JP6646175B1 - ドーム化接着層によるハニカム材の製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、ドーム化接着層によるハニカム材の製造方法において、各セル同士の接着に際し、接着用のシートを熱風で加熱して各ハニカムセルの端面に均一な接着層を形成することによって、安定した強度を有し、軽量なハニカム材を提供する。【解決手段】ハニカム材を製造する製造方法であって、複数のリブにより連接したセルの集合体を構成するハニカムコアに熱溶着性の接着部材を用いて接着層を成形する際、前記ハニカムコアの上面に配置した前記接着部材に対し、下方から上方に向かって前記セル内へ上昇熱風を圧送して各前記セルの上面にドーム状の接着層を形成させるドーム化工程Aと、前記ドーム状の接着層のドームの頂点に施される破断誘発手段により前記頂点を破断させる破断工程Bと、溶融性と表面張力を利用して前記セルの上面縁部に均等な接着層を形成する熱溶着工程Cと、を有する手段とした。【選択図】図1

Description

本発明は、ハニカム材の製造技術に関し、詳しくは、接着用のシートを熱風で加熱して各ハニカムセルの端面に均一なドーム状の接着層を形成し、これを破断することによって均一な接着層を得るとともに、安定した強度を有し、軽量なハニカム材の製造技術に関するものである。
近年の航空技術産業の発達に伴い、炭素繊維を用いた複合材料などの素材に関する技術は、より軽く、より強いものが提供されるようになり、これらの新素材は他の産業へも利用され、特にハニカム材に関する製造技術の進歩には目を見張るものがある。現在では、航空産業のみならず、電車や自動車などの車体、或いは建築物の床材などにも応用されている。
しかしながら、係るハニカム材を航空機以外の多目的に利用しようとしたとき、ハニカム材の欠点として、連結しにくい点や、強度に強い方向性を有するなど、使い勝手が悪いという問題も抱えており、また、特にコスト面での負担が大きいという問題がある。
そこで、従来より、種々の技術が提案されている。具体的には、例えば、発明の名称を「ハニカムコア」とする技術が開示され公知技術となっている(特許文献1参照)。具体的には、「ハニカムコアを構成する各セルのセル壁に、セルの配列方向と交差する折れ目を形成する。これにより、各セル単位での拡縮変形を可能にし、曲げによって生じるバランス応力をセル群全体に分散することができる。したがって、小さな曲率半径の曲げに対してもセルを座屈させることなく、しかも2次曲げ、3次曲げなど種々の曲げを与えることが可能となる」というものである。しかしながら、特許文献1に記載の発明は、各セルの集まりからなるハニカムコアにおいて、曲がりを許容するために各セル壁にセルの配列方向と交差する折れ目を形成したり、一つのセルを台形に折り曲げるなどを必要とする点で、本発明とは課題を解決する技術的手段が異なるものである。
また、発明の名称を「ハニカムコアおよびその製造方法」とする技術が開示され公知技術となっている(特許文献2参照)。具体的には、「このハニカムコアは、セル壁にて区画形成された中空柱状のセルの平面的集合体よりなり、接合箇所間の各セル壁が、断面直線状の平坦面をなさず、少なくとも1本の折曲部が存し、断面折れ線状をなす。そして、このようなハニカムコアは、従来よりの展張法による製造方法について、従来よりの第1接合材より接合力が劣る第2接合材による仮接合を付加すると共に、展張中に仮接合が剥がれた跡の塑性変形を利用して、セル壁に折曲部を残存せしめるようになっている。もってこのハニカムコアは、曲面成形に際し、内外の縮み変形や拡開変形が、スムーズに実施されるようになる」というものである。しかしながら、特許文献2に記載の発明は、ハニカムコアを形成する各セルの集合状態を部分的に接合して曲面を形成する。係る構成によると、各セル壁同士の剛性が妨げとなって、曲面の形成が困難となる。更に、各セル毎の形状をテーパー状とするため、曲率に応じた適切なテーパー形状にしなければならず、剛性を確保するという課題を残しているといえる。
また、発明の名称を「ハニカムコアへの樹脂の充填方法」とする技術が開示され公知技術となっている(特許文献3参照)。具体的には、「樹脂充填区域より大きいスキン層を、ハニカムコア材の樹脂充填区域に配置する工程と、スキン層の上面に離型フィルムおよび通気用布材を被せ、真空引きおよび加圧加熱処理してハニカムコア材にスキン層を接着する工程と、ハニカムコア材から樹脂充填区域のコアとスキン層を切除する工程と、切除した区域のコアの片面にテープを貼り、テープを貼った側を下面にして樹脂を充填し硬化する工程と、樹脂を硬化した後にテープとスキン層を剥がして取除く工程とから構成される」というものである。しかしながら、特許文献3に記載の発明は、均一化を図るための手段として真空引きにより行っているため、大きなオートクレーブを必要とし、製造できる大きさに制限が生じてしまうという課題を残しているといえる。なお、本発明では、大気圧下での加温と加圧で行うことができ、製造するハニカムコア材の大きさに制限は課されるものではない。
