JP6935024B2 - 3d印刷工程のための適合された制御命令の生成 - Google Patents

3d印刷工程のための適合された制御命令の生成 Download PDF

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Description

本発明は、3D印刷のための材料押出(ME)工程を使用して、3Dオブジェクトの製造工程のための適合された制御命令を生成するための方法に関する。本発明はさらに、3D印刷ME工程を使用する3Dオブジェクトの製造工程に関する。本発明はさらに、3D印刷ME工程を使用して3Dオブジェクトの製造工程のための適合された制御命令を生成するためのシステムに関する。本発明はさらに、3D印刷ME工程を使用して3Dオブジェクトを製造するためのシステムに関する。
3Dモデリング、より具体的には材料押出(ME)による3Dプリンティングでは、所望の3次元形状のオブジェクトを作成できるように、制御された方法でモデリング材料を積層することによってオブジェクトが形成される。3Dモデリングには、3Dモデリングプリンタがよく使用される。プリンタには、モデリング材料を吐出する三次元的に移動可能なプリントヘッドがあり、プリントヘッドはモデリング材料の以前に堆積されたものの上を移動する。
製造される対象物は、ベースの上に載置することができる。プリントヘッドは、モデル化または印刷される対象物に対して相対的に3D空間内で移動可能である。いくつかの実施形態では、対象物は、プリントヘッドに対して1次元またはそれ以上の次元で相対的に移動可能である。対象物が形作られるベースとプリントヘッドとを相対的に移動させるための様々なオプションが利用可能である。
プリントヘッドの動きは、プリントヘッドが取り付けられている制御可能な位置決めシステムを制御する制御システムによって制御される。ソフトウェアを使用してトラックのパターンを生成することができ、そのパターンはプリントヘッドを移動させ、トラックを堆積させるために使用される。
オブジェクトは、可動プリントヘッドに対して相対的な基準位置にあるベース上に作成される。造形材料は、以前に形成されたトラックと融合させることができる。三次元モデリング材料は、例えば、フィラメント、顆粒、ロッド、液体、樹脂、または懸濁液の形でプリントヘッドに供給することができる。
原材料とも呼ばれるモデリング材料は、ノズルを介してプリントヘッドから分配され、トラックの層を形成するトラックの形でベース上に堆積される。または作成されるオブジェクトの前の層が堆積されている場合には、層が固化する前に、前の層の上に堆積される。あるいは、モデリング材料は、熱的または化学的に、以前に堆積されたトラックと融合させることができる。
トラックに沿ったプリントヘッドに対するベースおよびオブジェクトの相対運動、およびプリントヘッドからのモデリング材料の同時堆積により、融合堆積されて形作られたオブジェクトは、堆積された各トラックとともに発達し、徐々にその所望の形状に到達する。
ME工程を使用して3Dプリンティングを使用して溶融ポリマーからオブジェクトを製造する場合、材料の密度は温度の低下に伴って増加する。そのため、オブジェクトは収縮する。これは、収縮率の高い半結晶性ポリマーの場合、より重要になる。
ME工程が温度低下に対して速い場合、収縮は主に均一であり、オブジェクトを特定の割合だけ大きくすることで補正できる。物体が瞬時に成形される当技術分野の射出成形製造工程は、この種の挙動に近似している。
超低速でME工程を使用してオブジェクトを製造する場合、ノズルからのME原料は、堆積直後に冷却されるため収縮する。これは、各モデリング材料のトラックまたはロードが、オブジェクトの寸法で実際に必要とされるよりもわずかに大きく印刷されることを意味する。冷却後、最終製品の形状は3Dモデルの形状に近似する。
しかし、ME技術を現実的な速度で使用した場合、層の印刷時間は、クールダウン工程の熱時定数と比較して不利である。製造される対象物の外側は、内側よりも早く冷却される。これにより、印刷対象物の内部に熱が閉じ込められる。これにより、対象物の収縮は、対象物の内部の収縮よりも、対象物の外側の収縮の方が早く進行する。
これにより、内部の機械的応力や印刷物の変形が発生し、これにより、不正確なオブジェクト形状となる可能性がある。堆積した材料が冷えると、熱は物体の上面と側面から放出される。そのため、印刷された部分から側面に熱が流れ、等温線が発生する。これは、物体の中心が側面よりも暖かいままであることを意味する。これにより、通常は平坦である上面が湾曲する。印刷中の失敗は、製造されるオブジェクトと、オブジェクトを印刷するプリントヘッドとの間の隙間が、収縮し、その後の湾曲のために、大きすぎたり小さすぎたりする場合に、発生する可能性がある。
樹脂などの化学的な原材料を塗布し、その後硬化させて物体を製造する場合、電子3Dモデルと比較して、発熱と硬化中の原材料の膨張・収縮の両者が、物体の変形を引き起こす可能性がある。
より一般的には、ME工程中に、温度、密度などのME原料の特定のME工程パラメーターが、製造される対象内で局所的または全体的に変化する可能性がある。これらの工程パラメーターは、時間的に工程中に変化する場合もある。この変化は、製造される3Dオブジェクトの機械的特性に影響を与える可能性がある。このような機械的特性の例は、オブジェクトの寸法である。ただし、ME工程中に、3Dオブジェクトの寸法のみが変化する可能性があるわけではない。ヤング率、密度などの他の機械的特性も、ME工程中に変化する工程パラメーターの結果として、ME工程中に変化する可能性がある。
ME工程パラメーターの一例として温度を、3Dオブジェクトの特性の一例としてオブジェクトの寸法を、取り上げると、説明したように3Dオブジェクトの変形が発生する可能性がある。3Dオブジェクトの変形は、収縮と反りの少なくとも1つとして現れる場合がある。このような変形は、ME工程内でさらなる結果につながる可能性がある。たとえば、ME工程中の温度変化の結果としての収縮により、ノズルと以前に堆積された原料との間の隙間が予期せず変化する可能性がある。これにより、3Dモデルに基づいて予想された結果と比較して、実際に製造された3Dオブジェクトとその機械的特性にさらに偏差が生じる可能性がある。
そのような変形および偏差は補正することができる。溶融堆積モデリング(FDM:Fused Deposition Modeling)の分野で知られている補正方法では、温度変化による収縮は、電子3Dモデルによって指定され意図された形状の外面に補正を適用することによって補正される。したがって、電子3Dモデルを拡大することにより、収縮を補正できるが、印刷中のノズルと3Dオブジェクト間の前述の隙間の変化は補正されない。3Dオブジェクトの全体的な拡大に、全体的な寸法の変形を補正することができる。ただし、3Dオブジェクトの一部は、製造後に3Dオブジェクトを冷却すると、変形して、意図した形状を失う可能性がある。
また、電子3Dモデルの局所的な補正を適用することができる。例えば、意図された平坦な水平表面には、製造中に、冷却後に実際に製造された3Dオブジェクトに局所的な凹みが現れる可能性があり、冷却後に凹みが予想された場所に1つ以上の追加のME原材料の層を堆積させることによって補正されてもよい。しかし、このアプローチの結果は、追加の補正層の堆積の結果として、ディザリングの問題のために、外側の物体表面が粗くなる可能性がある。
3D印刷ME工程を用いた3Dオブジェクトの作製工程は、後処理工程をさらに含むことができる。そのような後処理工程は、3Dオブジェクトのアニーリングに関するものであってもよい。3Dオブジェクトをアニーリングすることにより、オブジェクト内の残留応力を低減することができる。当技術分野では、アニーリングは、3Dオブジェクトとは独立したアニーリングオーブン内でアニーリング時間および温度プロファイルを制御するための制御命令を生成することによって実行される。この後処理の最適化は、例えばアニーリングにおける、後処理が結果として生じる残留応力が未知であるオープンループ工程であるため、当技術分野では、手動操作を構成することができる。
本発明の目的は、FDMの分野で知られている補正方法に関連する上記の問題および不利な点を克服することである。本発明の目的は、請求項1に記載の3D印刷用の材料押出(ME)工程を使用して、3Dオブジェクトの製造工程に適合された制御命令を生成するための方法によって達成される。
この方法は、製造される3Dオブジェクトの電子3Dモデルを取得することを含む。この方法は、さらに、前記電子3Dモデルおよび前記製造工程の工程パラメーターに基づいて制御命令を生成し、前記メッシュモデルは、前記工程パラメーターの少なくとも1つによって影響を受ける少なくとも1つの特性を有する要素を含む、前記電子3Dモデルを表すメッシュモデルを決定することを含み、前記制御命令、前記メッシュモデルおよび前記工程パラメーターを使用して、前記製造工程のシミュレーションを時間的に実行すること、を含む。前記シミュレーションは、前記メッシュモデルの各要素について、前記少なくとも1つの特性の基準に対する偏差を確立することを含み、前記偏差は、前記工程パラメーターの少なくとも1つによって誘発され、前記偏差を補正するために、前記メッシュモデルの前記各要素の前記少なくとも1つの特性に対する適合を確立することを含む。前記適合は、前記制御命令に適用されて、少なくとも1つの適合された制御命令を得ることを特徴とする方法。
適合された制御命令は、前記製造工程の終了時に少なくとも1回室温まで冷却した後、および前記3Dオブジェクトの使用に関する仕様に従って印刷された前記3Dオブジェクトの使用中において、前記電子3Dモデルに忠実な前記3Dオブジェクトの製造が可能になる。本発明に従った製作工程のシミュレーションは、基準と比較したときに、印刷されるべき3Dオブジェクトの特性およびその偏差を予測することを可能にする。メッシュモデルの各要素の少なくとも1つの特性は、3Dオブジェクトの少なくとも1つの物理的特性と関連付けることができる。そのような物理的特性の例は、オブジェクトの変形および機械的応力である。
前記メッシュモデルの各要素の少なくとも1つの特性は、前記加工工程の工程パラメーター、例えば、前記加工工程を実行するために所定の値に設定される温度などによって影響を受けることがある。前記工程パラメーターは、前記シミュレーションに使用され、前記工程パラメーターが前記電子3Dモデルのメッシュモデルに与える影響を確立することができる。シミュレーションで使用され得る他のパラメーターは、処理時間、プリントヘッド速度、ノズル温度、ノズル径、印刷トラック幅、層厚、押出速度、ビルドチャンバ温度、重力、ビルドプレート傾斜、ビルドチャンバ空気流、成膜材料硬化速度、硬化熱生産率等を含む群から選択されるパラメーターのうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。
シミュレーションでは、単一の特性だけでなく、数学的に関連付けられた特性の組み合わせを使用して、基準からの偏差を決定することができる。例えば、シミュレーションが工程パラメーターとして温度を使用して実行される場合、印刷される3Dオブジェクトの温度挙動は、3Dオブジェクトのクールダウンを含むメッシュモデルでシミュレーションされる。クールダウンは、収縮を引き起こす可能性があり、すなわち、オブジェクトの寸法は、電子3Dモデルによって決定された基準から逸脱する可能性がある。しかし、収縮は、3Dオブジェクト内に残留応力を発生させ、これはオブジェクト寸法の偏差から導出される。最適化のためにシミュレーションすることができる工程パラメーターによって影響を受けるメッシュモデル要素の他の特性は、例えば、クリープ、弾性、粘弾性、等方性、引張強さ、降伏強さ、熱容量、水平外表面の粗さ、結晶化度、印刷時間、後処理時間、コスト、およびそれらの組み合わせを含む群から選択される特性のうちの少なくとも1つを含むことができ、これらに限定されるものではない。
