JP6645215B2 - 合金塊の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、熱間鍛造による丸棒状の合金塊の製造方法に関し、特に、時効硬化型の高合金鋼やNi基又はCo基の高合金のような熱間鍛造時の変形抵抗の比較的高い難加工合金からなる合金塊の製造方法に関する。
熱間鍛造による丸棒状の合金塊の製造方法では、該合金塊を加熱して所定の温度に低下するまでに鍛造加工を終了させ、又は、再加熱して鍛造加工を繰り返すことになる。鍛造加工の作業効率を考慮すれば、合金塊を再加熱せずに一度の加熱で所定量の鍛造加工を終了出来ることが望ましい。そこで合金塊の温度低下を抑制して加工時間を長く取れるようにする鍛造加工方法が提案されている。
例えば、特許文献1では、耐熱セラミック繊維質材料によって超耐熱合金等の合金塊(被加工材)を被覆して温度低下を抑制しながら熱間鍛造する鍛造加工方法が開示されている。まず、耐熱セラミック繊維質材料からなる保熱用シートを用意しこれで合金塊の外周面を覆う。更に保熱用シートをステンレス箔及びステンレスバンドで固定する。次にこれを加熱後、高速四面鍛造を行って1回の加熱で複数パスの鍛造加工を行っている。外周面を保熱用シートで覆わないときに比べて該シートの保熱効果によって合金塊の温度低下を緩やかにできて、同じ加熱でありながら所定温度に低下するまでの加工時間を長く取れるようになるから鍛造加工量を大きくできる。また、保熱用シートを故意に破損されやすく調整しておいて、加工周刃にこれを脱落させるだけで、仕上げ表面に支障を与えないように保熱用シートを取り外すことも出来る。
ところで、超耐熱合金のように比較的鍛造時の変形抵抗の高い高合金では、特許文献1でも述べられているように、鍛造加工中の温度低下によって割れを生じやすい。かかる難加工合金の鍛造加工中の温度低下による割れは、そもそも比較的変形抵抗の高い合金だけでなく、時効硬化型合金のように、一定の温度以下で析出相が出現し急激に変形抵抗を上昇させてしまうような合金においても生じやすい。このような合金の鍛造加工では、鍛造温度を常に所定の温度以上に厳密に制御する必要があるが、特許文献1のような保熱用シートを合金塊の周囲に巻き付けるだけの方法では、合金塊の変形への保熱用シートの追従性が十分でなく、鍛造加工中に合金塊との間に隙間を生じたり、脱落したりして、合金塊を安定して保熱できないこともあった。そこで、管体に合金塊をはめ込んでこれを鍛造するような合金塊の周囲に金属被覆による保熱用部材を与えて鍛造加工を行う方法が提案された。
例えば、特許文献2では、時効硬化型のNi基超耐熱合金の丸棒からなる合金塊を鋳型の内部に挿入しその内周面に接しないように底部に直立させて、保熱用金属溶湯をその隙間に注湯し、保熱用金属部材(被覆材)で合金塊を「鋳ぐるむ」方法が開示されている。鋳型から取り出された合金塊は保熱用金属部材ごと熱間鍛造されるのである。従来の管体に合金塊をはめ込む方法と比べて、保熱用金属部材と合金塊との間を良好に密着でき、しかも金属同士を溶融密着させているから両部材を追従性高く一体として鍛造できる。また、合金塊よりも変形抵抗の小さいステンレス鋼や耐熱鋼などを保熱用金属部材に用いる一方で、鍛造温度における保熱用金属部材と合金塊との変形抵抗の差を所定値以内に抑えて保熱用部材だけが加工されてしまうことを防止している。かかる方法によれば、合金塊の温度低下をより確実に抑制できて、安定的且つ効率的に熱間鍛造を行うことが可能になる。
特開2001−79633号公報 特開昭62−3842号公報
ところで、丸棒状の合金塊を再加熱することなく、一方向に連続的に鍛造することで均質な鍛造加工材を得られる。一方で、長手方向に熱勾配を生じやすいため、特に、長尺の合金塊になると、上記したような「鋳ぐるみ鍛造」などが考慮される。また、近年、熱間鍛造の対象となる難加工合金のさらなる性能向上とともに、安定して熱間鍛造を行える温度範囲が非常に狭くなる傾向にある。
