JP6646429B2 - 移動体の構造 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄道車両用車体等の移動体の構造に関し、特に内部の騒音及び振動を低減したものに関する。
例えば旅客用の電車、客車等の鉄道車両用の車体は、例えばアルミニウム系合金やステンレス鋼などの金属材料によって形成された構体の内面部に、車室内に露出する床板、側パネル、天井パネルなどの内装部材(内装パネル)を固定して構成されている。
このような車体構造に関する従来技術の一例として、例えば、特許文献1には、アルミダブルスキン構体を構成する中空押出形材の一部に、内装固定用の基部となるマウントレールを一体に形成し、マウントレールから突出させたボルトを利用して内装材を構体に締結することが記載されている。
また、非特許文献1には、アルミ中空押出形材を集成してFSW(摩擦撹拌接合)で接合したアルミダブルスキン構体の内部に、組立済かつ自立型のモジュールインテリアを挿入し、各内装パネルを構体に締結して構成される鉄道車両用車体が記載されている。
特開平10−329710号公報
「環境対応型の新しい車両コンセプト"A−train"」宮本俊治、北林英朗、山田敏久 日立評論Vol.83 No.8(2001−8)
例えば鉄道車両用車体等の移動体において、内部の騒音及び振動をより低減することが要望されている。
鉄道車両の一般的な内装構造は、側パネル、天井パネル、床板、妻壁などの各種内装部材を有して構成されている。
既存の鉄道車両用車体等においては、このような内装パネル類は、構体に対してボルト等によって強固に締結される構造となっている。
このような構造とした場合、例えば台車等の走り装置や前後車両との連結に用いられる連結器等からの入力によって構体に発生する振動が締結箇所を介して内装部材に直接伝搬し、各種パネル類が振動して音響エネルギを放射することにより、車室内の騒音が悪化することが問題となる。
ところで、車室内に発生する騒音は、固体伝搬音と透過音とに大別可能である。固体伝搬音に対しては、構体と内装パネルとの間にゴム等の弾性材料を挿入することによって振動を絶縁する対策があるが、透過音に対しては、構体あるいは内装パネルの重量を大きくすることで、質量側により低減を図る場合が多い。
既存の鉄道車両においては、いずれの対策も様々な制約との関係で可能な範囲で施工されていることが多く、今後同様の手法を利用して改良するとしても、顕著な騒音低減効果は期待できない状況にある。
また、構体と内装パネル類とを有する車両においては、通常窓ガラスは構体側にのみ設けられ、客室の壁面の一部を構成することから、構体の振動に起因して窓ガラスから音響エネルギが直接車室内に放射されることを防止できない。
上述した問題に鑑み、本発明の課題は、内部の騒音及び振動を低減した移動体の構造を提供することである。
上述した課題を解決するため、本発明は、輸送対象物が収容される空間部を有する移動体の構造であって、前記移動体に対して外部から入力される荷重が負荷されるとともに、進行方向と直交する平面における断面形状が実質的に閉断面となるように形成された外部構造体と、前記外部構造体の内部に設けられ進行方向と直交する平面における断面形状が実質的に閉断面となるように形成され、前記閉断面の内側に前記空間部が設けられた内装構造体とを備え、前記内装構造体は、前記外部構造体に対して相対変位可能な状態で前記外部構造体に取り付けられ、前記移動体は鉄道車両用車体であり、前記外部構造体は、台枠の側端部及び前後端部から側構及び妻構をそれぞれ立設するとともに前記側構及び前記妻構の上部に屋根構を設けて構成される構体であり、前記内装構造体は、天井部、側壁部、及び、床部を有して構成され、前記内装構造体は、前記外部構造体及び前記内装構造体に対してそれぞれ揺動可能な連結部材を介して前記外部構造体の内部に吊り下げられた状態で保持されることを特徴とする。
これによれば、内装構造体が外部構造体とは独立した閉断面構造を有しかつ外部構造体に対してフローティングされることによって、移動体の運行時に外部構造体に発生する振動や外部構造体の内面から放射される騒音の内装構造体への伝搬が抑制されるため、内装
構造体の内部の空間部における騒音及び振動を低減し、乗員の快適性を向上することができる。
また、鉄道車両の走行時に台車等の走り装置や連結器等からの入力によって構体に発生する振動、騒音の内装構造体への伝搬が抑制され、鉄道車両の車室内の快適性を向上することができる。
