JP2020163618A - 造形レシピ提供システムおよび造形レシピ提供方法 - Google Patents

造形レシピ提供システムおよび造形レシピ提供方法 Download PDF

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崇志 濱口
Takashi Hamaguchi
崇志 濱口
ミンソク 朴
Minseok Park
ミンソク 朴
篤彦 大沼
Atsuhiko Onuma
篤彦 大沼
インジャ ヤン
Yingjuan Yang
インジャ ヤン
小野寺 誠
Makoto Onodera
誠 小野寺
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Abstract

【課題】生成した造形レシピの品質を考慮した造形可否の判断を可能とする。【解決手段】造形レシピ提供システムは、造形条件に基づき造形プロセスをシミュレーションして造形レシピを算出するシミュレーション部22と、シミュレーション部22による造形レシピと要求仕様とを比較する比較部23と、比較部23が、造形レシピが要求仕様を満たしていないと判定した場合、造形条件を補正しながらシミュレーション部22による付加造形プロセスのシミュレーションを繰り返させる造形レシピ補正部24と、所定条件のシミュレーションの繰返しを行っても要求仕様を満たす造形レシピが得られなかったならば、算出した造形レシピのうち比較部23が要求仕様外であると判定した部位を抽出する造形不可抽出部16とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、造形レシピ提供システムおよび造形レシピ提供方法に関する。
三次元プリンタ等の付加製造装置とは、造形品のCADデータを使って、付加製造(アディティブ・マニュファクチャリング、積層造型、造形)により短時間で試作品または製品を製造するものである。付加製造装置の用途は、設計段階での形状確認のための試作品の製造のみならず、航空分野、医療関係分野における精密品まで幅広く活用されている。付加製造装置は製造の自由度が高く、従来困難であった複雑な形状を製作可能である。
付加製造装置の方式には、例えば、強いレーザ光で金属粉末を溶融させ、固化させた層を積み上げていく粉末床溶融結合法(パウダーベッド法)がある。粉末床溶融結合法は、造形形状の断面を包含する領域に粉末を1層ごとに敷き詰め、造形形状がある箇所をレーザや電子ビームなどで溶融・結合する方式である。指向性エネルギー堆積方式は、パウダーデポジション法ともよばれ、造形形状がある箇所に粉末を供給してレーザなどで溶融・結合する方式である。
付加製造装置を用いた付加製造(アディティブ・マニュファクチャリング、積層造形、造形)では、熱の影響を受けて内部に残留応力や変形が発生する。このような現象は金属粉末に限らず、セラミックや樹脂であっても、初期状態から固化(または硬化)させて、積層する際に、残留応力やそり変形は発生する。
特許文献1には、3次元物品の積層造形支援方法の発明が記載されている。特許文献1の要約書には、「3次元物品のCADデータを入力する3次元CADデータ入力工程1001と、スライスデータを作成するスライスデータ作成工程1002と、造形用条件を元に造形シミュレーションを実行する造形シミュレーション工程1004と造形用条件を変更して繰り返し造形シミュレーションを実行し、少なくともそり変形または残留応力のいずれか一方が許容範囲内となる条件を求める最適化工程1008とを備えたことを特徴とする3次元物品の積層造形支援方法。」と記載されている。
その他、付加製造装置の方式には、結合部噴射法、材料吐出堆積法、材料噴射堆積法、シート積層法、液層光重合法などがある。結合部噴射法とは、粉末材料を結合するのに、液体の結合体を選択的に堆積させる方法である。材料吐出堆積法とは、ノズルや開口部から材料を選択的に吐出する方法である。材料噴射堆積法とは、液滴状の材料を選択的に堆積させる方法である。シート積層法とは、シート状の材料を物体形状に形成するために接合される方法である。液層光重合法とは、液槽内の感光性樹脂を光重合反応で選択的に硬化させる方法である。
特開2017−77671号公報
