JP6653152B2 - エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、低温での熱硬化、具体的には80℃以下での熱硬化が求められる用途の封止材に好適なエポキシ樹脂組成物に関する。
エポキシ樹脂は、優れた電気絶縁性、機械強度、耐熱性、耐湿性、密着性等の材料特性を有していることから、エポキシ樹脂を主剤とし、該エポキシ樹脂の硬化剤および/または硬化促進剤を含むエポキシ樹脂組成物がアンダーフィル等の封止材や電子部品用接着剤として広く使用されている。上記の目的で使用されるエポキシ樹脂の硬化剤としては、アミン系硬化剤、フェノール系硬化剤、酸無水物系硬化剤などがある。一方、上記の目的で使用されるエポキシ樹脂の硬化促進剤としては、イミダゾール類などがある。
特許文献1,2では、エポキシ樹脂の硬化剤として、マイクロカプセル型潜在性硬化剤を用いることで、優れた低温硬化性と貯蔵安定性を両立している。
近年、被接着物などに耐熱性の低い部材が使用されたり、環境負荷の低減の観点から、より低温での硬化、具体的には80℃以下での硬化が求められている。しかしながら、低温硬化性に関して、特許文献1,2の実施例では、硬化特性の測定時に、硬化発熱に由来するピーク温度が115℃未満であれば、低温硬化性が良好であるとされているが、80℃以下の硬化には対応できない。
特開2009−161751号公報 特開2009−203453号公報
本発明は上記した従来技術の問題点を解決するため、80℃以下の低温硬化が可能であり、さらに接着強度やポットライフに優れたエポキシ樹脂組成物の提供を目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、
(A)エポキシ樹脂、
(B)有効成分として、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(1,4−diazabicyclo[2.2.2]octane(DABCO))を含む、イソシアネートアダクト型マイクロカプセル化硬化剤、
(C)無機充填剤
を含み、前記(A)成分100質量部に対し、前記(B)成分中のDABCOの量が0.75〜2.5質量部であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物を提供する。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、前記(A)成分100質量部に対し、前記(B)成分の含有量が25〜80質量部であることが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、さらに(D)増粘抑制剤を含有してもよい。
前記(D)成分の増粘抑制剤は、ホウ酸エステル、アルミニウムキレート、および有機酸からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
また、本発明は、本発明のエポキシ樹脂組成物を加熱することで得られる樹脂硬化物を提供する。
また、本発明は、本発明のエポキシ樹脂組成物を含む封止材を提供する。
また、本発明は、本発明の封止材を用いて封止されたフリップチップ型半導体素子を有する半導体装置を提供する。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、80℃以下の低温硬化が可能であり、さらに接着強度やポットライフに優れる。また、本発明のエポキシ樹脂組成物は、80℃以下の低温硬化が可能であるため、硬化後の内部応力を小さくできる。
これらの特性により、本発明のエポキシ樹脂組成物は、ワイヤー封止材、アンダーフィル剤といった封止材や、電子部品用接着剤として用いることができる。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物は、(B)成分のマイクロカプセル化硬化剤の含有量を少なくしても、80℃以下の低温硬化が可能であるため、(A)成分のエポキシ樹脂や(C)成分の無機充填剤といった、樹脂組成物の他の成分の配合割合を増やすことができる。そのため、樹脂組成物の配合設計(特に粘度調整)の幅が広がる。
以下、本発明のエポキシ樹脂組成物について詳細に説明する。
本発明の樹脂組成物は、以下に示す(A)〜(C)成分を必須成分として含有する。
(A)成分:エポキシ樹脂
(A)成分のエポキシ樹脂は、本発明のエポキシ樹脂組成物の主剤をなす成分である。
