JP5263030B2 - 水素生成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、水素含有ガスを生成する改質器と、一酸化炭素の濃度を低減する変成器及び選択酸化器と、それらを加熱するための加熱器とが一体化されて燃料電池システムに備えられる水素生成装置に関するものである。
従来、小規模な高効率発電が可能である燃料電池システムは、発電運転の際に発生する熱エネルギーを利用するためのシステム構築が容易であるため、高いエネルギー利用効率を実現することが可能な分散型の発電システムとして開発が進められている。
燃料電池システムでは、発電運転の際、その発電部の本体として配設された燃料電池スタックに(以下、単に「燃料電池」という)、水素を含む水素含有ガスと酸素を含む酸素含有ガスとが各々供給される。
すると、燃料電池では、その供給される水素含有ガスに含まれる水素と酸素含有ガスに含まれる酸素とが用いられて、所定の電気化学反応が進行する。この所定の電気化学反応が進行することにより、燃料電池において、水素及び酸素が有する化学的なエネルギーが電気的なエネルギーに直接変換される。これにより、燃料電池システムは、負荷に向けて電力を出力する。
さて、燃料電池システムの発電運転時に必要となる水素含有ガスの供給手段は、通常のインフラストラクチャーとしての整備はされていない。
そのため、従来の燃料電池システムでは、例えば既存の化石原料のインフラストラクチャーから得られる都市ガスまたはLPG等の原料ガスと、水蒸発器により生成した水蒸気とを用いて600℃〜700℃の温度で水蒸気改質反応を進行させて水素含有ガスを生成する改質器が、燃料電池とともに配設されていることが多い。
一方、水蒸気改質反応により得られる水素含有ガスには、通常、原料ガスに由来する一酸化炭素及び二酸化炭素が大量に含まれている。そこで、従来の燃料電池システムでは、改質器で生成された水素含有ガスに含まれる一酸化炭素の濃度を低減するために、一酸化炭素除去部が前記改質器の下流に設けられている。
その内訳は、水素含有ガスの温度を低下させて200℃〜350℃の温度で水性ガスシフト反応を進行させることにより一酸化炭素の濃度を低減する変成器、及び100℃〜150℃の温度で選択酸化反応を進行させることにより一酸化炭素の濃度をさらに低減する選択酸化器が、燃料電池や改質器とともに配設されていることが多い。
ここで、従来の燃料電池システムでは、これらの改質器及び一酸化炭素除去部としての変成器及び選択酸化器とで構成される水素生成装置が備えられている。なお、これらの改質器及び変成器及び選択酸化器の各々には、水蒸気改質反応、水性ガスシフト反応、選択酸化反応の各々を進行させるための各化学反応に適した触媒が各々配設されている。例えば、改質器には、Ru触媒やNi触媒が配設されている。また、変成器には、Cu−Zn触媒や貴金属系触媒が配設されている。また、選択酸化器には、Ru触媒等が配設されている。
ところで、前記構成を有する水素生成装置では、一般的に、各反応器での化学反応を適切に進行させるために、各反応器の温度を最適な温度に維持する必要がある。そこで、改質器、水蒸発器、変成器、及び選択酸化器の各々を加熱器の周りに同心円筒状に配設する水素生成装置が提案されている。このような水素生成装置としては、特許文献1などが提案されており、その一例を図3に示す。
図3の装置は、内筒1と外筒2を備えた筒体3と、内筒1の内周に沿って設けられ燃焼部4で発生した燃焼ガスが流れる燃焼ガス流路5と、内筒1と外筒2の間において内筒1に沿って配置され、原料ガスと水とが供給されるとともに、燃焼ガス流路5からの加熱によって水を蒸発させ、かつ原料ガスを加熱する蒸発器6(第1,第2蒸発部6a,6b)と、内筒1と外筒2の間に配置され、改質触媒7を備えて形成されるとともに蒸発器6から供給された原料ガスと水蒸気を水蒸気改質反応させて水素を含む改質ガスを生成する改質器8と、内筒1と外筒2の間に配置され、一酸化炭素除去触媒9を備えて形成されるとともに改質器8から供給された改質ガス中の一酸化炭素を除去する一酸化炭素除去部10とを具備した水素生成装置である。