また、発明の名称を「フレキシブルドーム化接着層によるハニカムコアの製造方法、及びフレキシブルハニカムコア」とする技術が開示され公知技術となっている(特許文献4参照)。具体的には、「まず繊維強化プラスチック製の箔材について、ヒートコルゲートローラーにより樹脂を加熱加圧して、三角形の波形の波板を成形し、次に波板を重積,接着,展張することにより、各セル壁が途中で折曲され、各セルが丸味を帯びた略凸字状をなす、フレキシブルハニカムコアを製造する」というものである。しかしながら、特許文献4に記載の発明は、ハニカムコア材にフレキシブル性を与えていえる点で本発明で共通するものの、その成形工程においては、ヒートコルゲートローラーという一般的な歯車構造によって行う点で、本発明とは課題の技術的解決手段が大きく相違している。
なお、本発明者は発明の名称を「ドーム化接着層によるハニカムコアの製造方法及び製造装置」とする技術について特許を取得している。係る技術は上昇熱風によるドーム化と、下降熱風による破断作用を利用して均一な接着層を得るものである(特許文献5参照)。しかしながら、構造が複雑となるため、下降熱風に代わる破断手段が課題として残るものであった。
特開平6−198364 特開平9−290470 特開平8−025533 特開平6−218856 特許第6336700
本発明は、ハニカム材の製造技術に関し、詳しくはハニカム材の製造方法において、各ハニカムセル同士の接着や表面板の接着に際し、シート状等の接着部材を熱風で加熱して各ハニカムセルの端面に均一な接着層を形成することによって、安定した強度を有し、軽量なハニカム材の提供を可能にすることをすることを課題とする。
本発明は、ハニカム材を製造する製造方法であって、複数のリブにより連接したセルの集合体を構成するハニカムコアに、熱溶着性の接着部材を用いて接着層を成形する際、前記ハニカムコアの上面に配置した前記接着部材に対し、下方から上方に向かって前記セル内へ上昇熱風を圧送して各前記セルの上面にドーム状の接着層を形成させるドーム化工程Aと、前記ドーム状の接着層のドームの頂点に施される破断誘発手段により前記頂点を破断させる破断工程Bと、溶融性と表面張力を利用して前記セルの上面縁部に均等な接着層を形成する熱溶着工程Cとを有する構成を採用した。
また、本発明は、前記セルが前記ハニカム材の面方向断面視において正六角形であって、前記破断工程Bにおける前記破断誘発手段が、平行となる前記リブの方向に連続して配置される二つおきの前記セルの中心と対応する位置に、破断を誘発させるための穴を穿設した接着部材を用いる構成を採用してもよい。
また、本発明は、前記セルが前記ハニカム材の面方向断面視において正六角形であって、前記破断誘発手段が、熱風工程Aの前に平行なリブの方向に連続して配置される二つおきのセルの中心に対応する位置に破断を誘発する穴を接着部材に穿設する手段を採用してもよい。
また、本発明は、前記破断誘発手段が、熱風工程Aの後に平行なリブの方向に連続して配置される二つおきのセルの中心に対応する位置に破断を誘発する衝撃を与えるか、若しくは振動を与えることで破断を誘発させる手段を採用してもよい。
また、本発明は、前記ドーム化工程A乃至前記熱溶着工程Cの後に再度加熱する再加熱工程Dを有する構成としてもよい。
また、本発明は、該熱溶着の際に前記セルの高さに応じて圧送する前記上昇熱風を調節することで前記ドーム状の接着層を形成し、前記ハニカム材に曲面を与える構成としてもよい。
また、本発明は、ハニカム材を製造する製造装置であって、複数のリブが連接してセルの集合体を構成するハニカムコアに熱溶着性の接着部材を用いて接着成形する際、前記ハニカムコアの上面に配置した前記接着部材に対して下方から上方に向かって前記セル内へ上昇熱風をノズルプレートを介して圧送し、各前記セルの上面にドーム状の接着層を形成する底部側熱風装置を用いたドーム化手段と、前記ドーム状の接着層のドームの頂点に対応する位置へ予め破断を誘発させる穴を前記接着部材に穿設する破断手段と、前記接着部材の溶融性と表面張力を利用して前記セルの上面縁部に均等な接着層を形成する熱溶着手段を有する構成を採用した。
また、本発明は、前記破断手段が、前記底部側熱風装置の前記上昇熱風により、前記ドーム状の接着層が形成された後に、平行な前記リブの方向に連続して配置される二つおきの前記セルの中心近傍と対応する位置へ、破断を誘発する衝撃若しくは振動を与える構成を採用することもできる。
また、本発明は、前記ノズルプレートに設けられる底部側ノズルを二列以上配置し、前記接着層を再加熱する構成を採用してもよい。
また、本発明は、前記底部側熱風装置が前記接着部材へ圧送する前記上昇熱風を前記セルの高さに応じて調整する構成を採用してもよい。
本発明に係るドーム化接着層によるハニカム材の製造方法及び製造装置によれば、ハニカム材の形成に際し、各セル間の結合する接着用樹脂を均等に無駄なく塗布できるという優れた効果を奏する。
また、本発明に係るドーム化接着層によるハニカム材の製造方法及び製造装置によれば、均一な樹脂の接着により、安定した強度を確保できるという優れた効果を奏する。
また、本発明に係るドーム化接着層によるハニカム材の製造方法及び製造装置によれば、曲面などにハニカム材を用いたい場合でも、自由な曲面を創出でき、多種多様な用途に用いることができるという優れた効果を奏する。
