JP6645892B2 - 積層造形の残留応力低減システム、積層造形の残留応力低減方法および積層造形の残留応力低減プログラム - Google Patents

積層造形の残留応力低減システム、積層造形の残留応力低減方法および積層造形の残留応力低減プログラム Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、積層される金属粉末にビームを照射して造形物を形成する積層造形技術に関する。
金属粉末に部分的にレーザ照射を行って一時的に溶融させて直ぐに硬化させ、さらに金属粉末を積層し、これを繰り返すことで、目的とする造形物を形成する積層造形技術がある。このような積層造形技術は、最終製品に近い形状を得られるニアネットシェイプ成形を行える技術として期待されているが、未だ発展途上の技術であり、必ずしも設計通りの品質の造形物が形成できるとは限らず、目的の造形物ができるまで試行錯誤を繰り返して何度も積層造形をやり直すようにしている。
そこで、レーザ照射に基づいて硬化される部分の硬化深度や硬化幅を予め算出し、これらのデータや目的の造形物の3次元データなどに基づいて、予めシミュレーションを行うことで、無駄の多い試行錯誤的な作業を不要とすることを試みている。
特許第4739507号公報
しかしながら、レーザ照射に基づいて硬化される部分が積層されることで、造形物が形成されるので、造形物の全ての部分に残留応力が生じてしまう。そして、完成後の造形物が室温まで冷却されると、残留応力によって造形物が歪んだり変形したりしてしまうという課題がある。なお、特許文献1にあっては、造形物に生じる残留応力については一切考慮されていない。
本発明の実施形態はこのような事情を考慮してなされたもので、造形物に生じる残留応力を低減させることができる積層造形の残留応力低減技術を提供することを目的とする。
本発明の実施形態に係る積層造形の残留応力低減システムは、積層される金属粉末にビームを照射して造形物を形成する積層造形の制御に用いる制御情報が入力される制御情報入力部と、前記造形物に生じる残留応力を前記積層造形の開始前に前記制御情報に基づいて解析する残留応力解析部と、前記制御情報を前記解析された残留応力に基づいて、前記造形物に生じる前記残留応力を低減させるように修正する制御情報修正部と、前記修正後の制御情報を出力する制御情報出力部と、を備え、前記制御情報は、前記造形物の3次元構造情報と前記造形物をベースプレートに固定するためのサポート部の3次元構造情報とを含み、前記制御情報修正部は、前記造形物に生じる前記残留応力を低減させるために、少なくとも前記サポート部の3次元構造情報を修正することを特徴とする。
本発明の実施形態により、造形物に生じる残留応力を低減させることができる積層造形の残留応力低減技術が提供される。
事前解析装置を示すブロック図。 事前解析処理を示すフローチャート。 積層造形装置により形成される造形物の3次元構造を示す斜視図。 残留応力の評価結果を示すグラフ。 ピン形状のサポート部で支持される造形物を示す斜視図。 格子形状のサポート部で支持される造形物を示す斜視図。 造形物の表面で生じる残留応力の評価結果を示すグラフ。 造形物とサポート部の界面で生じる残留応力の評価結果を示すグラフ。 電子ビームによる入熱量と残留応力との関係を示すグラフ。 電子ビームのビーム径と残留応力との関係を示すグラフ。 電子ビームのビーム走査速度と残留応力との関係を示すグラフ。 仮焼結温度と残留応力との関係を示すグラフ。 後熱時間と残留応力との関係を示すグラフ。 電子ビームによる入熱量と残留応力と工数との関係を示すグラフ。 仮焼結温度と残留応力と工数との関係を示すグラフ。 後熱時間と残留応力と工数との関係を示すグラフ。 サポート部の形状と残留応力と工数との関係を示すグラフ。
以下、本実施形態を添付図面に基づいて説明する。図1の符号1は、積層造形により造形物を形成する前に、造形物に生じる残留応力を予め解析するための事前解析装置である。なお、本実施形態では、積層される金属粉末に電子ビームを照射して造形物を形成する積層造形装置10が用いられる。また、本実施形態では、直方体の造形物20(図3参照)を形成することを例示して以下に説明する。
本実施形態の積層造形装置10は、CPU、RAM、ROM、HDDなどのハードウエア資源を有し、CPUが各種プログラムを実行することで、ソフトウエアによる情報処理がハードウエア資源を用いて実現されるコンピュータを含む。そして、積層造形装置10は、入力された各種情報を処理することで、所定の立体的形状を有する造形物20を形成する制御を行う。
より詳しく説明すると、積層造形装置10には、目的とする造形物20の素材となる金属材料が粉末状にされた金属粉末を供給するパウダー供給部が設けられる。そして、このパウダー供給部からパウダーベッド上に金属粉末が供給されるとともに、供給された金属粉末の上面を平坦にするワイパーブレードまたはローラなどが設けられる。
