JP6652008B2 - スプール弁 - Google Patents

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Description

本発明は、入力ポートと出力ポートとの連通状態を変化させるスプールを備えるスプール弁に関する。
従来から、例えば、車両用自動変速機の摩擦要素に供給する油圧を調圧するため、上記のようなスプール弁が用いられている。
このスプール弁は、例えば、次のようなスリーブおよびスプールを備える。まず、スリーブは、流体が流入する入力ポート、および、流体が流出する出力ポートを有し、スリーブの内周面では、例えば、出力ポートの開口が入力ポートの開口の軸方向一方側に離れて存在する。また、スプールは、スリーブの内周で軸方向へ移動自在に収容され、例えば、電磁ソレノイドが発生する吸引力により、軸方向へ移動して入力ポートと出力ポートとの連通状態を変化させる。
ここで、スプールは、スリーブの内周面に摺接しながら移動して入力ポートの開口を開閉する大径のランドを有する。また、スプールでは、ランドよりも小径の軸部がランドの軸方向一方側に連続し、出力ポートの開口は、軸部の外周面とスリーブの内周面との間に形成される内部空間に対して、常時、開放されている。
そして、電磁ソレノイドの吸引力によりスプールが軸方向他方側に移動してランドが入力ポートの開口を内部空間に対し開放することで、入力ポートと出力ポートとが連通する。さらに、電磁ソレノイドへの通電量が制御されてスプールの軸方向位置(つまり、入力ポートと出力ポートとの連通状態)が操作され、出力ポートから流出する流体の圧力が調圧される(以下、内部空間を出力室と呼ぶことがある。また、出力ポートから流出する流体の圧力を出力圧と呼ぶことがある。)。
また、スリーブには、流体圧の供給先から流体を抜き出すためのドレンポートが出力ポートの軸方向一方側に存在し、スプールには、入力ポートの開口を開閉するランドとは別に、ドレンポートの開口を開閉するランドが軸部の軸方向一方側に連続している(以下、入力ポート、ドレンポートそれぞれの開口を開閉するランドを、第1ランド、第2ランドと呼ぶことがある。)。
このため、出力室は、第1、第2ランドにより、それぞれ軸方向他方側、一方側を区画されている。
ところで、スプール弁では、出力圧の調圧時におけるスプールの自励振動を抑制するため、第1ランドにノッチを設けている。このため、ノッチを通過して内部空間に流れ込んだ流体が第2ランドに衝突し、スプールに対し、電磁ソレノイドの吸引力に対向する力を及ぼしてしまう。
また、出力室において、入力ポートから流入した流体は、スプールによって流れの方向を変えられて出力ポートから流出する。このため、スプールが流体に力を与えて流れの方向を変化させることの反作用として、流体がスプールに対して力を及ぼし、この力も、電磁ソレノイドの吸引力に対向するようにスプールに作用する。
この結果、入力ポートと出力ポートとが連通しているときにスプール弁の作動が安定しないという問題がある(以下、出力室に流入した流体が、電磁ソレノイドの吸引力に対向するようにスプールに及ぼす力をフローフォースと呼ぶ。)。
そして、フローフォースを抑制してスプール弁の作動を安定させるため、スプールの軸部にくびれ形状を設ける構造が公知となっている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1によれば、くびれ形状により径方向外側に流体の流れの向きを変化させることで、流体の第2ランドへの衝突を抑制して(つまり、フローフォースを低減して)、スプール弁の作動を安定させることができるとしている。
これに対し、特許文献2には、くびれ形状を用いることなく、フローフォースを抑制する構造が開示されている。すなわち、特許文献2では、くびれ形状を用いた場合に、くびれ形状における流入角および流出角の制限から生じるフローフォース抑制効果の限界を超えて、更に、フローフォース抑制効果を高めるべく、次のような第1、第2の構成を開示する。
つまり、特許文献2の第1の構成によれば、出力室においてスプールの軸の周囲に旋回流が発生するようにノッチを設ける。これにより、出力室に流入した流体は、旋回しながら減速して動圧を静圧に変換され、出力ポートに流入する。このため、流体がスプールに対して軸方向に力を及ぼすのを抑制してフローフォースを抑制することができる、としている。また、特許文献2の第2の構成によれば、軸部に貫通孔を設けて流体の流れを貫通孔内でぶつけさせる。これにより、出力室に流入した流体は、ぶつかり合いながら減速して動圧を静圧に変換され、出力ポートに流入する。このため、流体がスプールに対して軸方向に力を及ぼすのを抑制してフローフォースを抑制することができる、としている。
特開2002−130494号公報 特開2007−309459号公報
しかし、特許文献2の構成によれば、流体の流速が出力室にて低減されるが、出力室内の流体が第2ランドに衝突し、スプールに対して電磁ソレノイドの吸引力と逆の方向に印加される負荷(以下、静圧負荷と呼ぶことがある。)が増加する可能性があり、結果的に、フローフォース抑制効果が下がる可能性がある。
本発明は、この問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、静圧負荷の増加を抑制して、フローフォース抑制効果の更なる向上を達成することにある。
本願の第1〜第3発明のスプール弁は次のスプールを備える。すなわち、スプールは、流体が流入する入力ポート、および、流体が流出する出力ポートが開口する円筒状の空間に、軸方向へ移動自在に収容されて入力ポートと出力ポートとの連通状態を変化させる。また、円筒状の空間を形成する内壁面では、出力ポートの開口と入力ポートの開口とが軸方向に離れて存在する。さらに、スプールは、次の摺接部を有する。すなわち、摺接部は、内壁面に摺接しながら移動して入力ポートの開口を開閉する。そして、スプールは、摺接部の軸方向への移動により、入力ポートと出力ポートとの連通状態を変化させる。
また、スプールでは、摺接部よりも小径の小径部が摺接部の軸方向に連続し、出力ポートの開口は、小径部の外周面と内壁面との間に形成される内部空間に対して開放されている。そして、摺接部は、軸方向への移動により内部空間に対し入力ポートの開口を開放することで、入力ポートと出力ポートとを連通させる。
さらに、スプールの外周面には、軸方向に所定の長さを有して内周側に窪む溝が存在する。