特許文献1に記載の発明は、部品形状の補正が考慮されていない。補正によって要求仕様を満たす形状になったとしても、特許文献1に記載の発明では不可となってしまう。また、特許文献1に記載の発明では、ユーザは造形不可の箇所と原因を知ることができないので、どのように修正すればよいのかがわからない。
積層造形受託サービスにおいて、寸法精度などの品質を実現できるかどうか見極めるためには、熟練者の経験と勘による造形レシピ案作成と、造形プロセスシミュレーションまたは実際の造形による評価を繰り返し行う必要があり、最終的な造形レシピにたどり着くまでの工数が大きい。また、造形できないとの判断にも、経験と勘が必要である。
そこで、本発明は、生成した造形レシピの品質を考慮した造形可否の判断を課題とする。
前記した課題を解決するため、本発明の造形レシピ提供システムは、造形条件に基づき造形プロセスをシミュレーションした造形レシピを算出するシミュレーション部と、前記シミュレーション部による造形レシピと要求仕様とを比較する比較部と、前記比較部が、前記造形レシピが前記要求仕様を満たしていないと判定した場合、前記造形条件を補正しながら前記シミュレーション部による造形プロセスのシミュレーションを繰り返させる造形レシピ補正部と、所定条件のシミュレーションの繰返しを行っても要求仕様を満たす造形レシピが得られなかったならば、算出した造形レシピのうち前記比較部が要求仕様外であると判定した部位を抽出する造形不可抽出部と、を備えることを特徴とする。
本発明の造形レシピ提供方法は、コンピュータが、造形条件に基づき造形プロセスをシミュレーションした造形レシピを算出するステップと、前記造形レシピと要求仕様とを比較するステップと、前記造形レシピが前記要求仕様を満たしていないと判定した場合、前記造形条件を補正しながら造形プロセスのシミュレーションを繰り返させるステップと、所定条件のシミュレーションの繰返しを行っても要求仕様を満たす造形レシピが得られなかったならば、算出した造形レシピのうち、要求仕様外であると判定された部位を抽出するステップと、を実行することを特徴とする。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
本発明によれば、生成した造形レシピの品質を考慮した造形可否の判断が可能となる。
本実施形態における造形レシピ提供システムの構成図である。 比較部の処理を示すフローチャートである。 造形レシピ補正部の処理を示すフローチャートである。 顧客が要望する形状の斜視図である。 顧客が要望する形状の側面図である。 造形プロセスをシミュレーションした結果の斜視図である。 造形プロセスをシミュレーションした結果の側面図である。 逆方向のモーフィングを仕様形状に加えた補正後形状の斜視図である。 逆方向のモーフィングを仕様形状に加えた補正後形状の側面図である。 仕様形状を示す側面図である。 仕様形状に対する造形による形状を示す側面図である。 逆方向のモーフィングを仕様形状に加えた補正後形状の側面図である。 造形不可抽出部の処理の一例を示すフローチャートである。 造形不可抽出部の処理の他の例を示すフローチャートである。 造形不可抽出部によって抽出された造形不可の箇所とその理由が表示されたユーザ表示画面である。 材料データベースの一例を示す図である。 造形装置データベースの一例を示す図である。 標準レシピデータベースの一例を示す図である。 サポートデータベースの一例を示す図である。 造形レシピ補正データベースの一例を示す図である。
以降、本発明を実施するための形態を、各図を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施形態における造形レシピ提供システムの構成図である。
造形レシピ提供システムは、例えば不図示のユーザ端末とクラウドサーバとが通信可能に接続されて構成される。造形レシピ提供システムは、一般的な積層造形に必要な情報を入力するため、入出力部11と、部品形状入力部14と、材料選択部12と、装置選択部13と、モデル作成部21とを備える。
入出力部11は、ユーザが各種情報を入力して、システムが要求仕様内であると判定した造形形状や、システムが造形不可と判定した箇所と原因とを出力する部位である。