さらに、平坦になった金属粉末の上面に電子ビームを照射するビーム照射部が設けられる。このビーム照射部により電子ビームが照射された金属粉末の特定部分が一時的に溶融されて直ぐに硬化される。そして、再び金属粉末がパウダー供給部から供給されるとともに、その上面が平坦にされて再びビーム照射が行われる。これが繰り返されることで、造形物20が形成される。
また、ビーム照射に基づいて金属粉末が硬化される部分は、造形物20の3次元構造情報に基づいて制御されている。例えば、造形物20が水平に輪切りにされた状態を形成するようにビーム照射が制御される。そして、金属粉末を積層する度に、ビーム照射が繰り返されることで、これらの輪切りにされた部分が積層されて造形物20が形成される。
なお、本実施形態では、金属粉末に電子ビームを熱源として金属粉末を部分的に溶融させることを例示しているが、その他の熱源を用いても良く、例えば、レーザビームを熱源として金属粉末を部分的に溶融させるものであっても良い。
図3に示すように、本実施形態の造形物20は、例えば直方体の形状をなす。なお、この造形物20には、複数の細孔33が形成されている。従来の金型を用いた金属部材の製造技術によって、複数の細孔33を有するような複雑な構成の造形物20を製造しようとすると、製造工程が多く成り過ぎてしまうが、積層造形技術を用いることで、複雑な構成の造形物20であっても容易に製造することができる。
図5および図6に示すように、造形物20を形成するときには、パウダーベッド上に金属粉末が供給される前に、パウダーベッド上にベースプレート30が予め固定される。このベースプレート30は、造形物20の土台となる金属製の板材である。このベースプレート30上にサポート部31,32を介して造形物20が支持された状態で、造形物20が形成される。なお、サポート部31,32は、造形物20が形成された後に切り離される。本実施形態では、複数本のピン状をなすサポート部31(図5参照)と、格子状をなすサポート部32(図6参照)との2種類のパターンのサポート部31,32を例示する。また、各造形物20を造形するときにおいて、サポート部31,32以外の構成は、同一となっている。
なお、本実施形態では、造形物20の下面がサポート部31,32と接続されているが、サポート部31,32の形状は、目的とする造形物20の形状に応じて様々な形状をなす。例えば、造形物20の上面および側面を含む周囲全体を覆うようにサポート部31,32を設ける場合もある。
また、積層造形装置10を用いた積層造形のプロセスは、電子ビームが高速に移動して金属粉末の溶融と硬化が行われる。このような作業により造形物20が形成されるので、造形物20の全ての部分が電子ビームにより溶接された部分と同様のものとなる。そのため、造形物20の全ての部分に残留応力(引張応力)が生じてしまう。このような残留応力が造形物20に生じた状態で室温まで冷却されると、造形物20にひずみや変形などが生じてしまう。
特に、金属材料で構成された造形物20に生じる残留応力はとても大きく、ベースプレート30を歪めてしまうほどの大きな残留応力が生じることもある。また、残留応力の発生によって、造形物20がサポート部31,32から剥離したり、サポート部31,32がベースプレート30から剥離したりすることもある。
そこで、本実施形態では、造形物20の造形を開始する前に、造形物20に生じる残留応力を予めシミュレーションにより解析し、この解析に基づいて造形物20に生じる残留応力を低減させる残留応力低減システムが設けられている。
図1に示すように、残留応力低減システムの一例としての事前解析装置1は、積層造形装置10の積層造形の制御に用いる制御情報が入力される制御情報入力部2と、造形物20に生じる残留応力を積層造形の開始前に制御情報に基づいて解析する残留応力解析部3と、予め様々な形状をなす3次元構造の立体物に生じる固有ひずみを予め解析しておき、これらの解析結果を収集したデータベース4と、制御情報を残留応力解析部3で解析した結果に基づいて、残留応力により造形物20に生じるひずみが予め定められた特定の閾値以下であるか否かを判定するひずみ判定部5と、制御情報に基づいて積層造形される造形物20が最終判定要件を満たすか否かを判定する最終判定部6と、制御情報を修正する制御情報修正部7と、制御情報を積層造形装置10に出力する制御情報出力部8と、を備える。また、これらの構成以外の構成を備えても良い。例えば、所定の情報を表示する表示部などを備えても良い。
なお、事前解析装置1は、CPU、RAM、ROM、HDDなどのハードウエア資源を有し、CPUが各種プログラムを実行することで、ソフトウエアによる情報処理がハードウエア資源を用いて実現されるコンピュータで構成される。
