JP6651987B2 - 車両用シート調節装置 - Google Patents

車両用シート調節装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6651987B2
JP6651987B2 JP2016106359A JP2016106359A JP6651987B2 JP 6651987 B2 JP6651987 B2 JP 6651987B2 JP 2016106359 A JP2016106359 A JP 2016106359A JP 2016106359 A JP2016106359 A JP 2016106359A JP 6651987 B2 JP6651987 B2 JP 6651987B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seat
sheet
state
seat back
tumble
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016106359A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017210205A (ja
Inventor
和久 新美
和久 新美
知明 山本
知明 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Boshoku Corp
Original Assignee
Toyota Boshoku Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Boshoku Corp filed Critical Toyota Boshoku Corp
Priority to JP2016106359A priority Critical patent/JP6651987B2/ja
Publication of JP2017210205A publication Critical patent/JP2017210205A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6651987B2 publication Critical patent/JP6651987B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Seats For Vehicles (AREA)

Description

本開示は、前後方向に複数列のシートが配置された車両における、前後方向に並んだ2つ以上のシートの状態を調節する技術に関する。
近年、ミニバンやSUVなどの比較的大型のタイプの乗用車を中心に、前後方向にシートが3列配列された、3列シートタイプの車種が普及している(例えば、特許文献1参照。)。
3列シートタイプの乗用車としては、車室内の有効利用や3列目シートへの乗降性の向上などを目的として、各シートの位置や状態を種々アレンジ可能に構成されたものが種々提供されている。
例えば、長尺の荷物や大型の荷物を積載するためのスペースを確保できるよう、2列目シートのシートバックと3列目シートのシートバックを前方へ最大限に倒してフラット又はそれに近い状態にできるように構成された乗用車が知られている。また例えば、リヤドアから3列目シートへの乗降性を向上させるために、2列目シートをタンブル状態にして2列目シートと3列目シートの間の前後方向の間隔を大きく広げることが可能に構成された乗用車も知られている。
特開2006−96303号公報
しかし、例えば2列目シートのシートバックを前方へ倒してフラット化させる際、1列目シートの位置によっては、1列目シートが邪魔になって2列目シートのシートバックを十分に前方へ倒せなくなっている状態が生じ得る。その場合、使用者は、まず1列目シートを例えば前方に移動させるなどして2列目シートの前方に十分なスペースを確保した上で、2列目シートのシートバックを倒す必要があり、使用者にとっては使い勝手が悪い。
2列目シートをタンブル状態にする場合も同様であり、1列目シートの位置によっては、1列目シートが邪魔になって2列目シートを完全にタンブル状態にできなくなっている状態が生じ得る。その場合、使用者は、2列目シートを完全にタンブル状態にするためには、1列目シートを前方に移動させるなどして2列目シートがタンブル状態になっても2列目シートが1列目シートに当たらないようにする必要があり、使用者にとって使い勝手が悪い。
上述した問題は、前後方向に複数のシートが配列された車両における、前後方向に連続して並んだ任意の2つのシートにおいて、同様に生じ得る問題である。
本開示は、少なくとも2列のシートを有する車両において、特定のシートに対してそのシートバックを前方へ倒すことを含む調節を行う際の、使用者の使い勝手を向上させることを目的とする。
本開示の一態様は、前後方向に複数のシートが配列された車両に搭載され、その複数の
シートのうち少なくとも特定の第1シート及びその第1シートより1つ前の第2シートの状態を調節するための車両用シート調節装置である。この車両用シート調節装置は、第1駆動部と、第2駆動部と、使用者により操作される操作部と、第1駆動部及び第2駆動部の動作を制御する制御部とを備える。
第1駆動部は、第1シートに対し、少なくとも、第1シートのシートバックを第1シートのシートクッションに対して相対的に回動させることが可能に構成されている。第2駆動部は、第2シートに対し、第2シートのシートバックを第2シートのシートクッションに対して相対的に回動させること、及び第2シートを前後方向に移動させること、の少なくとも一方を行うことが可能に構成されている。
制御部は、操作部が操作された場合に、第1シート格納処理及び第2シート退避処理を実行する。第1シート格納処理は、第1駆動部を作動させて、第1シートに対して少なくとも第1シートのシートバックを前方へ回動させることにより、第1シートを特定の格納状態に移行させる処理である。第2シート退避処理は、第2駆動部を作動させて、第2シートに対して第2シートのシートバックを前方へ回動させること及び第2シートを前方へ移動させることのうち少なくとも一方(以下、「退避動作」とも称する)を行わせる処理である。
このような構成の車両用シート調節装置によれば、操作部が操作された場合、第1シート格納処理によって、第1シートのシートバックが前方へ回動されて第1シートが特定の格納状態にされるが、その第1シート格納処理に加えて第2シート退避処理も行われ、第1シートの前方に存在している第2シートが退避動作する。
これにより、第1シートが特定の格納状態にされる過程で第1シートがその前方の第2シートに当接することを抑制できる。そのため、上記構成の車両用シート調節装置によれば、少なくとも2列のシートを有する車両において、特定のシートに対してそのシートバックを前方へ倒すことを含む調節を行う際の、使用者の使い勝手を向上させることができる。
制御部は、操作部が操作された場合に、当接可能性判断処理を実行する構成であってもよい。当接可能性判断処理は、第2シートの状態が、第1シート格納処理の実行時に第1シートが第2シートに当接するような当接可能状態となっているか否かを判断する処理である。そして、制御部は、当接可能性判断処理により第2シートの状態が当接可能状態であると判断した場合に、第2シート退避処理を実行するようにしてもよい。
このような構成の車両用シート調節装置によれば、第2シートが当接可能状態の場合に第2シート退避処理が行われ、第2シートが当接可能状態ではない場合は第2シート退避処理が行われないため、第2シート退避処理の無駄な実行を抑制することができる。
また、第1シートに対する特定の格納状態は、第1シートのシートバックが、前方への回動方向における所定の格納位置まで回動されて倒された状態であってもよい。その場合、制御部は、第2シート退避処理の実行後、所定のタイミングで、第2シート復帰処理を実行するようにしてもよい。第2シート復帰処理は、第2駆動部を作動させて、第2シートに対して第2シートのシートバックを後方へ回動させること及び第2シートを後方へ移動させることのうち少なくとも一方(以下、「復帰動作」とも称する)を行わせることにより、第2シートを復帰状態(例えば第2シート退避処理実行前の状態)に移行させる処理である。
このように構成された車両用シート調節装置によれば、第1シートを特定の格納状態に
させるために第2シートが一旦退避動作されるものの、所定の戻りタイミング(例えば、復帰状態に移行させたとしても第1シートが当接するおそれがないような状態にまで第1シートのシートバックの回動が進んだタイミング)で第2シートが復帰動作される。
そのため、復帰状態を適宜設定することで、第1シートが特定の格納状態に移行された後も、第2シートを有効に利用することができる。
また、制御部は、第2シート退避処理及び第2シート復帰処理をそれぞれ次のように行うようにしてもよい。即ち、第2シート退避処理においては、第2シートに対し、前方への移動は行わせず、第2シートのシートバックを前方へ回動させる。第2シート復帰処理においては、第2シートに対し、後方への移動は行わせず、第2シートのシートバックを後方へ回動させる。
