以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、複数の携帯型通信端末装置と携帯型通信端末装置と通信可能なカラオケ装置と、を備えるカラオケ通信システム又は当該カラオケ装置に対して本願のカラオケ装置及びそのプログラムを適用した場合の実施形態である。
[1]カラオケ通信システム
[1.1]カラオケ通信システムの概要
まず、図1を用いて本実施形態のカラオケ通信システム1の概要について説明する。なお、図1は、本実施形態におけるカラオケ通信システム1の構成を示すシステム構成図である。
以下の説明においては、図が煩雑になることを防止するために、一部のユーザ、一部の遊興施設(以下、「店舗」という。)50、携帯型通信端末装置(以下、「携帯端末装置」という。)20、及び、カラオケ装置10のみを示している。すなわち、実際のカラオケ通信システム1においては、各図に示しているよりも多数のカラオケ装置10、ユーザ、携帯端末装置20及び店舗50が存在している。
本実施形態のカラオケ通信システム1は、例えば、複数のカラオケルームから構成される店舗50に設置されるカラオケ装置10と、カラオケ装置10と連携して各種機能を実行する複数の携帯端末装置20と、ネットワークNに接続される管理サーバ装置30と、ネットワークNに接続された外部記憶装置40と、を備え、ユーザに対してカラオケに関するサービス(以下、「カラオケ提供サービス」という。)を提供するシステムである。
また、本実施形態のカラオケ通信システム1は、カラオケデータがデータベース化されており、データベース化されたカラオケデータを再生するためのシステムである。
特に、各カラオケデータには、カラオケデータを識別する楽曲IDと、楽曲データと、各楽曲データの再生時に表示される歌詞を示す歌詞データと、が少なくとも含まれており、カラオケ通信システム1は、ユーザが選択したカラオケデータの楽曲データの再生と、歌詞の表示との構成を備える。
そして、カラオケ通信システム1は、カラオケ装置10、又は、外部記憶装置40に記憶される画像データに基づいてカラオケデータの再生中に歌詞と、画像データが示す画像とを表示させる構成を備える。
また、カラオケ通信システム1は、カラオケ装置10を利用する際に、外部のデータ提供用のサーバ装置(以下、「データ提供サーバ装置」という。)80から取得された画像データを利用することが可能な構成を備える。
すなわち、カラオケ通信システム1は、カラオケデータの再生中において、カラオケ装置10に記憶される汎用画像データが示す汎用画像を表示させることに代えて、ユーザの指示の下、携帯端末装置20を介してデータ提供サーバ装置80によって提供される画像データを設定し、当該設定された画像データに基づいて、カラオケ装置10(具体的には、後述の表示部115)に歌詞と画像データが示す画像と、を表示する構成を備える。
通常、データ提供サーバ装置80などによって提供される外部のWebサイトなどから画像データを取得する場合には、当該画像データの取得の設定を行ったユーザの携帯端末装置20を介して画像データが取得される。
しかしながら、当該画像データの取得の設定を行ったユーザの携帯端末装置20は、他のユーザの歌唱中に画像データをカラオケ装置10に転送している間においては他の操作を受け付けない、又は、極端に動作が遅くなることが多い。
特に、ストリーミングなどの画像データを取得しながら当該画像データを順次再生する場合には、これらの処理を実行するための負荷が大きくなるため、携帯端末装置20における他の処理や他の操作が制限されてしまうことが多い。
その一方、カラオケデータに基づいて歌唱を行うユーザ(以下、「歌唱ユーザ」という。)は、歌唱中は歌唱しているため、当該歌唱ユーザの携帯端末装置20は、動作させていない場合が多い。
そこで、本実施形態においては、歌唱ユーザの携帯端末装置20を利用してデータ提供サーバ装置80などによって提供される画像データを取得及び転送させることによって、当該画像データを設定したユーザ(以下、「画像設定ユーザ」という。)や他のユーザの携帯端末装置20における処理負担を軽減させ、歌唱中の歌唱ユーザ以外の他のユーザが自身の携帯端末装置20を普段どおりに利用させることができる。
なお、図1においては、外部記憶装置40内に記憶される各データベース(以下、「DB」という。)に対して、カラオケ装置10が、直接アクセスできるようにするため、外部記憶装置40をネットワークNに直接接続する構成例について示しているが、外部記憶装置40は、管理サーバ装置30内に搭載するようにしてもよい。
また、ネットワークNは、例えば、携帯電話網を含む公衆電話網と、IP(Internet Protocol)ネットワークが相互接続されて構成される。ただし、当該ネットワークNの構成は、これに限られない。
