本発明の一実施形態である第一演出装置100を備えた遊技機1について、図面を参照して説明する。以下の説明では、図1の手前側、奥側、上側、下側、左側、右側を、それぞれ、遊技機1の前側(正面側)、後側(背面側)、上側、下側、左側、右側とする。
図1および図2を参照して、遊技機1の概略構成を説明する。図1に示すように、遊技機1の上半分の部分には遊技盤2が設けられる。遊技盤2は正面視略正方形であり(図2参照)、透明なガラス板を保持した前面枠13によって前面を保護される。遊技盤2の下部には上皿5が設けられる。上皿5は、発射機に遊技球を供給し、かつ賞品球を受ける。上皿5の上部中央には、遊技者によって操作される操作ボタン9が配設される。上皿5の直下には、賞品球を受ける下皿6が設けられる。下皿6の右横には、遊技球の発射を調整する発射ハンドル7が設けられる。前面枠13の上部の左右の角には、スピーカ48がそれぞれ設けられる。
図2に示すように、遊技盤2の前面には、ガイドレール3で囲まれた略円形の遊技領域4が形成される。発射装置(図示略)によって発射された遊技球は、ガイドレール3によって遊技領域4へ導かれ、遊技領域4内を流下する。遊技領域4は、発射ハンドル7の発射強度に応じて、遊技球が流下する度合いを互いに異にする第一遊技領域4Lと第二遊技領域4Rとを備える。第一遊技領域4Lは、遊技機1に正対した遊技者から見て遊技領域4の左側に位置し、第二遊技領域4Rは、遊技者から見て遊技領域4の右側に位置している。ガイドレール3は遊技領域4の左側に形成されている。発射ハンドル7によって所定の強度以上の発射強度で発射された遊技球は、第二遊技領域4Rを流下し(例えば図2の矢印R参照)、所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球は第一遊技領域4Lを流下する(例えば図2の矢印L参照)。
遊技領域4の略中央には、LCD(液晶ディスプレイ)等で構成された表示装置28が配設される。表示装置28は、動画、メッセージ等の遊技に関する様々な映像を表示可能な表示面を有する。特に、表示装置28は、大当たり判定の結果を報知するための演出図柄を表示する。遊技機1は、複数(本実施形態では3つ)の演出図柄を変動させた後に、大当たり判定の結果を示す演出図柄の組合せを確定表示させる報知演出を実行することで、大当たり判定の結果を遊技者に報知する。
表示装置28の前方には、正面視で表示装置28の表示面を取り囲むように、センター部材10が設けられる。センター部材10は、表示装置28、スピーカ48等と連動して、報知演出等の様々な演出を実行する。センター部材10の詳細は、別途後述する。
表示装置28の下方には、第一始動口14が設けられる。表示装置28の右斜め下方には、普通図柄作動ゲート12が設けられる。普通図柄作動ゲート12の下方には、第二始動口15が設けられる。第二始動口15の左斜め下方には、通常アタッカー16が設けられる。第一始動口14の直下に、Vアタッカー17が設けられる。
第二始動口15は、開閉部材を備える。第二始動口15の開閉部材が開放状態となると、第二始動口15への遊技球の入賞が容易になる。通常アタッカー16およびVアタッカー17も開閉部材を備える。遊技球は、開閉部材が開放した状態でのみ、通常アタッカー16およびVアタッカー17に入賞できる。各開閉部材はソレノイドによって電気的に開閉される。入賞口である第一始動口14、第二始動口15、通常アタッカー16、およびVアタッカー17に遊技球が入賞すると、所定数の遊技球が払い出される。
図示しないが、Vアタッカー17に入賞した遊技球の流路には、特定領域および非特定領域が形成される。遊技機1では、大当たり遊技中に遊技球がVアタッカー17内の特定領域を通過することが、大当たり遊技終了後に確率変動状態を生起する条件となっている。本実施形態では、Vアタッカー17は1回の大当たり遊技中に1回開放される。Vアタッカー17の開放パターンには、1回の開放動作で最大13秒開放される長時間開放パターンと、最大0.3秒しか開放されない短時間開放パターンとがある。短時間開放パターンの場合には、Vアタッカー17に遊技球が入賞する確率は低い。そして、大当たり遊技の種類には、長時間開放パターンが選択される長時間開放大当たりと、短時間開放パターンが選択される短時間開放大当たりとが設けられる。よって、長時間開放大当たりとなるか否かによって、確率変動状態が生起される割合は変化する。
遊技盤2の右斜め下部には図柄表示部8が設けられる。図柄表示部8は、普通図柄表示部、第一特別図柄表示部、第二特別図柄表示部、普通図柄記憶数表示LED、第一特別図柄記憶数表示LED、および第二特別図柄記憶数表示LEDを備える。普通図柄作動ゲート12を遊技球が通過すると普通当たり判定が行われて、判定結果が普通図柄表示部に表示される。第一始動口14へ遊技球が入賞すると、第一大当たり判定が行われ、判定の結果に応じて複数の特別図柄のうちの1つが第一特別図柄表示部に表示される。第二始動口15へ遊技球が入賞すると、第二大当たり判定が行われ、その判定の結果は第二特別図柄表示部に表示される。
普通図柄記憶数表示LEDは、普通図柄作動保留球数を4つまで表示する。普通図柄作動保留球数とは、普通図柄作動ゲート12を通過し、かつ普通図柄表示部に普通当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数である。第一特別図柄記憶数表示LEDは、第一特別図柄作動保留球数を4つまで表示する。第一特別図柄作動保留球数とは、第一始動口14に入賞し、かつ第一大当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数である。第二特別図柄記憶数表示LEDは、第二特別図柄作動保留球数を4つまで表示する。第二特別図柄作動保留球数とは、第二始動口15に入賞し、かつ第二大当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球の個数である。さらに、遊技盤2には、上記以外に各種の電飾ランプ、入賞口、風車、および遊技くぎ等が設けられる。
