JP6643683B2 - 通信装置及び通信方法 - Google Patents

通信装置及び通信方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6643683B2
JP6643683B2 JP2016561222A JP2016561222A JP6643683B2 JP 6643683 B2 JP6643683 B2 JP 6643683B2 JP 2016561222 A JP2016561222 A JP 2016561222A JP 2016561222 A JP2016561222 A JP 2016561222A JP 6643683 B2 JP6643683 B2 JP 6643683B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
communication
phase vector
phase
frame
communication channel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016561222A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2016084296A1 (ja
Inventor
久雄 古賀
久雄 古賀
茂聖 野阪
茂聖 野阪
池田 浩二
浩二 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Publication of JPWO2016084296A1 publication Critical patent/JPWO2016084296A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6643683B2 publication Critical patent/JP6643683B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L27/00Modulated-carrier systems
    • H04L27/26Systems using multi-frequency codes
    • H04L27/2601Multicarrier modulation systems
    • H04L27/2614Peak power aspects
    • H04L27/2621Reduction thereof using phase offsets between subcarriers
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L1/00Arrangements for detecting or preventing errors in the information received
    • H04L1/0078Avoidance of errors by organising the transmitted data in a format specifically designed to deal with errors, e.g. location
    • H04L1/0083Formatting with frames or packets; Protocol or part of protocol for error control
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L27/00Modulated-carrier systems
    • H04L27/26Systems using multi-frequency codes
    • H04L27/2601Multicarrier modulation systems
    • H04L27/2602Signal structure
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L1/00Arrangements for detecting or preventing errors in the information received
    • H04L1/08Arrangements for detecting or preventing errors in the information received by repeating transmission, e.g. Verdan system

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Description

本開示は、通信装置及び通信方法に関する。
OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)通信では、異なるデータで変調された複数のサブキャリアが重なる。そのため、ピーク対平均電力比(PAPR:Peak to Average Power Ratio)が大きくなり易い。
PAPRを低減するために、位相調整法が提案されている。位相調整法には、選択マッピング(SLM:Slected Mapping)法がある。SLM法では、OFDMシンボルを構成するデータのブロックに、U(U>1)個の利用可能な位相ベクトルを乗ずる。利用可能な位相ベクトルは、N個の位相要素を有し、各位相要素はN個のサブキャリアの1つと個別に対応する。
つまり、OFDMに従って通信する通信装置が、送信すべきデータに対して位相ベクトルを設定する際、複数の位相ベクトルの中からPAPRが最低となる位相ベクトルを選択することが知られている(例えば、特許文献1参照)。
日本国特開2007−124656号公報
特許文献1に記載された技術では、伝送路に歪みが生じている場合、受信側でのPAPRの低減が不十分である。
本開示は、上記事情に鑑みてなされたものであり、伝送路状態が不良である場合でも、受信側でのPAPRの低減性能を向上できる通信装置及び通信方法を提供する。
本開示の通信装置は、第1の周波数帯と第2の周波数帯を含む所定の周波数帯に対応する通信フレームを用いて通信する通信装置であって、プロセッサ及びコミュニケーティングデバイスを備え、前記通信フレームは、前記第1の周波数帯に対応しサブキャリアを複数有する第1の通信チャネルと、前記第2の周波数帯に対応しサブキャリアを複数有する第2の通信チャネルと、を含み、前記プロセッサは、前記第1の通信チャネルに対して、第1の位相ベクトルを設定し、前記第2の通信チャネルに対して、前記第1の位相ベクトルと異なる第2の位相ベクトルを設定し、設定された前記第1の位相ベクトル及び前記第2の位相ベクトルを用いて、シンボルデータの位相を調整して通信データを生成し、前記コミュニケーティングデバイスは、前記通信フレームを用いて通信データを通信し、前記プロセッサは、他の通信装置から受信した通信フレームのフォーマットに基づいて、前記第1の位相ベクトル又は前記第2の位相ベクトルを変更する。
本開示によれば、伝送路状態が不良である場合でも、受信側でのPAPRの低減性能を向上できる。
第1の実施形態における通信システムの構成例を示すブロック図 PLC装置のハードウェア構成例を示す模式図 PLC装置が用いる通信周波数及び通信チャネルの一例を示す模式図 Normalモードの通信フレームを示す模式図 DOFモード1の通信フレームを示す模式図 DOFモード2の通信フレームを示す模式図 DOFモード3の通信フレームを示す模式図 DOFモード4の通信フレームを示す模式図 DOFモード5の通信フレームを示す模式図 DOFモード6の通信フレームを示す模式図 DOFモード7の通信フレームを示す模式図 DOFモード8の通信フレームを示す模式図 比較例の通信フレームを示す模式図 通信方式の一例を項目毎にまとめた模式図 位相ベクトルの各要素と位相回転量との関係性を示す模式図 PLC装置の送信用のPLC・PHYブロックが有する機能例を示す模式図 PLC装置の受信用のPLC・PHYブロックが有する機能例を示す模式図 第1の実施形態における、電力線の状態が不良である場合における、送信側での時間と信号電圧の関係と、受信側での時間と信号電圧の関係と、の一例を示す波形図 従来の電力線の状態が不良である場合における、送信装置での時間と信号電圧の関係と、受信装置での時間と信号電圧の関係と、を示す波形図
以下、適宜図面を参照しながら、実施形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になることを避け、当業者の理解を容易にするためである。尚、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるものであり、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
(本開示の一形態を得るに至った経緯)
送信装置と受信装置とは、伝送路を介してデータを通信する。伝送路の状態が良好である場合、通信信号の劣化があまり生じないので、送信装置によりPAPRが最低となる位相ベクトルが選択されると、受信装置側でもPAPRが小さくなる。
一方、伝送路の状態が不良である場合、送信装置で設定されたPAPRが最低となる位相ベクトルが選択された場合でも、受信側ではPAPRが劣化する。
図19は、従来の伝送路の状態が不良である場合における、送信装置(TX)での時間と信号電圧の関係と、受信装置(RX)での時間と信号電圧の関係と、を示す波形図である。
図19に示すように、送信側に比べて受信側での受信信号の信号レベルが小さくなっている。また、特に、送信側に比べて、受信側での受信信号のプリアンブルにおいて、信号電圧が高い時間位置と低い時間位置とが交互に反復されており、受信側でのPAPRが大きくなっている。
図19に示す信号電圧の最大値及び最小値の幅に応じて、ダイナミックレンジが設定される。そのため、受信側でのPAPRが大きくなると、受信装置のADC(Analog to Digital Converter)のダイナミックレンジの有効活用が困難となり、通信フレームのS/N比(Signal to Noise Ratio)が低下する。例えば、信号電圧が低い時間位置の信号を十分に再現することが困難となる。また、受信装置のADCのダイナミックレンジを有効活用するためには、受信装置がダイナミックレンジの広い増幅器を備える必要がある。従って、伝送路状態が不良である場合には、受信側においてPAPRを低減することが困難である。
以下、伝送路状態が不良である場合でも、受信側でのPAPRの低減性能を向上できる通信装置及び通信方法について説明する。
(第1の実施形態)
[構成等]
図1は、第1の実施形態における通信システム1000の構成例を示す模式図である。通信システム1000では、電力線1Aに、複数のPLC(Power Line Communication:電力線通信)装置10が接続される。PLC装置10は、例えば、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers)1901の規格に準拠して、電力線通信する。
PLC装置10は、例えば、PLCモデム、PLCモデムを内蔵した電気機器でもよい。この電気機器は、例えば、テレビ、電話、ビデオデッキ、セットトップボックスなどの家電機器や、パーソナルコンピュータ、ファクス、プリンターなどの事務機器、を含む。また、PLC装置10は、スマートメータなどのインフラ機器、セキュリティカメラ、センサー機器などのIoT(Internet of Things)機器、を含む。
図2は、PLC装置10のハードウェア構成例を示すブロック図である。PLC装置10は、回路モジュール30及びスイッチング電源20を有する。
スイッチング電源20は、各種の電圧(例えば、+1.2V、+3.3V、+12V)を回路モジュール30に供給し、例えば、スイッチングトランス、DC−DCコンバータ(いずれも図示せず)を含む。スイッチング電源20への電源は、電源コネクタ21からインピーダンスアッパー27、交流直流変換器24を介して供給される。電源コネクタ21は、例えば、PLC装置10が有する筐体100の背面に設けられる。
回路モジュール30は、メインIC(Integrated Circuit)11、及びAFE・IC(Analog Front END・Integrated Circuit)12、を含む。また、回路モジュール30は、ローパスフィルタ(LPF:Low Pass Filter)13、ドライバIC15、カプラ16、バンドパスフィルタ(BPF:Band Pass Filter)17、及びメモリ18を含む。また、回路モジュール30は、イーサネット(登録商標)PHY・IC(Physical layer・Integrated Circuit)19、及びACサイクル検出器60を含む。
カプラ16は、電源コネクタ21に接続され、更に電源ケーブル1B、電源プラグ25、コンセント2を介して電力線1Aに接続される。LED23は、表示部として動作し、メインIC11に接続される。モジュラージャック22には、各種機器(例えばパーソナルコンピュータ)に接続するためのLANケーブル26が接続される。モジュラージャック22は、例えば筐体100の背面に設けられる。LED23は、例えば筐体100の前面に設けられる。
メインIC11は、CPU(Central Processing Unit)11A、及びPLC・MAC(Power Line Communication・Media Access Control layer)ブロック11C1,11C2を含む。また、メインIC11は、PLC・PHY(Power Line Communication・Physical layer)ブロック11B1,11B2を含む。
CPU11Aは、32ビットのRISC(Reduced Instruction Set Computer)プロセッサを実装する。PLC・MACブロック11C2は、送信信号のMAC層(Media Access Control layer)を管理し、PLC・MACブロック11C1は、受信信号のMAC層を管理する。PLC・PHYブロック11B2は、送信信号のPHY層(Physical layer)を管理し、PLC・PHYブロック11B1は、受信信号のPHY層を管理する。
AFE・IC12は、DA変換器(DAC:Digital to Analog Converter)12A、AD変換器(ADC:Analog to Digital Converter)12D、及び可変増幅器(VGA:Variable Gain Amplifier)12B,12Cを含む。
カプラ16は、コイルトランス16A、及びカップリング用コンデンサ16B,16Cを含む。なお、CPU11Aは、メモリ18に記憶されたデータを利用して、PLC・MACブロック11C1,11C2、及びPLC・PHYブロック11B1,11B2の動作を制御し、PLC装置10の全体を制御する。
図2では、PLC装置が、PLC・MACブロック11C1,11C2と、PLC・PHYブロック11B1,11B2と、を含み、それぞれ送信用と受信用として用いることを例示した。この代わりに、PLC装置が、PLC・MACブロック11C及びPLC・PHYブロック11B(図示せず)を含み、送信及び受信共通に使用してもよい。
尚、PLC・MACブロック11C1,11C2を単にPLC・MACブロック11Cとも称する。PLC・PHYブロック11B1,11B2を単にPLC・PHYブロック11Bとも称する。
メインIC11は、一般的なモデムと同様に、例えばデータ通信のための基本的な制御又は変復調を含む信号処理を行う電気回路(LSI:Large Scale Integration)である。例えば、メインIC11は、モジュラージャック22を介して通信端末(例えばPC)から出力される受信データを変調し、送信信号(データ)としてAFE・IC12に出力する。また、メインIC11は、電力線1A側からAFE・IC12を介して入力される信号を、受信信号(データ)として復調し、モジュラージャック22を介して通信端末(例えばPC)に出力する。
ACサイクル検出器60は、各々のPLC装置10が共通のタイミングにおいて制御するために必要な同期信号を生成する。ACサイクル検出器60は、ダイオードブリッジ60a、抵抗60b,60c、DC(Direct Current)電源供給部60e、及びコンデンサ60dを含む。
ダイオードブリッジ60aは、抵抗60bに接続される。抵抗60bは、抵抗60cと直列に接続される。抵抗60b,60cは、コンデンサ60dの一方の端子に並列に接続される。DC電源供給部60eは、コンデンサ60dの他方の端子に接続される。
ACサイクル検出器60による同期信号の生成は、具体的には、次のように行う。即ち、電力線1Aに供給される商用電源の交流電力波形AC(50Hz又は60Hzの正弦波からなる交流波形)の電圧のゼロクロス点を検出し、ゼロクロス点のタイミングを基準とする同期信号を生成する。同期信号の一例としては、交流電力波形のゼロクロス点に同期した複数のパルスからなる矩形波が挙げられる。
なお、ACサイクル検出器60は必須ではない。この場合、PLC装置10間の同期は、例えば通信信号に含まれる同期信号を用いる。
PLC装置10による通信は、概略次のように行われる。
モジュラージャック22から入力されたデータは、イーサネット(登録商標)PHY・IC19を介してメインIC11に送られ、デジタル信号処理を施すことによってデジタル信号が生成される。生成されたデジタル信号は、AFE・IC12のDA変換器12Aによってアナログ信号に変換される。変換されたアナログ信号は、ローパスフィルタ13、ドライバIC15、カプラ16、電源コネクタ21、電源ケーブル1B、電源プラグ25、コンセント2を介して電力線1Aに出力される。
また、電力線1Aから受信された信号は、カプラ16を経由してバンドパスフィルタ17に送られ、AFE・IC12の可変増幅器12Cによりゲイン調整された後、AD変換器12Dによりデジタル信号に変換される。変換されたデジタル信号は、メインIC11に送られ、デジタル信号処理を施すことによって、デジタルデータに変換される。変換されたデジタルデータは、イーサネット(登録商標)PHY・IC19を介してモジュラージャック22から出力される。
[通信方式の詳細]
次に、通信システム1000が用いる通信方式の詳細について説明する。
図3は、PLC装置10が用いる通信周波数及び仮想チャネル(通信チャネルともいう)の一例を示す模式図である。図3では、通信周波数の帯域として、2MHz〜12MHzを例示する。また、この通信周波数の帯域では、1MHz毎に通信チャネルCHが分けられており、10個の通信チャネルCH(CH1〜CH10)が設けられている。各通信チャネルCHは、例えば32個のサブキャリアを有する。従って、10個の通信チャネルCH1〜CH10は、320個のサブキャリアを有する。
尚、通信周波数の帯域、通信チャネル数、サブキャリア数は一例であり、これ以外でもよい。通信チャネル数は、2つ以上である。
また、PLC装置10が通信する通信フレームFRは、プリアンブル(PB:Preamble)とフレームコントロール(FC:Frame Control)とフレームボディ(Fb:Frame body)とを含む。通信フレームFRは、時間領域及び周波数領域において任意の配列で形成される。
プリアンブル(PB)のデータは、固定値であり、例えば全て「1」である。プリアンブルのデータは、例えば、キャリア検出や同期や復調のために用いられる。フレームコントロール(FC)及びフレームボディ(Fb)のデータは、不定値である。
本実施形態では、通信フレームFRにおける所定周波数帯毎(例えば1MHz毎)に、1つのプリアンブルが設けられる。一方、従来は、通信チャネル毎にプリアンブルが分けられておらず、全通信チャネルに共通して1つのプリアンブルとされていた。
通信フレームFRのフレームフォーマットは、PLC装置10のフレームモード(Frame mode)により異なる。フレームモードは、DOF(Diversity OFDM for Frame body)モードとNormalモードとを含む。例えば、PLC・PHYブロック11B2によりフレームモードが設定され、設定されたフレームモードの情報がメモリ18に格納される。
DOFモードは、ダイバーシティを考慮して通信フレームFRにおいて同一のFbを複数形成するモードである。DOFモードは、例えば後述するDOFモード1〜DOFモード8を含む。一方、Normalモードは、ダイバーシティを考慮せずに通信フレームFRにおけるFbを1つ形成するモードである。
図4〜図12は、各フレームモードでの通信フレームFRの一例を示す模式図である。各通信フレームFRは、通信チャネル毎に同一のPB及びFCを含む。各通信フレームFRでは、Fbに係るフォーマットが異なる。
図4は、Normalモードの通信フレームFRNを示す。通信フレームFRNは、10個の通信チャネル全体で1個のFbを含む。つまり、Diversityを考慮していない。
図5は、DOFモード1の通信フレームFR1を示す。通信フレームFR1では、周波数方向においてFbが2個に分割されている。従って、通信フレームFR1は、同一のFbを2個(コピー(Copy,Cp)を1個)有する。
図6は、DOFモード2の通信フレームFR2を示す。通信フレームFR2では、周波数方向においてFbが2個に分割され、時間方向においてFbが2個に分割されている。従って、通信フレームFR2は、同一のFbを4個(コピーを3個)有する。
図7は、DOFモード3の通信フレームFR3を示す。通信フレームFR3では、周波数方向においてFbが5個に分割されている。従って、通信フレームFR3は、同一のFbを5個(コピーを4個)有する。
図8は、DOFモード4の通信フレームFR4を示す。通信フレームFR4では、周波数方向においてFbが5個に分割され、時間方向においてFbが2個に分割されている。従って、通信フレームFR2は、同一のFbを10個(コピーを9個)有する。
図9は、DOFモード5の通信フレームFR5を示す。通信フレームFR5では、周波数方向においてFbが10個に分割されている。従って、通信フレームFR5は、同一のFbを10個(コピーを9個)有する。
図10は、DOFモード6の通信フレームFR6を示す。通信フレームFR6では、周波数方向においてFbが10個に分割され、時間方向においてFbが2個に分割されている。従って、通信フレームFR2は、同一のFbを20個(コピーを19個)有する。
図11は、DOFモード7の通信フレームFR7を示す。通信フレームFR7では、周波数方向においてFbが10個に分割され、時間方向においてFbが4個に分割されている。従って、通信フレームFR7は、同一のFbを40個(コピーを39個)有する。
図12は、DOFモード8の通信フレームFR8を示す。通信フレームFR8では、周波数方向においてFbが10個に分割され、時間方向においてFbが8個に分割されている。従って、通信フレームFR8は、同一のFbを80個(コピーを79個)有する。
尚、図13は、比較例の通信フレームFRCを示す。通信フレームFRCでは、PRが周波数方向に分割されておらず、1つのPRで形成されている。また、FC及びFbが周波数方向において4個に分割されている。通信フレームFRCは、例えば従来のフレームフォーマットの形状に採用されている。
図4〜図12の通信フレームのフレームフォーマットは一例であり、他のフレームフォーマットが採用されてもよい。
尚、DOFモード7,8では、他のDOFモードと比較して通信フレームFRが時間方向に長くされているが、各DOFモードにおいて通信フレームFRの長さは任意である。従って、例えばDOFモード1やNormalモードの通信フレームFRがDOFモード7,8の通信フレームFRよりも時間方向に長くてもよい。
DOFモードの種別、つまり通信フレームFR1〜FR8のフレームフォーマットは、任意に選択され得る。例えば、PLC・PHYブロック11Bは、ロバスト性と伝送速度の観点を加味して、通信フレームFR1〜FR8のいずれかのフレームフォーマットを選択して設定し、設定情報をメモリ18に保持させる。
この場合、PLC・PHYブロック11Bは、例えば、伝送路としての電力線1Aの状態を推定し、伝送速度や誤り率等を算出する。電力線1Aの状態の推定結果に応じて、PLC・PHYブロック11Bは、メモリ18に保持された所定の通信基準を満たすフレームフォーマットを選択する。
例えば、Fbの個数(Fbのコピー数)が多い程、ロバスト性が向上し、伝送速度が低下する。一方、Fbの個数(Fbのコピー数)が少ない程、ロバスト性が低下し、伝送速度が向上する。Fbは、通信フレームFR1〜FR8のように、周波数方向及び時間方向の少なくとも一方で分割される。
また、PLC・PHYブロック11Bは、送信されるデータの優先度に応じて決定してもよい。例えば、優先度の比較的高いデータ(例えばリアルタイム性の高いデータ)は、Fbのコピー数を多くする。一方、優先度の比較的低いデータ(例えばリアルタイム制の低いデータ)は、Fbのコピー数を少なくする。データの種別(データの優先度等)の情報は、例えば通信フレームにおけるFCに格納される。
従って、送信側のPLC装置10のPLC・PHYブロック11B2によりデータの種別の情報をFCに格納すれば、受信側のPLC装置10のPLC・PHYブロック11B1は、受信側でFCを確認することで、受信されたデータの種別を認識でき、フレームフォーマットを認識できる。尚、PLC装置10の送信機能を主に意図する場合には「PLC装置10A」とも称し、PLC装置10の受信機能を主に意図する場合には「PLC装置10B」とも称する。
図14は、フレームモードを含む通信方式の一例を項目毎にまとめた模式図である。図14では、通信されるデータのデータタイプ、シンボル数、変調方式、FECモード、フレームモード、最大PHYレート、が示されている。
データタイプは、例えば、PB、FC、Fb、を含む。変調方式は、例えばPAM(Palse Amplitude Modulation)を含む。FEC(Forward Error Correction)モードは、例えば、CC(Concatenated Code)、CC−RS(Reed Solomon code)、LDPC(Low Density Parity Check code)を含む。フレームモードは、通信フレームのフレームフォーマットの情報を含む。尚、フレームモードは、先述のDPFモード1〜8及びNormalモードを含む。
前述のとおり、DOFモード1〜8では、2個〜80個の同一のFbが用いられ得る。これにより、PLC装置10は、ロバスト性能を向上できる。
図14では、FCでは、シンボル数が、例えば、8、10、又は30個である。変調方式が、例えば2PAMである。FECモードが、例えば、CC(1/2)、又はRS(50,34)−CC(1/2)である。フレームモードが、例えば、FM(4,1)、FM(10,4)、又はFM(10,12)である。
尚、「CC」に後続する括弧内の値は、符号化率を示す。RS(x,y)では、x:全シンボル数、y:冗長シンボル数、を示す。FM(a,b)では、a:周波数方向における分割数、b:時間方向における分割数、を示す。
DOFモードでのFbでは、シンボル数が可変である。変調方式が、例えば2PAMである。FECモードが、例えば、CC(1/2)、RS(56,40)−CC(1/2)、又はLDPC(1/2)である。フレームモードが、例えば、FM(2,1)、FM(2,2)、FM(4,1)、FM(5,1)、FM(5,2)、FM(10,1)、FM(10,2)、FM(10,4)、FM(10,8)である。尚、「LDPC」に後続する括弧内の値は、符号化率を示す。
尚、FM(2,1)は、DOFモード1に相当し、最大PHYレートが4.9(Mbps)である。FM(2,2)は、DOFモード2に相当し、最大PHYレートが2.4(Mbps)である。FM(4,1)では、最大PHYレートが1.8(Mbps)である。FM(5,1)は、DOFモード3に相当し、最大PHYレートが2(Mbps)である。FM(5,2)は、DOFモード4に相当し、最大PHYレートが1(Mbps)である。FM(10,1)は、DOFモード5に相当し、最大PHYレートが1(Mbps)である。FM(10,2)は、DOFモード6に相当し、最大PHYレートが0.5(Mbps)である。FM(10,4)は、DOFモード7に相当し、最大PHYレートが0.2(Mbps)である。FM(10,8)は、DOFモード8に相当し、最大PHYレートが0.1(Mbps)である。
NormalモードでのFbでは、シンボル数が可変である。変調方式が、例えば2PAM〜32PAMである。FECモードが、例えば、RS(255,239)、RS−CC(1/2〜7/8)、又はLDPC(1/2〜4/5)である。フレームモードがNormalモードであるので、Fbが1つである(no diversity)。Normalモードでは、最大PHYレートが93(Mbps)である。
[位相ベクトルの生成及び選定]
PLC装置10は、位相ベクトルを用いて通信フレームFRに含まれるデータ(例えばPBのデータ)の位相を調整して、通信フレームFRを用いて通信する。ここでは、PLC装置10が用いる位相ベクトルの生成及び選定について説明する。
位相ベクトルの生成及び選定は、PLC装置10自身により行われても、他の装置により行われてよい。ここでは、他の装置としてのPC(Personal Computer)(不図示)により、位相ベクトルの生成及び選定が行われることを例示する。尚、PCは、プロセッサ、メモリ、モニタ、通信インタフェース、等を有する。
PCは、例えば、PLC装置10の通信前に、PLC装置10が接続される電力線1Aの状態として想定される伝送路状態を仮想的に再現し、位相ベクトルの生成及び選定を行う。PLC装置10は、他のPLC装置10との間での通信前に、PCから生成された位相ベクトルを取得し、メモリ18に格納する。位相ベクトルの情報は、PLC装置10AとPLC装置10Bとの間で共有される。本実施形態では、共有された位相ベクトルは、通信途中で変更されない。
位相ベクトルは、例えばM系列(M Length Sequence)で示される。M系列は、例えば2−1で発生される系列である。位相ベクトルは、通信チャネル毎に生成される。位相ベクトルの各要素は、サブキャリアに対応するシンボルデータの位相の回転に用いられ、例えば「1」又は「−1」の値となる。尚、「n」は、M系列の系列長を決めるものである。
図15は、位相ベクトルの各要素と位相回転量との関係の一例を示す模式図である。例えば、位相ベクトルの要素が「1」の場合には、位相回転量φ=0(rad)として変換され、位相ベクトルの要素が「−1」の場合には、位相回転量φ=π(rad)として変換される。尚、位相ベクトルにおいて、「1」の割り当て数と「−1」の割り当て数は、同程度の数である。
例えば、1つの通信チャネルにおいてサブキャリアが32個存在する場合、32個の要素を有する位相ベクトルが1つ生成される。尚、隣り合う2つのサブキャリアをキャリアペアとし、キャリアペア単位で位相ベクトルが生成されてもよい。例えば、1つの通信チャネルにおいてキャリアペアが16個存在する場合、16個の要素を有する位相ベクトルが生成される。つまり、サブキャリア毎に位相ベクトルの各要素の値が予め定められる。キャリアペアは、PLC装置10がウェーブレット変換する場合に用いられる。
PCは、例えば、生成された第1の位相ベクトルを所定のシンボルデータ(例えば全て「1」のPB)に対して乗算し、通信チャネルCH1のマルチキャリア信号を生成する。PCは、生成された通信チャネルCH1のマルチキャリア信号を、仮想的に電力線1Aを通過させ、受信側の通信チャネルCH1のマルチキャリア信号のPAPRを算出する。本実施形態では、PCは、電力線1Aの伝送路状態が劣悪であることに相当するパラメータを選択し、シミュレーションする。
PCは、生成された位相ベクトルの各要素を左シフト又は右シフトし、新たな位相ベクトルを生成する。例えば、位相ベクトルの要素数が32個である場合、32通りの異なる位相ベクトルを生成可能である。尚、ウェーブレット変換を用いる場合、隣り合う要素は同値となるので、位相ベクトルの要素を16個とし、16通りの異なる位相ベクトルを生成してもよい。ここでは、一例としてウェーブレット変換を用いるとし、16通りの位相ベクトルを用いるとする。
PCは、上述した方法と同様に、16通りの位相ベクトルを用いて、16通りの通信チャネルCH1のマルチキャリア信号を生成する。そして、PCは、仮想的に電力線1Aを通過させ、受信側のマルチキャリア信号のPAPRを16通り算出する。
また、通信チャネルCH1における各サブキャリアは周波数が異なるので、位相ベクトルの各要素をシフトして位相ベクトルを変更すると、同じシンボルデータを対象としても、通信チャネルCH1のマルチキャリア信号の信号レベルが変化する。PCは、複数(例えば16個)のPAPRのうち、所定値th1以下のPAPRとなる位相ベクトルを選定し、PCのメモリに保持する。
PCは、同様にして、通信チャネルCH毎に位相ベクトルの選定を反復する。例えば、PCは、通信チャネルCHが10個である場合、通信チャネルCH1〜CH10の各々について、所定値以下(例えば最小)のPAPRとなる位相ベクトルを選定し、PCのメモリに保持する。
このように、PCは、通信チャネルCH毎に個別最適な位相ベクトルを選定する。個別最適な位相ベクトルは、例えば、通信チャネルCH毎に、受信側のPAPRが所定値th1以下となる5パターン程度が選定される。
PCは、通信チャネルCH毎に選定された個別最適な位相ベクトルから一つの位相ベクトルを選択する。PCは、選択された組み合わせの位相ベクトルを用いて、通信チャネルCH毎のマルチキャリア信号を合成し、通信フレームFRのマルチキャリア信号を生成する。各通信チャネルCHのマルチキャリア信号を合成すると、各通信チャネルCHの周波数帯が異なるため、信号レベルがピークとなる時間位置が新たに発生する。そのため、PCは、通信フレームFRのマルチキャリア信号を、仮想的に電力線1Aを通過させ、受信側の通信フレームFRのマルチキャリア信号のPAPRを算出する。
PCは、通信チャネルCH毎に選定された個別最適な位相ベクトルから他の位相ベクトルを選択し、通信チャネルCH毎の位相ベクトルの組み合わせを変更する。変更された組み合わせの位相ベクトルを用いて、通信チャネルCH毎のマルチキャリア信号を合成し、通信フレームFRのマルチキャリア信号を生成する。そして、PCは、通信フレームFRのマルチキャリア信号を、仮想的に電力線1Aを通過させ、受信側の通信フレームFRのマルチキャリア信号のPAPRを算出する。
このように、PCは、通信チャネルCH毎の位相ベクトルの組み合わせを順次変更して選択する。従って、受信側の通信フレームFRのマルチキャリア信号のPAPRとして、様々な値が得られる。PCは、受信側の通信フレームFRのマルチキャリア信号のPAPRが所定値th2以下となる位相ベクトルを選定し、PCのメモリに保持する。尚、所定値th2は、所定値th1と同じでも異なってもよい。
このように、PCは、通信チャネルCH毎の個別最適な位相ベクトルの組み合わせのうち、通信フレームFR全体として最適(全体最適)な位相ベクトルの組み合わせを選定する。これにより、PCは、電力線1Aの状態が劣悪でも受信側のPAPRの劣化を抑制可能な全体最適な位相ベクトルを選定できる。
尚、全体最適な位相ベクトルは、1つだけ選定されてもよいし、複数選定されてもよい。全体最適な位相ベクトルが複数選定される場合、PLC装置10により実際の電力線1Aを介した通信状況に合わせて選択されてもよい。
尚、PCは、シミュレーションで使用される電力線1Aの伝送路状態を示すパラメータを複数用意し、想定される伝送路状態毎に全体最適な位相ベクトルを算出してもよい。この場合、PLC装置10では、PLC・PHYブロック11B1が、電力線1Aの状態を推定し、推定結果に応じた位相ベクトルを選択して用いてもよい。
電力線1Aに接続される各PLC装置10は、PCにより選定された全体最適な位相ベクトルの情報を取得する。各PLC装置10は、例えば、PCから、位相ベクトルの情報を、電力線1Aを介して通信により取得してもよいし、外部記憶媒体を介して取得してもよい。各PLC装置10は、取得された位相ベクトルの情報を通信に用いる位相ベクトルとして設定し、メモリ18に保持し、通信時に適宜参照する。例えば、PLC装置10のPLC・PHYブロック11Bは、通信チャネルCH1に対して、位相ベクトルPV1を設定し、通信チャネルCH2に対して、位相ベクトルPV1と異なる位相ベクトルPV2を設定する。
[動作等]
次に、選定された位相ベクトルを用いた送信時のPLC装置10Aの動作について説明する。図16は、PLC・PHYブロック11B2の動作例を示す模式図である。図16では、PLC装置10Aが、ウェーブレット変換を利用してOFDM伝送することを想定する。
PLC・PHYブロック11B2は、通信フレームFRに含まれるPR、FC、及びFbのビットデータを順に入力する(T11)。
PLC・PHYブロック11B2は、入力されたビットデータをシンボルマッピング(例えばPAM変調)し、直列のシンボルデータを得る(T12)。尚、PAM以外の変調方式が用いられてもよい。
PLC・PHYブロック11B2は、マッピングされた直列のシンボルデータを入力し、並列のシンボルデータに変換する(T13)。各シンボルデータは、対応するサブキャリアに割り当てられる。ここでは、サブキャリアは、第0、1、2、・・・、(M/2−1)、(M/2)、・・・、(M−3)、(M−2)、(M−1)として示されている。
尚、図16では、隣り合う2つのサブキャリアにより、キャリアペアが形成される。図16では、1つの通信チャネルCHあたりキャリアペアは16個であり、サブキャリアは32個である。また、図16では、1つの通信チャネルCHのサブキャリアが示されているが、実際には通信フレームFRに含まれる数の通信チャネルCHが存在するが、図示が省略されている。
PLC・PHYブロック11B2は、各サブキャリアに割り当てられたシンボルデータに対して、メモリ18に保持された位相ベクトルの各要素を乗算する(T14)。つまり、PLC・PHYブロック11B2は、サブキャリア毎にシンボルデータの位相を回転し又は回転させずに、位相を調整する。この位相ベクトルは、上述のように、例えばPCにより選定された全体最適な位相ベクトルである。位相調整されたシンボルデータは、通信データの一例である。
PLC・PHYブロック11B2は、位相ベクトルが乗算された並列のシンボルデータを離散逆ウェーブレット変換(IDWT:Inverse Discrete Wavelet Transform)し、時間軸上のデータを生成する(T15)。つまり、PLC・PHYブロック11B2は、時間軸波形のサンプル値を発生させ、伝送シンボルを表すサンプル値系列を生成する。
PLC・PHYブロック11B2は、生成された時間軸上のデータに対してRamp処理する。Ramp処理は、例えば可変増幅器12Bによる増幅処理により信号が歪まないように、通信フレームの先頭での時間軸上での信号波形の立ち上がりを滑らかにする処理である。Ramp処理では、例えば、0〜1の間の値が、時間軸上のデータに対して乗算される。Ramp処理されたデータは、AFE・IC12のDA変換器12Aに送られる。
このように、PLC装置10Aは、劣悪な伝送路を想定して選定された位相ベクトルを用いて、シンボルデータの位相を調整することで、各通信チャネルCH及び通信フレームFRにおいて受信側のPAPRの低減性能を向上できる。また、PLC装置10Aは、PAPRの低減性能が向上することで、受信側の可変増幅器12Bの収束速度を高速化できるとともに、AD変換器12Dのダイナミックレンジを有効活用できる。
次に、選定された位相ベクトルを用いた受信時のPLC装置10Bの動作について説明する。図17は、PLC・PHYブロック11B1の動作例を示す模式図である。図17では、PLC装置10Bが、ウェーブレット変換を利用してOFDM伝送することを想定する。
AFE・IC12は、キャリア検出により、アナログデータを検出して受信する。AD変換器12Dは、アナログデータをデジタルデータに変換する。PLC・PHYブロック11B1は、変換されたデジタルデータを離散ウェーブレット変換(DWT:Discrete Wavelet Tranform)する(T21)。
離散ウェーブレット変換により、各サブキャリアに割り当てられた並列のシンボルデータが得られる。ここでは、サブキャリアは、第0、1、2、・・・、(M/2−1)、(M/2)、・・・、(M−3)、(M−2)、(M−1)として示されている。
尚、図17では、隣り合う2つのサブキャリアにより、キャリアペアが形成される。図17では、1つの通信チャネルCHあたりキャリアペアは16個であり、サブキャリアは32個である。また、図17では、1つの通信チャネルCHのサブキャリアが示されているが、実際には通信フレームFRに含まれる数の通信チャネルCHが存在するが、図示が省略されている。
PLC・PHYブロック11B1は、各サブキャリアに割り当てられた並列のシンボルデータに対して、メモリ18に保持された位相ベクトルの各要素を乗算する(T22)。つまり、PLC・PHYブロック11B1は、サブキャリア毎にシンボルデータの位相を回転し又は回転させずに、位相を調整(ここでは復元)する。この位相ベクトルは、上述のように、例えばPCにより選定された全体最適な位相ベクトルである。
PLC・PHYブロック11B1は、位相が復元された各サブキャリアに割り当てられた並列のシンボルデータを、直列のシンボルデータに変換する(T23)。
PLC・PHYブロック11B1は、直列のシンボルデータをシンボルデマッピング(例えばPAM復調)し、ビットデータを得る(T24)。PLC・PHYブロック11B1は、ビットデータ(例えばPB、FC、Fb)を後続の処理のために出力する(T25)。
このように、PLC装置10Bは、劣悪な伝送路を想定して選定された位相ベクトルを用いて、シンボルデータの位相を調整(復元)することで、各通信チャネルCH及び通信フレームFRにおいてPAPRの低減性能を向上できる。また、PLC装置10Bは、PAPRの低減性能が向上することで、可変増幅器12Bの収束速度を高速化できるとともに、AD変換器12Dのダイナミックレンジを有効活用できる。
尚、PLC装置は、送信時及び受信時で同じ位相ベクトルを用いるので、位相ベクトルの成分は相殺されて削除される。
[効果等]
PLC装置10AとPLC装置10Bとは、伝送路としての電力線1Aを介してデータを通信する。電力線1Aの状態が良好である場合、通信信号の劣化があまり生じないので、PLC装置10AによりPAPRが小さい位相ベクトルが選択されると、PLC装置10BにおいてもPAPRが小さくなる。
また、電力線1Aの状態が不良であっても、PC等で選定された個別最適且つ全体最適な位相ベクトルがPLC装置10に設定されることで、PLC装置10は、受信側でのPAPRの劣化を抑制できる。
例えば、PLC装置10が、通信チャネルCH毎に同一のPB(例えば全て「1」)を設定したとする。この場合でも、PLC装置10は、通信チャネルCH毎に異なる位相ベクトルを用いてシンボルデータの位相を調整することで、通信チャネルCH毎にPBの合成波の信号電圧が過大となることを抑制でき、通信フレームFR全体としてもPBの合成波の信号電圧が過大となることを抑制できる。よって、受信側でのPAPRの劣化が抑制される。
図18は、本実施形態の電力線1Aの状態が不良である場合における、PLC装置10Aでの時間と信号電圧の関係と、PLC装置10Bでの時間と信号電圧の関係と、の一例を示す波形図である。
図18に示すように、PLC装置10B(RX)での受信信号のプリアンブルにおいて、信号電圧が高い時間位置と低い時間位置との差が小さくなっており、つまり、受信信号のピーク電力と平均電力との差(PAPR)が小さくなっている。
図18に示す信号電圧の最大値及び最小値の幅に応じて、AD変換器12Dのダイナミックレンジが設定される。そのため、PLC装置10BでのPAPRが小さくなると、PLC装置10BのAD変換器12Dのダイナミックレンジの活用性を向上でき、通信フレームのS/N比の低下を抑制できる。よって、AD変換器12Dとしてダイナミックレンジの広い増幅器を備える必要がなくなる。
従って、PLC装置10は、伝送路状態が不良である場合でも、受信側でのPAPRの低減性能を向上できる。また、PLC装置10は、受信信号のPAPRの低減性能を向上することで、PLC装置10Bによる復号精度の低下を抑制でき、信号の再現性を向上できる。
また、各通信チャネルCHの位相ベクトルとして、各通信チャネルCHに関するPAPRを所定値th1以下とする位相ベクトルが設定される。また、各通信チャネルCHが合成された通信フレームFR全体の位相ベクトルとして、通信フレームFRに関するPAPRを所定値th2以下とする位相ベクトルが設定される。つまり、各PLC装置10には、個別最適且つ全体最適な位相ベクトルが設定される。
よって、PLC装置10は、通信チャネルCH毎に且つ通信フレームFR全体において劣悪な伝送路状態を仮定して選定された位相ベクトルを用いて位相を調整することで、受信側でのPAPRを低減できる。これにより、PLC装置10は、AD変換器12Dのダイナミックレンジを有効活用でき、通信フレームのS/N比が低下することを抑制できる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、位相ベクトルが予め定められ、変更されないことを例示した。第2の実施形態では、位相ベクトルを切り替えて位相調整されることを想定する。尚、本実施形態において、第1の実施形態と同様の事項については、説明を省略する。
本実施形態では、メモリ18には、第1の実施形態と同様の位相ベクトルの情報が保持されるとともに、通信フレームFRが通信フレームFRCである場合に使用される位相ベクトル(従来の位相ベクトル)の情報が保持されている。PLC装置10のPLC・PHYブロック11Bは、通信フレームFRに含まれるプリアンブル数に応じて、いずれかの位相ベクトルを通信に用いる位相ベクトルとして設定する。また、PLC・PHYブロック11Bは、通信フレームFRに含まれるプリアンブル数が変化した場合、設定された位相ベクトルを変更する。位相ベクトルの設定情報は、メモリ18に保持される。
本実施形態では、PLC装置10Bは、第1の実施形態で説明した通信フレームFRN,FR1〜FR8、又は比較例の通信フレームFRCを受信する。
通信フレームFRN,FR1〜FR8と通信フレームFRCとでは、プリアンブル数が異なる。例えば、通信フレームFRN,FR1〜FR8ではプリアンブルが10個であり、通信フレームFRCではプリアンブルが1個である。そのため、PLC装置10Bは、プリアンブル数に注目することで、第1の実施形態の通信フレームFR1〜8であるか、比較例の通信フレームFRCであるかを区別できる。
PLC装置10BのPLC・PHYブロック11B1は、キャリア検出により通信フレームを検出すると、通信フレームに含まれるプリアンブルのフォーマットを判別する。通信フレームに含まれるプリアンブルが周波数帯毎(通信チャネル毎)に設定されていると判別すると、PLC・PHYブロック11B1は、受信された通信フレームFRが通信フレームFRN,FR1〜FR8のいずれかであると判別する。つまり、第1の実施形態が適用された通信フレームFRであると判別される。
一方、通信フレームFRに含まれるプリアンブルが全周波数帯(全通信チャネル)において1つ設定されていると判別すると、PLC・PHYブロック11B1は、受信された通信フレームFRが通信フレームFRCであると判別する。つまり、比較例の通信フレームFRCであると判別される。
PLC・PHYブロック11B1は、判別された通信フレームFRに応じた位相ベクトルの情報をメモリ18から取得し、取得された位相ベクトルを用いてシンボルデータの位相を復元する。従って、受信される通信フレームFRが複数種類存在しても、PLC装置10Bは、通信フレームFRを復号できる。
このように、PLC装置10Bは、通信フレームFRのプリアンブル数を判別することで、PLC装置10Aが、比較例の通信フレームFRCを扱うPLC装置であるか、通信フレームFRN,FR1〜FR8を扱うPLC装置であるかを判別できる。そして、PLC装置10Bは、プリアンブルの形態に応じて、位相ベクトルを変更する。
従って、通信システム1000において、比較例の通信フレームFRCを扱うPLC装置(例えば従来のPLC装置)と第1の実施形態を適用可能なPLC装置10とが混在し、伝送路状態が不良である場合でも、PLC装置10Bは、PAPRを低減して、PLC装置10Aと通信できる。
(他の実施形態)
以上のように、本開示における技術の例示として、第1,第2の実施形態を説明した。しかし、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施形態にも適用できる。また、各実施形態を組み合わせてもよい。
第1,第2の実施形態では、PC等が位相ベクトルを生成する際に、1つの位相ベクトルを生成してから、各要素をシフト処理することで複数の異なる位相ベクトルを生成することを例示した。これに限られず、例えば、PC等が、各要素の値を任意に設定して、複数の異なる位相ベクトルを生成してもよい。
第1,第2の実施形態では、通信システム1000が電力線通信方式に従って通信する電力線通信システムであることを例示した。尚、通信システム1000は、他の通信方式(例えば無線LAN方式)に従って通信する通信システムでもよい。
第1,第2の実施形態では、ウェーブレット変換により時間軸上のデータと周波数軸上のデータとを変換することを例示したが、その他の変換(例えばFFT(Fast Fourier Transform)変換)が実施されてもよい。この場合、サブキャリア毎に異なる位相ベクトルの要素が用いられる。
第1,第2の実施形態では、全体最適を考慮すると、全通信チャネルCH(例えば10個の通信チャネル)のうち、同じ位相ベクトルが割り当てられる通信チャネルCHが複数存在してもよい。この場合でも、通信チャネル全体のPAPRが所定基準を満足すればよい。
第1の実施形態では、プロセッサは、物理的にどのように構成してもよい。また、プログラム可能なプロセッサを用いれば、プログラムの変更により処理内容を変更できるので、プロセッサの設計の自由度を高めることができる。プロセッサは、1つの半導体チップで構成してもよいし、物理的に複数の半導体チップで構成してもよい。複数の半導体チップで構成する場合、第1,第2の実施形態の各制御をそれぞれ別の半導体チップで実現してもよい。この場合、それらの複数の半導体チップで1つのプロセッサを構成すると考えることができる。また、プロセッサは、半導体チップと別の機能を有する部材(コンデンサ等)で構成してもよい。また、プロセッサが有する機能とそれ以外の機能とを実現するように、1つの半導体チップを構成してもよい。
(本開示の一形態の概要)
本開示の一形態の通信装置は、第1の周波数帯と第2の周波数帯を含む所定の周波数帯に対応する通信フレームFRを用いて通信する。通信装置は、プロセッサ及びコミュニケーティングデバイスを備える。通信フレームFRは、第1の周波数帯に対応しサブキャリアを複数有する第1の通信チャネルと、第2の周波数帯に対応しサブキャリアを複数有する第2の通信チャネルと、を含む。プロセッサは、第1の通信チャネルに対して、第1の位相ベクトルを設定し、第2の通信チャネルに対して、第1の位相ベクトルと異なる第2の位相ベクトルを設定し、第1の位相ベクトル及び第2の位相ベクトルを用いて、シンボルデータの位相を調整して通信データを生成する。コミュニケーティングデバイスは、通信フレームFRを用いて通信データを通信する。
通信装置は、例えばPLC装置10である。プロセッサは、例えばメインIC11である。コミュニケーティングデバイスは、例えばAFE・IC12を含めてAFE・IC12よりも電源プラグ25側に配置されたデバイスである。第1の通信チャネルは、例えば通信チャネルCH1である。第2の通信チャネルは、例えば通信チャネルCH2である。
これにより、通信装置は、予め通信チャネル毎に選定され、且つ通信フレーム全体で選定された位相ベクトルを用いて位相を調整することで、伝送路状態が不良であっても、受信側でのPAPRの劣化を抑制できる。従って、通信装置は、受信側でのAD変換器のダイナミックレンジの活用性を向上でき、通信フレームのS/N比の低下を抑制できる。
また、この通信装置では、第1の位相ベクトルとして、第1の通信チャネルに関する受信に係る第1のPAPRを所定値以下とする位相ベクトルが設定されてもよい。第2の位相ベクトルとして、第2の通信チャネルに関する受信に係る第2のPAPRを所定値以下とする位相ベクトルが設定されてもよい。第1の位相ベクトル及び第2の位相ベクトルとして、第1の通信チャネルと第2の通信チャネルとを含む通信フレームFRに関する受信に係る第3のPAPRを所定値以下とする位相ベクトルが設定されてもよい。
これにより、通信装置は、伝送路状態が劣悪な状態でも、各通信チャネル及び通信フレームに適応した位相ベクトルを用いて位相調整でき、受信性能を向上できる。
また、この通信装置では、第1の通信チャネル及び第2の通信チャネルで伝送されるデータは、同値の複数のプリアンブルのデータを含んでもよい。
これにより、通信装置は、信号電圧が高くなり易いプリアンブルのデータに係るサブキャリアの合成信号の信号レベルを位相調整により小さくでき、受信側でのPAPRの低減性能を向上できる。
また、この通信装置では、プロセッサは、通信フレームFRで伝送されるプリアンブルデータの数が変化した場合、設定された前記第1の位相ベクトル及び前記第2の位相ベクトルを変更してもよい。
これにより、通信装置は、通信チャネルが考慮されず、通信フレームFR全体に対してプリアンブルのデータが設けられる場合でも、受信側においてプリアンブルのデータを解読できる。つまり、通信装置は、上記実施形態において説明した通信装置との間に限られず、従来の位相ベクトルを用いて通信する他の通信装置との間でも通信できる。
また、この通信装置では、コミュニケーティングデバイスは、電力線1Aを介して通信フレームFRを用いて通信してもよい。
これにより、通信装置は、電力線1Aの状態が不良である場合でも、受信側でのPAPRを低減して電力線通信できる。
また、本開示の一形態の通信方法は、第1の周波数帯と第2の周波数帯を含む所定の周波数帯に対応する通信フレームFRを用いて通信する通信方法である。通信フレームFRは、第1の周波数帯に対応しサブキャリアを複数有する第1の通信チャネルと、第2の周波数帯に対応しサブキャリアを複数有する第2の通信チャネルと、を含む。この方法では、第1の通信チャネルに対して、第1の位相ベクトルを設定し、第2の通信チャネルに対して、第1の位相ベクトルと異なる第2の位相ベクトルを設定し、設定された第1の位相ベクトル及び第2の位相ベクトルを用いてシンボルデータの位相を調整して、通信フレームFRを用いて通信データを通信する。
これにより、通信装置は、予め通信チャネル毎に選定され、且つ通信フレーム全体で選定された位相ベクトルを用いて位相を調整することで、伝送路状態が不良であっても、受信側でのPAPRの劣化を抑制できる。従って、通信装置は、受信側でのAD変換器のダイナミックレンジの活用性を向上でき、通信フレームのS/N比の低下を抑制できる。
また、この通信方法では、第1の位相ベクトルとして、第1の通信チャネルに関する受信に係る第1のPAPRを所定値以下とする位相ベクトルが設定されてもよい。第2の位相ベクトルとして、第2の通信チャネルに関する受信に係る第2のPAPRを所定値以下とする位相ベクトルが設定されてもよい。第1の位相ベクトル及び第2の位相ベクトルとして、第1の通信チャネルと第2の通信チャネルとを含む通信フレームに関する受信に係る第3のPAPRを所定値以下とする位相ベクトルが設定されてもよい。
これにより、通信装置は、伝送路状態が劣悪な状態でも、各通信チャネル及び通信フレームに適応した位相ベクトルを用いて位相調整でき、受信性能を向上できる。
また、この通信方法では、第1の通信チャネル及び第2の通信チャネルで伝送されるデータは、同値の複数のプリアンブルのデータを含んでもよい。
これにより、通信装置は、信号電圧が高くなり易いプリアンブルのデータに係るサブキャリアの合成信号の信号レベルを位相調整により小さくでき、受信側でのPAPRの低減性能を向上できる。
また、この通信方法では、通信フレームFRで伝送されるプリアンブルデータの数が変化した場合、設定された第1の位相ベクトル及び第2の位相ベクトルを変更してもよい。
これにより、通信装置は、通信チャネルが考慮されず、通信フレームFR全体に対してプリアンブルのデータが設けられる場合でも、受信側においてプリアンブルのデータを解読できる。つまり、通信装置は、上記実施形態において説明した通信装置との間に限られず、従来の位相ベクトルを用いて通信する他の通信装置との間でも通信できる。
また、この通信方法では、電力線1Aを介して通信フレームFRを用いて通信してもよい。
これにより、通信装置は、電力線1Aの状態が不良である場合でも、受信側でのPAPRを低減して電力線通信できる。
本開示は、2014年11月24日出願の米国仮特許出願第62/083810号に基づくものである。
本開示は、伝送路状態が不良である場合でも、受信側でのPAPRの低減性能を向上できる通信装置及び通信方法等に有用である。
1A 電力線
1B 電源ケーブル
2 コンセント
10,10A,10B PLC装置
11 メインIC
11A CPU
11B1,11B2 PLC・PHYブロック
11C1,11C2 PLC・MACブロック
12 AFE・IC
12A DA変換器(DAC)
12B,12C 可変増幅器(VGA)
12D AD変換器(ADC)
13 ローパスフィルタ
15 ドライバIC
16 カプラ
16A コイルトランス
16B,16C カップリング用コンデンサ
17 バンドパスフィルタ
18 メモリ
19 イーサネット(登録商標)PHY・IC
20 スイッチング電源
21 電源コネクタ
22 モジュラージャック
23 LED
24 交流直流変換器
25 電源プラグ
26 LANケーブル
27 インピーダンスアッパー
27A,27B コイル
30 回路モジュール
60 ACサイクル検出器
100 筐体
1000 通信システム
CH1〜CH8 通信チャネル
FR1〜8,FRN 通信フレーム

Claims (10)

  1. 第1の周波数帯と第2の周波数帯を含む所定の周波数帯に対応する通信フレームを用いて通信する通信装置であって、
    プロセッサ及びコミュニケーティングデバイスを備え、
    前記通信フレームは、前記第1の周波数帯に対応しサブキャリアを複数有する第1の通信チャネルと、前記第2の周波数帯に対応しサブキャリアを複数有する第2の通信チャネルと、を含み、
    前記プロセッサは、
    前記第1の通信チャネルに対して、第1の位相ベクトルを設定し、
    前記第2の通信チャネルに対して、前記第1の位相ベクトルと異なる第2の位相ベクトルを設定し、
    設定された前記第1の位相ベクトル及び前記第2の位相ベクトルを用いて、シンボルデータの位相を調整して通信データを生成し、
    前記コミュニケーティングデバイスは、
    前記通信フレームを用いて通信データを通信し、
    前記プロセッサは、
    他の通信装置から受信した通信フレームのフォーマットに基づいて、前記第1の位相ベクトル又は前記第2の位相ベクトルを変更する、通信装置。
  2. 請求項1に記載の通信装置であって、
    前記第1の位相ベクトルとして、前記第1の通信チャネルに関する受信に係る第1のPAPRを所定値以下とする位相ベクトルが設定され、
    前記第2の位相ベクトルとして、前記第2の通信チャネルに関する受信に係る第2のPAPRを前記所定値以下とする位相ベクトルが設定され、
    前記第1の位相ベクトル及び前記第2の位相ベクトルとして、前記第1の通信チャネルと前記第2の通信チャネルとを含む前記通信フレームに関する受信に係る第3のPAPRを前記所定値以下とする位相ベクトルが設定される、通信装置。
  3. 請求項1または2に記載の通信装置であって、
    前記第1の通信チャネル及び前記第2の通信チャネルで伝送されるデータは、同値の複数のプリアンブルのデータを含む、通信装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の通信装置であって、
    前記プロセッサは、前記通信フレームで伝送されるプリアンブルデータの数が変化した場合、設定された前記第1の位相ベクトル及び前記第2の位相ベクトルを変更する、通信装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の通信装置であって、
    前記コミュニケーティングデバイスは、電力線を介して前記通信フレームを用いて通信する、通信装置。
  6. 第1の周波数帯と第2の周波数帯を含む所定の周波数帯に対応する通信フレームを用いて通信する通信方法であって、
    前記通信フレームは、前記第1の周波数帯に対応しサブキャリアを複数有する第1の通信チャネルと、前記第2の周波数帯に対応しサブキャリアを複数有する第2の通信チャネルと、を含み、
    前記第1の通信チャネルに対して、第1の位相ベクトルを設定し、
    前記第2の通信チャネルに対して、前記第1の位相ベクトルと異なる第2の位相ベクトルを設定し、
    設定された前記第1の位相ベクトル及び前記第2の位相ベクトルを用いてシンボルデータの位相を調整して通信データを生成し、
    前記通信フレームを用いて、前記通信データを通信し、
    他の通信装置から受信した通信フレームのフォーマットに基づいて、前記第1の位相ベクトル又は前記第2の位相ベクトルを変更する、通信方法。
  7. 請求項6に記載の通信方法であって、
    前記第1の位相ベクトルとして、前記第1の通信チャネルに関する受信に係る第1のPAPRを所定値以下とする位相ベクトルが設定され、
    前記第2の位相ベクトルとして、前記第2の通信チャネルに関する受信に係る第2のPAPRを前記所定値以下とする位相ベクトルが設定され、
    前記第1の位相ベクトル及び前記第2の位相ベクトルとして、前記第1の通信チャネルと前記第2の通信チャネルとを含む前記通信フレームに関する受信に係る第3のPAPRを前記所定値以下とする位相ベクトルが設定される、通信方法。
  8. 請求項6または7に記載の通信方法であって、
    前記第1の通信チャネル及び前記第2の通信チャネルで伝送されるデータは、同値の複数のプリアンブルのデータを含む、通信方法。
  9. 請求項6ないし8のいずれか1項に記載の通信方法であって、
    前記通信フレームで伝送されるプリアンブルデータの数が変化した場合、設定された前記第1の位相ベクトル及び前記第2の位相ベクトルを変更する、通信方法。
  10. 請求項6ないし9のいずれか1項に記載の通信方法であって、
    電力線を介して前記通信フレームを用いて通信する、通信方法。
JP2016561222A 2014-11-24 2015-09-30 通信装置及び通信方法 Active JP6643683B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201462083810P 2014-11-24 2014-11-24
US62/083,810 2014-11-24
PCT/JP2015/004992 WO2016084296A1 (ja) 2014-11-24 2015-09-30 通信装置及び通信方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2016084296A1 JPWO2016084296A1 (ja) 2017-08-31
JP6643683B2 true JP6643683B2 (ja) 2020-02-12

Family

ID=56073896

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016561223A Pending JPWO2016084297A1 (ja) 2014-11-24 2015-09-30 通信装置及び通信方法
JP2016561222A Active JP6643683B2 (ja) 2014-11-24 2015-09-30 通信装置及び通信方法

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016561223A Pending JPWO2016084297A1 (ja) 2014-11-24 2015-09-30 通信装置及び通信方法

Country Status (5)

Country Link
EP (3) EP3226429B1 (ja)
JP (2) JPWO2016084297A1 (ja)
CN (2) CN107005328B (ja)
ES (1) ES2966651T3 (ja)
WO (2) WO2016084297A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7217420B2 (ja) 2018-02-26 2023-02-03 パナソニックIpマネジメント株式会社 通信装置及び通信信号生成方法
CN112202697B (zh) * 2020-09-30 2023-03-21 浙江三维通信科技有限公司 一种信号的处理方法、装置、存储介质以及电子装置

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20040081089A1 (en) * 2002-09-26 2004-04-29 Sharp Laboratories Of America, Inc. Transmitting data on scheduled channels in a centralized network
CN100516908C (zh) * 2003-05-14 2009-07-22 高通股份有限公司 Ofdm系统中的功率控制和调度
JP4490425B2 (ja) * 2003-09-19 2010-06-23 パナソニック株式会社 マルチキャリア通信方法、システム及び装置
US7804763B2 (en) * 2005-04-04 2010-09-28 Current Technologies, Llc Power line communication device and method
DE602005009214D1 (de) 2005-10-25 2008-10-02 Fujitsu Ltd Kommunikationssysteme und -verfahren mit Selected Mapping (SLM)-Technik für OFDM Signale
CN1937435A (zh) * 2006-09-30 2007-03-28 东南大学 电力线通信系统的数字信号处理方法
EP2179524B1 (en) * 2007-08-14 2018-04-04 LG Electronics Inc. Peak to average power ratio reduction
JP5197073B2 (ja) * 2008-03-05 2013-05-15 株式会社東芝 無線通信装置
US8111765B2 (en) * 2008-06-12 2012-02-07 Panasonic Corporation Communication apparatus, communication method, and integrated circuit
GB0810855D0 (en) * 2008-06-13 2008-07-23 Gigle Semiconductors Ltd Method system and computer program for improving a communication system
JP5206316B2 (ja) * 2008-10-28 2013-06-12 富士通セミコンダクター株式会社 通信装置及び通信システム
KR20110036485A (ko) * 2009-10-01 2011-04-07 엘지전자 주식회사 무선랜 시스템에서의 데이터 전송방법 및 장치
US8718115B2 (en) * 2010-10-08 2014-05-06 Texas Instruments Incorporated Building, transmitting, and receiving frame structures in power line communications
US8670458B2 (en) * 2011-03-15 2014-03-11 Texas Instruments Incorporated Slotted channel access techniques in network communications
CN103733529B (zh) * 2011-07-05 2017-03-15 索尼公司 电力线通信调制解调器、电力线通信系统及电力线通信方法
JP5912026B2 (ja) * 2011-10-20 2016-04-27 株式会社メガチップス 通信装置および通信システム
US9258163B2 (en) * 2012-11-30 2016-02-09 Qualcomm Incorporated Systems and methods for phase rotating duplicate frames in wireless LAN transmission
CN103139135A (zh) * 2013-03-18 2013-06-05 苏州五希通信科技有限公司 基于数字电力载波通讯的调制方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2016084296A1 (ja) 2017-08-31
ES2966651T3 (es) 2024-04-23
EP3226428A4 (en) 2017-10-04
JPWO2016084297A1 (ja) 2017-08-31
EP3226429A4 (en) 2017-10-04
EP3226429A1 (en) 2017-10-04
EP3226429B1 (en) 2020-11-25
CN107005328A (zh) 2017-08-01
EP3852278A1 (en) 2021-07-21
WO2016084296A1 (ja) 2016-06-02
CN107005323A (zh) 2017-08-01
WO2016084297A1 (ja) 2016-06-02
EP3852278B1 (en) 2023-09-06
CN107005328B (zh) 2019-04-19
EP3226428A1 (en) 2017-10-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11824597B2 (en) Robust mode for power line communications
US8121202B2 (en) Power-line communication method, power-line communication device, and power-line communication system
US8325784B2 (en) Communication apparatus, communication method, and integrated circuit
CN103931132B (zh) 通信系统以及在通信系统中使用的比特加载方法
JP4731991B2 (ja) マルチキャリア通信装置及びマルチキャリア通信方法
US20030039317A1 (en) Method and apparatus for constructing a sub-carrier map
JP5158958B2 (ja) Ofdmシンボル検出方法、ofdm受信装置、集積回路および回路モジュール
US8588314B2 (en) Communication device and method for detecting broadcast wave to be performed by communication device
WO2011082145A2 (en) Transmit power control
WO2009139027A1 (ja) 通信方式および電力線通信端末
KR101568559B1 (ko) 통신 네트워크들에 대한 동적 비트 할당
CN103988454B (zh) 通信装置以及通信系统
WO2008106857A1 (fr) Procédé, dispositif pour réduire la valeur de crête d'un signal et dispositif de transmission
JP6643683B2 (ja) 通信装置及び通信方法
US9705721B2 (en) Communication apparatus and communication method
US20160149689A1 (en) Communication apparatus and communication method
JP5328387B2 (ja) 通信装置、通信方法、及び集積回路
US7114120B2 (en) Data processing apparatus and data processing method
JP2010109630A (ja) 送信装置および信号送信方法
JP2002300133A (ja) 通信装置およびサンプルクロック生成方法
JP2003264521A (ja) 直交周波数分割多重変復調装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180928

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190521

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190722

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191119

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191213

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6643683

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151