部品形状入力部14は、造形する形状をモデル作成部21に入力する部位である。材料選択部12は、原料の粉末名とベースプレートの材質名を選択してモデル作成部21に入力する部位である。装置選択部13は、レーザの移動速度などの装置条件および、その他の造形条件をモデル作成部21に入力する部位である。
造形レシピ提供システムは更に、標準レシピデータベース31と、サポートデータベース32、材料データベース33、造形装置データベース34、造形レシピ補正データベース35を備える。
標準レシピデータベース31は、造形レシピを作成するにあたり、使用する装置、材料名等に基づき特定される所定の造形条件(標準レシピ)をモデル作成部21が参照するためのデータベースである。
サポートデータベース32は、目的物の通常の部分とは別であり、かつ造形完了後は、取ってしまう部分を形成するためのデータベースである。サポートデータベース32は、モデル作成部21が参照する。空中に浮かんだ部分を造形する場合、その下の部分に何も無いと、造形物が落下してしまい空中に留まることができない。また、粉末の上に造形する場合でも、その下に十分な放熱性と強度を有する物体がないと、要求した形状が得られにくい。その為、一時的にサポート材を置き、その上に通常の部分を形成する。
材料データベース33は、造形レシピで用いられる材料と降伏曲面との関係や、材料と線膨張係数との関係、材料とヤング率との関係、材料とポアソン比との関係、材料と密度との関係、材料と熱伝導率との関係、材料と比熱との関係を格納するデータベースである。金属材料と樹脂材料、セラミック材料、ゴム材料、ゲル材料など、材料のカテゴリーごとに、格納する項目を変えてもよい。これにより、材料ごとに異なる造形プロセスのシミュレーション用いることも、可能となる。加えて、金属材料の中でも、ステンレス鋼、アルミニウム合金、ニッケル合金、チタン合金、マルエージング鋼、合金工具鋼、銅合金など、さらに細かく分類してもよい。
造形装置データベース34は、付加製造装置と熱伝達境界条件との関係、付加製造装置と輻射境界条件との関係、付加製造装置とベープレート拘束条件との関係、付加製造装置と装置内雰囲気との関係、付加製造装置と入熱条件との関係、幾何的な制約とを格納するデータベースである。これらの特性名とモデルの近似方法と特性値とを格納するデータベースとしてもよい。入熱条件は、レーザまたは電子ビームなどの熱源の出力、熱源の走査速度、熱源のスポット径、熱源の走査パス情報、熱源の形状などを必要に応じて含める。
モデル作成部21は、標準レシピデータベース31とサポートデータベース32に基づき、部品形状入力部14と材料選択部12と装置選択部13から得られた情報から初期設定する造形モデルを作成し、シミュレーション部22に入力する。
造形レシピ提供システムは更に、シミュレーション部22、および、比較部23、造形レシピ補正部24、要求仕様入力部15、造形不可抽出部16を備える。
シミュレーション部22は、材料データベース33と造形装置データベース34に基づき、モデル作成部21が作成した造形モデルによって形成される形状をシミュレーションし、比較部23に入力する。
要求仕様入力部15は、入出力部11上でユーザが入力した要求仕様を比較部23に入力する部位である。ここで要求仕様とは、希望形状に関する情報、使用材料に関する情報、造形品の形状や品質に関する情報、造形条件、などである。形状に関する情報としては、形状図面、データ、CAD(Computer Aided Design)で示される寸法公差情報である。使用材料に関する情報としては、材料を加熱可能な最高温度、組成や混在する不純物量、粉末の場合は粒径・粒度等、ワイヤ状の場合は径など、材料形状に関する情報、特定メーカの製品番号等である。造形結果として得られる造形品の形状や品質に関する情報としては、寸法公差や、表面粗さ等、造形品の密度、材料組織(相状態、結晶構造等)、材料の均一度、残留応力/ひずみ等、強度(硬度、靱性)、熱伝導率、比熱、熱収縮等が該当する。造形条件としては、サポートに関する仕様、造形時間、装置設定等である。
比較部23は、ユーザが入力した要求仕様と、シミュレーション部22がシミュレーションした形状とを比較して、形状が要求仕様内であるか否かを判定する部位である。比較部23は、形状が要求仕様内であれば入出力部11にその旨を表示させ、形状が要求仕様外であれば、造形レシピ補正部24にその箇所と原因とを出力する。