さらに、内装構造体が外部構造体に対して相対変位可能な自由度を確保し、内装構造体の慣性力による制振効果によって内装構造体の騒音及び振動をさらに低減することができる。
また、外部構造体に連結部材が取り付けられる箇所を適切に選択することによって、外部構造体に局所的に発生する著大な振動が内装構造体へ伝搬することを防止できる。
本発明において、前記外部構造体は、開口を透明部材によって閉塞した外窓部を有し、前記内装構造体は、前記外窓部と対向して配置された開口を透明部材によって閉塞した内窓部を有する構成とすることができる。
これによれば、窓部をいわゆる2重窓構造とすることによって、外部構造体の振動が外窓部から音響エネルギとして内部へ直接放射されることを防止し、騒音及び振動をより低減することができる。
本発明において、前記連結部材の少なくとも一部が前記内装構造体の側面部に連結される構成とすることができる。
例えば、鉄道車両用車体の場合には、台車等からの加振によって比較的振動が大きい台枠ではなく、構体の側構や屋根構から内装構造体を吊り下げることによって、軌道や走り装置から内装構造体への振動を絶縁し、振動、騒音をよりいっそう低減することができる。
本発明において、前記内装構造体の前記断面は実質的に多角形状に形成され、前記連結部材の少なくとも一部が前記内装構造体の前記断面におけるコーナ部に連結される構成とすることができる。
これによれば、連結部材からの入力によって内装構造体におけるパネル状の部分の面振動が誘発されることを抑制し、内装構造体の振動をさらに低減することができる。
本発明において、前記外部構造体の内面と前記内装構造体の外面との間の少なくとも一部に、弾性を有する材料によって形成された緩衝部材が設けられる構成とすることができる。
これによれば、外部構造体と内装構造体とが衝突して衝撃等が発生することを防止できる。
以上のように、本発明によれば、内部の騒音及び振動を低減した移動体の構造を提供することができる。
本発明を適用した移動体の構造の第1実施形態を有する鉄道車両用車体を進行方向と直交する平面で切って見た模式的断面図である。 図1の鉄道車両用車体の部分断面斜視図である。 本発明を適用した移動体の構造の第2実施形態を有する鉄道車両用車体を進行方向と直交する平面で切って見た模式的断面図である。
<第1実施形態>
以下、本発明を適用した移動体の構造の第1実施形態について説明する。
第1実施形態において、移動体は、例えば、旅客用の電車、客車等の鉄道車両に用いられる車体である。
本発明は、例えば、新幹線等の高速列車や優等列車に用いられる鉄道車両用として好適なものであるが、これには限定されない。
図1は、第1実施形態の鉄道車両用車体を進行方向と直交する平面で切って見た模式的断面図である。
図2は、図1の鉄道車両用車体を斜め上方側から見た部分断面斜視図である。
鉄道車両用の車体1は、構体100、内装構造体200等を有して構成されている。
構体100は、車体1の外殻部を構成し、車両の走行時等に台車や連結器等から入力される各種荷重が負荷される外部構造体である。
構体100は、台枠110、側構120、屋根構130、及び、図示しない妻構等を有し、まくらぎ方向(車幅方向)、鉛直方向、前後方向から見た形状がそれぞれ実質的に矩形となる六面体状に形成されている。
構体100は、一例として、アルミニウム系合金の中空押出形材を集成して形成されたアルミダブルスキン構体である。
台枠110は、構体100の下面部(底面部)を構成する部分であって、水平方向にほぼ沿って配置されている。
台枠110の下部には、例えば前後一対の2軸ボギー台車が、まくらばね等の2次ばね系を介してボギー角付与可能に取り付けられる。
また、台枠110の下部における台車の間の領域には、各種機器類が吊り下げられる。
側構120は、構体100の側面部を構成する部分であって、台枠110のまくらぎ方向(車幅方向)における両端部から上方へ立設されている。
側構120には、外窓121が形成されている。
外窓121は、側構120を貫通して形成された開口であって、車両の前後方向に複数配列されている。
外窓121には、例えばガラス等の透明板が嵌め込まれ固定されている。
また、側構120には、図示しないドア開口が形成される。
ドア開口は、乗客の乗降などに用いられる開閉式のドアが設けられる部分である。
屋根構130は、構体100の上面部を構成する部分であって、左右の側構120の上端部の間にわたして設けられている。