水素生成装置において、蒸発器6を、一酸化炭素除去部10と熱交換可能な位置に配置される第1蒸発部6aと、第1蒸発部6aに連続してその下側に配置され、第1蒸発部6aで未蒸発の水を蒸発させる第2蒸発部6bとから形成し、第2蒸発部6bの側部と下部を囲む隔壁11を設けるとともに隔壁11の上部に開口部12を形成し、隔壁11と第2蒸発部6bと隔壁11との間に第1蒸発部6aで蒸発した水蒸気と第2蒸発部6bで蒸発した水蒸気が合流する誘導路13を形成し、開口部12と改質器8の間に、蒸発器6から誘導路13を通して供給され開口部12を通過した原料ガスと水蒸気を流通させて改質器8に供給する混合ガス流路14を形成してなる構成である。
その結果、蒸発器6に供給される原料ガスの量や水の量が多く、蒸発器6の第1蒸発部6aで水が完全に蒸発しない場合、未蒸発の水は第2蒸発部6bで蒸発し、第1蒸発部6aで蒸発した水蒸気と第2蒸発部6bで蒸発した水蒸気を誘導路13で合流させて、開口部12から混合ガス流路14を通して水蒸気を改質器8に供給され、第1蒸発部6aから第2蒸発部6bに流入した未蒸発の水は隔壁11の下部内に滞留し、未蒸発の水が改質器8に流入することを防いでいる。
また、蒸発器6に供給される原料ガスの量や水の量が少なく、蒸発器6の第1蒸発部6aで蒸発した水蒸気が第2蒸発部6bでさらに加熱されて高温の過熱蒸気となった場合、第1蒸発部6aの低温の水蒸気と第2蒸発部6bの高温の過熱蒸気は誘導路13で合流して適温の水蒸気となり、高温の水蒸気が改質器8に流入することを防いでいる。
さらに、蒸発器6から誘導路13を通して流れる原料ガスと水蒸気が開口部12を通過する際に、流速が高まることによって原料ガスと水蒸気の混合が促進され、均一に混合された混合ガスとして混合ガス流路14から改質器8に供給することができる水素生成装置が提案されている。
特開2008−63171号公報
しかしながら、このような図3に示した水素生成装置は、蒸発器6を、一酸化炭素除去部10と熱交換可能な位置に配置される第1蒸発部6aと、第1蒸発部6aに連続してその下側に配置され、第1蒸発部6aで未蒸発の水を蒸発させる第2蒸発部6bとから形成し、さらに、第2蒸発部6bの側部と下部を囲む隔壁11を設けるとともに隔壁11の上部に開口部12と、第2蒸発部6bと隔壁11との間に第1蒸発部6aで蒸発した水蒸気と第2蒸発部6bで蒸発した水蒸気が合流する誘導路13と、開口部12と改質器8の間に、蒸発器6から誘導路13を通して供給され開口部12を通過した原料ガスと水蒸気を流通させて改質器8に供給する混合ガス流路14とを形成するため、第2蒸発部6bの空間を溶接構造で構成する必要がある。
水素生成装置の運転状態では第2蒸発部6bが130℃程度の温度に対して隔壁11は300℃程度の温度になるため、隔壁11の熱膨張する寸法が第2蒸発部6bの熱膨張量に対して多くなるが、隔壁11の上下にある溶接固定部分で熱変形が拘束されて、隔壁11の下の角部や隔壁11を内筒1に溶接している部分(隔壁溶接部11b)に熱応力が発生し、繰返運転と停止の熱膨張収縮による破損の懸念を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するものであり、水素生成装置に備えた蒸発器と、蒸発器の一部を覆うように配設された隔壁において、繰返運転と停止の熱膨張収縮による熱応力を低減する構造を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明の請求項1に係る水素生成装置は、燃焼用の燃料