JP6649715B2 - モータ制御装置及び洗濯機 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のモータ駆動回路と、各モータ駆動回路をそれぞれPWM制御する複数の制御回路とが同一の回路基板上に配置されているモータ制御装置,及び当該装置を備えてなる洗濯機に関する。
従来より、複数のモータを1つの制御回路でPWM(Pulse Width Modulation)制御して駆動する構成では、一方側で行われる電流検出値に対し、他方側の動作電流がノイズとなり影響を与えて誤作動(例えばエラー表示や異音の発生など)を生じることがある。このような誤作動を防止する技術として、例えば特許文献1がある。特許文献1では、複数のモータを駆動する複数のインバータ回路のPWM周期が同一又は整数倍となるようにキャリア信号振幅のピーク又はボトムにて同期させている。そして、各モータの相電流を検出するためにA/D変換を行うタイミングもPWM周期に同期させることで、一方の制御回路で行う電流検出に他方のPWMスイッチングがノイズとして影響することを回避している。
特許4682727号公報
しかしながら、特許文献1のように、複数のPWM制御の周期を同期させるには、それぞれに使用するクロック信号の発振器を共通にする必要がある。特許文献1とは異なり、複数のモータを複数の制御回路(例えばマイクロコンピュータ)でPWM制御する構成では、それぞれの制御回路にクロック発振器が搭載されているため、特許文献1の構成を適用することが困難である。
また、特許文献1と同様に、複数のモータを1つの制御回路で制御する場合には、当該制御回路に多数の出力ピンを設け、PWMタイマやA/D変換器を複数備える必要があり、選択肢が限られることになる。更に、基板の配線パターンについても、制御回路が1つであればグランドを1点に集中させるように配線するのが望ましい。しかしこの場合、使用するスイッチング素子の数が多くなるとグランド点までの配線距離が長くならざるを得ず、スイッチング動作で発生したノイズによる誤動作が発生し易くなる。
そこで、複数のPWM制御の周期が異なっていても、A/D変換にスイッチングノイズの影響が及ぶことを回避できるモータ制御装置,及び当該装置を備えてなる洗濯機を提供する。
実施形態のモータ制御装置によれば、複数のモータ駆動回路と、各モータ駆動回路をそれぞれPWM制御する複数の制御回路とが同一の回路基板上に配置されており、前記制御回路は、各モータの電流を、対応するモータ駆動回路に配置されているシャント抵抗の端子電圧をA/D変換して検出し、それぞれのモータ駆動回路によるスイッチング動作のタイミングと、前記A/D変換の実行タイミングとがA/D変換にノイズとして影響を及ぼす状態になると、少なくとも何れか1つ以上の制御回路がPWMキャリアの位相を変化させる。
第1実施形態であり、洗濯乾燥機における各モータの駆動制御系を概略的に示す図 ドラム式洗濯乾燥機の構成を示す縦断側面図 制御回路による処理の内容を、本実施形態の要旨に係る部分について示すフローチャート PWMキャリア位相の調整処理を説明するタイミングチャート ドラムモータの実電流波形及びそのA/D変換値と、コンプレッサモータの実電流波形とを示す図 図5に示すドラムモータの実電流波形について、ノイズ成分を抽出した波形を加えて示す図 図3に示す処理を実行した結果を示す図5相当図 特許文献1の動作を説明するタイミングチャート 特許文献1におけるグランド配線パターンをモデル的に示す図 本実施形態におけるグランド配線パターンをモデル的に示す図 第2実施形態であり、商用交流電源電圧のゼロクロス点の検出タイミングで実行される割込み処理を示すフローチャート
(第1実施形態)
以下、第1実施形態について図1乃至図12を参照して説明する。図2は、ドラム式洗濯乾燥機の構成を示す縦断側面図である。外箱1は前板と後板と左側板と右側板と底板と天板を有する中空状をなすものであり、外箱1の前板には貫通孔状の出入口2が形成されている。この外箱1の前板には扉3が装着されている。この扉3は使用者が前方から閉鎖状態および開放状態相互間で操作可能なもので、扉3の閉鎖状態では出入口2が閉鎖され、扉3の開放状態では出入口2が開放される。外箱1の内部には水受槽4が固定されている。この水受槽4は後面が閉鎖された円筒状をなすもので、軸心線CLが前から後に向けて下降する傾斜状態に配置されている。この水受槽4は前面が開口するものであり、扉3の閉鎖状態では扉3が水受槽4の前面を気密状態に閉鎖する。
