JP6644467B2 - 清掃用具 - Google Patents

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本発明は、把手を備えるロッドに接続される板状の清掃ヘッドを備える清掃用具に関し、特に、床面のみならず、床面に近い壁面等の清掃にも適合させようとするものである。
従来、家庭やオフィスなどでフローリングや畳などの床面を清掃するための清掃用具として、把手を備えるロッドに接続される板状の清掃ヘッドを備えるものが知られている。
このような清掃用具は、例えば特許文献1に記載されるように、清掃ヘッドの底面に巻付けられた清掃シートの一端部及び他端部をそれぞれ清掃ヘッドの上面に着脱できるようになっている。そして、清掃シートを巻き付けた清掃ヘッドの底面を床面に押しつけつつ滑らせて清掃するようになっている。
実用新案登録第2507300号公報
しかしながら、特許文献1に記載されるような従来の清掃用具は、床面の清掃には適しているが、床面に近い壁面等を清掃するには使い難いところがあった。すなわち、このような壁面等も清掃したい場合には、床面の清掃とは別個に、このような壁面等に対しても清掃ヘッドの底面を押しつけて清掃する必要があった。
本発明は、前記の現状に鑑み開発されたもので、床面のみならず、床面に近い壁面等の清掃にも適した清掃用具を提供することを目的とする。
すなわち、本発明の要旨構成は以下のとおりである。
1.把手を備えるロッドに接続される清掃ヘッドを備える清掃用具において、
前記清掃ヘッドは、前記ロッドに接続される板状の清掃ヘッド本体と、前記清掃ヘッド本体の外周縁部に軸支され、前記清掃ヘッド本体の上面の一部を覆う格納位置から回動可能な回動板とを備え、
前記清掃ヘッド本体の上面には、第1の装着部が設けられ、
前記回動板の前記格納位置での上面には、第2の装着部が設けられ、
前記清掃ヘッド本体の底面に巻付けられた清掃シートの一端部を前記第1の装着部に着脱可能である一方、他端部を前記第2の装着部に着脱可能であり、
前記回動板は、該回動板による清掃のために前記格納位置から該回動板と前記清掃ヘッド本体のなす角度が90〜150°となる最大回転位置まで付勢力によって回動可能であることを特徴とする清掃用具。
.前記回動板と前記清掃ヘッド本体との間には、前記回動板を前記格納位置に保持する保持状態と、前記保持を解除する解除状態とを切替え可能なストッパが設けられている、前記の清掃用具。
本発明によれば、清掃ヘッド本体の底面に清掃シートを巻付け、清掃シートの一端部を第1の装着部に装着する一方、他端部を第2の装着部に装着することで、回動板を格納位置に回動させた状態では、清掃ヘッド本体の底面によって清掃シートを床面に押しつけつつ滑らせて床面を清掃することができる。また、この状態から回動板を回動させれば、清掃ヘッド本体の底面によって清掃シートを床面に押しつけつつ滑らせて床面を清掃できるだけでなく、回動板によって清掃シートを前記壁面等に押しつけつつ滑らせて前記壁面等を清掃することもできる。
したがって、本発明によれば、床面のみならず、床面に近い壁面等の清掃にも適した清掃用具を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る清掃用具の清掃ヘッドの上面図であり、回動板を格納位置に回動させた状態を示す。 図1に示す清掃ヘッドを回動板の回動軸に沿って見た側面図であり、回動板を格納位置に回動させた状態を実線で示し、回動板を起立位置まで回動させた状態を二点鎖線で示す。 図1に示す清掃ヘッドを回動板の回動軸側から見た側面図であり、回動板を格納位置に回動させた状態を実線で示し、回動板を起立位置まで回動させた状態を二点鎖線で示す。 図1に示す清掃用具を用いて床面及び床面に近い壁面等を清掃する様子を示す一部側面図である。
以下、図1〜図4を参照して、本発明の一実施形態に係る清掃用具について詳細に例示説明する。
図1〜図3に示すように、本実施形態に係る清掃用具1は、家庭やオフィスなどでフローリングや畳、カーペットなどの床面、及び床面に近い壁面等を清掃するために用いられるものであり、把手を備えるロッドの先端部に自在継手を介して接続される清掃ヘッド2を備えている。なお、本実施形態では、清掃用具1は、自在継手を有するタイプのものとして構成されているが、このような構成に代えて、例えば、把手を備えるロッドの先端部に直接、清掃ヘッド2が固定されたハンディタイプとして構成することも可能である。
清掃ヘッド2は、前記ロッドの先端部に自在継手を介して接続される板状の清掃ヘッド本体3を備えている。また、清掃ヘッド2は、清掃ヘッド本体3の外周縁部に軸支され、清掃ヘッド本体3の上面の一部を覆う格納位置から回動可能な回動板4を備えている。
本例では、回動板4は、清掃ヘッド本体3から起立する起立位置まで回動可能になっている。ここに、起立位置とは、回動板4と清掃ヘッド本体3のなす角度が100°程度となる位置を意味する。
