JP7068214B2 - 解析装置、解析方法、および解析プログラム - Google Patents

解析装置、解析方法、および解析プログラム Download PDF

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本発明の実施形態は、解析装置、解析方法、および解析プログラムに関する。
近年、積層造形技術が注目を集めている。金属材料を原料とする積層造形技術は、熱源として電子ビーム又はレーザ光を用いて金属粉末や金属ワイヤを繰り返し溶融し凝固させることで3DCAD(three-dimensional computer-aided design)モデルから製品を直接製造できるという特徴を有する。加えて、材料に粉末を用いれば格子形状やメッシュ形状などを部品に付帯することができ、従来の加工技術では実現困難であった形状が製造可能となる。
その一方で、造形時に生じる変形や残留応力が寸法精度などの造形品質に影響を及ぼすことが知られている。変形の原因は造形中に繰り返し生じる熱ひずみであり、構造物全体が溶融凝固で形成される積層造形技術では、変形は特に重要な課題と考えられている。
特開2017-161981号公報
変形を抑制する対策の一つとして、変形を抑制するサポート構造物が造形物本体と一緒に造形される。サポート構造物は、ベースプレートと造形物本体との間や造形物本体の部分間に配置され、最終的には加工で取り外されるため、合理的な形状とすることが求められる。例えば、変形が大きい場所には剛性の大きい中実構造を採用し、変形が小さい場所には板や格子などの剛性が低い構造を採用することが求められる。このように構造を合理化するためには、変形や応力の解析を用いた評価が有効であり、例えば有限要素法(Finite Element Method:FEM)による解析(以下、「FEM解析」と称す。)を用いて、固有ひずみ法による検討を行うことが有効と考えられる。
しかしながら、サポート構造物の構造が複雑な形状となる場合には、形状通りにFEMモデルを構築すると、要素数が膨大なものとなり、その結果、解析が実用的な時間で行えなくなるという問題がある。
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、構造物の解析時間を低減することを可能にする、解析装置、解析方法、および解析プログラムを提供することを目的とする。
実施形態の解析装置は、積層造形物として造形される造形物本体のデータおよび当該造形物本体を支持する1つ又は複数の部材から成るサポート構造物のデータを受け付ける構造受付手段と、前記サポート構造物のデータを用いて、前記サポート構造物が存在する領域全てを含み当該サポート構造物よりも面数の少ない三次元領域を定義する領域定義手段と、前記領域定義手段により定義された領域のデータを当該領域に位置する中実構造物のデータに置換する領域置換手段と、前記造形物本体に対する前記サポート構造物の剛性と前記中実構造物の剛性とが等しくなるように当該中実構造物の剛性を計算する等価剛性解析手段と、前記造形物本体および前記中実構造物のモデルを構築するモデル構築手段と、前記モデル構築手段により構築されたモデルと前記等価剛性解析手段により計算された中実構造物の剛性を示す物性値とを用いて、固有ひずみ法により前記造形物本体の変位量もしくは応力値を求める固有ひずみ法解析手段と、を具備する。
構造物の解析時間の低減が可能になる。
解析の対象となる造形物本体Bおよびこれを支持するサポート構造物Sのデータの例を示す図。 サポート構造物Sのデータ全体が見えるように表した図。 図1に示されるデータの置換後の造形物本体Bおよびこれを支持する中実構造物SSのデータの例を示す図。 第1の実施形態に係る解析装置を備えた情報処理装置の概略構成の一例を示す図。 第1の実施形態に係る解析装置の動作の一例を示すフローチャート。 第2の実施形態に係る解析装置を備えた情報処理装置の概略構成の一例を示す図。 第2の実施形態に係る解析装置の動作の一例を示すフローチャート。
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
最初に、第1の実施形態について説明する。
図1乃至図3を参照して、第1の実施形態に係る解析装置が使用する各種構造物の三次元形状を表す3DCADデータの例について説明する。
各図には、x軸,y軸,z軸の3軸からなる3次元の座標系上にて表現されるデータの例が示されている。なお、図1乃至図3に示す例は、後述する第2の実施形態にも適用される。