制御情報入力部2に入力される制御情報は、造形物20の3次元構造情報と、造形物20をベースプレート30に固定するためのサポート部31,32の3次元構造情報と、を含む。なお、3次元情報は、CAD(computer-aided design)などを用いて設計された設計情報である。積層造形装置10は、入力された3次元構造情報に基づいて、所定の形状の造形物20およびサポート部31,32を形成する制御を行う。なお、サポート部31,32の形状に応じて、造形物20に生じる残留応力の値が異なる。つまり、サポート部31,32の3次元構造情報を適宜変更することで残留応力を低減できる。
また、制御情報は、電子ビームの制御に関するビーム情報であって、電子ビームの出力値を示す出力情報と、電子ビームの直径を示す径情報と、電子ビームの性質を示すプロファイル情報と、電子ビームの走査速度を示す走査速度情報と、電子ビームの走査順序を示す走査シーケンス情報と、を含む。さらに、このビーム情報には、ビーム照射を行うときの環境に関する情報であって、ビーム周辺の雰囲気の組成情報や温度情報、さらに、金属粉末の積層厚さの情報なども含まれる。
なお、出力情報に基づいて、電子ビームにより金属粉末に入射される入熱量が特定される。また、出力情報や径情報やプロファイル情報や走査速度情報などに基づいて、金属粉末の硬化深度や硬化幅などが特定される。また、走査速度情報や走査シーケンス情報に基づいて、造形物20の造形時間などが特定される。これらのビーム情報に応じて、造形物20に生じる残留応力の値が異なる。つまり、ビーム情報を適宜変更することで残留応力を低減できる。また、積層造形装置10は、入力されたビーム情報に基づいて電子ビームの制御を行う。なお、これらのビーム情報は、造形物20の形成部位や形成順序に応じて時系列順に変化する情報であっても良い。
また、制御情報は、金属粉末に電子ビームを照射して本焼結を行う直前に、本焼結よりも出力を抑えた電子ビームを照射して仮焼結を行うときの仮焼結情報を含む。この仮焼結を行うことで、溶融直前の金属粉末が所定温度に温められる。いわゆる予熱を行う。この仮焼結により所定温度に温められた金属粉末は、本焼結において好適に溶融される。なお、仮焼結に基づく温度、いわゆる仮焼結温度や、仮焼結を行ってから本焼結を行うまでの時間である仮焼結時間に応じて、造形物20に生じる残留応力の値が異なる。つまり、仮焼結温度を適宜変更することで残留応力を低減できる。また、積層造形装置10は、入力された仮焼結情報に基づいて電子ビームによる仮焼結の制御を行う。なお、これらのビーム情報は、造形物20の形成部位や形成順序に応じて時系列順に変化する情報であっても良い。
また、制御情報は、造形物20が完成した時点から造形物20の周囲に残存した金属粉末を除去するまでの後熱時間や後熱温度などの後熱情報を含む。なお、積層造形を行う場合に、金属粉末において電子ビームの照射に基づいて硬化された部分は、所定の熱量を有している。また、積層造形がされている途中においては、造形物20の周囲が金属粉末で覆われており、いわゆる外部と断熱されている。そのため、造形物20が有する熱量が外部に逃げることなく、所定の温度が維持される。そして、パウダーベッド上で造形物20の形状が完成した状態で、造形物20が金属粉末に覆われた状態を所定時間維持した後、金属粉末を取り除くようにしている。
本実施形態の後熱時間は、造形物20が完成した時点、つまり、電子ビームの照射が完了した時点から、造形物20の周囲の金属粉末を除去するまでの時間のことを示している。なお、後熱時間に応じて、造形物20に生じる残留応力の値が異なる。つまり、後熱時間を適宜変更することで残留応力を低減できる。また、積層造形装置10は、入力された後熱時間に基づいてパウダーベッドなどの各種制御を行う。
また、制御情報は、造形物20の材料となる金属粉末の材料物性情報を含む。この材料物性情報は、熱伝導率や比熱などの熱物性値、ヤング率や耐力や線膨張係数や加工硬化係数などの機械的物性値を含む。これらの物性は、室温から材料の溶融温度までの温度依存性や、相変態に伴うヒステリシスを表現したものを用いることができる。この金属粉末の物性に応じて、造形物20に生じる残留応力の値が異なる。なお、材料物性情報には、金属粉末が溶融された状態の物性情報や、金属粉末が硬化された状態の物性情報なども含まれる。また、積層造形装置10は、入力された材料物性情報に基づいて各種制御を行う。
制御情報入力部2は、3次元構造情報が入力される3次元構造情報入力部21と、ビーム情報が入力されるビーム情報入力部22と、仮焼結情報が入力される仮焼結情報入力部23と、後熱情報が入力される後熱情報入力部24と、材料物性情報が入力される材料物性情報入力部25と、を備える。なお、制御情報に含まれる各種情報は、それぞれ個別に制御情報入力部2に入力されても良いし、全ての情報を含む制御情報が制御情報入力部2に入力されても良い。