清掃ヘッド本体3は、本例では、清掃ヘッド本体3の上面を形成する保持板5と、清掃ヘッド本体3の底面を形成する底板6とを備えている。保持板5は例えばABS樹脂などの剛性材料からなり、底板6は例えばウレタンゴムなどの柔軟な弾性材料からなっている。保持板5及び底板6は、インサート成形により一体に形成することが好ましいが、別体に形成して接着又は嵌合により一体化してもよい。保持板5の上面には、前記した自在継手が接続される軸受け部5aが形成されている。
清掃ヘッド本体3は、上面視において、本例では2つの直線状の端縁と外周側に凸となる2つの円弧状の端縁とからなる略長方形状をなしており、前記2つの直線状の端縁が長辺側に位置している。なお、この略長方形状をなす清掃ヘッド本体3の四隅部は、弾性材料からなっている(本例では、弾性材料からなる底板6の四隅部で構成されている)ため、清掃ヘッド本体3を前記壁面等にぶつけた場合でも、前記壁面等を傷つけにくくすることができる。回動板4は、格納位置において、上面視長方形状をなしており、保持板5に形成された凹部内に収容されている。また、回動板4は、回動軸4aを介して保持板5に軸支されており、回動軸4aの回動軸線Oは、清掃ヘッド本体3の前記した2つの直線状の端縁のうちの一方に沿って延在している。
清掃ヘッド本体3の上面には、清掃シートSを着脱可能な第1の装着部7が設けられている。本例では、第1の装着部7は、上面視において回動板4の回動軸線Oの反対側に位置する2つの角部に設けられた2つの装着部材8の天面部8aとして構成されている。装着部材8は、天面部8aから垂下する周壁部を備えており、該周壁部を清掃ヘッド本体3に設けられた凹部又は貫通孔に嵌め込むことで、清掃ヘッド本体3に取り付けられている。装着部材8は、柔軟な弾性材料からなっており、天面部8aに形成されたスリット9に清掃シートSを押し込むことで、清掃シートSを清掃ヘッド本体3に装着できるようになっている。なお、清掃シートSは、例えば不織布などによって構成することができる。
また、回動板4の格納位置での上面には、清掃シートSを着脱可能な第2の装着部10が設けられている。本例では、第2の装着部10は、上面視において回動板4の回動軸線O側に位置する2つの角部に設けられた2つの装着部材11の天面部11aとして構成されている。
装着部材11は、前述した装着部材8の場合と同様に、天面部11aから垂下する周壁部を備えており、該周壁部を回動板4に設けられた貫通孔に嵌め込むことで、回動板4に取り付けられている。装着部材11は、やはり前述した装着部材8の場合と同様に、柔軟な弾性材料からなっており、天面部11aに形成されたスリット12に清掃シートSを押し込むことで、清掃シートSを回動板4に装着できるようになっている。なお、清掃ヘッド本体3には、スリット12に押し込まれた清掃シートSとの干渉を避けるために、装着部材11に対応する位置に凹部又は貫通孔を設けてもよい。
このように、清掃用具1は、清掃ヘッド本体3の底面に巻付けられた清掃シートSの一端部Saを第1の装着部7に着脱可能である一方、他端部Sbを第2の装着部10に着脱可能になっている。
また、回動板4には、該回動板4を格納位置から回動させる付勢力を付与することが好ましい。このような付勢力は、例えば、図2に示したように、鋏形ばね13を回動軸4aに取り付けることで付与することができる。
さらに、回動板4と清掃ヘッド本体3との間には、回動板4を格納位置に保持する保持状態と、前記保持を解除する解除状態とを切替え可能なストッパ14(図1参照)を設けることが好ましい。なお、ストッパ14は、図1に示したようなスライドタイプに限られず、例えば回動タイプとしてもよい。
かかる構成になる本実施形態に係る清掃用具1によれば、清掃ヘッド本体3の底面に清掃シートSを巻付け、清掃シートSの一端部Saを第1の装着部7に装着する一方、他端部Sbを第2の装着部10に装着することで、回動板4を格納位置に回動させた状態では、清掃ヘッド本体3の底面によって清掃シートSを床面に押しつけつつ滑らせて床面を清掃することができる。
また、本例では、回動板4を清掃ヘッド本体3から起立する起立位置まで回動可能に構成しているため、起立位置まで回動させた回動板4をそのまま前記壁面等に向かって押しつければ、図4に示すように、清掃ヘッド本体3の底面によって清掃シートSを床面に押しつけつつ滑らせて床面を清掃できるだけでなく、回動板4によって清掃シートSを前記壁面等に押しつけつつ滑らせて前記壁面等を清掃する(すなわち、前記壁面等に付着した埃等を拭き取る)こともできる。
ここに、回動板4は、回動板4と清掃ヘッド本体3のなす角度が好ましくは90〜150°、より好ましくは90〜120°となる位置まで回動可能に構成することができ、このような角度まで回動可能に構成することで、回動板4を垂直な壁面に押し当てたときに回動板4をスムーズに立ち上がらせることができる。
