JP6652336B2 - 貨物自動車荷台に用いる覆いシート状物およびシート構造物 - Google Patents

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本発明は、トラック等の貨物自動車の荷台に用いる覆いシート状物、敷きシート状物、及びこれらからなるシート構造物に関する。
放射能汚染された地域の環境修復のために発生した除去土壌、草木類、がれき、下水汚泥などの除染廃棄物、及びこれらの焼却灰(以下、併せて除染廃棄物等ともいう)は、土嚢袋などに収容された状態で除染現場や市町村単位で設けられた仮置場に保管されている。近年では、これらの除染廃棄物等を中間貯蔵施設へ輸送する計画が検討されている。
除染廃棄物等の輸送の際には、特に、除染廃棄物等の落下や飛散を防止し、近隣住民へ配慮しながら安全に中間貯蔵施設へ輸送する必要がある。このため、トラックやダンプなどの貨物自動車(以下、単にトラック等ともいう)の荷台に除染廃棄物等が収容された土嚢などを積み込みした後に、荷台をシートで覆うことが検討されている。しかし、シート掛けを行う作業者は、安全性の観点から全身防護衣を着用した状態で荷台のシート掛け作業を行うため、ロープを結ぶ等の細かい作業を行うことが困難である。
このため、旧来の長方形や台形のトラックシートでは、シートをロープで固定する作業に手間取り、荷台へのシート掛け作業に時間がかかることが予想される。
荷台へのシート掛けを簡易化するトラックシートとして、例えば、特許文献1及び特許文献2には、カバーシートの周縁部を周回するように紐条を設けたものが開示されている。
また、除染廃棄物等の輸送の際には、完全に水切りされていない除染廃棄物等が収容された土嚢を積み込む場合もあり、路上に汚染水が漏れ出さないようにする技術も要望されている。
トラック等の荷台から液体が漏れ出さないようにする技術として、例えば、特許文献3には、トラック等の荷台に敷設するシートであり、荷台の防汚と防腐を容易にするシートが提案されている。特許文献3の車輌荷台保護シートは、堆肥や農産物、海産物、汚泥等の液体を含有する物を積載する場合に、液体が外部へ流出しないようにするために考案されたものであって、低コストで取り外し可能に装備できかつ液体が荷台に漏出しないことを開示する。
特許文献1:特開2006−035932号公報
特許文献2:実開昭62−178235号公報
特許文献3:特開2004−009753号公報
本発明は、積荷の落下や飛散を防止し、かつ貨物自動車荷台へのシート掛けを容易に行うことができる覆いシート状物を提供する。
また、本発明は、荷台外への液漏れを防止する敷きシート状物と前記覆いシート状物とからなる悪臭の拡散を防止することができるシート構造物を提供する。
本発明の覆いシート状物は、貨物自動車の荷台に用いる可撓性シートからなる覆いシート状物であって、前記覆いシート状物は、天面部と前記天面部の周囲に隣接する複数の側面部とを有する平面シートであり、前記側面部は、隣り合う2つの側面部を互いに着脱自在に係止する係止手段を備えることを特徴とする。
本発明のシート構造物は、本発明の覆いシート状物と、可撓性シートからなり底面部と前記底面部の周囲に隣接する複数の側壁部とを有する敷きシート状物とからなるシート構造物であって、前記敷きシート状物の開放面を前記覆いシート状物が塞ぐように配され、前記覆いシート状物の側面部および前記敷きシート状物の側壁部が、側面部と側壁部とを着脱自在に固定する固定手段を備えることを特徴とする。
本発明の覆いシート状物は、覆いシート状物が天面部と複数の側面部とを有し、前記側面部は、それぞれ隣り合う側面部同士を着脱自在に係止する係止手段を備えることによって、荷台の積荷を立体的に覆うことができるため、シート掛けが容易である。また、隣り合う側面部同士の係止を解除することで、シート外し及び折り畳みも容易である。
本発明のシート構造物は、敷きシート状物によって荷台の汚れ及び荷台外への液漏れを防止することができる。また、敷きシート状物の開放面を覆いシート状物が塞ぐように配されるため、悪臭の拡散を防止することができる。さらに、覆いシート状物と敷きシート状物とを着脱自在に固定する固定手段により固定することによって、シート構造物を使用した貨物自動車の走行時に覆いシート状物が外れにくい。