また、遊技盤2の背面側には、主制御基板(図示略)、サブ制御基板(図示略)、ランプドライバ基板(図示略)等を備えた制御部(図示略)が設けられる。主制御基板は、例えば普通大当たり判定、大当たり判定等を行い、遊技機1の主制御を司る。主制御基板には、各種の演算処理を実行するCPU、データを一時的に記憶するRAM、および制御プログラム等を記憶したROMが設けられる。サブ制御基板は、主制御基板と電気的に接続される。サブ制御基板には、主制御基板と同様に、CPU、RAM、およびROMが設けられる。サブ制御基板は、主制御基板から送信されるコマンドに従って、ランプドライバ基板等を制御することで、演出に関する総合的な制御を実行する。ランプドライバ基板は、サブ制御基板と電気的に接続される。ランプドライバ基板には、主制御基板と同様に、CPU、RAM、およびROMが設けられる。ランプドライバ基板は、サブ制御基板から送信されるコマンドに従って、センター部材10に設けられた第一モータ61、第二モータ(図示略)、第三モータ63、発光役物600等を制御して、センター部材10に設けられた複数の演出装置等による演出動作を実行する。
図1〜図6を参照して、センター部材10について説明する。図3に示すように、センター部材10は、ケース体30の前面側に設けられる。ケース体30は枠状の樹脂ケースであり、その前側に遊技盤2が設けられ、その後側に表示装置28が設けられる(図1、図2参照)。ケース体30には、表示装置28の表示面を、遊技機1の正面側に露出させる開口部が形成されている。
センター部材10は、発光役物600(図1、図2参照)、フレーム31、第一演出装置100、第二演出装置400等を備える。図1および図2に示すように、発光役物600は、センター部材10の上部に配置される。発光役物600は、複数(本実施形態では、7つ)のキャラクタの外形をかたどり、半透明の部材で形成される。発光役物600は、キャラクタ毎に発光可能である。発光役物600は、1または複数のキャラクタを発光させることで、表示装置28、スピーカ48等と連動して、報知演出等の様々な演出を実行する。
図3および図4に示すように、フレーム31は、ケース体30の上部に固定される。フレーム31は、1枚の鉄板であり、正面視で下方に開口した略コの字状に成形される。フレーム31は、上フレーム31A、左フレーム31B、および右フレーム31Cを備える。上フレーム31Aは、左右前後方向に延びる。左フレーム31Bは、上フレーム31Aの左部が下方に折り曲げられて形成される。右フレーム31Cは、上フレーム31Aの右部が下方に折り曲げられて形成された部位であり、左フレーム31Bと対向する。右フレーム31Cは、上フレーム31Aの右部が下方に折り曲げられた後、右方に曲げられ、さらに下方に折り曲げられて形成される。
図4〜図6に示すように、第一演出装置100は、第一可動役物150、第一モータ61(図5および図6参照)、第一駆動機構200、第二駆動機構300等を備える。第一可動役物150は、上フレーム31Aの下側において、左フレーム31Bと右フレーム31Cとの間で回転可能に支持される。第一可動役物150は、第一位置(図1、図4〜図8参照)と第二位置(図2、図3、図9、図10参照)とに回転可能である。第一位置は、第一装飾部151が前側を向いているときの第一可動役物150の位置である。第二位置は、第一装飾部151が下側を向いているときの第一可動役物150の位置である。以下、第一可動役物150が第一位置にある場合を基準として各部材を説明する。第一可動役物150は、第一装飾部151、第二装飾部152、第一延出部153、および第二延出部154を備える。第一装飾部151は、左右方向に長い矩形状の板部材である。第一装飾部151の前面には、「SEXY」のロゴの装飾が施されている。第二装飾部152は、第一装飾部151の上端部から後方に延びる板部材である。第二装飾部152の上面の中央部には、「SEXY FALL」のロゴの装飾が施されている。
図1に示すように、第一可動役物150が第一位置にある場合、第一装飾部151の前面が前方(遊技者側)を向いているため、遊技者は第一装飾部151の前面に施されたロゴの装飾を視認できる。この場合、第二装飾部152の上面は上方を向いているため、遊技者は第二装飾部152の上面に施されたロゴの装飾を視認できない。一方、図2および図3に示すように、第一可動役物150が第二位置にある場合、第一装飾部151の前面が下方を向いているため、遊技者は第一装飾部151の前面に施されたロゴの装飾を視認できない。この場合、第二装飾部152の上面は前方を向いているため、遊技者は第二装飾部152の上面に施されたロゴの装飾を視認できる。
図4〜図6に示すように、第一延出部153は、第一装飾部151の左端部から左後ろ斜めに延びる。第一延出部153には、円形状の凸部(図示略)が設けられる。この凸部は、第一延出部153の後端部から左方に突出し、円筒状の左ソケット161(図5、図6参照)に回転可能に挿入される。左ソケット161は、左フレーム31Bを左右方向に貫通する。第二延出部154は、第一装飾部151の右端部から右後ろ斜めに延びる。第二延出部154には、円形状の凸部(図示略)が設けられる。この凸部は、第二延出部154の後端部から左方に突出し、円筒状の右ソケット162(図5、図6参照)に回転可能に挿入される。右ソケット162は、右フレーム31Cを左右方向に貫通する。