第1シート格納処理が、第1シートのシートバックを前方への回動方向における所定の格納位置まで回動させる処理である場合は、第2シートの退避動作として、第2シート自体を前方へ移動させなくてもシートバックのみ前方へ回動させるだけでも十分に目的を達成できる可能性が高い。そのため、第1シート格納処理が上記のような処理内容である場合には第2シート復帰処理において第2シート自体の後方移動は行わせないようにすることで、第2シート復帰処理を、処理負荷を抑制しつつ効率的に実行させることができる。
また、第2シート復帰処理を実行するよう構成された上記構成の車両用シート調節装置は、さらに、第2の操作部を備えていてもよい。第2の操作部は、前述の操作部を第1の操作部として、その第1の操作部とは別に設けられ、使用者により操作されるものである。
そして、制御部は、操作部が操作されたことにより第1シート格納処理、第2シート退避処理及び第2シート復帰処理を実行した後、第2の操作部が操作された場合に、第1シート復帰処理と、第2シート退避処理と、第2シート復帰処理とを実行するようにしてもよい。第1シート復帰処理は、第1駆動部を作動させて、第1シートに対して第1シートのシートバックを後方へ回動させることにより、そのシートバックを回動方向における復帰位置(例えば第1シート格納処理の開始前の位置)まで移動させる処理である。
このような構成の車両用シート調節装置によれば、第1シート格納処理によって第1シートが特定の格納状態にされた後、第2の操作部を操作することで第1シートのシートバックを容易に復帰位置に移動させることができる。
しかも、第1シートのシートバックが復帰位置に移動される際、第2シートにおいては、第2シート退避処理によって退避動作が行われ、その後に第2シート復帰処理によって復帰動作が行われる。そのため、第1シートの復帰位置への移動が第2シートに阻害されるのを抑制することができる。
一方、第1シートにタンブル機構が設けられ、第1駆動部が、第1シートを前倒状態にさせて且つタンブル機構を作動させることにより前倒状態にされた第1シートをさらにタンブル状態にすることが可能に構成されている場合は、制御部は、第1シート格納処理及び第2シート退避処理をそれぞれ次のように行うようにしてもよい。即ち、第1シート格納処理においては、第1シートを、上記特定の格納状態としてのタンブル状態に移行させる。第2シート退避処理においては、第2シートに対し、第2シートのシートバックを前方へ回動させること及び第2シートを前方へ移動させることの双方を行わせる。なお、タンブル機構は、第1シートのシートバックが前倒状態(即ち、前方への回動方向における所定の格納位置まで回動されて倒された状態)にされている状態で、第1シート全体を前方へ回動させることにより第1シートをタンブル状態にすることが可能に構成されたもの
である。
このような構成の車両用シート調節装置によれば、第1シートがタンブル状態に移行される際、第2シートのシートバックが前方へ回動され、且つ第2シート全体が前方へ移動される。そのため、第2シートを迅速且つ効率的に第1シートから退避させることができる。
また、上記のように第1シートをタンブル状態にすることが可能な構成においては、制御部は、第2シート退避処理を、少なくとも第1シート格納処理によって第1シートが前倒状態にされるよりも前に開始し、第1シートが前倒状態にされた後、第1駆動部によりタンブル機構が作動されてタンブル状態への移行が開始された後も第2シート退避処理を継続するようにしてもよい。このような構成により、第2シートをより確実に第1シートから退避させることができる。
また、第1シートが、タンブル状態から元の前倒状態に戻すことが可能に構成されていて、当該車両用シート調節装置が、第1シートがタンブル状態から前倒状態に戻された場合にこれを検出する検出部を備えていてもよい。その場合、制御部は、第1シート格納処理及び第2シート退避処理の実行後、検出部によって第1シートが前倒状態に戻されたことが検出された場合に、第1シート復帰処理と、第2シート退避処理とを実行するようにしてもよい。
このような構成の車両用シート調節装置によれば、第1シートがタンブル状態にされた後の、第1シートの復帰位置への復帰及び第2シートの復帰状態への復帰を、迅速且つ効率的に行うことができる。
また、第2シートは、車両の複数のシートのうち前から1列目のシートであって、第1シートは、車両の複数のシートのうち前から2列目のシートであってもよい。このような構成の車両用シート調節装置によれば、2列目のシートのシートバックを前方へ倒したりタンブル状態にしたりする際に、1列目のシートが前方へ自動的に退避するため、使用者は、2列目のシートを効率良くアレンジすることが可能となる。
実施形態の車両の全体構成を簡易的に示す説明図である。 実施形態のシートバックの回動可能範囲を説明するための説明図である。 実施形態のシート調節装置の電気的構成を示すブロック図である。 実施形態の荷室モード移行処理を示すフローチャートである。 荷室モード移行過程における各列シートの状態変化を示す説明図である。 実施形態の荷室モード解除処理を示すフローチャートである。 荷室モード解除過程における各列シートの状態変化を示す説明図である。 実施形態の乗降モード移行処理を示すフローチャートである。 乗降モード移行過程におけるフロントシート及びセカンドシートの状態変化を示す説明図である。 実施形態の乗降モード解除処理を示すフローチャートである。 乗降モード移行処理の他の例を示すフローチャートである。
以下、本開示の例示的な実施形態について図面を参照しながら説明する。
(1)車両の全体構成
図1に示すように、車両1は、前後方向においてシートが3列配列された、3列シートタイプの車両である。即ち、1列目のシートであるフロントシート11、2列目のシート
であるセカンドシート12、及び3列目のシートであるサードシート13がこの順に車両前方から後方にかけて配列されている。
フロントシート11は、着席者の臀部を支えるシートクッション11aと、着席者の背部を支えるシートバック11bとを備える。シートバック11bの上部には、着席者の頭部を支えるヘッドレスト11cが取り付けられている。
同様に、セカンドシート12も、シートクッション12aとシートバック12bとを備え、シートバック12bの上部にヘッドレスト12cが取り付けられている。サードシート13についても、シートクッション13aとシートバック13bとを備え、シートバック13bの上部にヘッドレスト13cが取り付けられている。
フロントシート11には、フロントリクライニングモータ6及びスライドモータ8が設けられている。フロントシート11のシートバック(以下、「フロントシートバック」と称す)11bは、フロントリクライニングモータ6を駆動源として、回動軸51を軸として図中破線矢印方向に回動可能に構成されている。
なお、シートバックの回動方向については、本明細書では、図1に破線矢印で示しているように、「前方」及び「後方」を定義する。即ち、シートバックについて「前方」への回動とは、シートバックが車両前方側へ前倒しされていく(よってシートバックの表面がシートクッションの表面に近接していく)ことを意味する。逆に、シートバックについて「後方」への回動とは、シートバックが車両後方側へ倒されていく(よってシートバックの表面がシートクッションの表面から離れてシートバックが後席側へ近接していく)ことを意味する。
さらに、フロントシート11は、スライドモータ8を駆動源として前後方向にスライド移動可能に構成されている。具体的に、フロントシート11は、車両1のフロアに対して不図示のスライダ装置を介して設置されている。スライダ装置は、フロアに固定されたロアレールと、フロントシート11のシートクッション11aの下面側に固定されたアッパレールとを有する。アッパレールは、ロアレールに嵌め込まれ、ロアレールに対して前後方向へスライド移動可能に構成されている。そして、アッパレールの前後方向のスライド移動(ひいてはフロントシート11の前後方向のスライド移動)は、スライドモータ8を駆動源として電動にて行われる。
セカンドシート12には、セカンドリクライニングモータ21が設けられている。セカンドシート12のシートバック(以下、「セカンドシートバック」と称す)12bは、セカンドリクライニングモータ21を駆動源として、回動軸52を軸として図中破線矢印方向に回動可能に構成されている。
また、セカンドシート12は、タンブル状態にすることが可能なタンブルシートとして構成されている。即ち、図1に示すように、車両1のフロアにはタンブル機構16が設置されており、セカンドシート12のシートクッション12aの前端部がこのタンブル機構16に軸支されている。セカンドシート12は、タンブル機構16により回動軸16aを軸として前方へ回動可能であり、セカンドシート12をタンブル機構16によって前方へ回動させることで、セカンドシート12をタンブル状態にすることができる。
セカンドシート12のシートクッション12aの後方下面には、フロアロック17が設けられている。フロアロック17は、セカンドシート12をフロアに固定するための機構である。フロアロック17は、例えば、車両のドアに多用されている周知のロック機構に類似した機構である。即ち、フロア側にストライカが設けられており、フロアロック17