屋根構130の上部には、図示しない空調機器、パンタグラフ等の集電装置等が取り付けられる。
妻構は、構体100の妻面(進行方向における両端面)部を構成する部分であって、台枠110の前後端部から上方へ立設されている。
妻構の側端部及び上端部は、それぞれ側構120、屋根構130の前後端部と接続されている。
なお、車体1が先頭車両用である場合には、乗務員室側の妻構には、前面窓、前照灯、標識灯などが設けられる。
内装構造体200は、床板210、側パネル220、天井パネル230等を有し、まくらぎ方向(車幅方向)、鉛直方向、前後方向から見た形状がそれぞれ実質的に矩形となりかつ自立可能な六面体状に形成されている。
内装構造体200は、構体100の内部に、構体100に対して相対変位可能に設けられる。
内装構造体200の内部には、乗客等が収容される空間部である車室が設けられる。
床板210は、車室の床面部を構成する部分であって、水平方向にほぼ沿って延在する平板状のパネルとして形成されている。
床板210は、例えば、鋼やアルミニウム系合金によってパネル状に形成された構造体の表面に、リノリウムや塩化ビニル仕上げ材などの敷物を施工して構成されている。
床板210の下面部は、台枠110の上面部と上下方向に所定の間隔を隔てて対向して配置されている。
床板210の下面部と台枠110の上面部との間には、例えば空調用のダクトD等の各種部品が収容されている。
床板210の上部には、腰掛211等が取り付けられる。
側パネル220は、車室内における側壁部を構成する内張板であって、鉛直方向にほぼ沿って延在する平板状のパネルとして形成されている。
側パネル220の車幅方向外側の面部は、側構120の車幅方向内側の面部と、水平方向に所定の間隔を隔てて対向して配置されている。
側パネル220には、内窓221が形成されている。
内窓221は、車体1をまくらぎ方向(車幅方向)から見たときに、側構120の外窓121と実質的に一致する位置及び形状となっている。
内窓221には、例えばガラス等の透明板が嵌め込まれて固定されている。
また、側パネル220には、荷棚222が設けられている。
荷棚222は、乗客が手荷物などを載置するものであって、側パネル220における内窓221よりも上方の領域から、車室内側へ突出して形成されている。
天井パネル230は、車室内における天井部を構成する内張板であって、左右の側パネル220の上端部間にわたして設けられている。
天井パネル230の上面部は、屋根構130の下面部と上下方向に所定の間隔を隔てて対向して配置されている。
天井パネル230の下面部には、車室内を照明する照明機器である灯具231が取り付けられている。
側パネル220、天井パネル230は、例えば、アルミニウム系合金の板材に塗装を施して形成されている。
床板210、側パネル220、天井パネル230は、相互に結合されることによって、図1に示すように車両前後方向から見て実質的に閉断面となるよう構成されている。
床板210と側パネル220との接合部、及び、側パネル220と天井パネル230との接合部は、部品の寸法公差や製造上の理由等によって不可避的に発生する微小な隙間のみ設けられるか、あるいは、シール材等によって実質的に隙間なく密封された構造となっている。
また、内装構造体200の前後端部には、前後一対の図示しない妻パネルが設けられる。
妻パネルは、構体100の妻構と所定の間隔を隔てて対向して配置されている。
連結部材300は、一方及び他方の端部が側構120及び側パネル220にそれぞれ連結され、内装構造体200を構体100の内部で吊り下げて支持する部材である。
連結部材300の構体100側の端部である構体側連結部310は、側構120の内面における外窓121の下端部よりも下方に設けられている。
連結部材300の内装構造体200側の端部である内装側連結部320は、側パネル220の下端部近傍に設けられている。
連結部材300は、実質的に鉛直方向にほぼ沿って配置され、構体側連結部310及び内装側連結部320は、連結部材300の上端部及び下端部にそれぞれ設けられている。
連結部材300は、例えば、柔軟性を有する材料によって、例えば可撓性を有する棒状、板状、ワイヤ状などの部材として形成されている。
連結部材300は、構体側連結部310において、構体100の側構120に対して搖動(回動)可能に連結されている。