本発明の一実施形態を示す斜視図である。 本発明の覆いシート状物の一実施形態を示す平面図である。 係止手段または固定手段の一例であるD環およびベルトを示す概念図である。 敷きシート状物の一実施形態を示す斜視図である。 敷きシート状物の一実施形態を示す斜視図である。 敷きシート状物の一実施形態を示す斜視図である。
(覆いシート状物)
本発明の覆いシート状物は、天面部と前記天面部の周囲に隣接する複数の側面部とを有する。本発明において、天面部は貨物自動車の荷台(以下、単に荷台ともいう)上にシート掛けした状態において荷台の上面部を覆う部分である。また、側面部は荷台にシート掛けした状態において荷台の側面を覆う部分である。各側面部は天面部の周囲に隣接して構成される。
本発明の覆いシート状物は平面シートである。平面シートとは、平面に広げたときに立体角を生じないシートをいう。覆いシートが平面シートであると、折り畳みやすく、かつ広げやすい。また、荷台に覆いシート状物が覆設された状態から覆いシート状物を取り外しやすい。
天面部および側面部は、可撓性シートで構成される。可撓性シートは、シート掛け可能な程度の曲げ性及び撓み性を有するシートであればよく、例えば、織物、編物、不織布などの繊維集合物、樹脂シート、及び前記繊維集合物と合成樹脂との複合体或いは積層体などを用いることができる。中でも、可撓性シートは織物に合成樹脂をラミネート又は含浸した防水シートであることが好ましい。天面部および側面部を防水シートで構成すれば、降雨により積荷が濡れることがない。このような防水シートは合繊帆布やターポリンと呼ばれることもある。
可撓性シートは、放射線低減無機粉末を10質量%〜70質量%の範囲で含むことが好ましく、20質量%〜60質量%の範囲で含むことがより好ましく、30質量%〜55質量%の範囲で含むことがさらに好ましい。可撓性シートが放射線低減無機粉末を10質量%以上含むと、α線、β線、γ線、X線などの放射線量を低減することができる。特に、積荷が除染廃棄物等を含む場合、積込作業者が浴びる放射線量を低減することができる。また、可撓性シートに含まれる放射線低減無機粉末が70質量%以下であると、可撓性シートが重くなりすぎず、シート掛け作業が容易である。可撓性シートが放射線低減無機粉末を30質量%〜55質量%の範囲で含むと放射線量の低減効果と軽量性を高い水準で両立することができる。
前記放射線低減無機粉末は、密度が、3g/cm3以上であることが好ましく、4g/cm3以上であることがより好ましい。放射線低減無機粉末は、例えば、金属又は金属化合物であってよく、チタン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、銀、スズ、バリウム、タングステン、ビスマス、及び鉛の群から選ばれる1又は2以上の金属、又は金属化合物であってよい。中でも鉛、タングステン、硫酸バリウムなどが好適に利用できる。なお、放射線低減無機粉末の密度の上限は特に限定されないが、50g/cm3以下であってよい。
可撓性シートは、目付が200g/m2〜3000g/m2であることが好ましく、400g/m2〜2500g/m2であることがより好ましい。可撓性シートが前記放射線低減無機粉末を含まない場合、可撓性シートは目付が200g/m2〜700g/m2であることが好ましく、目付が300g/m2〜600g/m2であることがより好ましく、目付が400g/m2〜500g/m2であることがさらに好ましい。かかる可撓性シートは軽量であり、シート掛け作業が容易である。また、可撓性シートが前記放射線低減無機粉末を含む場合、可撓性シートは目付が1000g/m2〜3000g/m2であることが好ましく、目付が1200g/m2〜2500g/m2であることがより好ましく、目付が1500g/m2〜2000g/m2であることがさらに好ましい。可撓性シートは放射線低減無機粉末を含むと重くなる傾向にあるが、目付を3000g/m2以下にすると、人力でシート掛け作業を行うことができる。