溝の内、軸方向一端を含む軸方向一方側の範囲は、軸方向一方側ほど溝底が外周側に盛り上がるように傾斜し、また、溝の内、軸方向他端を含む軸方向他方側の範囲は、軸方向他方側ほど溝底が外周側に盛り上がるように傾斜している。さらに、溝の軸方向他端は摺接部に存在する。
そして、入力ポートの開口の軸方向一端と溝の軸方向他端との位置が軸方向に関して一致する臨界状態を想定すると、臨界状態では、溝底の軸方向一端における軸方向に対する傾斜と同じ傾斜で溝底の軸方向一端から、周方向に向きを変えることなく軸方向かつ外周側に直線を伸ばすと、直線は、出力ポートの開口を通って出力ポートの壁面に突き当たる(以下、上述の直線が出力ポートの壁面に突き当たることを、「特定延長条件」と呼ぶ。)。
さらに、本願の第1発明によれば、溝は摺接部と小径部とに跨っており、溝の軸方向一端は小径部に存在する。そして、小径部は、溝の軸方向一端において、縮径している。
また、本願の第2発明によれば、溝は、摺接部の外周面にのみ存在する。
これにより、入力ポートから内部空間に流入した流体は、溝によって流れをガイドされる。また、臨界状態において、上述の特定延長条件が成立しているので、溝の軸方向一端から軸方向一方側に流出した流体は、第2ランドに衝突しにくくなるとともに、出力ポートに流入しやすくなる。このため、静圧負荷の増加を抑制して、フローフォース抑制効果の更なる向上を達成することができる(詳細は実施例にて説明する。)。
本願の第3発明のスプール弁によれば、小径部の軸方向一方側には、内壁面に摺接しながら移動する別の摺接部が存在し、さらに、別の摺接部の軸方向一方側には、別の摺接部よりも小径の別の小径部が存在する。また、出力ポートの開口は、別の小径部の外周面と内壁面との間に形成される内部空間に対して開放されており、摺接部と別の摺接部との間には、別の内部空間が形成される。そして、スプールは、摺接部の軸方向他方側への移動により別の内部空間に対し入力ポートの開口を開放するとともに、別の摺接部の軸方向他方側への移動により内部空間に対し別の内部空間を開放することで、入力ポートと出力ポートとを連通させる。
さらに、スプールの外周面には、軸方向に所定の長さを有して内周側に窪む溝が存在する。
溝の内、軸方向一端を含む軸方向一方側の範囲は、軸方向一方側ほど溝底が外周側に盛り上がるように傾斜し、また、溝の内、軸方向他端を含む軸方向他方側の範囲は、軸方向他方側ほど溝底が外周側に盛り上がるように傾斜している。さらに、溝の軸方向他端は摺接部に存在する。
そして、入力ポートの開口の軸方向一端と溝の軸方向他端との位置が軸方向に関して一致する臨界状態を想定すると、臨界状態では、溝底の軸方向一端における軸方向に対する傾斜と同じ傾斜で溝底の軸方向一端から、周方向に向きを変えることなく軸方向一方側かつ外周側に直線を伸ばすと、直線は、別の内部空間を形成する壁面の内、スプール以外の部品により構成される領域に突き当たる。
これにより、入力ポートから出力ポートに向かう流体の流れを複数段階で絞って出力圧を調圧するスプール弁において、途中の絞り構造においても、第1発明と同様に、静圧負荷の増加を抑制して、フローフォース抑制効果の更なる向上を達成することができる(詳細は実施例にて説明する。)。
車両用自動変速機の油圧制御装置の構成図である(参考例1)。 電磁ソレノイドへの通電量と出力圧との相関図である(参考例1)。 スプール弁の全体を示す断面図である(参考例1)。 (a)は溝を真上から見たときのスプールの全体図であり、(b)はスプール弁の一部を示す断面図である(参考例1)。 スプール弁の要部を示す部分拡大図である(参考例1)。 スプール弁の要部を示す部分斜視図である(参考例1)。 (a)は溝を真上から見たときのスプールの全体図であり、(b)はスプール弁の一部を示す断面図である(参考例2)。 (a)は溝を真上から見たときのスプールの全体図であり、(b)はスプール弁の一部を示す断面図である(実施例1)。 (a)は溝を真上から見たときのスプールの全体図であり、(b)はスプール弁の一部を示す断面図である(実施例2)。 スプール弁の一部を示す断面図である(実施例3)。 図10のXI−XI断面図である(実施例3)。 スプール弁の一部を示す断面図である(参考例3)。 (a)は溝を真上から見たときのスプールの全体図であり、(b)はスプール弁の一部を示す断面図である(実施例4)。 溝を真上から見たときのスプールの全体図である(実施例5)。 溝を真上から見たときのスプールの全体図である(実施例6)。 溝を真上から見たときのスプールの全体図である(実施例7)。 (a)は溝を真上から見たときのスプールの全体図であり、(b)は(a)の反対側から見たスプール弁の一部を示す断面図である(実施例8)。 (a)は溝を真上から見たときのスプールの全体図であり、(b)はスプール弁の一部を示す断面図である(実施例9)。 (a)、(b)は両方とも、溝を真上から見たときのスプールの全体図である(変形例)。 くびれ形状におけるフローフォースF1の説明図である(比較例)。
以下、発明を実施するための形態を実施例に基づいて説明する。なお、実施例は具体例を開示するものであり、本願発明が実施例に限定されないことは言うまでもない。
参考例1の構成〕
参考例1のスプール弁1は、例えば、図1に示すように、車両用自動変速機の摩擦要素2に供給する油圧を調圧するために用いられて車両用自動変速機の油圧制御装置3を構成し、主に、スリーブ4、スプール5および電磁ソレノイド6により構成されている(図3参照。)。
なお、油圧制御装置3は、スプール弁1以外に、油圧ポンプ7、マニュアルバルブ8等を備える。
ここで、油圧ポンプ7は、例えば、内燃機関のトルクにより駆動される周知の機械式ポンプであり、マニュアルバルブ8は、例えば、乗員によるシフトレバー9の操作により、Dレンジ用の摩擦要素2とRレンジ用の摩擦要素2との間で油圧の供給先を切り替える周知の構成である。
また、スプール弁1と摩擦要素2との間には周知のダンパ10が接続している。
そして、スプール弁1では、所定の電子制御ユニット(図示せず)により電磁ソレノイド6への通電量が制御され、通電量の制御により、摩擦要素2に供給される油圧(出力圧)が調圧される。
以下、スプール弁1について、図3〜図6を用いて詳細に説明する。
まず、スリーブ4は、円筒状に設けられており、入力ポート12、出力ポート13、ドレンポート14およびF/Bポート15を有する。
