JP6646814B2 - 水素生成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、都市ガスやLPGなどの炭化水素系の原料ガスを改質して、燃料電池発電装置の燃料ガス等に適用可能な水素リッチな改質ガスを生成する水素生成装置に関する。
従来の水素生成装置としては、全体形状が円筒形状で、その中心部にバーナを備えた加熱部が配設され、加熱部の周囲に改質触媒を充填した改質部と、一酸化炭素(CO)変成触媒を充填した変成部と、一酸化炭素(CO)除去触媒を充填したCO除去部を軸心方向に配列されている水素生成装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
この水素生成装置において、都市ガスやLPGなどの原料ガスと水を、加熱部の周囲に設けた蒸発部に導入する。水は加熱部からの熱などにより蒸発して水蒸気となり、原料ガスと水蒸気が改質部に供給される。改質部において、改質触媒の働きで水蒸気改質反応によって、原料ガスと水蒸気からCOを含んだ水素含有ガスを生成する。この反応は吸熱反応であり、加熱部からの熱によって反応が促進される。
改質部より送出された水素含有ガスは、変成部に流入する。変成部において、CO変成触媒の働きで、水素含有ガス中のCOが低減される。その後、水素含有ガスは空気混合流路に送出され、酸素を含んだ空気が混合される。空気を混合された水素含有ガスは、CO除去部に送出される。CO除去部において、CO除去触媒の働きで、COが更に低減される。
CO除去部においては、以下に示す化学反応により一酸化炭素COが除去される。
2CO+O → 2CO
このとき、空気中の酸素と水素含有ガスに含まれるCOがほぼ均一に混合されている必要がある。そのため空気混合流路において、流路を長くとったり、絞り穴を設けたりして混合を促進する手法がとられる。
また、空気混合流路では更に、変成部から流入した水素含有ガスの温度(例えば200℃)をCO除去触媒の反応に適した温度(例えば150℃)に冷却する必要がある。冷却の方法として、例えば、蒸発部との熱交換により水素含有ガスを冷却する。
図4は、特許文献1に記載の水素生成装置の要部構成の縦断面図である。また図5は、図4のB−B断面図である。図4と図5において、白抜きの矢印は変成後の水素含有ガスの流れ、黒塗りの矢印は空気の流れ、破線ハッチングの矢印は混合ガスの流れを、それぞれ示している。
図4において、変成部101とCO除去部102とを接続する空間が空気混合空間103である。空気混合空間103は仕切り板104により外周流路105および内周流路106に分割されている。
側面壁に接続された空気導入口107から流入する、酸素を含む空気が、空気混合空間103に流入する。また、変成部101でCOを低減されて低濃度のCOを含む水素含有ガスは、ガス流入穴108から空気混合空間103に流入する。空気と水素含有ガスは外周流路105に流入すると、互いに垂直方向に衝突し、拡散され、混合を開始する。
その後、外周流路105を半周した混合ガスは、仕切り板104の側面に空けられた側面穴109を通過して内周流路106に流入する。混合ガスは内周流路106に入り、更に半周し、ガス流出穴110を通り、冷却流路111に流入する。外周流路105と内周流路106を通る間にガスは混合され、冷却流路111に流入する時点ではほぼ均一になっている。
その後、蒸発部112を流れる、水を含んだ原料ガスとの間で混合ガスは熱交換により冷却され、冷却流路出口111aから、第2隔壁118方向に向かって水平方向に吹き出される。水平方向に吹き出された混合ガスは、ヘッダー流路119内で加熱され、第2隔壁118に衝突した後、第2隔壁118に沿って上方に流れることで、CO除去部102に流入し、COをほぼ完全に除去(例えば、CO濃度10ppm以下)される。