造形レシピ補正部24は、造形レシピ補正データベース35に基づき、入力された形状と要求仕様外の箇所と原因から部品形状を補正して、モデル作成部21に戻す。なお、部品形状が補正できないか、または規定反復数に到達するか、規定反復時間を経過したならば、造形不可抽出部16にその旨を出力する。
造形不可抽出部16は、入出力部11に要求仕様外の箇所と原因とを出力する。これによりユーザは、どのように部品形状を補正すればよいかを知ることができる。
図2は、比較部23の処理を示すフローチャートである。
最初、比較部23は、造形プロセスシミュレーション結果から要求仕様項目に該当する結果を抽出し(S10)、抽出した結果と要求仕様を比較する(S11)。
比較部23は、抽出した結果が要求仕様を満たすか否かを判定する(S12)。比較部23は、抽出した結果が要求仕様を満たすならば(Yes)、要求仕様内のフラグを返す(S13)。比較部23は、抽出した結果が要求仕様を満たさないならば(No)、要求仕様外のフラグを返す(S14)。
図3は、造形レシピ補正部24の処理を示すフローチャートである。
造形レシピ補正部24は、試行回数が反復回数の上限を超えたか否かを判定する。(S20)。造形レシピ補正部24は、試行回数が反復回数の上限を超えたならば(Yes)、ステップS29に進み、補正不可のフラグを返すと、図3の処理を終了する。造形レシピ補正部24は、反復回数の上限を超えていないならば(No)、ステップS21に進み、モーフィング可能か否かを判定する。ここでシミュレーション部22による結果が無いならば、モーフィング不能である。
造形レシピ補正部24は、モーフィング不能ならば(No)、ステップS25に進む。造形レシピ補正部24は、モーフィング可能ならば(Yes)、造形プロセスシミュレーション結果の変形量に指定の倍率をかけて部品形状をモーフィングし、モーフィングが成功したか否かを判定する(S23)。造形レシピ補正部24は、モーフィングに成功したならば(Yes)、補正可のフラグを返して(S24)、図3の処理を終了する。このとき、再びモデル作成部21に補正した形状が渡されて、造形プロセスシミュレーションモデルが作成される。
造形レシピ補正部24は、モーフィングに失敗したならば(No)、ステップS25に進む。
以下、モーフィングによる部品形状補正の例について、詳細を説明する。図4A、図4B、図5A、図5B、図6A、図6Bは、モーフィングにより部品の形状補正可能な例を示す図である。
図4Aは、顧客が要望する形状81の斜視図である。図4Bは、形状81の側面図である。シミュレーション部22は、これら図4A、図4Bで示される顧客の要望の形状81にかかる造形プロセスシミュレーションを行う。
図5Aは、造形プロセスをシミュレーションした結果82の斜視図である。図5Bは、結果82の側面図である。これら図5A、図5Bで示された結果82のように、造形物の変形が生じるため、要求仕様を満たさない。ここで軸方向のパラメータZiは、造形後の変形量より、要求仕様外となる。そのため比較部23は、要求仕様外のフラグを返し、造形レシピ補正部24は、モーフィングにより形状の変更を行う。
図6Aは、逆方向のモーフィング(−Zi)を仕様形状に加えた補正後形状83の斜視図である。図6Bは、補正後形状83の側面図である。
造形レシピ補正部24は、造形後の変形量より要求仕様外となった軸方向のパラメータZiを打ち消すため、逆方向のモーフィング(−Zi)を仕様形状に加え、補正後形状83とする。補正後形状83について、上記した造形プロセスシミュレーションを実施し、同様に要求仕様を満たすか否かを判定する。
以降、モーフィングをくりかえして要求仕様を満たす補正量(Zj)が特定されるならば、造形レシピの補正が完了する。補正量は、変形量に係数をかけた値でもよく、変形量の関数にしてもよい。
図7Aから図7Cは、モーフィングにより部品の形状補正が困難な例を示す図である。
図7Aは、仕様形状84を示す側面図である。図7Bは、仕様形状84に対する造形による形状85を示す側面図である。仕様形状84に対する造形後の形状85の左上端部の変形量は、Ziとなる。よって、この変形量Ziを打ち消すため、逆方向のモーフィング(−Zi)を行う。
