JP6651832B2 - フィルム及び偏光板 - Google Patents
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Description
近年の液晶ディスプレイの大型化、高品質化が進むにしたがって、機械的強度や高温高湿環境下での安定性の向上が求められ、また、アルカリ処理による低分子材料のブリードアウトやヘイズ上昇による品質低下を避ける必要性が出てきた。さらに、上記アルカリ処理は高濃度のアルカリ液を使用するため、作業安全性、環境保全の上でも好ましいものではない。
例えば、特許文献1には、ポリカーボネート樹脂のような熱可塑性高分子のフィルムの少なくとも片面に、親水性高分子化合物と架橋性樹脂化合物とを含む混合物を塗工し、ついで熱処理することを特徴とする偏光子保護フィルムの製造方法が開示されている。しかし、この方法では、熱処理による硬化に通常数分の時間を要し、工程時間が長くなる、熱処理によるフィルムの変形収縮が発生するなどの問題があった。また、親水性高分子化合物を用いるために有機系のフィルムである基材フィルムとの密着性が不足しやすく、親水性高分子化合物中のOH基や架橋性樹脂化合物中の反応点などは吸水性能も高く、フィルム基材の保存状態ではアルミ袋等で水分遮断などが必要となる。さらに、親水性高分子化合物と架橋性樹脂化合物との混合時の安定性(ポットライフ)なども短いという問題があった。
また、本発明の第3の発明によれば、第2の発明において、前記脂肪族エポキシ樹脂がソルビトールポリグリシジルエーテル構造を有する樹脂であるフィルムが提供される。
また、本発明の第5発明によれば、第1〜4のいずれかの発明において、前記ウレタン系樹脂が、脂肪族ポリカーボネート骨格を有するフィルムが提供される。
さらに、本発明の第9の発明によれば、第8の発明において、前記接着剤が水系接着剤である偏光板が提供される。
前述の特許文献3では、フィルムの伸びや靱性が不足するという問題があったが、本発明のフィルムは、基材フィルムがポリカーボネート樹脂を主成分とする樹脂層からなるフィルムであることにより、薄膜化した際の破断などのライントラブルによる歩留り低下を抑制できる。また、コート層の形成にウレタン系樹脂とエポキシ樹脂系架橋剤を含有する水系ウレタン系樹脂組成物を用いることにより、ポリカーボネート樹脂を主成分とする樹脂層や接着剤層との密着性を更に向上させ、高温条件や高湿条件においても良好な密着性を維持できる。
本発明のフィルムで使用されるポリカーボネート樹脂を主成分とする樹脂層(以下、「本発明のポリカーボネート層」又は「ポリカーボネートフィルム」と称す場合がある。)は、ポリカーボネート樹脂を主成分とする。ここで主成分とは、層中の成分として、好ましくは50重量%以上、より好ましくは80重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上含むことをいう。ポリカーボネート層は、単層構成であっても多層構成であってもよく、多層の構成の場合、2層、3層構成以外にも本発明の要旨を超えない限り、4層又はそれ以上の多層であってもよく、特に限定されるものではない。
中でも、シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、アダマンタンジオール及びペンタシクロペンタデカンジメタノールを好適に例示することができる。これらの中でも、シクロヘキサンジメタノール又はトリシクロデカンジメタノールが経済性及び耐熱性などからより好ましい。特に、下記式(2)で表されるトリシクロデカンジメタノールに由来する構造単位を含有することが、経済性や耐熱性及び、光学特性とのバランスの点で、最も好ましい。
ポリカーボネート樹脂の還元粘度が低すぎると成形品の機械的強度が小さい可能性があり、大きすぎると、成形する際の流動性が低下し、生産性や成形性を低下させる傾向がある。
溶媒の通過時間t0、溶液の通過時間tから、下記式:
ηrel=t/t0
より相対粘度ηrelを求め、相対粘度ηrelから、下記式:
ηsp=(η−η0)/η0=ηrel−1
より比粘度ηspを求める。
比粘度ηspを濃度c(g/dl)で割って、下記式:
ηred=ηsp/c
より還元粘度(換算粘度)ηredを求める。
これらの紫外線吸収剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
かかる範囲で紫外線吸収剤を添加することにより、ポリカーボネート層表面への紫外線吸収剤のブリードやポリカーボネート層の機械特性低下を生じることなく、本発明のフィルムの耐候性を向上させることができる。