ここで、入力ポート12は、流体が流入するポートであり、油圧制御装置3においてマニュアルバルブ8の吐出側に接続され、油圧ポンプ7から吐出された作動油を、スプール弁1の内部に受け入れるために利用される。また、出力ポート13は、流体が流出するポートであり、摩擦要素2に接続され、スプール弁1の内部で調圧された作動油を摩擦要素2に供給するために利用される。
なお、ドレンポート14は、オイルパン等のドレン先に接続され、摩擦要素2から作動油を抜き出すために利用される。また、F/Bポート15は、出力ポート13から吐出された作動油の一部を、再度、スプール弁1の内部に戻し、出力ポート13から出力される油圧(出力圧)をフィードバック制御するために利用される。
そして、スリーブ4の内周面では、これら4つのポートの開口は、軸方向一方側に向かって、F/Bポート15→入力ポート12→出力ポート13→ドレンポート14の順に設けられている。
また、スリーブ4の内周面には、径方向外側に窪むリセス16A、16Bが軸方向に離れて2つ存在する。そして、入力ポート12は、軸方向他方側のリセス16Aと、リセス16Aに接続してスリーブ4の外周側とリセス16A内とを連通する筒路17Aとからなる。そして、入力ポート12の開口12aは、リセス16Aの最内周により形成される。また、ドレンポート14は、軸方向一方側のリセス16Bと、リセス16Bに接続してスリーブ4の外周側とリセス16B内とを連通する筒路17Bとからなる。そして、ドレンポート14の開口14aは、リセス16Bの最内周により形成される。
次に、スプール5は、スリーブ4の内周に軸方向へ移動自在に収容され、電磁ソレノイド6が発生する吸引力により、軸方向へ移動して入力ポート12と出力ポート13との連通状態を変化させる。
また、スプール5は、スリーブ4の内周面に摺接しながら移動する3つのランド19A、19B、19Cを有する。そして、3つのランド19A〜19Cの内、軸方向に関して中間にあるランド19Aが入力ポート12の開口12aを開閉することで、入力ポート12と出力ポート13との連通状態が変化する。
ここで、スプール5では、ランド19Aの軸方向一方側に、ランド19Aよりも小径の軸部20が連続し、出力ポート13の開口13aは、軸部20の外周面とスリーブ4の内周面との間に形成される内部空間21に対して、常時、開放されている。そして、電磁ソレノイド6の吸引力によりスプール5が軸方向他方側に移動してランド19Aが入力ポート12の開口12aを内部空間21に対し開放することで、入力ポート12と出力ポート13とが連通する。さらに、電磁ソレノイド6への通電量が制御されて入力ポート12と出力ポート13との連通状態が操作され、出力ポート13から出力される油圧が調圧される。
以上により、スプール弁1は、電磁ソレノイド6が非通電の時に油圧が出力されないノーマリークローズ型である(以下、内部空間21を出力室21と呼ぶことがある。)。
また、3つのランド19A〜19Cの内、最も軸方向一方側に存在するランド19Bは、ドレンポート14の開口14aを出力室21に対して開閉するものであり、軸部20の軸方向一方側に連続している。このため、出力室21は、ランド19A、19Bにより、それぞれ軸方向他方側、一方側を区画されつつ、スプール5の移動に伴い、軸方向に位置を変える。なお、ランド19A、19Bは互いに同径である。
また、スプール5の軸方向他端には、電磁ソレノイド6の吸引力と逆の方向に(つまり、軸方向一方側に)スプール5を付勢するスプリング22がセットされている。そして、スプリング22の付勢力によりスプール5が軸方向一方側に移動してランド19Bがドレンポート14の開口14aを出力室21に対し開放することで、出力ポート13とドレンポート14とが連通し、摩擦要素2から作動油が抜き出される。
さらに、3つのランド19A〜19Cの内、最も軸方向他方側に存在するランド19Cは、ランド19A、19Bよりも小径である。そして、ランド19Cの軸方向一端を含む軸方向一端寄りの部分は、ランド19Aの軸方向他端を含む軸方向他端寄りの部分とともに、出力室21の軸方向他方側に形成される別の内部空間23に収容され、内部空間23に対して、F/Bポート15の開口15aが、常時、開放されている(以下、内部空間23をF/B室23と呼ぶことがある。)。
このため、F/B室23に流入した作動油は、ランド19A、19Cの径差に応じた油圧力をスプール5に対し軸方向一方側に及ぼし、スプール5は、電磁ソレノイド6の吸引力、スプリング22の付勢力、および、F/B室23の油圧力のバランスにより軸方向の位置が決まる。つまり、出力圧をF/B室23に戻してスプール5に作用させることで、スプール5の位置が調整されて出力圧がフィードバック制御される。
なお、電磁ソレノイド6は、コイル6a、固定コア6b、可動コア6c、ヨーク6dおよび出力シャフト6e等を有する周知の構成である。
参考例1の特徴〕
参考例1のスプール弁1の特徴を、図3〜図6を用いて説明する。
スプール5の外周面には、軸方向に所定の長さを有して内周側に窪む溝25が存在する。また、溝25の軸方向他端はランド19Aに存在し、溝25はランド19Aと軸部20とに跨っている。このため、溝25の内、ランド19Aに存在する部分は、出力圧の調圧時にスプール5の自励振動を抑制するためのノッチをなす。
また、溝25の内、軸方向一端を含む軸方向一方側の範囲は、軸方向一方側ほど溝底25aが外周側に盛り上がるように傾斜し、軸方向他端を含む軸方向他方側の範囲は、軸方向他方側ほど溝底25aが外周側に盛り上がるように傾斜している。そして、溝底25aは、全体として、軸方向一方側、他方側が外周側に盛り上がるように湾曲しながら滑らかに連続している。なお、溝25は、上から見たときの長手方向Lがスプール5の軸方向に平行であり(図4参照。)、更に、軸方向に垂直な断面で溝底25aを見たとき、溝底25aは直線として見える。
このような構成により、入力ポート12の開口12aは、ランド19Aの軸方向他方側への移動により、溝25を介して出力室21に開放され、作動油は、溝25を経由して入力ポート12から出力室21に流入する。
ここで、溝25の軸方向他端における溝25の傾斜角は、後記する数式1における流入角θ1に相当し、溝25の軸方向一端における溝25の傾斜角は、後記する数式1における流出角θ2に相当する(図5参照。)。
そして、開口12aの軸方向一端(つまり、リセス16Aの軸方向一端)と溝25の軸方向他端との位置が軸方向に関して一致する臨界状態を想定すると、臨界状態では、次の特定延長条件が成立する。すなわち、特定延長条件とは、溝底25aの軸方向一端における軸方向に対する傾斜と同じ傾斜で溝底25aの軸方向一端から、周方向に向きを変えることなく軸方向一方側かつ外周側に直線L1を伸ばすと、直線L1は、出力ポート13の開口13aを通って出力ポート13の壁面に突き当たる、というものである。