少なくとも1つの特性の偏差から、偏差を補正するためにシミュレーションされた特性に対する適合を導き出すことができる。例えば、物体の寸法や収縮などの特性のために確立された適合に基づいて、制御命令は、シミュレーションによって予測された偏差を少なくとも部分的に補正することを可能にする適合された制御命令を、少なくとも1つ得るように適合させることができる。このようにして、製造工程を最適化することができる。例えば、少なくとも1つの適合された制御命令は、3Dオブジェクトがクールダウンされた後にその公称寸法まで収縮することを可能にするために、3Dオブジェクトを投影された寸法よりも最初に大きく製造する命令を含むことができる。
このように、印刷工程中の材料の局所的および時間依存的な収縮を修正することができる。これは、不良部品のリスクを低減し、印刷形状の精度を向上させることを目的としている。他にも最適化することができるのは、印刷された部品内部の残留応力、または一時的な支持構造の存在と形状である。
一実施形態では、前記制御命令の生成は、前記電子3Dモデルに基づいて、前記ME工程のための少なくとも1つの原材料の堆積シーケンスを生成すること、製造される3Dオブジェクトの層を表す少なくとも1つの電子スライスを決定すること、前記少なくとも1つの電子スライスの各々に対して前記少なくとも1つの電子ツールパスを決定すること、を含む、少なくとも1つの電子ツールパスを生成することを含む。前記少なくとも1つの電子スライスの決定、および、前記少なくとも1つの電子ツールパスの決定は、前記堆積シーケンスに従って実行される。
本実施形態内のステップは、一般的にスライシングと呼ばれ、いわゆるスライサーソフトウェアを使用して実行することができる。スライシングは、3Dプリンタを制御するために生成されるME工程を指す。スライシングは、生成された電子ツールパスが、生成された電子スライスに対応する層内にあるトラックまたはロード内の原材料の堆積を可能にする。
堆積シーケンスは、スライサーソフトウェアが3Dオブジェクトの電子3Dモデルから電子スライスとツールパスをどのように生成するかを決定する。通常、堆積シーケンスはボトムアップで、電子スライスは3Dオブジェクトの投影された下側から生成される。それ以降の電子スライスは、以前に生成された電子スライスの上に生成される。
各電子スライス内では、電子3Dモデル内の3Dオブジェクトの部分構造に応じて、1つ以上の島が発生してもよい。各島は、対応する部分構造の電子スライス内の断面を表している。
電子スライス内の島から、電子ツールパスを生成することができる。スライサーソフトウェアは、例えば、電子スライスに、数学的および空間的にモーフィングし、ツールパスを空間的に適合させることによって、影響を与える。
一実施形態では、前記製造工程のシミュレーションを時間的に実行することは、ME工程のシミュレーションと、前記少なくとも1つの堆積シーケンスに対応するメッシュモデルの要素の少なくとも1つの活性化シーケンスを決定すること、を含み、前記MEシミュレーションの結果を得るために、前記活性化シーケンスに従って前記ME工程の前記シミュレーションを実行することを含む。
メッシュモデルのシミュレーション中、メッシュ要素は活性化シーケンスに従って活性化することができる。活性化シーケンスは、活性したメッシュ要素がシミュレーションに関与していることを含むが、活性化の前では、メッシュ要素はシミュレーションに関与しない。メッシュモデルは、ME工程中の電子3Dモデルの解析とシミュレーションのための有限要素法を可能にする。少なくとも1つの電子ツールパスの堆積シーケンスに対応するメッシュモデルの要素の活性化シーケンスは、ME工程中に3Dオブジェクトが製造される順序に対応する時間ベースでシミュレーションの実行を可能にする。
一実施形態では、前記活性化シーケンスを決定することは、前記メッシュモデルの要素上に、前記少なくとも1つの電子ツールパスを、空間的にマッピングすることと、前記メッシュモデルの要素上に、前記少なくとも1つの電子スライスを、空間的にマッピングすること、のうちの1つを含む。
電子ツールパスの生成に堆積シーケンスが使用されるので、活性化シーケンスは、電子スライスの生成または電子ツールパスの生成に従ってもよい。
一実施形態では、少なくとも1つの堆積シーケンスを生成することは、複数の相互に異なる堆積シーケンスを生成することを含み、ここで、ME工程の前記シミュレーションを実行することは、前記偏差が第1の所定の閾値を下回るまで繰り返し、前記繰り返しに対して、複数の相互に異なる堆積シーケンスのうちの1つを使用し、前記少なくとも1つの電子ツールパスを生成、及び、前記繰り返しに対して、ME工程の前記シミュレーションが、前記1つのそれぞれの堆積シーケンスに対応する活性化シーケンスを使用する、ME工程の前記シミュレーション、を含む。
前記偏差が前記第1の所定の閾値を下回ることを確立すると、前記1つのそれぞれの堆積シーケンスを選択して、好ましい堆積シーケンスを取得する。
このようにして、堆積シーケンスのグループから最適な堆積シーケンスを確立することができ、少なくとも1つの特性の偏差は、特定のクリテリウムに準拠する。したがって、たとえば、オブジェクトの寸法への最適な適合、または残留機械的応力の最小値を決定できる。
一実施形態では、前記製造工程のシミュレーションを時間的に実行することは、前記少なくとも1つの工程パラメーターと、前記少なくとも1つの特性との間の関係を示す、少なくとも1つの係数を使用すること、を含む。このような係数の例としては、熱膨張係数、ヤング率、熱伝導率、粘度指数、熱伝達係数、比熱容量、ポアソン比、対流係数、溶融温度、反応速度定数などがある。
一実施形態では、前記少なくとも1つの係数は、時間依存性、異方性、および温度依存性のうちの少なくとも1つである。
シミュレーションと補正は、印刷工程中に一定の値を仮定して材料特性、つまり係数を近似することで実行できる。実際には、ヤング率、熱膨張係数、粘度、熱伝導率、比熱容量などの特性は、温度の関数である。特に半結晶性材料を印刷する場合、温度依存性は非線形になる可能性がある。ポリマーは、粘弾性、より具体的にはクリープや応力緩和など、強い時間依存性の挙動を示すことも知られている。材料が結晶化する温度は、冷却率(つまり、冷却速度)にも依存する。
ポリマーが押し出されると、ノズルにせん断が発生し、流れに沿って分子が整列する場合がある。したがって、熱膨張係数、ヤング率、および熱伝導率などの材料特性は、印刷方向に沿って、印刷方向に垂直な場合とは異なる値を有することがある。これらの依存関係の1つ以上がモデルで考慮されている場合、より正確な補正が可能になる。
一実施形態では、前記偏差に基づいて、前記メッシュモデルの各要素に対する前記少なくとも1つの特性に対する適応を決定することは、前記偏差を符号反転すること、前記少なくとも1つの係数の符号反転すること、前記少なくとも1つの係数を逆転すること、のうち1つを実行することにより適合を決定する。
たとえば、空間偏差において、変形が見つかった場合は、変形を逆にすることで補正をすることができる。
変形ベクトル場は、例えば、シミュレーション中にメッシュモデルで決定することができる。変形ベクトル場を(符号)反転することにより、補正ベクトル場をメッシュモデルで決定することができ、これは、例えば、ME工程中の収縮に対する空間補正を伴うことができる。
上で説明した変形ベクトル場の場合、補正ベクトル場を取得する別の方法は、熱膨張係数を符号反転し、シミュレーションで各要素の変形を印刷中に直接導出することである。たとえば、熱膨張係数の符号反転値がシミュレーションで使用されている場合、オブジェクトは冷却するにつれて発達しているように見え、その結果、直接補正ベクトル場が生成される。
少なくとも1つの特性は、係数を使用したME工程パラメーターに、線形に連結されていなくてもよい。あるいは、メッシュモデル要素特性の偏差に対する補正は、係数の逆数値を使用することを伴う係数の反転によって決定されてもよい。これにより、前記偏差を効果的に補正することができる。
適合を決定するための別の方法は、前記適合を決定するために、前記活性化シーケンスを使用して前記ME工程の前記シミュレーションを逆順に実行するためのシミュレーション結果を記憶し、前記記憶されたシミュレーション結果を使用して、前記逆順のシミュレーションの結果として生じる前記偏差を前記適合に割り当てることを含む。
例えば、3D印刷中の熱膨張とクールダウン中の収縮を逆の順序でシミュレーションすることができる。機械的なメッシュモデルは、最初は(印刷、アニーリング、および最終的なクールダウンの後)意図された形状を有し、シミュレーションが時間的に逆行しているときに、温度が上昇するにつれて膨張する。そのため、印刷中の高温下における寸法の膨張を利用して、3Dオブジェクトを作成するための制御命令を適合させると、冷却後にオブジェクトは意図した形状に収縮する。
一実施形態では、前記3Dモデルの基準は、電子3Dモデルの3D寸法を含み、偏差は、電子3Dモデルの3D寸法に対するメッシュモデルの3D寸法の空間的変形を含み、及び、メッシュモデルの各要素に対する、前記適合は、空間的補正を含む。前記適合を前記制御命令の生成に適用することは、前記空間的補正を前記少なくとも1つの電子ツールパスに適用して前記少なくとも1つの空間的補正された電子ツールパスを得ることと、前記少なくとも1つの空間的補正された電子ツールパスを構成する前記少なくとも1つの適合された制御命令を確立することを含む。
電子ツールパスに空間的補正を適用した後、空間的補正された電子ツールパスにより、3Dオブジェクトの形状が、例えば、冷却後の収縮、印刷物の応力緩和、ME工程完了後の膨張の結果としての変形を考慮に入れることにより、電子3Dモデルの形状と正確に一致するように3Dオブジェクトを製造できる。この実施形態は、熱が場所および時間でより正確にモデル化されるという点で、シミュレーションが印刷工程をより正確に予測するという利点を有する。
一実実施形態では、前記空間的補正を前記少なくとも1つの電子ツールパスに適用することは、前記少なくとも1つの電子ツールパスのそれぞれに前記MEシミュレーション結果を用いた座標変換を適用することを含む。
電子ツールパスが生成されると、空間的補正に従う座標変換を電子ツールパスに適用して、適合された電子ツールパスを取得することができる。このようにして3D印刷のための実際のME工程に従うことができる。これにより、空間的に湾曲したトラックに原料を堆積させることができる。電子ツールパスは、3次元に適合できるため、局所的な変形のためにまだ平坦ではない場合でも、印刷されるオブジェクトの上面をより正確に追跡する。
電子ツールパスを補正することは、単にオブジェクトの外面を補正して、オブジェクトを3次元的に湾曲させることとは対照的に、垂直方向の局所的な収縮を考慮し、すべての印刷トラックが正確な厚さで印刷されるようにする。これにより、局所的な熱の蓄積に関係なく一定の圧力が保証され、一般に工程の信頼性が向上する。
また、印刷経路を湾曲させることができるので、ディザリングの問題で水平外周面の粗さが増大することがない。
別の実施形態では、前記空間的補正を前記少なくとも1つの電子ツールパスに適用することは、前記MEシミュレーション結果を使用する座標変換を少なくとも1つの電子スライスのそれぞれに適用して、少なくとも1つの空間的補正された電子スライスを取得することを含む。そして、前記少なくとも1つの空間的補正された電子スライスのそれぞれを使用して、少なくとも1つの電子ツールパスを決定することを実行する。