次に本発明におけるウレタン系樹脂とエポキシ樹脂系架橋剤を含有する水系ウレタン系樹脂組成物(以下、「ウレタン系コーティング組成物」と称す場合がある。)よりなるコート層(以下、「ウレタンコート層」と称す場合がある。)について説明する。
本発明においては、前述のポリカーボネートフィルムの少なくとも片面に、ウレタン系樹脂とエポキシ樹脂系架橋剤を含有する水系のウレタン系コーティング組成物を用いてウレタンコート層を形成することを必須の要件とする。
ウレタンコート層は、ポリカーボネートフィルムの一方の表面に設けてもよいし、両面に設けてもよい。ポリカーボネートフィルムの両面にウレタンコート層を設けることにより、ポリカーボネートフィルムの取り扱い性を効果的に改善できる。
本発明で用いるウレタン系樹脂としては、例えば、(1)1分子中に平均2個以上の活性水素を含有する成分(以下「成分(1)」と称す場合がある。)と(2)多価イソシアネート成分(以下「成分(2)」と称す場合がある。)とを反応させて得られるウレタン系樹脂;又は、上記成分(1)及び成分(2)をイソシアネート基過剰の条件下で、反応に不活性で水との親和性の大きい有機溶媒中でウレタン化反応させてイソシアネート基含有プレポリマーとし、次いで、該プレポリマーを中和し、鎖延長剤を用いて鎖延長し、水を加えて分散体とすることによって製造されるウレタン系樹脂;などが挙げられる。これらのウレタン系樹脂には酸構造(酸残基)を含有させてもよい。
ポリオール化合物として、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、ジプロピレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、トリシクロデカンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2−ジメチルプロパンジオールなどが挙げられる。
ポリエーテルポリオールとして、例えば、上記(1−1)のポリオール化合物のアルキレンオキシド付加物;アルキレンオキシドと環状エーテル(例えばテトラヒドロフランなど)との開環(共)重合体;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール−プロピレングリコールの共重合体;グリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール、ポリオクタメチレングリコールなどのグリコール類;などが挙げられる。
ポリエステルポリオールとして、例えば、アジピン酸、コハク酸、セバシン酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸等のジカルボン酸又はその無水物と、上記(1−1)で挙げたエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、ネオペンチルグリコールなどのポリオール化合物とを、水酸基過剰の条件で重縮合させて得られたものなどが挙げられる。より具体的には、例えば、エチレングリコール−アジピン酸縮合物、ブタンジオール−アジピン縮合物、ヘキサメチレングリコール−アジピン酸縮合物、エチレングリコール−プロピレングリコール−アジピン酸縮合物、或いはグリコールを開始剤としてラクトンを開環重合させたポリラクトンジオールなどが挙げられる。
ポリエーテルエステルポリオールとして、例えば、エーテル基含有ポリオール(例えば、前記(1−2)のポリエーテルポリオールやジエチレングリコール等)又は、これと他のグリコールとの混合物を上記(1−3)で例示したようなジカルボン酸又はその無水物に加えてアルキレンオキシドを反応させてなるものなどが挙げられる。より具体的には、例えば、ポリテトラメチレングリコール−アジピン酸縮合物などが挙げられる。
ポリカーカーボネートポリオールとしては、例えば、一般式HO−R−(O−C(O)−O−R)n−OH(ただし、式中、Rは炭素数1〜12の飽和脂肪酸ポリオール残基を示す。また、nは分子の繰り返し単位の数を示し、通常5〜50の整数である。)で示される化合物などが挙げられる。これらは、飽和脂肪族ポリオールと置換カーボネート(例えば、炭酸ジエチル、ジフェニルカーボネートなど)とを、水酸基が過剰となる条件で反応させるエステル交換法;前記飽和脂肪族ポリオールとホスゲンとを反応させるか、又は必要に応じて、その後さらに飽和脂肪族ポリオールを反応させる方法;などにより得ることができる。