軸線P0(図7、図8、図9、図10参照)は、ソケット161,162の中心を通り、左右方向に延びる。第一可動役物150は、軸線P0を中心に回転する。第一延出部153が左後ろ斜めに延び、第二延出部154が右後ろ斜めに延びているため、第一装飾部151は、軸線P0よりも前方に位置する。すなわち、第一可動役物150は、第一延出部153の後端部から第二延出部154の後端部まで軸線P0から離隔する方向に膨らんでいる。軸線P0から離隔する部位が軸線P0を中心に回転した場合の回転軌跡は、軸線P0の周りを通る。従って、第一可動役物150のうち、軸線P0から離隔する方向に膨らんでいる部位の回転軌跡は、軸線P0の周りを通る。このため、第一演出装置100は、第一可動役物150が回転しても、上フレーム31A、左フレーム31B、右フレーム31C、および第一可動役物150によって囲まれた空間101を確保できる。これにより、遊技機1は、第一可動役物150によって動きを伴う演出を行うことができ、さらに空間101内に部材を配置して様々な演出を行うことを可能とした。
図5および図6に示すように、第一モータ61は、左フレーム31Bの右側に配置される。第一モータ61は、正転(左側面視で時計回り方向の回転)および逆転(左側面視で反時計回り方向の回転)可能である。詳しくは後述するが、第一モータ61が正転した場合、第一可動役物150は、第一位置(図1、図4〜図8参照)から第二位置(図2、図3、図9、図10参照)に回転する。第一モータ61が逆転した場合、第一可動役物150は、第二位置から第一位置に回転する。第一モータ61の駆動軸61Aは、左フレーム31Bの左側まで貫通する。
第一駆動機構200は、左フレーム31Bの左側に配置される。第一駆動機構200は、第一モータ61によって駆動される。第二駆動機構300は、右フレーム31Cの右側に配置される。上フレーム31Aの下側には、連結軸棒110が設けられる。連結軸棒110は、左右方向に延び、左フレーム31Bの左側から右フレーム31Cの右側まで貫通する。連結軸棒110の左端部110Aは、第一駆動機構200と連結する。連結軸棒110の右端部110Bは、第二駆動機構300と連結する。すなわち、連結軸棒110は、第一駆動機構200と第二駆動機構300とを連結し、第一モータ61の駆動力を第二駆動機構300に伝達する。第二駆動機構300は、連結軸棒110を介して第一モータ61によって駆動される。第一モータ61が駆動した場合、第一可動役物150は、第一駆動機構200および第二駆動機構300によって第一位置または第二位置に回転する。第一駆動機構200および第二駆動機構300の詳細は、別途後述する。
左フレーム31Bの左側および右フレーム31Cの右側には、それぞれ、左サイドカバー121および右サイドカバー122が設けられる。左サイドカバー121は、第一駆動機構200を保護するための部材である。左サイドカバー121は、第一駆動機構200を左側から覆い、左フレーム31Bの左面に固定される。右サイドカバー122は、第二駆動機構300を保護するための部材である。右サイドカバー122は、第二駆動機構300を右側から覆い、右フレーム31Cの右面に固定される。
第二演出装置400は、第二可動役物450、支持部421,422、第二モータ(図示略)、上下動機構(図示略)、第三モータ63等を備える。第二可動役物450は、空間101に配置される。第二可動役物450は、左右方向に長い略直方体状である。第二可動役物450の左右両面以外の4つの面には、それぞれ、「Power」、「Speed」、「Technique」、および「Marvelous」のロゴの装飾が施されている。これらのロゴは、大当たり判定の結果が大当たりであることの期待度を示す。本実施形態では、「Power」、「Speed」、「Technique」、「Marvelous」の順に期待度が高くなるように設定されている。
支持部421,422は、それぞれ、第二可動役物450の左右両側に配置される。支持部421,422は、第二可動役物450を回転可能に支持する。第二モータは、第二可動役物450の内部に配置される。第二モータは、第二可動役物450を回転駆動する。本実施形態の遊技機1は、第二可動役物450を回転させることにより、大当たり判定の結果が大当たりであることの期待度を示す期待度演出を実行できる。なお、第二可動役物450は、第一可動役物150が第二位置にある場合に前方に露出する。従って、遊技機1は、第一可動役物150が第二位置にある場合に、第二可動役物450を回転させて、第二可動役物450に施されたロゴのいずれかを遊技者に示すことで、期待度演出を実行する。この構成によれば、第一可動役物150が第一位置にある場合、遊技者は、第二可動役物450を視認できない。このため、遊技機1は、第一可動役物150を第一位置から第二位置に回転させ、第二可動役物450を露出させて期待度演出を実行させることにより、遊技者に驚きを与え、演出を楽しませることができる。
図3に示すように、上下動機構は、ケース体30の左右両側に配置される。上下動機構は、一対のラックアンドピニオン機構によって構成される。上下動機構は、それぞれ、支持部421,422を上下動可能に支持する。第三モータ63は、ケース体30の右上部に配置される。第三モータ63は、上下動機構を駆動して支持部421,422を上下動させる。従って、第二可動役物450は、第三モータ63が駆動した場合に上下動機構によって支持部421,422が上下動することに伴って上下動する。なお、第一可動役物150が第二位置にある場合、第二可動役物450の下側に第一可動役物150が配置されるため、第二可動役物450の上下方向への移動が規制される。つまり、第二可動役物450は、第一可動役物150が第一位置にある場合のみ上下動できる。本実施形態の遊技機1は、第一可動役物150が第一位置にある場合、第二可動役物450を下降させた状態で回転させて、第二可動役物450に施されたロゴのいずれかを遊技者に示すことによっても期待度演出を実行できる。