本発明は、上記したような状況に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、鋳ぐるみ鍛造における保熱性を向上させてより長時間に亘る熱間鍛造を可能とし、所定の鍛造加工量をより少ない工程数で与え得る製造性に優れた合金塊の製造方法を提供することにある。
本発明による合金塊の製造方法は、熱間鍛造による丸棒状の合金塊の製造方法であって、丸棒状の一次合金塊の一端側を保持しながら柱状鋳型内部に宙吊りし、保熱用金属からなる溶湯を前記柱状鋳型に注湯し前記一次合金塊の全周囲に保熱用金属被覆を与え、前記柱状鋳型から取り出した後、端部を把持部として把持しながら熱間鍛造し、前記保熱用金属被覆を除去することを特徴とする。
かかる発明によれば、丸棒状の一次合金塊の全面、特に、把持具によって熱を奪われやすく温度低下の比較的速い把持部側にも保熱用金属被覆を与え得るから、一次合金塊をより長時間に亘り所定温度以上に保持できる。故に、加熱工程を繰り返さずとも一方向に連続的に鍛造できて、所定の鍛造加工量をより少ない工程数で与え得るのである。また、鍛造による複雑な多軸変形を生じる両端部にも保熱用金属被覆を密着性良く与えることが出来て長時間に亘る熱間鍛造によっても保熱用金属被覆が破損して、一次合金塊が外部に露出してしまうこともない。局所的な温度低下にも敏感なより高性能な難加工合金の熱間鍛造をも可能とするのである。
上記した発明において、前記柱状鋳型から取り出した後、前記把持部を前記保熱用金属被覆の部分を鍛伸して径を減じることで形成しこれをリング状ダイスの中心孔に挿入して据え込み鍛造により前記一次合金塊を軸方向に圧縮することを特徴としてもよい。かかる発明によれば、一次合金塊を軸方向に圧縮して径を増大させその後の熱間鍛造における鍛造比を高めるための軸方向の圧縮変形処理にあたって、一次合金塊の端部にある保熱用金属被覆の変形を抑制し、一次合金塊に十分な鍛造を与えるのである。
上記した発明において、前記一次合金塊は時効硬化型合金からなり、前記熱間鍛造を少なくとも850℃以上で行うことを特徴としてもよい。かかる発明によれば、時効硬化温度よりも高い温度に保持して一次合金塊の変形抵抗の上昇を抑制し、保熱用金属被覆だけが変形して破損して、一次合金塊が外部に露出してしまって局所的な温度低下を生じてしまうことを防止できる。つまり、鋳ぐるみ鍛造における保熱性を向上させてより高性能な難加工合金の熱間鍛造をも可能とするのである。
上記した発明において、前記保熱用金属はステンレス鋼からなることを特徴としてもよい。かかる発明によれば、熱間鍛造時の比較的高い温度においても保熱用金属被覆を破損させず、更に、その内部の一次合金塊に熱間鍛造の圧縮力を確実に伝達できる。また、比較的安価に保熱用金属被覆を与えることができる。
上記した発明において、前記保熱用金属被覆の外径を前記一次合金塊の外径の1.3倍以下とすることを特徴としてもよい。かかる発明によれば、保熱用金属被覆の内部の一次合金塊に熱間鍛造の圧縮力を確実に伝達できるのである。
本発明による1つの実施例における合金塊の製造方法のフロー図である。 保熱用金属被覆を形成した合金塊の断面図である。 熱間鍛造前の合金塊の断面図である。 据込みされる合金塊の断面図である。 熱間鍛造試験の結果である。 シミュレーションによる一次合金塊の最表層の温度変化を示すグラフである。
まず、本発明による1つの実施例である合金塊の製造方法について、図1に沿って図2乃至図4を参照しつつ説明する。