また、本発明に係るドーム化接着層によるハニカム材の製造方法及び製造装置によれば、表面板とハニカムコアの接着は、各セルの上下縁部に表面張力によって接着層が盛り上がった状態で接着されるため、接着層を表面板との接着剤として利用でき、改めて接着剤を塗布する必要がないという優れた効果を奏する。
また、本発明に係るドーム化接着層によるハニカム材の製造方法及び製造装置によれば、一つのセル当たりの加熱が、熱風という気体による加熱手段を採用し、短時間の加熱により終了するため、ハニカムコアに与える熱影響を少なくするという優れた効果を奏する。
本発明に係るドーム化接着層によるハニカム材の製造方法の手順を示すフローチャート図である。 本発明に係るドーム化接着層によるハニカム材の製造方法の加熱の状態を説明する説明図である。 本発明に係るドーム化接着層によるハニカム材の製造方法の加熱の状態を説明する説明図である。 本発明に係るドーム化接着層によるハニカム材の製造装置における熱風の圧送状態説明図である。 本発明に係るハニカムコアに表面板を接着させる実施例を説明する説明図である。 本発明に係るドーム化接着層によるハニカム材の製造装置における各セル毎に圧送する熱風の配置状態説明図である。 本発明に係るドーム化接着層によるハニカム材の製造装置における接着層を再加熱する構成の説明図である。 本発明に係るドーム化接着層によるハニカム材の製造装置における曲面加工方法説明図である。
本発明に係るドーム化接着層によるハニカム材の製造方法1は、熱風をセル11の内部に圧送し、セルの端辺開口部にドーム状の接着層を形成し、これを破断させて均一な接着層を得ることを最大の特徴とするものである。以下、本発明に係るドーム化接着層によるハニカム材の製造方法1について図1から図3に基づいて説明する。なお、本発明は、通常のハニカムパネルの製造方法を除くものではなく、係るフローの前後に表面板70の成形工程やハニカムコア13の成形工程、或いはこれらを組み合せる接着工程等を含む全体の製造工程の一部に用いられるハニカム材10の製造工程部分のフローとしても利用できるものである。
図1は、本発明に係るドーム化接着層によるハニカム材の製造方法1の手順を示すフローチャート図である。図1(a)は、本発明に係るドーム化接着層によるハニカム材の製造方法1の基本フローを示し、図1(b)は、熱溶着工程C後に、再加熱工程Dを加えた別のフローを示す。
本発明に係るドーム化接着層によるハニカム材の製造方法1は、ドーム化工程Aと、破断工程Bと、熱溶着工程Cとから構成されており、ドーム化工程Aの前にドーム化接着層22の破断を誘発させる破断手段52か、ドーム化工程Aの後にドーム化接着層22の破断を誘発させる破断手段52を用いる構成を採用している。なお、ハニカム材10の製造においては、ハニカム材10の両面又は片面に表面板70を接着する工程などが含まれるが、本発明では芯材となるハニカムコア13との接着工程に特徴を有することから、他の工程については省略して説明する。
ドーム化工程Aは、複数のセル11が連接されたハニカムコア13の両面又は片面に、接着部材20を隙間無く敷設し、該接着部材20が敷設されたハニカムコア13に対し、加熱によって接着部材20を溶融させ、各セル11の上部におけるリブ12同士を接着する初期の工程である。係るドーム化工程Aに際し、本発明では、底部側熱風装置40を用いて下から上へ上昇熱風41を圧送し、加熱された接着部材20が軟化してセル11の上面にドーム状の接着層22を成形させる。なお、この時、成形されたドームの頂点(23)は薄膜化されて破断しやすい状態となる。
破断工程Bは、ドーム状の接着層22の頂点23近傍に対して施される破断誘発手段51をきっかけとして、前記頂点23を破断させる工程であり、破断したドーム状の接着層22は表面張力によって各セル11の上面に構成される同一辺のリブ12上に等分して均等に分散する。
熱溶着工程Cは、各セル11の上面に分散されたドーム状の接着層22が、表面張力と重力によって各リブ12毎に隣り合わされるセル11と熱溶着し、全体に均一な接着層30を形成する。なお、この時、表面板70を押し付けるように圧着してハニカムパネルとするハニカム材10の製造方法とすることも有効である。
再加熱工程Dは、底部側熱風装置40により再度上昇熱風41を圧送することで、ドーム状の接着層22の破断を確実にすること、及び、より均一な接着層30とするための工程である。なお、本発明に係るドーム化接着層によるハニカム材の製造方法1において、再加熱工程Dは必ずしも必要とはしないが、係る再加熱工程Dを含むことは接着層30の均一化を図る上でより望ましいものである。
図2は、本発明に係るドーム化接着層によるハニカム材の製造方法1において、シート状の接着部材20を加熱させる例を説明する説明図である。図2(a)は、ハニカムコア13の上面にシート状の接着部材20を敷設した状態を示し、図2(b)は、ドーム化工程Aにおいて接着部材20に上昇熱風41を圧送し、ドーム状の接着層22が形成されている状態を示し、図2(c)は、破断工程Bにおける破断誘発手段51により、ドーム状の接着層22の頂点23の近傍が破断し始めた状態を示し、図2(d)は、破断工程Bにおけるドーム状の接着層22が破断した状態から各セル11の開口縁部へと分散していく状態を示し、図2(e)は、熱溶着工程Cにおいて溶融した接着剤が表面張力によって各リブ12の上辺に均一に分配されて接着層30が形成されていく状態を示している。