上記(A)成分のエポキシ樹脂は、1分子当り2個以上のエポキシ基を有するものであればよい。上記(A)成分のエポキシ樹脂の例として、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、カテコール、レゾルシノール等の多価フェノール、グリセリンやポリエチレングリコール等の多価アルコールとエピクロルヒドリンを反応させて得られるポリグリシジルエーテル、p−ヒドロキシ安息香酸、β−ヒドロキシナフトエ酸のようなヒドロキシカルボン酸とエピクロルヒドリンを反応させて得られるグリシジルエーテルエステル、フタル酸、テレフタル酸のようなポリカルボン酸とエピクロルヒドリンを反応させて得られるポリグリシジルエステル、1,6−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)ナフタレンのようなナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂、さらにはエポキシ化フェノールノボラック樹脂、エポキシ化クレゾールノボラック樹脂、エポキシ化ポリオレフィン、環式脂肪族エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、シリコーン変性エポキシ樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(B)成分:マイクロカプセル化硬化剤
(B)成分のマイクロカプセル化硬化剤は、有効成分として、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(1,4−diazabicyclo[2.2.2]octane(DABCO))を含む。1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)は、1,4−エチレンピペラジン、若しくは、トリエチレンジアミンとも呼ばれる。
(B)成分のマイクロカプセル化硬化剤は、有効成分としてDABCOを含有することにより、エポキシ樹脂組成物の80℃以下の低温硬化が可能になる。
本発明のエポキシ樹脂組成物では、(B)成分のマイクロカプセル化硬化剤として、イソシアネートアダクト型マイクロカプセル化硬化剤を用いる。イソシアネートアダクト型マイクロカプセル化硬化剤とは、アミン系硬化剤を含む粉体に、イソシアネート樹脂を付加反応させてコーティング(マイクロカプセル化)した潜在性硬化剤である。
本発明では、DABCOを含有するイソシアネートアダクト型マイクロカプセル化硬化剤を用いることで、エポキシ樹脂組成物の80℃以下の低温硬化を可能にする一方で、エポキシ樹脂組成物のポットライフが向上する。(B)成分として、マイクロカプセル化硬化剤の形態ではなく、DABCOを直接含有させた場合、エポキシ樹脂組成物のポットライフが著しく低下する。
本発明のエポキシ樹脂組成物において、(A)成分のエポキシ樹脂100質量部に対し、(B)成分中のDABCOの量が0.75〜2.5質量部である。
(B)成分中のDABCOの量が、(A)成分のエポキシ樹脂100質量部に対し、0.75質量部未満だと、80℃以下の低温硬化が不可となる。
一方、(B)成分中のDABCOの量が、(A)成分のエポキシ樹脂100質量部に対し、2.5質量部超だと、硬化物が脆くなり、靭性などの物性が低下しやすくなる。
(B)成分中のDABCOの量は、(A)成分のエポキシ樹脂100質量部に対して、1.0〜2.0質量部であることが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、(A)成分のエポキシ樹脂100質量部に対し、(B)成分のマイクロカプセル化硬化剤の含有量が25〜80質量部であることが、80℃以下の低温硬化と、エポキシ樹脂組成物の硬化後の諸物性を保持する点で好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物では、要求特性に応じて、(B)成分のマイクロカプセル化硬化剤の含有量を上記範囲内で適宜選択することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物では、(B)成分のマイクロカプセル化硬化剤の含有量を55質量部以下にしても、80℃以下の低温硬化が可能であるため、(A)成分のエポキシ樹脂や(C)成分の無機充填剤といった、樹脂組成物の他の成分の配合割合を増やすことができる。そのため、樹脂組成物の配合設計(特に粘度調整)の幅が広がる。この場合、(A)成分のエポキシ樹脂100質量部に対し、(B)成分のマイクロカプセル化硬化剤の含有量が25〜55質量部であることが好ましく、25〜40質量部であることがより好ましい。
一方、(B)成分のマイクロカプセル化硬化剤の含有量を、(A)成分のエポキシ樹脂100質量部に対し、55質量部超以上とすることにより、80℃以下の低温硬化をきわめて短時間で達成できる。具体的には、80℃以下の低温硬化を30分以下で達成できる。この場合、(A)成分のエポキシ樹脂100質量部に対し、(B)成分のマイクロカプセル化硬化剤の含有量が55質量部超〜80質量部であることが好ましく、60〜80質量部であることがより好ましい。