図1に示すように、まず、一次合金塊を作製する(S1)。一次合金塊の作製では、例えば、真空アーク再溶解法(VAR)によって丸棒状の一次合金塊を得る。ここで用いる合金としては、熱間鍛造時の変形抵抗の比較的大きい、いわゆる「難加工合金」とされる合金であってもよい。すなわち、熱間鍛造時に温度低下してしまうと変形抵抗が大きくなり、圧下が困難となって、また、割れやすくなってしまうような合金である。このような難加工合金においては、鍛造可能な温度範囲が狭く、超耐熱合金等のNi基合金、Ti基合金、Co基合金などが例として挙げられる。更に、時効硬化型合金のように、一定の温度以下で析出相が出現し急激に変形抵抗を上昇させるような合金も同様である。なお、本実施例は、熱間鍛造時の一次合金塊の温度低下を抑制して長時間に亘る熱間鍛造を可能にするためのものであり、一次合金塊に他の合金を用いることに何ら制限はない。
次に、一次合金塊の全周囲に保熱用金属被覆を形成する(S2)。図2を併せて参照すると、一次合金塊1はその一方の端部に固定された吊り下げ金属体2を介して治具5によって保持されて円柱状の内部空間を有する鋳型6内に宙吊りにされ、保熱用金属からなる溶湯をその周囲に注湯される。これを凝固させて、一次合金塊1の外周、下方及び上方の全周囲に保熱用金属被覆3が与えられる。つまり、一次合金塊1を保熱用金属被覆3により「鋳ぐるむ」のである。これにより、一次合金塊1に保熱用金属被覆3を密着性良く与え得る。特に、保熱用金属被覆3のうち、宙吊りにされた一次合金塊1の下方(bottom側)には、余肉3aが与えられる。なお、鋳型は角形(例えば、断面が四角形状、六角形状、八角形状)とすることもできる。
ここで、保熱用金属としては、例えば、熱間鍛造時に一次合金塊1に十分な圧下量を与え得る金属が好ましい。すなわち、熱間鍛造を行う温度域での変形抵抗が一次合金塊1よりも小さく、保熱用金属被覆3として表層側にあって一次合金塊1よりも低温となったときでも熱間鍛造の阻害とならず、一方で、一次合金塊1を十分に圧下させ得る程度には高い変形抵抗を有するものが好ましい。また、熱間鍛造時の加熱や冷却によって脆化の生じないような、熱的な取り扱いの容易な金属が好ましい。さらに、加熱時の焼減り(酸化皮膜の生成によるロス)の少ないもの、加えて比較的安価なものが好ましい。このような保熱用金属として、例えば、SUS304などのステンレス鋼が挙げられる。なお、上記した吊り下げ金属体2としても同様の材料が用いられる。
保熱用金属被覆3の凝固後、鋳型6から鍛造用合金塊10を取り出し、必要に応じて箸口を形成する(S3)。
詳細には、図3を併せて参照すると、余肉3aの部分を鍛造用合金塊10のbottom側端面より所定の距離だけ離間した位置で背切って、一次合金塊1のbottom側端面に対して軸方向に所定厚さの保熱用金属被覆3を残存させた上で、径を減じるように鍛伸して段付き形状とする。これにより、マニピュレータ等の熱間鍛造用の把持具での把持の容易な箸口4が形成される。ここで、箸口4は径を減じて得られるため、鍛伸によって強度を向上させることが好ましい。更に、端部はガス切断するなど、適宜、手入れを行うことも好ましい。なお、吊り下げ金属体2は一次合金塊1に固定されたままである。ここで、鍛造用合金塊10の直径が十分小さい場合など、把持具での把持を容易とする場合、箸口を形成せず、鋳型6から取り出したままの余肉3aの部分を把持部として使用することもできる。
次いで、必要に応じて、孔台据え込みを行う(S4)。すなわち、図4に示すように、箸口4をリング状ダイス20の中心孔21に挿入して変形を防止しつつ、鍛造用合金塊10を平板状の上金敷22を介してtop側からプレス23で押圧し、圧縮変形させるように据え込みを行うのである。このような据え込みは、一次合金塊1に必要とされる鍛造比を後述する熱間鍛造のみで与えることの出来る場合には省略される。