と空気の混合気を燃焼して燃焼ガスを生成する加熱器と、前記加熱器が生成する燃焼ガスにより原料及び水を加熱して原料と水蒸気の混合気を生成する環状の蒸発器の第1蒸発部と、前記第1蒸発部に連続して下側に配置され未蒸発の水を蒸発させる隔壁で覆われた蒸発器の第2蒸発部と、前記第2蒸発部を経て供給される前記混合気を前記燃焼ガスにより加熱した改質触媒を通過させることにより水素含有ガスを生成する環状の改質器と、前記改質器で生成された水素含有ガス中の一酸化炭素を低減する除去触媒を内蔵する一酸化炭素除去部とを備え、前記隔壁方に前記第2蒸発部に固着した部分方に前記第2蒸発部に対して熱膨張移動する摺動部分を有することを特徴とする。
また、請求項2に記載した発明は、請求項1の水素生成装置において、隔壁をフェライト系ステンレス材料で構成し、隔壁と接触する蒸発器をオーステナイト系ステンレス材料で構成したことを特徴とする。
前記構成によれば、装置において繰返運転と停止の熱膨張収縮が生じても、隔壁と圧入された第2蒸発部との間で相対的な熱に伴う移動が可能となって、第2蒸発部を隔壁に固定する部分に発生する熱応力が低減され、構造体が破損するおそれがなくなり、水素生成装置の長寿命化が図れ、かつ隔壁の溶接箇所を減らせることから第2蒸発部の組立が容易となるなど、実用性の高い水素生成装置が提供できる。
本発明によれば、水素生成装置に備えた蒸発器と、蒸発器の一部を覆うように配設された隔壁において、繰返運転と停止の熱膨張収縮による熱応力を低減する構造とし、装置の長寿命化を図るとともに、蒸発器と隔壁との溶接箇所を減らせることから組立が容易となるなど、実用性の高い水素生成装置が提供できるという効果を奏する。
本発明の実施の形態に係る水素生成装置の概略を示す断面図 本実施の形態に係る隔壁近傍を拡大した部分断面図 従来の水素生成装置の概略を示す断面図
以下、図面を参照して本発明における実施の形態を詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る水素生成装置の概略を示す断面図、図2は隔壁近傍を拡大した部分断面図である。以下、本発明の実施の形態について説明するが、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、前記従来例を示す図3にて説明した構成部材に対応し同等機能のものには同一の符号を付して示す。
図1は本実施の形態の一例を示す図であり、装置の筐体となる筒体3は円筒形の内筒1と外筒2を軸方向を縦にした同心円筒状に配置して形成してある。この筒体3において内筒1と外筒2の間の筒状空間の上下端は閉塞してある。加熱器として内筒1の内周の中央部にはバーナからなる燃焼部4が設けてあり、燃焼用ファン31から燃焼用空気を送風するようにしてある。燃焼部4と内筒1の間には、内筒1の内周に沿って燃焼ガス流路5が形成してあり、燃焼部4で燃焼した燃焼ガスが燃焼ガス流路5に沿って流れるようにしてある。
筒体3の筒状空間の上部で内筒1と外筒2の間には、内筒1側に蒸発器6が、外筒2側に一酸化炭素除去部10がそれぞれ同心円筒状に設けてある。蒸発器6は内筒1の外面に沿って円筒状空間として形成されるものであり、一酸化炭素除去部10は蒸発器6の外面に接した円筒状に形成されるものである。蒸発器6の上端部には原料ガス供給部25と水供給部26が接続してある。また蒸発器6の下端より下側には改質器8が設けてある。改質器8は内筒1の内面に接した円筒状に形成されるものである。
蒸発器6は上部の第1蒸発部6aと下部の第2蒸発部6bから形成されるものである。上部の第1蒸発部6aは一酸化炭素除去部10と接していて、第1蒸発部6aと一酸化炭素除去部10とは相互に熱交換できるようにしてあり、下部の第2蒸発部6bは一酸化炭素除去部10の下端よりも下側に位置するようにしてある。この蒸発器6の筒状空間内には、第1蒸発部6aの上端部から第2蒸発部6bの下端部に至る上下全長に、螺旋状のガイド体33が取り付けてある。ガイド体33は直径が蒸発器6の空間厚みと等しく形成してあり、従って蒸発器6の筒状空間は螺旋状のガイド体33で仕切られ、内筒1の外周に沿って周回するスパイラル状流路として形成されるものである。