はそのストライカに係脱可能なロック部材を有している。フロアロック17のロック部材がストライカに係止されることで、セカンドシート12がフロアに固定される。
ストライカに対するロック部材の係止は、ロック部材をストライカに押圧させることによって機械的に行われる。一方、フロアロック17のロック部材とストライカとの係止状態は、フロアロックリリースモータ18が作動されることにより解除される。
フロアロック17のロック部材がストライカに係止されてセカンドシート12がフロアに固定された状態においては、セカンドシート12をタンブル状態にできない。一方、フロアロック17によるフロアへの固定が解除されると、セカンドシート12をタンブル機構16にて前方へ回動させてタンブル状態にすることができる。なお、タンブル機構16は、弾性部材(例えばコイルバネ)によって、セカンドシート12に対してタンブル状態に移行させる方向への付勢力を加えるように構成されている。そのため、フロアロックリリースモータ18が作動してフロアロック17とフロアのストライカとの係止状態が解除されると、タンブル機構16が有する前述の付勢力によってセカンドシート12がタンブル方向へ回動され、タンブル状態に移行される。
なお、フロアロック17の近傍には、フロアロックリミットスイッチ47が設けられている。フロアロックリミットスイッチ47は、フロアロック17がフロアにロックされている状態(即ちフロアロック17のロック部材がストライカに係止されている状態)でオンされ、フロアロック17によるフロアとのロック状態が解除されている状態(即ちフロアロック17のロック部材がストライカから離脱されている状態)でオフされる。
また、セカンドシート12には、前倒しリミットスイッチ46が設けられている。この前倒しリミットスイッチ46は、セカンドシートバック12bが最も前方側へ回動された状態(後述する最前傾位置に到達した状態)のときにオンされ、それ以外の状態ではオフされる。
サードシート13には、サードリクライニングモータ31が設けられている。サードシート13のシートバック(以下、「サードシートバック」と称す)13bは、サードリクライニングモータ31を駆動源として、回動軸53を軸として図中破線矢印方向に回動可能に構成されている。
なお、車両1は、車体の両側面においてそれぞれ前後方向に乗降用の2つのドア(フロントドア及びリヤドア)が設けられている。フロントドアを開けることでフロントシート11に着席でき、リヤドアを開けることでセカンドシート12に着席できる。また、リヤドアを開けてセカンドシートバック12bを前方へ倒すことで、リヤドアからセカンドシート12の後部に入り込んでサードシート13に着席することができる。本実施形態では、前述のようにセカンドシート12をタンブル状態にすることができる。そのため、サードシート13への乗員の乗降時にセカンドシート12をタンブル状態にすることで、乗降のためのスペースをより広く確保することができる。
また、車両1の後面側には、荷物の出し入れ用の荷室ドアが設けられており、この荷室ドアを開けることで、車両1の後面側から車室内への荷物の出し入れを行うことができる。
また、車両1には、運転者やその他の乗員などの使用者によって操作されるスイッチとして、乗降モード移行スイッチ23と、乗降モード解除スイッチ24と、荷室モード移行スイッチ33と、荷室モード解除スイッチ34とが設けられている。なお、これらのスイッチは本実施形態では何れも押しボタン式のスイッチであり、押し操作されている間にオ
ンし、押し操作が解除されるとオフする。
乗降モード移行スイッチ23及び乗降モード解除スイッチ24は、例えばセカンドシート12あるいはリヤドアなどのセカンドシート12の近傍に設けられ、リヤドアを開けることによってリヤドア側から(即ち車両側面側から)操作できるように配置されている。荷室モード移行スイッチ33及び荷室モード解除スイッチ34は、例えば車室内における荷室ドアの近傍に設けられ、荷室ドアを開けることによって荷室ドア側から(即ち車両後面側から)操作できるように配置されている。
ここで、各シートバック11b,12b,13bの回動可能な範囲について、セカンドシートバック12bを例に挙げて、図2を用いて具体的に説明する。図2に示すように、セカンドシートバック12bは、最前傾位置から最後傾位置までの回動可能範囲内で回動可能である。最前傾位置は、セカンドシートバック12bが最も前方側へ倒されたときの位置であり、最後傾位置は、セカンドシートバック12bが最も後方側へ倒されたときの位置である。
ここで、車両1のフロアと平行な水平面Lfを基準としたときのセカンドシートバック12bの角度を、傾斜角と称する。セカンドシートバック12bが最前傾位置に位置している状態が、傾斜角が最も小さい。そして、セカンドシートバック12bが最前傾位置から後方へ回動されると傾斜角が大きくなっていき、最後傾位置で傾斜角が最も大きくなる。
セカンドシートバック12bの傾斜角は、前述の通りセカンドリクライニングモータ21により電動にて変化させることができる。特に、回動可能範囲内における所定の基準位置から最後傾位置までの間の着座エリアにおいては、使用者が不図示のリクライニングスイッチを操作することで、セカンドシートバック12bの傾斜角を連続的又は段階的に変化させることができる。なお、本実施形態の基準位置は、アップライト位置、即ち水平面Lfに対してセカンドシートバック12bが垂直に立設した状態となる位置である。
セカンドシートバック12bが最前傾位置まで前倒しされる(即ち格納される)と、セカンドシート12は、セカンドシートバック12bの背面が水平面Lfと平行に近い状態(以下、「テーブル状態」と称す)となり、セカンドシートバック12bの背面をテーブルとして利用することが可能となる。
フロントシートバック11b及びサードシートバック13bの回動可能範囲や基準位置などについても、図2に示したセカンドシートバック12bの場合と基本的に同様である。即ち、フロントシートバック11bも、最前傾位置から最後傾位置までの回動可能範囲内で回動可能であり、その傾斜角はフロントリクライニングモータ6により電動にて変化させることができる。サードシートバック13bも、最前傾位置から最後傾位置までの回動可能範囲内で回動可能であり、その傾斜角はサードリクライニングモータ31により電動にて変化させることができる。
なお、フロントシートバック11b及びサードシートバック13bについても、セカンドシートバック12bと同様、着座エリアにおいては使用者が不図示のリクライニングスイッチを操作することで傾斜角を連続的又は段階的に変化させることができる構成であってもよい。また、フロントシート11について、使用者が不図示のスライド用スイッチを操作することで、スライドモータ8を作動させて前後方向の位置を連続的又は段階的に変化させることができる構成であってもよい。また、各シートバック11b、12b、13bそれぞれ、最前傾位置の傾斜角は同じであってもよいし異なっていてもよい。最後傾位置の傾斜角についても同様である。また、基準位置について、本実施形態ではアップライ
ト位置としているが、これはあくまでも一例であり、基準位置をどこに設定するかについては適宜決めてもよい。また、各シート11,12,13それぞれ、基準位置の傾斜角が同じであってもよいし異なっていてもよい。
(2)シート調節装置の説明
次に、各シート11,12,13の位置や状態を調節するために車両1に設けられているシート調節装置2について、図3を用いて説明する。図3に示すように、本実施形態のシート調節装置2は、電子制御装置40を備える。また、シート調節装置2は、使用者により操作される前述の4つのスイッチ、即ち、乗降モード移行スイッチ23、乗降モード解除スイッチ24、荷室モード移行スイッチ33及び荷室モード解除スイッチ34を備える。また、シート調節装置2は、セカンドシート12の状態に応じてオン、オフされる前述の2つのリミットスイッチ、即ち、前倒しリミットスイッチ46及びフロアロックリミットスイッチ47を備える。また、シート調節装置2は、前述の5つのモータ、即ち、フロントリクライニングモータ6、スライドモータ8、セカンドリクライニングモータ21、フロアロックリリースモータ18、及びサードリクライニングモータ31を備えている。
4つの操作スイッチ23,24,33,34は、例えば押しボタンスイッチであり、使用者により操作されている間にオンし、使用者による操作が解除されるとオフされる。ただし、押しボタンスイッチであることは必須ではなく、他のタイプのスイッチであってもよい。
5つのモータ6,8,18,21,31は、本実施形態では例えばブラシ付き直流モータである。ただし、ブラシ付き直流モータであることは必須ではなく、他のタイプのモータ(例えばブラシレスモータ、ステッピングモータなど)であってもよい。
電子制御装置40は、制御部41と、入力回路42と、駆動回路43とを備える。入力回路42には、前述の各スイッチ及びその他の不図示のスイッチが接続され、これら各スイッチからの信号が入力される。入力回路42は、各スイッチからの入力信号を、そのまま或いは適宜変換(例えばレベル変換、AD変換、インピーダンス変換など)して制御部41へ出力する。