図7Cは、逆方向のモーフィング(−Zi)を仕様形状に加えた補正後形状86の側面図である。
補正後形状86は、他面と干渉する部位861が発生し、結果として実現し得ない設計形状となる。この場合、モーフィングによる部品形状補正のみでは造形が困難であり、モーフィングが失敗したことを判定する。
ステップS25において、造形レシピ補正部24は、姿勢が変更可能か否かを判定する。例えば指定の角度刻みで造形物の姿勢を変更した場合、造形レシピ補正部24は、全姿勢を試し終えていたら、姿勢が変更不能と判定する。造形レシピ補正部24は、姿勢が変更可能ならば(Yes)、姿勢を変更し(S26)、ステップS24に進み、補正可のフラグを返して(S24)、図3の処理を終了する。
造形レシピ補正部24は、姿勢が変更不能ならば(No)、標準レシピが変更可能か否かを判定する(S27)。造形レシピ補正部24は、全ての標準レシピを試し終えていたら、標準レシピが変更不能と判定する。
造形レシピ補正部24は、標準レシピが変更可能ならば(Yes)、標準レシピを変更し(S28)、補正可のフラグを返して(S24)、図3の処理を終了する。
造形レシピ補正部24は、標準レシピが変更不能ならば(No)、補正不可のフラグを返して(S29)、図3の処理を終了する。このとき、造形不可抽出部16に補正不可の箇所とその原因が渡される。
図8は、造形不可抽出部16の処理の一例を示すフローチャートである。
造形不可抽出部16は、試した全姿勢の中で最も要求仕様に近い造形レシピを抽出する(S30)。造形不可抽出部16は更に、要求仕様外の箇所と項目、予測値を抽出し、造形レシピとともに表示し(S31)、図8の処理を終了する。
図9は、造形不可抽出部16の処理の他の例を示すフローチャートである。
造形不可抽出部16は、試した姿勢ごとに最も要求仕様に近い造形レシピを抽出する(S40)。造形不可抽出部16は更に、姿勢ごとに要求仕様外の箇所と項目、予測値を抽出し、要求仕様に近い順に造形レシピとともに表示し(S41)、図9の処理を終了する。
図10は、造形不可抽出部16によって抽出された造形不可の箇所とその理由が表示された表示画面4である。
この表示画面4には、左側に部品形状ペイン41が表示され、右側に造形予測ペイン42が表示されている。部品形状ペイン41には、逆L字型の部品51と、部品51を右側下部から支えるサポート52とが表示されている。造形予測ペイン42には、熱によって変形した部品51aと、変形した部品51aから離間したサポート52aとが表示されている。部品51aとサポート52aとは、造形不可の箇所である。
部品形状ペイン41と造形予測ペイン42には、それぞれ造形不可の箇所が対比可能に表示されている。部品形状ペイン41の下側には、「CAD」と表示されている。造形予測ペイン42の下側には、「造形予測」と表示されている。造形予測ペイン42の上側には更に、造形不可の理由43として「サポート耐力許容外」が表示されている。
この表示画面4に基づき、ユーザは造形物の形状を変更し、または要望条件を緩和することが考えられる。要望条件の緩和とは、例えば公差を大きくすることや、物性条件範囲を広げたり、物性条件を低くすることをいう。更にユーザは、使用材料を変更し、または装置の設定を変更することが考えられる。例えば、レーザ出力等の装置の稼働条件を変更することである。これにより、造形不可であった造形レシピを修正し、造形可能とすることができる。
図11は、材料データベース33の一例を示す図である。
材料データベース33には、材料名欄と特性名欄、モデル欄、特性値欄を含んでいる。ここで材料名欄には、造形に用いられる材料名が格納される。特性名欄には、この材料で規定したい特性名が格納されており、ここでは「降伏曲面」と、「線膨張係数」が格納されている。モデル欄には、モデルの形成方法が格納される。特性値欄には、材料名・モデル・特性名で規定される特性値が格納される。
具体的にいうと、A材料の降伏曲面を、複合硬化によって形成した場合、その特性値は温度25℃における相当塑性歪0%の降伏応力は500MPaであり、相当塑性歪み1%の降伏応力は550MPaであり、相当塑性歪み2%の降伏応力は600MPaである。
A材料の線膨張係数の特性値は、温度:25℃において線膨張係数が1.0×10−5であり、温度500℃において線膨張係数が1.5×10−5であり、温度1,000℃において線膨張係数が2.0×10−5である。