仕切り板104は、プレス加工により一体加工が可能な形状をしている。組立時において、下面接触部113と上面接触部114、および、内側接触部115は溶接などを行わない当て止め構成となっている。そのため、低コストかつ製造工数の少ない構成であり、圧力損失を高めることなく十分な距離の混合流路を確保し、高い混合性能を発揮することができる。
特許第5958721号公報
しかしながら、従来の構成では、空気混合空間103、内周流路106を経て混合された空気と水素含有ガスは、冷却流路出口111aから第2隔壁118方向に向かって水平方向に吹き出される為、混合ガスがヘッダー流路119内に留まる時間が長くなり、周囲との熱交換により温度が上昇する。
そして、温度が上昇した混合ガスが第2隔壁118に衝突した後に、第2隔壁118に沿って上方に流れることで、CO除去部102内のCO除去触媒は、第2隔壁118側の温度が高く、第1隔壁117側の温度が低いという温度分布バラツキが発生するという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するものであり、CO除去触媒が最適な温度で働くように、CO除去部内のCO除去触媒の温度分布バラツキを小さく抑制した水素生成装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の水素生成装置は、燃焼排ガスを排出する加熱部と、前記加熱部の外周を囲む燃焼筒と、前記燃焼筒の外周を囲む加熱部隔壁と、前記加熱部隔壁の外周を囲む第1隔壁と、前記第1隔壁の外周を囲む第2隔壁と、前記燃焼筒と前記加熱部隔壁との間に形成され上方に前記燃焼排ガスを流す燃焼ガス流路と、前記加熱部隔壁と前記第1隔壁との間の上部に形成され前記加熱部隔壁を介して伝わる熱で原料ガスと水を加熱して前記水を蒸発させる蒸発部と、前記加熱部隔壁と前記第1隔壁との間の下部に改質触媒を充填して形成され前記加熱部隔壁を介して伝わる熱で原料ガスと水蒸気との混合ガスから改質反応でCOを含んだ水素含有ガスを生成する改質部と、前記第1隔壁と前記第2隔壁との間の下部に形成され前記改質部から流出した前記水素含有ガスを上方に流すリターン流路と、前記第1隔壁と前記第2隔壁との間の中部に変成触媒を充填して形成され前記改質部から流出した前記水素含有ガスのCOの濃度を変性反応で低減す
る変成部と、前記第1隔壁と前記第2隔壁との間の上部にCO除去触媒を充填して形成され、前記変成部から流出し空気と混合された前記水素含有ガスのCOの濃度を選択酸化反応で更に低減するCO除去部と、前記変成部と前記CO除去部と前記第1隔壁と前記第2隔壁とで囲まれた空間を内周側空間である第2流路と外周側空間とに区画し上端部が前記第1隔壁に固定される筒状の空気混合筒と、内周側端部が前記空気混合筒に固定され外周側端部が前記第2隔壁に固定され前記外周側空間を外周側上部空間であるヘッダー流路と外周側下部空間である第1流路とに区画するドーナツ盤形状の区画部材と、前記第1流路に空気を供給する空気供給管と、を備え、前記空気混合筒は、前記燃焼筒を挟んで前記空気供給管の先端と対向する位置で前記第1流路の空気と混合された前記水素含有ガスを前記第2流路に流入させる第2流路への入口と、前記空気混合筒の前記上端部に向かうにしたがって前記空気混合筒の径が小さくなるように傾斜する傾斜部と、前記傾斜部に円周方向に複数設けられ前記第2流路の空気と混合された前記水素含有ガスを前記ヘッダー流路に斜め上方に流出させる吹き出し穴と、を有したものである。
これによって、第2流路の空気と混合された水素含有ガスが斜め上方に向かって流出されることにより、CO除去部の第1隔壁と第2隔壁の中心部に水素含有ガスを導くことができる。従って、ヘッダー流路内に留まる時間が短くなることで、周囲との熱交換の時間が短くなり、水素含有ガスの温度上昇が抑制されるとともに、CO除去部の第1隔壁から第2隔壁にかけての径方向の温度分布バラツキを小さく抑制することができる。
本発明の水素生成装置によれば、CO除去部内のCO除去触媒の温度分布バラツキを小さく抑制でき、CO除去触媒が最適な温度で働き、効率よくCO濃度が低減された水素含有ガスを生成することができる。