第1蒸発部6aは内筒1と一酸化炭素除去部10の間に囲まれているが、第2蒸発部6bは内筒1と隔壁11とで囲むようにしてある。隔壁11は図2に示すように、第2蒸発部6bの側面から下面にかけて形成されるものであり、口広げ加工された隔壁11の上端は第2蒸発部6bの側面に圧入され、隔壁11の下部の内周端は内筒1の外周面にそれぞれ連接してある。隔壁11の側部の上端部には切り欠き部である開口部12が開口して設けてある。
また、第1蒸発部6aの外面(一酸化炭素除去部10の内面でもある)と面一に延長するように、隔壁11の内側に仕切り板35を設け、隔壁11と内筒1との間の隔壁11内の空間を内側の第2蒸発部6bと外側の誘導路13とに仕切るようにしてある。誘導路13は第2蒸発部6bを囲む円筒状空間として形成されるものであり、仕切り板35には上下複数箇所において連通口36が開口してある。
改質器8の外周面の上端と一酸化炭素除去部10の下面の間には、隔壁11の外側において、内筒1及び外筒2と平行な円筒状の熱交換板38が取り付けてあり、熱交換板38と隔壁11との間に混合ガス流路14が、熱交換板38と外筒2との間に改質ガス流路16がそれぞれ形成されるようにしてある。混合ガス流路14は、隔壁11の切り欠き部である開口部12と改質器8の上端の流入口39とを繋ぐ流路であり、改質ガス流路16は改質器8の外周下部に設けた流出口40と一酸化炭素除去部10の下端の流入口41とを繋ぐ流路である。
改質器8は改質触媒7を充填して形成されるものである。また一酸化炭素除去部10は、一酸化炭素除去触媒9としてCO変成触媒9aを充填した変成器10aと、一酸化炭素除去触媒9としてCO選択酸化触媒9bを充填した選択酸化器10bとの2段構成で形成してある(図1参照)。改質ガスの流れ方向で変成器10aが前段、選択酸化器10bが後段となるように、変成器10aを下側に、選択酸化器10bを上側に配置してあり、変成器10aと選択酸化器10bの間に空気供給部28から空気が供給されるようにしてある。一酸化炭素除去部10の上端部の出口は燃料電池18に接続してある。
以上のように形成される水素生成装置にあって、蒸発器6は燃焼ガス流路5を流れる燃焼ガスで加熱されており、また水素生成装置を運転開始後は、一酸化炭素除去部10におけるCO変成反応やCO選択酸化反応の反応熱が伝熱して加熱されている。そして、原料ガス供給部25からは、都市ガスやLPG等の炭化水素系の原料ガスが、水供給部26からは、水がそれぞれ蒸発器6に供給されると、原料ガスと水が蒸発器6の第1蒸発部6aから第2蒸発部6bを通過する間に加熱され、水は蒸発して水蒸気となる。この加熱された原料ガスと水蒸気の混合ガスは仕切り板35の連通口36を通過して誘導路13に流入し、さらに隔壁11の切り欠き部である開口部12を通過して混合ガス流路14に流入する。
次に、原料ガスと水蒸気の混合ガスは混合ガス流路14を流れて流入口39から改質器8に流入し、改質触媒7の触媒作用で原料ガスと水蒸気とが水蒸気改質反応して、水素リッチな改質ガスが生成される。水蒸気改質反応は吸熱反応であるので、燃焼ガス流路5を流れる燃焼ガスで改質器8を加熱するようにしてある。
ここで、改質器8で水蒸気改質反応を適正に行わせるには、改質器8の改質触媒の温度が適切であることの他に、改質器8に供給される原料ガスと水蒸気の混合が十分であることが必要である。そこで本実施の形態では前記のように、蒸発器6の筒状空間内に第1蒸発部6aの上端部から第2蒸発部6bの下端部に至る螺旋状のガイド体33を設けて、蒸発器6をスパイラル状流路として形成してあり、原料ガスと水蒸気が通過する流路を長くして、原料ガスと水蒸気の混合が十分に行われるようにし、原料ガスと水蒸気が均一に混合された混合ガスとして改質器8に供給されるようにしてある。