B材料の降伏曲面を、移動硬化によって直線状に形成した場合、その特性値は温度25℃における相当塑性歪0%の降伏応力は500MPaであり、相当塑性歪み2%の降伏応力は600MPaである。
図12は、造形装置データベース34の一例を示す図である。
造形装置データベース34は、装置名欄と特性名欄、モデル欄、特性値欄を含んでいる。
装置名欄には、造形に用いられる装置名が格納される。特性名欄には、この装置で規定したい特性名が格納されており、ここでは「雰囲気ガス名」と、「雰囲気ガス密度」と、「予熱温度」と、「オーバーハング角下限」が格納されている。モデル欄には、モデルの形成方法が格納される。特性値欄には、特性名とモデルで規定される特性値が格納される。
具体的にいうと、a装置の雰囲気ガス名は、Arガスであり、雰囲気ガス密度は、ブズネスク近似における係数1が1.0であり、係数2が0.001である。a装置の予熱温度は100℃であり、オーバーハング角の下限は45°である。更にその下には、b装置の雰囲気ガス名は、N2ガスである旨が記載されている。
図13は、標準レシピデータベース31の一例を示す図である。
標準レシピデータベース31は、レシピ名欄と特性名欄、モデル欄、特性値欄を含んでいる。なお、この標準レシピデータベース31においてモデル欄には情報が格納されていない。
レシピ名欄には、造形に用いられる装置名と材料名の組合せが格納される。特性名欄には、装置による動作名が格納され、特性値欄には、その動作における特性値が格納される。
具体的にいうと、A材料をa装置にて用いる場合、a装置のレーザ出力は100Wであり、その走査速度は1,000mm/sである。B材料をb装置にて用いる場合、b装置の電子ビーム出力は500Wである。
図14は、サポートデータベース32の一例を示す図である。
サポートデータベース32は、サポート名欄と特性名欄、モデル欄、特性値欄を含んでいる。なお、このサポートデータベース32において、モデル欄には情報が格納されていない。
具体的にいうと、サポートIの耐圧力は10MPaであり、除去レベルはペンチで除去可能なレベル1である。サポートJの耐圧力は500MPaであり、除去レベルは機械加工で除去可能なレベル3である。
図15は、造形レシピ補正データベース35の一例を示す図である。
造形レシピ補正データベース35は、補正種類欄と特性名欄、モデル欄、特性値欄を含んでいる。なお、この造形レシピ補正データベース35においてモデル欄には情報が格納されていない。
具体的にいうと、逆変形Aを適用する場合、逆変形係数は−1.0である。つまり、要求仕様外の箇所を、そのまま逆方向に変形させてモデルを補正することを示す。
逆変形Bを適用する場合、逆変形係数は−0.1である。つまり、要求仕様外の箇所の10分の1だけ逆方向に変形させてモデルを補正することを示す。
(変形例)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば上記した実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
上記の各構成、機能、処理部、処理手段などは、それらの一部または全部を、例えば集積回路などのハードウェアで実現してもよい。上記の各構成、機能などは、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈して実行することにより、ソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイルなどの情報は、メモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)などの記録装置、または、フラッシュメモリカード、DVD(Digital Versatile Disk)などの記録媒体に置くことができる。
各実施形態に於いて、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
本発明の変形例として、例えば、次の(a)〜(c)のようなものがある。
(a) 造形レシピ補正部による反復は、規定の反復回数に限定されず、反復時間で規定してもよい。