天面部および側面部は荷台の大きさや形状に合わせて設計されてよく、例えば、天面部は一般的なトラックの荷台に合わせて、幅1.5m〜3m、長さ3m〜20mの長方形であってよい。側面部はその高さが20cm〜120cmであってよい。また、覆いシート状物で鳥居を覆う場合には、トラック前方側の天面部の幅を後方側よりも大きくしてもよい。
側面部は隣り合う2つの側面部を互いに着脱自在に係止する係止手段を備える。隣り合う2つの側面部とは、覆いシート状物を平面に広げた状態から側面部を天面部と垂直な方向へ折り曲げたときに側面部の周囲の少なくとも一部が他の側面部の周囲と互いに接する又は重なる2つの側面部をいう。例えば、図2に示す覆いシート状物の平面図を用いて説明すると、側面部12aと側面部12b、側面部12bと側面部12c、側面部12cと側面部12d、及び側面部12dと側面部12aがそれぞれ隣り合う2つの側面部である。
隣り合う2つの側面部を互いに係止することにより、覆いシート状物は立体角を形成することができる。覆いシート状物が立体角を有すると、荷台へのシート掛け作業において、覆いシート状物に張力を加えた場合でも、立体角が積荷に引っかかるので、天面部が荷台上部の位置からずれにくく、シート掛け作業が容易である。また、側面部同士が係止されていない状態とすることにより、折り畳みやすく、かつ広げやすい。
係止手段は、例えば、接続金具、又は面ファスナーを用いることができる。なかでも、係止手段はD環または角環などの環状接続金具であることが好ましい。環状接続金具は一般的にはバックルと呼ばれる場合もある。係止手段は、側面部において隣り合う2つの側面部の少なくとも一方に設けられていればよく、例えば、一方の側面部は環状接続金具を備え、他方の側面部はベルトを備える構成であってよい。この場合、ベルトを環状接続金具に通すことで隣り合う2つの側面部を互いに係止することができる。
環状接続金具としてD環を用いる場合は、二つ一組のD環を一方の側面部に取り付け、他方の側面部にベルトを取り付けるとよい。係止する方法は、例えば、第1にベルトを二つのD環の内側を通過させ、第2にベルトを折り返し、第3にベルトをベルトの取り付け位置からみて遠い側のD環の外側を通過させ、第4にベルトをベルトの取り付け位置からみて遠い側のD環の内側を通過させ(図3b)、第5にベルトをベルトの取り付け位置側へ引っ張ることで係止することができる(図3c)。
上記ベルトは、取扱性と破断強度の観点から織物であることが好ましい。ベルトの幅は、2cm〜10cmであることが好ましく、3cm〜7cmであることがより好ましい。かかる構成であると、全身防護衣を着用した状態であっても接続金具へベルトを通しやすい。ベルトは、側面部に取り付けられていればよく、例えば、ベルトは側面部を構成するシートに縫い付けてよい。具体的には、図3の破線で示すように縫い付けてよい。
覆いシート状物は、後述する敷きシート状物とともに利用する場合、その側面部に覆いシート状物の側面部と後述する敷きシート状物の側壁部とを着脱自在に固定する固定手段を備えることが好ましい。かかる構成であると、覆いシート状物と敷きシート状物とを固定することができ、覆いシート状物が配されたトラック等が走行したときに覆いシート状物が外れにくい。
(敷きシート状物)
敷きシート状物は、底面部と前記底面部の周囲に隣接する複数の側壁部とを有する。本発明において、底面部は荷台の底面と接する部分をいい、また、側壁部は底面部から連続して構成され、底面部に対して略垂直である部分である。敷きシート状物はトラック等の荷台に設置され、敷きシート状物の上に積荷が積み込まれる。積荷が液体を含む除染廃棄物等を収容した土嚢袋である場合、除染廃棄物等の流出により荷台が汚れることを防止することができる。
本発明の敷きシート状物は底面部と側壁部を有する限りにおいて、平面シートであってよく、又は、立体角を有するシートであってよい。立体角を有するシートとは、シートの全て面が平面に接するように広がらないシートであって、1以上の立体角が形成されたシートの形状をいう。立体角を有するシートは、例えば、立体縫製されたシートであってよい。
敷きシート状物は、全ての側壁部において、底面部と2つの側壁部が互いに立体的に固定されて立体角を有することが好ましい。具体的には、図4に示す敷きシート状物のように底面の四隅が立体角を形成する上面が開放された箱形状であってよい。かかる構成であると、除染廃棄物等が液体を含んでいても荷台から流出することがなく、トラック等の走行中に汚染物質等が路上に漏れ出すことがない。
あるいは、敷きシート状物は、側壁部が隣り合う2つの側壁部を互いに着脱自在に係止する係止手段を備えた平面シートであることが好ましい。かかる構成であると、敷きシート状物を折り畳みやすく、かつ荷台上に配置しやすい。この場合、係止手段は、覆いシート状物の係止手段として例示したものを好適に利用することができる。
敷きシート状物は、その側壁部に覆いシート状物の側面部と敷きシート状物の側壁部とを着脱自在に固定する固定手段を備えることが好ましい。かかる構成であると、覆いシート状物と敷きシート状物とを固定することができるため、本発明を備えた貨物自動車の走行時に覆いシート状物が外れにくい。また、覆いシート状物と敷きシート状物とを同時に用いる場合には、敷きシート状物の開放面を覆いシート状物を塞ぐように配置するとよい。
敷きシート状物は、可撓性シートからなる。すなわち、敷きシート状物を構成する底面部、及び側壁部は可撓性シートからなる。可撓性シートは、覆いシート状物の天面部および側面部で詳述した可撓性シートを利用することができる。なお、覆いシート状物と敷きシート状物は、同一の可撓性シートであってよく、又は異なる可撓性シートであってもよい。
固定手段は、係止手段で詳述したものを利用することができる。固定手段は、覆いシート状物の側面部と敷きシート状物の側壁部との少なくとも一方に設けられていればよく、例えば、一方の側面部は環状接続金具を有し、側壁部はベルトを有する構成であってよい。この場合、ベルトを環状接続金具に通すことで側面部と側壁部とを(すなわち、覆いシート状物と敷きシート状物とを)、互いに係止することができる。
敷きシート状物は、側壁部にハトメを有することが好ましい。側壁部がハトメを有するとハトメにロープを通してトラック等のあおり等へ敷きシート状物を固定することができる。敷きシート状物を荷台に固定した状態の一例を図5に示す。図5では、第1にロープを側壁部の外側から内側へハトメに通し、第2にロープを側壁部の内側から外側へ隣のハトメに通し、第3にロープをあおり補助の上部に巻き付け、この第1工程から第3工程を繰り返し、第4にロープの末端はあおり補助に結び付けている。なお、ハトメは敷きシート状物に直接設けてよく、又はハトメを有するペケットを敷きシート状物に取り付けてもよい。
敷きシート状物は、その内側に溜まった液体を外側へ排出するための排水口を有してよい。排水口は、完全に水切りされていない除染廃棄物等が収容された土嚢を積み込む場合に特に好適に利用できる。すなわち、敷きシート状物の内側に汚染水を排水口から取り出すことができる。なお、排水口は、例えば、筒状にした可撓性シートを底面部付近の側壁部へ取り付けてよい。
(シート構造物)
本発明者らが創作した第2の発明は、覆いシート状物と敷きシート状物とからなるシート構造物である。シート構造物は、敷きシート状物の開放面を覆いシート状物が塞ぐように配されてなる。具体的には、トラック等の荷台上に敷きシート状物が配され、その上に積荷が積載され、積荷の上面を覆うように覆いシート状物が配された状態で使用してよい。
シート構造物は、これを構成する覆いシート状物の側面部および敷きシート状物の側壁部に、側面部と側壁部とを着脱自在に固定する固定手段を備える。かかる構成であると、覆いシート状物と敷きシート状物とを固定することができる。また、積荷を出し入れする際には、覆いシート状物を取り外すことができ、荷積みや荷下ろしの作業を容易に行うことができる。
本発明のシート構造物は、液体を含む除染廃棄物等を運搬する場合に特に好適に利用することができる。本発明のシート構造物を用いると、走行途中に汚染物質が飛散したり、路上へ流出したりすることがなく、また、積荷全体をシート構造物で保護することにより、周囲への悪臭も軽減することができる。
なお、本発明において、シート、シート状物、及びシート構造物という用語は、それぞれ、下記に示すとおりである。シートは、織物、不織布、紙、ネット、あるいは、これらと合成樹脂とを組み合わせた合繊帆布、ターポリンなどの繊維強化樹脂製品、または、合成樹脂や金属を薄く引き延ばしたものをいう。シート状物は、シートを裁断、縫製、又は溶着等の加工がなされたものをいう。シート構造物は、2以上のシート状物を組み合わせてなる構造体をいう。
(製造方法)
覆いシート状物、敷きシート状物、及びシート構造物の製造方法を説明する。
覆いシート状物は、例えば、以下の第1から第4手順で製造することができる。第1にシートを準備し天面部及び側面部を作製する。天面部及び側面部は、1枚のシートを裁断して作製してよく、或いは、2以上のシートを裁断、縫製、及び又は溶着して作製してよい。第2に側面部の所定位置へ接続金具などの係止手段を取り付ける。係止手段の取り付けは、例えば、係止手段としてD環を用いる場合には、D環の内側に織物を輪状に通して前記織物の両端を側面部へ縫い付けてよい。第3に側面部の所定位置へ一対の係止手段の他方を取り付ける。例えば、係止手段としてD環を用いる場合には、ベルトの一端を側面部へ縫い付けてよい。第4に必要に応じて、側面部へ敷きシート状物の側壁部と着脱自在に固定するための固定手段を取り付ける。取り付け方法は、第2又は第3手順で詳述した係止手段の取り付け方法と同一の手順であってよい。
敷きシート状物は、覆いシート状物を製造する手順において天面部を底面部に、側面部を側壁部に置き換えて同様の手順で製造することができる。なお、敷きシート状物は、1組以上の隣り合う2つの側壁部を互いに溶着又は縫着してよく、又は全ての側壁部において、隣り合う2つの側壁部を互いに溶着又は縫着してよい。
シート構造物は、覆いシート状物の側面部と敷きシート状物の側壁部へ着脱自在に固定するための固定手段を取り付けることで製造できる。固定手段を取り付け方法は、覆いシート状物の第4手順に示したとおりである。
(参考例1)
シートとしてポリエステル織物に塩化ビニル樹脂を含浸した合繊帆布(商品名:エアスカイ、ダイワボウプログレス社製)を準備した。この合繊帆布は目付が450g/mであった。このシートを裁断及びウェルダー溶着して、図2に示す形状のD環及びベルトを備えた覆いシート状物(参考例1)を作製した。なお、覆いシート状物の天面部は長さ6.2m、幅2.2mであり、側面部は高さ80cmであった。
(シート掛け作業)
4tトラックの荷台上に、重さが1t〜1.2tである土嚢袋(土砂を収容)を3つ荷積みした。その後、シート掛け作業として、第1に積荷上に参考例1の覆いシート状物の天面部を広げ、覆いシート状物に張力をかけながら適当な位置に調整した。第2にトラックの後方部の隣り合う側面部におけるD環とベルトとを係止した。第3にトラックの前方部の覆いシート状物に張力をかけて位置を調整した。第4にトラックの前方の側面部におけるD環とベルトとを係止した。
(シート外し作業)
4tトラックの荷台上に覆いシート状物がシート掛けされた状態から、シート外し作業を行った。シート外し作業は、第1に参考例1の覆いシート状物の側面に設けられたD環とベルトとの係止をすべて解除した。第2に覆いシート状物をトラック側面方向へ引っ張り下ろした。第3に荷台上から取り外した覆いシート状物の側面部を天面部方向へ折り畳み、天面部と同じ大きさに折り畳まれた覆いシート状物を巻き回してロール状にした。
(参考例2)
参考例1の覆いシート状物で使用したシートと同様のシートを用い、これを裁断及びウェルダー溶着して、図4に示す形状の敷きシート状物(参考例2)を作製した。敷きシート状物の底面部は長さ6.2m、幅2.2mであり、側壁部は高さ80cmであった。底面部に隣接する全ての側壁部において、底面部と2つ側壁部が互いに立体的に固定されてなる立体角を4つ有していた。
(実施例1)
参考例1の覆いシート状物と参考例2の敷きシート状物とからなる実施例1の貨物自動車荷台用シート構造物を得た。