図1は、解析の対象となる造形物本体Bおよびこれを支持するサポート構造物Sのデータの例を示す図である。また、図2は、サポート構造物Sのデータ全体が見えるように表した図である。
図1及び図2では、造形物本体Bを支持するサポート構造物Sを複数の部材で構成する場合を例示している。但し、サポート構造物Sは1個のみの部材で構成する場合もあり得る。
サポート構造物Sは、積層造形される造形物本体Bの変形(変位)を抑制するため、造形物本体Bのいくつかの部分を支持する。
図1及び図2の例では、サポート構造物Sが比較的単純な形状を成している場合を例示しているが、実際にはより複雑な形状を成す場合がある。サポート構造物Sは、材料の使用量や積層時間を低減しつつも一定以上の強度を実現できるよう、格子構造やシェル構造を含むように構成される場合がある。
図3は、図1に示されるデータの置換後の造形物本体Bおよびこれを支持する中実構造物SSのデータの例を示す図である。
中実構造物SSは、後述する変形・応力解析における演算処理の負荷を軽くすべくサポート構造物Sをより単純な形状に置換したものである。この中実構造物SSは、サポート構造物Sを構成する個々の部材が存在する領域全てを含み、サポート構造物Sよりも面数が少なくなるように構成される。図3の例では、中実構造物SSが直方体を成す場合を例示している。
中実構造物SSの形状は、サポート構造物Sの形状とは異なるが、造形物本体Bに対する中実構造物SSの剛性は、造形物本体Bに対するサポート構造物Sの剛性と等しくなるように設定される。別の言い方をすると、中実構造物SSにより支持される造形物本体Bの変位もしくは残留応力が、サポート構造物Sにより支持される造形物本体Bの変位もしくは残留応力と等しくなるように、中実構造物SSの剛性が設定される。
なお、サポート構造物Sは格子構造やシェル構造を含む場合があるが、中実構造物SSは格子構造やシェル構造を含まない。また、サポート構造物Sは、個々の部材が存在する領域全てを含む領域を1つの構造物とみなすと、複雑な中空構造を有するものであると言えるが、中実構造物SSは、中空ではなく中実な構造物である。
図3では、中実構造物SSを1つの部材で構成する場合を例示しているが、これに限らず、サポート構造物Sの形態や造形物本体Bの形態に応じて、中実構造物SSを構成する部材の数を適宜変えてもよい。また、図3では、中実構造物SSが直方体を成している場合を例示したが、これに限らず、サポート構造物Sの形態や造形物本体Bの形態に応じて、中実構造物SSの形を適宜変えてもよい。
以下、図1乃至図3に示されるデータを使用する解析装置の機能や動作の例について説明する。
図4は、第1の実施形態に係る解析装置を備えた情報処理装置の概略構成の一例を示す図である。
図4に示される情報処理装置は、例えばコンピュータにより実現され、入力部1、表示部2、および解析装置10を有する。解析装置10は、プロセッサやメモリを含めて実現される。
解析装置10は、パウダーベッドタイプの積層造形技術によって金属粉末などから造形される三次元積層造形物の変形・応力の解析を行うものである。解析装置10に備えられる各種機能は、コンピュータに個々の処理を実行させるためのプログラムとして実現してもよい。
入力部1は、造形される三次元積層造形物に関わる本体情報、サポート情報、造形条件および材料物性値を入力して解析装置10へ供給するものである。
本体情報は、造形物本体Bの三次元形状を表すデータを含む。サポート情報は、サポート構造物Sの三次元形状を表すデータを含む。造形条件は、積層造形を行うときの条件を表すデータであり、例えば、熱源の出力、熱源の種類、ビームプロファイル、走査速度、走査シーケンス、ラインオフセット又は予熱などの条件を表すデータである。材料物性値は、例えば、材料の機械的物性値(ヤング率、耐力、線膨張係数など)および熱物性値(熱伝導率、比熱など)である。
表示部2は、解析装置10による変形、残留応力などを含む解析結果を表示出力するものである。当該解析の結果は、表示部2に表示出力されるほか、記憶媒体に記憶されたり、通信媒体を通じて他の装置へ送信されたりする場合もあり得る。
解析装置10は、構造受付部11、領域定義部12、領域置換部13、等価剛性解析部14、モデル構築部15、固有ひずみ法解析部16、データ記憶部17等を備える。