残留応力解析部3は、入力された制御情報に基づいて、完成後の造形物20に生じる残留応力を解析(評価)する。本実施形態では、FEM(Finite Element Method)、いわゆる有限要素法を用いた解析が行われる。例えば、3次元構造情報をFEMモデルに変換した後に、このFEMモデルを用いて弾性解析や熱弾塑性解析が行われる。
また、本実施形態では、固有ひずみ法などを用いてFEMモデルの変形の予測を行っている。この固有ひずみ法は、積層造形のプロセスや材料ごとに造形物20に生じる固有ひずみ(熱ひずみや、塑性ひずみなど)をデータベース化しておき、これらのデータを用いて弾性解析を行う手法である。なお、これらのデータは、予め実験や熱弾塑性解析を行って取得することができる。
残留応力解析部3に接続されたデータベース4には、予め積層造形される造形物を構成する様々な所定の形状をなす3次元構造の立体物に生じる固有ひずみの解析結果が蓄積されている。これらの解析結果に基づいて、FEMモデルの変形の予測を行うことで、FEMモデルの解析時間(弾性計算の計算時間)を大幅に短縮できる。また、解析に必要な処理負荷を低減できる。なお、データベース4には、予め解析された3次元構造のみならず、事前解析装置1にて解析された造形物20に関する情報も蓄積されるようにしても良い。
ひずみ判定部5は、残留応力解析部3にて解析した造形物20に生じる残留応力に基づいて、この造形物20が変形したときの値(ひずみ値)が、予め定められた特定の閾値以下であるか否かを判定する。この特定の閾値は、造形物20の変形量が許容できる範囲以下にあるか否かを判定する値である。
ここで、ひずみ値が閾値以下である場合は、入力された制御情報を最終判定部6に送る。一方、ひずみ値が閾値以下でない場合は、入力された制御情報と残留応力解析部3にて解析した結果を制御情報修正部7に送る。この制御情報修正部7では、入力された制御情報の修正を行う。
制御情報修正部7は、3次元情報を修正する3次元情報修正部71と、ビーム情報を修正するビーム情報修正部72と、仮焼結情報を修正する仮焼結情報修正部73と、後熱情報を修正する後熱情報修正部74と、を備える。この制御情報修正部7は、制御情報と残留応力解析部3にて解析した結果とに基づいて、造形物20のひずみ値が閾値以下になるように、つまり、残留応力が低減されるように制御情報の修正を行う。
3次元情報修正部71は、制御情報に含まれる3次元構造情報に基づいて、サポート部31,32の構造を検討し、残留応力が低減される構造を特定する。例えば、複数本のピン状をなすサポート部31(図5参照)や、格子状をなすサポート部32(図6参照)や、板状をなすサポート部(図示略)などの様々なサポート部のうち、いずれが最適かを検討する。また、サポート部31,32を構成する各部分の太さや厚みなども最適なものを検討する。そして、特定されたサポート部31,32に対応するように、3次元構造情報を修正する。このようにすれば、造形物20に生じる残留応力を低減させるようにサポート部31,32の3次元構造を修正できる。
なお、データベースなどの記憶部に、予め様々なサポート部31,32の形状を記憶しておき、これら記憶された情報に基づいて、最適なサポート部31,32の構造を特定しても良い。
なお、本実施形態では、目的とする造形物20の3次元構造情報を修正しないようにしているが、予め変形が生じることを考慮して、造形物20の3次元構造情報を適宜変更しても良い。例えば、完成後に造形物20が残留応力により凹状に変形してしまう場合には、予め造形物20を凸状に形成するようにし、完成後に造形物20が残留応力により目的とする形状になるようにしても良い。
なお、本実施形態では、事前解析装置1に入力される制御情報に、予め所定のサポート部31,32の3次元構造情報が含まれているが、事前解析装置1に入力される制御情報に、サポート部31,32の3次元構造情報を含めないようにしても良い。その場合には、造形物20の3次元構造に適したサポート部31,32の3次元構造を事前解析装置1にて生成しても良い。
ビーム情報修正部72は、制御情報に含まれるビーム情報に基づいて、電子ビームの制御を検討し、残留応力が低減される電子ビームの制御を特定する。例えば、残留応力に影響を与えるそれぞれの条件であって、電子ビームの出力値や、電子ビームの直径や、電子ビームの性質や、電子ビームの走査速度や、電子ビームの走査順序などを検討し、最適な条件を特定する。そして、特定した条件に対応するように、ビーム情報を修正する。このようにすれば、造形物20に生じる残留応力を低減させるようにビームの制御を修正できる。
仮焼結情報修正部73は、制御情報に含まれる仮焼結情報に基づいて、最適な仮焼結温度や仮焼結時間を検討し、残留応力が低減される仮焼結温度や仮焼結時間を特定する。また、仮焼結により温度が上昇する範囲、例えば、仮焼結深度や仮焼結幅などが特定される。そして、特定した仮焼結温度や仮焼結時間に対応するように、仮焼結情報を修正する。このようにすれば、造形物20に生じる残留応力を低減させるように仮焼結条件を修正できる。なお、仮焼結は電子ビームの照射に基づいてなされるものであるので、この仮焼結情報の修正に応じて、ビーム情報が適宜修正されても良い。