さらに、第1蒸発部6aや第2蒸発部6bから原料ガスや水蒸気を誘導路13に流入させた後、切り欠き部である開口部12を通して混合ガス流路14に流出するようにすることによって、誘導路13から切り欠き部である開口部12へと原料ガスや水蒸気が通過する際に、流路が絞られて流速が速くなることによる作用で、水蒸気と原料ガスの混合が十分に行われるようにし、均一な混合ガスとして混合ガス流路14から改質器8に供給することができるようにしてある。
改質器8で生成された改質ガスは、改質器8の下端部の流出口40から改質ガス流路16に流出し、改質ガス流路16内を上昇する際に、改質器8と熱交換され、また熱交換板38を通して混合ガス流路14を流れる混合ガスと熱交換され、改質ガスは一酸化炭素除去部10での反応に適した温度に下げられる。
次に、改質ガスは一酸化炭素除去部10の変成器10a内に下端部の流入口41から流入し、CO変成反応によって改質ガス中の一酸化炭素が除去される。ここで、変成器10aにおいてCO変成反応に適した温度は、流入口41付近の温度が、改質器8から流出した改質ガスの温度よりも低い200〜250℃であるので、前記のように改質ガスが改質ガス流路16内を流れる際に混合ガス流路14内の混合ガスと熱交換して、200〜250℃まで温度を低下させるようにしているものである。変成器10aで一酸化炭素が除去された改質ガスは、さらに選択酸化器10bに流入し、CO選択酸化触媒9bの作用で空気供給部28から供給される空気中の酸素とCO選択酸化反応して、改質ガス中の一酸化炭素がさらに除去される。
このようにして一酸化炭素除去部10で一酸化炭素が除去された改質ガスは、一酸化炭素除去部10から流出し、燃料電池18に供給される。燃料電池18では、水素生成装置からこのようにして供給される改質ガス中の水素と、空気など酸素を含む酸化ガスとを用いて発電が行われるものである。
ここで、前記のように水素生成装置から供給される改質ガスを用いて燃料電池18で発電を行うに当たって、燃料電池18の反応負荷の変動、つまり改質ガスの消費量の変動に応じて、原料ガス供給部25や水供給部26から蒸発器6に供給される原料ガスの量や水の量が変動する。そして既述のように、蒸発器6に供給される原料ガスの量や水の量が最大量になった場合に、蒸発器6内で水が完全に蒸発せず、水のまま改質器8に流入すると、改質器8が水で冷却されて触媒温度が低くなり、改質器8から出る改質ガスの温度も低くなって、一酸化炭素除去部10の温度がCO変成反応に適した温度よりも低くなるおそれがある。また逆に、蒸発器6に供給される原料ガスの量や水の量が最小量となった場合には、水は蒸発器6内で過熱されて高温の過熱蒸気となり、改質器8の触媒温度が高くなり過ぎ、また一酸化炭素除去部10も変成温度に適さない触媒温度になり、改質器8での改質反応の能力や、一酸化炭素除去部10での一酸化炭素の除去能力が低下することになる。
そこで水素生成装置の蒸発器6を前記のような構成に形成し、蒸発器6に供給される原料ガスの量や水の量が多い場合、水は蒸発器6の第1蒸発部6aで未蒸発であるが、第1蒸発部6aの流路をガイド体33でスパイラル状流路に形成して、燃焼ガス流路5及び一酸化炭素除去部10からの伝熱面積を確保するようにしてあるので、水は未蒸発の水相と蒸発した水蒸気の気相との二相になり、この二相状態で第1蒸発部6aのスパイラル状流路を流れる。このとき、未蒸発の水はガイド体33の上面に沿って流下し、水蒸気はガイド体33間のスパイラル状流路の空間部に沿って流れるものであり、二相流の状態で第1蒸発部6aから第2蒸発部6bへと流入する。このように第1蒸発部6aから第2蒸発部6bへと二相流で流入するので、第1蒸発部6aから出る水蒸気の温度は100℃程度である。