参考例1の作用効果〕
参考例1のスプール弁1の作用効果を、図3〜図6および図20を用いて説明する。
ここで、作用効果の説明にあたり、次のとおりフローフォースに関して定義する。まず、出力室21に流入した流体が、電磁ソレノイド6の吸引力に対向するようにスプール5に及ぼす力をフローフォースと定義する。また、流体がスプール5に与える反作用に伴って発生するフローフォース、流体がランド19Bに衝突することで発生するフローフォースを、それぞれフローフォースF1、F2と定義する。
また、作用効果の説明にあたり、特許文献1の構造に相当する比較例として、スプール104の軸部107にくびれ形状100を有する構造(図20参照。)を用いる。
なお、比較例は、出力室108において、くびれ形状100により径方向外側に流体の流れの向きを変化させることで、流体の第2ランド106への衝突を抑制して(つまり、フローフォースF2を低減して)、スプール弁の作動を安定させることを意図するものであり、特許文献1に記載の構造に相当する。
ところで、くびれ形状100におけるフローフォースF1は、入力ポート101と出力ポート102とが連通している状態において、次の数式1のように導かれる。なお、図20における符号103、105、109は、それぞれ、スリーブ、第1ランド、ノッチを示す。
〔数1〕F1=ρ・Q1・v1・cosθ1−(ρ・Q2・v2・cosθ2+ρ・Q3・v3・cosθ3)
数式1において、ρは流体の密度を表す。また、Q1、v1、θ1は、それぞれくびれ形状100の流入側の流れM1における流量、流速、流入角を表し、Q2、v2、θ2は、それぞれくびれ形状100の流出側の流れM2における流量、流速、流出角を表し、Q3、v3、θ3は、それぞれくびれ形状100の流出側から流入側への戻りの流れM3における流量、流速、流入角を表す。
なお、流入角θ1は、例えば、くびれ形状100の軸方向他端における傾斜と同じ傾斜で周方向に向きを変えることなく軸方向かつ外周側に伸ばした直線と、スプール104の軸とのなす角度として定義することができる。また、流出角θ2は、例えば、くびれ形状100の軸方向一端における傾斜と同じ傾斜で周方向に向きを変えることなく軸方向かつ外周側に伸ばした直線と、スプール104の軸とのなす角度として定義することができる。さらに、戻りの流入角θ3は、例えば、戻りの流れM3に大きな影響を与える壁面110における傾斜と同じ傾斜で周方向に向きを変えることなく軸方向かつ外周側に伸ばした直線と、スプール104の軸とのなす角度として定義することができる。
よって、数式1によれば、くびれ形状100においてフローフォースF1を低減するには、ρ・Q1・v1・cosθ1の項の低減(つまり、流入角θ1の拡大)と、ρ・Q2・v2・cosθ2の項の増加(つまり、流出角θ2の縮小)が有効である。
この内、流入角θ1は、Misesの理論値により、69度が上限である。
一方、流出角θ2に関しては、流出角θ2が小さいほど、フローフォースF1を低減することができるものの、流体が第2ランド106に衝突しやすくなり、フローフォースF2の増加が顕著になる。したがって、ρ・Q2・v2・cosθ2の項を積極的に利用してフローフォースF1を低減するには、フローフォースF2の増加を極力抑えることができるように流出角θ2を設定することが好ましい。なお、ρ・Q3・v3・cosθ3の項は、他の項に比べて絶対値が小さく、フローフォースF1の低減に対する寄与は小さい。
しかし、本発明者らの鋭意検討によれば、流出角θ2を最適に設定しても、次に説明する「こぼれ落ち」により、フローフォースF1の低減に対してρ・Q2・v2・cosθ2の項を有効に活用できない場合があることが判明した。
すなわち、ノッチ109が存在する方位からくびれ形状100に流入した流体は、くびれ形状100において、出力ポート102が存在する方位に向かわず、他の方位にこぼれ落ちて分散してしまう。このため、流速v2が低下したり、流出角θ2に従って出力ポート102の方に流れる流体が少なくなったりするので、結果として、フローフォースF1の低減に対してρ・Q2・v2・cosθ2の項が有効に活用できていない。
そこで、本発明者らは、くびれ構造100よりも、フローフォース抑制効果を更に向上するべく、フローフォースF2の増加を抑制しつつ、数式1におけるρ・Q2・v2・cosθ2の項を有効に活用してフローフォースF1を低減することを目的として、鋭意検討を続け、本願発明の構造に想到した。
すなわち、本願発明を具体化した参考例1のスプール弁1によれば、スプール5の外周面には溝25が存在し、溝25の軸方向他端はランド19Aに存在する。また、開口12aの軸方向一端(つまり、リセス16Aの軸方向一端)と溝25の軸方向他端との位置が軸方向に関して一致する臨界状態を想定すると、臨界状態では、次の特定延長条件が成立する。すなわち、特定延長条件とは、溝底25aの軸方向一端における軸方向に対する傾斜と同じ傾斜で溝底25aの軸方向一端から、周方向に向きを変えることなく軸方向一方側かつ外周側に直線L1を伸ばすと、直線L1は、出力ポート13の開口13aを通って出力ポート13の壁面に突き当たる、というものである。
また、溝25におけるフローフォースF1は、入力ポート12と出力ポート13とが連通している状態において、上記の数式1と同様に表される。この場合、流入角θ1は、図5に示すように、溝25の軸方向他端における傾斜と同じ傾斜で周方向に向きを変えることなく軸方向かつ外周側に溝25の軸方向他端から伸ばした直線と、スプール5の外周面とのなす角度として定義することができる。また、流出角θ2は、直線L1とスプール5の外周面とのなす角度として定義することができる。
これにより、入力ポート12から出力室21に流入した作動油は、溝25によって流れをガイドされる。このため、こぼれ落ちが抑制されるので、数式1における流速v2が低下したり、流出角θ2に従って出力ポート13の方に流れる流体が少なくなったりする現象を抑制することができる。この結果、数式1のρ・Q2・v2・cosθ2の項を有効に活用してフローフォースF1を低減することができる。
また、臨界状態において、上述の特定延長条件が成立しているので、溝25の軸方向一端から軸方向一方側に流出した作動油は、出力ポート13に流入しやすくなる。このため、作動油のランド19Bへの衝突を抑制することができるので、フローフォースF2の増加を抑制することができる。