図2(a)に示される通り、ハニカムコア13の上面に接着部材20を敷設すると、接着部材20の可とう性によって隙間無く配置させることが可能である。また、若干の隙間が生じた場合でも、加熱により接着部材20は軟化し、ハニカムコア13の表面に密着するため、特に加圧や真空引きといった特殊な装置を用いる必要はない。なお、図面に示した上向きの細い矢印は上昇熱風41を示したものである。
図2(b)は、ドーム化工程Aにおいて接着部材20に上昇熱風41を圧送し、ドーム状の接着層22が形成されている状態を示している。即ち、ドーム状の接着層22は、底部側熱風装置40から圧送された上昇熱風41により、接着部材20が軟化して形成される膨らみであり、係る膨らみは、セル11の縁部から上方へと突き出すように、略中心から均等に接着部材20を変形させてできるもので、膨らむほどに薄膜化していく。
図2(c)は、ドーム化工程Aにおいて成形したドーム状の接着層22の頂点23近傍に施された破断誘発手段51をきっかけとして、頂点23から破断が始まる状態を示している。
図2(d)は、破断工程Bにおいてドーム状の接着層22が破断した状態を示している。係る破断により、各リブ12に均等に接着層30が分散される。係る破断及び分散は、下側からの上昇熱風41のみによっても可能であるが、上昇熱風41のみで無作為に破断してしまうと、均一な接着層30を得ることができなくなってしまうため、図2(d)に示すような状態の接着層30を形成するためには、破断誘発手段51によりドーム状の接着層22の膨らんだドームの頂点からセルの上辺縁部へ均等に分散されることが重要となり、温度、圧力、位置、底部側ノズル62の形状といった種々の要件を検討し、最適な状態を設定することが望ましい。
図2(e)は、溶融したドーム状の接着層22が、表面張力によって均一にリブ12の上辺に分配されている状態を示しており、結合するリブ12の上辺からセル11の壁部に適度な量が均一な接着層30となるよう、温度、圧力、速度、及び時間等を管理することによって、均一な接着層30を有するハニカム材10とする。
図3は、本発明に係るドーム化接着層によるハニカム材の製造方法1の加熱の状態を説明する説明図である。図3(a)から図3(e)は、前記図2(a)から図2(e)の加熱状態に対応したもので、底部側熱風装置40を二列に配列し、ハニカムコア13に対して移動することにより、偏った熱溶着状態箇所を均して、より均一な接着層30を得られることを示している。
また、図中に水平方向に示した太い矢印は、底部側熱風装置40の移動方向を表し、シート状の接着部材20がハニカムコア13の上面に敷設された状態から、底部側熱風装置40から圧送された上昇熱風41によってドーム状の接着層22へとなり、破断工程(B)により頂点から破断し、該破断したドーム状の接着層22が、溶融性と表面張力によって均一な接着層30を形成する工程を、一列毎に連続して繰り返すものである。
底部側熱風装置40は、ハニカムコア13に対して水平方向に移動し、前記ドーム化工程Aから熱溶着工程C、又はドーム化工程Aから再加熱工程Dまでの各工程を繰り返すものである。但し、係る構成に限定されるものではなく、ハニカムコア13が底部側熱風装置40に対して移動する構成とすることも有効である。
再加熱工程Dは、底部側熱風装置40を二列に配列することにより、偏った熱溶着状態箇所を均して、より均一な接着層30を得ることが可能とするものである。一回目の加熱によっては破断されなかったセル11を、再度同一の工程を繰り返すことで確実に未破断箇所を生じさせない構成とすることが好適である。
本発明に係るドーム化接着層によるハニカム材の製造装置2は、セル11を複数均一に接着して形成させるために、底部側熱風装置40からの上昇熱風41によるドーム状の接着層22を形成し、破断誘発手段により均一に破断させることを最大の特徴とするものである。以下、本発明に係るドーム化接着層によるハニカム材の製造装置2の各構成について図4から図8に基づいて説明する。なお、本発明に係るドーム化接着層によるハニカム材の製造装置2に用いられる数値や素材は、特に特定したものを除き限定さるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内、即ち、同一の作用効果を奏する数値や素材の範囲内で変更することができるものである。
図4は、本発明に係るドーム化接着層によるハニカム材の製造装置2における熱風の圧送状態説明図である。図4(a)は、各セル11に対する底部側熱風装置40の熱風の送風状態を示す平面図であり、図4(b)は、各セル11に対する底部側熱風装置40の熱風の送風状態を示す断面図である。
ドーム化接着層によるハニカム材の製造装置2は、底部側熱風装置40がハニカムコア13に対して移動しながら熱溶着性の接着部材20を加熱し、ハニカムコア13に熱溶着させてハニカム材10を製造する装置であって、一般的な成形品であるハニカムパネルの面精度と同等以上にすることが可能である。具体的には、ドーム化接着層によるハニカム材の製造装置2では、接着部材20に対して各セル11毎に熱風を圧送することにより軟化させ、僅かな時間と僅かな圧力の差を利用して熱溶着させるものであって、長い時間の加熱や加圧を必要とせず、全ての加工が各セル11毎に連続的に行われ、ハニカムコア13に及ぼす熱影響、及び応力の影響を極めて少なくできる構成となっている。