なお、一般に据え込みは箸口を形成する前に行うが、本実施例において箸口を形成する前に据え込みを行うと一次合金塊1に十分な圧縮変形量を与えられない場合がある。すなわち、熱間鍛造時の変形抵抗の小さな保熱用金属からなる余肉3aに一次合金塊1をめり込ませるようにして余肉3aを大きく変形させ、変形抵抗の大きな一次合金塊1の変形量が小さくなってしまうのである。そこで、上記したように、まず箸口4を形成して段付き形状としてから、かかる段部を用いた孔台据込みによって、リング状ダイス20と一次合金塊1との間の余肉3aを減じて、一次合金塊1に十分な変形量を与えるよう軸方向に圧縮変形処理するのである。
さらに、熱間鍛造を行う(S5)。熱間鍛造では、箸口4又は余肉3aを把持部としてマニピュレータ等の把持具で把持し、いわゆる片持ち支持として自由鍛造による鍛伸加工を行う。
熱間鍛造時において、空気より熱伝導性の高い把持具は、把持部から鍛造用合金塊10の熱を奪う。これに対し、一次合金塊1の全周囲、特にこの把持部に保熱用金属被覆3を与えたので、一次合金塊1の温度低下をより抑制できる。つまり、再加熱せずとも一次合金塊1の温度を長時間に亘って鍛造可能な温度範囲に保持でき、少ない加熱回数で所定の鍛造加工量を得ることができる。しかも片持ちの一方向鍛造によれば、両端を交互に把持する振り替え作業を省略できるから、作業時間を短くできる。また、把持部を箸口4とすることで、ハンドリングを容易にして作業時間を短縮し得る。
ところで、一般に、箸口などの把持部は押し湯を用いるなどして鋼塊のtop側で形成されることが多いが、上記したように本実施例においては鍛造用合金塊10のbottom側に設けられる。一次合金塊1を鋳型6内に宙吊りにしたときのbottom側に設けた空間で把持部となる余肉3aに必要な寸法を確保でき、これによって一次合金塊1の把持部側の端部の温度低下を抑制するために必要な形状の把持部を形成できるのである。箸口4を形成する際に、一次合金塊1のbottom側端部に対して軸方向に所定厚さの保熱用金属被覆3を残存させるよう背切ることができるのもこのためである。なお、把持部とするための余肉をtop側に形成させることもできるが、寸法の制御の比較的容易なbottom側に形成させることが好ましい。
なお、一次合金塊1のtop側の端面も保熱用金属被覆3によって被覆され、熱間鍛造の作業中に保熱される。丸棒状の鍛造用合金塊10の端部は中央部より温度低下し易いので、保熱用金属被覆3の外周側より端面側の肉厚寸法を大きくすることが好ましい。
最後に、保熱用金属被覆3を機械加工等により除去し(S6)、一次合金塊1の鍛造体を得る。
以上のように、本実施例によれば、全周囲に保熱用金属被覆3を与え、特に温度低下の比較的速い把持部に保熱用金属被覆3を与えて熱間鍛造中の一次合金塊1の温度低下を抑制できる。つまり、鋳ぐるみ鍛造における保熱性を向上させて一次合金塊1の温度低下を抑制して再加熱せずとも長時間に亘る熱間鍛造を可能にし、少ない工程数で所定の鍛造加工量を与えることができる。
さらに、鍛造による複雑な多軸変形を生じる一次合金塊1の両端部にも保熱用金属被覆3を密着性良く与えることが出来て、長時間に亘る熱間鍛造によって鍛造加工量が大きくなっても保熱用金属被覆3の破損を防止して、一次合金塊1の外部への露出も防止できる。そのため、局所的な温度低下にも敏感なより高性能な難加工合金においても、上記と同様に熱間鍛造することができる。
なお、鍛造用合金塊10において、保熱用金属被覆3の厚さに適正な範囲がある。再び図3を参照すると、鍛造用合金塊10の直径D1から一次合金塊1の直径D2を減じて2で除した値を保熱用金属被覆3の厚さTとする。保熱用金属被覆3の表面から熱を大気中へ散逸させると鍛造用合金塊10は表面近傍から温度を低下させる。ここで、厚さTが小さいと、一次合金塊1の最表層の温度低下を速くして、鍛造可能な温度範囲に保持できる時間を短くしてしまう。他方、厚さTが大きいと、一次合金塊1と保熱用金属被覆3との変形抵抗の差などにより、保熱用金属被覆3が大きく変形してその表面に割れを発生しやすくなり、割れた部分から保熱用金属被覆3の破損を生じて一次合金塊1の局所的な温度低下を生じてしまう。