構造受付部11は、入力部1より造形物本体Bおよびサポート構造物Sの情報を受け付ける。受け付ける情報は、造形物本体Bおよびサポート構造物Sのそれぞれの三次元形状を表すデータを含む。
領域定義部12は、構造受付部11からサポート構造物Sの情報を受け取り、サポート構造物Sの存在領域を定義する。サポート構造物Sの存在領域は、当該サポート構造物を構成する部材が1つあるいは複数存在する領域であり、サポート構造物S全体を取り囲む領域である。この存在領域は、サポート構造物Sよりも面数が少ない三次元領域とする。
サポート構造物Sが格子構造から成る場合には、格子構造の外枠で囲まれた領域が存在領域となり、シェル構造から成る場合には、シェルで囲まれた領域が存在領域となるようにしてもよい。また、サポート構造物Sの形状が周期対称性を有する場合、該当する領域をグルーピングしてもよい。その場合、後述する等価剛性解析を容易なものとすることが可能となる。
領域置換部13は、領域定義部12から存在領域のデータを受け取り、受け取ったデータを当該領域に位置する中実な構造を有する中実構造物SSのデータに置換するものである。
等価剛性解析部14は、構造受付部11からサポート構造物Sのデータを受け取ると共に、領域置換部13から中実構造物SSのデータを受け取り、これらのデータを用いて、造形物本体Bに対するサポート構造物Sの剛性と中実構造物SSの剛性とが等しくなるように当該中実構造物SSの剛性をFEM解析にて算出するものである。
この等価剛性解析部14は、造形物本体Bとサポート構造物Sとの組合せ(例えば、造形物本体Bの一部とサポート構造物Sの全体もしくは一部)、及び、造形物本体Bと中実構造物SSとの組合せ(例えば、造形物本体Bの一部と中実構造物SSの全体もしくは一部)、の2種類のFEM解析モデルを構築した上で、両モデルを用いて等価剛性解析を行う機能を有する。
また、この等価剛性解析部14は、上記2種類のFEM解析モデルのそれぞれに対して、造形物本体Bの一部に各成分の単位荷重もしくは単位変位を負荷し、両モデルの造形物本体Bの変位もしくは残留応力が等しくなる中実構造物SSの弾性剛性マトリクスを導出する機能を有する。
サポート構造物S及び中実構造物SSのモデル化範囲は、形状の周期対称性に依存し、対称性が大きい程、解析モデルは小さくすることが可能となる。例えば、サポート構造物が格子形状である場合、FEMモデル化されるのは単位格子の範囲とすることができる。
なお、等価剛性を解析する方法は上記した方法に限らず、その他の例えば理論的な計算を行うことによっても等価剛性を求めることができる。
モデル構築部15は、構造受付部11から造形物本体Bのデータを受け取ると共に、領域置換部13から中実構造物SSのデータを受け取り、これらのデータを用いて、固有ひずみ法解析部16で使用するFEM解析モデルを構築するものである。ここでは、造形物本体Bと中実構造物SSとがモデル化される。要素タイプに制限はなく、テトラ(tetra)要素もしくはボクセル(voxel)要素などを選択することができる。中実構造物SSは格子構造やシェル構造でないため、サポート構造物Sをモデル化した場合よりも、要素サイズを大きくすることができ、要素数を大きく削減することができる。
固有ひずみ法解析部16は、モデル構築部15から造形物本体Bおよび中実構造物SSのFEM解析モデルを受け取ると共に、等価剛性解析部14から中実構造物SSの剛性を示す物性値を受け取り、さらにデータ記憶部17から固有ひずみε(塑性ひずみ、熱ひずみ等)の値を受け取り、それらを用いて、固有ひずみ法による変形・応力解析を行い、造形物本体Bの変形(変位量)もしくは残留応力(応力値)を算出するものである。固有ひずみ法は、固有ひずみを解析モデルに付与した際の節点変位と残留応力を節点荷重や剛性マトリクスの計算を経て求める方法である。また、固有ひずみ法解析部16は、算出した変位量、応力値などを含む解析結果を表示部2などに表示出力する。
なお、固有ひずみ法解析部16では、当該FEM解析に際して個々の要素のアクティブ状態を切り替えることができる。これらを組み合わせ、未造形部は非アクティブ要素とし、熱源が通過した領域にはアクティブ要素と固有ひずみを入力することで、実際の積層造形プロセスを再現した解析をすることができる。
データ記憶部17は、入力部1からの情報を記憶すると共に、記憶している情報に基づいて固有ひずみ値を決定するものである。固有ひずみ値は、造形条件や材料物性値などから理論的にもしくは熱弾塑性解析により求めることができる。また、固有ひずみ値は、あらかじめ必要な情報を保管しているデータベースなどを利用して求めてもよい。