また、連結部材300は、内装側連結部320において、内装構造体200の側パネル220に対して揺動(回動)可能に連結されている。
また、構体側連結部310及び内装側連結部320の少なくとも一方は、例えば円筒ゴムブッシュ等の防振効果(振動減衰効果)を有する弾性体を介して連結されている。
上記構成によって、内装構造体200は、構体100に対して、上下方向及びまくらぎ方向に所定の範囲内で相対変位可能となっている。
なお、構体100に対して内装構造体200が相対変位した際に、両者が衝突することを防止するため、台枠110と床板210との間、側構120と側パネル220との間、屋根構130と天井パネル230との間には、それぞれ弾性を有する材料によって形成された図示しない緩衝材が配置されている。
この緩衝材は、構体100に対する内装構造体200の変位量を規制するストッパとしても機能する。
次に、上述した第1実施形態の車体1の製造方法について説明する。
先ず、構体100は台枠110、側構120、屋根構130、及び、一方側の妻構を結合し、他方側の妻面側が開口した状態の半製品として組み立てられる。
一方、内装構造体200は、床板210、側パネル220、天井パネル230及び前後一対の妻パネルを結合し、自立可能な六面体状に組み立てられる。
このような内装構造体200を構成する各部材の製造及び組立は、構体100の組立と平行して行うことができる。
六面体状に組み立てられた内装構造体200は、構体100における妻構が取り付けられていない側の開口から構体100の内部に挿入される。
内装構造体200は、構体100の内部における所定の位置まで挿入後、連結部材300を介して構体100の内部に取り付けられる。
その後、構体100における内装構造体200を挿入した側の端部に、残る妻構を取り付け、所定の艤装等を施して車体は完成する。
以上説明した第1実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)内装構造体200を、連結部材300で構体100の内部に相対変位可能に吊下げた構成とすることによって、鉄道車両の走行時に台車等の走り装置からの入力や、連結器を介した前後車両から入力によって生じる構体100の振動、騒音の内装構造体200への伝搬が抑制され、鉄道車両の車室内における振動、騒音を低減し、乗客の快適性を向上することができる。
(2)窓部が、構体100の側構120に設けられた外窓121、内装構造体200の側パネル220に設けられた内窓221を有するいわゆる2重窓構造となっているため、構体100の振動が音響エネルギとして直接車室内に放射されることを防止し、車室内の騒音及び振動をより低減することができる。
(3)内装構造体200が、側構120及び側パネル220に対してそれぞれ揺動可能な連結部材300を介して構体100の内部に吊下げられることによって、内装構造体200が構体100に対して相対変位可能な自由度を確保し、内装構造体200の慣性力による制振効果によって車室内の騒音及び振動をさらに低減することができる。
(4)連結部材300の構体側連結部310を側構120に設けたことによって、走り装置等からの入力に起因して台枠110に発生する振動が内装構造体200へ直接伝搬することを防止できる。
(5)構体100の内面と内装構造体200の外面との間に緩衝材を配置したことによって、これらが衝突して衝撃等が発生することを防止できる。
(6)構体100の組み立てと並行して内装構造体200の組立を行うことができるため、製造工期の短縮を図ることができる。
<第2実施形態>
次に、本発明を適用した移動体の構造の第2実施形態について説明する。
上述した第1実施形態と実質的に共通する箇所については同じ符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
図3は、第2実施形態の鉄道車両用車体を進行方向と直交する平面で切って見た模式的断面図である。
第2実施形態の車両1は、第1実施形態の連結部材300に代えて、以下説明する連結部材300Aを設けたものである。
連結部材300Aの構体側連結部310Aは、構体100の内面における屋根構130のまくらぎ方向における両端部近傍(構体100のコーナ部(角部))に設けられている。
連結部材300Aの内装側連結部320Aは、内装構造体200の外面における天井パネル230のまくらぎ方向における両端部近傍(内装構造体200のコーナ部(角部))に設けられている。