図5〜図7を参照して、第一駆動機構200の構造について説明する。本実施形態の第一駆動機構200は、ラックアンドピニオン機構を採用している。第一駆動機構200は、第一ギヤ210、第二ギヤ220、第一揺動部材230、第一ラック240、第三ギヤ250等を備える。第一ギヤ210は、左フレーム31Bの左側に配置され、第一モータ61の駆動軸61Aに連結される。第二ギヤ220は、左フレーム31Bの左側、かつ、第一ギヤ210の前上方に配置される。第二ギヤ220は、連結軸棒110の左端部110Aに連結される。第二ギヤ220は、第一ギヤ210と噛み合う。軸線P1は、第二ギヤ220の中心を通り、左右方向に延びる。第二ギヤ220は、第一モータ61の駆動力によって第一ギヤ210を介して、軸線P1を中心に回転する。すなわち、連結軸棒110の左端部110Aは、第一ギヤ210および第二ギヤ220を介して第一モータ61と連結する。
第一揺動部材230は、第二ギヤ220の左側に配置される。第一揺動部材230は、左フレーム31Bの後上角部に設けられた支持部35によって揺動可能に支持される。支持部35は、左フレーム31Bの左面から左方に延びる。軸線P2は、支持部35の中心を通り、軸線P1と平行(左右方向)に延びる。第一揺動部材230は、軸線P2を中心に揺動する。第一揺動部材230は、軸線P2から離隔する方向(以下、「離隔方向」という。)に延びる。
第一揺動部材230は、円筒部231を有する。円筒部231は、第一揺動部材230のうち軸線P2が通る部位から右方に突出する。円筒部231には、支持部35が右側から挿入される。これにより、第一揺動部材230は支持部35によって揺動可能に支持される。
第一揺動部材230の右面(以下、「第一対向面232」という。図6参照)のうち、第二ギヤ220と左右方向に対向する部位には、第一開口壁部233が設けられる。第一開口壁部233は、軸線P1および軸線P2のそれぞれから離隔する位置に配置される。すなわち、第一開口壁部233は、第二ギヤ220の回転中心(軸線P1)および第一揺動部材230の揺動中心(軸線P2)に対して偏心している。本実施形態では、第一開口壁部233は、第一対向面232の離隔方向の略中央部に配置される。第一開口壁部233は、離隔方向に長さを有する第一穴235を形成する。つまり、第一穴235は、離隔方向に長い長穴である。本実施形態では、第一開口壁部233は、第一対向面232から第一揺動部材230の左面まで延びる。従って、第一穴235は、第一揺動部材230を左右方向に貫通する。
第一揺動部材230のうち、後述する第一ラック240と対向する部位には、第二開口壁部234が設けられる。第二開口壁部234は、軸線P1および軸線P2のそれぞれから離隔する位置に配置される。すなわち、第二開口壁部234は、第二ギヤ220の回転中心(軸線P1)および第一揺動部材230の揺動中心(軸線P2)に対して偏心している。また、第二開口壁部234は、第一開口壁部233に対して軸線P2とは反対側に配置される。本実施形態では、第二開口壁部234は、第一対向面232の離隔方向の端部に配置される。第二開口壁部234は、離隔方向に長さを有する第二穴236を形成する。つまり、第二穴236は、離隔方向に長い長穴である。本実施形態では、第二開口壁部234は、第一対向面232から第一揺動部材230の左面まで延びる。従って、第二穴236は、第一揺動部材230を左右方向に貫通する。
第二ギヤ220には、第一穴235に右方から挿入される第一挿入部221が設けられる。第一挿入部221は、軸線P1および軸線P2のそれぞれから離隔する位置に配置される。すなわち、第一挿入部221は、第二ギヤ220の回転中心(軸線P1)および第一揺動部材230の揺動中心(軸線P2)に対して偏心している。第一挿入部221は、第二ギヤ220の左面から左方に突出する。第一挿入部221は、第一穴235が離隔方向に長い長穴であるため、第一穴235に挿入された状態で、第一穴235を離隔方向に移動可能である。
第一ラック240は、第一揺動部材230の右側に配置される。第一ラック240は、第一揺動部材230によって上下方向に移動可能に支持される。第一ラック240は、第一揺動部材230の離隔方向の端部の近傍から下方に延びる。
第一ラック240は、歯部241および案内凸部242を有する。歯部241は、第一ラック240の背面に配置される。歯部241は、第一ラック240の下端部から略中央部まで上下方向に延びる。案内凸部242は、第一ラック240の右面から右方に突出する。案内凸部242は、第一ラック240の下端部から上端部まで上下方向に延びる。案内凸部242は、左フレーム31Bに設けられた案内凹部37に挿入される。案内凹部37は、左フレーム31Bの左面の前部において、上下方向に延びる。案内凹部37の上下方向の長さは、案内凸部242の上下方向の長さよりも長い。第一ラック240は、案内凹部37に沿って上下方向に移動する。
第一ラック240の左面(以下、「第二対向面243」という。)うち、第一揺動部材230と対向する部位には、第二穴236に右方から挿入される第二挿入部244が設けられる。第二挿入部244は、軸線P1および軸線P2のそれぞれから離隔する位置に配置される。すなわち、第二挿入部244は、第二ギヤ220の回転中心(軸線P1)および第一揺動部材230の揺動中心(軸線P2)に対して偏心している。本実施形態では、第二挿入部244は、第二対向面243の上端部から左方に突出する。第二挿入部244は、第二穴236が離隔方向に長い長穴であるため、第二穴236に挿入された状態で、第二穴236を離隔方向に移動可能である。
第三ギヤ250は、第一ギヤ210の下方、かつ、第一ラック240の後側に配置される。第三ギヤ250は、歯部241と噛み合う。第三ギヤ250は、左ソケット161の左部に回転可能に装着され、左ソケット161に挿入された第一延出部153の凸部(図示略)と連結される。このため、本実施形態では、第三ギヤ250の回転中心を通る軸線は、軸線P0と一致する。この場合、第一演出装置100は、第三ギヤ250を回転させることで、他のギヤ等を介さず、第一可動役物150を回転させることができる。従って、第一演出装置100は大型化を抑制しつつ、第一可動役物150を回転させることができる。