制御部41は、CPU、メモリなどを有する周知のマイクロコンピュータを中心に構成される。制御部41の各種機能は、CPUがメモリに格納されたプログラムを実行することにより実現される。なお、制御部41による各種機能の実現は、ソフトウェアに限るものではなく、各種機能の一部又は全てを、論理回路やアナログ回路等を組み合わせたハードウェアを用いて実現してもよい。
制御部41は、各スイッチから入力回路42を介して入力される信号に基づいて、各スイッチの操作状態を判断する。そして、制御部41は、各スイッチの何れかが操作された場合に、前述の5つのモータ6,8,18,21,31及びその他の不図示のモータのうちその操作されたスイッチに対応した一又は複数のモータを駆動させるための駆動信号を駆動回路43へ出力する。
駆動回路43は、制御部41からの駆動信号に従って各モータを個別に駆動可能に構成されている。駆動回路43には、各モータを個別に駆動するための駆動用の回路(例えばHブリッジ回路)がモータ毎に設けられている。
また、各モータのうち少なくともフロントリクライニングモータ6、スライドモータ8、セカンドリクライニングモータ21及びサードリクライニングモータ31には、それぞ
れ、回転センサ7,9,22,32が設けられている。これら各回転センサ7,9,22,32は、電子制御装置40内の制御部41に接続されている。各回転センサ7,9,22,32からは、それぞれ対応するモータの回転位置を示す信号である回転信号が出力される。
制御部41は、フロントリクライニングモータ6に設けられている回転センサ7からの入力信号に基づいて、フロントリクライニングモータ6の回転位置を検出し、その回転位置に基づいてフロントシートバック11bの位置(傾斜角)を検出する。また、制御部41は、スライドモータ8に設けられている回転センサ9からの入力信号に基づいて、スライドモータ8の回転位置を検出し、その回転位置に基づいてフロントシート11の前後方向の位置を検出する。
また、制御部41は、セカンドリクライニングモータ21に設けられている回転センサ22からの入力信号に基づいて、セカンドリクライニングモータ21の回転位置を検出し、その回転位置に基づいてセカンドシートバック12bの位置(傾斜角)を検出する。また、制御部41は、サードリクライニングモータ31に設けられている回転センサ32からの入力信号に基づいて、サードリクライニングモータ31の回転位置を検出し、その回転位置に基づいてサードシートバック13bの位置(傾斜角)を検出する。
なお、制御部41がフロントシート11の前後方向の位置及び各シートバック11b、12b、13bの位置(傾斜角)を検出する方法として、上記のように各モータの回転位置に基づいて検出する方法はあくまでも一例である。制御部41は、制御部41がフロントシート11の前後方向の位置及び各シートバック11b、12b、13bの位置(傾斜角)を、他の方法を用いて検出するようにしてもよい。例えば、各シートバック11b、12b、13bにそれぞれ角度センサを設け、各シートバック11b、12b、13bの傾斜角を直接検出する構成であってもよい。
本実施形態では、シート調節装置2の制御部41によって各シート11,12,13の位置や状態がそれぞれ個別に又は連動して制御されることで、種々のシートアレンジが実現される。シート調節装置2の制御部41によって実現されるシートアレンジの一態様として、少なくとも、荷室モードと乗降モードがある。
荷室モードは、主に大型又は長尺の荷物を積載できるようにすることを目的としたモーであり、セカンドシートバック12bとサードシートバック13bを共に最前傾位置まで倒すことで、セカンドシート12及びサードシート13の上部空間に全体として前後方向に広い荷物積載スペースを発生させるモードである。
乗降モードは、主にリヤドアからサードシート13への乗降性を向上させるためのモードであり、セカンドシート12をタンブル状態にすることで、サードシート13の前方に広いスペースを発生させるモードである。
これら各モードへの移行、及び各モードの解除は、いずれも、使用者がスイッチ操作を行うことで実現できる。即ち、荷室モード移行スイッチ33をオン操作することで、荷室モードに移行させることができる。また、荷室モードに移行させた後、荷室モード解除スイッチ34をオン操作することで、元の標準状態に戻すことができる。なお、標準状態とは、各シートバック11b、12b、13bがいずれも着座エリア内に位置している状態を意味する。
また、乗降モード移行スイッチ23をオン操作することで、乗降モードに移行させることができる。また、乗降モードに移行させた後、乗降モード解除スイッチ24をオン操作
することで、元の標準状態に戻すことができる。
(3)荷室モード移行処理
荷室モード移行スイッチ33がオン操作された場合に制御部41が実行する、荷室モードに移行させるための荷室モード移行処理について、図4及び図5を用いて説明する。なお、荷室モード移行処理は、ユーザにより荷室モード移行スイッチ33がオン操作され続けている間に実行されるものであってもよいし、荷室モード移行スイッチ33がオン操作されたらその後オン操作が解除されても最後まで実行されるものであってもよい。
ここで、各シート11,12,13がいずれも標準状態にあって、図5(A)に示すように、それぞれのシートバック11b、12b、13bがいずれも着座エリア内における任意の初期位置に位置していることを想定する。
制御部41は、荷室モード移行スイッチ33がオンされることにより図4の荷室モード移行処理を開始すると、S110で、フロントシート11がセカンドシート通過領域内に存在しているか否か判断する。
セカンドシート通過領域とは、セカンドシートバック12bが初期位置から最前傾位置まで回動していく過程(その逆の過程も含む)でセカンドシートバック12b及びヘッドレスト12cが一時的又は継続して存在する領域である。セカンドシートバック12bが前方へ回動する過程では、セカンドシート12のヘッドレストの頂部が、図5(A)、図5(B)に一点鎖線で示す前傾軌跡Laに沿って移動していく。
よって、この前傾軌跡Laは、セカンドシート通過領域の境界線であり、フロントシート11が一部でもこの前傾軌跡Laよりも後方側に存在している場合は、フロントシート11がセカンドシート通過領域内に存在していることになる。逆に、フロントシート11が全体として前傾軌跡Laよりも前方側に存在している場合は、フロントシート11はセカンドシート通過領域内に存在していないことになる。
S110では、制御部41は、フロントシート11及びセカンドシート12の双方の位置を検出し、その検出した位置及び各シート11,12の諸元情報(寸法、その他の情報)に基づいて、フロントシート11がセカンドシート通過領域内に存在しているか否かを判断する。なお、各シート11,12,13について単に「位置」というときは、前後方向の位置及びシートバックの傾斜角の双方を意味しているものとする。
S110で、フロントシート11がセカンドシート通過領域内に存在していない場合は、S170に進む。S170では、セカンドリクライニングモータ21及びサードリクライニングモータ31を駆動させることにより、セカンドシートバック12bについて前方への回動を開始させ、且つサードシートバック13bについても前方への回動を開始させる。なおセカンドシートバック12b及びサードシートバック13bを同時に回動開始させることは必須ではなく、時間差を設けて1つずつ順次回動開始させるようにしてもよい。
S170の処理により、セカンドシートバック12b及びサードシートバック13bは、図5(A)〜図5(D)に順次示すように、徐々に前方へと回動されていく。
S180では、セカンドシートバック12b及びサードシートバック13bそれぞれ、最前傾位置に到達するのを待ち、最前傾位置に到達したら、対応するリクライニングモータを停止させることにより回動を停止させる。これにより、最終的に、図5(D)に示すように、セカンドシート12及びサードシート13が共に最前傾位置まで前傾された(即ちテーブル状態になった)荷室モードとなる。
最前傾位置へ到達したか否かの判断は、回転センサからの回転信号に基づいて検出しているシートバックの位置(傾斜角)に基づいて行われる。なお、セカンドシート12については、前倒しリミットスイッチ46が設けられている。そのため、本実施形態では、セカンドシートバック12bについては、前倒しリミットスイッチ46がオンされた場合に、最前傾位置へ到達したと判断する。
S110で、フロントシート11がセカンドシート通過領域内に存在している場合は、S120に進む。S120では、S170と同様、セカンドシートバック12bについて前方への回動を開始させ、且つサードシートバック13bについても前方への回動を開始させる。
S130では、フロントリクライニングモータ6を駆動させることによりフロントシートバック11bを前方へ回動させる。そして、フロントシートバック11bが退避位置まで到達したら、その回動を停止させる。退避位置は、セカンドシート通過領域よりも前方側(即ち前傾軌跡Laよりも前方側)の任意の位置である。この退避位置は、制御部41が、セカンドシート通過領域に基づいて所定の演算にて設定する。図5(B)は、S130の処理によってフロントシートバック11bが退避位置まで回動されて停止された直後の状態を示している。