本発明における、この実施形態の方法によれば、第1の空間補正スライスが決定され、そこから、少なくとも1つの電子ツールパスを決定するステップを使用して、空間補正ツールパスを生成することができる。
一実施形態では、制御命令の生成は、活性化および不活性化可能なオプションの電子ツールパスの少なくとも1つのグループを生成することを含む。ここで、ME工程の前記シミュレーションを実行することは、オプションの電子ツールパスの前記少なくとも1つのグループの各グループに対して、前記オプションの電子ツールパスの前記それぞれのグループを不活性化して、不活性化されたそれぞれのグループを取得し、ME工程のシミュレーションを実行し、ME工程の前記シミュレーションの前記偏差が第2の所定の閾値よりも高いかどうかを確立することを含む。前記偏差が前記第2の所定の閾値よりも高いことを確立すると、前記不活性化されたそれぞれのグループを活性化する。
任意の電子ツールパスのグループは、支持構造のような印刷されるべき3Dオブジェクトの1つの特別な特徴に関連していてもよい。そのような支持構造は、3Dオブジェクトが製造される原材料とは異なる原材料を用いて堆積されてもよい。支持構造体のための供給原材料は、好ましくは、例えば、可溶性材料、より具体的には水溶性材料を使用することによって、または離間した支持体を印刷して離間させることによって、取り外し可能である。支持構造は、ME工程中に3Dオブジェクトの特徴が崩れることを防止する。製造工程が終了すると、支持構造は取り外すことができる。
支持構造を必要とする特徴の例としては、一端が3Dオブジェクトの本体に取り付けられ、反対側の端が空間内に自由に延びる水平な梁が考えられる。
電子3Dモデルにおける3Dオブジェクトがそのような特徴である間、前記3Dモデルに基づく制御命令の生成は、前記支持構造のためのオプションの電子ツールパスのグループを生成するように配置することができる。支持構造に関連するオプションの電子ツールパスのグループを不活性化することで、不活性化されたツールパスを使用してシミュレーションを実行することができる。シミュレーションが成功し、ME工程のシミュレーションの偏差が第2の閾値以下であるシミュレーション結果が確立された場合、支持構造体に関連するオプションの電子ツールパスは不活性化されたままとなる。この場合、支持構造は明らかに不要であり、それらを使用することなく仕様内の3Dオブジェクトを実現することができる。
しかしながら、ME工程のシミュレーション中に確立された偏差が第2の閾値を超える場合、支持構造体の使用なしに仕様内の3Dオブジェクトは実装できず、支持構造体に関連するオプションの電子ツールパスは、再活性化される。これにより、製造工程中に支持構造体の使用を可能にする。
したがって、この利点は、必要な支持材料が少ないことである(つまり、支持材料の消費量が少なく、オブジェクトを印刷する時間が短く、後処理コストが少なくなる)。
一実施形態では、ME工程の前記シミュレーションは、有限要素法を使用する熱機械シミュレーションを含む。
これにより、機械的および熱的特性の影響を受ける3Dオブジェクトの機械的特性の有限要素法(FEM)を使用したシミュレーションが可能になる。
一実施形態では、前記製造工程は、ME工程に続く後処理工程をさらに含み、前記電子3Dモデルおよび前記製造工程の工程パラメーターに基づく前記制御命令の生成は、
・前記後処理工程のための後処理制御命令を生成すること、
・ここで、前記製造工程のシミュレーションを時間的に実行することは、さらに以下を含む、
・MEシミュレーション結果と前記後処理制御命令を使用して、前記後処理工程のシミュレーションを実行する。
これにより、製造工程は、原料堆積のME工程だけではなく、それ以上のものを含むことができる。特に、後処理が製造工程の結果に影響を与える場合、後処理もシミュレートすることができる。
一実施形態では、前記後処理制御命令は、アニーリング工程命令を含む。アニーリングは、3Dオブジェクトを時間的に温度プロファイルにあてることを含み、この温度プロファイルは、後処理制御命令、すなわちアニーリング工程制御命令によって設定されてもよい。さらに、前記アニーリング工程のタイミングは、前記アニーリング工程制御命令によって設定されてもよい。
アニーリング工程制御命令を使用したメッシュモデルのシミュレーションを使用すると、たとえば残留応力による偏差を減らすことができる。印刷された3Dオブジェクト内の全体的な残留応力は可能な限り低いことが好ましい。
一実施形態では、前記後処理工程のシミュレーションを実行することは、複数の相互に異なる後処理命令のセットを確立すること、前記偏差が第3の所定の閾値を下回るまで繰り返すことを含み、繰り返しに対して、前記複数の相互に異なる後処理命令のセットの1つのセットを使用して、後処理工程の前記シミュレーションを実行する。前記偏差が前記第3の所定の閾値を下回ることを確立すると、前記1つの後処理命令のそれぞれのセットを選択して、好ましい後処理命令のセットを取得し、前記好ましい後処理命令のセットを含む前記少なくとも1つの適合された制御命令を確立する。
これにより、異なるセットの制御命令を使用して最適化された好ましい後処理制御命令のセットを得ることができる。どのセットが要求特性の偏差が最適化し、最適な結果を与えるか、すなわち第3の所定の閾値以下であるかを決定することができる。
一実施形態では、前記製造工程のシミュレーションを時間的に実行することは、前記少なくとも1つの特性の前記偏差が第4の所定の閾値以下になるまで、前記シミュレーションからの前記適合された制御命令を使用して、少なくとも1回の反復サイクルで前記製造工程の前記シミュレーションを実行する。そして、前記反復サイクルからの前記適合を前記制御命令に適用する。
これにより、反復を用いて最適な結果を得ることができる。初期制御命令は、シミュレーション結果を使用し、シミュレーション結果を制御命令に適用することにより、適合された制御命令をもたらす。このようにして、適合された制御命令は、少なくとも1つの特性の偏差が第4の所定の閾値以下である場合に達成される。
適合された制御命令を使用してシミュレーションサイクルを再度実行し、シミュレーション結果を以前に適合された制御命令に適用して、新しい適合された制御命令を取得することにより、最適化された制御命令を取得できる。これは、ME工程制御命令と後処理制御命令の両方に適用できる。
別の態様によれば、本発明の目的はまた、3D印刷材料押出(ME)工程を使用する3Dオブジェクトの製造工程によって達成される。前記製造工程は、上記の方法を使用して得られた少なくとも1つの適合された制御命令を使用することを含む。
これによって、製造される3Dオブジェクトの電子3Dモデルの適合が必要となる工程パラメーターが引き起こす偏差を考慮に入れることで、製造工程の補正が可能になる。
別の側面によれば、本発明の目的は、3D印刷材料押出(ME)工程を用いた3D物体の製作工程のために適合された制御命令を生成するためのシステムによって達成される。このシステムは、メモリおよびプログラム命令を備えたプロセッサを含み、このプロセッサは、上記した方法に従って任意の1つのステップを実行するように構成されている。
これにより、本発明に従った方法は、前記適合が製造工程のシミュレーションに基づいて行われる適合された制御命令を生成するために専用のコンピュータシステムで実行されることができる。
さらに別の態様によれば、本発明の目的は、3D印刷材料押出(ME)工程を使用して3Dオブジェクトを製造するためのシステムによって達成される。システムは、3Dオブジェクトを作成するために原材料を堆積するための少なくとも1つのプリントヘッドと、前記プリントヘッドに接続された位置決めシステムを含む。前記位置決めシステムは、前記3Dオブジェクトに対して前記プリントヘッドを位置決めするように構成されている。
3D印刷材料押出(ME)工程を使用して3Dオブジェクトを製造するためのシステムは、さらに、制御命令を取得し、前記制御命令を使用して前記位置決めシステムを制御するように構成された制御装置から構成されている。
前記システムはさらに、前記3D印刷材料押出(ME)工程を用いた3Dオブジェクトの製造工程のために適合された制御命令を生成するためのシステムを含み、ここで、前記制御装置は、前記適合された制御命令を生成するための前記システムから適合された制御命令を取得するように構成されている。
図1Aは、本願発明に従って製造される例示的な3Dオブジェクトの3Dモデルを、2次元(2D)表現で示している。 図1Bは、当技術分野で知られている3D印刷工程に従って製造された3Dオブジェクトの断面と、図1Aに示される3Dモデルの2D表現との模式比較を示している。 図2は、MEシステムを使用して製造されている3Dオブジェクトの模式断面図を示している。 図3Aは、本発明による、適合された制御命令を生成するための方法について、第1の例示的な非限定的な実施形態のブロック図を示している。 図3Bは、本発明による、空間的補正されたツールパスを生成するための方法について、第2の例示的な非限定的な実施形態のブロック図を示している。 図3Cは、本発明による、空間的に補正されたスライスを生成するための方法について、第3の例示的な非限定的な実施形態のブロック図を示している。 図3Dは、本発明による、適合されたアニーリング命令を生成するための方法について、第4の例示的な非限定的な実施形態のブロック図を示している。 図3Eは、本発明による、適合された制御命令を生成するための方法について、第5の例示的な非限定的な実施形態のブロック図を示している。 図4Aは、製造されるオブジェクトのメッシュモデルの例を示している。 図4Bは、図4Aのオブジェクトにおいて、シミュレートされた変形メッシュモデルを示している。 図4Cは、図4Bのオブジェクトの空間的に補正されたメッシュモデルを示している。 図5Aは、図4Bのメッシュモデルの詳細を示している。 図5Bは、図4Cのメッシュモデルの詳細を示している。 図5Cは、空間的に補正されたツールパスの模式図を含む、図4Cのメッシュモデルの詳細を示している。 図6Aは、本発明の実施形態による支持構造を用いて製造される例示的な3Dオブジェクトの模式断面図を示している。 図6Bは、支持構造を使用せずに製造されたときの図6Aの例示的な3Dオブジェクトの模式断面図を示している。 図7は、3D印刷材料押出(ME)工程を使用して3Dオブジェクトを製造するためのシステムの模式等角図を示している。 図8は、3D印刷材料押出(ME)工程を使用して3Dオブジェクトを製造するためのシステムのブロック図を示している。
図1Aは、製造される例示的な3Dオブジェクト100の3Dモデルの2次元(2D)表現を示している。3Dオブジェクト100は、ベース103上に配置された2つの直立した柱101a、101b、および柱の上部を横切るクロスビーム102を有する。オブジェクト100は、材料押出(ME:Material Etrusion)を使用する3D印刷システムを使用して、当該技術に従って製造することができる。
当該技術によるME工程は、オブジェクト100の形状に従う。MEシステムを使用して製造される場合、プリントヘッドは、いわゆるスライサーソフトウェアツールを使用して生成される電子ツールパスに従って、原料を堆積するように制御される。ここで、3Dオブジェクト100の3Dモデルは、スライスに変換される。3Dオブジェクトのボトムアップ層を明確にし、そのスライスは、MEシステムが製造する3Dオブジェクト100を完成させるための電子ツールパスを生成するために使用される。たとえば、溶融堆積モデリング(FDM:Fused Deposition Modeling)技術を使用して3Dオブジェクト100を製造する場合、ME原料は、MEシステムのプリントヘッドによって溶融状態で高温で層状に堆積され、以前に堆積された層と融合する。