さらに、外部記憶装置40の管理運営主体は、専用のコンピュータを設けるようにしてもよいが、本実施形態においては、説明を具体化するため、管理サーバ装置30によって管理運用されるものとして説明を行う。
データ提供サーバ装置80は、URL等のアドレスに基づいて画像データ等の各種データを提供するサーバ装置であり、従来から利用されているサーバ装置であるので、その説明を省略する。
[1.2]カラオケ通信システムの概要構成
次に、本実施形態のカラオケ装置10における概要構成について説明する。
本実施形態のカラオケ通信システム1は、
(1)ユーザの所持する携帯端末装置20内に予め記憶される画像データ(以下、「内部画像データ」という。)、及び、
(2)データ提供サーバ装置80に予めアップロードされ、携帯端末装置20を用いたユーザがネットワークNを介して、自由に閲覧及び取得(ダウンロード又はストリーミング送信等)することが可能な状態にある画像データ(以下、「外部画像データ」という。)
を歌詞と表示する画像のデータ(以下、「設定画像データ」という。)として用いることが可能な構成を備える。
そして、携帯端末装置20、又は、データ提供サーバ装置80に記憶された画像データの中から1の画像データを設定画像データとして設定されると、カラオケ装置10は、対応するカラオケデータの再生時に、当該設定画像データの取得元に関するデータ(例えば、URL)を含む当該画像データを取得させるための取得指示データを該当する携帯端末装置20に送信する。カラオケ装置10は、当該設定画像データを携帯端末装置20から取得して、取得された設定画像データとカラオケデータの歌詞データとを表示部115に表示させる。
なお、設定画像データは、静止画をスライドショー形式にて表示させる画像データであってもよいし、複数のフレーム画像によって構成される動画像データであってもよい。ただし、本実施形態においては、説明を具体化するため、動画像データを用いて説明を行う。
カラオケ装置10は、店舗50にある業務用カラオケ装置の他に、家庭用ゲーム機、及び、パーソナルコンピュータなどの装置である。
具体的には、カラオケ装置10は、
(1)ユーザの選曲操作に基づいてカラオケデータを、外部記憶装置40から取得するカラオケデータ取得機能、
(2)外部記憶装置40から取得したカラオケデータ、又は、カラオケ装置10に予め記憶されるカラオケデータに含まれる楽曲データを再生して楽音を出力させる楽曲再生機能、
(3)楽音の出力に伴って、カラオケデータに含まれる歌詞データに歌詞を表示させる歌詞表示機能、
(4)外部記憶装置40などから取得した汎用画像データを再生中のカラオケデータに同期して表示する画像表示機能、及び、
(5)管理サーバ装置30及び複数の携帯端末装置20と連動して、各携帯端末装置20とカラオケ装置10とを通信可能にする登録機能、及び、
(6)(4)の画像表示機能に代えて、携帯端末装置20によって、又は、携帯端末装置20を介してデータ提供サーバ装置80によって提供された設定画像データと歌詞データとに基づいて表示させる設定画像表示機能と、
等の各種機能を備える。
また、カラオケ装置10は、再生されるカラオケデータの楽曲IDとともに、携帯端末装置20、又は、図示しないリモコンと連動して予約処理を実行したユーザ(以下、「予約ユーザ」という。)のユーザ識別データ(すなわち、ユーザID)、又は、他のユーザのユーザIDを、歌唱ユーザ識別データ(以下、「歌唱ユーザID」という。)として記憶する。カラオケ装置10は、楽曲IDが示すカラオケデータの再生順が規定された予約リストのデータ(以下、「予約リストデータ」という。)を生成し、又は、既に生成した予約リストデータに追加し更新する予約処理を実行する構成を備える。
なお、本実施形態においては、再生順が規定された各楽曲IDに対応付けて再生されるカラオケデータを予約データという。すなわち、予約リストデータは、予約データの集合を示す。
携帯端末装置20は、例えば、スマートフォン、携帯用電話機及びタブレット型のデータ携帯端末装置等の端末装置であり、ユーザが携帯可能(持ち運び可能)な端末装置である。
具体的には、携帯端末装置20は、XML(eXtensible Markup Language)、又は、JSON(JavaScript(登録商標) Object Notation)等のマークアップ言語によって記述されているリソースデータをURLに基づいて取得し、当該取得したリソースデータに基づいて、画像の表示、音の再生及びデータ通信を行うブラウジング機能を備える。
また、携帯端末装置20は、タッチパネル機能を備えるとともに、カラオケ装置10の操作用のアプリケーションを記憶する。