なお、S120とS130の間に一定の時間差を設け、セカンドシートバック12b及びサードシートバック13bが回動開始して一定時間経過してからフロントシートバック11bを回動開始させるようにしてもよい。また、S120の処理の前にフロントシートバック11bを先に回動開始させてもよい。その場合、フロントシートバック11bを回動開始させた後、一定時間経過後に、セカンドシートバック12b及びサードシートバック13bが回動開始させるようにしてもよい。
S140では、セカンドシートバック12bがフロント復帰可能範囲まで前倒しされているか否か判断する。フロント復帰可能範囲とは、フロントシートバック11bを現在の退避位置から再び後方へ回動させて復帰位置まで到達させたとしてもフロントシート11がセカンドシート12に当接することがないような範囲である。
セカンドシートバック12bの前方への回動が進んでフロント復帰可能範囲に入った場合は、S150で、フロントシートバック11bの後方への回動を開始させる。図5(C)は、セカンドシートバック12bの前方への回動が進んで既にフロント復帰可能範囲に入り、これによりフロントシートバック11bの後方への回動が開始された直後の状態を示している。
S160では、フロントシートバック11bについては、後方への回動が進んで復帰位置まで到達したら、フロントリクライニングモータ6を停止させるおとにより回動を停止させる。また、セカンドシートバック12b及びサードシートバック13bについては、S180と同様、それぞれ、最前傾位置に到達するのを待ち、最前傾位置に到達したら、対応するリクライニングモータを停止させることにより回動を停止させる。
なお、フロントシートバック11bの復帰位置は適宜決めてよく、例えば、荷室モード移行スイッチ33がオンされて荷室モード移行処理が開始されたときのフロントシートバック11bの位置であってもよいし、予め設定した位置(例えば基準位置)であってもよい。
(4)荷室モード解除処理
次に、荷室モード移行処理により荷室モードにされた後(即ち図5(D)に示す状態にされた後)、荷室モード解除スイッチ34がオン操作された場合に、制御部41が実行する、荷室モードを解除して標準状態に戻すための荷室モード解除処理について、図6及び図7を用いて説明する。なお、荷室モード解除処理は、ユーザにより荷室モード解除スイッチ34がオン操作され続けている間に実行されるものであってもよいし、荷室モード解除スイッチ34がオン操作されたらその後オン操作が解除されても最後まで実行されるものであってもよい。
図7(A)に示すように荷室モードにされている状態で、荷室モード解除スイッチ34がオンされると、制御部41は、図6の荷室モード解除処理を実行する。制御部41は、図6の荷室モード解除処理を開始すると、S210で、フロントシート11がセカンドシート通過領域内に存在しているか否か判断する。この処理は基本的に図4のS110と同じである。
S210で、フロントシート11がセカンドシート通過領域内に存在していない場合は、S270に進む。S270では、セカンドリクライニングモータ21及びサードリクライニングモータ31を駆動させることにより、セカンドシートバック12bについて後方への回動を開始させ、且つサードシートバック13bについても後方への回動を開始させる。なおセカンドシートバック12b及びサードシートバック13bを同時に回動開始させることは必須ではなく、時間差を設けて1つずつ順次回動開始させるようにしてもよい。
S270の処理により、セカンドシートバック12b及びサードシートバック13bは、図7(A)〜図7(D)に順次示すように、徐々に後方へと回動されていく。
S280では、セカンドシートバック12b及びサードシートバック13bそれぞれ、復帰位置に到達するのを待ち、復帰位置に到達したら、対応するリクライニングモータを停止させることにより回動を停止させる。これにより、最終的に、図7(D)に示すように、セカンドシート12及びサードシート13が共に復帰位置まで後傾され、荷室モードが解除される。
なお、セカンドシートバック12b及びサードシートバック13bの復帰位置はそれぞれ個別に適宜決めてよく、例えば、荷室モード移行スイッチ33がオンされて荷室モード移行処理が開始されたときの初期位置であってもよいし、予め設定した位置(例えば基準位置)であってもよい。
S210で、フロントシート11がセカンドシート通過領域内に存在している場合は、S220に進む。S220では、S270と同様、セカンドシートバック12bについて後方への回動を開始させ、且つサードシートバック13bについても後方への回動を開始させる。
S230では、フロントリクライニングモータ6を駆動させることによりフロントシートバック11bを退避位置まで前方回動させて停止させる。図7(B)は、S230の処理によってフロントシートバック11bが退避位置まで回動されて停止された直後の状態を示している。
なお、S220とS230の間に一定の時間差を設け、セカンドシートバック12b及びサードシートバック13bが回動開始して一定時間経過してからフロントシートバック11bを回動開始させるようにしてもよい。また、S220の処理の前にフロントシートバック11bを先に回動開始させてもよい。その場合、フロントシートバック11bを回動開始させた後、一定時間経過後に、セカンドシートバック12b及びサードシートバッ
ク13bが回動開始させるようにしてもよい。
S240では、セカンドシートバック12bの後方への回動が進んでフロント復帰可能範囲まで後傾されているか否か判断する。セカンドシートバック12bの後方への回動が進んでフロント復帰可能範囲に入った場合は、S250で、フロントシートバック11bの後方への回動を開始させる。図7(C)は、セカンドシートバック12bの後方への回動が進んで既にフロント復帰可能範囲に入り、これによりフロントシートバック11bの後方への回動が開始された直後の状態を示している。
S260では、フロントシートバック11bについては、後方への回動が進んで復帰位置まで到達したら回動を停止させる。また、セカンドシートバック12b及びサードシートバック13bについては、S280と同様、それぞれ、復帰位置に到達するのを待ち、復帰位置に到達したら回動を停止させる。
(5)乗降モード移行処理
次に、乗降モード移行スイッチ23がオン操作された場合に制御部41が実行する、乗降モードに移行させるための乗降モード移行処理について、図8及び図9を用いて説明する。なお、乗降モード移行処理は、ユーザにより乗降モード移行スイッチ23がオン操作され続けている間に実行されるものであってもよいし、乗降モード移行スイッチ23がオン操作されたらその後オン操作が解除されても最後まで実行されるものであってもよい。
ここで、フロントシート11及びセカンドシート12がいずれも標準状態にあって、図9(A)に示すように、それぞれのシートバック11b、12bがいずれも着座エリア内における任意の初期位置に位置していることを想定する。
制御部41は、乗降モード移行スイッチ23がオンされることにより図8の乗降モード移行処理を開始すると、S310で、セカンドリクライニングモータ21を駆動させることによりセカンドシートバック12bの前方への回動を開始させる。
S320では、フロントシート11について、フロントリクライニングモータ6を駆動させることによりフロントシートバック11bの前方への回動を開始させ、さらに、スライドモータ8を駆動させることによりフロントシート11の前方へのスライド移動を開始させる。
なお、フロントシートバック11bの前方への回動とフロントシート11の前方へのスライド移動は、同じタイミングで開始してもよいし、時間差を設けて順次開始するようにしてもよい。また、S310とS320の処理の順序やタイミングは適宜決めてよく、例えば、S310でセカンドシートバック12bの前方への回動を開始させて一定時間経過後にS320の処理を行ってもよいし、逆に、S320の処理を先行してフロントシート11の駆動を開始させ、その開始から一定時間経過後にS310の処理を行うようにしてもよい。
S330では、セカンドシートバック12bが最前傾位置に到達したか否か判断する。最前傾位置に到達していない場合は、S340で、フロントシート11が退避完了状態にあるか否か判断する。退避完了状態とは、フロントシート11が、全体として、セカンドシート12がタンブル状態になってもセカンドシート12が当たることがないような状態である。
フロントシート11がまだ退避完了状態にない場合はS330に戻り、フロントシートバック11bの前方への回動及びフロントシート11の前方へのスライド移動を継続させ
る。フロントシート11がすでに退避完了状態にある場合は、S350で、フロントシートバック11bの前方への回動及びフロントシート11の前方へのスライド移動を停止させて、S330に戻る。
S330で、セカンドシートバック12bが最前傾位置に到達した場合は、S360に進む。なお、図9(B)は、セカンドシートバック12bが最前傾位置に到達した直後の状態を示している。