水受槽4の後板には、水受槽4の外部に位置してドラムモータ5が固定されている。このドラムモータ5は速度制御可能なDCブラシレスモータからなり、ドラムモータ5の回転軸6は水受槽4の内部に突出している。この回転軸6は水受槽4の軸心線CLに重ねて配置されたものであり、回転軸6には水受槽4の内部に位置してドラム7が固定されている。このドラム7は後面が閉鎖された円筒状をなすもので、ドラムモータ5の運転状態で回転軸6と一体的に回転する。このドラム7の前面は水受槽4の前面を介して出入口2に後方から対向しており、ドラム7の内部には扉3の開放状態で前方から出入口2と水受槽4の前面とドラム7の前面を通して洗濯物が出し入れされる。
ドラム7には、複数の貫通孔8が形成されており、ドラム7の内部空間は複数の貫通孔8のそれぞれを通して水受槽4の内部空間に接続されている。このドラム7には複数のバッフル9が固定されている。これら複数のバッフル9のそれぞれはドラム7が回転することに応じて軸心線CLを中心に円周方向へ移動するものであり、ドラム7内の洗濯物は複数のバッフル9のそれぞれに引掛かりながら円周方向へ移動した後に重力で落下することで撹拌される。
外箱1の内部には、給水弁10が固定されている。この給水弁10は入口および出口を有するものであり、給水弁10の入口は水道の蛇口に接続されている。この給水弁10は給水弁モータ11(図2参照)を駆動源とするものであり、給水弁10の出口は給水弁モータ11の回転量に応じて開放状態および閉鎖状態相互間で切換えられる。この給水弁10の出口は、注水ケース12に接続されており、給水弁10の開放状態では水道水が給水弁10を通して注水ケース12内に注入され、給水弁10の閉鎖状態では水道水が注水ケース12内に注入されない。この注水ケース12は外箱1の内部に水受槽4より高所に位置して固定されたものであり、筒状の注水口13を有している。この注水口13は水受槽4の内部に挿入されており、給水弁10から注水ケース12内に注入された水道水は注水口13から水受槽4の内部に注入される。
水受槽4には、最底部に位置して排水管14の上端部が接続されており、排水管14には排水弁15が介在されている。この排水弁15は排水弁モータ16(図2参照)を駆動源とするものであり、排水弁モータ16の回転量に応じて開放状態および閉鎖状態相互間で切換えられる。この排水弁15の閉鎖状態では注水口13から水受槽4内に注入された水道水が水受槽4内に貯留され、排水弁15の開放状態では水受槽4内の水道水が排水管14を通して水受槽4の外部に排出される。
外箱1の底板には、水受槽4の下方に位置してメインダクト17が固定されている。このメインダクト17は前後方向へ指向する筒状をなすものであり、メインダクト17の前端部には前ダクト18の下端部が接続されている。この前ダクト18は上下方向へ指向する筒状をなすものであり、前ダクト18の上端部は水受槽4の内部空間に水受槽4の前端部で接続されている。メインダクト17の後端部にはファンケーシング19が固定されている。このファンケーシング19は貫通孔状の吸気口20および筒状の排気口21を有するものであり、ファンケーシング19の内部空間は吸気口20を介してメインダクト17の内部空間に接続されている。
ファンケーシング19には、ファンケーシング19の外部に位置してファンモータ22が固定されている。このファンモータ22はファンケーシング19の内部に突出する回転軸23を有するものであり、回転軸23にはファンケーシング19の内部に位置してファン24が固定されている。このファン24は軸方向から空気を吸込んで径方向へ吐出する遠心式のものであり、ファンケーシング19の吸気口20はファン24にファン24の軸方向から対向し、ファンケーシング19の排気口21はファン24にファン24の径方向から対向している。
ファンケーシング19の排気口21には、後ダクト25の下端部が接続されている。この後ダクト25は上下方向へ指向する筒状をなすものであり、後ダクト25の上端部は水受槽4の内部空間に水受槽4の後端部で接続されている。これら後ダクト25とファンケーシング19とメインダクト17と前ダクト18と水受槽4は水受槽4の内部空間を始点および終点のそれぞれとする環状の循環ダクト26を構成するものであり、扉3の閉鎖状態でファンモータ22が運転されている場合にはファン24が一定方向へ回転することに基づいて水受槽4内の空気が前ダクト18内からメインダクト17内を通してファンケーシング19内に吸引され、ファンケーシング19内から後ダクト25内を通して水受槽4内に戻される。