エポキシ樹脂系架橋剤としては、分子内に2個以上のエポキシ基を有する多官能のエポキシ樹脂を用いることができる。これにより、架橋反応を進行させてウレタンコート層の機械的強度を効果的に向上させることができる。また、エポキシ樹脂系架橋剤が有する極性構造により接着力を向上させる作用も期待できる。
ウレタンコート層を形成するウレタンコーティング組成物は、上記のウレタン系樹脂及びエポキシ樹脂系架橋剤以外に、必要に応じて、本発明の目的を損なわない範囲で他の成分を含有していてもよい。
ウレタン系コーティング組成物は揮発性塩基を含有することが好ましい。
揮発性塩基は、揮発性を有する水溶性の塩基化合物であれば特に限定されない。なお、ここでいう塩基とはブレンステッド塩基のことである。
ウレタン系コーティング組成物は、三重結合の二つの隣接炭素原子にいずれも水酸基及びメチル基が置換されたアセチレングリコール及び/又はそのエチレンオキサイド付加物である非イオン系界面活性剤を含有していてもよい。このような非イオン系界面活性剤を含むことにより、未硬化状態のウレタン系コーティング組成物の発泡を抑制しつつ濡れ性を改善できるので、ポリカーボネートフィルムに塗布した際のはじきムラの発生を防止できる。
R3−C(CH3)(OR1)−C≡C−C(CH3)(OR2)−R4 …(i)
(式中、R1及びR2はそれぞれ独立して、−(CH2)m−Hを表す。mは0以上の整数を表し、0〜400が好ましく、0又は20〜100であることがより好ましく、40〜70であることが特に好ましい。R3及びR4はそれぞれ独立して、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられ、イソプロピル基が好ましい。)
かかる非イオン系界面活性剤としては、例えば、日信化学工業社製のサーフィノール104シリーズ、サーフィノール400シリーズなどを用いることができる。
なお、ここでウレタン系コーティング組成物中の全固形分とは、ウレタン系コーティング組成物中の溶剤以外の成分の合計に該当する。
ウレタン系コーティング組成物は、微粒子を含んでいてもよく、微粒子を含むことにより、形成されるウレタンコート層の表面に凹凸を形成し、これにより、巻回の際にウレタンコート層が他の層と接触する面積が小さくなり、その分だけウレタンコート層の表面の滑り性を向上させて、本発明のフィルムを巻回する際のシワの発生を抑制できる。
ウレタン系コーティング組成物は、本発明の効果を著しく損なわない限り、例えば、上記の非イオン系界面活性剤以外の界面活性剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、分散安定剤、揺変剤、酸化防止剤、消泡剤、増粘剤、分散剤、防曇剤、滑剤、染料、顔料、天然油、合成油、ワックスなどを含有していてもよい。なお、これらは、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
ウレタン系コーティング組成物は、通常、ウレタン系樹脂とエポキシ樹脂系架橋剤を必須成分とし、必要に応じて用いられる上記の任意成分を含む分散液として調製される。
ウレタン系コーティング組成物の調製に用いる溶剤(分散媒)としては、水及び/又は水溶性の溶剤、好ましくは水、特に好ましくはイオン交換水が挙げられる。
ウレタンコーティング組成物は、水、好ましくはイオン交換水を用いて前述のウレタン系樹脂、好ましくは水系ウレタン系樹脂、及びエポキシ樹脂系架橋剤、必要に応じて用いられるその他の成分を溶解ないし分散させることにより調製される。
ウレタンコート層は、ポリカーボネートフィルムの少なくとも片面に、上述のウレタン系コーティング組成物を塗布し、形成された塗膜を乾燥固化(硬化)させることにより形成される。
ウレタンコート層の膜厚は、本発明のフィルム及びこれを用いた本発明の偏光板の薄膜化とポリカーボネートフィルムの歪み(硬化収縮)防止や位相差への影響の観点から、10μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましく、3μm以下がさらに好ましい。また、接着強度の観点から、0.1μm以上が好ましく、0.2μm以上がより好ましく、0.3μm以上がさらに好ましい。上記範囲であれば、ポリカーボネート層と後述の水系接着剤の双方に対して良好な接着性を得ることができる。
本発明のフィルムの用途には特に制限はないが、透明性、寸法安定性、耐湿熱性に優れることから、特に、偏光板の偏光膜の保護フィルムとして好適に用いることができる。