図5、図6、および図8を参照して、第二駆動機構300の構造について説明する。本実施形態の第二駆動機構300は、第一駆動機構200と同様にラックアンドピニオン機構を採用している。第二駆動機構300は、回転体320、第二揺動部材330、第二ラック340、第四ギヤ350等を備える。回転体320、第二揺動部材330、第二ラック340、および第四ギヤ350は、それぞれ、第一駆動機構200の第二ギヤ220、第一揺動部材230、第一ラック240、および第三ギヤ250と対応している。
回転体320は、右フレーム31Cの右側に配置される。回転体320は、連結軸棒110の右端部に連結される。つまり、第二ギヤ220と回転体320とは、連結軸棒110によって連結されている。軸線P3は、回転体320の中心を通り、左右方向に延びる。本実施形態では、軸線P3は、軸線P1と一致する。軸線P1および軸線P3は、連結軸棒110の中心を通る。回転体320は、第一モータ61の駆動力によって、第一ギヤ210、第二ギヤ220、および連結軸棒110を介して、軸線P3を中心に回転する。
第二揺動部材330は、回転体320の右側に配置される。第二揺動部材330は、右フレーム31Cの後上角部に設けられた支持部36によって揺動可能に支持される。支持部36は、右フレーム31Cの左面から左方に延びる。軸線P4は、支持部36の中心を通り、軸線P3と平行(左右方向)に延びる。本実施形態では、軸線P4は、軸線P2と一致する。第二揺動部材330は、軸線P4を中心に揺動する。第二揺動部材330は、軸線P4から離隔する方向(離隔方向)に延びる。
第二揺動部材330は、円筒部331を有する。円筒部331は、第二揺動部材330のうち軸線P4が通る部位から左方に突出する。円筒部331には、支持部36が左側から挿入される。これにより、第二揺動部材330は支持部36によって揺動可能に支持される。
第二揺動部材330の左面(以下、「第三対向面332」という。図5参照)のうち、回転体320と左右方向に対向する部位には、第三開口壁部333が設けられる。第三開口壁部333は、軸線P3および軸線P4のそれぞれから離隔する位置に配置される。なわち、第三開口壁部333は、回転体320の回転中心(軸線P3)および第二揺動部材330の揺動中心(軸線P4)に対して偏心している。本実施形態では、第三開口壁部333は、第三対向面332の離隔方向の略中央部に配置される。第三開口壁部333は、離隔方向に長さを有する第三穴335を形成する。つまり、第三穴335は、離隔方向に長い長穴である。本実施形態では、第三開口壁部333は、第三対向面332から第二揺動部材330の右面まで延びる。従って、第三穴335は、第二揺動部材330を左右方向に貫通する。
第二揺動部材330のうち、後述する第二ラック340と対向する部位には、第四開口壁部334が設けられる。第四開口壁部334は、軸線P3および軸線P4のそれぞれから離隔する位置に配置される。すなわち、第四開口壁部334は、回転体320の回転中心(軸線P3)および第二揺動部材330の揺動中心(軸線P4)に対して偏心している。また、第四開口壁部334は、第三開口壁部333に対して軸線P4とは反対側に配置される。本実施形態では、第四開口壁部334は、第三対向面332の離隔方向の端部に配置される。第四開口壁部334は、離隔方向に長さを有する第四穴336を形成する。つまり、第四穴336は、離隔方向に長い長穴である。本実施形態では、第四開口壁部334は、第三対向面332から第二揺動部材330の右面まで延びる。従って、第四穴336は、第二揺動部材330を左右方向に貫通する。
回転体320には、第三穴335に左方から挿入される第三挿入部321が設けられる。第三挿入部321は、軸線P3および軸線P4のそれぞれから離隔する位置に配置される。すなわち、第三挿入部321は、回転体320の回転中心(軸線P3)および第二揺動部材330の揺動中心(軸線P4)に対して偏心している。第三挿入部321は、回転体320の右面から右方に突出する。第三挿入部321は、第三穴335が離隔方向に長い長穴であるため、第三穴335に挿入された状態で、第三穴335を離隔方向に移動可能である。
第二ラック340は、第二揺動部材330の左側に配置される。第二ラック340は、第二揺動部材330によって上下方向に移動可能に支持される。第二ラック340は、第二揺動部材330の離隔方向の端部の近傍から下方に延びた後、右方に延び、さらに下方に延びる。つまり、第二ラック340は、右フレーム31Cの右側において、右フレーム31Cの形状に沿って延びる。
第二ラック340は、歯部341、案内凸部342A(図5参照)、および案内凹部342B(図5参照)を有する。歯部341は、第二ラック340の背面に配置される。歯部341は、第二ラック340の下端部から略中央部まで上下方向に延びる。
案内凸部342Aは、第二ラック340の右面から右方に突出する。案内凸部342Aは、第二ラック340の下端部から略中央部まで上下方向に延びる。案内凸部342Aは、右フレーム31Cに設けられた案内凹部38Aに挿入される。案内凹部38Aは、右フレーム31Cの左面の前下部において、上下方向に延びる。案内凹部38Aの上下方向の長さは、案内凸部342Aの上下方向の長さよりも長い。案内凹部342Bは、第二ラック340の右面に配置される。案内凹部342Bは、第二ラック340の上端部から略中央部まで上下方向に延びる。案内凹部342Bには、右フレーム31Cに設けられた案内凸部38Bが挿入される。案内凸部38Bは、右フレーム31Cの左面の前上部において、上下方向に延びる。案内凸部38Bの上下方向の長さは、案内凹部342Bの上下方向の長さよりも長い。第二ラック340は、案内凹部38Aおよび案内凸部38Bに沿って上下方向に移動する。