以上により、スプール弁1において、フローフォースF2の増加を抑制しつつ、数式1のρ・Q2・v2・cosθ2の項を有効に活用してフローフォースF1を低減することができる。
これにより、参考例1のスプール弁1によれば、特許文献1相当のくびれ構造100よりも、フローフォース抑制効果を更に向上することができるので、上記した特許文献2の第1、第2の構成(つまり、静圧負荷が高くなる可能性がある構成)を用いなくても、フローフォース抑制効果を高めることができる。このため、参考例1のスプール弁1によれば、静圧負荷の増加を抑制して、フローフォース抑制効果の更なる向上を達成することができる。
参考例2
参考例2のスプール弁1を参考例1のスプール弁1と異なる点を中心に説明する。
参考例2のスプール弁1によれば、図7に示すように、出力ポート13は、次のリセス16Cと筒路17Cとからなる。すなわち、リセス16Cは、軸方向に関してリセス16Aとリセス16Bとの間に存在し、筒路17Cは、リセス16Cに接続してスリーブ4の外周側とリセス16C内とを連通する。また、出力ポート13の開口13aは、リセス16Cの最内周により形成される。また、筒路17Cは、周方向に関して180°離れて2つ存在しており、180°離れてリセス16Cに接続する。
そして、臨界状態において、直線L1はリセス16Cの壁面に突き当たっている。このため、参考例2のスプール弁1では、臨界状態において、直線L1がリセス16Cの壁面に突き当たることで特定延長条件が成立する。これにより、参考例2のスプール弁1でも、直線L1が出力ポート13の開口13aを通って出力ポート13の壁面に突き当たるので、溝25から流出した作動油は出力ポート13に流入しやすくなり、参考例1のスプール弁1と同様の作用効果を得ることができる。
実施例1
実施例1のスプール弁1を参考例1のスプール弁1と異なる点を中心に説明する。
実施例1のスプール弁1によれば、図8に示すように、出力ポート13は参考例2の態様と同様であり、特定延長条件も参考例2の態様と同様である。そして、実施例1の軸部20は、溝25の軸方向一端において段をなして縮径している。すなわち、軸部20は、溝25の軸方向一端において内周側に切り立っている。
これにより、溝25の軸方向一端では、段をなす面と溝底25aとのなす角度が鋭角になって流れの剥離が発生しやすくなる。このため、作動油が溝25からランド19Bへ向かって流れるのを抑制することができる。この結果、実施例1のスプール弁1によれば、更にフローフォースF2を抑制することができる。
実施例2
実施例2のスプール弁1を参考例1のスプール弁1と異なる点を中心に説明する。
実施例2のスプール弁1によれば、図9に示すように、出力ポート13は参考例2、実施例1の態様と同様であり、特定延長条件も参考例2、実施例1の態様と同様である。また、実施例2の軸部20は、実施例1と同様に、溝25の軸方向一端において段をなして縮径している。
そして、実施例2のスプール弁1によれば、軸部20の内、溝25の軸方向一端よりも軸方向一方側の部分は、次の第1、第2部分20a、20bからなる。
すなわち、第1部分20aは、溝25が存在している部分20cよりも小径であり、部分20cの軸方向一端に連続する。また、第2部分20bは、第1部分20aよりも大径、かつ、ランド19Bよりも小径であって第1部分20aの軸方向一端、および、ランド19Bの軸方向他端に連続する。
これにより、出力室21において筒路17Cが存在しない方位に流れ込んだ作動油は、第1部分20aの外周とリセス16Cとで挟まれた空間を通って出力ポート13に流入しやすくなり、ランド19Bの方に向かうのが抑制される。このため、実施例2のスプール弁1によれば、更にフローフォースF2を抑制することができる。
実施例3
実施例3のスプール弁1を参考例1のスプール弁1と異なる点を中心に説明する。
実施例3のスプール弁1によれば、図10および図11に示すように、特定延長条件は参考例2、実施例1、2の態様と同様である。また、実施例3の軸部20は、実施例2の態様と同様である。
そして、実施例3のスプール弁1によれば、一方の出力ポート13は、筒路17Cを有さず、周方向に関し180°の広がりを有して径方向に貫通している。
これにより、スプール5が軸の周りに回転しても、溝25からの作動油の流れを、ほぼ確実に出力ポート13に導くことができるので、低コストでフローフォースF2を低減することができる。
参考例3
参考例3のスプール弁1を参考例1のスプール弁1と異なる点を中心に説明する。
参考例3のスプール弁1は、図12に示すように、スリーブ4に対してスプール5が周方向に相対回転するのを規制する回転規制部27を備える。ここで、回転規制部27は、ランド19Cに設けた平面27aと、スリーブ4の内周に挿入したピン27bとにより構成されている。
これにより、スリーブ4に対してスプール5の周方向への回転が規制されるため、溝25と出力ポート13との周方向に関する位置ずれが抑制される。このため、フローフォースF2の低減効果が経時的に変動するのを抑制することができる。
実施例4
実施例4のスプール弁1を参考例1のスプール弁1と異なる点を中心に説明する。
実施例4のスプール弁1によれば、図13に示すように、特定延長条件は参考例2、実施例1〜3の態様と同様である。
そして、実施例4のスプール弁1によれば、溝25はランド19Aの外周面にのみ存在し、溝25の軸方向一端はランド19Aの軸方向一端に存在する。
また、実施例4の軸部20は、実施例2の軸部20における第1、第2部分20a、20bのみからなる。
これにより、スプール5が軸方向他方側に大きく変位しても、入力ポート12と出力室21とは、溝25が存在する方位のみで連通し、他の方位では連通しない。このため、更に、こぼれ落ちを抑制してフローフォースF1を低減することができる。
実施例5
実施例5のスプール弁1を参考例1のスプール弁1と異なる点を中心に説明する。
実施例5のスプール弁1によれば、図14に示すように、軸部20は、実施例2、3の態様と同様である。そして、溝25の内、ランド19Aに存在する範囲25αでは、溝25の周方向の幅が軸方向一方側ほど大きい。より具体的には、範囲25αを真上から見ると、範囲25αの軸方向他端縁は、軸方向他方側に凸をなす円弧として見える。
つまり、範囲25αの軸方向他端縁を、軸方向他方側に凸をなす円弧として見えるように設けることで、範囲25αの周方向の幅を、軸方向一方側ほど大きくしている。