本発明の実施の形態1に係る水素生成装置の構成を示す縦断面図 本発明の実施の形態1に係る水素生成装置の空気供給管の出口の形状を示す斜視図 図1のA−A断面図 従来の水素生成装置の要部構成を示す縦断面図 図4のB−B断面図
第1の発明は、燃焼排ガスを排出する加熱部と、前記加熱部の外周を囲む燃焼筒と、前記燃焼筒の外周を囲む加熱部隔壁と、前記加熱部隔壁の外周を囲む第1隔壁と、前記第1隔壁の外周を囲む第2隔壁と、前記燃焼筒と前記加熱部隔壁との間に形成され上方に前記燃焼排ガスを流す燃焼ガス流路と、前記加熱部隔壁と前記第1隔壁との間の上部に形成され前記加熱部隔壁を介して伝わる熱で原料ガスと水を加熱して前記水を蒸発させる蒸発部と、前記加熱部隔壁と前記第1隔壁との間の下部に改質触媒を充填して形成され前記加熱部隔壁を介して伝わる熱で原料ガスと水蒸気との混合ガスから改質反応でCOを含んだ水素含有ガスを生成する改質部と、前記第1隔壁と前記第2隔壁との間の下部に形成され前記改質部から流出した前記水素含有ガスを上方に流すリターン流路と、前記第1隔壁と前記第2隔壁との間の中部に変成触媒を充填して形成され前記改質部から流出した前記水素含有ガスのCOの濃度を変性反応で低減する変成部と、前記第1隔壁と前記第2隔壁との間の上部にCO除去触媒を充填して形成され、前記変成部から流出し空気と混合された前記水素含有ガスのCOの濃度を選択酸化反応で更に低減するCO除去部と、前記変成部と前記CO除去部と前記第1隔壁と前記第2隔壁とで囲まれた空間を内周側空間である第2流路と外周側空間とに区画し上端部が前記第1隔壁に固定される筒状の空気混合筒と、内周側端部が前記空気混合筒に固定され外周側端部が前記第2隔壁に固定され前記外周側空
間を外周側上部空間であるヘッダー流路と外周側下部空間である第1流路とに区画するドーナツ盤形状の区画部材と、前記第1流路に空気を供給する空気供給管と、を備え、前記空気混合筒は、前記燃焼筒を挟んで前記空気供給管の先端と対向する位置で前記第1流路の空気と混合された前記水素含有ガスを前記第2流路に流入させる第2流路への入口と、前記空気混合筒の前記上端部に向かうにしたがって前記空気混合筒の径が小さくなるように傾斜する傾斜部と、前記傾斜部に円周方向に複数設けられ前記第2流路の空気と混合された前記水素含有ガスを前記ヘッダー流路に斜め上方に流出させる吹き出し穴と、を有する水素生成装置である。
これにより、CO除去部の第1隔壁と第2隔壁の中心部に水素含有ガスを導くことができる為、ヘッダー流路内に留まる時間が短くなることで、周囲との熱交換の時間が短くなることで、水素含有ガスの温度上昇が抑制されると共に、CO除去部の第1隔壁から第2隔壁にかけての径方向の温度分布バラツキを小さく抑制することができる。
第2の発明は、特に、第1の発明において、前記空気供給管の先端が、前記空気供給管からの空気が前記第1流路を周回する両方向に分流するように形成されたものである。
これにより、空気供給管から供給される空気を第1流路内の2方向に、ほぼ均等な空気を供給することができる為、第1流路内での空気と水素含有ガスの混合性能を高めることができる。
第3の発明は、特に、第1の発明または第2の発明において、前記CO除去部の前記CO除去触媒と、前記内周側空間の空気と混合された前記水素含有ガスは、前記第1隔壁を介して、前記蒸発部と熱交換するものである。
これにより、水素含有ガスと空気の混合ガスと蒸発部との熱交換により、混合ガスの温度を低下させることができる。
第4の発明は、特に、第1の発明から第3の発明のいずれかにおいて、前記第2流路への入口が、前記第2流路への入口を通過して前記内周側空間を流れる前記水素含有ガスの流れの向きが前記第1隔壁の外周面に沿って周回する方向になるように形成されたものである。
これにより、空気と水素含有ガスの混合と、混合ガスの冷却を行う流路が長くなり、更に混合性能と混合ガスの冷却性能を高めることができる。