ME工程中、3Dオブジェクトの収縮は、堆積の進行中および堆積工程の完了時に発生する。堆積中および堆積後、3Dオブジェクトの以前に堆積された部分は冷却され、これらの部分内の温度が低下する一方で、結果として収縮が発生する。3Dオブジェクトは、3Dオブジェクトの製造にかかる時間と、ME原料の材料特性(ヤング率、熱容量、低温環境にさらされる表面積、原料の溶融温度Tmなど)に応じて変形する。その結果、図1Bに示すように変形オブジェクト104が形成される。
図1Bは、冷却後にME工程が終了したときの変形オブジェクト104を示しており、オブジェクトの意図された形状は、図1Bの破線100’によって示されている。最初に、両方の柱101a’、柱101b’は、図1Aで意図された形状101a、101bに対して縮小されて示されている。ベース103では、両方の柱101a’、101b’は、個々の「エレファントフット」105a、105bを得る。
柱101a’、101b’がクロスビーム102’によって結合されると、それらは、クロスビーム102’を形成する層の収縮のために一緒に引っ張られる。これ以降、オブジェクトは、柱101a’、101b’の個々の熱中心線106a、106bの周りではなく、共通の熱中心線の周りで収縮する。中心線106a、106bは、互いに向かって傾斜して示されている。
クロスビーム102’の最初に堆積された層は、比較的速く冷却する。これらの初期層は、新しいクロスビーム層が堆積されるときにすでに収縮している可能性がある。新しいクロスビーム層は、堆積後に収縮し、凸状の変形形状108によって示されるクロスビーム102’の屈曲を引き起こす。スライサーソフトウェアによって計画された元の水平方向のパスに従うと、プリントヘッドのノズルと3Dオブジェクトの間の隙間が小さくなりすぎたり、大きくなりすぎたりして、原材料の押出不足や過剰な押出を引き起こす。最終的に印刷ジョブの失敗につながる可能性がある。
クロスビーム102’がME工程中に厚くなると、クロスビーム102’の後続の層を変形させる能力が低下する。したがって、クロスビーム102’の幅は、意図された形状100に基づいて予想されるよりもわずかに小さい。さらに、柱101a’、101b’の不均一な収縮の結果として、くぼみ107a、107bなどの変形が発生する可能性がある。
説明したように、例えば、3Dプリンターにおいて、MEシステムを使用して3Dオブジェクトを製造する場合、ME原料は、MEシステムのプリントヘッドによってトラックに堆積され、トラックは層状に配置される。トラックを以前に堆積した層と融合することにより、3Dオブジェクトを得ることができる。
ME原料の各トラックには、MEシステムのプリントヘッドが移動し、原料を堆積させるための、電子ツールパスが必要となる。MEシステムの場合、制御命令は、いわゆるスライサーまたはスライサーソフトウェアを使用して生成することができる。スライサーは、電子スライス、すなわち、MEシステムが対応する層にME原料を堆積することを可能にする所定の厚さを有する3Dモデルの層を表すデータオブジェクトの形で制御命令を生成する。スライスはボトムアップで生成することができ、ME原料の最初の層をベースに堆積させ、連続する層を互いの上に堆積させることができる。当技術分野のほとんどのMEシステムは、単一のアクションで層を堆積することができない。そのため、各電子スライスは、空間内の軌道に対応する電子ツールパスを生成するために使用される。空間内において、電子3Dモデルで記述された3Dオブジェクトを実際に製造するには、MEシステムのプリントヘッドを移動させてME原料を適切な場所に配置する必要がある。
電子ツールパスは、空間開始点X=(x0、y0、z0)と、空間終点X=(x1、y1、z1)とし、開始点と終了点の間の軌道を表すデータ項目として定義できる。軌道に沿って、ME原料の量Eが堆積される。電子ツールパス軌道に沿った堆積速度は、軌道に沿って移動した経路長の関数であってもよい。軌道では、MEプリントヘッドが開始点から終了点まで軌道に沿って移動するときの堆積速度をdE/dsで示すことができる。しかしながら、堆積速度はまた、軌道に沿って移動する間の空間座標の関数であってもよい。さらに、堆積速度は、dE/dtによって示される軌道に沿って移動する間の時間の関数であってもよい。さらに、堆積速度は、時間、経路長、および空間座標の前述の関数の組み合わせであってもよい。ME原料の堆積を実施している間、堆積速度dE/dsまたはdE/dtは0より大きい。
本定義に従った電子ツールパスは、MEシステムと関連して使用される制御装置またはプロセッサによって処理されるデータオブジェクトとして実装することができる。本アプリケーションにおける電子ツールパスは、プリントヘッドが、製造される3Dオブジェクト上にME原材料を堆積させる軌道に沿ったものに限定される。そのため、dE/dsまたはdE/dtがゼロではない空間的な軌道に沿ったものとなる。電子ツールパス外のプリントヘッドの移動軌道はこのアプリケーションでは考慮されていないが、移動時間はシミュレーション結果に影響を与える可能性があるため、シミュレーションに含まれている。
このアプリケーションでは、簡単にするために、電子ツールパスが単一の軌道を持っていると想定している。しかしながら、記載された本発明の教示から逸脱することなく、それぞれが電子ツールパスの定義に、開始点および終了点を有する複数の軌道を含むことも考えられる。さらに、電子ツールパスは、重なり合う開始点と終了点を有するループ形状の軌道によって定義してもよい。
軌道は、例えば、多項式、連続する座標のセット、連結された線分のセットなどによって数学的に記述することができる。さらに、軌道は、時間の空間関数として数学的に記述されてもよい。当業者は、適切な数学的軌道記述を選択することができるであろう。
簡単にするために、プリントヘッドの位置、電子ツールパス、軌道の直交座標系を想定している。任意の3次元座標系を適用できることは、当業者であれば容易に認識できるだろう。さらに、簡単にするために、プリントヘッドは、重力に実質的に平行な下向きの方向にME原材料を堆積させるために直立した位置にあると仮定している。しかし、プリントヘッドの他の位置や自由度も考えられる。
当技術分野では、ほとんどの電子ツールパスは、典型的には各電子スライスの平面内で湾曲していることが理解されるだろう。また、急旋回を行うときに堆積速度が一定ではなく、これらの場合に堆積速度を調整することができ、またはその逆も考えられる。プリントヘッドは、移動する際、構造体の部品間に細線を引くことを防止するために、例えば、3mm後退させられることが多い(すなわち、dE/dt≠0でありながら、dS/dt≠0となる)。
図2は、トラック内の3Dオブジェクト上に原材料を堆積するためのノズル205を有するプリントヘッド201を備えたMEシステムを使用して印刷される3Dオブジェクト203の模式断面図である。図2は、プリントヘッド201の細長い中心線が位置204から位置204’に移動することに沿った電子ツールパスに関連する軌道200の例を示している。
軌道200に沿ってプリントヘッド201を湾曲した矢印202の方向に移動させ、回転させ、位置決めするための位置決めシステムが存在すると想定される。プリントヘッド201のノズル205は、最終的に印刷される3Dオブジェクト203を完成させるために、軌道200に沿ってME原材料が堆積する。電子ツールパスは、位置決めシステムおよびプリントヘッドを制御して、原材料の堆積を実施するために必要とされる。電子ツールパスは、特に、開始点Xから終点Xまでノズルによって移動される軌道200を数学的に記述する。図2に見られるように、この軌跡は湾曲しており、原材料のトラックが隣接して堆積されることを可能にする。当技術分野の状態では、軌道は、一般的に、3Dオブジェクトを作成するために堆積される原材料の層に対応する非湾曲平面内にある。
図3A−3Eは、本発明による方法の例示的な実施形態300a−300eのブロック図を示す。
図3Aには、方法の一般化された例300aが示される。ステップ301において、製造される3Dオブジェクトを記述する電子3Dモデル309を取得することができる。これは、外部から電子3Dモデルを受信するプロセッサまたはコンピュータによって取得することができる。プロセッサまたはコンピュータは、電子3Dモデルが設計および/または格納されている別のコンピュータまたはプロセッサと、を介して、接続している。また、電子3Dモデルは、電子3Dモデルが格納されているメモリから、または、電子3Dモデル309が生成されるタスクまたは工程からの、通信リンクを介して取得することができる。
工程ステップ302a(Generating mesh model control instructions)は、電子3Dモデル309を使用してMEシステムで3Dオブジェクトを製造するための制御命令の生成304a(Control instructions)を生成することを含む。制御命令の生成304aは、電子スライス、電子ツールパス、および、他の命令を含み、制御装置または制御ユニットが、原材料の堆積から、製造された3Dオブジェクトのアニーリングを含む後処理までの3Dオブジェクトの製造を実行するために、MEシステムを制御することを可能する。
制御命令の生成304aは、工程パラメーター303(Parameters)を使用して電子3Dモデル309に基づいて生成される。工程パラメーター303は、ME工程および後処理を実施するためのすべての工程段階に含まれる。工程パラメーター303は、例えば、処理時間、プリントヘッド速度、ノズル温度、ノズル直径、印刷トラック幅、層厚、押出速度、ビルドチャンバー温度、ビルドプレート傾斜、ビルドチャンバー空気流、堆積材料硬化速度、硬化熱生産率などを含んでもよい。
制御命令の生成302aと並行して、ステップ305aで、メッシュモデル310を、電子3Dモデル309から決定してもよい。
メッシュモデル310は、当技術分野で知られている適切な有限要素法(FEM)モデルを使用して構造化することができる。メッシュモデルは、ME工程パラメーター303およびこれらのME工程パラメーターによって数学的に影響を受ける特性に基づく数学的関係を使用して相互作用する相互に連結されたメッシュ要素を有する。
一実施形態では、従来の熱機械FEMモデルを使用してメッシュモデル305aを決定することにより、製造される1つ以上の3Dオブジェクトに関連するメッシュモデルの要素は、シミュレーションの開始時に全て連結される。
処理時間を最適化する方法の一つとして、陽解法FEMシミュレーション、陰解法数値シミュレーション、ボクセルベースシミュレーション、メッシュレスシミュレーションなど、さまざまなシミュレーション方法を選択することが挙げられる。
処理時間を最適化する別の方法は、印刷場所の近くに非常に細かいメッシュを使用することだが、空間および/または時間でシミュレートされた機械的特性の勾配が小さいシミュレーションの部分には粗いメッシュを使用する。これは、メルトプールから遠く離れた要素のグループを組み合わせて、自由度の少ない大きな構造にするか、これらの構造の部分を別のメッシュに置き換えることで実施できる。
ステップ306aにおいて、メッシュモデル310は、制御命令の生成304aをシミュレートするために使用される。このシミュレーションにより、制御命令304aによってメッシュモデル310に導入された工程パラメーター303がメッシュ要素の特性に及ぼす影響を決定することができる。このようにして、基準からの1つまたは複数の特性の偏差を決定することができ、これは、制御命令の生成304aを使用して、適合なしで実際に3Dオブジェクトを製造する場合である。偏差がある場合、1つまたは複数の特性の補正を決定できる。
