JP6653091B2 - エラグ酸含有組成物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、エラグ酸含有物を原料とするエラグ酸含有組成物の製造方法に関する。
エラグ酸は、ザクロ、タラ、ブラックベリー、ラズベリー、イチゴ、クルミ、クコ等に多く含まれているポリフェノールの一種であり、様々な機能性(美白作用、抗糖化作用、抗酸化作用、抗変異原性等)を有することが報告されている。
エラグ酸は、水やエタノールといった各種溶媒に対する溶解性がきわめて低く、さらに、一度溶解又は分散したとしても経時的に凝集するという性質を有している。そのため、エラグ酸のバイオアベイラビリティ(生物学的利用能)は一般的に低く、本来の機能性が十分に発揮しきれていない。
そこでエラグ酸の溶解性や分散性を向上させることを目的として、種々の検討が行われている。
例えば、エラグ酸化合物と結晶成長抑制剤と水溶性高分子とを含有することを特徴とするエラグ酸分散物(特許文献1)、重量平均分子量が5,000〜200,000である非イオン性水溶性高分子を含んだ溶媒中で、エラグ酸化合物に剪断力を加えることを特徴とする、微粒化エラグ酸化合物の製造方法(特許文献2)、難水溶性ポリフェノール化合物と、ショ糖脂肪酸エステルを含む乳化剤と、水溶性高分子とを含むと共に、ポリグリセリン脂肪酸エステルがショ糖脂肪酸エステルに対して質量比で0.1倍量以下であって、前記難水溶性ポリフェノールを含む分散粒子の粒子径が200nm以下である分散組成物(特許文献3)、次の工程(1)及び(2):(1)水性媒体の存在下、難水溶性ポリフェノール(A)とタンパク質(B)を100〜180℃で加熱処理する工程、(2)加熱処理終了後300分以内に、得られた処理液を噴霧乾燥又は凍結乾燥する工程、を含む、ポリフェノール組成物の製造方法(特許文献4)、2種類の新水性天然高分子由来のオリゴマーを混合して水に溶解させて、空洞構造の形成されたオリゴマー複合体を製造する第1工程と、前記オリゴマー複合体に難溶性/不溶性物質を添加して、オリゴマー複合体の疎水性の空洞構造にそれを封入する第2工程と、を含むことを特徴とするオリゴマー複合体の形成による難溶性/不溶性活性物質の可溶化方法(特許文献5)が開示されている。
エラグ酸の溶解性や分散性の向上に係る従前の方法では、その粒子径をより小さくするために、配合内容だけでなく、強い剪断力を有する装置や設備が必要となる。また、高温での加熱工程が含まれ、その取扱いが容易でない、といった問題があった。そして、エラグ酸含有物については、依然として、安定して効率的かつ経済的に調製することができ、溶解性や分散性の高い組成物が求められている。
特開2003−81826号公報 特開2009−173651号公報 特開2010−222293号公報 特開2014−217369号公報 特表2013−509481号公報
本発明の課題は、安定して効率的かつ経済的に調製することができる、分散性の高い、新規のエラグ酸含有組成物の製造方法を提供することである。
本発明者らは、鋭意研究を行った結果、エラグ酸を含有する原料と水溶性食物繊維とをアルカリ性条件下で混合し、次いでその混合物のpHを低下させることにより、上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、エラグ酸を含有する原料と水溶性食物繊維とをアルカリ性条件下で混合し、次いでその混合物のpHを低下させる処理を行うことにより、汎用性に富んだ、分散性のエラグ酸含有組成物、特に、水分散性のエラグ酸含有組成物を、安定して効率的かつ経済的に調製することができる、新規のエラグ酸含有組成物の製造方法を提供するものである。
本発明には、下記の態様が含まれる。
項(1)
エラグ酸含有組成物の製造方法であって、エラグ酸を含有する原料と水溶性食物繊維とをアルカリ性条件下で混合し、次いでその混合物のpHを低下させる調整を行うことにより得られる分散性エラグ酸含有組成物の製造方法。
項(2)
分散性エラグ酸含有組成物が水分散性エラグ酸含有組成物である項(1)に記載の製造方法。
項(3)
前記水溶性食物繊維の量が前記エラグ酸を含有する原料中のエラグ酸1重量部に対して0.5〜30重量部である、項(1)又は項(2)に記載の製造方法。
項(4)
前記水溶性食物繊維がアラビアガム又はペクチンのいずれかである、項(1)乃至項(3)に記載の製造方法
項(5)
前記ペクチンのエステル化度が70%未満である、項(1)乃至項(4)に記載の製造方法。
項(6)
前記アルカリ条件下のpHが8〜14である、項(1)乃至項(5)のいずれか1項に記載の製造方法。
項(7)
前記混合物のpHを低下させる調整において、調整後のpHを2〜9とする、項(1)乃至項(6)のいずれか1項に記載の製造方法。
項(8)
前記混合物のpHを低下させる調整を行うときに用いる調整剤が有機酸又は有機酸塩である、項(1)乃至項(7)のいずれか1項に記載の製造方法。
本発明によれば、難溶性の化合物であるエラグ酸を、容易な手段で、分散性のしかも水分散性のエラグ酸含有素材として、効率的に製造することができる。本発明により得られるエラグ酸含有組成物は、保存安定性が高く、分散性も長期にわたり変化することなく維持されるため、バイオアベイラビリティ(生物学的利用能)に優れる。また、本発明により得られるエラグ酸含有組成物は、高い分散性を有し、かつ、高い抗糖化活性を有していることから、各種飲食品や医薬部外品等に汎用的に用いることができる。
本発明において、エラグ酸を含有する原料とは、エラグ酸そのものであっても、エラグ酸を一部に含むものであってもよい。例えば、エラグ酸を含む素材として知られている、ザクロ、タラ、ブラックベリー、ラズベリー、イチゴ、クルミ、クコ等の植物を用いることもできる。さらに、これらエラグ酸を含有する原料の抽出物や粉砕物等を用いることもできる。
本発明において、エラグ酸を含有する原料を粉砕物として用いる場合、その粉砕物は、エラグ酸を含有する原料を単独で又は水等の溶媒を加えて細切処理又は粉砕処理した粉砕物であればよい。エラグ酸を含有する原料を細切、粉砕処理する方法は、特に限定されず、食材等の加工に一般に用いられる方法を単独又は組み合わせて処理することができる。細切、粉砕処理に用いる機器としては、例えば、切断、粉砕、圧搾、摩擦、空気圧、水圧等を利用して加工する各種の裁断機、粉砕機、プレス機等が挙げられる。
本発明において、エラグ酸を含有する原料を抽出物として用いる場合、その抽出物は、エラグ酸を含有する原料を水、アルコール又は水−アルコール混合溶液等で抽出した抽出物であればよい。エラグ酸を含有する原料を抽出する方法は、特に限定されず、公知の手段を単独又は組み合わせて抽出することができる。抽出方法としては、例えば、常温抽出、加熱抽出、加圧抽出、攪拌抽出、超音波抽出等が挙げられる。エラグ酸を含有する原料は、そのままの形状で抽出してもよく、細切処理又は粉砕処理したものを用いてもよい。エラグ酸を含有する原料の抽出物は、抽出後そのまま又は固液分離して得られた液部を用いることができる。中でも、抽出後固液分離して得られた液部が好ましい。また、エラグ酸を含有する原料の抽出物は、その濃縮物を用いることができる。さらに、エラグ酸を含有する原料の抽出物は、水等で希釈して用いてもよく、また、適宜pH調整剤等の添加物を配合することもできる。
本発明において、水溶性食物繊維とは、ヒトの消化酵素によって分解されない成分であり、植物等に含まれている難消化性成分をいう。本発明において用いる水溶性食物繊維の種類は、特に限定されず、例えば、アラビアガム、グアーガム、カラヤガム、キサンタンガム、ジェランガム、ローカストビーンガム、ペクチン、グルコマンナン、イヌリン、プルラン、β−グルカン、ポリデキストロース、カラギーナン、フコイダン、アルギン酸又はその塩等が挙げられる。中でも、アラビアガム又はペクチンを用いることが好ましい。また、これら水溶性食物繊維は、そのまま、又は、水等の溶媒を用いた溶液として用いてもよい。
本発明において、水溶性食物繊維としてアラビアガムを用いる場合は、通常食品に用いられるアラビアガムであればいずれを用いてもよい。食品工業の分野において使用されるアラビアガムとしては、例えば、マメ科アカシア属に属する植物であるアカシア・セネガル(Acacia senegal)やアカシア・セイアル(Acacia seyal)を起源とするものが挙げられるが、特に限定されるものではない。