外箱1の内部には、コンプレッサ(圧縮機)27が固定されている。このコンプレッサ27は循環ダクト26の外部に配置されたものであり、冷媒を吐出する吐出口および冷媒を吸込む吸込口を有している。このコンプレッサ27はコンプモータ28(図2参照)を駆動源とするものであり、コンプモータ28は速度制御可能なDCブラシレスモータから構成されている。
メインダクト17の内部には、コンデンサ(凝縮器)29が固定されている。このコンデンサ29は空気を加熱するものであり、蛇行状に曲折する1本の冷媒管30の外周面に板状をなす複数の加熱フィン31のそれぞれを接触状態で固定することから構成されている。このコンデンサ29の冷媒管30はコンプレッサ27の吐出口に接続されており、コンプモータ28の運転状態ではコンプレッサ27の吐出口から吐出された冷媒がコンデンサ29の冷媒管30内に進入する。
図1は、ドラムモータ5,ファンモータ22及びコンプモータ28の駆動制御系を概略的に示すものである。インバータ回路34(モータ駆動回路)は、6個のIGBT(スイッチング素子)35a〜35fを三相ブリッジ接続して構成されており、各IGBT35a〜35fのコレクタ−エミッタ間には、フライホイールダイオード36a〜36fが接続されている。インバータ回路34の各相出力端子は、ドラムモータ5の各相巻線に接続されている。
下アーム側のIGBT35d、35e、35fのエミッタは、シャント抵抗37u、37v、37wを介してグランドに接続されている。また、IGBT35d、35e、35fのエミッタとシャント抵抗37u、37v、37wとの共通接続点は、制御回路(マイクロプロセッサ,マイクロコンピュータ)42Aの入力端子に接続されている。
制御回路42Aの内部では、図示しないが、オペアンプなどを含んで構成されレベルシフト回路により、シャント抵抗37u〜37wの端子電圧を増幅すると共にその増幅信号の出力範囲が正側に収まるように(例えば、0〜+3.3V)バイアスを与える。また制御回路42Aには、インバータ回路34の上下アームが短絡した場合に回路の破壊を防止するために過電流検出を行なう機能がある。
そして、ファンモータ22に対しては、同様に構成されるインバータ回路38(モータ駆動回路)及びシャント抵抗39(u,v,w)が配置され、コンプモータ28に対しては、インバータ回路40(モータ駆動回路)及びシャント抵抗41(u,v,w)が配置されている。インバータ回路38及び40の制御は、もう1つの制御回路42B(マイクロプロセッサ,マイクロコンピュータ),短絡制御手段)によって行われ、制御回路42A,42Bは、シリアル通信による双方向通信が可能となっている。
制御回路42A,42Bには、それぞれセラミック又は水晶発振子53A,53Bが接続されており、それらは、制御回路42A,42Bに内蔵されている発振回路に接続されている。一例として、制御回路42Aは12.5MHzの発振信号を内部で8逓倍して100MHzのクロックで動作しており、制御回路42Bは8MHzの発振信号を内部で8逓倍して64MHzのクロックで動作している。
インバータ回路34,38,40の入力側には、駆動用電源回路43が接続されている。駆動用電源回路43は、100Vの交流電源に対し、一端側にリアクトル(誘導性リアクタ)44を介して接続され、ダイオードブリッジで構成される全波整流回路45と、全波整流回路45の出力側に直列接続された2個のコンデンサ46a、46bとを備えている。コンデンサ46a、46bの共通接続点は、全波整流回路45の入力端子の一方に接続されている。駆動用電源回路43は、後述するリアクトル44を用いた昇圧動作を行わない場合には、100Vの交流電源を倍電圧全波整流し、約280Vの直流電圧をインバータ回路34等に供給する。
全波整流回路45の入力端子には、同様にダイオードブリッジで構成されるもう1つの全波整流回路47が並列に接続されており、全波整流回路47の出力端子間には、IGBT48が接続されている。IGBT48のオンオフ制御は、制御回路42Bが行う。また、全波整流回路45の入力端子には、商用交流電源電圧のゼロクロス点を検出するゼロクロス点検出回路54が接続されており、ゼロクロス点検出回路54の出力端子は、制御回路42A,42Bの割込み信号入力端子に接続されている。
インバータ回路34,38の入力端子間には、それぞれ抵抗49a及び49bの直列回路、抵抗50a及び50bの直列回路が接続されており、それぞれの共通接続点は、制御回路42A,42Bの入力端子に接続されている。制御回路42A,42Bは、上記各共通接続点の電圧を参照することで、インバータ回路34,38に入力される駆動電源電圧を検知する。