補正によって、制御命令のための適合もまた、シミュレーション中に決定されてもよい。その適合が制御命令に適用されると、MEシステムは、発生するであろう偏差が補正された3Dオブジェクトを製造するようになる。適合308a(Adaptation)は、ステップ307a(Apply adaptation)で制御命令の生成304aに適用することができ、それによって適合された制御命令311a(Adapted control instructions)が得られる。適合された制御命令311aは、MEシステムで使用されて、3Dオブジェクトを製造することができる。これは、ME工程の終了時に元の電子3Dモデル309に非常に類似しており、ステップ306aにおいて、シミュレーションで予測された偏差を示さない3Dオブジェクトを製造するために使用することができる。当業者は、本発明による方法を使用することにより、使用されたME処理によって引き起こされる予測偏差を考慮に入れることで、元の電子3Dモデルを修正する必要がないことを理解するであろう。制御命令の生成304aの適合308aは、以下のさらなる例でさらに説明されるように、制御命令の空間効果、時間効果、工程パラメーターのうちの少なくとも1つに適用することができる。
図3Bは、本発明による方法の第2の例示的な非限定的な実施形態300bのブロック図を示す。
実施形態300bでは、3Dオブジェクトの3Dモデルの取得301ステップは、図3Aの実施形態300aと同じであってもよい。制御命令の生成302b(Generating control instructions)は、3Dオブジェクトを製造するためにMEシステムの制御に使用することができる電子ツールパス304b(Electronic toolpaths)を生成するように構成されていてもよい。電子ツールパス304bは、当技術分野で知られているいわゆるスライサーソフトウェアを使用して生成することができる。スライサーソフトウェアは、通常、ボトムアップ方式で電子3Dモデル309からスライスを決定する。ただし、スライサーソフトウェアに設定されたポリシーによって決定されるように、任意の他の方法が適用されてもよい。スライスは、3Dオブジェクトの分岐に対応する1つまたは複数の島で構成されていてもよい。スライスと分岐は、その後、MEシステムを制御するために、使用することができる電子ツールパス304bを決定するために使用される(例えば、3Dプリンタ)。電子ツールパス304bは、例えば、Gコードを使用して生成されてもよい。当業者は、任意の適切な数値制御(NC:Numerical Control)プログラミング言語を使用できることを理解するであろう。ステップ302bにおいて、スライサーソフトウェアによって生成された電子ツールパス304bは、スライサーソフトウェアのパラメーター303によって設定された原材料の層の堆積順序に従って、ツールパスの軌跡、位置、堆積速度、タイミング等、および時間に依存した順序を提供する。
電子3Dモデル309から、メッシュモデル310がステップ305b(Determining mesh model)で作成される。ステップ305bの例示的な実装形態では、メッシュモデルの要素は、ME工程中に原料が堆積される順序のような、時間依存の順序で作成される。
ステップ305bのさらに別の実施形態では、メッシュモデル310全体が一度に構築されるが、まだ印刷されていない要素には非常に低い剛性が想定される。ステップ305bのさらに別の実施形態では、メッシュモデル310全体が一度に構築されるが、まだ印刷されていないメッシュ要素の応力または変形は補正される。
ステップ305bのさらに別の実施形態では、図4Aに関連してさらに説明される。最大の精度を得るために、メッシュモデル310の要素は、プリントヘッドによって示された電子ツールパスの軌道に沿って作成され、スイッチがオンにされた(黒の)メッシュ要素が作成される。
さらに別の代替案として、メッシュモデルは、制御命令を生成するステップからのスライスを使用して決定することができます。
電子ツールパス304bは、ステップ306b(Performing simulation)のシミュレーションで使用することができる。電子ツールパス304bは、とりわけプリントヘッドの軌道を提供するので、電子ツールパス304bは、メッシュモデル310上にマッピングすることができる。好ましくは、電子ツールパス304bの位置、順序、タイミングおよび軌跡は、スライサーソフトウェアの設定によって決定される堆積シーケンスに対応するメッシュモデル310のメッシュ要素の活性化シーケンスを確立するために使用することができる。あるいは、活性化シーケンスに従ったメッシュ要素の活性化は、剛性マトリックスに新しい要素を追加し、既に定義されたメッシュモデル310内の要素の特性(例えば、ヤング率)を順次変更することの、少なくとも1つを意味としてもよい。
メッシュモデル310が活性化シーケンスに従ってステップ306bでシミュレートされるとき、メッシュ要素の特性は、ME工程を使用して印刷されている間、3Dオブジェクトの実世界の振る舞いに対応する時間依存の挙動を示してもよい。
しかしながら、活性化シーケンスは、代替的に、メッシュモデル310の構造化と同時に電子3Dモデル309からボトムアップで生成することができる。大まかな近似は、例えば、一定の原材料流量を仮定することによって行うことができる。これにより、合計時間がスライサーによって予測された時間に近似することを保証できる。
具体的には、活性化シーケンスを用いてメッシュモデルの熱機械シミュレーションを行う場合、メッシュ要素の特性としてのメッシュモデルの寸法や形状は、実世界と同様に、堆積温度や環境温度、材料特性などによって変化する可能性があるが、このようなメッシュモデルの寸法や形状の変化は、メッシュ要素の特性としてのメッシュモデルの寸法や形状の変化に影響を与えることはない。
ステップ306bのシミュレーション中に、シミュレーション後の物体の寸法および形状を、基準としての電子3Dモデル309の元の寸法および形状と比較することができる。空間変形として現れる元の形状およびその寸法からの偏差は、熱機械シミュレーションにおいて、空間変形ベクトル場、すなわち、メッシュモデル310の各要素の空間変形ベクトルの場として決定することができる。空間変形ベクトル場に基づいて、空間補正ベクトル場、すなわちメッシュモデルの各要素のための空間補正ベクトル場を決定することができる。空間補正ベクトル場は、元の電子3Dモデルの形状および寸法に対応する製造された3Dオブジェクトの寸法および形状を得るために使用される。空間的補正308b(Spatial compensation)は、空間補正ベクトル場を使用して、それらの電子ツールパス軌道に座標変換することによって、適合の適用307b(Apply adaptation)ステップにおいて、電子ツールパス304bの適合として使用することができる。
空間的に補正された電子ツールパス311b(Spatially compensated electronic toolpaths)は、図2に示すように、空間的に湾曲した方法での原材料の堆積を可能にし、それにより、溶融した原材料の堆積後の収縮を補正する。当業者は、クールダウンの前に、印刷された3Dオブジェクトが歪んで見えることを理解するであろう。ただし、クールダウン後、印刷された3Dオブジェクトは、図4A−4Cに示す例に関連して、さらに詳細に説明されるように、形状と寸法が元の電子3Dモデルに非常に類似している。
図3Bに示される本発明による方法の実施形態では、シミュレーションステップ306bは、2つのステップで実施されてもよい。第1のステップでは、メッシュモデル310は、発熱、温度、硬化速度、密度または時間による密度変化、化学反応などの形状変形に関連する1つまたは複数のME工程パラメーターを使用してシミュレーションすることができる。ここで、シミュレーションは、メッシュ要素の時間依存性シーケンスを使用して実施することができる。したがって、例えば温度が使用される場合、メッシュモデル310は、メッシュ要素の時間依存シーケンスを追跡することができる間は、製造される3Dオブジェクトの発する温度プロファイルの予測を示す。
第2のステップでは、第1のシミュレーションの結果を使用して、製造される3Dオブジェクトの変形を機械的シミュレーションすることができる。メッシュモデル310の要素は、熱容量、熱膨張、熱伝導率、密度、弾性、剪断、物体寸法、物体形状、および残留応力などの熱的および機械的特性を有してもよい。これらの特性は、熱伝導率、熱伝達係数、熱膨張係数、ヤング率、せん断弾性率、ポアソン比などの係数を使用して、ME工程パラメーターに関連していてもよい。
最も単純な形態の空間補正ベクトル場308bは、空間変形ベクトル場を逆にすることによって決定することができる。あるいは、機械的シミュレーションにおいて、変形を得るための物理的特性に関連する任意の係数または係数の組み合わせは、空間的補正を得るために符号反転(sign reverse)させるか、または逆転(invert)させてもよい。さらに、空間補正ベクトル場は、時間の関数として決定されてもよい。
空間補正ベクトル場を取得する第2の方法は、メッシュ要素のシミュレートされた特性を工程パラメーター303の少なくとも1つに連結する係数を反転することを含んでいる。例えば、シミュレーションにおける、メッシュモデルの各要素の熱膨張係数の値が符号反転されていてもよい。例えば、熱膨張係数の符号反転値がシミュレーションで使用される場合、オブジェクトは冷却するにつれて発達するように見える。これにより、図4Cに模式的に示すように、空間変形ベクトル場が直接発生する。
空間補正ベクトル場を取得する第3の方法は、2段階のシミュレーションを実施することを含んでいる。第1のシミュレーションステップでは、印刷工程の熱シミュレーションを実施できる。メッシュモデルの各要素の温度は、3Dオブジェクトが室温まで完全に冷却されるまで、各時点でプロセッサのメモリに保存することができる。次に、第2のシミュレーションステップでは、3Dオブジェクトの機械的剛性モデルを目的の形状で作成することができる。機械モデルの各要素は、時間の関数として対応する保存温度を受け取るが、その後、時間領域内で逆行する。機械モデルは、最初に(つまり、印刷、アニーリング、最終的なクールダウンの後)は意図した形状となり、時間的に逆行して、温度が上昇するにつれて発達する。時間的に逆行するME工程をシミュレートすると、それに続けて、剛性モデルから要素が削除される。ただし、削除直前の各要素の空間変形ベクトルは記憶されている。すべての要素の組み合わされた空間変形ベクトルは一緒になって、空間的に補正された電子ツールパス311bを取得するための空間補正ベクトル場として使用される空間変形ベクトル場を構成する。
空間的に補正された電子ツールパス311bが生成されたとき、電子ツールパス311bを、MEシステム制御装置によって処理することができる制御命令に変換することが要求されてもよい。このような制御命令は、例えば、MEシステムおよびCNCマシンで広く使用されているGコードを使用して生成することができる。当業者は、任意の適切な数値制御(NC)プログラミング言語を使用できることを理解するであろう。
図3Cは、本発明による方法の第3の例示的な非限定的な実施形態300cのブロック図を示す。
ステップ301で上記したように、電子3Dモデル309を得ることができる。ステップ305cにおいて、制御命令の生成302c(Generating control instructions)ステップで、スライサーからの制御命令として電子スライス304c(Electronic slices)を使用する。これにより、ステップ305cにおいて、電子3Dモデルからメッシュモデル310および時間依存性メッシュ要素のシーケンスを生成することができる。