後熱情報修正部74は、制御情報に含まれる後熱情報に基づいて、最適な後熱時間や後熱温度を検討し、残留応力が低減される後熱時間や後熱温度を特定する。なお、後熱時間や後熱温度に応じて、造形物20に生じる固有ひずみを緩和させることができる。つまり、後熱時間や後熱温度は、残留応力の発生に影響を与えるものである。そこで、後熱時間や後熱温度を関数として、ひずみ緩和曲線をデータベース化しても良い。そして、このデータベースに基づいて、後熱時間や後熱温度の特定を行っても良い。そして、特定した後熱情報や後熱時間に対応するように、後熱情報を修正する。このようにすれば、造形物20に生じる残留応力を低減させるように後熱条件を修正できる。
なお、3次元情報修正部71やビーム情報修正部72や仮焼結情報修正部73や後熱情報修正部74などで検討される各種情報は、それぞれ連係されるものであって、1の情報が修正されたことに応じて、他の情報が適宜修正されても良い。
また、本実施形態の制御情報の検討は、残留応力が低減される点が主たる検討要件となっているが、これら以外の点、例えば、積層造形のし易さや、サポート部31,32の取り外し易さや、安全性や、製造時間や、製造コストなども検討要件とされる。また、金属粉末が帯電(チャージアップ)することや帯電による弊害(スモークの発生など)の防止や、造形時の安定性や、造形物20の品質や、造形物20の使用寿命なども検討要件とされる。さらに、これらの検討要件に基づいて、最も合理的かつ効率的な積層造形が行えるように、制御情報が修正される。
なお、本実施形態では、積層造形に用いる材料に応じて一義的に特定される材料物性情報については、修正を行わないようにしているが、この材料物性情報についても、最適な材料物性を検討し、残留応力が低減される材料物性を特定しても良い。なお、残留応力が低減される材料物性が特定された場合は、事前解析装置1の表示部に、最適な材料物性を示す材料物性情報を表示しても良い。また、積層造形装置10が予め複数種類の材料を保持できる場合は、材料物性情報の修正に応じて、複数種類の材料のうち、最適な材料を特定できるようにし、この特定された材料で積層造形の制御が行われるようにしても良い。
制御情報修正部7で修正された制御情報に基づいて、残留応力解析部3により再び解析が行われる。そして、ひずみ判定部5にて再び造形物20のひずみ値が特定の閾値以下であるか否かを判定する。さらに、ひずみ値が特定の閾値以下でない場合は、再び制御情報修正部7にて制御情報が修正され、ひずみ値が特定の閾値以下になるまで、これらの制御が繰り返される。そして、ひずみ値が特定の閾値以下になったら、この制御情報が最終判定部6に送られる。
最終判定部6は、制御情報に基づいて積層造形される造形物20が最終判定要件を満たすか否かを判定する。なお、最終判定要件とは、最も合理的かつ効率的な積層造形が行える要件のことである。本実施形態では、造形物20を製造するに当たって必要な製造時間や手間(サポート部31,32の取り外し工程を含む)などを数値化した値である工数を最終判定要件としている。最終判定部6では、この工数が規定の閾値以下になったか否かを判定する。なお、安全性や製造コストなどが最終判定要件に含まれても良い。
ここで、工数が規定の閾値以下である場合は、制御情報を制御情報出力部8に送る。そして、この制御情報出力部8が制御情報を積層造形装置10に向けて出力し、この制御情報に基づいて積層造形が開始される。一方、工数が規定の閾値以下でない場合は、入力された制御情報と残留応力解析部3にて解析した結果を制御情報修正部7に送る。この制御情報修正部7では、制御情報の修正を行う。そして、これらの判定および修正を繰り返し、工数が規定の閾値以下になったら、この最適な制御情報を制御情報出力部8が積層造形装置10に向けて出力し、この制御情報に基づいて積層造形が開始される。
なお、本実施形態では、ひずみ値が特定の閾値以下になるまで、制御情報の修正が繰り返されるようにしているが、制御情報の修正回数を所定回数に制限しても良い。例えば、制御情報は、1回のみ修正するようにし、この修正を行っても、ひずみ値が特定の閾値以下にならなかった場合は、その旨を報知する出力を行っても良い。
なお、本実施形態では、工数が規定の閾値以下になるまで、制御情報の修正が繰り返されるようにしているが、工数が規定の閾値以下の制御情報を複数種類取得し、これらの制御情報のうち、最も合理的かつ効率的に積層造形を行うことができる制御情報を決定するようにしても良い。