また、回動板4を、起立位置の手前の位置まで回動可能に構成した場合には、床面に対して鋭角をなす壁面等に回動板4をスムーズに追従させて拭けるようにすることができる。また、回動板4を、起立位置を超え、且つ、回動板4と清掃ヘッド本体3とのなす角度が180°未満となる位置まで回動可能に構成した場合には、床面に対して鈍角をなす壁面等に回動板4をスムーズに追従させて拭けるようにすることができる。さらに、回動板4を、回動板4と清掃ヘッド本体3とのなす角度が180°以上となる位置まで回動可能に構成した場合には、床面を、清掃ヘッド本体3の底面のみならず、回動板4によっても清掃することが可能となり、広い床面を清掃し易くすることができる。また、清掃用具1には、使用者の操作に応じて回動板4の最大回転位置を調整可能にする可変機構を設けることもできる。このような可変機構を設けた場合には、清掃対象面に応じて最適な最大回転角度を選択することが可能となる。
また、回動板4に、該回動板4を格納位置から回動させる付勢力を付与するように構成した場合には、前記壁面等の清掃時に、より確実に、回動板4を前記壁面等に向かって押しつけることが可能となる。また、この場合、前記付勢力は、回動板4を前記壁面等に向かって押しつけたときに適度に押し戻されて前記壁面等を傷つけない程度の大きさに設定することが好ましい。
さらに、図1に示したように、回動板4と清掃ヘッド本体3との間に、回動板4を格納位置に保持する保持状態と、前記保持を解除する解除状態とを切替え可能なストッパ14を設けた場合には、回動板4の不使用時に、回動板4の格納状態をストッパ14によって確実に保持することが可能となる。
また、本例では、把手を備えるロッドの先端部と清掃ヘッド2との接続部(より具体的には軸受け部5a)が清掃ヘッド2の中央から、回動板4の回動軸線Oの対向側に寄せて配置されている。したがって、回動板4の面積をより大きく設定し、回動板4を立ち上げたときの立ち上げ幅を拡大することができるため、前記壁等の清掃領域を拡大することが可能となる。また、本例では、第2の装着部10とは、回動板4が格納位置にあるときに第1の装着部7に対して清掃ヘッド2の中央を挟んで対称となる位置に配置する場合よりも、清掃ヘッド2の中央側に寄せて配置されている。したがって、回動板4を立ち上げたときにより高い位置で清掃シートSを保持することができるため、前記壁等の清掃領域を拡大することができる。
前述したところは本発明の一実施形態を示したにすぎず、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。例えば、前述した実施形態では第1の装着部7は2箇所に設けられているが、必ずしも2箇所に限られず、1箇所或いは3箇所以上に設けてもよい。また、第2の装着部10についても、第1の装着部7の場合と同様に、1箇所或いは3箇所以上に設けてもよい。さらに、第1の装着部7及び第2の装着部10は、前述した実施形態では、柔軟な弾性材料からなる装着部材8,11のスリット9,12を備える天面部8a,11aによって構成したが、必ずしもこのような構成に限られない。すなわち、例えば、ヒンジを介して回動し、清掃シートSを挟み込んで固定できる固定具などを第1の装着部7及び第2の装着部10のうちの少なくとも一方として清掃ヘッド2に設けてもよい。
また、前述した実施形態では、回動板4の回動軸4aは保持板5に側方から嵌め込まれているが、回動板4を清掃ヘッド本体3に軸支するための回動軸の構成はこのような構成に限られない。例えば、保持板5に上方に開口するC字状の軸受け部を形成し、該軸受け部に上方から回動板4の回動軸4aを嵌め込む構成としてもよいし、その他の構成を採用してもよい。
1 清掃用具
2 清掃ヘッド
3 清掃ヘッド本体
4 回動板
4a 回動軸
5 保持板
5a 軸受け部
6 底板
7 第1の装着部
8 装着部材
8a 天面部
9 スリット
10 第2の装着部
11 装着部材
11a 天面部
12 スリット
13 鋏形ばね
14 ストッパ
O 回動軸線
S 清掃シート
Sa 清掃シートの一端部
Sb 清掃シートの他端部

Claims (2)

  1. 把手を備えるロッドに接続される清掃ヘッドを備える清掃用具において、
    前記清掃ヘッドは、前記ロッドに接続される板状の清掃ヘッド本体と、前記清掃ヘッド本体の外周縁部に軸支され、前記清掃ヘッド本体の上面の一部を覆う格納位置から回動可能な回動板とを備え、
    前記清掃ヘッド本体の上面には、第1の装着部が設けられ、
    前記回動板の前記格納位置での上面には、第2の装着部が設けられ、
    前記清掃ヘッド本体の底面に巻付けられた清掃シートの一端部を前記第1の装着部に着脱可能である一方、他端部を前記第2の装着部に着脱可能であり、
    前記回動板は、該回動板による清掃のために前記格納位置から該回動板と前記清掃ヘッド本体のなす角度が90〜150°となる最大回転位置まで付勢力によって回動可能であることを特徴とする清掃用具。
  2. 前記回動板と前記清掃ヘッド本体との間には、前記回動板を前記格納位置に保持する保持状態と、前記保持を解除する解除状態とを切替え可能なストッパが設けられている、請求項1に記載の清掃用具。
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