また、ドラムモータ5に対しては、ロータ位置を検出するため、例えばホールICなどで構成される位置センサ51(u,v,w)が配置されており、位置センサ51が出力するセンサ信号は、制御回路42Aに与えられている。また、交流電源とリアクトル44との間には、例えば電流トランス(CT)などからなる電流センサ52が介挿されており、電流センサ52が出力するセンサ信号は、制御回路42Bに与えられている。
制御回路42A,42Bは、モータ5,22,28の各相巻線に流れる電流を検出し、その電流値に基づいて2次側の回転磁界の位相θ及び回転角速度ωを推定すると共に、三相電流を直交座標変換及びdq(direct-quadrature) 座標変換することで励磁電流成分Id、トルク電流成分Iqを得る。そして、制御回路42A,42Bは外部より速度指令が与えられると、推定した位相θ及び回転角速度ω並びに電流成分Id、Iqに基づいて電流指令Idref 、Iqref を生成し、それを電圧指令Vd、Vqに変換すると直交座標変換及び三相座標変換を行なう。最終的には、駆動信号がPWM信号として生成され、インバータ回路34,38,40を介してモータ5,22,28の各相巻線に出力される。
以上の構成において、インバータ回路34,制御回路42A及び42B,駆動用電源回路43,リアクトル44,整流回路47,IGBT48は、駆動装置60を構成している。また、少なくともインバータ回路34,38及び40並びに制御回路42A及び42Bは、同一の回路基板上に搭載されている。
次に、本実施形態の作用について図3から図10も参照して説明する。図8は特許文献1に開示されている技術であり、複数のインバータ回路(第1,第2モータ回路)におけるPWM出力周期とA/D変換タイミングとの同期をとることで、A/D変換値に対するノイズの影響を低減している。すなわち、制御回路がA/D変換を行うタイミングと、PWM信号に基づいてインバータ回路を構成するIGBTがスイッチング動作(ターンオン,ターンオフ)するタイミングとが重なることを回避している。
図5は図8と同じ条件で、本実施形態の構成である2つの制御回路42A及び42Bにより、ドラムモータ5(図中のDDモータ)とコンプモータ28とをそれぞれのインバータ回路34,40で駆動した場合の、ドラムモータ5側のA/D変換値ノイズ波形を示す。PWM搬送波は脱水モータ側が15.6kHz,コンプモータ28側が7.8kHzで2:1の関係である。しかしながら、制御回路42A,42Bにそれぞれ接続されている発振子53A,53Bが固有の誤差を持っているため、PWM周期の相互関係が徐々にずれた結果、周期的にA/D変換値のノイズが多くなる現象が発生している期間を捉えている。
また、そのノイズ量は、図6に示すように、1回前のA/D変換値との差分を計算することでモータ電流値を消去して、ノイズ成分だけを抽出することができる(ノイズ抽出波形)。これにより、ノイズ量の大小判定が可能になる。
図3は、制御回路42Aによる処理の内容を、本実施形態の要旨に係る部分について示すフローチャートであり、128μs毎に実行される割り込み処理である。まず、制御回路42Aはドラムモータ5の各相電流をA/D変換してサンプリングし(S1)、サンプリングした各相電流に基づいてベクトル制御処理を行う(S2)。
次に、例えばU相電流について今回サンプリングした電流と前回サンプリングした電流との差分値を計算し(S3)、その差分値の絶対値を、例えばアキュムレータ等を用いて加算する(S4)。加算回数が20回に達しなければ(S5;NO)処理を終了してメインルーチン(図示せず)にリターンする。
ステップS4における加算回数が20回に達すると(S5;YES)、累積された加算値を加算回数で除して平均値を計算する(S6)。そして、前回の判定時から50ms経過していることを条件として、前記平均値が0.3A以上か否かを判断する(S7)。ここで、「前回の判定時から50ms経過していること」を条件としているのは、例えば図6において発生しているノイズの周期は200ms程度である。これに対して、前回の判定時から例えば50msのような短時間内に再度のノイズの発生を捉えた場合は、誤検出の可能性極めて高いからである。
ステップS7において平均値が0.3A未満であれば(NO)処理を終了してメインルーチンにリターンする。一方、平均値が0.3A以上であれば(YES)PWM信号の出力を一旦停止し(S8)、PWMキャリアの位相を半周期ずらしてPWM信号の出力を再開する(S9)。ここでのPWMキャリアの位相を半周期ずらす処理は、具体的には制御回路42AがPWMキャリアを出力するためのカウンタに、半周期に相当するカウンタ値を書き込むことで行う。