次に、事前解析装置1が実行する事前解析処理について図2を用いて説明する。なお、フローチャートの各ステップの説明にて、例えば「ステップS11」と記載する箇所を「S11」と略記する。
まず、事前解析装置1の制御情報入力部2に制御情報が入力される(S11:制御情報入力ステップ)。次に、残留応力解析部3は、制御情報入力部2に入力された制御情報に基づいて、完成後の造形物20に生じる残留応力を解析(評価)する残留応力解析処理を実行する(S12:残留応力解析ステップ)。
次に、ひずみ判定部5は、残留応力解析部3にて解析した造形物20に生じる残留応力に基づいて、この造形物20が変形したときの値(ひずみ値)が、予め定められた特定の閾値以下であるか否かを判定する(S13:ひずみ判定ステップ)。ここで、ひずみ値が特定の閾値以下でない場合は、S16に進む。一方、ひずみ値が特定の閾値以下である場合は、S14に進む。
S14にて最終判定部6は、制御情報に基づいて積層造形される造形物20が最終判定要件を満たすか否かを判定する(最終判定ステップ:工数判定ステップ)。ここで、最終判定要件を満たす場合は、制御情報を制御情報出力部8から積層造形装置10に向けて出力し(S15:制御情報出力ステップ)、事前解析処理を終了する。一方、最終判定要件を満たさない場合は、S16に進む。
S16にて制御情報修正部7は、制御情報を修正する制御情報修正処理を実行する(制御情報修正ステップ)。そして、制御情報の修正後にS12に戻り、制御情報修正部7にて修正された制御情報に基づいて、残留応力解析部3が再び残留応力解析処理を実行する。さらに、解析した造形物20のひずみ値を判定し(S13)、ひずみ値が特定の閾値以下になるまで、これらのステップが繰り返される。次に、制御情報に基づいて積層造形される造形物20が最終判定要件を満たすか否を判定し(S14)、最終判定要件が満たされるまで、これらのステップが繰り返される。そして、最終判定要件が満たされたら、制御情報を制御情報出力部8から積層造形装置10に向けて出力し(S15)、事前解析処理を終了する。
次に、本実施形態の残留応力低減システムの有効性を示す実験結果を図3から図17を用いて説明する。なお、各グラフは、残留応力解析部3によって解析された評価結果を示している。
図3は、造形物20の3次元構造を示したものである。この造形物20は、複数の細孔33が形成された直方体をなしており、30mm(Z方向)×50mm(X方向)×70mm(Y方向)の寸法を有する。
本実験で用いた材料はNi合金であり、積層造形の熱源は電子ビームである。ここで、材料物性情報入力部25には、Ni合金の材料物性情報として、室温のヤング率(206828MPa)が入力される。また、ビーム情報入力部22には、ビーム情報として、ビームの出力情報に基づく入熱量(約0.7J/mm)や、ビーム走査速度(約200mm/sec.)が入力される。さらに、パウダー供給部により1度に供給される金属粉末の積層厚さ(80μm)なども入力される。
図4は、基準となる形状の造形物20の評価結果を示したグラフである。この評価結果は、造形物20の表面20A(上面)の中央の評価ラインL1(図3参照)を基準としたグラフである。このグラフに示すように、造形物20の表面20Aの評価ラインL1では、その中央部で最大の応力(約300MPa)の残留応力(引張応力)が生じることが評価される。
図5および図6は、サポート部31,32の3次元構造を示すものである。複数本のピン状をなすサポート部31と、格子状をなすサポート部32との2種類のサポート部31,32を例示している。このサポート部31,32は、ベースプレート30の上面に固定され、サポート部31,32の上部で造形物20が固定されている。
図7は、造形物20の表面20Aの評価ラインL1に基づく評価結果を示したグラフである。図8は、造形物20とサポート部31,32との境界である界面20Bの評価ラインL2に基づく評価結果を示したグラフである。
これらのグラフに示すように、造形物20の表面20Aに生じる残留応力は、サポート部31,32の3次元構造(形状)に影響を受けないが、造形物20とサポート部31,32との界面20Bにおいて、造形物20側(造形物20の下面)に生じる残留応力は、サポート部31,32の3次元構造(形状)によって変化することが評価される。なお、造形物20とサポート部31,32との界面20Bに生じる残留応力は、格子形状をなすサポート部32の方が、ピン形状をなすサポート部31よりも小さいことが評価される。
図9から図17は、造形物20の表面20Aの中央のP点(図5および図6参照)で生じる残留応力の評価結果を示す。なお、図9から図16は、ピン状をなすサポート部31を用いて造形された造形物20の評価結果を示し、格子状をなすサポート部32を用いて造形された造形物20でも同様の評価結果となっている。