ここで、造形条件は、例えば、熱源の出力、熱源の種類、ビームプロファイル、走査速度、走査シーケンス、ラインオフセット又は予熱条件などである。材料物性値は、材料の機械的物性値(ヤング率、耐力、線膨張係数など)及び熱物性値(熱伝導率、比熱など)である。
次に、図5のフローチャートを参照して、本実施形態に係る解析装置10の動作の一例を説明する。
解析装置10は、入力部1から供給される本体情報(造形物本体Bの三次元形状を表すデータ)およびこれに付帯するサポート情報(サポート構造物Sの三次元形状を表すデータ)を構造受付部11により受け付ける(ステップS1)。また、入力部1から供給される造形条件(積層造形を行うときの条件を表すデータ)をデータ記憶部17に記憶させる。
次に、解析装置10は、領域定義部12により、サポート構造物Sが存在する存在領域を定義し(ステップS2)、次いで、領域置換部13により、定義されたサポート構造物Sの存在領域を中実構造物SSとして置き換える(ステップS3)。
次に、解析装置10は、等価剛性解析部14により、サポート構造物Sの剛性と等しくなる中実構造物SSの剛性を算出する(ステップS4)。その一方で、解析装置10は、モデル構築部15により、造形物本体Bと中実構造物SSのFEM解析モデルを構築する(ステップS5)。
次に、解析装置10は、構築された造形物本体Bと中実構造物SSのFEM解析モデル、および、算出された中実構造物SSの剛性の物性値を用いると共に、データ記憶部17内の情報から得られる固有ひずみεの値を用いて、固有ひずみ法により造形物本体Bの変形(変位量)もしくは残留応力(応力値)を算出する(ステップS6)。
最後に、解析装置10は、算出された変位量、応力値などを含む解析結果を3DCADデータと共に表示部2などに表示出力する(ステップS7)。
第1の実施形態によれば、サポート構造物が複雑な形状を有する場合においても解析を実用的な時間で行うことができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。以下では、前述の第1の実施形態と共通する要素の説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
第2の実施形態に係る解析装置は、前述の第1の実施形態の場合と同様、図1乃至図3に示した各種構造物の三次元形状を表す3DCADデータを使用するものとする。
図6は、第2の実施形態に係る解析装置を備えた情報処理装置の概略構成の一例を示す図である。
図6に示される情報処理装置は、例えばコンピュータにより実現され、入力部1、表示部2、および解析装置100を有する。解析装置100は、プロセッサやメモリを含めて実現される。解析装置100は、前述した解析装置10と同じ機能を有する解析部10’を備えるほか、更に、最大許容変位量取得部18、最大許容応力値取得部19、判定部20、サポートデータ修正部21等を備える。なお、最大許容変位量取得部18と最大許容応力値取得部19のうち、いずれか一方の機能を省略することも可能である。
最大許容変位量取得部18は、入力部1から造形物本体Bについての最大許容変位量(閾値)の情報を取得するものである。この最大許容変位量により、造形物本体Bに許容される変位が定まる。最大許容変位量は、x,y,zからなる3軸成分として表現され、製品の寸法公差や造形表面の粗さ等に基づいて設定される。
最大許容応力値取得部19は、入力部1から造形物本体Bについての最大許容応力値(閾値)の情報を取得するものである。この最大許容応力値により、造形物本体Bに許容される残留応力が定まる。最大許容応力値は、x,y,zからなる3軸成分として表現され、サポート構造物Sが造形物本体Bからはく離する際の臨界応力等に基づいて設定される。
判定部20は、固有ひずみ法解析部16より得られる変位量δと、最大許容変位量取得部18より得られる最大許容変位量(閾値)δmaxとを比較するとともに、固有ひずみ法解析部16より得られる応力値σと最大許容応力値取得部19より得られる最大許容応力値(閾値)σmaxとを比較し、変位量δが許容される最大許容変位量δmaxより大きいか、また、応力値σが許容される最大許容応力値σmaxより大きいかを判定するものである。いずれかに該当する場合、判定部20は、サポートデータ修正部21に対してサポート構造物Sの形状の修正を指示する。いずれにも該当しない場合は、すなわち、変位量δも応力値σも閾値を超えていない場合は、判定部20は、解析部10’により算出された変位量δ、応力値σなどを含む解析結果を表示部2などに出力する。