図9(B)に示すような状態まで進んだ後、S360では、フロアロックを解除させる。即ち、フロアロックリリースモータ18を駆動させることによりフロアロックを解除させる。フロアロックが解除されることにより、タンブル機構16の付勢力によって、セカンドシート12のタンブル状態への移行、即ちタンブル機構16の回動軸16aを軸とした前方への回動が開始される。そして、図9(B)〜図9(D)に示すように、セカンドシート12が回動軸16aを軸に前方へ回動していき、最終的に図9(D)に示すタンブル状態となって停止する。
S370では、フロントシート11の駆動が既に停止されているか否か(つまりS350の処理が既に行われたか否か)判断する。フロントシート11の駆動が既に停止されている場合は、乗降モード移行処理を終了する。フロントシート11の駆動がまだ停止されていない場合は、S380に進む。
S380では、S340と同様、フロントシート11が退避完了状態にあるか否か判断する。フロントシート11がまだ退避完了状態にない場合は、退避完了状態になるのを待ち、退避完了状態にある場合は、S390で、フロントシート11の駆動を停止させる。
図9(D)は、フロントシート11が退避完了状態にされてセカンドシート12がタンブル状態となったことにより、乗降モードへの移行が完了した状態を示している。
(6)乗降モード解除処理
次に、乗降モード移行処理により乗降モードにされた後(即ち図9(D)に示す状態にされた後)、セカンドシート12がテーブル状態に戻された場合に制御部41が実行する乗降モード解除処理について、図10を用いて説明する。
図9(D)に示すように乗降モードにされた状態から標準状態に戻す場合、通常、使用者により手動でセカンドシート12がテーブル状態に移行される。使用者によって、セカンドシート12が後方へ倒されてテーブル状態になると、フロアロックがロック状態となり、フロアロックリミットスイッチ47がオンする。
制御部41は、タンブル状態からテーブル状態に戻されたことによりフロアロックリミットスイッチ47がオンされると、図10の乗降モード解除処理を実行する。制御部41は、図10の乗降モード解除処理を開始すると、S410で、セカンドシートバック12bを後方へ回動させて復帰位置まで戻す。S420では、フロントシート11について、フロントシートバック11bを後方へ回動させて復帰位置まで戻し、且つフロントシート11を後方へスライド移動させることで復帰位置まで戻す。
なお、前後方向における復帰位置は適宜決めてよく、例えば、乗降モード移行処理が開始される直前の前後方向の位置であってもよいし、前後方向における予め設定した所定の基準位置であってもよい。
また、乗降モード解除処理は、例えば、タンブル状態からテーブル状態に戻されてフロアロックリミットスイッチ47がオンされた後、さらに乗降モード解除スイッチ24がオ
ン操作された場合に、実行されてもよい。また、電動でタンブル状態からテーブル状態に戻す機能を有している場合は、乗降モードの状態で乗降モード解除スイッチ24がオン操作された場合に、タンブル状態からテーブル状態を経て着座エリア内に戻す動作を電動にて行うようにしてもよい。
(7)実施形態の効果
以上説明した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
即ち、荷室モード移行スイッチ33がオンされてセカンドシートバック12bが最前傾位置まで回動される際、フロントシートバック11bも前方へ回動される。これにより、セカンドシートバック12bが最前傾位置まで倒される過程でセカンドシート12がフロントシート11に当接することを抑制できる。荷室モードに移行させるための使用者の使い勝手を向上させることができる。
また、本実施形態では、荷室モード移行スイッチ33がオンされた場合に無条件にフロントシートバック11bが前方へ回動されるのではなく、フロントシート11がセカンドシート通過領域内に存在している場合にフロントシートバック11bが前方へ回動される(図4のS110参照)。そのため、フロントシート11がセカンドシート通過領域内に存在していない場合はフロントシートバック11bは回動されないため、フロントシートバック11bの無駄な回動が抑制される。
また、荷室モード移行スイッチ33がオンされてフロントシートバック11bが前方へ回動された場合、セカンドシートバック12bの回動が進んでフロント復帰可能範囲まで到達した場合は、フロントシートバック11bは再び後方へ回動されて復帰位置に戻される。そのため、復帰位置を適宜設定することで、セカンドシートバック12bが前倒しされて荷室モードへの移行が完了した後も、フロントシート11を有効に利用することができる。
また、荷室モードへの移行後、荷室モード解除スイッチ34をオンすることで、荷室モードを容易に解除させることができる。その際も、フロントシートバック11bは一時的に前方へ回動され、セカンドシート12との当接が回避される。
また、乗降モード移行スイッチ23がオンされてセカンドシート12がタンブル状態に移行される際は、フロントシートバック11bが前方へ回動され、且つフロントシート11全体が前方へ移動される。そのため、フロントシート11を迅速且つ効率的にセカンドシート12から退避させることができる。
また、乗降モードへの移行後、手動でタンブル状態からテーブル状態に戻すことで、セカンドシート12及びフロントシート11をそれぞれ迅速且つ効率的に所定位置に復帰させることができる。
(8)特許請求の範囲との対応関係
ここで、本実施形態の文言と特許請求の範囲の文言との対応関係について説明する。
セカンドシート12は第1シートに相当し、フロントシート11は第2シートに相当する。セカンドリクライニングモータ21は第1駆動部に相当し、フロントリクライニングモータ6は第2駆動部に相当する。乗降モード移行スイッチ23及び荷室モード移行スイッチ33は第1の操作部に相当し、乗降モード解除スイッチ24及び荷室モード解除スイッチ34は第2の操作部に相当する。セカンドシート12のテーブル状態は特定の格納状態に相当し、テーブル状態のときの位置である最前傾位置は格納位置に相当する。フロントシート11がセカンドシート通過領域内に存在している状態は、当接可能状態に相当する。荷室モード移行処理(図4)のS140で肯定判定されるタイミングは戻りタイミン
グに相当する。
[他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
(1)乗降モードへの移行時、フロントシートバック11bを前方へ回動させることとフロントシート11全体を前方へスライド移動させることの双方を行うことは、必須ではない。例えば、フロントシートバック11bの前方への回動は行わないようにしてもよいし、逆に、フロントシート11全体の前方へのスライド移動は行わないようにしてもよい。
(2)乗降モードに移行させるための乗降モード移行処理として、上記実施形態では図8を用いて説明したが、処理内容が図8とは異なる他の乗降モード移行処理の一例を、図11を用いて説明する。
まず、図11の乗降モード移行処理を実行可能とするための前提となるセカンドシート12の構成について、上記実施形態と異なる構成を説明する。セカンドシート12は、上記実施形態の構成に加え、さらに、セカンドシートバック12bとセカンドリクライニングモータ21との連結状態を解除して、セカンドシートバック12bをシートクッション12aに対して自由に回動可能な状態にできるように構成されている。
セカンドシートバック12bには、セカンドリクライニングモータ21の回転駆動力が、不図示の駆動力伝達機構を介して伝達される。通常、セカンドシートバック12bは、駆動力伝達機構を介してセカンドリクライニングモータ21と機械的に連結されており、セカンドリクライニングモータ21が回転するとセカンドシートバック12bが回動する状態にされている。そして、セカンドシート12は、セカンドリクライニングモータ21とセカンドシートバック12bとの機械的連結を解除可能に構成されている。
なお、以下の説明において、セカンドシートバック12bについて「ロック」或いは「ロック状態」と言うときは、セカンドリクライニングモータ21とセカンドシートバック12bとが機械的に連結されている状態を意味し、逆に「アンロック」或いは「アンロック状態」と言うときは、セカンドリクライニングモータ21とセカンドシートバック12bとの機械的連結が解除されている状態を意味する。
セカンドシートバック12bがアンロック状態になると、セカンドリクライニングモータ21が回転してもセカンドシートバック12bは回動せず、セカンドシートバック12bは、シートクッション12aに対して自由に回動可能な状態になる。
セカンドシートバック12bのロック、アンロックは、不図示のロック機構により行われる。ロック機構は、セカンドシートバック12bをアンロック状態にするためのアクチュエータを有しており、このアクチュエータが制御部41によって駆動制御されることで、セカンドシートバック12bがアンロックされる。なお、ロック機構は、セカンドシートバック12bをアンロック状態からロック状態に戻す機能も備えている。
また、セカンドシートバック12bは、不図示の弾性部材によって、前方へ回動する方向へ付勢されている。そのため、セカンドシートバック12bがアンロック状態にされると、セカンドシートバック12bは、前述の付勢力によって前方へ回動し、最前傾位置まで到達することができる。