図9は、電子ビームによる入熱量と残留応力との関係を示したグラフであり、図10は、電子ビームのビーム径と残留応力との関係を示したグラフであり、図11は、電子ビームのビーム走査速度と残留応力との関係を示したグラフである。これらのグラフに示すように、造形物20のP点に生じる残留応力は、ビーム径の影響は受けないが、入熱量とビーム走査速度の影響を受ける。また、入熱量が大きく、かつビーム走査速度が遅い方が、造形物20のP点に生じる残留応力が小さいことが評価される。
図12は、仮焼結温度と残留応力との関係を示したグラフである。このグラフに示すように、仮焼結温度が高い方が、造形物20のP点に生じる残留応力が小さいことが評価される。
図13は、後熱時間と残留応力との関係を示したグラフである。このグラフに示すように、後熱時間が長い方が、造形物20のP点に生じる残留応力が小さいことが評価される。
以上の評価結果を参照すると、造形物20に生じる残留応力を低減させるためには、サポート部31,32の3次元構造や、電子ビームの出力や、ビーム走査速度や、仮焼結温度や、後熱時間の修正(変更)が有効であることが分かる。
図14から図17は、入熱量や仮焼結温度や後熱時間と工数との関係を示したグラフである。ここで、工数とは、造形物20を製造するに当たって必要な製造時間や手間(サポート部31,32の取り外し工程を含む)などを数値化した値である。なお、本実験では、許容される残留応力の値を270MPa以下とし、基準となる工数の値を1.0とした場合に許容される工数の値を1.1以下とする。
これらのグラフに示すように、後熱時間を修正してしまうと、工数が許容値を超えてしまうため、後熱時間の修正は、不合理であることが評価される。また、サポート部31,32の3次元構造や、電子ビームの出力値やビーム走査速度などに基づく入熱量や、仮焼結温度は、工数が許容値以下にしつつ、残留応力を低減させることができ、これらの値を修正することは、合理的であることが評価される。
以上のことから、サポート部31,32の形状はピン形状が適しており(図17参照)、電子ビームに基づく入熱量は1.0J/mmが適しており(図14参照)、仮焼結温度は1000℃が適しており(図15参照)、後熱時間は0hが適している(図16参照)ことが評価される。
本実施形態では、残留応力に影響する造形物20のサポート部31,32の3次元構造や、ビーム条件や、仮焼結条件、後熱条件を評価することができる。また、許容される残留応力と工数の影響を定量的に評価することができる。その結果、最も合理的に残留応力を低減できるように、積層造形装置10の制御情報を修正することができる。
なお、本実施形態では、事前解析装置1が積層造形装置10と別の装置となっているが、事前解析装置1が積層造形装置10に一体的に組み込まれている装置であっても良い。その場合には、事前解析装置1の制御情報出力部8は、積層造形装置10の制御部に向けて制御情報を出力する。
なお、本実施形態では、残留応力解析部3にて解析した造形物20のひずみ値を、ひずみ判定部5にて特定の閾値以下か否かを判定するようにしているが、このひずみ判定部5の構成が無くても良く、入力された制御情報は、必ず制御情報修正部7により修正が加えられる構成であっても良い。
なお、本実施形態では、事前解析処理において、造形物20の変形量(ひずみ)が許容できる範囲にあるか否かを判定しているが、造形物20に生じる残留応力が許容できる範囲にあるか否かを判定しても良い。ここで、残留応力が大きくても造形物20の剛性が高ければ、造形物20の変形量(ひずみ)が小さくなるので、造形物20の剛性によって、判定値が変更されても良い。つまり、事前解析処理において用いる判定値を、他のパラメータの変化に応じて適宜変更しても良い。
なお、本実施形態では、事前解析処理における判定において「閾値以下か否か」の判定をしているが、この判定は、「閾値未満か否か」の判定でも良いし、「閾値以上か否か」の判定でも良いし、「閾値を超えているか否か」の判定でも良い。
なお、本実施形態では、事前解析処理を行って制御情報を修正することで、造形物20に生じる残留応力を低減させるようにしているが、造形物20の強度を低下させる引張応力のみを低減させて、造形物20の強度を向上させる圧縮応力を低減させないようにしても良い。さらに、造形物20に生じる圧縮応力が増加するように制御情報を修正しても良い。また、設計者が意図しない残留応力のみを低減させ、有益な残留応力のみが生じるように制御情報を修正しても良い。
以上説明した実施形態によれば、造形物に生じる残留応力を積層造形の開始前に制御情報に基づいて解析する残留応力解析部3と、制御情報を解析された残留応力に基づいて修正する制御情報修正部7と、を持つことにより、造形物に生じる残留応力を低減させることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…事前解析装置、2…制御情報入力部、3…残留応力解析部、4…データベース、5…ひずみ判定部、6…最終判定部、7…制御情報修正部、8…制御情報出力部、10…積層造形装置、20…造形物、20A…表面、20B…界面、21…3次元構造情報入力部、22…ビーム情報入力部、23…仮焼結情報入力部、24…後熱情報入力部、25…材料物性情報入力部、30…ベースプレート、31,32…サポート部、33…細孔、71…3次元情報修正部、72…ビーム情報修正部、73…仮焼結情報修正部、74…後熱情報修正部。