第5の発明は、特に、第4の発明において、前記蒸発部が、前記原料ガス及び前記水を前記第1隔壁の内周面に沿って螺旋状に周回させるように構成され、前記第1隔壁の中心線の延長方向から見て、前記内周側空間を周回する前記水素含有ガスの周回方向が、前記蒸発部を螺旋状に周回する前記原料ガス及び前記水の周回方向と同じ方向としたものである。
これにより、水素含有ガスと空気の混合ガスと蒸発部の熱交換を促進し、より混合ガス冷却性能を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る水素生成装置の構成を示す縦断面図である。
図1に示すように、実施の形態1に係る水素生成装置は、円筒状の複数の隔壁が同心円状に配置され、この多重円筒により流路と空間を形成することで構成される。
多重円筒の中心部には加熱部1が配置される。加熱部1は都市ガスなどの原料ガスや、発電スタックから戻ってきた水素を含むオフガスなどを燃焼させるバーナ構造となっている。また、加熱部1の外周を囲む燃焼筒2と、更にその外周を囲む加熱部隔壁3とで、燃焼ガス流路4が形成される。
加熱部隔壁3の外周を囲むように第1隔壁5が配置される。加熱部隔壁3と第1隔壁5の間隙には上部に螺旋状の流路を形成した蒸発部6が形成され、更に、蒸発部6の下部に接続される改質部7が形成される。蒸発部6の螺旋状の流路は、例えば、螺旋形状に形成した丸棒を、加熱部隔壁3と第1隔壁5との間に密着させることで形成される。または、加熱部隔壁3に螺旋状の凹凸を成形することで形成しても良い。
改質部7は、環状の空間に改質触媒を充填して形成される。改質触媒の上面と下面は、気体を通し触媒粒子を通さないような、穴の空いた板などで支えられる。改質触媒としては、白金、ロジウム、ルテニウム、ニッケルなどをアルミナ担体に坦持した触媒粒子などが用いられる。
第1隔壁5の外周を囲むように第2隔壁8が配置される。第1隔壁5との間隙には、下部で改質部7と接続するリターン流路9、リターン流路9の上部に接続する変成部10、変成部10の更に上部に配置されるCO除去部11が形成される。
変成部10とCO除去部11の間の流路の一部が空気混合流路12となる。空気混合流路12には、空気供給管13が接続され、空気混合流路12の内部に空気が供給される。変成部10には、例えば銅系の変成触媒が充填され、CO除去部11には、例えばルテニウムなどを含むCO除去触媒が充填される。
続いて、内部のガスなどの流れについて説明する。
加熱部1には原料ガスやオフガス、および燃焼用の空気が供給され、バーナで燃焼することで高温の燃焼ガスが発生する。発生した燃焼ガスは下部で折り返し、燃焼ガス流路4を通る。このとき、改質部7、蒸発部6の順に熱を与え、燃焼排ガスとして外部に放出される。
一方で、蒸発部6には原料ガスと水が供給される。蒸発部6の螺旋状の流路を通ることにより、水は時間をかけて下部に向かい、確実に水蒸気へと蒸発する。また、螺旋状の流路を通ることで、周方向の温度分布を小さくすることができる。
蒸発部6は、燃焼ガス流路4や、変成部10、CO除去部11、空気混合流路12などと熱交換し、水を蒸発させると共に、原料ガスと混合され、昇温されて改質部7に流入する。改質部7に流入した原料ガスと水蒸気は、水蒸気改質反応によりCOを含んだ水素含有ガスとなる。
改質部7を出た水素含有ガスは、リターン流路9を通り、改質部に熱を与えて温度が下がった状態で変成部10に入る。変成部10では、変成反応によりCOの濃度を低下(例えば0.5%以下の濃度に低下)させる。
変成部10を出た水素含有ガスは空気混合流路12で空気供給管13から供給される空
気と混合され、CO除去部11に流入する。CO除去部では選択酸化反応により、COと空気中の酸素が反応し、COの濃度をほぼ完全に除去(例えば10ppm以下の濃度にまで低下)する。
こうした反応により、水素含有ガスは、COをほとんど含まない改質ガスとなり、水素生成装置から排出される。その後、改質ガスは、発電スタックに送られ、発電に用いられる。