ハニカムコア13は、一般的には蜂の巣のような六角形や、その他の立体形状(セル11)を隙間無く並べた構造体をいい、一般的な板状部材と比較して軽量で強度が高いという特徴を有し、自然界から学んだ構造は、他にも表面積が広い、衝撃吸収が高い、整流作用や断熱性能があるなど、多くの優れた性質を有するものである。本発明に係るドーム化接着層によるハニカム材の製造装置2から得られるハニカム材10は、精度が高く、紙、アルミニウム、プラスチックといった多様な素材におけるセル11の集合体とすることができるものである。
ハニカム材10は、ハニカムコア13のみならず、該ハニカムコア13の片面、又は両面に、表面版70を貼り付けたハニカムパネルを含むものである。
セル11は、同一の立体を隙間無く並べた構造体のうちの一つの隙間領域をいい、代表的な六角形や、その他断面が円形や多角形等であってもよい。但し、本発明におけるドーム化工程Aにおいて、少なくとも一つのセル11に対し、一回は熱風を圧送することが必要である。セル11自体は隙間領域であるため、各立体を繋ぐリブ12によってその形状が定められることとなる。
リブ12は、セル11を構成する同一立体形状の一面となる壁部である。
ハニカムコア13は、リブ12によって形成されるセル11が複数集合した構造体であり、一般的なハニカムパネルでは表面版に挟まれた芯材となる部材である。
接着部材20は、加熱により溶融する樹脂シート等であり、ハニカムコア13の素材に対し融点が低く、短時間で溶融する性質のものが用いられ、例えば、ポリイミド系樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル(PMMA(Polymethyl Methacrylate))系樹脂、塩化ビニル、シリコーン系樹脂など、多種多様な接着部材20が存在するが、融点が低く溶融し易い素材であって熱溶着後の強度が高いものを選択することが望ましい。例えば、ハニカムコア13がアルミニウム製の場合では、フェノール系樹脂やエポキシ系樹脂などの接着部材20が好適である。また、チタンやステンレスのようなもので、耐熱性まで要求されるのであれば、シリコーン系樹脂による接着部材20を用いるなど、用途に応じて接着部材20を選択することとなる。
ドーム状の接着層22は、底部側熱風装置40から圧送された上昇熱風41により、接着部材20が軟化して形成される膨らみである。係る膨らみは、セル11の縁部から上方へと突き出すように、略中心から均等に接着部材20を変形させてできるものである。
頂点23は、底部側熱風装置40から圧送された上昇熱風41により得られた前記ドーム状の接着層22の突き出した最上部である。また、頂点23近傍は、破断誘発手段51により最初に破断させる部分である。
接着層30は、接着部材20が加熱されることによって、複数のセル11が縁部を繋ぐ接着剤の層であり、各セル11の縁部に満遍なく均等に塗布可能な量であって、十分な結合力が得られることが必要である。また、本発明では、接着層30は各セル11の上面縁部のみに塗布されることによって、フレキシブル性を与えることができる。なお、図4では、ハニカムコア13の上面のみに接着層30を示しているが、ハニカムコア13を反転させて反対面も同様に接着層30によってセル11を繋ぐ構成を採用した場合には、より強度の高いハニカム材を得ることが可能となる。
また、接着層30は、上昇熱風により熱せられたドーム状の接着層が破断することで、各セル11の縁部に表面張力によって盛り上がった状態で接着されるが、従来の接着方法では、接着部材20がリブ12の壁面に垂れ下がるなど、セル11の縁部のみに接着剤が均等に分散されず、接着剤による結合力に寄与しない無駄な部分を生じていたという問題があり、本発明ではこれを解決するとともに、より接着剤の量を減らし、軽量化へも資する効果を発揮するものである。
底部側熱風装置40は、ハニカムコア13の底部から熱風を圧送し、セル11の上面に敷設した接着部材20を加熱する装置であり、接着部材20を溶融する温度と、ドーム状に膨らませるに必要な圧力と送風量を必要とする。特にハニカムコア13に配列された各セル11に、均等に上昇熱風41を圧送することが必要である。係る均一化は、加熱による上昇熱風41を整流する整流板60を介して行われることが望ましい。
上昇熱風41は、ドーム状の接着層22を形成するために、底部側熱風装置40により圧送される高熱の気体であり、各セル11の略中心に向かって送られる。
破断誘発手段51は、上昇熱風41によって形成されたドーム状の接着層22を破断させるために、該ドーム状の接着層22の頂点23近傍となる位置に破断を誘発するための穴を穿設することが有効である。具体的には、接着部材20を加熱する前、即ち軟化する前に、正六角形のセル11の平行となるリブ12の方向に連続して配置される二つおきのセルの中心に対応する位置に、破断を誘発する穴を穿設加工する。また、該穴は、破断を誘発するきっかけとなればよいので、貫通穴でなくてもよく、凹状溝や切り欠き等を加工してもよい。他の手段としては、加熱後の頂点23に破断を誘発させるため、鋭利な部材等により衝撃を与えるか、若しくは加熱後のハニカムコア材に振動を与えることで、破断を誘発させる機能を設ける構成としてもよい。