(C)成分:無機充填剤
(C)成分の無機充填剤により、エポキシ樹脂組成物の線膨張係数を制御することができる。(C)成分の無機充填剤としては、コロイダルシリカ、疎水性シリカ、微細シリカ、ナノシリカ等のシリカフィラー、アクリルビーズ、ガラスビーズ、ウレタンビーズ、ベントナイト、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等が挙げられる。また、(C)成分の無機充填剤の平均粒径(粒状でない場合は、その平均最大径)は、特に限定されないが、0.01〜50μmであることが、エポキシ樹脂組成物中に充填剤を均一に分散させるうえで好ましく、また、エポキシ樹脂組成物をアンダーフィル等の液状封止材として使用した際の注入性に優れる等の理由から好ましい。0.01μm未満だと、エポキシ樹脂組成物の粘度が上昇して、アンダーフィル等の液状封止材として使用した際に注入性が悪化するおそれがある。50μm超だと、エポキシ樹脂組成物中に充填剤を均一に分散させることが困難になるおそれがある。また、硬化後のエポキシ樹脂組成物の熱ストレスから、銅製ワイヤーを保護する観点から、(C)成分の平均粒径は、0.6〜10μmであると、より好ましい。市販品としては、アドマテックス製高純度合成球状シリカ(品名:SO−E5、平均粒径:2μm;品名:SO−E2、平均粒径:0.6μm)、龍森製シリカ(品名:FB7SDX、平均粒径:10μm)、マイクロン製シリカ(品名:TS−10−034P、平均粒径:20μm)等が挙げられる。ここで、無機充填剤の平均粒径は、動的光散乱式ナノトラック粒度分析計により測定する。(C)成分の無機充填剤は、単独でも2種以上を併用してもよい。
(C)成分の無機充填剤の含有量は、エポキシ樹脂組成物の全成分の合計100質量部に対して、20〜65質量部であることが好ましく、より好ましくは30〜60質量部、さらに好ましくは、30〜40質量部である。30〜40質量部であると、エポキシ樹脂組成物をアンダーフィル等の液状封止材として使用する場合に、エポキシ樹脂組成物の線膨張係数を下げることができ、かつ注入性の悪化をさけることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記(A)〜(C)成分以外に、以下に述べる成分を必要に応じて含有してもよい。
(D)成分:増粘抑制剤
本発明の樹脂組成物は、常温(25℃)での貯蔵安定性を向上させ、ポットライフを長くするために、(D)成分として、増粘抑制剤を含有してもよい。
(D)成分の増粘抑制剤としては、ホウ酸エステル、アルミニウムキレート、および、有機酸からなる群から選択される少なくとも1つが、常温(25℃)での貯蔵安定性を向上させる効果が高いため好ましい。
ホウ酸エステルとしては、例えば、2,2’−オキシビス(5,5’−ジメチル−1,3,2−オキサボリナン)、トリメチルボレート、トリエチルボレート、トリ−n−プロピルボレート、トリイソプロピルボレート、トリ−n−ブチルボレート、トリペンチルボレート、トリアリルボレート、トリヘキシルボレート、トリシクロヘキシルボレート、トリオクチルボレート、トリノニルボレート、トリデシルボレート、トリドデシルボレート、トリヘキサデシルボレート、トリオクタデシルボレート、トリス(2−エチルヘキシロキシ)ボラン、ビス(1,4,7,10−テトラオキサウンデシル)(1,4,7,10,13−ペンタオキサテトラデシル)(1,4,7−トリオキサウンデシル)ボラン、トリベンジルボレート、トリフェニルボレート、トリ−o−トリルボレート、トリ−m−トリルボレート、トリエタノールアミンボレートを用いることができる。
なお、(D)成分として含有させるホウ酸エステルは、常温(25℃)で液状であるため、配合物粘度を低く抑えられるため好ましい。
(D)成分としてホウ酸エステルを含有させる場合、(A)成分〜(D)成分の合計量100質量部に対して、0.1〜8.9質量部であることが好ましく、0.1〜4.4質量部であることがより好ましく、0.1〜3.5質量部であることがさらに好ましい。
アルミニウムキレートとしては、例えば、アルミニウムトリスアセチルアセトネート(例えば、川研ファインケミカル株式会社製のALA:アルミキレートA)を用いることができる。
(D)成分としてアルミニウムキレートを含有させる場合、(A)成分〜(D)成分の合計量100質量部に対して、0.1〜14.0質量部であることが好ましく、0.1〜13.0質量部であることがより好ましく、0.1〜12.0質量部であることがさらに好ましい。
有機酸として、例えば、バルビツール酸を用いることができる。
(D)成分として有機酸を含有させる場合、(A)成分〜(D)成分の合計量100質量部に対して、0.1〜8.9質量部であることが好ましく、0.1〜7.1質量部であることがより好ましく、0.1〜4.0質量部であることがさらに好ましい。
(その他の配合剤)
本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記(A)〜(D)成分以外の成分を必要に応じてさらに含有してもよい。このような成分の具体例としては、イオントラップ剤、レベリング剤、酸化防止剤、消泡剤、難燃剤、着色剤、反応性希釈剤などを配合できる。各配合剤の種類、配合量は常法通りである。
本発明の樹脂組成物は、上記(A)〜(C)成分、および、含有させる場合はさらに(D)成分、ならびに、さらに必要に応じて配合するその他の配合剤を同時にまたは別々に、必要により加熱処理を加えながら、撹拌、溶融、混合、分散させることにより得ることができる。これらの混合、撹拌、分散等の装置としては、特に限定されるものではないが、撹拌、加熱装置を備えたライカイ機、3本ロールミル、ボールミル、プラネタリーミキサー、ビーズミル等を使用することができる。また、これら装置を適宜組み合わせて使用してもよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、80℃以下の低温硬化を短時間で達成できる。具体的には、80℃以下の低温硬化を60分以下で達成できる。また、上述したように、(B)成分の含有量を、(A)成分のエポキシ樹脂100質量部に対し、55質量部超とすることにより、80℃以下の低温硬化をきわめて短時間で達成できる。具体的には、80℃以下の低温硬化を30分以下で達成できる。
そのため、本発明のエポキシ樹脂組成物は、80℃以下での熱硬化が求められる用途の封止材や電子部品用接着剤に好適である。封止材として使用する場合、その形態は特に限定されず、アンダーフィルのような液状封止材としても使用でき、ワイヤー封止材としても使用できる。なお、本発明の半導体装置は、これらの封止材を用いて封止されたフリップチップ型半導体素子を有する。ここで封止を行う半導体素子としては、集積回路、大規模集積回路、トランジスタ、サイリスタおよびダイオードおよびコンデンサ等で特に限定されるものではない。
本発明の樹脂組成物を一液型接着剤として使用する場合、樹脂組成物の各成分(すなわち、上記(A)〜(C)成分、および、含有させる場合はさらに上記(D)成分ならびに、さらに必要に応じて配合する上記その他の配合剤を配合してもよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は十分な接着強度を有している。具体的には、後述する手順で測定される接着強度(シェア強度、80℃60min硬化)が15kgf/chip以上であることが好ましく、20kgf/chipであることがより好ましく、25kgf/chipであることがさらに好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、常温での保存安定性が良好であり、ポットライフが長い。本明細書では、後述する実施例に記載の手順で測定される24時間保管後の増粘率、若しくは、48時間保管後の増粘率をポットライフの指標とする。本発明のエポキシ樹脂組成物は、後述する実施例に記載の手順で測定される24時間保管後の増粘率が1.2倍以下であることが好ましく、48時間保管後の増粘率が1.2倍以下であることがより好ましい。
以下、実施例により、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(エポキシ樹脂組成物の調製)
下記表に示す配合で各成分を混合してエポキシ樹脂組成物を調製した。なお、下記表において、(A)成分〜(D)成分の配合割合を示す数字は、すべて質量部を示している。
表中の各成分は、以下の通りである。
(A)成分
YDF8170:ビスフェノールF型エポキシ樹脂(新日鐵化学株式会社製、エポキシ当量160)
ZX1658GS:シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル(新日鉄住金化学株式会社製、エポキシ当量135)
EXA835LV:ビスフェノールF型エポキシ樹脂・ビスフェノールA型エポキシ樹脂混合物(DIC株式会社製、エポキシ当量165)
(B)成分
HXA5945HP:ノバキュアHXA5945HP(有効成分としてDABCOを含むイソシアネートアダクト型マイクロカプセル化硬化剤)(旭化成イーマテリアルズ株式会社製、DABCO3質量%)
(B´)成分
DABCO:(東京化成工業株式会社製)
HXA3932HP:ノバキュアHXA3932HP(有効成分として2−メチルイミダゾールとジアミノジフェニルメタンを含むイソシアネートアダクト型マイクロカプセル化硬化剤)(旭化成イーマテリアルズ株式会社製)
(C)成分
SOE5:シリカフィラー(D50=2μm)(株式会社アドマテックス製)
SOE2:シリカフィラー(D50=0.6μm)(株式会社アドマテックス製)
(D)成分
トリイソプロピルボレート(東京化成工業株式会社製)
トリプロピルボレート(東京化成工業株式会社製)
アルミニウムキレート:アルミニウムキレートA(川研ファインケミカル株式会社製)
バルビツール酸(東京化成工業株式会社製)
調製したエポキシ樹脂組成物の接着強度(シェア強度)を以下の手順で測定した。結果を下記表に示す。
(1)試料をガラスエポキシ基板上に2mmφの大きさで孔版印刷する。
(2)印刷した試料上に2mm×2mmのSiチップを乗せる。これを送風乾燥機を用いて80℃で60分間熱硬化させる。
(3)卓上万能試験機(アイコーエンジニアリング株式会社製1605HTP)にてシェア強度を測定した。
下記表中、接着強度が15kgf/chip以上の場合を○とし、15kgf/chip未満の場合を×とした。また、熱硬化できたものを硬化性○とし、熱硬化できなかったものを硬化性×とした。
調製したエポキシ樹脂組成物について、ブルックフィールド社製回転粘度計HBDV−1(スピンドルSC4−14使用)用いて、50rpmで25℃における粘度(Pa・s)を測定した。次に、エポキシ樹脂組成物を密閉容器に入れて25℃、湿度50%の環境にて24時間保管した時点と、48時間保管した時点における粘度を同様の手順でそれぞれ測定し、調製直後の粘度に対する倍率を算出してポットライフの指標となる増粘倍率を求めた。
下記表中、24時間後の増粘倍率が1.2倍以下の場合を△、さらに48時間後の増粘倍率も1.2倍以下の場合を○とし、24時間後の増粘倍率が1.2倍超の場合を×とした。
実施例1〜3は、(A)成分のエポキシ樹脂100質量部に対する(B)成分中のDABCOの量を0.75〜2.5質量部の範囲内で変えた実施例であり、実施例4は、(C)成分の無機充填剤の粒径を変えた実施例であり、実施例5は、(A)成分のエポキシ樹脂を変えた実施例であり、実施例6,7は、(C)成分の無機充填剤の量を変えた実施例であり、実施例8〜10は、(D)成分の増粘抑制剤を変えた実施例である。これらの実施例はいずれも、接着強度(シェア強度、80℃60min熱硬化)が15kgf/chip以上であり、ポットライフの指標とする48時間保管後の増粘率が1.2倍以下であった。(D)成分を含まない実施例11では、ポットライフが実施例1〜10に比べて悪化したが、24時間後のポットライフは良好であった。(A)成分のエポキシ樹脂100質量部に対し、(B)成分中のDABCOの量が約2.4質量部の実施例3については、80℃で30分間熱硬化させた場合でも硬化した。
(B´)成分として、DABCOを直接含有させた比較例1は、エポキシ樹脂組成物の調製中にゲル化した。そのため、接着強度や24時間、48時間保管時増粘倍率の評価は実施しなかった。
(B´)成分として、有効成分として2−メチルイミダゾールとジアミノジフェニルメタンを含み、DABCOを含まないイソシアネートアダクト型マイクロカプセル化硬化剤を使用した比較例2は、80℃60分間熱硬化では硬化しなかった。

Claims (7)

  1. (A)エポキシ樹脂、
    (B)有効成分として、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(1,4−diazabicyclo[2.2.2]octane(DABCO))を含む、イソシアネートアダクト型マイクロカプセル化硬化剤、
    (C)無機充填剤
    を含み、前記(A)成分100質量部に対し、前記(B)成分中のDABCOの量が0.75〜2.5質量部であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  2. 前記(A)成分100質量部に対し、前記(B)成分の含有量が25〜80質量部である、請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. さらに(D)増粘抑制剤を含有する、請求項1または2に記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 前記(D)成分の増粘抑制剤が、ホウ酸エステル、アルミニウムキレート、および有機酸からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項3に記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物を加熱することで得られる樹脂硬化物。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物を含む封止材。
  7. 請求項6に記載の封止材を用いて封止されたフリップチップ型半導体素子を有する半導体装置。
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