これにより、入力ポート12と出力室21との連通状態が開側に拡大していくときに、出力圧の急激な上昇を、より一層抑制することができる。このため、出力圧の調圧時におけるスプール5の自励振動を、更に抑制することができる。
実施例6
実施例6のスプール弁1を参考例1のスプール弁1と異なる点を中心に説明する。
実施例6のスプール弁1によれば、図15に示すように、軸部20は、実施例2、3、5の態様と同様である。そして、溝25の内、軸部20に存在する範囲25βでは、溝25の周方向の幅が軸方向他方側ほど大きい。
これにより、溝25における作動油の流速は、ベルヌーイの法則に従って軸方向一方側ほど(下流側ほど)大きくなる。このため、数式1における流速v2の低下を更に抑制することができるので、より一層、フローフォースF1を低減することができる。
実施例7
実施例7のスプール弁1を参考例1のスプール弁1と異なる点を中心に説明する。
実施例7のスプール弁1によれば、図16に示すように、軸部20は実施例2の態様と同様である。また、実施例7のスプール弁1によれば、溝25は、周方向に関し90°間隔で離れて4つ存在する。つまり、これら4つの溝25には、180°間隔で向かい合う組合せが2組存在する。
そして、それぞれの組合せを構成する2つの溝25同士は、軸方向他端の軸方向位置が同じであり、2つの組合せ間では、軸方向他端の軸方向位置が異なる。
これにより、スプール5の軸方向位置と出力圧との相関特性の設定に関し、自由度を高めることができる。
実施例8
実施例8のスプール弁1を参考例1のスプール弁1と異なる点を中心に説明する。
実施例8のスプール弁1によれば、図17に示すように、軸部20は実施例2の態様と同様である。そして、実施例8のスプール弁1によれば、それぞれの溝25は、自身の周方向の中央およびスプール5の軸を含む面を対称面とする鏡像対称性を有さないが、2つの溝25は、スプール5の軸を含む別の面を対称面として、互いに鏡像対称性を有する。
これにより、それぞれの溝25に流入した作動油は、流速に関し、周方向成分を持つことができる。さらに、2つの溝25の間では、流速の周方向成分が互いに逆向きになる。このため、スプール5の軸周りの回転に対し、一方向に回転が偏るのを抑制しながら、回転を収束させることができる。この結果、スプール5の軸周りの回転によりスプール弁1の性能がばらつくのを抑制することができる。
実施例9
実施例9のスプール弁1を参考例1のスプール弁1と異なる点を中心に説明する。
実施例9のスプール弁1は、図18に示すように、入力ポート12から出力ポート13に向かう作動油の流れを2段階で絞って出力圧を調圧する。
すなわち、実施例9のスプール弁1によれば、スプール5においてランド19A、19Bの間に追加のランド19Dが存在し、ランド19Dは、ランド19A、19Bと同径である。そして、ランド19A、19D間、ランド19D、19B間それぞれに軸部20A、20Bが存在し、ランド19Aと軸部20Aとに跨って溝25Aが存在し、さらに、ランド19Dと軸部20Bとに跨って溝25Bが存在する。
なお、軸部20A、溝25Aの態様は、実施例1の軸部20および溝25と同様であり、軸部20B、溝25Bの態様は、実施例2の軸部20および溝25と同様である。さらに、出力室21は、軸方向他方側をランド19Dにより区画されている。
また、スリーブ4の内周は、ランド19Aが摺接する範囲とランド19Dが摺接する範囲との間において拡径している。
そして、拡径している領域は、入力ポート12と出力室21との間に存在する中間室29をなし、中間室29は、軸方向一方側、他方側をそれぞれランド19D、19Aにより区画されている。これにより、入力ポート12と出力ポート13との間には、流れの絞り構造が、ランド19Aとスリーブ4の内周との間、および、ランド19Dとスリーブ4の内周との間の2つ存在する。
そして、実施例9のスプール弁1では、入力ポート12の開口12aの軸方向一端(つまり、リセス16Aの軸方向一端)と溝25Aの軸方向他端との位置が軸方向に関して一致するときに、中間室29の軸方向一端と溝25Bの軸方向他端との位置が軸方向に関して一致する。つまり、スプール5は、ランド19Aの軸方向他方側への移動により中間室29に対し開口12aを開放するとともに、ランド19Dの軸方向他方側への移動により出力室21に対し中間室29を開放することで、入力ポート12と出力ポート13とを連通させる。
このため、実施例9のスプール弁1の臨界状態では、入力ポート12の開口12aの軸方向一端と溝25Aの軸方向他端との位置が軸方向に関して一致し、かつ、中間室29の軸方向一端と溝25Bの軸方向他端との位置が軸方向に関して一致している。
そして、この臨界状態では、溝25Bにおいて、溝底25aの軸方向一端における軸方向に対する傾斜と同じ傾斜で溝底25aの軸方向一端から、周方向に向きを変えることなく軸方向一方側かつ外周側に直線L1を伸ばすと、直線L1はリセス16Cの壁面に突き当たる。これにより、臨界状態において特定延長条件が成立するので、実施例9のスプール弁1でも、参考例1等のスプール弁1と同様の作用効果を得ることができる。
また、溝25Aにおいても、溝底25aの軸方向一端における軸方向に対する傾斜と同じ傾斜で溝底25aの軸方向一端から、周方向に向きを変えることなく軸方向一方側かつ外周側に直線L2を伸ばすと、直線L2は、中間室29の壁面の内、スリーブ4により構成される領域に突き当たる。このため、中間室29における作動油の流れに対しても、フローフォースF2の増加を抑制しつつ、数式1のρ・Q2・v2・cosθ2の項を有効に活用してフローフォースF1を低減することができる。なお、直線L2が突き当たる領域は、軸方向に対して垂直である。
〔変形例〕
本願発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形例を考えることができる。
例えば、参考例1等のスプール弁1によれば、出力ポート13は周方向に関して180°離れて2つ存在していたが、出力ポート13が1つしか存在しない場合でもフローフォースを低減する効果を得ることができる。
また、実施例のスプール弁1は、電磁ソレノイド6が非通電の時に油圧が出力されないノーマリークローズ型であったが、電磁ソレノイド6が非通電の時に油圧が出力されるノーマリオープン型のスプール弁1でも、フローフォースを低減する効果を得ることができる。