また、車両1には、乗降モードへ移行させるために使用者により操作されるスイッチとして、セカンドシートバック12bをアンロック状態にして上記付勢力にて前方へ倒すことを経てタンブル状態へ移行させるためのスイッチ(以下、マニュアル乗降モード移行スイッチ)が設けられている。
マニュアル乗降モード移行スイッチがオン操作されることによって実行される乗降モード移行処理について、図11を用いて説明する。制御部41は、マニュアル乗降モード移行スイッチがオンされることにより図11の乗降モード移行処理を開始すると、S410で、フロントシート11が退避完了状態にあるか否か判断する。
フロントシート11がすでに退避完了状態にある場合は、S430に進む。フロントシート11がまだ退避完了状態にない場合は、S420で、フロントシートを退避完了状態にする。具体的に、フロントシート11について、フロントシートバック11bの前方への回動およびフロントシート11の前方へのスライド移動の少なくとも一方を行うことによりフロントシート11を退避完了状態にする。フロントシート11が退避完了状態になったらS430に進む。
S430では、セカンドシートバック12bのロックを解除してアンロック状態にさせる。具体的に、前述のロック機構のアクチュエータを駆動させることでロックを解除させる。
S430でセカンドシートバック12bのロックが解除されることにより、セカンドシートバック12bは、前述の通り、不図示の弾性部材の付勢力によって前方へ回動し、最前傾位置へ到達する。なおこのとき、最前傾位置への到達を手動で補助してもよい。
S440では、セカンドシートバック12bが最前傾位置に到達したか否か判断する。最前傾位置に到達していない場合は到達するまで判断を繰り返し、到達したら、S450に移行する。S450では、フロアロックリリースモータ18を駆動させることによりフロアロックを解除させる。フロアロックが解除されることにより、セカンドシート12がタンブル状態へ移行する。
なお、上記のようにマニュアル乗降モード移行スイッチのオン操作によって乗降モードに移行された場合は、図10の乗降モード解除処理にてセカンドシートバック12bを再び電動で着座エリアに復帰させることができるよう、適切なタイミングでセカンドシートバック12bを再びロック状態にしておくとよい。例えば、テーブル状態からタンブル状態への移行が開始されたときにロック機構を作動させてロック状態にしてもよい。また例えば、タンブル状態から手動でテーブル状態に戻されたことにより図10の乗降モード解除処理が開始された場合(或いは開始直前)にロック状態にしてもよい。このようにすることで、マニュアル乗降モード移行スイッチのオン操作によって乗降モードに移行させた場合も、上記実施形態と同様、セカンドシート12をタンブル状態からテーブル状態に戻すことで電動にてセカンドシートバック12bを着座エリアに復帰させることができる。
(3)図8の乗降モード移行処理において、処理開始後、まず、フロントシート11が退避完了状態にあるかどうかを判断し、すでに退避完了状態にある場合は、フロントシート11は動かさずにセカンドシート12をタンブル状態へ移行させるようにしてもよい。
(4)荷室モードへの移行時、フロントシートバック11bを前方へ回動させることに加えて、フロントシート11全体を前方へスライド移動させるようにしてもよい。
(5)上記実施形態では、1つの電子制御装置40が各シート11,12,13を制御する構成であったが、このようなハードウェア構成はあくまでも一例である。
例えば、フロントシート11用、セカンドシート12用およびサードシート13用としてそれぞれ個別に電子制御装置を設け、フロントシート11用の電子制御装置がフロントシート11の動作を制御し、セカンドシート12用の電子制御装置がセカンドシート12を制御し、サードシート13用の電子制御装置がサードシート13を制御するようにしてもよい。そして、各電子制御装置を有線又は無線のデータ通信ネットワークによってデータ通信可能に接続し、互いに自装置側の制御情報を他方側へ送信して電子制御装置間で情報を共有させることで、結果として、上記各実施形態で説明した各処理(図4、図6、図8、図10)が実現されるようにしてもよい。
(6)乗降モードの移行及び解除のための操作スイッチとして、上記実施形態では、乗降モード移行スイッチ23と乗降モード解除スイッチ24とがそれぞれ個別に設けられている例を示したが、同じ1つのスイッチにてこれら両スイッチの機能が実現されるようにしてもよい。例えば、スイッチのオン操作にて乗降モードに移行させた後、その乗降モードに移行された状態で同じスイッチが再び同じようにオン操作された場合に、乗降モードを解除させるようにしてもよい。荷室モードの移行及び解除のための操作スイッチについても同様である。
(7)その他、上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合させたりしてもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、同様の機能を有する公知の構成に置き換えてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。なお、特許請求の範囲に記載した文言のみによって特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本発明の実施形態である。
1…車両、2…シート調節装置、6…フロントリクライニングモータ、7…タンブル機構、7,9,22,32…回転センサ、8…スライドモータ、11…フロントシート、11a,12a,13a…シートクッション、11b,12b,13b…シートバック、12…セカンドシート、13…サードシート、16…タンブル機構、16a…回動軸、17…フロアロック、18…フロアロックリリースモータ、21…セカンドリクライニングモータ、23…乗降モード移行スイッチ、24…乗降モード解除スイッチ、31…サードリクライニングモータ、33…荷室モード移行スイッチ、34…荷室モード解除スイッチ、40…電子制御装置、41…制御部、42…入力回路、43…駆動回路、46…前倒しリミットスイッチ、47…フロアロックリミットスイッチ、51,52,53…回動軸、La…前傾軌跡、Lf…水平面。

Claims (8)

  1. 前後方向に複数のシートが配列された車両に搭載され、前記複数のシートのうち少なくとも特定の第1シート及びその第1シートより1つ前の第2シートの状態を調節するための車両用シート調節装置であって、
    前記第1シートに設けられ、当該第1シートのシートバックが前方への回動方向における所定の格納位置まで回動されて倒された前倒状態にされている状態で、当該第1シート全体を前方へ回動させることにより当該第1シートをタンブル状態にすることが可能に構成されたタンブル機構と、
    前記第1シートに対し、前記第1シートのシートバックを前記第1シートのシートクッションに対して相対的に回動させること、及び当該第1シートを前記前倒状態にさせ、且つ、前記タンブル機構を作動させることにより前記前倒状態にされた前記第1シートをさらに前記タンブル状態にすることが可能に構成された第1駆動部と、
    前記第2シートに対し、前記第2シートのシートバックを前記第2シートのシートクッションに対して相対的に回動させること、及び前記第2シートを前後方向に移動させること、の少なくとも一方を行うことが可能に構成された第2駆動部と、
    使用者により操作される操作部と、
    前記第1駆動部及び前記第2駆動部の動作を制御する制御部と、
    前記第1シートをフロアに固定することにより当該第1シートがタンブル状態になることを禁止し、当該固定が解除することにより前記第1シート12がタンブル状態になること許可するフロアロックと、
    前記第1シートが前記フロアロックによりフロアに固定されている場合にこれを検出する検出部とを備え、
    前記第1シートは、前記タンブル状態に移行された場合、手動にて前記タンブル状態から元の前記前倒状態に戻すことが可能に構成されており、
    前記制御部は、前記操作部が操作された場合に、
    前記第1駆動部を作動させて、前記第1シートに対して少なくとも前記第1シートのシートバックを前方へ回動させることにより、前記第1シートを特定の格納状態に移行させる第1シート格納処理と、
    前記第2駆動部を作動させて、前記第2シートに対して前記第2シートのシートバックを前方へ回動させること及び前記第2シートを前方へ移動させることのうち少なくとも一方を行わせる第2シート退避処理とを実行するように構成され、
    さらに、前記制御部は、
    前記第1シート格納処理及び前記第2シート退避処理の実行後、前記検出部によって前記第1シートがフロアに固定されたことが検出された場合に、
    前記第1駆動部を作動させて、前記第1シートに対して前記第1シートのシートバックを後方へ回動させることにより、そのシートバックを回動方向における復帰位置まで移動させる第1シート復帰処理と、