そして第1蒸発部6aから第2蒸発部6bへと流入した二相流のうち、未蒸発の水は第2蒸発部6bにおいて燃焼ガス流路5からの加熱によって蒸発し、水蒸気になる。このとき水の蒸発量がばらついて水滴が第2蒸発部6bでも完全に蒸発しないことがあるが、仮にこのように未蒸発の水があっても、水は隔壁11の下部の隔壁底部11a内に滞留し、水が改質器8に流入することはない。
また、第1蒸発部6aから第2蒸発部6bへと流入した二相流のうち、水蒸気は第2蒸発部6bで過熱されて150℃以上の過熱蒸気になるが、第1蒸発部6aから直接、連通口36を通って誘導路13に流入する水蒸気と、第2蒸発部6bで蒸発して連通口36を通って誘導路13に流入する水蒸気と、第2蒸発部6bで過熱され連通口36を通って誘導路13に流入するこの過熱蒸気とが、誘導路13内で混合され、150℃程度の適正な温度の水蒸気となって切り欠き部である開口部12を通過する。
第1蒸発部6aや第2蒸発部6bから誘導路13に流入した原料ガスや水蒸気は、切り欠き部である開口部12を通過する際に混合され、混合ガスとして混合ガス流路14に送られるが、混合ガス流路14を流れる混合ガスは、改質ガス流路16を流れる改質ガスと熱交換されて加熱される。混合ガス流路14を流れる混合ガスは隔壁11を通して誘導路13内のガスとも熱交換されるが、水の供給量が多い場合は誘導路13内の温度は通常の場合よりも低いので、混合ガスの加熱温度も通常の場合よりやや低くなり、350℃程度の温度の混合ガスとして改質器8に供給される。
改質器8に供給される混合ガスの温度がこのように350℃程度であると、改質器8で生成されて改質器8の流出口40から出る改質ガスの温度は400℃程度であり、この改質ガスは改質ガス流路16を流れる際に、混合ガス流路14の混合ガスと熱交換されて温度が下がり、200℃程度の温度になって一酸化炭素除去部10に供給される。
一方、蒸発器6に供給される原料ガスの量や水の量が少ない場合、水は第1蒸発部6aを通過する間に全て蒸発されるが、第1蒸発部6aでこの水蒸気が過熱されて過熱水蒸気とならないように、第1蒸発部6aのスパイラル状流路の伝熱面積が設定してある。そして前記のように水の供給量が多いときに未蒸発の水を蒸発させるために、第1蒸発部6aに続いて第2蒸発部6bが設けてあるので、第1蒸発部6aで蒸発した水蒸気が第2蒸発部6bに流入すると、燃焼ガス流路5からの加熱で水蒸気は過熱されて過熱蒸気となり、この過熱蒸気は300℃程度の高温になる。このように、第2蒸発部6bで水蒸気は高温の過熱蒸気となって連通口36から誘導路13に流入するが、第1蒸発部6aから直接、連通口36を通って誘導路13に流入する100℃程度の水蒸気と、この過熱蒸気とが誘導路13内で混合され、150℃程度の適正な温度の水蒸気となって切り欠き部である開口部12を通過する。
第1蒸発部6aや第2蒸発部6bから誘導路13に流入した原料ガスや水蒸気は、切り欠き部である開口部12を通過して混合ガスとして混合ガス流路14に送られる。そして混合ガス流路14を流れる混合ガスは、改質ガス流路16を流れる改質ガスと熱交換されて加熱されるが、隔壁11を通して誘導路13内のガスとも熱交換され、水の供給量が少ない場合は誘導路13内の温度は通常の場合よりも高いので、混合ガスの温度も通常の場合よりもやや高くなり、400℃程度の温度の混合ガスとして改質器8に供給される。改質器8に供給される混合ガスの温度がこのように400℃程度であると、改質器8で生成されて改質器8の流出口40から出る改質ガスの温度は450℃程度であり、この改質ガスは改質ガス流路16を流れる際に、混合ガス流路14の混合ガスと熱交換されて温度が下がり、220℃程度の温度になって一酸化炭素除去部10に供給される。