なお、上昇熱風41は、ブロアーやファン等により圧縮空気として加熱した気体を加圧状態で送り出す構成のものや、エアコンプレッサー等の空気圧縮装置を用いて加圧した空気を、シーズヒーター等で加熱することなどして得られるものである。
更に、本発明に係るドーム化接着層によるハニカム材の製造方法1によれば、一つのセル11当たりの加熱が、熱風という気体による加熱手段を採用し、短時間の加熱により終了するため、ハニカムコア13に与える熱影響を少なくするという効果を発揮するものである。
整流板60は、上昇熱風41の圧送状態において、均等に整流された加熱空気をノズルプレート61に供給するための整流器として用いられるものである。図面では模式的に示しているが、ハニカムコア材や網状のフィルターを多数積層したものを用いることが考えられる。係る整流板60にハニカムコア材を用いる場合、円形に近い正多角形を用いることが望ましく、また、図面には示していないが、送風の元となるファン等については、プロペラによる不均一な空気の流れを回避すべく、縮流胴を設けることが望ましい。
図5は、本発明に係るハニカム材としてハニカムコア13に表面板70を接着させる実施例を説明する説明図である。図5(a)は、係るハニカムコア13に表面板70を接着させる接着層30の状態を示し、図5(b)は、係るハニカムコア13に接着する表面板70を両面に備える構成を示している。
通常のハニカムパネルでは、表面板70を両面に備える構成が多く用いられ、表面板70の素材は、ハニカムパネルの剛性に直接影響する。そこで、素材の選択には使用目的に応じて適宜選択することとなるが、アルミニウム、チタン、ステンレス、鉄、紙、樹脂等、種々の材料が適用対象となり得る。また、表面板70の強度によって、撓み量にも大きく影響することとなるため、セル11の大きさも併せて検討することとなる。
また、表面板70とハニカムコア13の接着は、図5(a)に示す通り、各セル11の上部縁部に上昇熱風と表面張力によって接着層30が盛り上がった状態で接着されるため、接着層30を表面板70との接着剤として利用でき、改めて接着剤を塗布する必要がない。
なお、図5(a)に示したように、ハニカムコア13の片面のみに接着層30を形成した状態において、曲面を持たせるようにハニカムコア13を湾曲させ、該湾曲状態で表面板70を貼り付ければ、容易に曲状のハニカムパネルとすることができる。
また更に、図5(b)では、表面板70をハニカムコア13の両面に接着する構成を示しているが、係る構成は、本発明に係るドーム化接着層によるハニカム材の製造方法1を両面に施したことにより得られたハニカムコア13を用いたものである。なお、両面に表面板70を接着する場合には、最初の工程で片面側を加工した後、ハニカムコア13を反転させなければならない。従って、ハニカムコア13を固定する固定治具には、シリコーンシートやテフロン(登録商標)シート等の非接着性素材を貼付したり、或いは非接着性素材で構成される固定治具を用いて剥離性を高めておくことが望ましい。
図6は、本発明に係るドーム化接着層によるハニカム材の製造装置2における各セル11毎に圧送する熱風の配置状態説明図である。図6(a)は、各セル11に対する底部側熱風装置40の配置構成を示す平面図であり、図6(b)は、各セル11に対する底部側熱風装置40の熱風の送風状態を示す断面図である。
図6(a)に示す通り、本発明は底部側熱風装置40による接着部材20のドーム化手段24と、これに対応した位置に対し破断誘発手段51を施す構成を採用したものである。即ち、熱風を圧送するための底部側ノズル62を備え、該底部側ノズル62は、所定のセルの中心に向かうように配置される。係る構成を採用しているのは、一辺のリブ12を共有して隣接するセル11の上辺に接着層30が分配されると、各セル11毎のドーム化工程Aにおけるドーム状の接着層22の均等な形成がしにくくなるからである。
ドーム化手段24は、底部側熱風装置40によりセルの集合体の上面に配置された接着部材を加熱により軟化させるとともに、圧力を使って膨らませ、セル11の端辺開口部にドーム状に薄膜化させるものである。
また、破断誘発手段51が施される位置は、図6(a)に示す通り、前記セル11が前記ハニカム材10の面方向断面視において正六角形の場合に、平行となるリブ12の方向に連続して配置される二つおきのセルの中心に対応する位置である。そして、該破断誘発手段51が施された位置が脆弱な部分となり、ドーム状の接着層22を部分的に破断させ、表面張力と上昇熱風41の送風によりリブ12に略均一な接着層30を形成する。なお、図面において垂直に並行する2つのリブ12が真横に並ぶセル11の列を基準にすると、これと直交方向に並ぶ各列を1ピッチとして、底部側ノズル62は係る1ピッチ毎に移動し、2ピッチ間を開けて上昇熱風を41各セル内へ送ることとなりこれを繰り返す。
