JP6654520B2 - 歯科用プライマー - Google Patents
歯科用プライマー Download PDFInfo
- Publication number
- JP6654520B2 JP6654520B2 JP2016131022A JP2016131022A JP6654520B2 JP 6654520 B2 JP6654520 B2 JP 6654520B2 JP 2016131022 A JP2016131022 A JP 2016131022A JP 2016131022 A JP2016131022 A JP 2016131022A JP 6654520 B2 JP6654520 B2 JP 6654520B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- meth
- mercapto
- acrylate
- dental primer
- mass
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Dental Preparations (AREA)
Description
歯科用プライマーは、メルカプトベンゾイミダゾール化合物、銅化合物、(メタ)アクリレート及び有機溶媒を含み、水を実質的に含まない。
本願明細書及び特許請求の範囲において、メルカプトベンゾイミダゾール化合物とは、メルカプトベンゾイミダゾール又はメルカプトベンゾイミダゾール誘導体を意味する。
本願明細書及び特許請求の範囲において、銅化合物は、後述する化学重合開始剤における還元剤又は光重合促進剤として機能する。
本願明細書及び特許請求の範囲において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートの各種モノマー、オリゴマーあるいはプレポリマーを意味し、(メタ)アクリロイルオキシ基を1個以上有する。また、(メタ)アクリロイルオキシ基とは、メタクリロイルオキシ基及び/又はアクリロイルオキシ基を意味する。
有機溶媒としては、特に限定されないが、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ペンタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブ、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエチレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、エタノール、アセトン、イソプロパノール、ブタノールが好ましい。
本実施形態の歯科用プライマーは、化学重合開始剤における還元剤をさらに含んでいてもよい。
化学重合開始剤における還元剤に代えて、又は、化学重合開始剤における還元剤と共に、光重合開始剤を用いることもできる。歯科用プライマーが光重合開始剤を含むことにより、光を照射することにより硬化する特性を歯科用プライマーに与えることができる。
歯科用プライマーは、アクリロイルオキシ基及びメタクリロイルオキシ基の何れも有さないその他のシランカップリング剤をさらに含んでいてもよい。
歯科用プライマーは、重合禁止剤、フィラーをさらに含んでいてもよい。
表1に示す配合[質量%]で、酸基を有さないメタクリレート、酸基を有するメタクリレート、シランカップリング剤、有機溶媒、銅化合物、メルカプトベンゾイミダゾール化合物、重合禁止剤を混合することにより、プライマーを作製した。
表2に示す配合[質量%]で、酸基を有さないメタクリレート、酸基を有するメタクリレート、有機溶媒、銅化合物又はバナジウム化合物、重合禁止剤を混合することにより、プライマーを作製した。
MDP:10−メタクリロイルオキシデシルジハイドロジェンホスフェート
MDTP:10−メタクリロイルオキシデシルジハイドロジェンチオホスフェート
VAA:バナジルアセチルアセトナート
MBI:2−メルカプトベンゾイミダゾール
MMBI:2−メルカプト−5−メチルベンゾイミダゾール
BHT:ジブチルヒドロキシトルエン
次に、プライマーの保存安定性及び接着性を評価した。
各実施例及び比較例のプライマーを高密度ポリエチレン製の容器に入れて密封し、温度60℃の環境下で2週間放置した後の変化を目視により確認した。保存安定性の判定基準は、以下のとおりである。
×:プライマーのゲル化及び変色の何れも確認されなかった場合
<接着性>
牛歯象牙質を#320耐水研磨紙により研磨し、平坦にした研磨面に、直径が2.5mmの穴が開いている厚さが100μmのポリテトラフルオロエチレン製のシールを貼り付け、被着面の面積を規定した。引張試験用治具として、#120耐水研磨紙により研磨した後、サンドブラスト処理を行った、直径が10mmのステンレスロッドを使用した。牛歯象牙質の被着面に各実施例及び比較例のプライマーを塗布し、10秒間放置した後、エアーブローにより乾燥させた。
×:引張接着強さの平均値が8MPa未満である場合
表1、2に、プライマーの保存安定性及び接着性の評価結果を示す。
Claims (3)
- メルカプトベンゾイミダゾール化合物、銅化合物、(メタ)アクリレート及び有機溶媒を含み、水を実質的に含まず、
前記メルカプトベンゾイミダゾール化合物は、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプト−4−メチルベンゾイミダゾール、2−メルカプト−5−メチルベンゾイミダゾール、2−メルカプト−5−エチルベンゾイミダゾール、2−メルカプト−5−tert−ブチルベンゾイミダゾール、2−メルカプト−4−メトキシベンゾイミダゾール、2−メルカプト−5−メトキシベンゾイミダゾール、2−メルカプト−5−エトキシベンゾイミダゾール、2−メルカプト−5−ベンジルベンゾイミダゾール、2−メルカプト−5−フェニルベンゾイミダゾール、2−メルカプト−4−フルオロベンゾイミダゾール、2−メルカプト−4−クロロベンゾイミダゾール、2−メルカプト−5−クロロベンゾイミダゾール、2−メルカプト−4−ブロモクロロベンゾイミダゾール、2−メルカプト−5−ブロモベンゾイミダゾール、2−メルカプト−5,6−ジメチルベンゾイミダゾール、2−メルカプト−5−メチル−6−エトキシベンゾイミダゾール、2−メルカプト−5−エチル−6−クロロベンゾイミダゾール及び2−メルカプト−5−ベンゾイミダゾールカルボン酸からなる群より選択される一種以上の化合物であり、