このように、水素生成装置の内部には複数の触媒が用いられ、それぞれが最適な温度で働くように熱交換を最適化する設計が行われる。最適な温度とは、例えば、改質触媒が400〜650℃、変成触媒が300〜200℃、CO除去触媒が150〜100℃の範囲の温度である。途中の流路構成も、このような温度帯を実現するように機能する必要がある。
ここで、空気混合流路12について更に詳しく説明する。空気混合流路12において、円筒状の空気混合筒14と、穴の空いた円盤形状をした区画部材15によって流路が区画されている。空気混合筒14は、第2流路への入口16、上端部に向かうにしたがって空気混合筒の径が小さくなるように傾斜する傾斜部22を有し、傾斜部22上にヘッダー流路20への吹き出し穴17が形成されている。
吹き出し穴17は、例えば、周方向に均等に複数形成され、吹き出し穴17から出た混合ガスは、CO除去部11の第1隔壁5と第2隔壁8の中心部に向かって流れるように構成されている。吹き出し穴17は、より小さい穴をより多く形成することで、ヘッダー流路20に流入するガスの周方向ばらつきを小さくすることができる。
区画部材15の内径側は空気混合筒14と、外径側は第2隔壁8と、それぞれ固定されている。これらに区画された結果、変成部と接続している環状の流路である第1流路18が形成され、第1流路18と第2流路への入口16で接続する第2流路19が形成され、第2流路19と吹き出し穴17で接続し、更にCO除去部11と接続するヘッダー流路20が形成される。
第2流路への入口16は、第2流路19内に流入したガスを周方向に回転させる方向に切り起こし穴形状で形成する。なお、切り起こし穴は1つでも良いが、複数形成しても良い。1つとすることで加工費が抑制できる。一方で、切り起こし穴の形状制約により十分な開口面積が確保できない場合は複数形成することで、圧力損失を低下させることができる。
第2隔壁のうち第1流路18の外周部にあたる部分に、空気供給管13が取り付けられる。空気供給管13の先端は、空気混合筒14にほぼ押し当てられる状態で固定される。空気供給管13の先端には、周方向に向けて二方向に開口した一対の切り欠き21が形成される。
空気供給管13およびその先端の切り欠き21に対し、第2流路への入口16は第1隔壁5を挟んで対向する位置に配置されている。つまり、環状の第1流路18において、空気供給管13およびその先端の切り欠き21が配置される場所に対して、ほぼ180°回転した位置に第2流路への入口16が配置される。
図2は、本発明の実施の形態1に係る水素生成装置の空気供給管13の出口の形状を示す斜視図である。
空気供給管13の先端に形成される一対の切り欠き21について、一回の切削で同時に加工できる形状とすることで加工工数を低減できる。
図3は、図1のA−A断面図である。
空気混合流路12のガスの流れを図1と図3を用いて説明する。ガスの流れについて、水素含有ガスの流れF1を白抜きの矢印で、空気の流れF2を黒塗りの矢印で、水素含有ガスと空気の混合ガスの流れF3をクロスハッチングの矢印で、それぞれ示す。
変成部10を出た水素含有ガスは、環状の流路である第1流路18の下面全体から上方向の流れで流入する。上方向の流れは区画部材15に当たり周方向の流れに変わる。この流れは全て第2流路への入口16を目指す方向の流れとなる。
よって、図3のように断面方向で見ると、第2流路への入口16の対向する位置、つまりこの場合は空気供給管13が配置されている位置を境界として、両方向に周回する2つの流れが形成される。
一方、空気は空気供給管13から供給され、空気混合筒14に当たり、切り欠き21によって2方向に分流される。分流されたそれぞれの流れは、水素含有ガスの流れ方向と一致し、空気と水素含有ガスは混合されながら周方向にほぼ180°周回して、第2流路への入口16へと向かう。
第2流路への入口16は、切り起こし穴形状をしているため、第2流路19内を周方向に回転させる流れが与えられる。混合ガスは回転する流れの中で混合を促進してより均一になり、上方の吹き出し穴17に向かって、螺旋状の流線を描いて流れる。