Claims (7)

  1. 積層される金属粉末にビームを照射して造形物を形成する積層造形の制御に用いる制御情報が入力される制御情報入力部と、
    前記造形物に生じる残留応力を前記積層造形の開始前に前記制御情報に基づいて解析する残留応力解析部と、
    前記制御情報を前記解析された残留応力に基づいて、前記造形物に生じる前記残留応力を低減させるように修正する制御情報修正部と、
    前記修正後の制御情報を出力する制御情報出力部と、
    を備え
    前記制御情報は、前記造形物の3次元構造情報と前記造形物をベースプレートに固定するためのサポート部の3次元構造情報とを含み、
    前記制御情報修正部は、前記造形物に生じる前記残留応力を低減させるために、少なくとも前記サポート部の3次元構造情報を修正することを特徴とする積層造形の残留応力低減システム。
  2. 前記制御情報は、前記ビームの制御に関するビーム情報であって、ビームの出力値を示す出力情報と、ビームの直径を示す径情報と、ビームの性質を示すプロファイル情報と、ビームの走査速度を示す走査速度情報と、ビームの走査順序を示す走査シーケンス情報と、の少なくともいずれか1つの情報を含み、
    前記制御情報修正部は、前記ビーム情報を前記解析された残留応力に基づいて修正する請求項に記載の積層造形の残留応力低減システム。
  3. 前記制御情報は、前記金属粉末に前記ビームを照射して本焼結を行う直前に前記本焼結よりも出力を抑えた前記ビームを照射して仮焼結を行うときの仮焼結情報を含み、
    前記制御情報修正部は、前記仮焼結情報を前記解析された残留応力に基づいて修正する請求項1または請求項に記載の積層造形の残留応力低減システム。
  4. 前記制御情報は、前記造形物が完成した時点から前記造形物の周囲に残存した前記金属粉末を除去するまでの後熱時間情報を含み、
    前記制御情報修正部は、前記後熱時間情報を前記解析された残留応力に基づいて修正する請求項1から請求項のいずれか1項に記載の積層造形の残留応力低減システム。
  5. 前記残留応力解析部には、所定の形状をなす前記造形物を構成する3次元構造物に生じる固有ひずみを予め解析し、これら解析結果を収集したデータベースが接続され、
    前記残留応力解析部は、前記制御情報と前記データベースとに基づいて有限要素法を用いた弾性計算を実行することで、前記残留応力を解析する請求項1から請求項のいずれか1項に記載の積層造形の残留応力低減システム。
  6. 積層される金属粉末にビームを照射して造形物を形成する積層造形の制御に用いる制御情報が入力される制御情報入力ステップと、
    前記造形物に生じる残留応力を前記積層造形の開始前に前記制御情報に基づいて解析する残留応力解析ステップと、
    前記制御情報を前記解析された残留応力に基づいて、前記造形物に生じる前記残留応力を低減させるように修正する制御情報修正ステップと、
    前記修正後の制御情報を出力する制御情報出力ステップと、
    を含み、
    前記制御情報は、前記造形物の3次元構造情報と前記造形物をベースプレートに固定するためのサポート部の3次元構造情報とを含み、
    前記制御情報修正ステップにて、前記造形物に生じる前記残留応力を低減させるために、少なくとも前記サポート部の3次元構造情報を修正することを特徴とする積層造形の残留応力低減方法。
  7. コンピュータに、
    積層される金属粉末にビームを照射して造形物を形成する積層造形の制御に用いる制御情報が入力される制御情報入力ステップと、
    前記造形物に生じる残留応力を前記積層造形の開始前に前記制御情報に基づいて解析する残留応力解析ステップと、
    前記制御情報を前記解析された残留応力に基づいて、前記造形物に生じる前記残留応力を低減させるように修正する制御情報修正ステップと、
    前記修正後の制御情報を出力する制御情報出力ステップと、
    を実行させ
    前記制御情報は、前記造形物の3次元構造情報と前記造形物をベースプレートに固定するためのサポート部の3次元構造情報とを含み、
    前記制御情報修正ステップにて、前記造形物に生じる前記残留応力を低減させるために、少なくとも前記サポート部の3次元構造情報を修正することを特徴とする積層造形の残留応力低減プログラム。
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