以上の処理により、図4の上段側に示すPWM信号に基づくインバータ回路40におけるスイッチング動作が、図4の下段側に示す、制御回路42Aが行う電流のA/D変換処理にノイズとして影響を及ぼす状態になると(S7;YES)、制御回路42AがPWM信号の出力を一旦停止し(S8)、PWMキャリアの位相を半周期ずらして出力を再開する(S9)。これにより、制御回路42AがA/D変換行うタイミングとインバータ回路40側でスイッチング動作が行われるタイミングとが重複しなくなり、A/D変換処理に影響を及ぼす状態が解消される。その結果、図7に示すように、ノイズ抽出波形の振幅が低減されている。
ここで、図9は、特許文献1のように、2つのモータ(1,2)に対応する駆動回路であるIPM(Intelligent Power Module:1,2)を1つのマイコン(制御回路)で制御する構成について、シャント抵抗周りのグランド配線パターンをモデル的に示している。この場合、全てのグランド配線を1点に集中させようとすれば配線が長くなるため、グランド点との電位差が大きくなり、誤動作が発生する可能性がより高くなる。
これに対して図10は、本実施形態のように2つのマイコンで制御する場合であり、それぞれのグランドが独立しているので(図中に示す丸数字の1,2)、シャント抵抗周りのグランド配線が短くなりインダクタンスが減少し、誤動作が発生する可能性がより低くなる。また、スイッチング時に当該部分で発生するノイズも減少する。
以上のように本実施形態によれば、インバータ回路34,38及び40と、制御回路42A及び42Bとを同一の回路基板上に配置し、制御回路42A及び42Bは、各モータ5,22及び28の電流を、対応するインバータ回路34,38及び40に配置されているシャント抵抗37,39及び41の端子電圧をA/D変換して検出する。そして、インバータ回路40がスイッチング動作するタイミングと制御回路42AがA/D変換を行うタイミングとが一致することを回避するため、制御回路42AがPWMキャリアの位相を変化させる。
したがって、制御回路42A,42BそれぞれのPWM周期が異なっていても、スイッチングノイズによる相互干渉を減少させることができる。また、制御回路42A,42Bがそれぞれ実行するA/D変換のグランドを分けることができるので、グランドの配線長を短くでき、スイッチング時のノイズ発生を低減して、インバータ回路34,38及び40と、これらのゲート駆動回路及び保護回路等を含むIPMの誤動作を防ぐことができる。加えて、制御回路42A,42Bに使用するマイコンは小型のものでも良いので、設計時における部品の選択肢が増加する。
(第2実施形態)
以下、第1実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、異なる部分について説明する。図11は、図1に示すゼロクロス点検出回路54が商用交流電源電圧のゼロクロス点を検出することで、制御回路42Aに前記検出信号の立下りエッジが入力される毎に実行される割り込み処理である。制御回路42Aは、当該処理を初回に実行する場合は(S11;YES)、内蔵されているクロックの分周タイマを起動して割込み間隔の計測を開始し(S22)、処理を終了してリターンする。
割り込み処理が2回目以降になると(S11;NO)、続いて当該処理が10回目に到達したか否かを判断し(S12)、10回目に到達していなければ(NO)処理を終了してリターンする。割り込み処理が10回目に到達すると(YES)計測を終了し(S13)、タイマ値を読み出す(S14)。そして、タイマ値が183ms相当値以上か否かを判断し(S15)、183ms相当値以上であれば交流電源周波数が50Hzの地区であると判別する(S16)。この場合、更にタイマ値が195ms〜205msの範囲にあるか否かを判断し(S17)、前記範囲内にあれば(YES)制御回路42Aのクロックより生成したPWMキャリアの周期を補正する(S18)。
また、ステップS15において、タイマ値が183ms相当値未満であれば(NO)交流電源周波数が60Hzの地区であると判別する(S19)。この場合、更にタイマ値が162ms〜173msの範囲にあるか否かを判断し(S20)、前記範囲内にあれば(YES)ステップS18に移行する。尚、ステップS19,S20における判断は、商用交流電源周期の監視に相当する。