さらに、メッシュモデル310は、上記のようにステップ306cでシミュレートすることができる。シミュレーションから、空間的補正(空間補正ベクトル領域)308c(Spatial compensation)を決定することができる。次に、電子スライス304cは、適合の適用(Apply adaptation)307cステップで、適合させることができ、電子スライス304cは、空間補正ベクトル場に基づく座標変換を使用して空間的に補正される。空間的に補正された電子スライス311cは、例えば、3DプリンタなどのMEシステムを制御するために適合された制御命令として使用することができる。
MEシステムが空間的に補正された電子スライス311c(Spatially compensated electronic slices)を扱うために備えられていない場合、適合307cを適用するステップは、空間的に補正された電子スライス311cを使用して、適合された制御命令として空間的に補正された電子ツールパスを生成する、追加のステップを含んでいてもよい。空間的に補正された電子ツールパスは、その後、電子ツールパスジェネレータによって生成することができる。空間的に補正された電子ツールパスは、さらに、3Dオブジェクトを製造するために、当該技術に従って、MEシステムにより、処理することができる。
図3Dは、本発明による方法の第4の例示的な非限定的な実施形態300dのブロック図を示す。より具体的には、後処理にはアニーリングが含まれる。
ME工程中、収縮により、製造される3Dオブジェクトに内部応力が発生する可能性がある。材料の塑性変形と粘弾性挙動により、温度と時間の影響下で応力が部分的に解放される可能性がある。最終的な3Dオブジェクトの残留応力は、3Dオブジェクトの機械的負荷能力を低下させ、応力が時間の経過とともに徐々に緩和するため、3Dオブジェクトの変形を引き起こす可能性がある。シミュレーションの目的は、最小の残留応力を持つ3Dオブジェクトの製造を可能にするMEおよびアニーリング工程の制御命令を提供することである。
これは、以下によって実施できる。
・ME工程をシミュレートした後、さらにアニーリング工程をシミュレートし、シミュレーション中にアニーリング手順を最適化し、アニーリング温度、アニーリング時間、および残留応力の間でより良い最適値を取得すること、
・ツールパスが印刷されるさまざまな順序をシミュレートし、最適な順序を選択すること、
・ME工程によって誘発された熱をより良い方法で分散するために、層の印刷コースを変更すること、
・印刷速度または堆積速度を局所的に変更すること。
図3Dにおいて、制御命令を生成するステップ302dは、アニーリング空間内のアニーリング温度、および、工程パラメーター303に従ってタイマー、を設定するための制御命令を生成することを含んでもよい。時間的に予め定義された温度プロファイルに従ってアニーリングが行なうことが可能となる。
メッシュモデル305dを決定するステップは、図3A−3Cのいずれか1つに関連して記載されているように実施することができる。メッシュモデル310は、ME工程に関連する制御命令の空間特性の熱機械シミュレーション306a、306b、または306cの後に取得することができる。
アニーリング温度設定およびタイマー設定を使用するステップ306dのシミュレーションは、印刷後のアニーリング手順を組み込んだ、印刷後のクールダウン軌道のシミュレーションを含んでいてもよい。シミュレーション中、温度、3Dオブジェクト内の残留応力と残留応力の量、時間と温度の関数としての残留応力の緩和、および印刷された形状の空間変形ベクトル場を予測できる。
残留応力および空間変形のためのシミュレーション値に基づいて、アニーリング温度およびタイマー設定の適合308dを得ることができる。
アニーリング命令304d(Annealing instructions)への適合308dの適用、すなわち、アニーリング温度およびタイマー設定は、ステップ307dで実施することができる。アニーリングオーブンの温度設定、または制御命令におけるアニーリングタイマーの設定は、ステップ307d(Apply adaptation)から生じる適合308dに従って変更されてもよい。このようにして、適合されたアニーリング命令311d(Adapted annealing instructions)を得ることができる。
図3Eは、本発明による方法の第5の例示的な非限定的な実施形態300eのブロック図を示す。
第5の例示的な実施形態によれば、図3A−図3Dの例示的な実施形態に従った、3D印刷のための材料押出工程を用いた3Dオブジェクトの製造工程のために適合された制御命令を生成するための方法は、反復することができる。
図3Eに示すように、適合された制御命令311a(Adapted control instructions)は、テスト314(Test)を使用してシミュレーション306aに条件付きでフィードバック312することができる。テスト基準は、例えば、ステップ306aでシミュレートされた特性が所定の閾値を超えていることに関連する偏差313であってもよい。テスト基準が満たされると、適合された制御命令は反復され、シミュレーションステップ306aにフィードバック312され、適合された制御命令の改良を実施することができる。適合された制御命令の反復は、図3B、3Cおよび3Dに関連して説明したように、本発明による方法の例示的な実施形態300b、300c、および300dに適用することができる。
本発明による方法の例示的な実施形態300a、300b、300dのいずれかにおいて、シミュレーションは、ME工程のシミュレーション後の偏差が特定の閾値を下回るまで繰り返すことができる。最適化された特性の精度が不十分な場合は、補正の精度を向上させるために後続の反復を実施し、制御命令の後続の適合を実施できる。
一般に、電子ツールパスでの適合は、比較的小さくすることができるため、適合がME工程に関連する物理的特性の計算を大きくに変えることはない。したがって、後続の反復では、ME工程パラメーターの計算を繰り返す必要はなく、機械的特性の計算のみを繰り返すことが必要となる。
機械的特性のシミュレーションでは、1つまたは複数の機械的特性が相互に依存している場合がある。これらの依存関係の1つ以上をメッシュモデルで考慮する場合、適合はより正確になる。
メッシュ要素の空間特性が評価されるシミュレーションに関しては、空間的に補正された制御命令、すなわち電子ツールパスに適用する代わりに、それぞれの空間的補正をメッシュモデル上で直接行うことができます。この場合、適合された制御命令、すなわち空間的補正された電子ツールパスの反復処理は省略されてもよい。
使用されるいずれの方法においても、シミュレーションおよび補正は、ME工程中に一定の値を仮定して材料特性を近似することによって実施することができる。ヤング率、熱膨張係数、熱伝導率、比熱容量などの特性は、温度の関数であり得る。特に半結晶性材料を印刷する場合、温度依存性は非線形になる可能性がある。ポリマーはまた、粘弾性、より具体的にはクリープまたは応力緩和のような強い時間依存性の挙動を有することが知られている。また、材料が結晶化する温度は、冷却速度(すなわち、クールダウンの速度)に依存し得る。
ポリマーのような特定の原材料を堆積する際には、ノズル内でせん断が発生して分子が流れに沿って整列することがある。そのため、シミュレーションでは、熱膨張係数、ヤング率、熱伝導率などの材料特性は、電子ツールパスの軌道に沿った方向と、電子ツールパスの軌道に沿った方向では、電子ツールパスの軌道の横方向とでは異なる値を持つようにシミュレーションされることがある。
図4A−4Cでは、工程の様々な段階で製造される3Dオブジェクトの2D表現の例が示されている。この2D表現は、簡略のために選択されている。
図4Aは、3Dオブジェクトのメッシュモデル400を示している。メッシュモデル400は、ベース403上に配置された柱401a、401b、および柱101a、101b、ベース103およびクロスビーム102に対応する柱間のクロスビーム402を有する。
説明を簡略にするために、この例では2Dモデルを使用している。3つ以上の自由度を持つME工程をシミュレーションの対象にすることができる。メッシュモデル400は、メッシュ要素の時間依存の活性化を象徴的に示すシミュレーションされたプリントヘッド404で示されている。ここで、メッシュモデル400の要素は、完成したメッシュ要素406(黒)およびまだ完成していないメッシュ要素409に細分化されている(白)。
図4Bは、機械的変形に関連付けられたME工程パラメーターのシミュレーションによって予測された変形を、元のメッシュモデル400に合わせた結果のメッシュモデル400’を示す。有限要素法の解析で一般的であるように、変形は誇張される可能性がある。図4Bに示す3Dオブジェクトは、凹状の変形を有するクロスビーム402’、象の足の形状の変形を有する柱405a、405bの基部、およびくぼみ407a、407bを含む。柱401a’と401b’は互いに傾いて示されている。
図4Cは、図4Bに示す変形メッシュモデル400’に基づいて決定される空間補正ベクトル場を、図4Aに示す元のメッシュモデル400に適用して得られる空間的補正メッシュモデル400’を示している。このようにして、印刷工程によってもたらされる空間的な変形を補正するために元の電子3Dモデルを修正することなく、電子3Dモデルに従った形状を有する印刷後の3Dオブジェクトを得ることが可能である。図4Cから明らかなように、空間的補正は、3Dオブジェクトを作製するために使用される元の電子ツールパスに適用することができる。空間的補正されたメッシュモデル400’’は、それぞれが外向きに傾斜している柱401a’’、401b’’と、膨張部407a’’、407b’’と、柱の基部に設けられた収縮部405a’’、405b’’と、上向きに湾曲したクロスビーム402’’と、から構成されている。図3Bおよび図3Cに関連して説明したように、シミュレーションから得られた空間的補正された電子ツールパスを用いてMEシステムで実際に製造した後、3Dオブジェクトの電子3Dモデルと密接に一致する形状を有する3Dオブジェクトが得られる。
図5A−5Cは、2Dメッシュモデルのシミュレーションの例500および500’を示し、空間変形ベクトル場の空間変形ベクトル502、空間補正ベクトル場の空間補正ベクトル505、および空間的補正された電子ツールパス507を示している。
図5Aは、変形メッシュモデル500を示し、細い破線は、非変形メッシュモデル内の非変形要素の境界504を示している。空間変形ベクトル502は、変形メッシュモデル500の変形要素508の変形ノード503で終わる要素のノード501に由来する。空間変形ベクトルは、一緒になって、離散化された空間変形ベクトル場を形成する。要素内の空間変形は、選択した要素のタイプと順序(例えば、線形、二次など)に応じた方法で、空間変形ベクトル場から補間できる。
図5Bは、空間的に補正されたメッシュモデル500’を示しており、この場合、図5Aの空間変形ベクトル502の方向を逆にすることによって得られる空間補正ベクトル505が示されている。変形されていないメッシュモデルからのノード501に由来する各矢印は、空間的に補正されたメッシュモデル500’のノード509に到達する。空間補正ベクトル505は一緒に離散化された空間補正ベクトル場を形成する。この空間補正ベクトル場は、連続した数学的場の近似でもあってもよい。要素内の空間的補正は、選択した要素のタイプと順序(例えば、線形、二次など)に応じた方法で、空間補正ベクトル場から補間できる。
図5Cは、空間的に補正された電子ツールパス507を有する図5Bの空間的に補正されたメッシュモデル500’を示している。破線506は、元の電子3Dモデルを使用して決定された元の電子ツールパス506を示す。太い実線507は、元の電子ツールパスの座標上で空間補正ベクトル場に基づいて座標変換を実施することによって得られる空間的補正された電子ツールパスを示している。