サポートデータ修正部21は、変位量δが許容される最大許容変位量δmaxより大きい場合、もしくは応力値σが許容される最大許容応力値σmaxより大きい場合に、変位量δもしくは応力値σが低減するようにサポート構造物Sのデータを修正するものである。例えば、変形が大きい箇所に対しては剛性を高め、変形が小さい箇所に対しては剛性を小さくするなどの施策を選択してもよい。また、修正に際しては、形状最適化や位相最適化の手法を用いてもよい。
修正されたサポート構造物Sのデータは構造受付部11(もしくは入力部1)に入力され、構造受付部11、領域定義部12、領域置換部13、等価剛性解析部14、モデル構築部15、固有ひずみ法解析部16を経て、変位量δおよび応力値σが再度計算される。
次に、図7のフローチャートを参照して、本実施形態に係る解析装置100の動作の一例を説明する。なお、図5と共通するステップには同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
解析装置100が入力部1から情報を得てから造形物本体Bの変形もしくは残留応力を算出するまでの処理(ステップS1~S6)については、図5で説明した通りである。
解析装置100は、ステップS1~S6の処理を行った後、最大許容変位量取得部18と最大許容応力値取得部19の少なくとも一方により、造形物本体Bの最大許容変位量(閾値)もしくは最大許容応力値(閾値)の情報を得る(ステップS11)。ここでは、最大許容変位量取得部18と最大許容応力値取得部19の両方が存在し、最大許容変位量と最大許容応力値の両方の情報が得られるものとする。
次に、解析装置100は、判定部20により、固有ひずみ法解析部16より得られる変位量δと、最大許容変位量取得部18より得られる最大許容変位量(閾値)δmaxとを比較するとともに、固有ひずみ法解析部16より得られる応力値σと最大許容応力値取得部19より得られる最大許容応力値(閾値)σmaxとを比較し、変位量δが最大許容変位量δmaxを超えているか、また、応力値σが最大許容応力値σmaxを超えているかを判定する(ステップS12)。
ここで、変位量δと応力値σの少なくとも一方が閾値を超えている場合、すなわち、変位量δが最大許容変位量δmaxを超えているかもしくは応力値σが最大許容応力値σmaxを超えていることを示す場合(ステップS13のYES)、解析装置100は、サポートデータ修正部21により、変位量δもしくは応力値σが低減するようにサポート構造物Sのデータを修正し、修正後のデータを構造受付部11(もしくは入力部1)に供給し(ステップS14)、ステップS1からの処理を繰り返す。
一方、判定部20で判定を行った結果、変位量δと応力値σのいずれも閾値を超えていない場合(ステップS13のNO)、解析装置100は、解析部10’により算出された変位量、応力値などを含む解析結果を3DCADデータと共に表示部2などに出力する(ステップS15)。
第2の実施形態によれば、サポート構造物が複雑な形状を有する場合においても解析を実用的な時間で行うことができ、更に、サポート構造物の形状を適正化することができる。
以上詳述したように、各実施形態によれば、構造物の解析時間を低減することが可能になる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10,100…解析装置、10’…解析部、11…構造受付部、12…領域定義部、13…領域置換部、14…等価剛性解析部、15…モデル構築部、16…固有ひずみ法解析部、17…固有ひずみデータ記憶部、18…最大許容変位量取得部、19…最大許容応力値取得部、20…判定部、21…サポートデータ修正部。

Claims (8)

  1. 積層造形物として造形される造形物本体のデータおよび当該造形物本体を支持する1つ又は複数の部材から成るサポート構造物のデータを受け付ける構造受付手段と、
    前記サポート構造物のデータを用いて、前記サポート構造物が存在する領域全てを含み当該サポート構造物よりも面数の少ない三次元領域を定義する領域定義手段と、
    前記領域定義手段により定義された領域のデータを当該領域に位置する中実構造物のデータに置換する領域置換手段と、
    前記造形物本体に対する前記サポート構造物の剛性と前記中実構造物の剛性とが等しくなるように当該中実構造物の剛性を計算する等価剛性解析手段と、