前記のように、蒸発器6に供給される原料ガスの量や水の量が変動しても、改質器8に供給される混合ガスの温度は、水の供給量が最大量のときで350℃程度、最小量のときで400℃程度と、水蒸気改質触媒に適した温度範囲内に維持されるので、仕切り板35と隔壁11とは250℃の温度差になるが、隔壁11の一方の隔壁溶接部11bを第2蒸発部6bに固着し、他方の隔壁摺動部11cを第2蒸発部6bに対して熱膨張移動する接触部分を設けたことで加熱による膨張変形が拘束されなくなり、繰返運転と停止の熱膨張収縮があっても隔壁摺動部11cと第2蒸発部6bとの間で相対的な移動が可能となり、隔壁溶接部11bの溶接部や下角部の熱応力が低減され、構造体が破損するおそれがなくなる。
なお、隔壁溶接部11bと第2蒸発部6bとの固着方法をカシメ接合や拡散結合、リベット結合としても良い。
また、隔壁摺動部11cの挿入される側に少なくとも1箇所以上の切り欠きを設けることにより、隔壁摺動部11cを第2蒸発部6bに圧入した後の締め付け応力が低減され、隔壁摺動部11cと第2蒸発部6bとの間で相対的な移動による磨耗損傷を生ずる可能性もなくなる。これによって、隔壁摺動部11cを圧入することで溶接せずとも混合ガス流路を構成でき、水素生成装置の運転時に加熱による膨張変形が拘束されなくなり、繰返運転と停止の熱膨張収縮があっても隔壁摺動部11cと第2蒸発部6bとの間で相対的な移動が可能となり、隔壁溶接部11bや隔壁11の下角部の熱応力が低減できる。
したがって、水素生成装置の長寿命化が図れ、かつ溶接箇所を減らせることから第2蒸発部6bの組立が容易となるなど、実用性の高い水素生成装置が提供できる。
本発明は、水素生成装置に備えた蒸発器と、蒸発器の一部を覆うように配設された隔壁において、繰返運転と停止の熱膨張収縮による熱応力を低減する構造とし、装置の長寿命化を図るとともに、蒸発器と隔壁との溶接箇所を減らせることから組立が容易となるなど、実用性の高い装置が提供でき、燃料電池システムに備える水素生成装置として有用である。
1 内筒
2 外筒
3 筒体
4 燃焼部
5 燃焼ガス流路
6 蒸発器
6a 第1蒸発部
6b 第2蒸発部
7 改質触媒
8 改質器
9 一酸化炭素除去触媒
9a CO変成触媒
9b CO選択酸化触媒
10 一酸化炭素除去部
10a 変成器
10b 選択酸化器
11 隔壁
11a 隔壁底部
11b 隔壁溶接部
11c 隔壁摺動部
12 開口部
13 誘導路
14 混合ガス流路
16 改質ガス流路
18 燃料電池
25 原料ガス供給部
26 水供給部
28 空気供給部
31 燃焼用ファン
33 ガイド体
35 仕切り板
36 連通口
38 熱交換板
39,41 流入口
40 流出口

Claims (2)

  1. 燃焼用の燃料と空気の混合気を燃焼して燃焼ガスを生成する加熱器と、前記加熱器が生成する燃焼ガスにより原料及び水を加熱して原料と水蒸気の混合気を生成する環状の蒸発器の第1蒸発部と、前記第1蒸発部に連続して下側に配置され未蒸発の水を蒸発させる隔壁で覆われた蒸発器の第2蒸発部と、前記第2蒸発部を経て供給される前記混合気を前記燃焼ガスにより加熱した改質触媒を通過させることにより水素含有ガスを生成する環状の改質器と、前記改質器で生成された水素含有ガス中の一酸化炭素を低減する除去触媒を内蔵する一酸化炭素除去部とを備え、
    前記隔壁方に前記第2蒸発部に固着した部分方に前記第2蒸発部に対して熱膨張移動する摺動部分を有することを特徴とする水素生成装置。
  2. 前記隔壁をフェライト系ステンレス材料で構成し、前記隔壁と接触する蒸発器をオーステナイト系ステンレス材料で構成したことを特徴とする請求項1記載の水素生成装置。
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