第二ラック340の右面(以下、「第四対向面343」という。)のうち、第二揺動部材330と対向する部位には、第四穴336に左方から挿入される第四挿入部344が設けられる。第四挿入部344は、軸線P3および軸線P4のそれぞれから離隔する位置に配置される。すなわち、第四挿入部344は、回転体320の回転中心(軸線P3)および第二揺動部材330の揺動中心(軸線P4)に対して偏心している。本実施形態では、第四挿入部344は、第四対向面343の上端部から左方に突出する。第四挿入部344は、第四穴336が離隔方向に長い長穴であるため、第四穴336に挿入された状態で、第四穴336を離隔方向に移動可能である。
第四ギヤ350は、回転体320の下方、かつ、第二ラック340の後側に配置される。第四ギヤ350は、歯部341と噛み合う。第四ギヤ350は、右ソケット162の右部に回転可能に装着され、右ソケット162に挿入された第二延出部154の凸部(図示略)と連結される。このため、本実施形態では、第四ギヤ350の回転中心を通る軸線は、軸線P0と一致する。この場合、第一演出装置100は、第四ギヤ350を回転させることで、他のギヤ等を介さず、第一可動役物150を回転させることができる。従って、第一演出装置100は大型化を抑制しつつ、第一可動役物150を回転させることができる。
図7〜図10を参照して、第一可動役物150を第一位置(図7、図8参照)から第二位置(図9、図10参照)に回転させる場合の第一演出装置100の動作について説明する。図7に示すように、第一可動役物150が第一位置にある場合、第一挿入部221は、軸線P1の直上にある。従って、第一揺動部材230の離隔方向の端部は、揺動範囲の中で最も上方にある。第一ラック240は、移動範囲の中で最も上方にある。図8に示すように、第一可動役物150が第一位置にある場合、第三挿入部321は、軸線P3の直上にある。従って、第二揺動部材330の離隔方向の端部は、揺動範囲の中で最も上方にある。第二ラック340は、移動範囲の中で最も上方にある。以下、この状態を初期状態という。
第一可動役物150を第一位置から第二位置に回転させる場合、遊技機1は、初期状態から第一モータ61を正転させる。図7および図9に示すように、第一モータ61が正転すると、第一モータ61の駆動軸61Aに連結している第一ギヤ210が、左側面視で時計回り方向に回転する。これに伴い、第一ギヤ210に噛み合っている第二ギヤ220が、左側面視で反時計回り方向に回転する。この場合、第一挿入部221は、軸線P1の周囲を左側面視で反時計回り方向に回転するため、第一開口壁部233を離隔方向とは反対方向に摺動しながら下方に押圧する。これにより、第一揺動部材230は軸線P2を中心に略下方に揺動する。
第一揺動部材230が揺動した場合、第二開口壁部234が第二挿入部244を下方に押圧する。これにより、第一ラック240が下方に移動する。本実施形態では、第二開口壁部234が第一開口壁部233に対して軸線P2とは反対側に配置されている。すなわち、第二開口壁部234は、軸線P2からより離れた位置に配置されている。このため、第一揺動部材230が軸線P2を中心に揺動した場合、第二開口壁部234の位置がより大きく変位する。従って、第一演出装置100は、第一揺動部材230の小さな揺動によって、第一ラック240を大きく移動させることができるため、大型化を抑制でき、かつ、第一可動役物150を迅速に移動させることができる。
また、第一ラック240は下方に移動する場合、案内凹部37に沿って下方に移動するため、安定的に移動できる。第一ラック240が下方に移動することによって、歯部241と噛み合っている第三ギヤ250が、左側面視で時計回り方向に回転する。これにより、第三ギヤ250と連結している第一可動役物150が、第一位置(図7参照)から第二位置(図9参照)まで左側面視で時計回り方向に回転する。
例えば、仮に、第一モータ61の駆動力を1つのギヤによって、第一モータ61と離れた位置にある第一可動役物150に伝達する場合、1つのギヤの径は大きなものとなる。このため、1つのギヤを配置する空間を確保するため、第一演出装置100が大型化する。また、複数のギヤによって第一モータ61の駆動力を第一可動役物150に伝達する場合も、部品点数が増えたり、複数のギヤを配置するための空間を確保したりするため、第一演出装置100が大型化する。これに対し、第一演出装置100は、第一モータ61の駆動力を第一可動役物150に伝達するために、少なくとも、1つの回転体(第二ギヤ220)および第三ギヤ250を配置する空間と、第一揺動部材230が揺動する空間と、第一ラック240が移動する空間とを確保するだけでよい。特に、第一揺動部材230および第一ラック240は、それぞれ、少なくとも一方向に延びている部材であればよいため、ギヤのように円形の部材を配置する空間よりも小さい空間を確保するだけでよい。従って、第一演出装置100は、大型化を抑制しつつ、第一モータ61の駆動力を第一可動役物150に伝達できる。
また、図8および図10に示すように、第二ギヤ220が左側面視で反時計回り方向にした場合(図7、図9参照)、第二ギヤ220に左端部110Aが連結している連結軸棒110が、右側面視で時計回り方向(左側面視で反時計回り方向)に回転する。これに伴い、連結軸棒110の右端部110Bに連結している回転体320が、右側面視で時計回り方向に回転する。すなわち、第一モータ61の駆動力は、1本の連結軸棒110によって回転体320に伝達される。このため、第一演出装置100は、第一モータ61と回転体320との間に空間101を確保できる。
回転体320が右側面視で時計回り方向に回転した場合、第三挿入部321は、軸線P3の周囲を右側面視で時計回り方向に回転する。このため、第三挿入部321は、第三開口壁部333を離隔方向とは反対方向に摺動しながら下方に押圧する。これにより、第二揺動部材330は軸線P4を中心に略下方に揺動する。第二揺動部材330が揺動した場合、第四開口壁部334が第四挿入部344を下方に押圧する。これにより、第二ラック340が下方に移動する。本実施形態では、第四開口壁部334が第三開口壁部333に対して軸線P4とは反対側に配置されている。すなわち、第四開口壁部334は、軸線P4からより離れた位置に配置されている。このため、第二揺動部材330が軸線P4を中心に揺動した場合、第四開口壁部334の位置がより大きく変位する。従って、第一演出装置100は、第二揺動部材330の小さな揺動によって、第二ラック340を大きく移動させることができるため、大型化を抑制でき、かつ、第一可動役物150を迅速に移動させることができる。