そこで、保熱用金属被覆3の外径、すなわち鍛造用合金塊10の直径D1と、一次合金塊1の直径D2との関係について調査した。なお、一次合金塊1として時効硬化型のNi基合金を用い、保熱用金属被覆3としてステンレス鋼(SUS304)を用いた。
図5に示すように、直径D1及び直径D2の複数の組み合わせについて、上記した方法により鍛造用合金塊10を得て3ヒート(加熱回数3回)での熱間鍛造を行い、保熱用金属被覆3の割れの発生の有無について評価し、記録した。すなわち、保熱用金属被覆3に外観で割れの発生がなければ良好として「○」を記録し、割れが発生すれば不良として「×」を記録した。なお、熱間鍛造においては、加熱温度を1100〜1150℃としている。
D1/D2を1.2又は1.3とした試験1〜3において割れは発生しなかった。一方、D1/D2をそれぞれ1.5及び1.4とした試験4及び5では保熱用金属被覆3の割れが観察された。つまり、保熱用金属被覆3に割れを発生させづらいD1/D2は1.3以下である。
なお、図6では、D1/D2を、1.1、1.2、1.3及び1.4のそれぞれとしたときの一次合金塊1の最表層の温度低下をシミュレーションした結果をそれぞれ曲線a、b、c及びdで示した。同シミュレーションにおいて、加熱温度を1120℃とし直径D1を20インチ(約500mm)とした。このとき、加熱炉から取り出してからの1ヒートで行う鍛造作業に必要な時間は搬送時間を含めて約10分間である。この10分間の間、鍛造可能な温度である1050℃以上を保持できるのは、D1/D2を1.2以上としたb〜dであることが判る。
以上の結果に基づくと、保熱用金属被覆3の割れを防止する観点からD1/D2を1.3以下とすることが好ましく、一次合金塊1の温度低下を抑制する観点からD1/D2を1.2以上とすることが好ましい。
ここまで本発明による代表的実施例について説明したが、本発明は必ずしもこれらに限定されるものではない。当業者であれば、添付した特許請求の範囲を逸脱することなく、種々の代替実施例を見出すことができるであろう。
1 一次合金塊
3 保熱用金属被覆
4 箸口
10 鍛造用合金塊

Claims (5)

  1. 熱間鍛造による丸棒状の合金塊の製造方法であって、
    丸棒状の一次合金塊の一端側を保持しながら柱状鋳型内部に宙吊りし、保熱用金属からなる溶湯を前記柱状鋳型に注湯し前記一次合金塊の全周囲に保熱用金属被覆を与え、前記柱状鋳型から取り出した後、端部の前記保熱用金属被覆を与えられた被覆部分を把持部として片持ち支持しながら熱間で一方向鍛造した後に、前記保熱用金属被覆を除去することを特徴とする合金塊の製造方法。
  2. 前記柱状鋳型から取り出した後、前記被覆部分を鍛伸して径を減じて箸口を形成し、前記箸口をリング状ダイスの中心孔に挿入して据え込み鍛造により前記一次合金塊を軸方向に圧縮することを特徴とする請求項1記載の合金塊の製造方法。
  3. 前記一次合金塊は時効硬化型合金からなり、前記熱間鍛造を少なくとも850℃以上で行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の合金塊の製造方法。
  4. 前記保熱用金属はステンレス鋼からなることを特徴とする請求項3記載の合金塊の製造方法。
  5. 前記保熱用金属被覆の外径を前記一次合金塊の外径の1.3倍以下とすることを特徴とする請求項4記載の合金塊の製造方法。
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