    前記第2駆動部を作動させて、前記第2シートに対して前記第2シートのシートバックを後方へ回動させること及び前記第2シートを後方へ移動させることの双方を行わせることにより前記第2シートを復帰状態に移行させる第2シート復帰処理と実行可能となるように構成されている、車両用シート調節装置。
  2. 請求項1に記載の車両用シート調節装置であって、
    前記操作部を第1の操作部として、前記第1の操作部とは別に設けられ、使用者により操作される第2の操作部を備え
    前記制御部は、
    前記第1シート格納処理及び前記第2シート退避処理の実行後、前記検出部によって前記第1シートがフロアに固定されたことが検出され、かつ、前記第2の操作部が操作された場合に、前記第1シート復帰処理及び前記第2シート復帰処理が実行可能となるように構成されている、車両用シート調節装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車両用シート調節装置であって、
    前記第1シートには、前記第1シートのシートバックが前方への回動方向における所定の格納位置まで回動されて倒された前倒状態にされている状態で、前記第1シート全体を前方へ回動させることにより前記第1シートをタンブル状態にすることが可能に構成されたタンブル機構が設けられており、
    前記第1駆動部は、前記第1シートを前記前倒状態にさせ、且つ、前記タンブル機構を作動させることにより前記前倒状態にされた前記第1シートをさらに前記タンブル状態にすることが可能に構成されており、
    前記制御部は、
    前記第1シート格納処理において、前記第1シートを、前記特定の格納状態としての前記タンブル状態に移行させ、
    前記第2シート退避処理において、前記第2シートに対し、前記第2シートのシートバックを前方へ回動させること及び前記第2シートを前方へ移動させることの双方を行わせる、
    車両用シート調節装置。
  4. 請求項に記載の車両用シート調節装置であって、
    前記制御部は、前記第2シート退避処理を、少なくとも前記第1シート格納処理によって前記第1シートが前記前倒状態にされるよりも前に開始し、前記第1シートが前記前倒状態にされた後、前記第1駆動部により前記タンブル機構が作動されて前記タンブル状態への移行が開始された後も前記第2シート退避処理を継続する、
    車両用シート調節装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の車両用シート調節装置であって、
    前記制御部は、前記操作部が操作された場合に、前記第2シートの状態が、前記第1シート格納処理の実行時に前記第1シートが前記第2シートに当接するような当接可能状態となっているか否かを判断する当接可能性判断処理を実行し、
    前記制御部は、前記当接可能性判断処理により前記第2シートの状態が前記当接可能状態であると判断した場合に、前記第2シート退避処理を実行する、
    車両用シート調節装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の車両用シート調節装置であって、
    前記特定の格納状態は、前記第1シートのシートバックが、前方への回動方向における所定の格納位置まで回動されて倒された状態であり、
    前記制御部は、前記第2シート退避処理の実行後、所定の戻りタイミングで、前記第2駆動部を作動させて、前記第2シートに対して前記第2シートのシートバックを後方へ回動させること及び前記第2シートを後方へ移動させることのうち少なくとも一方を行わせることにより、前記第2シートを復帰状態に移行させる、第2シート復帰処理を実行する、
    車両用シート調節装置。
  7. 請求項に記載の車両用シート調節装置であって、
    前記制御部は、
    前記第2シート退避処理において、前記第2シートに対し、前方への移動は行わせず、前記第2シートのシートバックを前方へ回動させ
    前記第2シート復帰処理において、前記第2シートに対し、後方への移動は行わせず、前記第2シートのシートバックを後方へ回動させる、
    車両用シート調節装置。
  8. 請求項1〜請求項の何れか1項に記載の車両用シート調節装置であって、
    前記第2シートは、前記車両の前記複数のシートのうち前から1列目のシートであり、
    前記第1シートは、前記車両の前記複数のシートのうち前から2列目のシートである、
    車両用シート調節装置。
JP2016106359A 2016-05-27 2016-05-27 車両用シート調節装置 Active JP6651987B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016106359A JP6651987B2 (ja) 2016-05-27 2016-05-27 車両用シート調節装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016106359A JP6651987B2 (ja) 2016-05-27 2016-05-27 車両用シート調節装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017210205A JP2017210205A (ja) 2017-11-30
JP6651987B2 true JP6651987B2 (ja) 2020-02-19

Family

ID=60475265

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016106359A Active JP6651987B2 (ja) 2016-05-27 2016-05-27 車両用シート調節装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6651987B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019137326A (ja) * 2018-02-14 2019-08-22 トヨタ紡織株式会社 乗物用シートシステム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017210205A (ja) 2017-11-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6690408B2 (ja) シート調節装置
JP5278268B2 (ja) シート装置
EP2287036B1 (en) Seat state changing apparatus
JP2017210204A (ja) 車両用シート調節装置
KR20130020847A (ko) 전자기계식 푸시 버튼 차량 시트 작동 기구
JP6112359B2 (ja) 車両用シート
US20100225151A1 (en) Vehicle seat actuation mechanism
JP6651987B2 (ja) 車両用シート調節装置
JP4580835B2 (ja) 車両用シートのシートバック前倒し機構
US20110042993A1 (en) Seat apparatus for vehicle
JP5291573B2 (ja) シート状態変更装置
JP2008230343A (ja) シート制御装置およびシート制御方法
JP7049184B2 (ja) 乗物用シートの制御方法
JP5418826B2 (ja) シート状態変更装置
JP2001270352A (ja) ウォークスルー用シート
JP7028584B2 (ja) シートスライド装置
JP3798356B2 (ja) 車両用シート
JP5448155B2 (ja) シート姿勢変更装置
JP4527698B2 (ja) シート装置
US20230049867A1 (en) Device for adjusting seat of vehicle
JP5481802B2 (ja) 車両用シート
KR20060055568A (ko) 차량의 착탈식 더블폴딩시트 틸팅장치
JP2022133710A (ja) 車両用シート装置
JP5291574B2 (ja) シート姿勢変更装置
JP2010018110A (ja) 車両用シート装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181127

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191023

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191209

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191224

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200106

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6651987

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250