接着剤としては、従来公知のものを使用することができ、例えば、ポリビニルアルコール系やウレタン化合物等の水系接着剤、アクリル系化合物やエポキシ系化合物、オキサゾリン化合物等の活性エネルギー線硬化系接着剤が挙げられる。中でも、偏光膜であるポリビニルアルコール(PVA)との接着性や、廃棄物等における環境安全性等の観点より、ポリビニルアルコール系等の水系接着剤が好ましい。
すなわち、本発明のフィルムを用いた本発明の偏光板は、第1の保護フィルム/接着剤層/偏光膜/接着剤層/第2の保護フィルムの層構成となり、本発明のフィルムは、これらのうち少なくとも一方の保護フィルムとして用いられる。
本発明のフィルムは、透明性、寸法安定性、耐湿熱性に優れ、偏光膜に対して密着性よく接着させることができることから、このような本発明のフィルムを用いた本発明の偏光板は、偏光膜の保護効果、機能維持性に優れ、テレビ、パソコン、デジタルカメラ、携帯電話等の液晶表示装置の偏光板として高品質な表示画面を実現することができる。
以下において、種々の物性等の測定及び評価は次のようにして行った。
PVA樹脂(日本合成(株)製、ゴーセネックスZ−200)10重量%の水溶液100gに対し、架橋剤(日本合成(株)製、SPM−02)0.3重量部を混合して水系接着剤を作製した。作製したコーティングフィルムのウレタンコート層を接着面側として、ウレタンコート層に水系接着剤を#24のバーコーターにより塗布し、二軸延伸PVAフィルム(日本合成(株)製、商品名:ボブロン、厚み:40μm)を貼り合わせて100℃、300秒で加熱、乾燥することにより評価用サンプルを作製した。このサンプルを幅20mmで切断した後、万能引張試験器(インテスコ社製、型式:200X)を用いて、テストスピード50mm/分によりT型剥離を実施した。その時の最大剥離強度(N/20mm幅)と安定部分の平均剥離強度(N/20mm幅)、更に剥離状態を初期接着性として評価した。
前記<PVAフィルムとの初期接着性の評価>において作製した評価サンプルを、恒温恒湿槽において85℃、85%RHの条件下に200時間放置した後に同様の剥離試験を実施した。
作製したコーティング組成物をテフロン(登録商標)シートに塗布し、100℃で60秒乾燥させることにより評価サンプルを作製した。このサンプルを動的粘弾性測定装置「DVE−V4」(レオロジー社製)を用いることにより動的粘弾性測定を実施し、周波数10Hz、昇温速度3℃/分で引張法により測定した150℃での弾性率から、下記基準により判定した。
○:150℃における弾性率が1.0MPa以上
×:150℃における弾性率が1.0MPa未満
コーティングに用いたフィルムからMDに幅6mmで切り出し、評価用サンプルとした。JIS K7161に準じて、評価用サンプルを試験速度200mm/分で引張試験を行い、その時の引張伸び率(%)を測定した。
コーティングに用いたフィルムについて、JIS K7128−2に準じて、評価用サンプルのMD方向の引裂強度(kg/cm)を測定した。
コーティングフィルムの作製に用いた基材フィルムは以下のようにして作製又は調達した。
特開2008−024919号公報に準じた方法により、ジヒドロキシ化合物であるイソソルビドに由来する構造単位とトリシクロデカンジメタノールに由来する構造単位のモル比率がイソソルビド/トリシクロデカンジメタノール=6/4で、ガラス転移温度が126℃であるポリカーボネート共重合体を得た。
前記ポリカーボネート共重合体を、φ65mm単軸押出機に投入し、220〜240℃のバレル設定温度にて溶融混練し、幅1350mmでリップギャップ0.7mmの口金(設定温度240℃)から押出した後、65℃に温調されたキャストロールにて巻き取ることにより厚み100μmのポリカーボネートフィルムを作製した。このポリカーボネートフィルムを、コロナ処理装置を用いて積算照射量1000W/m2でコロナ処理した後にMD方向を長手として100mm×200mmに切断した。
アクリルフィルムとして、PMMA樹脂(住友化学製、「スミペックMGSS」)を、φ65mm単軸押出機に投入し、220〜240℃のバレル設定温度にて溶融混練し、幅1350mmでリップギャップ0.7mmの口金(設定温度230℃)から押出した後、65℃に温調されたキャストロールにて巻き取ることにより厚み100μmのアクリルフィルムを作製した。このアクリルフィルムを、コロナ処理装置を用いて積算照射量1000W/m2でコロナ処理した後にMD方向を長手として100mm×200mmに切断した。
日本ゼオン社製「ZF14−100」(厚み100μm)を用いた。