適合した電子ツールパスを記述するためには、異なる数学的表現が必要とされる場合がある。例えば、直線は、複数のセクションに細分化されるか、ツールパスの軌道の曲率を記述するために多項式のような別の数学的関数に置き換えられなければならない可能性がある。空間的に補正された電子スライスを得るために、元の電子スライスの座標に対して同様の座標変換を実施できることが、さらに理解できるだろう。後者は、適合された制御命令に変換することができる空間的に補正された電子ツールパスに変換することができる。
図5Cに示された空間的に補正された電子ツールパス507の結果として、印刷された3Dオブジェクトの寸法の精度およびME工程の信頼性が改善される。当業者であれば、印刷後の3Dオブジェクトの残留応力、一時的な支持構造の形状、または3Dオブジェクトの印刷に要する時間など、ME工程の追加的な、または他の特性を最適化することも目的であり得ることを理解できるだろう。
図6Aおよび6Bは、印刷される例示的な3Dオブジェクトの模式断面図である。
上記の本発明による方法の実施形態300a−300eのいずれか1つによるシミュレーションに基づいて、印刷中に、最終的な3Dオブジェクトの変形を決定し、補正することができる。ただし、状況によっては、シミュレーションでは適切な解決策が提供されない。例として、図6Aのバルコニー601を備えたハウス600を挙げることができる。例えば、本発明に従った方法の各実施形態300b、300cの制御命令の生成302b、302cステップでは、バルコニー601の寸法に基づいて、印刷後のバルコニー601の望まれない変形を避けるために、支持構造602の適用が必要であることが確立されてもよい。
支持構造は、元の3Dモデル309の一部ではなく、制御命令の生成302b、302c、すなわちスライサーによって生成されることが当技術分野では一般的である。本発明に従った方法の各実施形態300b、300cにおける、例示的な、制御命令の生成302b、302cステップの場合、支持構造602に係る任意の電子ツールパスが提供されてもよい。これらの任意の電子ツールパスは、活性化または非活性化される能力を有していてもよい。本発明に従う方法の各実施形態300b、300cのステップ306b、300cにおける第1のシミュレーションインスタンスにおいて、支持構造は、オプションの電子ツールパスを非活性化することによって一時的に除去される。ステップ306bまたはステップ306cでのシミュレーションがそれぞれ、シミュレートされたバルコニーの形状603の結果が、バルコニーの意図された形状601からの偏差dが所定の閾値を超えている場合、すなわち、シミュレートされた結果が、意図された形状601を超えた偏差または形状の変形を示している場合、オプションの電子ツールパスは再起動され、それによって支持構造602を復活させることができる。しかしながら、シミュレーション後に偏差dが所定の閾値よりも低い場合には、支持構造602のためのオプションの電子ツールパスは無効化されたままであってもよい、それにより支持構造602もなくてもよい。
支持構造を表すメッシュ内の要素に異なる特性を割り当てることができることを評価してもよい。支持構造が、例えば、異なる材料から印刷される場合、シミュレーションは、その材料の特性の異なる挙動をもたらす可能性がある。
あるいは、図3Eに示すように、本発明に従った方法の実施形態300Eに従って、シミュレーションの反復が適切な解に収束しない場合、あるいは、例えば、空間的に補正された電子ツールパスが既に印刷された形状と交差する場合には、最適化されるべき特性の十分な最適化を可能にするために、一時的な支持構造602が明確に必要とされる。シミュレーションの不整合を検出し、最適化目標が達成されるまでの反復工程を改善するために、一時的な支持構造に係るオプションの電子ツールパスをそれぞれ活性化および非活性化することによって、支持構造の追加および削除を反復的に行うアルゴリズムの適合を提案することができる。このようにして、支持構造はモデル内で別個のオブジェクトとして保持することができる。次いで、シミュレーションは、支持構造の個々のセクションをオンまたはオフに切り替えて、支持構造の変形差を決定することができる。したがって、必要とされる支持材料が少なくて済む(すなわち、支持材料の消費量が少なくて済む、3Dオブジェクトを印刷する時間が短くて済む、後処理コストが少なくて済む)という利点がある。
図7は、ME工程を使用して原材料を堆積する3Dオブジェクト707を製造するためのMEシステム700の模式等角図を示す。
システム700は、プリントヘッド702を空間的に移動させるための3D位置決めシステム701を有する。プリントヘッドは、ベースプレート705上に配置された3Dオブジェクト707上に原材料を堆積させるための原材料供給部703とノズル704とを有する。システム700はさらに、位置決めシステム701、プリントヘッド702、および原材料供給部703を制御するように配置され得る制御ユニット706を構成する。制御ユニット706は、制御システムが3Dモデルに従って3Dオブジェクト707の製造を可能にする制御命令を受信するように構成されていてもよい。制御ユニット706は、プロセッサとメモリと、制御ユニットが適切なインターフェースを介してシステム700を制御することを可能にする実行可能な命令とを有していてもよい。
前記制御命令は、前記方法のうちのいずれか1つの方法に従って適合された制御命令の生成を含んでいてもよい。
ME工程を使用する一般的な3Dプリンティングシステムは、典型的にはX、Y、およびZ座標の3自由度でプリントヘッドを移動させるように構成されていてもよい。MEシステムの中には、図2に示すプリンタのように、異なる自由度数を持つものもある。追加の自由度のために、この構成では、3Dオブジェクトの曲率に追従する層で3Dオブジェクトをスライスすることができる。これは、印刷された3Dオブジェクトの強度に対して有益である。一時的に支持構造が必要となることを防ぐことができ、また、プリントヘッドの接近が困難な構造物の印刷を可能にする。
MEシステムは、4自由度、5自由度、またはさらに多くの自由度を有する構成にできる。本特許に記載された方法は、3自由度を有する3DプリンタなどのMEシステムに限定されるものではなく、他の数の自由度を有するMEシステムにも適用可能である。
図8は、3Dオブジェクトを作製するための原材料を堆積するためのME工程を使用する3D印刷システム800のブロック図である。パーソナルコンピュータなどの処理ユニット802は、電子3Dモデル801を取得するように構成することができる。処理ユニット802は、上記したように、3D印刷のための材料押出工程を使用して3Dオブジェクトの製作工程のための適合された制御命令を生成するための方法の任意の1つの実施形態のステップを実行するように、さらに構成することができる。
処理ユニット802によって生成された適合された制御命令803が、原材料を堆積させるためのME工程を用いて、3Dオブジェクト707を製造するためのMEシステム700の制御ユニット706に与えられる。処理ユニット802と制御ユニット706は、単一の複合処理ユニットとして統合されてもよい。
本発明の範囲は、前記で論じた例に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲から逸脱することなく、いくつかの補正および修正が可能であることは、当技術に熟練した者には明らかであろう。特に、本発明の様々な側面の特定の特徴の組み合わせが可能である。本発明のある側面は、本発明の別の側面に関連して記載された特徴を追加することにより、さらに有利な改良がされてもよい。本発明は、図および説明において詳細に図示および説明されてきたが、そのような図示および説明は、例示的または例示的なものにすぎないとみなされるべきであり、限定的なものではない。
本発明は、開示された実施形態に限定されない。開示された実施形態の変形は、図、説明、および添付の特許請求の範囲の研究から、特許請求の範囲の発明を実施する当業者によって理解および実施することができる。請求項において、「含む(comprising)」という単語は、他のステップまたは要素を含み得、不定冠詞「a」または「an」は、単一の実体または複数の実体に関連し得る。特定の措置が相互に異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これらの措置の組み合わせを有利に使用できないことを示すものではない。請求項中のいかなる参照番号も、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
100、100’ 3Dオブジェクト100の3Dモデルの2次元(2D)表現
101a、101b 柱
101a’、101b’ 変形した柱
102 クロスビーム
102’ 変形したクロスビーム
103 ベース
104 変形オブジェクト
105a、105b エレファントフット
106a、106b 柱の、熱中心線
107a、107b くぼみ
108 凸状の変形形状
200 軌道
201 プリントヘッド
202 湾曲した矢印
203 印刷される3Dオブジェクト
204、204’ プリントヘッド位置
205 ノズル
開始点
終点
300a、300b、300c、300d、300e 本発明による方法の例示的な実施形態
301 3次元モデルの取得
302a、302b、302c、302d 制御命令の生成
303 工程パラメーター
304a 制御命令
304b 電子ツールパス
304c 電子スライス
304d アニーリング命令
305a、305b、305c、305d 3Dモデルからのメッシュモデルの生成
306a、306b、306c、306d メッシュモデルを使用した制御命令のシミュレーション
307a、307b、307c、307d 適合の適用
308a 適合
308b、308c 空間補正ベクトル場
308d アニーリング工程への適合
309 電子3Dモデル
310 メッシュモデル
311a 適合された制御命令
311b 空間的に補正されたツールパス
311c 空間的に補正されたツールパス、または、スライス
311d 適合されたアニーリング命令
312 次の反復ための決定
313 偏差
314 テスト
400 3Dオブジェクトのメッシュモデル
400’ 変形した3Dオブジェクトのメッシュモデル
400’’ 補正した3Dオブジェクトのメッシュモデル
401a、401b 柱
401a’、401b’ 内側に傾斜した柱
401a’’、401b’’ 外側に傾斜した柱
402 クロスビーム
402’ 凹状に変形したクロスビーム
402’’ 湾曲したクロスビーム
403 ベース
404 プリントヘッド
405a、405b エレファントフット
405a’’、405b’’ 収縮部
406 完成したメッシュ要素
407a、407b くぼみ
407a’’、407b’’ 膨張部
408 凸状の変形
409 完成していないメッシュ要素
500 変形したメッシュモデル
500’ 空間的に補正されたメッシュモデル
501 ノード
502 空間変形ベクトル
503 変形ノード
504 非変形要素の境界
505 空間補正ベクトル
506 オリジナルの電子ツールパス
507 空間的に補正された電子ツールパス
508 シミュレーションで得られた変形要素の形状
509 補正されたメッシュモデルのノード
600 3Dモデル
601 バルコニー
602 支持構造
603 シミュレーションされたバルコニーの形状
d 偏差
700 3Dオブジェクト製造のためのMEシステム
701 位置決めシステム
702 プリントヘッド
703 原材料供給部
704 ノズル
705 ベースプレート
706 制御ユニット
707 印刷中の3Dオブジェクト
800 3D印刷ME工程を用いた3Dオブジェクトを製造するためのシステム