以上説明した第2実施形態においても、上述した第1実施形態の効果と実質的に同様の効果を得ることができる。
また、構体100のコーナ部と内装構造体200のコーナ部との間を連結することにより、構体100における面振動が大きい箇所の振動が内装構造体200へ伝搬することを防止するとともに、内装構造体200を構成する各面部の面変形を抑制し、振動及び騒音をさらに低減することができる。
(他の実施形態)
なお、本発明は上述した実施形態のみに限定されるものではなく、種々の応用や変形が考えられる。
鉄道車両や車体の構成は、上述した実施形態に限らず適宜変更することが可能である。
例えば、鉄道車両は、旅客用電車に限らず、客車や、機関車、貨車、業務用車両等であってもよい。
また、実施形態において、構体は一例としてアルミダブルスキン構体であるが、本発明はこれに限らず、鋼製、ステンレス鋼製などの内部骨構造を持つ構体を有する鉄道車両用車体にも適用することが可能である。
さらに、第1実施形態のように側構と側パネルとを連結する連結部材と、第2実施形態のように屋根構と屋根パネルとを連結する連結部材とを併用してもよい。また、他の部位に連結部材を設けてもよい。
また、各実施形態のように、構体、内装構造体に対して揺動可能な連結部材を用いる構成に代えて、構体の一部と内装構造体の一部とを弾性変形が可能な弾性部材を介して連結する構成としてもよい。
また、本発明は、鉄道車両に限らず、その他の移動体にも適用することが可能である。例えば、本発明は、航空機や自動車等の鉄道車両以外の移動体にも適用することができる。
1 車体
100 構体 110 台枠
120 側構 121 外窓
130 屋根構
200 内装構造体 210 床板
211 腰掛 220 側パネル
221 内窓 222 荷棚
230 天井パネル 231 灯具
300 連結部材(第1実施形態) 310 構体側連結部
320 内装側連結部
300A 連結部材(第1実施形態) 310A 構体側連結部
320A 内装側連結部
D ダクト

Claims (5)

  1. 輸送対象物が収容される空間部を有する移動体の構造であって、
    前記移動体に対して外部から入力される荷重が負荷されるとともに、進行方向と直交する平面における断面形状が実質的に閉断面となるように形成された外部構造体と、
    前記外部構造体の内部に設けられ進行方向と直交する平面における断面形状が実質的に閉断面となるように形成され、前記閉断面の内側に前記空間部が設けられた内装構造体と
    を備え、
    前記内装構造体は、前記外部構造体に対して相対変位可能な状態で前記外部構造体に取り付けられ
    前記移動体は鉄道車両用車体であり、
    前記外部構造体は、台枠の側端部及び前後端部から側構及び妻構をそれぞれ立設するとともに前記側構及び前記妻構の上部に屋根構を設けて構成される構体であり、
    前記内装構造体は、天井部、側壁部、及び、床部を有して構成され、
    前記内装構造体は、前記外部構造体及び前記内装構造体に対してそれぞれ揺動可能な連結部材を介して前記外部構造体の内部に吊り下げられた状態で保持されること
    を特徴とする移動体の構造。
  2. 前記外部構造体は、開口を透明部材によって閉塞した外窓部を有し、
    前記内装構造体は、前記外窓部と対向して配置された開口を透明部材によって閉塞した内窓部を有すること
    を特徴とする請求項1に記載の移動体の構造。
  3. 前記連結部材の少なくとも一部が前記内装構造体の側面部に連結されること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の移動体の構造。
  4. 前記内装構造体の前記断面は実質的に多角形状に形成され、
    前記連結部材の少なくとも一部が前記内装構造体の前記断面におけるコーナ部に連結されること
    を特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の移動体の構造。
  5. 前記外部構造体の内面と前記内装構造体の外面との間の少なくとも一部に、弾性を有する材料によって形成された緩衝部材が設けられること
    を特徴とする請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の移動体の構造。
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