(b) 姿勢変更における1回あたりの回転角度は任意に設定してもよい。
(c) 本発明は粉末床溶融結合法に限定されない。結合部噴射法、指向性エネルギー堆積法、材料吐出堆積法、材料噴射堆積法、シート積層法、液層光重合法などの任意の付加造形方法に適用してもよい。
11 入出力部
12 材料選択部
13 装置選択部
14 部品形状入力部
15 要求仕様入力部
16 造形不可抽出部
21 モデル作成部
22 シミュレーション部
23 比較部
24 造形レシピ補正部
31 標準レシピデータベース
32 サポートデータベース
33 材料データベース
34 造形装置データベース
35 造形レシピ補正データベース
4 表示画面
41 部品形状ペイン
42 造形予測ペイン
43 造形不可理由メッセージ
51,51a 部品
52,52a サポート

Claims (8)

  1. 造形条件に基づき造形プロセスをシミュレーションして造形レシピを算出するシミュレーション部と、
    前記シミュレーション部による前記造形レシピと要求仕様とを比較する比較部と、
    前記比較部が、前記造形レシピが前記要求仕様を満たしていないと判定した場合、前記造形条件を補正しながら前記シミュレーション部による造形プロセスのシミュレーションを繰り返させる造形レシピ補正部と、
    所定条件のシミュレーションの繰返しを行っても要求仕様を満たす造形レシピが得られなかったならば、算出した造形レシピのうち前記比較部が要求仕様外であると判定した部位を抽出する造形不可抽出部と、
    を備えることを特徴とする造形レシピ提供システム。
  2. 前記造形不可抽出部は、シミュレーションした姿勢のうち最も要求仕様に近い造形レシピを抽出し、前記造形レシピのうち前記比較部が要求仕様外であると判定した部位を抽出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の造形レシピ提供システム。
  3. 前記造形不可抽出部は、シミュレーションした姿勢ごとに要求仕様に近い造形レシピを抽出し、各前記造形レシピのうち前記比較部が要求仕様外であると判定した部位をそれぞれ抽出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の造形レシピ提供システム。
  4. 前記造形不可抽出部は更に、前記造形レシピのうち前記比較部が要求仕様外であると判定した理由を抽出する、
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の造形レシピ提供システム。
  5. 前記要求仕様は、公差情報を含む、
    ことを特徴とする請求項1から4のうち何れか1項に記載の造形レシピ提供システム。
  6. 前記所定条件とは、シミュレーションの繰り返し回数、シミュレーションの合計時間のうち何れかである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の造形レシピ提供システム。
  7. 前記造形プロセスの方式は、粉末床溶融結合法、結合部噴射法、指向性エネルギー堆積法、材料吐出堆積法、材料噴射堆積法、シート積層法、液層光重合法のうち何れかである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の造形レシピ提供システム。
  8. コンピュータが、
    造形条件に基づき造形プロセスをシミュレーションして造形レシピを算出するステップと、
    前記造形レシピと要求仕様とを比較するステップと、
    前記造形レシピが前記要求仕様を満たしていないと判定した場合、前記造形条件を補正しながら造形プロセスのシミュレーションを繰り返させるステップと、
    前記要求仕様を満たす造形レシピを表示するステップ、または、所定条件のシミュレーションの繰返しを行っても要求仕様を満たす造形レシピが得られなかったならば、算出した造形レシピのうち、要求仕様外であると判定された部位を抽出するステップと、
    要求仕様外であると判定された部位とその理由とを表示するステップと、
    を実行することを特徴とする造形レシピ提供方法。
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