また、実施例のスプール弁1は、スプール5がスリーブ4の内周に収容されて軸方向に移動するものであったが、スリーブ4を具備しないスプール弁1に本願発明を用いてもよい。例えば、油圧制御装置3において油圧回路が設けられたバルブボディに円筒状の空間を形成するとともに、この空間の内壁面に入力ポート12および出力ポート13を設け、この円筒状の空間に、スプール5を挿入して入力ポート12と出力ポート13との連通状態を変化させるようにしてもよい。
また、実施例5のスプール弁1によれば、溝25の内、ランド19Aに存在する範囲25αのみで、溝25の周方向の幅が軸方向一方側ほど大きくなっていたが、実施例5の作用効果を得る態様はこのような態様に限定されない。すなわち、溝25の周方向の幅が軸方向一方側ほど大きくなるような領域を、軸部20に存在する範囲25βにまで拡張してもよい。
さらに、実施例5のスプール弁1によれば、範囲25αの軸方向他端縁を、軸方向他方側に凸をなす円弧として見えるように設けることで、範囲25αの周方向の幅を、軸方向一方側ほど大きくしていたが、範囲25αの周方向の幅を、軸方向一方側ほど大きくする態様は、このようなものに限定されない。例えば、図19に示すように、範囲25αの軸方向他端縁を、軸方向他方側に頂点を有する三角形として見えるように設けてもよく、軸方向他方側に平行な2辺の内の短い辺が位置する等脚台形として見えるように設けてもよい。
範囲25αの軸方向他端縁を三角形として見えるように設ける場合、軸方向に垂直な断面で溝縁を見たときに、溝縁が三角形に見えるように設けてもよい。また、範囲25αの軸方向他端縁を等脚台形として見えるように設ける場合、軸方向に垂直な断面で溝縁を見たときに、溝縁が等脚台形に見えるように設けてもよい。
また、実施例6のスプール弁1によれば、溝25の内、軸部20に存在する範囲25βのみで、溝25の周方向の幅が軸方向他方側ほど大きくなっていたが、実施例6の作用効果を得る態様はこのような態様に限定されない。すなわち、溝25の周方向の幅が軸方向他方側ほど大きくなるような領域を、ランド19Aに存在する範囲25αにまで拡張してもよい。
また、実施例7のスプール弁1によれば、溝25は、周方向に関し90°間隔で離れて4つ存在し、180°間隔で向かい合う組合せ間で、軸方向他端の軸方向位置が異なっていたが、実施例7の作用効果を得る態様はこのような態様に限定されない。すなわち、実施例7の作用効果を得るには、複数の溝25の中に、軸方向他端の軸方向位置が異なる組合せを存在させればよく、実施例7の態様に限定する必要はない。
また、複数の溝25の中に、周方向の幅が異なる組合せを存在させても、同様の作用効果を得ることができる。
また、実施例1〜8のスプール弁1によれば、入力ポート12と出力ポート13との間には、流れの絞り構造が1つのみ存在し、実施例9のスプール弁1によれば、入力ポート12と出力ポート13との間には、流れの絞り構造が2つ存在していたが、入力ポート12と出力ポート13との間に、同様の絞り構造を3つ以上設けてもよい。
1 スプール弁 5 スプール 12 入力ポート 13 出力ポート 12a、13a 開口 19A ランド(摺接部) 20 軸部(小径部) 21 出力室(内部空間) 25 溝 25a 溝底 L1 直線

Claims (13)

  1. 流体が流入する入力ポート(12)、および、流体が流出する出力ポート(13)が開口する円筒状の空間に、軸方向へ移動自在に収容されて前記入力ポートと前記出力ポートとの連通状態を変化させるスプール(5)を備え、
    前記円筒状の空間を形成する内壁面では、前記出力ポートの開口(13a)と前記入力ポートの開口(12a)とが軸方向に離れて存在し、
    前記スプールは、前記内壁面に摺接しながら移動して前記入力ポートの開口を開閉する摺接部(19A)を有し、この摺接部の軸方向への移動により、前記入力ポートと前記出力ポートとの連通状態を変化させるスプール弁(1)において、
    前記スプールでは、前記摺接部よりも小径の小径部(20)が前記摺接部の軸方向に連続し、前記出力ポートの開口は、前記小径部の外周面と前記内壁面との間に形成される内部空間(21)に対して開放されており、
    前記摺接部は、軸方向への移動により前記内部空間に対し前記入力ポートの開口を開放することで、前記入力ポートと前記出力ポートとを連通させ、
    前記スプールの外周面には、軸方向に所定の長さを有して内周側に窪む溝(25)が存在し、
    前記溝の内、軸方向一端を含む軸方向一方側の範囲は、軸方向一方側ほど溝底(25a)が外周側に盛り上がるように傾斜し、また、前記溝の内、軸方向他端を含む軸方向他方側の範囲は、軸方向他方側ほど溝底が外周側に盛り上がるように傾斜し、さらに、前記溝の軸方向他端は、前記摺接部に存在し、
    前記入力ポートの開口の軸方向一端と前記溝の軸方向他端との位置が軸方向に関して一致する臨界状態を想定すると、
    この臨界状態では、前記溝底の軸方向一端における軸方向に対する傾斜と同じ傾斜で前記溝底の軸方向一端から、周方向に向きを変えることなく軸方向かつ外周側に直線(L1)を伸ばすと、この直線は、前記出力ポートの開口を通って前記出力ポートの壁面に突き当たり、
    前記溝は前記摺接部と前記小径部とに跨っており、前記溝の軸方向一端は前記小径部に存在し、
    前記小径部は、前記溝の軸方向一端において、縮径していることを特徴とするスプール弁。
  2. 請求項1に記載のスプール弁において、
    前記スプールでは、前記小径部の軸方向一方側に、前記内壁面に摺接しながら移動する別の摺接部(19B)が存在し、
    前記別の摺接部の内、前記内壁面に摺接する摺接面の軸方向他端は、前記臨界状態において、前記出力ポートの壁面で前記直線が突き当たる位置よりも軸方向一方側に存在することを特徴とするスプール弁。
  3. 請求項1または請求項2に記載のスプール弁において、
    前記スプールでは、前記小径部の軸方向一方側に、前記内壁面に摺接しながら移動する別の摺接部が存在し、
    前記内部空間は、軸方向に関して前記摺接部と前記別の摺接部との間に広がり、
    前記小径部の内、前記溝の軸方向一端よりも軸方向一方側の部分は、前記溝が存在している部分よりも小径である第1部分(20a)と、この第1部分よりも大径、かつ、前記別の摺接部よりも小径であって前記第1部分の軸方向一方側に存在する第2部分(20b)とを有することを特徴とするスプール弁。
  4. 請求項1ないし請求項3の内のいずれか1つに記載のスプール弁において、
    前記出力ポートは、前記内壁面において径方向外側に窪む凹所であるリセス(16C)、および、前記リセスから外周側に伸びる通路(17C)を有し、