なお、操作用のアプリケーションは、カラオケデータの選曲、カラオケデータの再生及び中止、採点アプリケーションの起動指示及び中止等、カラオケ装置10の各種の操作をさせることが可能なアプリケーションである。
なお、この操作用アプリケーションは、選曲に必要な楽曲IDを含む楽曲選曲用のデータを含んでもよく、当該選曲用のデータを管理サーバ装置30から取得する構成であってもよい。
特に、本実施形態においては、操作用アプリケーションは、
(1)設定画像を設定する機能を備え、ユーザの入力操作に基づいて携帯端末装置20に記憶された内部画像データの一覧を表示させる機能、
(2)データ提供サーバ装置80上の外部画像データについて、ユーザの設定したキーワード等の画像に関するデータに基づいて、関連する画像データのURL(すなわち、後述する外部画像アドレス)、タイトル、時間長、サムネイル画像等を含む外部画像データを取得して、当該外部画像データの一覧を表示させる機能、及び、
(3)ユーザによって当該一覧から1の画像データを決定する機能、
を備える。
また、携帯端末装置20は、タッチパネルに表示された画像にユーザによってタッチ操作が実行されると、当該タッチ操作によってタッチされた画像に対応付けられている操作指示を決定し、当該決定された操作指示を受け付ける構成を備える。
さらに、携帯端末装置20は、カラオケ装置10から送信された後述する指示データに基づいて、カラオケデータの再生中に設定画像データをデータ提供サーバ装置80から取得しつつ、カラオケ装置10に送信する構成を備える。
管理サーバ装置30は、外部記憶装置40を管理し、カラオケ通信システム1にてユーザに提供されるカラオケ提供サービスを含む各種のサービスを管理し、POS(POINT OF SALE)システムの機能を備えるサーバ装置である。
特に、管理サーバ装置30は、外部記憶装置40に記憶されたユーザに関するデータ(以下、「ユーザ管理データ」という。)やカラオケデータの各種データを管理する。管理サーバ装置30は、カラオケ装置10及び携帯端末装置20からの指示に基づいて、指示された各種データを外部記憶装置40から読み出し、カラオケ装置10、又は、携帯端末装置20に送信する構成を備える。
外部記憶装置40は、HDD(ハードディスクドライブ)、又は、SSD(ソリッドステートドライブ)等の記憶領域により構成される。外部記憶装置40は、記憶領域内にユーザ管理DB401及びカラオケデータ用DB402が構築され、管理サーバ装置30によって管理運用される。
ユーザ管理DB401は、カラオケ装置10を利用するユーザのユーザ管理データであって、外部記憶装置40に記憶される。
具体的には、ユーザ管理データは、各ユーザを識別するユーザID、ユーザ名、性別、年齢、メールアドレス、お気に入り画像及び各ユーザが携帯する携帯端末装置20を識別するためのID(以下、「端末ID」という。)など、ユーザに関するデータである。
カラオケデータ用DB402は、「邦楽」、「J-POP」、又は「ロック」等、カラオケデータの階層的な楽曲ジャンルを示すジャンルデータと、各カラオケデータを識別する楽曲IDと、楽曲タイトル(楽曲名)と、歌手名(アーティスト名)と、画像のジャンルを示す画像ジャンルデータとを含む複数のカラオケデータが外部記憶装置40に記憶されるデータベースである。なお、一部のカラオケデータは、カラオケ装置10に記憶されてもよい。
また、カラオケデータには、カラオケ用の楽曲データと、楽曲データの再生に同期して表示させる歌詞データと、当該歌詞データの表示制御を行う制御データとが含まれる。
さらに、カラオケ用の楽曲データには、複数の楽器の演奏音を再生制御するためのMIDI(Musical Instrument Digital Interface)データ、Aメロ、Bメロ、サビなど楽曲の構成を示す楽曲構成データ、歌パートの基準音(キー)の音高を示す音高データ、及びメロディをガイドするためのガイドメロディデータなどが含まれる。
[1.3]カラオケ通信システムの動作概要
次に、図2を用いて本実施形態のカラオケ通信システム1の概要について説明する。なお、図2は、本実施形態におけるカラオケ通信システム1の動作概要を示す概念図である。
まず、画像を設定する画像設定ユーザの携帯端末装置20は、既に生成されている予約リストデータをカラオケ装置10から取得し、当該取得した予約リストデータ及び画像設定ユーザの操作入力に基づいて、決定されたカラオケデータの再生中に表示させる画像データを識別する画像識別データ(すなわち、データ提供サーバ装置80から画像データを取得するためのURLなどの外部画像アドレスを含むデータ)と楽曲IDとを含む設定データを送信する(図2の[1])。