    前記造形物本体および前記中実構造物のモデルを構築するモデル構築手段と、
    前記モデル構築手段により構築されたモデルと前記等価剛性解析手段により計算された中実構造物の剛性を示す物性値とを用いて、固有ひずみ法により前記造形物本体の変位量もしくは応力値を求める固有ひずみ法解析手段と、
    を具備する、解析装置。
  2. 前記等価剛性解析手段は、
    前記造形物本体と前記サポート構造物との組合せ、及び、前記造形物本体と前記中実構造物との組合せ、の2種類のFEM(Finite Element Method)解析モデルを構築する手段と、
    前記2種類のFEM解析モデルのそれぞれに対して前記造形物本体に各成分の単位荷重もしくは単位変位を負荷し、両モデルの前記造形物本体の変位もしくは残留応力が等しくなる前記中実構造物の弾性剛性マトリクスを導出する手段と、
    を備える、請求項1に記載の解析装置。
  3. 前記積層造形物本体の最大許容変位量及び最大許容応力値の少なくとも一方を取得する最大値取得手段と、
    前記固有ひずみ法解析手段により求められた変位量もしくは応力値が、前記最大値取得手段により取得された最大許容変位量もしくは最大許容応力値を超えている場合に、前記サポート構造物のデータを修正するサポートデータ修正手段と、
    を更に具備する、請求項1又は2に記載の解析装置。
  4. 前記サポートデータ修正手段は、前記変位量もしくは前記応力値が低減するように前記サポート構造物のデータを修正する、請求項3に記載の解析装置。
  5. 構造受付手段により、積層造形物として造形される造形物本体のデータおよび当該造形物本体を支持する1つ又は複数の部材から成るサポート構造物のデータを受け付け、
    領域定義手段により、前記サポート構造物のデータを用いて、前記サポート構造物が存在する領域全てを含み当該サポート構造物よりも面数の少ない三次元領域を定義し、
    領域置換手段により、前記定義された領域のデータを当該領域に位置する中実構造物のデータに置き換え、
    等価剛性解析手段により、前記造形物本体に対する前記サポート構造物の剛性と前記中実構造物の剛性とが等しくなるように当該中実構造物の剛性を計算し、
    モデル構築手段により、前記造形物本体および前記中実構造物のモデルを構築し、
    固有ひずみ法解析手段により、前記構築されたモデルと前記計算された中実構造物の剛性を示す物性値とを用いて、固有ひずみ法により前記造形物本体の変位量もしくは応力値を求める、
    ことを含む、解析方法。
  6. 最大値取得手段により、前記積層造形物本体の最大許容変位量及び最大許容応力値の少なくとも一方を取得し、
    サポートデータ修正手段により、前記求められた変位量もしくは応力値が、前記取得された最大許容変位量もしくは最大許容応力値を超えている場合に、前記サポート構造物のデータを修正する、
    ことを更に含む、請求項5に記載の解析方法。
  7. コンピュータに、
    積層造形物として造形される造形物本体のデータおよび当該造形物本体を支持する1つ又は複数の部材から成るサポート構造物のデータを受け付ける手順と、
    前記サポート構造物のデータを用いて、前記サポート構造物が存在する領域全てを含み当該サポート構造物よりも面数の少ない三次元領域を定義する手順と、
    前記定義された領域のデータを当該領域に位置する中実構造物のデータに置き換える手順と、
    前記造形物本体に対する前記サポート構造物の剛性と前記中実構造物の剛性とが等しくなるように当該中実構造物の剛性を計算する手順と、
    前記造形物本体および前記中実構造物のモデルを構築する手順と、
    前記構築されたモデルと前記計算された中実構造物の剛性を示す物性値とを用いて、固有ひずみ法により前記造形物本体の変位量もしくは応力値を求める手順と、
    を実行させるための、解析プログラム。
  8. コンピュータに、
    前記積層造形物本体の最大許容変位量及び最大許容応力値の少なくとも一方を取得する手順と、
    前記求められた変位量もしくは応力値が、前記取得された最大許容変位量もしくは最大許容応力値を超えている場合に、前記サポート構造物のデータを修正する手順と、
    を更に実行させるための、請求項7に記載の解析プログラム。
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