    前記直線は、前記リセスの壁面に突き当たることを特徴とするスプール弁。
  5. 請求項1ないし請求項4の内のいずれか1つに記載のスプール弁において、
    前記溝は、周方向に関して180°離れて2つ存在し、
    前記出力ポートは、周方向に関し180°の広がりを有して径方向に貫通していることを特徴とするスプール弁。
  6. 請求項1ないし請求項5の内のいずれか1つに記載のスプール弁において、
    前記内壁面に対して前記スプールが周方向に相対回転するのを規制する回転規制部(27)を備えることを特徴とするスプール弁。
  7. 流体が流入する入力ポート(12)、および、流体が流出する出力ポート(13)が開口する円筒状の空間に、軸方向へ移動自在に収容されて前記入力ポートと前記出力ポートとの連通状態を変化させるスプール(5)を備え、
    前記円筒状の空間を形成する内壁面では、前記出力ポートの開口(13a)と前記入力ポートの開口(12a)とが軸方向に離れて存在し、
    前記スプールは、前記内壁面に摺接しながら移動して前記入力ポートの開口を開閉する摺接部(19A)を有し、この摺接部の軸方向への移動により、前記入力ポートと前記出力ポートとの連通状態を変化させるスプール弁(1)において、
    前記スプールでは、前記摺接部よりも小径の小径部(20)が前記摺接部の軸方向に連続し、前記出力ポートの開口は、前記小径部の外周面と前記内壁面との間に形成される内部空間(21)に対して開放されており、
    前記摺接部は、軸方向への移動により前記内部空間に対し前記入力ポートの開口を開放することで、前記入力ポートと前記出力ポートとを連通させ、
    前記スプールの外周面には、軸方向に所定の長さを有して内周側に窪む溝(25)が存在し、
    前記溝の内、軸方向一端を含む軸方向一方側の範囲は、軸方向一方側ほど溝底(25a)が外周側に盛り上がるように傾斜し、また、前記溝の内、軸方向他端を含む軸方向他方側の範囲は、軸方向他方側ほど溝底が外周側に盛り上がるように傾斜し、さらに、前記溝の軸方向他端は、前記摺接部に存在し、
    前記入力ポートの開口の軸方向一端と前記溝の軸方向他端との位置が軸方向に関して一致する臨界状態を想定すると、
    この臨界状態では、前記溝底の軸方向一端における軸方向に対する傾斜と同じ傾斜で前記溝底の軸方向一端から、周方向に向きを変えることなく軸方向かつ外周側に直線(L1)を伸ばすと、この直線は、前記出力ポートの開口を通って前記出力ポートの壁面に突き当たり、
    前記溝は、前記摺接部の外周面にのみ存在することを特徴とするスプール弁。
  8. 請求項1ないし請求項7の内のいずれか1つに記載のスプール弁において、
    前記溝の内、軸方向他端から軸方向一方側に連続する所定の範囲(25α)では、前記溝の周方向の幅が軸方向一方側ほど大きいことを特徴とするスプール弁。
  9. 請求項1ないし請求項8の内のいずれか1つに記載のスプール弁において、
    前記溝の内、軸方向一端から軸方向他方側に連続する所定の範囲(25β)では、前記溝の周方向の幅が軸方向他方側ほど大きいことを特徴とするスプール弁。
  10. 請求項1ないし請求項9の内のいずれか1つに記載のスプール弁において、
    前記溝は、周方向に関して離れた位置に、複数、存在し、
    この複数の溝の中には、軸方向他端の軸方向位置が異なる組合せが存在することを特徴とするスプール弁。
  11. 請求項1ないし請求項10の内のいずれか1つに記載のスプール弁において、
    前記溝は、周方向に関して離れた位置に、複数、存在し、
    この複数の溝の中には、周方向の幅が異なる組合せが存在することを特徴とするスプール弁。
  12. 流体が流入する入力ポート、および、流体が流出する出力ポートが開口する円筒状の空間に、軸方向へ移動自在に収容されて前記入力ポートと前記出力ポートとの連通状態を変化させるスプールを備え、
    前記円筒状の空間を形成する内壁面では、前記出力ポートの開口が前記入力ポートの開口の軸方向一方側に離れて存在し、
    前記スプールは、前記内壁面に摺接しながら移動して前記入力ポートの開口を開閉する摺接部を有し、この摺接部の軸方向への移動により、前記入力ポートと前記出力ポートとの連通状態を変化させるスプール弁において、
    前記スプールでは、前記摺接部よりも小径の小径部(20A)が前記摺接部の軸方向一方側に連続し、前記小径部の軸方向一方側には、前記内壁面に摺接しながら移動する別の摺接部(19D)が存在し、さらに、前記別の摺接部の軸方向一方側には、前記別の摺接部よりも小径の別の小径部(20B)が存在し、
    前記出力ポートの開口は、前記別の小径部の外周面と前記内壁面との間に形成される内部空間に対して開放されており、前記摺接部と前記別の摺接部との間には、別の内部空間(29)が形成され、
    前記スプールは、前記摺接部の軸方向他方側への移動により前記別の内部空間に対し前記入力ポートの開口を開放するとともに、前記別の摺接部の軸方向他方側への移動により前記内部空間に対し前記別の内部空間を開放することで、前記入力ポートと前記出力ポートとを連通させ、
    前記スプールの外周面には、軸方向に所定の長さを有して内周側に窪む溝(25A)が存在し、
    前記溝の内、軸方向一端を含む軸方向一方側の範囲は、軸方向一方側ほど溝底(25a)が外周側に盛り上がるように傾斜し、また、前記溝の内、軸方向他端を含む軸方向他方側の範囲は、軸方向他方側ほど溝底(25a)が外周側に盛り上がるように傾斜し、さらに、前記溝の軸方向他端は、前記摺接部に存在し、
    前記入力ポートの開口の軸方向一端と前記溝の軸方向他端との位置が軸方向に関して一致する臨界状態を想定すると、
    この臨界状態では、前記溝底の軸方向一端における軸方向に対する傾斜と同じ傾斜で前記溝底の軸方向一端から、周方向に向きを変えることなく軸方向一方側かつ外周側に直線(L2)を伸ばすと、この直線は、前記別の内部空間を形成する壁面の内、前記スプール以外の部品により構成される領域に突き当たることを特徴とするスプール弁。
  13. 請求項1ないし請求項12の内のいずれか1つに記載のスプール弁において、
    前記溝底は、湾曲しながら滑らかに連続していることを特徴とするスプール弁
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