また、第二ラック340は下方に移動する場合、案内凹部38Aおよび案内凸部38Bに沿って下方に移動するため、安定的に移動できる。第二ラック340が下方に移動することによって、歯部341と噛み合っている第四ギヤ350が、右側面視で反時計回り方向に回転する。これにより、第四ギヤ350と連結している第一可動役物150が、第一位置(図8参照)から第二位置(図10参照)まで右側面視で反時計回り方向に回転する。このように、第一演出装置100は、第一可動役物150を回転させる機構(第一駆動機構200および第二駆動機構300)を左右両側に備えている。このため、第一可動役物150は左右いずれか一方側から回転させられる場合に比べ、安定して第一位置と第二位置とに回転できる。
また、第二駆動機構300についても第一駆動機構200と同様に、第一演出装置100は、連結軸棒110の回転によって第一可動役物150を回転させるために、少なくとも、1つの回転体320および第四ギヤ350を配置する空間と、第二揺動部材330が揺動する空間と、第二ラック340が移動する空間とを確保するだけでよい。特に、第二揺動部材330および第二ラック340は、それぞれ、少なくとも一方向に延びている部材であればよいため、ギヤのように円形の部材を配置する空間よりも小さい空間を確保するだけでよい。従って、第一演出装置100は、大型化を抑制しつつ、連結軸棒110の回転によって第一可動役物150を回転させることができる。
なお、第一可動役物150を第二位置から第一位置に回転させる場合の第一演出装置100の動作は、各部材の動作方向が、第一可動役物150が第一位置から第二位置に回転する場合の動作方向と反対になる点のみが異なるため、説明を省略する。
以上説明したように、連結軸棒110の左端部110Aには、第一ギヤ210および第二ギヤ220を介して第一モータ61が連結され、右端部110Bには回転体320が連結されている。このため、第一モータ61が連結軸棒110を回転駆動すると、連結軸棒110の回転に伴って回転体320が回転する。また、離隔方向に長さを有する第三穴335を形成する第三開口壁部333が、第三対向面332のうち、回転体320と左右方向に対向する部位において、軸線P3および軸線P4のそれぞれから離隔する位置に設けられている。第三挿入部321が、回転体320において、軸線P3および軸線P4のそれぞれから離隔する位置に設けられている。第三穴335には、第三挿入部321材が離隔方向に移動可能に挿入されている。このため、回転体320が回転した場合、第三挿入部321は第三穴335を離隔方向に移動しながら第三開口壁部333を押圧する。これにより、第二揺動部材330は、軸線P4を中心に揺動する。離隔方向に長さを有する第四穴336を形成する第四開口壁部334が、第二揺動部材330において、軸線P3および軸線P4のそれぞれから離隔する位置に設けられている。第四挿入部344が、第四対向面343のうち第二揺動部材330と対向する部位において、軸線P3および軸線P4のそれぞれから離隔する位置に設けられている。第四穴336には、第四挿入部344が離隔方向に移動可能に挿入される。これにより、第二揺動部材330の揺動に伴って、第四開口壁部334が第四挿入部344を押圧するため、第二ラック340が上下方向に移動する。第二ラック340が上下方向に移動すると、上下方向に延びる第二ラック340の歯部341に噛み合う第四ギヤ350が回転する。第四ギヤ350の回転に伴って、第一可動役物150が移動する。これによれば、第一演出装置100は、連結軸棒110の回転によって第一可動役物150を移動させるために、少なくとも、1つの回転体320および第四ギヤ350を配置するための空間と、第二揺動部材330が揺動する空間と、第二ラック340が移動する空間とを確保するだけでよい。従って、第二ラック340が上下方向に移動するため、第一演出装置100は連結軸棒110と第一可動役物150とが離れて配置されても、大型化を抑制できる。さらに、第一モータ61の駆動力は、一本の連結軸棒110によって回転体320に伝達される。このため、第一演出装置100は、第一モータ61と回転体320との間に空間を確保できる。従って、第一演出装置100は、大型化を抑制しつつ、第一モータ61と回転体320との間に空間を確保できる。
また、第一可動役物150の回転中心を通る軸線P0が第四ギヤ350の回転中心を通るため、第四ギヤ350は、回転することで例えば他の第四ギヤ350等を介さずに第一可動役物150を回転できる。従って、第一演出装置100は、大型化を抑制しつつ、第一可動役物150を回転できる。
また、第一可動役物150は、第一延出部153から第二延出部154まで軸線P0から離隔する方向に膨らんでいる。このため、第一可動役物150の回転軌跡は、軸線P0の周りを通る。従って、第一演出装置100は第一可動役物150が回転しても、第一延出部153と第二延出部154との間に空間を確保できる。