破断手段52は、破断誘発手段51を施すためのものであり、図6(a)に示すような配置に破断を誘発する孔を設ける。具体的には、例えば接着部材がシート上である場合に低温で硬化している状態で所定位置に針等の鋭利な部材で穿設すると孔あけ加工も容易になる。また、図面には示していないが、所定位置に配置した針等の鋭利な部材による穿設加工をドーム化手段24がされる直前に行う構成とすることも有効である。
ノズルプレート61は、整流板60によって整流された上昇熱風41を所定のセル11に対し、上昇熱風41を噴射する孔又は底部側ノズル62を設けた板状部材である。係るノズルプレート61は、図6(b)に示す通り、底部側熱風装置40に設けられ、上昇熱風41をセル11の略中心に向かって噴射する前記孔又は底部側ノズル62の基台となる。また、上昇熱風41を圧送させるセル11と圧送しないセル11とを分配するために、図6から図8に示すような、所定のセル11を結ぶ所定の列毎に、セル11の間隔に対応する等ピッチに孔若しくは底部側ノズル62が設けられる。なお、ノズルプレート61は、ハニカムコア13のセル11の大きさ等に対応して交換可能である。
底部側ノズル62は、整流された熱風を各セル11毎に噴射する噴射口であって、ノズルプレート61に設けた孔によって構成される。但し、図6に示すようなノズル孔ではなく、図2に示すような流動方向を特定するノズル管を突き出す構成の噴射ノズルとしてもよい。
レーザー80は、ハニカムコア13を本発明に係るドーム化接着層によるハニカム材の製造装置2に設置するための位置決めに用いるものであり、底部側熱風装置40の底部側ノズル61位置を、セル11の中心となるようにハニカムコア13を配置するための指標となる。レーザー80とセル11の中心との位置合わせは、目視によりハニカムコア13の固定治具を移動して調整してもよいが、画像処理によってセル11の中心を捕らえ、自動的にハニカムコア13の固定治具を移動調整する制御機能を設けることが望ましい。
なお、固定治具については、ハニカムコア13が大きなものとなると撓みの問題が生じるため、ワイヤー又は線材等の補強部材を用いて撓みを抑える構成とすることが好適である。
図7は、本発明に係るドーム化接着層によるハニカム材の製造装置2における接着層30を再加熱する構成の説明図である。図7(a)は、ノズルプレート61の底部側ノズル62の配置を示す平面図であり、図7(b)は、ノズルプレート61の底部側ノズル62の配置を示す断面図である。
図7に示したのは、底部側ノズル62による加熱が、一度加熱されたセル11に対し、再度加熱する構成を採用した、再加熱工程Dを含む構成の製造装置である。同一のセル11を再加熱することによって、一度溶着した接着層30を均すことにより、より均一な接着層30を形成することが可能となる。
なお、本発明に係るドーム化接着層によるハニカム材の製造方法1及びドーム化接着層によるハニカム材の製造装置2において、温度、圧力、速度、接着部材20の素材によって、ドーム化の状態や破断の状態が変化するため、より適切なものとするためには、繰り返し実験等を行い、適切な諸条件を見出し、これをブログラム等に設定して自動制御させることが望ましい。
図8は、本発明に係るドーム化接着層によるハニカム材の製造装置2における曲面加工方法説明図である。図8(a)は、各セル11に対する底部側熱風装置40の熱風の送風状態を示す平面図であり、図8(b)は、各セル11に対する底部側熱風装置40の熱風の送風状態を示す断面図である。
ハニカム材10は、前記の通り強度が極めて高いという特徴を有している反面で、曲状や曲げて使用することについては基本的に難しいという問題がある。しかしながら、本発明に係るドーム化接着層によるハニカム材の製造装置2によれば、図8に示した通り、底部側熱風装置40から上昇熱風41を圧送する底部側ノズル62の位置と、各セル11上に配置された接着部材20までの距離を調整することにより、容易に曲面を有するハニカム材10を製造することが可能である。
また、図面に示した構成とは異なり、底部側熱風装置40の位置はハニカムコア13と並行に何れも水平に配置し、セル11の高さを相違させて底部側熱風装置40から圧送さる上昇熱風41の温度や圧力を調整することでも、曲面を有するように配置されたハニカムコア13に対し、各セル11毎の均一なドーム状の接着層22を形成することも可能となる。
なお、図面に示した底部側熱風装置40は、熱風を圧送するための底部側ノズル62を、リブ12を介して直線状に隣接するセル11の略中心へ熱風を圧送する配置構成を採用しているが、係る底部側ノズル62のピッチを可変可能な構造とすることによって、異なるピッチに配置されたハニカムコア13に対しても、熱溶着による接着成形を可能とする構成とすることが有効である。
本発明は、オートクレーブ等の大型の装置を用いる必要がなく、長尺なハニカム材10でも製造可能であり、コストダウンを図ることもできるので、ハニカム材10の利用の途を広げることができるという点で、産業上の利用可能性は高いものと思慮される。
1 ドーム化接着層によるハニカム材の製造方法
2 ドーム化接着層によるハニカム材の製造装置
10 ハニカム材
11 セル
12 リブ
13 ハニカムコア
20 接着部材
22 ドーム状の接着層
23 頂点
24 ドーム化手段
30 接着層
40 底部側熱風装置
41 上昇熱風
51 破断誘発手段
52 破断手段
60 整流板
61 ノズルプレート
62 底部側ノズル