水系ウレタン系樹脂「RU−40−350」(スタールジャパン(株)製、固形分(ウレタン系樹脂)40重量%、揮発性塩基:トリエチルアミン)100重量部に、エポキシ樹脂系架橋剤としてソルビトール型ポリグリシジルエーテル樹脂「CR−5L」(DIC社製)を1重量部配合し、希釈溶媒としてイオン交換水を用いて固形分濃度20重量%となるように配合した後に混合することによりウレタンコーティング組成物を作製した。このコーティング組成物をバーコーター#8を用いて前記ポリカーボネートフィルムにコーティングした後、100℃で1分乾燥させることによりポリカーボネートフィルム上に、表1に示す膜厚のウレタンコート層を形成してなる本発明のコーティングフィルムを作製した。このコーティングフィルムについて各種評価を実施した。
前記実施例1において、エポキシ樹脂架橋剤を5重量部に変更した以外は同様の手法によりコーティングフィルムを作製した。このコーティングフィルムについて各種評価を実施した。
前記実施例1において、エポキシ樹脂架橋剤を10重量部に変更した以外は同様の手法によりコーティングフィルムを作製した。このコーティングフィルムについて各種評価を実施した。
前記実施例2において、水系ウレタン系樹脂を水系ウレタン系樹脂「EX−RU−92−605」(スタールジャパン(株)製、固形分(ウレタン系樹脂)40重量%、揮発性塩基:トリエチルアミン)に変更した以外は同様の手法によりコーティングフィルムを作製した。このコーティングフィルムについて各種評価を実施した。
前記実施例1において、エポキシ樹脂架橋剤を用いなかったこと以外は同様の手法によりコーティングフィルムを作製した。このコーティングフィルムについて各種評価を実施した。
前記実施例1において、架橋剤をカルボジイミド系架橋剤「XR−5580」(スタールジャパン(株)製)0.5重量部に変更した以外は同様の手法によりコーティングフィルムを作製した。このコーティングフィルムについて各種評価を実施した。
前記比較例2において、カルボジイミド系架橋剤を3重量部に変更した以外は同様の手法によりコーティングフィルムを作製した。このコーティングフィルムについて各種評価を実施した。
前記比較例2において、カルボジイミド系架橋剤を5重量部に変更した以外は同様の手法によりコーティングフィルムを作製した。このコーティングフィルムについて各種評価を実施した。
前記実施例1において、架橋剤をオキサゾリン系架橋剤「エポクロスWS−500」(日本触媒(株)製)20重量部に変更した以外は同様の手法によりコーティングフィルムを作製した。このコーティングフィルムについて各種評価を実施した。
前記比較例5において、オキサゾリン系架橋剤を40重量部に変更した以外は同様の手法によりコーティングフィルムを作製した。このコーティングフィルムについて各種評価を実施した。
前記実施例2において、コーティングに用いたフィルムをアクリルフィルムに変更した以外は同様の手法によりコーティングフィルムを作製した。このコーティングフィルムについて各種評価を実施した。
前記実施例2において、コーティングに用いたフィルムをシクロオレフィンフィルムに変更した以外は同様の手法によりコーティングフィルムを作製した。このコーティングフィルムについて各種評価を実施した。
また、前記実施例2及び比較例7、比較例8におけるコーティングに用いたフィルムの評価結果及びコーティングフィルムの評価結果と形成したコート層の膜厚を表2に示した。表2中、ポリカーボネートフィルムは「PC」、アクリルフィルムは「アクリル」、シクロオレフィンフィルムは「COP」と記載する。
また、表2より明らかなように、コーティングに用いたフィルムをアクリルフィルム又はシクロオレフィンフィルムとした比較例7,8では、コーティングに用いたフィルムの引張伸び率が小さく、引裂強度も小さい。
Claims (9)
- 前記エポキシ樹脂系架橋剤が、多価アルコール由来の脂肪族エポキシ樹脂を含む請求項1に記載のフィルム。
- 前記脂肪族エポキシ樹脂が、ソルビトールポリグリシジルエーテル構造を有する樹脂である請求項2に記載のフィルム。
- 前記水系ウレタン系樹脂組成物中の前記エポキシ樹脂系架橋剤の含有量が、前記ウレタン系樹脂100重量部に対して0.1重量部以上、30重量部未満である請求項1〜3のいずれかに記載のフィルム。
- 前記ウレタン系樹脂が、脂肪族ポリカーボネート骨格を有する請求項1〜4のいずれかに記載のフィルム。
- 請求項1〜6のいずれかに記載のフィルムの前記コート層に接着剤層を介して偏光膜を接着してなる偏光板。
- 前記接着剤が水系接着剤である請求項7に記載の偏光板。
- 請求項7又は8に記載の偏光板を有する液晶表示装置。
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