なお、本実施形態において、第一演出装置100が本発明の「演出装置」に相当する。第一演出装置100の左右方向が本発明の「第一方向」に相当する。左端部110Aが本発明の「第一部分」に相当する。右端部110Bが本発明の「第二部分」に相当する。第一モータ61が本発明の「駆動手段」に相当する。軸線P3が本発明の「第一軸線」に相当する。回転体320が本発明の「回転体」に相当する。第三対向面332のうち、回転体320と左右方向に対向する部位が本発明の「第一対向部」に相当する。軸線P4が本発明の「第二軸線」に相当する。第二揺動部材330が本発明の「揺動部材」に相当する。離隔方向が本発明の「第二方向」に相当する。第三穴335が本発明の「第一穴」に相当する。第三開口壁部333が本発明の「第一開口壁部」に相当する。第三挿入部321が本発明の「第一挿入部」に相当する。第四対向面343のうち、第二揺動部材330と対向する部位が本発明の「第二対向部」に相当する。歯部341が本発明の「歯部」に相当する。第一演出装置100の上下方向が本発明の「第三方向」に相当する。第二ラック340が本発明の「ラック」に相当する。第四穴336が本発明の「第二穴」に相当する。第四開口壁部334が本発明の「第二開口壁部」に相当する。第四挿入部344が本発明の「第二挿入部」に相当する。第四ギヤ350が本発明の「ギヤ」に相当する。第二延出部154が本発明の「第一端部」に相当する。第一可動役物150が本発明の「可動役物」に相当する。軸線P0が本発明の「第三軸線」に相当する。右フレーム31Cが本発明の「第一支持部」に相当する。第一延出部153が本発明の「第二端部」に相当する。左フレーム31Bが本発明の「第二支持部」に相当する。
また、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。なお、以下例示する、第一駆動機構200についての変形例は、第二駆動機構300にも同様に適用できる。
第一開口壁部233は、第二ギヤ220に設けられてもよい。この場合、第一挿入部221は、第一対向面232に設けられればよい。すなわち、第一開口壁部233は第二ギヤ220および第一対向面232のいずれか一方に設けられればよく、第一挿入部221は、第二ギヤ220および第一対向面232のいずれか他方に設けられればよい。また、第一開口壁部233によって形成される第一穴235は、貫通孔でなくてもよい。すなわち、第一開口壁部233は、第一穴235として少なくとも凹んだ窪みを形成すればよい。
また、第二開口壁部234は、第一ラック240に設けられてもよい。この場合、第二挿入部244は、第一対向面232に設けられればよい。すなわち、第二開口壁部234は第一ラック240および第一対向面232のいずれか一方に設けられればよく、第二挿入部244は、第一ラック240および第一対向面232のいずれか他方に設けられればよい。また、上記実施形態において、第二開口壁部234は、第一開口壁部233に対して軸線P2とは反対側に設けられているが、第一開口壁部233に対して軸線P2側に設けられてもよい。また、第一揺動部材230と第一ラック240とは左右方向に対向しなくてもよい。また、第二開口壁部234によって形成される第二穴236は、貫通孔でなくてもよい。すなわち、第二開口壁部234は、第二穴236として少なくとも凹んだ窪みを形成すればよい。
また、第二ギヤ220は、第一ギヤ210を介さず、第一モータ61の駆動軸61Aに直接連結してもよい。この場合、第二ギヤ220は、歯部を有さない単なる回転体でよい。この構成によれば、部品点数が減るため、第一演出装置100の大型化がより抑制される。
また、上記実施形態では、空間101に第二演出装置400が配置されるが、これに限定されない。例えば、第一演出装置100は、空間101に表示手段等を配置してもよい。このように、第一演出装置100は、空間101を有効活用できる。つまり、空間101にはいずれの部材が配置されてもよいし、またはいずれの部材も配置されなくてもよい。
また、上記実施形態では、第一可動役物150は回転するが、第一可動役物150の動きはこれに限定されず、他のギヤ、カム等を介して直動、揺動等してもよい。また、第一可動役物150の形状も上記実施形態に限定されず、第一装飾部151が軸線P0上に配置されるようなものであってもよい。また、上記実施形態では、第一可動役物150は、左フレーム31Bおよび右フレーム31Cによって左右両側から回転可能に支持されているが、左フレーム31Bおよび右フレーム31Cのうち少なくともいずれか一方に支持されればよい。
また、上記実施形態では、連結軸棒110は、第一ギヤ210および第二ギヤ220を介して第一モータ61と連結するが、これに限定されない。例えば、連結軸棒110は、他のギヤ等を介して第一モータ61と連結してもよいことは勿論のこと、第一モータ61と直接連結してもよい。
また、案内凸部242および案内凹部37は、上記実施形態に限定されない。例えば、左フレーム31Bに案内凸部242が設けられ、第一ラック240に案内凹部37が設けられてもよい。
また、上記実施形態では、第一演出装置100は、第一駆動機構200を備えなくてもよい。この場合、第一演出装置100の大型化がより抑制される。
さらには、特許請求の範囲、明細書、および図面に記載される全ての要素は、個数を意識的に限定する明確な記載がない限り、物理的に単一であっても複数であっても構わないし、適宜配置の変更が行われても構わない。また、特許請求の範囲や明細書等で使用している要素名(要素に付けた名称)は、単に本件の記載のために便宜上付与したに過ぎないものであり、それによって特別な意味が生じることを特に意識したものではない。すなわち、要素名のみによって要素が何であるかが限定解釈されるものではない。例えば、「駆動手段」は、ハード単体でも、ソフトを含んだものであっても構わない。さらには、全ての要素のうちの複数の要素を適宜一体的に構成するか、もしくは一つの要素を複数の要素に分けて構成するかは、特許請求の範囲等において特定していない限り、いずれも当業者であれば極めて容易に考えられる事項であるため、敢えて明細書等において全てのパターンを記載しなくてもいずれのパターンも想定範囲内であることから本発明に係る権利範囲に含まれることは勿論である。従って、その程度の範囲内での構成上の差異を有する遊技機を、本実施形態に記載がなされていないことを理由に採用することのみでは、本発明に係る権利を回避したことにはならない。その他、各要素の構成や形状等における、本実施形態から当業者であれば容易に考えられる自明な範囲の差異についても同様である。