第2流路19は第1隔壁5を介して蒸発部6と接しており、混合ガスは蒸発部6と熱交換することで冷却される。
なお、第2流路への入口16が切り起こし穴形状でない場合であっても、本発明の主要な効果である空気の水素含有ガスの混合の均一性は得ることができる。例えば、空気混合筒14の側面に単純な穴を空けた場合が考えられる。こうすることで、より簡易な加工で流路を形成できる。
その場合、第2流路への入口16に入った混合ガスは、第1隔壁に当たって全方向に拡散される。上方向に向かった混合ガスは、比較的短い距離で吹き出し穴17からヘッダー流路20へ流出するが、周方向の両方向に流れたガスは、最大で180°周回しながら吹き出し穴17に向かう。このように、大部分の混合ガスは、周回することで混合が促進されて、均一になる。
更に、図3において、蒸発部6における水の流れF4を灰色の破線矢印で示す。このように蒸発部6を形成する螺旋流路によって水の流れも周回している。混合ガスの周回の向きと水の周回の向きが一致するように、第2流路への入口16の切り起こし穴の向きを設定している。
このことにより、混合ガスの流れと水の流れが同じ方向を向くことになり、より長い時間混合ガスと水が熱交換可能となり、冷却の効率が上がる。というのも、水の流れは、基本的に蒸発部6の螺旋流路の下面に接しており、面状ではなく線状の熱交換面を持っている。そのため、混合ガスと水が対向する方向に周回していた場合には、熱交換面が非常に小さくなり、冷却の効率が低下する。
なお、切り起こし穴の向きを、本実施の形態と逆方向などに設定し、あえて混合ガスと水を対向とすることで、冷却性を低く制御することもできる。例えば、ほぼ同一の水素生成装置構造体を用いて、複数の出力で用いる複数機種を製作する場合に、低出力側の流量が低く、混合ガスが冷却されすぎてCO除去部での反応に適した温度(例えば150℃)を下回る恐れがある。
このような場合に、切り起こし穴の向きを逆方向、もしくは下方向や斜め方向などの別方向に設定することで、冷却性を制御することができる。そうすることで、簡易に複数の出力に合わせた複数機種を、ほぼ同一の水素生成装置構造体を用いて製作することができる。
ところで、空気混合流路12での冷却は、例えば変成部10を出た水素含有ガス(例えば200℃)をCO除去部11での反応に適した温度(例えば150℃)まで冷却することが目的である。
空気混合流路12に流入する水素含有ガスの温度が高く(例えば250℃)なる可能性がある。例えば、変成部10に高温で運転するのに適した変成触媒を採用する場合や、負荷変動時の流量変化があった場合に、変成触媒が高温状態となり、空気混合流路12に流入する水素含有ガスの温度が高温になる。
高温になった水素含有ガスを冷却する為、空気混合流路12は、第1隔壁5を介して、蒸発部6と熱交換が行われる形状となっており、特に、第1隔壁5と接する第2流路19において、蒸発部6との熱交換が積極的に行われる。
更に、傾斜部22に設けられた吹き出し穴17から、出た空気と水素含有ガスの混合ガスは、CO除去部11の第1隔壁5と第2隔壁8の中心部に向かって流れるように構成されている。
これによって、ヘッダー流路20内に留まる時間が短くなることで、周囲との熱交換の時間が短くなることで、水素含有ガスの温度上昇が抑制されるとともに、CO除去部11の第1隔壁5から第2隔壁8にかけての径方向の温度分布バラツキを小さく抑制することができる。
なお、本実施の形態において、第2流路19は第1隔壁5を介して蒸発部6と接しているが、蒸発部6が第2流路と接しないような別の位置に形成されても良い。混合ガスの冷却方法として、蒸発部6以外との熱交換に冷却をさせる場合も本発明の効果が得られる。例えば、第2流路19が第1隔壁5を介して、燃焼空気の流路と接している場合などである。または外部への放熱を促進することで混合ガスを冷却しても良い。
本発明の水素生成装置は、CO除去触媒の温度分布のバラツキを小さく抑制することにより、CO除去触媒が最適な温度で動作するようにできる為、様々な種類の燃料電池発電装置に適用できる。