前記有機溶媒の含有量が30〜90質量%であることを特徴とする歯科用プライマー。 - 前記(メタ)アクリレートは、酸基を有する(メタ)アクリレートを含むことを特徴とする請求項1に記載の歯科用プライマー。
- シランカップリング剤をさらに含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の歯科用プライマー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016131022A JP6654520B2 (ja) | 2016-06-30 | 2016-06-30 | 歯科用プライマー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016131022A JP6654520B2 (ja) | 2016-06-30 | 2016-06-30 | 歯科用プライマー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018002650A JP2018002650A (ja) | 2018-01-11 |
JP6654520B2 true JP6654520B2 (ja) | 2020-02-26 |
Family
ID=60948433
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016131022A Active JP6654520B2 (ja) | 2016-06-30 | 2016-06-30 | 歯科用プライマー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6654520B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ES2941670T3 (es) * | 2021-01-21 | 2023-05-24 | Ivoclar Vivadent Ag | Material dental para la producción de coronas y puentes provisionales |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60197609A (ja) * | 1984-03-16 | 1985-10-07 | Kuraray Co Ltd | 歯科用組成物 |
JPS61257904A (ja) * | 1985-05-08 | 1986-11-15 | Kuraray Co Ltd | 歯科修復材料のセツト |
JPS6263506A (ja) * | 1985-09-16 | 1987-03-20 | Kuraray Co Ltd | 光重合性歯科用組成物 |
JP5991818B2 (ja) * | 2012-01-16 | 2016-09-14 | 株式会社トクヤマデンタル | 歯科用硬化性組成物 |
JP6112887B2 (ja) * | 2013-02-05 | 2017-04-12 | 株式会社トクヤマデンタル | 歯科用硬化性組成物 |
-
2016
- 2016-06-30 JP JP2016131022A patent/JP6654520B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2018002650A (ja) | 2018-01-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6785246B2 (ja) | 歯科用接着材料キット | |
JP6417319B2 (ja) | 歯科用硬化性組成物 | |
EP1462079B1 (en) | Dental composition | |
JP6734254B2 (ja) | 歯科用組成物及び歯科用補綴物接着用キット | |
JP6654520B2 (ja) | 歯科用プライマー | |
JP7417609B2 (ja) | 抗菌ポリマー粒子を含む組成物 | |
JP6654519B2 (ja) | 1剤型の歯科用重合性組成物 | |
JP6929097B2 (ja) | 歯科用プライマー及び歯科用補綴物接着用キット | |
JP7245319B2 (ja) | 歯科用修復材セット及び歯科用硬化体 | |
JP2019178119A (ja) | 歯科用重合性組成物 | |
JP6887398B2 (ja) | 歯科用組成物及び歯科用補綴物接着用キット | |
JP6684173B2 (ja) | 歯科用組成物 | |
JP6823525B2 (ja) | 一液型の歯科用セラミックプライマー及び歯科用補綴物接着用キット | |
JP6713819B2 (ja) | 歯科用接着剤セット | |
JP2021054795A (ja) | 低感水性歯科用組成物 | |
WO2021059645A1 (ja) | 歯科用組成物及び歯科修復用キット | |
WO2022168429A1 (ja) | 歯科用接着性組成物 | |
WO2023190678A1 (ja) | 歯科用接着性組成物 | |
JP2022172925A (ja) | 歯科充填用キット | |
JP2018172335A (ja) | 保護アミノ基を含有する耐酸性有機化合物および、それらを含有する医科歯科用硬化性組成物 | |
JP2018172336A (ja) | ウレトジオン基を含有するカップリング性有機化合物および、それらを含む医科歯科用硬化性組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190122 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20191029 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20191225 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200128 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200130 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6654520 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |