JP6644050B2 - コーナー用ケーブルトラフ - Google Patents
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Description
既製品で曲がった形体のケーブルトラフもあるが、敷設経路によってはその曲率と合わないために使い難いことがある。その場合、長尺なケーブルトラフを短く切断した複数のトラフ片を曲がった経路に沿わして並べ、各トラフ片の間をモルタルなどで間詰めする施工を行うことがある。
第1底板と一対の第1側板を備え、前記第1側板の外面の両側に外方に突出した横凸部が形成されてなる雄型連結部を有する雄型トラフ本体と、
第2底板と一対の第2側板を備え、前記第2側板の内面の両側に前記横凸部が嵌入する横溝部が形成されてなる雌型連結部を有する雌型トラフ本体とが、前記雄型連結部と前記雌型連結部を繋いで交互に連結されているコーナー用ケーブルトラフであって、
一方の第1側板が前記第2側板に対し斜め向きで前記雌型トラフ本体の内側に移動した際、相対的に移動する他方の第1側板の前記横凸部は、嵌入している前記横溝部に移動を規制され、
他方の第1側板が前記第2側板に対し斜め向きで前記雌型トラフ本体の内側に移動した際、相対的に移動する一方の第1側板の前記横凸部は、嵌入している前記横溝部に移動を規制されるようになっており、
前記雄型トラフ本体と前記雌型トラフ本体の互いの向きが切り替え可能に連結されているとともに、
前記一対の第1側板に跨るように前記雄型トラフ本体に被せられる第1蓋体と、前記一対の第2側板に跨るように前記雌型トラフ本体に被せられる第2蓋体と、を備え、
前記第1底板の下面の両側には下方に突出した底凸部が形成され、前記第2底板の上面には前記底凸部が嵌入する底溝部が形成されており、
前記第1蓋体の上面の両側には上方に突出した蓋凸部が形成され、前記第2蓋体の下面には前記蓋凸部が嵌入する蓋溝部が形成されており、
前記底凸部は前記底溝部内で移動できる状態に嵌入しており、前記蓋凸部は前記蓋溝部内で移動できる状態に嵌入しているようにした。
このように、両側に雄型連結部を有する雄型トラフ本体と、両側に雌型連結部を有する雌型トラフ本体が、その雄型連結部と雌型連結部を繋いで交互に連結されているコーナー用ケーブルトラフは、雄型トラフ本体と雌型トラフ本体の連結箇所で互いの向きを切り替えて、コーナー用ケーブルトラフを曲げることができる。
このようなコーナー用ケーブルトラフであれば、敷設する経路に曲がっている箇所があっても、そのカーブの曲がり具合に応じてコーナー用ケーブルトラフを曲げて容易に敷設することができる。
また、雄型トラフ本体に第1蓋体を被せた構成の雄型トラフと、雌型トラフ本体に第2蓋体を被せた構成の雌型トラフとの連結体において、底凸部は底溝部内で移動できる状態に嵌入しており、蓋凸部は蓋溝部内で移動できる状態に嵌入しているので、雄型トラフ本体と雌型トラフ本体が互いの向きを切り替えることを妨げないようになっている。
このように、雄型トラフ本体に被せる第1蓋体と、雌型トラフ本体に被せる第2蓋体を備えた構成のコーナー用ケーブルトラフも曲げることができる。
前記第2蓋体を、前記雌型トラフ本体に固定する蓋固定部材を備えるようにした。
つまり、第2蓋体を雌型トラフ本体に固定するための蓋固定部材によって、第2蓋体と第1蓋体がそれぞれ雌型トラフ本体と雄型トラフ本体から外れないように固定することができる。
雄型トラフ本体13と第1蓋体15は、樹脂材料からなる部材であり、例えば再生プラスチックが含まれている樹脂材料が使用されている。
雄型トラフ本体13における第1側板12の外面の両側には外方に突出した横凸部12aが形成されている。
この雄型トラフ本体13において、底凸部11aと横凸部12aが形成されている部分を含む略U形の両側の縁の近傍がそれぞれ雄型連結部13a,13aとして機能する。
また、第1側板12の上面には、第1蓋体15を位置合わせするための突起部12bが形成されている。
また、第1蓋体15の長手方向の両端の中央側には、雄型トラフ本体13(第1側板12)の突起部12bが係合する係合溝15bが形成されている。
この第1蓋体15と雄型トラフ本体13を一体にするように、第1蓋体15を雄型トラフ本体13に被せて雄型トラフ10が組み立てられる。
雌型トラフ本体23と第2蓋体25は、樹脂材料からなる部材であり、例えば再生プラスチックが含まれている樹脂材料が使用されている。
蓋固定部材26は、ステンレスなどの金属板を折曲加工してなる部材である。
雌型トラフ本体23における第2側板22の内面の両側には雄型トラフ本体13の横凸部12aが嵌入する横溝部22aが形成されている。
この雌型トラフ本体23において、底溝部21aの端部と横溝部22aが形成されている部分を含む略U形の両側の縁の近傍がそれぞれ雌型連結部23a,23aとして機能する。
また、第2側板22の上面には、第2蓋体25を位置合わせするための係合溝22bが形成されている。
また、第2側板22の外面上部には、蓋固定部材26の係合端部26aの取り付け位置となる被係合部22cが形成されている。
また、第2蓋体15の長手方向の両端の下面には、雌型トラフ本体23(第2側板22)の係合溝22bに係合する突起部25bが形成されている。
また、第2蓋体25の上面には蓋固定部材26の取り付け箇所となる長溝25cが形成されている。
この第2蓋体25と雌型トラフ本体23を一体にするように、第2蓋体25を雌型トラフ本体23に被せて雌型トラフ20が組み立てられる。
そして、雌型トラフ本体23の第2底板21に雄型トラフ本体13の第1底板11が達すると、雌型トラフ本体23の底溝部21aに雄型トラフ本体13の底凸部11aが嵌入する。
こうして、雌型連結部23aと雄型連結部13aを重ね合わせるように繋いで、雌型トラフ本体23と雄型トラフ本体13が連結する。
このような雌型トラフ本体23と雄型トラフ本体13の組み付けを繰り返し、所望する数の雌型トラフ本体23と雄型トラフ本体13を交互に連結する。
そして、全ての雄型トラフ本体13に第1蓋体15を被せた後、雌型トラフ本体23に第2蓋体25を被せて雌型トラフ20を組み立てる。この第2蓋体25を雌型トラフ本体23に被せた際に、第2蓋体25の蓋溝部25aに第1蓋体15の蓋凸部15aが嵌入する。
なお、雄型トラフ10の雄型連結部13a(底凸部11a、横凸部12a)は、雌型トラフ20の雌型連結部23a(底溝部21a、横溝部22a)に嵌入し、雄型トラフ10の第1蓋体15の蓋凸部15aは、雌型トラフ20の第2蓋体25の蓋溝部25aに嵌入している状態であり、雄型トラフ本体13に被せられている第1蓋体15は、雌型トラフ本体23に被せられている第2蓋体25によって押さえられた状態になっている。
ここで蓋固定部材26を用いて第2蓋体25を雌型トラフ本体23に固定したことによって、第1蓋体15が雄型トラフ本体13から外れないように固定された状態になっている。つまり、蓋固定部材26によって、第2蓋体25と第1蓋体15をそれぞれ雌型トラフ本体23と雄型トラフ本体13に固定することができるようになっている。
なお、雄型トラフ10と雌型トラフ20とが連結された状態で、雄型トラフ本体13の横凸部12aは雌型トラフ本体23の横溝部22a内で移動できる状態に嵌入するように設計されている。
同様に、雄型トラフ本体13の底凸部11aは雌型トラフ本体23の底溝部21a内で移動できる状態に嵌入するように設計されており、第1蓋体15の蓋凸部15aは第2蓋体25の蓋溝部25a内で移動できる状態に嵌入するように設計されている。
このように、横凸部12aと横溝部22a、底凸部11aと底溝部21a、蓋凸部15aと蓋溝部25aが、それぞれ互いに移動できる状態で嵌入していることによって、雄型トラフ10と雌型トラフ20は連結された状態を維持しつつ、互いの向きを切り替えることが可能になり、コーナー用ケーブルトラフ100が曲がった形体に変形することが可能になっている。
図4A、図4B、図4C、図4Dでは、雌型トラフ20と雄型トラフ10の連結構造の説明を簡略化するため、雌型トラフ本体23と雄型トラフ本体13の上面図を用いている。
なお、第1蓋体15の蓋凸部15aは、雄型トラフ本体13の底凸部11aと挙動が一致し、第2蓋体25の蓋溝部25aは、雌型トラフ本体23の底溝部21aと挙動が一致するので、それぞれ対応させて説明する。
なお、雄型トラフ本体13の上面図においては底凸部11aを透視した状態で示している(以下、図4B、図4C、図4Dも同様)。
このとき、図中右側の底凸部11aは底溝部21aの中央側へ移動し、図中左側の底凸部11aは底溝部21aの端部に接触している。また、図示はしないが、右側の蓋凸部15aは蓋溝部25aの中央側へ移動し、左側の蓋凸部15aは蓋溝部25aの端部に接触している。
このように、雌型トラフ20(雌型トラフ本体23)と雄型トラフ10(雄型トラフ本体13)は連結された状態を維持しつつ、互いの向きを切り替えることが可能になっている。
例えば、図5に示すように、一直線状の経路では長尺なケーブルトラフ50を長さ方向に連結して敷設し、曲がっている経路にコーナー用ケーブルトラフ100を設置し、そのコーナー用ケーブルトラフ100の両端にケーブルトラフ50を連結するようにすればよい。
また、コーナー用ケーブルトラフ100を構成する雌型トラフ20と雄型トラフ10の数が同じであっても、雌型トラフ20と雄型トラフ10の向き(角度)を調整することでコーナー用ケーブルトラフ100の曲げ角度を調整することができる。例えば、雌型トラフ20と雄型トラフ10のなす角度を小さくすればコーナー用ケーブルトラフ100の曲げ角度は小さくなり、雌型トラフ20と雄型トラフ10のなす角度を大きくすればコーナー用ケーブルトラフ100の曲げ角度は大きくなる。
そして、第1底板11が第2底板21に対し斜め向きで雌型トラフ本体23の内側に移動した際、相対的に移動する第1蓋体15の蓋凸部15aは、嵌入している蓋溝部25aに移動を規制され、第1蓋体15が第2蓋体25に対し斜め向きで雌型トラフ本体23の内側に移動した際、相対的に移動する第1底板11の底凸部11aは、嵌入している底溝部21aに移動を規制されるようになっていることで、コーナー用ケーブルトラフ100はケーブルトラフの敷設方向の上下に曲げることができる。
なお、コーナー用ケーブルトラフ100が敷設方向の上下に曲がる際、横溝部22aに嵌入している横凸部12aは、横凸部12aの上端や下端が横溝部22aに接触し、その移動が規制されるようになっている。
これに対し、一端部に雄型連結部70aを有し、他端部に雌型連結部70bを有しているケーブルトラフ70を形成し、その雄型連結部70aと雌型連結部70bとを連結してなるケーブルトラフ70の連結体を組み立て、本実施形態のコーナー用ケーブルトラフ100との比較を行った。
なお、ケーブルトラフ70における雄型連結部70aと雌型連結部70bの間の領域がトラフ本体70cになっている。
そして、雌型連結部70bに雄型連結部70aを差し込む要領で4つのケーブルトラフ70を連結して、図6Bに示すケーブルトラフ70の連結体を形成したところ、この連結体の曲げ角度はコーナー用ケーブルトラフ100よりも小さかった。
図7Aに示すように、ケーブルトラフ80は、一端部に連結凸部81が形成されている雄型連結部80aを有し、他端部に連結凹部82が形成されている雌型連結部80bを有しており、雄型連結部80aと雌型連結部80bの間の領域がトラフ本体80cになっている。
このケーブルトラフ80は、ケーブルトラフ70のトラフ本体70cと同じサイズのトラフ本体80cを有しており、雄型連結部80a側の端部から雌型連結部80b側の端部までの寸法(全長)をケーブルトラフ70よりも長くしたものである。つまり、ケーブルトラフ80は、雄型連結部80aと雌型連結部80bとを連結した際、連結凸部81は連結凹部82に移動を規制されるものの、連結凹部82内で連結凸部81が移動できる範囲がケーブルトラフ70よりも大きくなるように設計したものである。
これに対し、両側に雄型連結部13aを有する雄型トラフ10と、両側に雌型連結部23aを有する雌型トラフ20を交互に連結してなるコーナー用ケーブルトラフ100は、曲がった形体に変形してもその内部空間を狭めてしまうことはなく、比較的大きな曲げ角度で曲がることが可能になっている。
11 第1底板
11a 底凸部
12 第1側板
12a 横凸部
12b 突起部
13 雄型トラフ本体
13a 雄型連結部
15 第1蓋体
15a 蓋凸部
15b 係合溝
20 雌型トラフ
21 第2底板
21a 底溝部
22 第2側板
22a 横溝部
22b 係合溝
22c 被係合部
23 雌型トラフ本体
23a 雌型連結部
25 第2蓋体
25a 蓋溝部
25b 突起部
25c 長溝
26 蓋固定部材
26a 係合端部
100 コーナー用ケーブルトラフ
Claims (2)
- 第1底板と一対の第1側板を備え、前記第1側板の外面の両側に外方に突出した横凸部が形成されてなる雄型連結部を有する雄型トラフ本体と、
第2底板と一対の第2側板を備え、前記第2側板の内面の両側に前記横凸部が嵌入する横溝部が形成されてなる雌型連結部を有する雌型トラフ本体とが、前記雄型連結部と前記雌型連結部を繋いで交互に連結されているコーナー用ケーブルトラフであって、
一方の第1側板が前記第2側板に対し斜め向きで前記雌型トラフ本体の内側に移動した際、相対的に移動する他方の第1側板の前記横凸部は、嵌入している前記横溝部に移動を規制され、
他方の第1側板が前記第2側板に対し斜め向きで前記雌型トラフ本体の内側に移動した際、相対的に移動する一方の第1側板の前記横凸部は、嵌入している前記横溝部に移動を規制されるようになっており、
前記雄型トラフ本体と前記雌型トラフ本体の互いの向きが切り替え可能に連結されているとともに、
前記一対の第1側板に跨るように前記雄型トラフ本体に被せられる第1蓋体と、前記一対の第2側板に跨るように前記雌型トラフ本体に被せられる第2蓋体と、を備え、
前記第1底板の下面の両側には下方に突出した底凸部が形成され、前記第2底板の上面には前記底凸部が嵌入する底溝部が形成されており、
前記第1蓋体の上面の両側には上方に突出した蓋凸部が形成され、前記第2蓋体の下面には前記蓋凸部が嵌入する蓋溝部が形成されており、
前記底凸部は前記底溝部内で移動できる状態に嵌入しており、前記蓋凸部は前記蓋溝部内で移動できる状態に嵌入していることを特徴とするコーナー用ケーブルトラフ。 - 前記第2蓋体を、前記雌型トラフ本体に固定する蓋固定部材を備えたことを特徴とする請求項1に記載のコーナー用ケーブルトラフ。
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