本発明において、水溶性食物繊維としてペクチンを用いる場合は、通常食品に用いられるペクチンであればいずれでもよく、高メトキシルペクチン(HMペクチン)や低メトキシルペクチン(LMペクチン)のいずれを用いてもよい。中でも、エステル化度(DE値)が70%未満のペクチンを用いることが好ましい。より好ましくは、エステル化度(DE値)が60%未満のペクチンを用いる。
本発明においては、エラグ酸を含有する原料と水溶性食物繊維とをアルカリ性条件下で混合処理する。当該混合処理においてアルカリ性条件下を達成するために用いるアルカリ剤としては、通常食品に用いられるものであればいずれでもよく、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、アンモニア、リン酸類のカリウム又はナトリウム塩等やこれらの水溶液が挙げられる。当該混合処理におけるアルカリ性条件とは、pHの値がアルカリ性を示すものであればよいが、好ましくはpH8以上、より好ましくはpH9以上、特に好ましくはpH10以上である。
本発明において、エラグ酸を含有する原料と水溶性食物繊維とをアルカリ性条件下で混合処理する方法は、特に限定されず、一般的な混合に使用される公知の手段を用いることができる。エラグ酸を含有する原料と水溶性食物繊維とをアルカリ性条件下で混合処理する方法としては、例えば、攪拌翼や攪拌子等を用いる機械式又は磁気式の攪拌機により混合対象を攪拌処理する方法、空気や窒素等の気体を混合対象に吹き込み混合処理する方法、また、混合対象を収容する容器を振盪、回転等することにより混合対象を混合処理する方法等が挙げられる。
本発明において、エラグ酸を含有する原料と水溶性食物繊維とをアルカリ性条件下で混合処理する温度は、混合処理を妨げない温度であればいずれでもよいが、通常20〜120℃、好ましくは30〜100℃、より好ましくは35〜95℃である。
また、本発明において、エラグ酸を含有する原料と水溶性食物繊維とをアルカリ性条件下で混合処理する時間は、少なくとも5分間以上であり、通常10分間〜30時間、好ましくは20分間〜24時間、より好ましくは30分間〜20時間である。
本発明において、エラグ酸を含有する原料と水溶性食物繊維とをアルカリ性条件下で混合処理する際の水溶性食物繊維の添加量は、該処理に係る温度及び時間により適宜変更することができるが、通常、エラグ酸を含有する原料に含まれるエラグ酸1重量部に対して、水溶性食物繊維0.5〜30重量部であり、好ましくは1〜25重量部、より好ましくは2〜20重量部である。
本発明において、エラグ酸を含有する原料と水溶性食物繊維とをアルカリ性条件下で混合処理した後に、固液分離を行うことで、その液部としてもよい。固液分離する方法は、特に限定されず、濾過、遠心分離等の公知の方法により行うことができる。
本発明において、エラグ酸を含有する原料と水溶性食物繊維とをアルカリ性条件下で混合処理した後、得られた混合物のpHを低下させる調整を行う。pHを低下させるために用いるpH調整剤としては、通常食品等に用いられるものであればいずれでもよく、例えば、クエン酸、酢酸、リンゴ酸、グルコン酸、酒石酸、フマル酸等の有機酸又はこれらの塩、リン酸、塩酸、硫酸、硝酸等が挙げられる。中でも、有機酸又は有機酸塩を用いることが好ましい。
本発明において、pHを低下させる調整は、調整前のpHよりも低いpHになるように調整すればよいが、好ましくはpH2〜9、より好ましくはpH3〜8に調整する。
本発明において得られる分散性エラグ酸含有組成物は、そのままの形態でも利用可能であるが、さらに、該分散性エラグ酸含有組成物を乾燥して用いることもできる。乾燥は、いずれの方法を用いてもよいが、例えば、スプレードライヤー、ドラムドライヤー、フリーズドライヤー、エアードライヤー等の公知の手段を用いることができる。また、デキストリン等の賦形剤を添加して乾燥物としてもよい。さらに、これら乾燥物を粉砕後、粉末等として用いてもよく、必要に応じて造粒機等を用いて顆粒品とすることができる。
本発明において得られる分散性エラグ酸含有組成物は、水性溶媒等で希釈して喫食に供することができるほか、種々の加工食品、例えば、穀物加工品、大豆加工品、油脂加工品、食肉加工品、水産加工品、野菜・果実加工品、乳製品、菓子類、冷菓類、調味料、嗜好飲料、乳飲料、アルコール飲料等の各種食品や飲料に適宜添加、配合して用いることもできる。さらに、本発明により得られる分散性エラグ酸含有組成物は、必要に応じて、糖類、アミノ酸類、油脂類、塩類、甘味料、有機酸、乳化剤、増粘剤、栄養強化剤、色素、香料、保存料等、通常の飲料及び食品の原料として使用されているものと併用することもできる。
また、本発明において得られる分散性エラグ酸含有組成物は、化粧品や医薬部外品、特定保健用食品、機能性食品、栄養補助食品等に用いることができる。形態としては、アンプル、カプセル、丸剤、錠剤、粉末、顆粒、固形、液剤、ゲル、気泡等とすることができる他、各種食品中に配合することも可能である。これら組成物の調製に当たっては、賦形剤、結合剤、潤沢剤等を適宜配合することができる。また、必要に応じて脱塩等の処理をしてから用いることもできる。
以下、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の例によって限定されるものではない。なお、本実施例において、各原料及び素材の配合比率、含有比率、濃度は断りのない限り全て重量部基準である。
[実施例1]
ザクロ抽出物(総エラグ酸含有量:91%、株式会社サビンサジャパンコーポレーション製)0.44g、水20g及び20%水酸化ナトリウム水溶液2gを混合した後(混合後のpH12.7)、アラビアガム(インスタントガムAA(Acacia senegal由来)、ネキシラ株式会社製)を表1に記載の量でそれぞれ添加して(実施例1−1〜1−8)、80℃で10分間混合処理した(処理後のpH12.0)。次いで、各試料について50%クエン酸水溶液を用いてpHを6.5に調整した後、水を添加してそれぞれが40gとなるように調整することで、本発明による分散性エラグ酸含有組成物(実施例1−1〜1−8)をそれぞれ得た。
[比較例1]
ザクロ抽出物(総エラグ酸含有量:91%、株式会社サビンサジャパンコーポレーション製)0.44g、水20g及び20%水酸化ナトリウム水溶液2gを混合した後(混合後のpH12.7)、80℃で10分間混合処理した(処理後のpH12.6)。次いで、50%クエン酸水溶液を用いてpHを6.5に調整した後、アラビアガム(インスタントガムAA(Acacia senegal由来)、ネキシラ株式会社製)4gを添加して混合した後、水を添加して40gとなるように調整することで、アラビアガム添加ザクロ抽出物加工品(比較例1)を得た。
[対比試験1]
実施例1で得られた本発明による分散性エラグ酸含有組成物、比較例1で得られたアラビアガム添加ザクロ抽出物加工品及び原料のザクロ抽出物をそれぞれ検体として、高速液体クロマトグラフィー(以下、「HPLC」という)で以下に示す測定条件にてエラグ酸の含有量(総エラグ酸、水分散性エラグ酸)を測定し、総エラグ酸に占める水分散性エラグ酸の割合を算出した。結果を表1に示す。
<HPLCの測定条件(エラグ酸)>
検出器:UV検出器(紫外波長254nm)
カラム:InertSustain C18(内径4.6mm、長さ250mm)
移動相A:10容量%アセトニトリル水溶液(0.1容量%リン酸含有)
移動相B:80容量%アセトニトリル水溶液(0.1容量%リン酸含有)
グラジエント:移動相Aから移動相Bへのリニアグラジエント(30分間)
流速:1.0ml/分
カラム温度:40℃
標品:エラグ酸二水和物(和光純薬工業株式会社製)をジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解して適宜希釈し、検量線を作成した。
検体:総エラグ酸含有量を測定する場合は、ジメチルスルホキシド(DMSO)に、水分散性エラグ酸含有量を測定する場合は、蒸留水に、それぞれ溶解して適宜希釈して用いた。
Figure 0006653091
表1に示すとおり、原料のザクロ抽出物には、水分散性のエラグ酸がほとんど含まれていなかったが、実施例1−1〜1−8で得られた本発明による分散性エラグ酸含有組成物は、水分散性のエラグ酸が多量に含まれていた。さらに、比較例1で得られたアラビアガム添加ザクロ抽出物加工品と比較しても、顕著に多量の水分散性のエラグ酸が含まれていた。
[実施例2]
ザクロ抽出物(総エラグ酸含有量:91%、バイオアクティブズジャパン株式会社製)0.44g、水28g及び20%水酸化ナトリウム水溶液2gを混合した後(混合後のpH12.8)、ペクチン(GENU(登録商標)ペクチンLM−5CSJ、エステル化度6〜12%、株式会社CP Kelco社製)を表2に記載の量でそれぞれ添加して(実施例2−1〜2−3)、80℃で10分間混合処理した(処理後のpH11.9)。次いで、各試料について50%クエン酸水溶液を用いてpHを6.5に調整した後、水を添加してそれぞれが40gとなるように調整することで、本発明による分散性エラグ酸含有組成物(実施例2−1〜2−3)をそれぞれ得た。
[比較例2]
ペクチンを添加しないこと以外は、実施例2と同様にして、ペクチン無添加のザクロ抽出物加工品40g(比較例2)を得た。
[比較例3]
ザクロ抽出物(総エラグ酸含有量:91%、バイオアクティブズジャパン株式会社製)0.44g、水28g及び20%水酸化ナトリウム水溶液2gを混合した後(混合後のpH12.8)、80℃で10分間混合処理した(処理後のpH12.3)。次いで、50%クエン酸水溶液を用いてpHを6.5に調整した後、ペクチン(GENU(登録商標)ペクチンLM−5CSJ、エステル化度6〜12%、株式会社CP Kelco社製)4gを添加して混合した後、水を添加して40gとなるように調整することで、ペクチン添加ザクロ抽出物加工品(比較例3)を得た。
[対比試験2]
実施例2で得られた本発明による分散性エラグ酸含有組成物、比較例2で得られたペクチン無添加のザクロ抽出物加工品、比較例3で得られたペクチン添加ザクロ抽出物加工品及び原料のザクロ抽出物をそれぞれ検体として、対比試験1と同様にして、エラグ酸(総エラグ酸、水分散性エラグ酸)の含有量を測定し、総エラグ酸に占める水分散性エラグ酸の割合を算出した。結果を表2に示す。
Figure 0006653091
表2に示すとおり、原料のザクロ抽出物には、水分散性のエラグ酸がほとんど含まれていなかったが、実施例2−1〜2−3で得られた本発明による分散性エラグ酸含有組成物は、水分散性のエラグ酸が多量に含まれていた。さらに、比較例2で得られたペクチン無添加のザクロ抽出物加工品及び比較例3で得られたペクチン添加ザクロ抽出物加工品のいずれと比較しても、顕著に多量の水分散性のエラグ酸が含まれていた。
[実施例3]
ザクロ抽出物(総エラグ酸含有量:91%、バイオアクティブズジャパン株式会社製)0.5g、水44g及び20%水酸化ナトリウム水溶液2.5gを混合した後(混合後のpH12.9)、ペクチン(UNIPECTINE(登録商標)OF100C、エステル化度3〜12%、Cargill社製)2.5gを添加して、80℃で10分間混合した(処理後のpH11.8)。次いで、50%クエン酸水溶液を用いてpHを6.0に調整した後、凍結乾燥することにより、本発明による分散性エラグ酸含有組成物(実施例3)3.5gを得た。
[比較例4]
ペクチンをデキストリン(サンデック(登録商標)#30、デキストロース当量:2〜5、三和澱粉工業株式会社製)とする以外は、実施例3と同様にして、デキストリン添加ザクロ抽出物加工品(比較例4)3.5gを得た。
[比較例5]
ペクチンを加工デンプンであるオクテニルコハク酸デンプンナトリウム(エマルスター500、松谷化学工業株式会社製)とする以外は、実施例3と同様にして、加工デンプン添加ザクロ抽出物加工品(比較例5)3.5gを得た。
[対比試験3]
実施例3で得られた本発明による分散性エラグ酸含有組成物、比較例4で得られたデキストリン添加ザクロ抽出物加工品及び比較例5で得られた加工デンプン添加ザクロ抽出物加工品をそれぞれ検体として、対比試験1と同様にして、エラグ酸(総エラグ酸、水分散性エラグ酸)の含有量を測定した。結果を表3に示す。
Figure 0006653091
表3に示すとおり、ペクチンを用いて処理した実施例3の本発明による分散性エラグ酸含有組成物は、含まれるエラグ酸の90%以上を水分散性とすることができた。さらに、水溶性食物繊維を用いずに処理した比較例4のデキストリン添加ザクロ抽出物加工品及び比較例5の加工デンプン添加ザクロ抽出物加工品と比較しても、顕著に多量の水分散性のエラグ酸が含まれていた。
[実施例4]
ザクロ抽出物(総エラグ酸含有量:91%、株式会社サビンサジャパンコーポレーション製)2.3g、水76g及び48%水酸化ナトリウム水溶液3.5g、アラビアガム(インスタントガムAA(Acacia senegal由来)、ネキシラ株式会社製)8gを80℃で30分間混合処理した後(処理後のpH12.5)、50%クエン酸水溶液を用いてpHを6.0に調整した。次いで、デキストリン(サンデック(登録商標)#30、三和澱粉工業株式会社製)4.6gを添加して80℃で10分間混合し、さらに、スプレードライヤーを用いて噴霧乾燥することで、本発明による分散性エラグ酸含有組成物(実施例4)13gを得た。
得られた本発明による分散性エラグ酸含有組成物について、対比試験1と同様にしてエラグ酸含有量を測定したところ、総エラグ酸含有量(DMSO溶解)が9.60%、水分散性エラグ酸含有量(蒸留水溶解)が9.10%であった。
[実施例5]
ザクロ抽出物(総エラグ酸含有量:91%、株式会社サビンサジャパンコーポレーション製)2.3g、水76g及び48%水酸化ナトリウム水溶液3.5g、アラビアガム(インスタントガムBA アカシア・セイアル(Acacia seyal)由来)、ネキシラ株式会社製)8gを80℃で30分間混合処理した後(処理後のpH12.1)、50%クエン酸水溶液を用いてpHを6.0に調整した。次いで、デキストリン(サンデック(登録商標)#30、三和澱粉工業株式会社製)4.7gを添加して80℃で10分間混合し、さらに、スプレードライヤーを用いて噴霧乾燥することで、本発明による分散性エラグ酸含有組成物(実施例5)14gを得た。
得られた本発明による分散性エラグ酸含有組成物について、対比試験1と同様にしてエラグ酸含有量を測定したところ、総エラグ酸含有量(DMSO溶解)が10.68%、水分散性エラグ酸含有量(蒸留水溶解)が8.57%であった。
[対比試験4]
実施例3、実施例4及び実施例5で得られた本発明による分散性エラグ酸含有組成物、比較例4で得られたデキストリン添加ザクロ抽出物加工品及び比較例5で得られた加工デンプン添加ザクロ抽出物加工品、並びに、抗糖化素材として知られているアミノグアニジン塩酸塩(東京化成工業株式会社製、参考例1)、桜の花エキスパウダー(オリザ油化株式会社製、参考例2)及びAGハーブMIXパウダー(アークレイ株式会社、参考例3)について、抗糖化活性を測定した。測定は、「ANTI−AGING MEDICINE 10(4)、70−76、2013」に記載されている方法により、グルコースとヒト血清アルブミンの糖化反応による蛍光性の糖化最終産物の生成に対する50%阻害濃度(IC50値)を測定した。結果を表4に示す。
Figure 0006653091
表4に示すとおり、実施例3、実施例4及び実施例5で得られた本発明による分散性エラグ酸含有組成物は、いずれも、同等若しくはそれ以上にエラグ酸(総エラグ酸)を含有している比較例4で得られたデキストリン添加ザクロ抽出物加工品及び比較例5で得られた加工デンプン添加ザクロ抽出物加工品と比較して、グルコースとヒト血清アルブミンの糖化反応による蛍光性の糖化最終産物の生成に対する50%阻害濃度(IC50値)が顕著に低かった。また、実施例3、実施例4及び実施例5で得られた本発明による分散性エラグ酸含有組成物は、いずれも、抗糖化素材として知られているアミノグアニジン塩酸塩、桜の花エキスパウダー及びAGハーブミックスパウダーと比較して、非常に強い抗糖化作用を有することがわかった。
[実施例6]
ザクロ抽出物(総エラグ酸含有量:91%、バイオアクティブズジャパン株式会社製)0.44g、水35g及び20%水酸化ナトリウム水溶液2gを混合した後(混合後のpH12.9)、表5に記載のペクチンをそれぞれ2g添加して(実施例6−1〜6−5)、70℃で30分間混合処理した(処理後のpH11.7)。次いで、各試料について50%クエン酸水溶液を用いてpHを5.5に調整した後、固形分が18%となるように賦形剤としてデキストリン(サンデック(登録商標)#30、三和澱粉工業株式会社製)を添加した。さらに、80℃で10分間混合したのち、凍結乾燥することによって、本発明による分散性エラグ酸含有組成物(実施例6−1〜6−5)をそれぞれ得た。
[対比試験5]
実施例6で得られた本発明による分散性エラグ酸含有組成物を検体として、対比試験1と同様にして、エラグ酸(総エラグ酸、水分散性エラグ酸)の含有量を測定した。結果を表5に示す。
Figure 0006653091
表5に示すとおり、本発明による水溶性食物繊維(ペクチン)を用いた混合処理を行うことで、水分散性エラグ酸の含有比率が向上し、中でも、ペクチンのうち、エステル化度が70%より小さいペクチンを用いて処理すると、高い割合で水分散性エラグ酸が含まれることが分かる。
[実施例7]
ザクロ抽出物(総エラグ酸含有量:91%、株式会社サビンサジャパンコーポレーション製)4.4g、水140g及び48%水酸化ナトリウム水溶液7g、ペクチン(GENU(登録商標)ペクチンLM−5CSJ、エステル化度6〜12%、CP Kelco社製)16gを30℃で10分間混合処理した後(処理後のpH12.2)、50%クエン酸水溶液を用いてpHを5.5に調整した。次いで、デキストリン(サンデック(登録商標)#30、三和澱粉工業株式会社製)12gを添加して80℃で10分間混合し、さらに、スプレードライヤーを用いて噴霧乾燥することで、本発明による分散性エラグ酸含有組成物(実施例7)33gを得た。
得られた本発明による分散性エラグ酸含有組成物について、対比試験1と同様にしてエラグ酸含有量を測定したところ、総エラグ酸含有量(DMSO溶解)が9.56%、水分散性エラグ酸含有量(蒸留水溶解)が8.65%であった。
[保存試験(加速試験)]
実施例7で得られた本発明による分散性エラグ酸含有組成物20gを、ラミネートパウチ(ラミジップ(登録商標)LZ−NY/PE、株式会社生産日本社製)に入れて密封し、50℃の恒温器で30日間静置保存した後、対比試験1と同様にしてエラグ酸含有量を測定した。結果を表6に示す。
Figure 0006653091
表6に示すとおり、実施例7で得られた本発明による分散性エラグ酸含有組成物は、保存試験(加速試験)においてエラグ酸の含有量に大きな変化は認められず、高度な保存安定性を有することが分かった。

Claims (7)

  1. エラグ酸含有組成物の製造方法であって、エラグ酸を含有する植物原料とアラビアガム又はペクチンである水溶性食物繊維とをアルカリ性条件下で混合し、次いでその混合物のpHを低下させる調整を行うことにより得られる分散性エラグ酸含有組成物の製造方法。
  2. 分散性エラグ酸含有組成物が水分散性エラグ酸含有組成物である請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記水溶性食物繊維の量が前記エラグ酸を含有する原料中のエラグ酸1重量部に対して0.5〜30重量部である、請求項1又は請求項2に記載の製造方法。
  4. 前記ペクチンのエステル化度が70%未満である、請求項1乃至請求項に記載の製造方法。
  5. 前記アルカリ条件下のpHが8〜14である、請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 前記混合物のpHを低下させる調整において、調整後のpHを2〜9とする、請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の製造方法。
  7. 前記混合物のpHを低下させる調整を行うときに用いる調整剤が有機酸又は有機酸塩である、請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の製造方法。
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