1 加熱部
2 燃焼筒
3 加熱部隔壁
4 燃焼ガス流路
5 第1隔壁
6 蒸発部
7 改質部
8 第2隔壁
9 リターン流路
10 変成部
11 CO除去部
12 空気混合流路
13 空気供給管
14 空気混合筒
15 区画部材
16 第2流路への入口
17 吹き出し穴
18 第1流路
19 第2流路
20 ヘッダー流路
21 切り欠き
22 傾斜部
F1 水素含有ガスの流れ
F2 空気の流れ
F3 混合ガスの流れ
F4 水の流れ

Claims (5)

  1. 燃焼排ガスを排出する加熱部と、
    前記加熱部の外周を囲む燃焼筒と、
    前記燃焼筒の外周を囲む加熱部隔壁と、
    前記加熱部隔壁の外周を囲む第1隔壁と、
    前記第1隔壁の外周を囲む第2隔壁と、
    前記燃焼筒と前記加熱部隔壁との間に形成され上方に前記燃焼排ガスを流す燃焼ガス流路と、
    前記加熱部隔壁と前記第1隔壁との間の上部に形成され前記加熱部隔壁を介して伝わる熱で原料ガスと水を加熱して前記水を蒸発させる蒸発部と、
    前記加熱部隔壁と前記第1隔壁との間の下部に改質触媒を充填して形成され前記加熱部隔壁を介して伝わる熱で原料ガスと水蒸気との混合ガスから改質反応でCOを含んだ水素含有ガスを生成する改質部と、
    前記第1隔壁と前記第2隔壁との間の下部に形成され前記改質部から流出した前記水素含有ガスを上方に流すリターン流路と、
    前記第1隔壁と前記第2隔壁との間の中部に変成触媒を充填して形成され前記改質部から流出した前記水素含有ガスのCOの濃度を変性反応で低減する変成部と、
    前記第1隔壁と前記第2隔壁との間の上部にCO除去触媒を充填して形成され、前記変成部から流出し空気と混合された前記水素含有ガスのCOの濃度を選択酸化反応で更に低減するCO除去部と、
    前記変成部と前記CO除去部と前記第1隔壁と前記第2隔壁とで囲まれた空間を内周側空間である第2流路と外周側空間とに区画し上端部が前記第1隔壁に固定される筒状の空気混合筒と、
    内周側端部が前記空気混合筒に固定され外周側端部が前記第2隔壁に固定され前記外周側空間を外周側上部空間であるヘッダー流路と外周側下部空間である第1流路とに区画するドーナツ盤形状の区画部材と、
    前記第1流路に空気を供給する空気供給管と、
    を備え、
    前記空気混合筒は、前記燃焼筒を挟んで前記空気供給管の先端と対向する位置で前記第1流路の空気と混合された前記水素含有ガスを前記第2流路に流入させる第2流路への入口と、前記空気混合筒の前記上端部に向かうにしたがって前記空気混合筒の径が小さくなるように傾斜する傾斜部と、前記傾斜部に円周方向に複数設けられ前記第2流路の空気と混合された前記水素含有ガスを前記ヘッダー流路に斜め上方に流出させる吹き出し穴と、を有する、水素生成装置。
  2. 前記空気供給管の先端は、前記空気供給管からの空気が前記第1流路を周回する両方向に分流するように形成された、
    請求項1に記載の水素生成装置。
  3. 前記CO除去部の前記CO除去触媒と、前記内周側空間の空気と混合された前記水素含有ガスは、前記第1隔壁を介して、前記蒸発部と熱交換する、
    請求項1または2に記載の水素生成装置。
  4. 前記第2流路への入口は、前記第2流路への入口を通過して前記内周側空間を流れる前記水素含有ガスの流れの向きが前記第1隔壁の外周面に沿って周回する方向になるように形成された、請求項1から3のいずれか1項に記載の水素生成装置。
  5. 前記蒸発部は、前記原料ガス及び前記水を前記第1隔壁の内周面に沿って螺旋状に周回させるように構成され、
    前記第1隔壁の中心線の延長方向から見て、前記内周側空間を周回する前記水素含有ガスの周回方向が、前記蒸発部を螺旋状に周回する前記原料ガス及び前記水の周回方向と同じ方向である、
    請求項4に記載の水素生成装置。
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