けて第1制限通路31を流通するときには、液体Lが、接続路61を通して連通孔64から渦室62内に流入する。渦室62内に流入した液体Lは、アイドル振動が入力されて液体Lの流速の上昇が抑制された場合、およびシェイク振動が入力される液体Lの流速が一定以上に高められた場合のいずれであっても、図12に2点鎖線で示すように、渦室62内で旋回することなく渦室62内を通過して、整流路63から流出する。その結果、液体Lの圧力損失の上昇が抑えられ、液体Lが第1制限通路31を円滑に流通する。
前記実施形態では、弾性薄膜34が、前記縦断面視において、軸線O方向に凸となっているが、本発明はこれに限られない。例えば弾性薄膜34が、前記縦断面視において直線状に延びていてもよい。
つまり仕切り部材が、液体が封入される第1取付け部材内の液室を、第1液室および第2液室に仕切り、第1液室および第2液室の両液室のうちの少なくとも1つが、弾性体を壁面の一部に有する他の構成に適宜変更してもよい。
11 第1取付け部材
12 第2取付け部材
13 弾性体
14 主液室(第1液室)
15 副液室(第2液室)
16 仕切り部材
31 第1制限通路
32 第2制限通路
33 流体ダイオード
34 弾性薄膜
35 ストッパ
L 液体
Claims (3)
- 振動発生部および振動受部のうちの一方に連結される筒状の第1取付け部材、および他方に連結される第2取付け部材と、
これらの両取付け部材を連結する弾性体と、
液体が封入される前記第1取付け部材内の液室を、第1液室および第2液室に仕切る仕切り部材と、を備え、
前記第1液室および前記第2液室のうちの少なくとも一方は、前記弾性体を壁面の一部に有し、
前記仕切り部材には、前記第1液室と前記第2液室とを連通する制限通路が形成され、
前記制限通路として、
第1振動の入力に対して共振を生じさせる第1制限通路と、
振幅が前記第1振動の振幅よりも大きい第2振動の入力に対して共振を生じさせる第2制限通路と、を備え、
前記第1制限通路には、前記仕切り部材に固定され、前記第1制限通路内を、前記第1液室および前記第2液室のうちの一方から他方に向かう第1側に向けて流通して整流された液体の流れを流速に応じて抑制する流体ダイオードと、前記第1制限通路を閉塞する弾性薄膜と、が設けられ、
前記第2振動が入力されたときに、液体が前記第1液室と前記第2液室との間で前記第1制限通路を通して前記弾性薄膜を変形させながら流通可能であることを特徴とする防振装置。 - 前記第1制限通路には、前記弾性薄膜が、前記第1側の反対側である第2側に向けて変形したときに、前記弾性薄膜の更なる前記第2側に向けた変形を規制するストッパが設けられていることを特徴とする請求項1記載の防振装置。
- 前記弾性薄膜は、前記第1制限通路の流路軸方向に沿った縦断面視において、前記流路軸方向に凸となっていることを特徴とする請求項1または2に記載の防振装置。
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