64 熱溶着手段
70 表面板
80 レーザー
A ドーム化工程
B 破断工程
C 熱溶着工程
D 再加熱工程

Claims (10)

  1. ドーム化接着層によるハニカム材(10)を製造する製造方法であって、
    複数のリブ(12)により連接したセル(11)の集合体を構成するハニカムコア(13)に熱溶着性の接着部材(20)を用いて接着層を成形する際、
    前記ハニカムコア(13)の上面に配置した前記接着部材(20)に対し、下方から上方に向かって前記セル(11)内へ上昇熱風(41)を圧送して各前記セル(11)の上面にドーム状の接着層(22)を形成させるドーム化工程(A)と、
    前記ドーム状の接着層(22)のドームの頂点(23)に施される破断誘発手段(51)により前記頂点(23)を破断させる破断工程(B)(上方から前記ドーム状の接着層( 22)の前記頂点(23)近傍に向かって下降熱風を圧送して破断させる破断手段を除く と、
    溶融性と表面張力を利用して前記セル(11)の上面縁部に均等な接着層(30)を形成する熱溶着工程(C)と、
    を有することを特徴とするドーム化接着層によるハニカム材(10)の製造方法(1)。
  2. 前記セル(11)が、前記ハニカム材(10)の面方向断面視において正六角形であって、
    前記破断工程(B)における前記破断誘発手段(51)が、平行となる前記リブ(12)の方向に連続して配置される二つおきの前記セル(11)の中心近傍と対応する位置へ、破断を誘発させるための穴を穿設した接着部材を用いることを特徴とする請求項1に記載のドーム化接着層によるハニカム材(10)の製造方法(1)。
  3. 前記セル(11)が前記ハニカム材(10)の面方向断面視において正六角形であって、前記破断誘発手段(51)が、熱風工程(A)の前に平行な前記リブ(12)の方向に連続して配置される二つおきの前記セル(11)の中心近傍に対応する位置へ、破断を誘発する穴を接着部材に穿設することを特徴とする請求項1に記載のドーム化接着層によるハニカム材(10)の製造方法(1)。
  4. 前記破断誘発手段(51)が、熱風工程(A)の後に平行な前記リブ(12)の方向に連続して配置される二つおきの前記セル(11)の中心近傍と対応する位置へ、破断を誘発する衝撃若しくは振動を与えることを特徴とする請求項1に記載のドーム化接着層によるハニカム材(10)の製造方法(1)。
  5. 前記ドーム化工程(A)乃至前記熱溶着工程(C)の後に再度加熱する再加熱工程(D)を有することを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載のドーム化接着層によるハニカム材(10)の製造方法(1)。
  6. 前記熱溶着工程(C)の際に、前記セル(11)の高さに応じて圧送する前記上昇熱風(41)を調節することで前記ドーム状の接着層(22)を形成し、
    前記ハニカム材(10)に曲面を与えることを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載のドーム化接着層によるハニカム材(10)の製造方法(1)。
  7. ドーム化接着層によるハニカム材(10)を製造する製造装置であって、
    複数のリブ(12)が連接してセル(11)の集合体を構成するハニカムコア(13)に熱溶着性の接着部材(20)を用いて接着成形する際、
    前記ハニカムコア(13)の上面に配置した前記接着部材(20)に対して下方から上方に向かって前記セル(11)内へ上昇熱風(41)をノズルプレート(61)を介して圧送し、各前記セル(11)の上面にドーム状の接着層(22)を形成する底部側熱風装置(40)を用いたドーム化手段(24)と、
    前記ドーム状の接着層(22)のドームの頂点(23)に対応する位置へ予め破断を誘発させる穴を前記接着部材(20)に穿設する破断手段(52)と、
    前記接着部材(20)の溶融性と表面張力を利用して前記セル(11)の上面縁部に均等な接着層(30)を形成する熱溶着手段(64)と、
    を採用したことを特徴とするドーム化接着層によるハニカム材(10)の製造装置(2)。
  8. 前記破断手段(52)が、前記底部側熱風装置(40)の前記上昇熱風により、前記ドーム状の接着層(22)が形成された後に、平行な前記リブ(12)の方向に連続して配置される二つおきの前記セル(11)の中心近傍と対応する位置へ、破断を誘発する衝撃若しくは振動を与えることを特徴とする請求項7に記載のドーム化接着層によるハニカム材(10)の製造装置(2)。
  9. 前記ノズルプレート(61)に設けられる底部側ノズル(62)を二列以上配置し、
    前記接着層(30)を再加熱することを特徴とする請求項7又は請求項8に記載のドーム化接着層によるハニカム材(10)の製造装置(2)。
  10. 前記底部側熱風装置(40)が前記接着部材(20)へ圧送する前記上昇熱風(41)を前記セル(11)の高さに応じて調整することを特徴とする請求項7から請求項9の何れかに記載のドーム化接着層によるハニカム材(10)の製造装置(2)。
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