ステップS18における補正値(補正係数)は、各地区毎に以下のように決定する。
50Hz地区:補正値=(タイマ値)/200ms
60Hz地区:補正値=(タイマ値)/167ms
尚、ステップS17,S20で(NO)と判断した場合は、補正値を「1」とする(S21)。そして、このように決定した補正値を、キャリア波周期を設定するタイマ値に対して乗じることでキャリア周期の調整を行う。
すなわち、ステップS14で得られるタイマ値は、交流電源周期の10倍相当値であるから、50Hz,60Hzに対応する正確な値はそれぞれ200ms,167ms相当値である。したがって、タイマ値が正確であればステップS18における補正値は「1」となり実質的に調整は行われず、誤差があれば「1」以外の値となってタイマ値が調整される。
また、ステップS17,S20で(NO)と判断するケースは、タイマによる交流電源周波数のカウント値が、調整を行う前提とする許容範囲を超えている状態である。したがって、そのような結果に基づいて調整を行うことを回避するため、補正値を「1」に設定している。
以上のように第2実施形態によれば、制御回路42Aは、商用交流電源周期を利用して、PWMキャリアの周期を調整するようにした。すなわち、商用交流電源周期は比較的安定しているので、その周期に基づけばキャリア周期の調整を正確に行うことができる。この場合、制御回路42Aは、商用交流電源周期を監視し、その周期が許容範囲を超えていると判断すると調整を停止する。これにより、制御回路42Aが監視している商用交流電源周期が許容範囲を超えた場合に、誤った調整を行うことを回避できる。
(その他の実施形態)
制御回路42B側が、PWMキャリアの位相を変化させても良い。
PWMキャリアの位相を変化させる際にPWM信号の出力を再開する時間は、キャリア周期の1/2に限ることなく、個別の設計に応じて適宜変更すれば良い。
半導体スイッチング素子は、IGBTに限ることなく、バイポーラトランジスタやMOSFETを用いても良い。
乾燥機能を持たない洗濯機に適用しても良い。また、洗濯機以外のモータに適用しても良い。
制御回路の動作クロック周波数や、割込み処理の周期などは一例であり、個別の設計に応じて適宜変更すれば良い。
第1実施形態のステップS6での平均値を求めるための、ステップS5における回数の設定も、適宜変更して良い。
また、第2実施形態におけるステップS15,S17,S20のタイマ値は、ステップS12における回数の設定や、許容範囲をどの程度に設定するかに応じて変更すれば良い。
3つ以上の制御回路がPWM制御する場合には、ノイズの影響を回避するため2つ以上の制御回路がPWMキャリアの位相を変化させても良い。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
図面中、5はドラムモータ、7はドラム、22はファンモータ、27はコンプレッサ、28はコンプモータ、42は制御回路、34,38,40はインバータ回路(モータ駆動回路)、60は駆動装置を示す。

Claims (6)

  1. 複数のモータ駆動回路と、各モータ駆動回路をそれぞれPWM制御する複数の制御回路とが同一の回路基板上に配置されており、
    前記制御回路は、各モータの電流を、対応するモータ駆動回路に配置されているシャント抵抗の端子電圧をA/D変換して検出し、
    それぞれのモータ駆動回路によるスイッチング動作のタイミングと、前記A/D変換の実行タイミングとがA/D変換にノイズとして影響を及ぼす状態になると、少なくとも何れか1つ以上の制御回路がPWMキャリアの位相を変化させるモータ制御装置。
  2. 前記制御回路は、少なくとも何れか1つ以上の電流検出値に基づいてPWMキャリアの位相を変化させる請求項1記載のモータ制御装置。
  3. 前記制御回路は、PWM信号の出力を停止すると、キャリア周期の1/2の時間が経過した後にPWM信号の出力を再開することでPWMキャリアの位相を変化させる請求項1記載のモータ制御装置。
  4. 前記制御回路は、商用交流電源周期を利用して、キャリア周期を調整する請求項1記載のモータ制御装置。
  5. 前記制御回路は、商用交流電源周期を監視し、前記周期が許容範囲を超えていると判断すると、前記調整を停止する請求項4記載のモータ制御装置。
  6. 前記複数のモータと、請求項1から5の何れか一項に記載のモータ制御装置とを備える洗濯機。
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