(シート掛け作業)
積荷として、土砂を収容した重さが1t〜1.2tである土嚢へ水を十分にかけて含水させた後、土嚢を木製簀の子上に20分間静置して水切りを行ったものを3つ準備した。
第1に4tトラックの荷台上に参考例1の敷きシート状物を配置してトラックのあおり補助にゴムバンドを用いて図5に示すように固定した。第2に敷きシート状物の底面部の上に準備しておいた土嚢を3つ荷積みした。第3に積荷上に参考例1の覆いシート状物の天面部を広げ、覆いシート状物に張力をかけながら適当な位置に調整した。第4にトラックの後方部の隣り合う側面部におけるD環とベルトとを係止した。第5にトラックの前方部の覆いシート状物に張力をかけて位置を調整した。第6にトラックの前方の側面部におけるD環とベルトとを係止した。第7に参考例1の覆いシート状物と参考例2の敷きシート状物とをD環とベルトとで固定した。
(シート外し作業)
シート掛け作業が終了してから20分間経過した後に、参考例1の覆いシート状物のD環と参考例2の敷きシート状物のベルトとの固定を解除した後、参考例1のシート外し作業と同様の工程でシート外し作業を行った。その後、敷きシート状物の内部を目視観察したところ、敷きシート状物上に積荷から漏水した水溜まりが確認されたが、敷きシート状物外への水漏れはなかった。
(参考例1及び実施例1の評価)
参考例1及び実施例1は、参考例1シート掛け作業第3工程及び実施例1シート掛け作業第5工程において、覆いシート状物に張力を加えた場合でも、トラック後方部の覆いシート状物に立体角が形成されていたため、これが積荷に引っかかり、前方向へ覆いシート状物がずれ過ぎることがなく、非常にシート掛け作業が容易であった。
参考例1及び実施例1は、シート外し作業第3工程において、覆いシート状物に立体角がなく折り畳みやすく、巻き回しも容易であった。
実施例1は、シート外し作業後に敷きシート状物上に積荷から漏水した水溜まりが確認されたが、トラック荷台外へ水が漏れておらず、またトラック荷台も濡れていなかった。
このことから、実施例1の貨物自動車荷台用シート構造物を用いれば、完全に水切りされていない除染廃棄物等が収容された土嚢を輸送する場合でも、荷台外の路上へ汚染水が流れ出すことがなく、またトラック荷台も汚れないと推察できる。
本発明の覆いシート状物、敷きシート状物、及びシート構造物は、貨物自動車荷台に好適に使用することができる。特に除染廃棄物等の輸送に用いられるトラックやダンプなどの貨物自動車の荷台に使用するとよく、除染廃棄物等の落下や飛散を抑制することができる。
10 覆いシート状物
11 天面部
12 側面部
13 D環
14 ベルト
20 敷きシート状物
21 底面部
22 側壁部
24 ベルト
25 ハトメ
26 ロープ
41 土嚢
51 あおり
52 あおり補助

Claims (2)

  1. ポリエステル織物に合成樹脂をラミネート又は含浸している目付が300g/m 〜600g/m の防水シートからなる覆いシート状物と、
    ポリエステル織物に合成樹脂をラミネート又は含浸している目付が300g/m 〜600g/m の防水シートからなり底面部と前記底面部の周囲に隣接する複数の側壁部とを有する敷きシート状物とからなる貨物自動車荷台用シート構造物であって、
    前記覆いシート状物は、天面部と前記天面部の周囲に隣接する複数の側面部とを有する平面シートであり、
    前記側面部は、隣り合う2つの側面部を互いに着脱自在に係止する係止手段を備えており、
    前記敷きシート状物は、全ての側壁部において、底面部と2つの側壁部が互いに立体的に固定された立体角を有するシートであり、
    前記敷きシート状物の開放面を前記覆いシート状物が塞ぐように配され、前記覆いシート状物の側面部および前記敷きシート状物の側壁部が、側面部と側壁部とを着脱自在に固定する固定手段を備えることを特徴とする貨物自動車荷台用シート構造物。
  2. 前記係止手段が、環状接続金具である請求項1に記載の貨物自動車荷台用シート構造物。
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