801 電子3Dモデル
802 適合された制御命令を生成するためのシステム
803 適合された制御命令

Claims (19)

  1. 3Dオブジェクトの製造工程に含まれる材料押出(ME)のために適合された制御命令を生成する方法であって、適合された制御命令は、空間的に補正された電子ツールパス、空間的に補正された電子スライス、および、他命令のうちの少なくとも1つを含み、
    制御装置または制御ユニットが、原材料の堆積から製造された3Dオブジェクトのアニーリングを含む後処理まで、の3Dオブジェクトの製造を実行するためにMEシステムを制御することを可能にし、
    前記方法は、以下を含むことを特徴とする方法。
    ・ 製造される3Dオブジェクトの電子3Dモデルを取得すること、
    ・ 前記電子3Dモデルおよび前記製造工程の工程パラメーターに基づいて制御命令を生成し、前記工程パラメーターは、ME工程に関連するME工程パラメーターおよび3Dオブジェクトの後処理に関連する工程パラメーターを含むこと、
    ・ 前記電子3Dモデルを表すメッシュモデルを決定することであって、前記メッシュモデルは、前記ME工程パラメーターに基づく数学的関係を使用して相互作用する連結されたメッシュ要素を含み、各メッシュ要素は、前記3Dオブジェクトの少なくとも1つの物理的特性に関連し、前記少なくとも一つの特性は、前記ME工程パラメーターの少なくとも一つによって数学的影響を受けることを有すること、
    ・ 前記制御命令、前記メッシュモデル、および前記工程パラメーターを使用して、前記製造工程のシミュレーションを時間的に実行すること、前記実行は、以下を含む、
    ・ 前記メッシュモデルの各素について、基準に対する前記少なくとも1つの特性の偏差を確立すること、ここで、前記偏差は、前記工程パラメーターの少なくとも1つによって誘発され、
    ・ 前記偏差を補正するために、前記メッシュモデルの前記各要素の前記少なくとも1つの特性に対する適合を決定すること、
    ・ 前記制御命令に前記適合を適用して、前記製造工程の終了時に少なくとも1回室温まで冷却した後、および前記3Dオブジェクトの使用に関する仕様に従って印刷された前記3Dオブジェクトの使用中に、前記電子3Dモデルに対して忠実な前記3Dオブジェクトの製造を可能とする、少なくとも1つの適合された制御命令を取得すること。
  2. 前記制御命令の生成は、少なくとも1つの電子ツールパスを生成することを含み、以下を含む請求項1に記載の方法。
    ・ 前記電子3Dモデルに基づいて、前記ME工程のための、少なくとも1つの原材料の堆積シーケンスを生成すること、
    ・ 製造される3Dオブジェクトの層を表す少なくとも1つの電子スライスを決定すること、
    ・ 前記少なくとも1つの電子スライスの各々に対して前記少なくとも1つの電子ツールパスを決定すること、及び、
    ・ 前記少なくとも1つの電子スライスの決定、および、前記少なくとも1つの電子ツールパスの決定が、前記堆積シーケンスに従って実行されること。
  3. 前記製造工程のシミュレーションを時間的に実行することは、前記ME工程のシミュレーションを含み、以下を含む請求項2に記載の方法。
    ・ 前記少なくとも1つの堆積シーケンスに対応するメッシュモデルの要素の少なくとも1つの活性化シーケンスを決定すること、
    Eシミュレーションの結果を得るために、前記活性化シーケンスに従って前記ME工程の前記シミュレーションを実行すること。
  4. 前記活性化シーケンスを決定することは、以下の1つを含む請求項3に記載の方法。
    ・ 前記少なくとも1つの電子ツールパスを前記メッシュモデルの要素上に空間的にマッピングすること、
    ・ 前記少なくとも1つの電子スライスを前記メッシュモデルの要素上に空間的にマッピングすること。
  5. 前記少なくとも1つの堆積シーケンスを生成することは、複数の相互に異なる堆積シーケンスを生成することを含み、前記ME工程の前記シミュレーションを実行することは、以下を含む請求項3または請求項4に記載の方法。
    ・ 前記偏差が第1の所定の閾値を下回るまで繰り返すこと、
    i.各繰り返しに対して、複数の相互に異なる堆積シーケンスのうちの1つを使用して、前記少なくとも1つの電子ツールパスを生成する、及び、
    ii.各繰り返しに対して、ME工程の前記シミュレーションが、前記1つの堆積シーケンスに対応する活性化シーケンスを使用する、
    ・前記偏差が前記第1の所定の閾値を下回ることを確立すると、前記複数の相互に異なる堆積シーケンスから1つ選択して、好ましい堆積シーケンスを取得すること。
  6. 前記製造工程のシミュレーションを時間的に実行することは、以下を含む請求項3に記載の方法。
    ・ 前記少なくとも1つの工程パラメーターと、前記少なくとも1つの特性との間の関係を示す、少なくとも1つの係数を使用すること。
  7. 請求項6に記載の方法。
    ・ 前記少なくとも1つの係数は、時間依存性、異方性、および温度依存性のうちの少なくとも1つであること。
  8. 前記偏差に基づいて、前記メッシュモデルの前記各要素に対する前記少なくとも1つの特性に対する適合を決定することは、以下を含む請求項6または請求項7に記載の方法。
    ・ 前記メッシュモデルの前記各要素に対して、以下の1つを実行することにより、前記適合を決定すること。
    ・ 前記偏差を符号反転する、
    ・ 前記少なくとも1つの係数の符号反転することと、前記少なくとも1つの係数を逆転する、及び、
    ・ 前記適合を決定するために、前記活性化シーケンスを使用して前記ME工程の前記シミュレーションを逆順に実行するためのシミュレーション結果を記憶し、前記記憶されたシミュレーション結果を使用して、前記逆順のシミュレーションの結果として生じる前記偏差を前記適合に割り当てる。
  9. 記基準は、電子3Dモデルの3D寸法を含み、前記偏差は、電子3Dモデルの3D寸法に対するメッシュモデルの3D寸法の空間的変形を含み、及び、メッシュモデルの各要素に対する前記適合は、空間的補正を含み、前記制御命令の生成のために、前記適合を適用することは、以下を含む請求項8に記載の方法。
    ・ 前記空間的補正を前記少なくとも1つの電子ツールパスに適用して、前記少なくとも1つの空間的補正された電子ツールパスを得ること、
    ・ 前記少なくとも1つの空間的補正された電子ツールパスを含んだ、前記少なくとも1つの適合された制御命令を確立すること。
  10. 前記空間的補正を前記少なくとも1つの電子ツールパスに適用することは、以下を含む請求項9に記載の方法。
    ・ 前記少なくとも1つの電子ツールパスのそれぞれに前記MEシミュレーション結果を用いた座標変換を適用すること。
  11. 前記空間的補正を前記少なくとも1つの電子ツールパスに適用することは、以下を含む請求項9に記載の方法。
    ・ 前記MEシミュレーションの結果を使用して、座標変換を少なくとも1つの電子スライスのそれぞれに適用して、少なくとも1つの空間的補正された電子スライスを取得すること、
    ・ 前記少なくとも1つの空間的補正された電子スライスのそれぞれを使用して、少なくとも1つの電子ツールパスを決定すること(304)を実行すること。
  12. 前記制御命令の生成は、以下を含む請求項3から請求項11のいずれかに記載の方法。
    ・ 活性化および不活性化可能なオプションの電子ツールパスの少なくとも1つのグループを生成すること、及び、
    ME工程の前記シミュレーションを実行することは、以下を含む、
    ・ オプションの電子ツールパスの前記少なくとも1つのグループに対して、
    ・ 不活性化されたそれぞれのグループを取得するために、前記オプションの電子ツールパスの前記それぞれのグループを不活性化すること、
    ・ ME工程のシミュレーションを実行すること、
    ・ ME工程の前記シミュレーションの前記偏差が第2の所定の閾値よりも高いかどうかを確立すること、
    ・ 前記偏差が前記第2の所定の閾値よりも高いことを確立すると、前記不活性化されたそれぞれのグループを活性化すること。
  13. 前記ME工程のシミュレーションが、有限要素法を使用する熱機械シミュレーションを含む、請求項3から請求項12のいずれかに記載の方法。
  14. 前記製造工程は、ME工程に続く後処理工程をさらに含み、前記電子3Dモデルおよび前記製造工程の工程パラメーターに基づく前記制御命令の生成は、以下を含む請求項3から請求項13のいずれかに記載の方法。
    ・ 前記後処理工程のための後処理制御命令を生成すること、及び、
    ・ 時間的に前記製造工程のシミュレーションを実行することが、さらに、以下を含む、
    ・ MEシミュレーション結果と前記後処理制御命令を使用して、前記後処理工程のシミュレーションを実行すること。
  15. 前記後処理制御命令がアニーリング工程制御命令を含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記後処理工程のシミュレーションを実行することは、以下を含む請求項14または請求項15に記載の方法。
    ・ 複数の相互に異なる後処理命令のセットを確立すること、
    ・ 前記偏差が第3の所定の閾値を下回るまで繰り返すこと、
    i.各繰り返しに対して、前記複数の相互に異なる後処理命令のセットの1つのセットを使用して、後処理工程の前記シミュレーションを実行する、
    ・ 前記偏差が前記第3の所定の閾値を下回ることを確立すると、好ましい後処理命令のセットを取得するために、前記1つの後処理命令のそれぞれのセットを選択すること、
    ・ 前記好ましい後処理命令のセットを含む前記少なくとも1つの適合された制御命令を確立すること。
  17. 時間的に前記製造工程のシミュレーションを実行することは、以下を含む請求項1から請求項16のいずれかに記載の方法。
    ・ 前記少なくとも1つの特性の前記偏差が第4の所定の閾値以下になるまで、以下を実行する、
    i.前記シミュレーションからの前記適合された制御命令を使用して、少なくとも1回の反復サイクルにおける前記製造工程の前記シミュレーション、
    ii.前記反復サイクルから前記適合を前記制御命令に適用すること。
  18. 3次元(3D)オブジェクトの製造工程に含まれる材料押出(ME)工程ために適合させた制御命令を生成するためのシステムであって、以下を含むシステム。
    ・ メモリおよびプログラム命令を備えたプロセッサ、
    前記プロセッサは、
    ・ 請求項1から請求項17のいずれかに記載の方法のステップを実行するために配置される。
  19. 3D印刷材料押出(ME)工程を使用して3次元(3D)オブジェクトを製造するためのシステムであって、前記システムは、以下を含むシステム。
    ・ 3Dオブジェクトを作成するために、原材料を堆積させるための少なくとも1つのプリントヘッド、
    ・ 前記プリントヘッドに接続され、前記プリントヘッドを前記3Dオブジェクトに対して相対的に位置決めするように配置された、位置決めシステム、
    御命令を取得し、前記制御命令を使用して前記位置決めシステムを制御するように構成された制御装置、
    ・ 前記システムは、請求項18に記載の3Dオブジェクトの製造工程に含まれる材料押出(ME)工程のために適合された制御命令を生成するためのシステム、をさらに含むこと、
    ・ 前記制御装置が、前記適合された制御命令を生成するための前記システムから適合された制御命令を取得するように構成されること。
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