そして、カラオケ装置10は、画像設定ユーザの携帯端末装置20から設定データを受け付けると、当該設定データに含まれる画像識別データ、カラオケデータを識別する楽曲ID、及び当該カラオケデータの楽曲を歌唱する歌唱ユーザを識別する歌唱ユーザIDを関連付けて、予約リストデータの該当する予約データに追加し更新する(図2の[2])。
カラオケ装置10は、予約リストデータにおける最先の楽曲IDが示すカラオケデータを再生するタイミングに、当該予約リストデータの楽曲IDに基づいて、カラオケデータを外部記憶装置40から取得する(図2の[3])。
また、カラオケ装置10は、予約リストデータにおいて、最先の楽曲IDに対応付けて画像識別データがある場合には、楽曲IDに関連付けられた歌唱ユーザIDと画像識別データとに基づいて画像取得指示を示すデータ(以下、「画像取得指示データ」という。)を生成し、生成された画像取得指示データを当該歌唱ユーザIDが示す歌唱ユーザの携帯端末装置20に送信する(図2の[4])。
そして、歌唱ユーザの携帯端末装置20は、カラオケ装置10から送信された画像取得指示データに基づいて、データ提供サーバ装置80に画像識別データを含む要求を示すデータ(以下、「画像取得要求データ」という。)を送信する(図2の[5])。
データ提供サーバ装置80は、歌唱ユーザの携帯端末装置20から送信された画像取得要求データに対応する設定画像データを、歌唱ユーザの携帯端末装置20に送信を開始する(図2の[6])。
そして、歌唱ユーザの携帯端末装置20は、カラオケデータの再生が開始されると、データ提供サーバ装置80から送信された設定画像データを取得しつつ、当該取得された設定画像データを順次カラオケ装置10に出力する(図2の[7])。
また、カラオケ装置10は、外部記憶装置40から取得されたカラオケデータを再生する。そして、カラオケ装置10は、当該カラオケデータの再生中に、画像取得指示データに基づいて歌唱ユーザの携帯端末装置20から送信された設定画像データを取得しつつ、当該取得された設定画像データに基づいて画像を表示部115に表示させる(図2の[8])。
なお、カラオケ装置10は、カラオケデータの再生開始に合わせて設定画像データを取得する場合に、歌唱ユーザの携帯端末装置20に画像取得指示データを当該カラオケデータの再生開始前までに送信し、当該カラオケデータの再生開始に、歌唱ユーザの携帯端末装置20から設定画像データの受信を開始する。
また、カラオケ装置10は、カラオケデータの再生中に、設定画像データを取得する指示を受け付けた場合には、指示を受け付けたタイミングにおいて歌唱ユーザの携帯端末装置20に画像取得指示データを送信し、歌唱ユーザの携帯端末装置20から設定画像データの受信を開始する。特に、携帯端末装置20は、カラオケ装置10に設定画像データをストリーミング送信する。
[2]各装置の具体的な構成
[2.1]カラオケ装置
次に、図3〜図5の各図を用いて本実施形態のカラオケ装置10について説明する。なお、図3は、本実施形態のカラオケ装置10の構成を示すブロック図であり、図4は、本実施形態における記憶部119のアクセスユーザデータの一例を示す図である。また、図5は、本実施形態における記憶部119の予約リストデータの一例を示す図である。
本実施形態のカラオケ装置10は、図3に示すように、ネットワークNを介してカラオケデータ及び画像データ等の各種データの授受を行うための通信を行う通信制御部111と、マイクMから出力された音声信号に対して所定の処理を行うことによって音声データを生成する音声入力処理部112と、カラオケデータに含まれる楽曲データを再生するカラオケ再生部113と、再生された楽曲データに対応する楽音をスピーカSPに拡声させる拡声処理部114と、を備える。
また、カラオケ装置10は、表示部115と、表示部115を制御する表示制御部116と、携帯端末装置20と近距離無線通信規格に従った通信を行う近距離無線通信部117と、各部を統合的に制御する制御部118と、各機能を実現するための各種データが記憶される記憶部119と、データを用いて各種処理を実行するデータ処理部120と、を備える。
そして、カラオケ装置10は、スピーカSP及びマイクMを備え、制御部118を中心にバスや所定の伝送ラインによって接続されている。
なお、例えば、本実施形態の通信制御部111は、制御部118と連動して、本発明の「取得手段」を構成し、カラオケ再生部113は、本発明の「楽曲再生手段」を構成する。また、例えば、表示制御部116は、データ処理部120と連動して、本発明の「表示制御手段」を構成する。さらに、例えば、本実施形態の近距離無線通信部117は、制御部118と連動して本発明の「受付手段」を構成し、登録部123は、本発明の「記憶制御手段」を構成する。
通信制御部111は、システム制御部118の制御の下、ネットワークNを介して管理サーバ装置30と通信回線を構築し、各種データの授受を行う。
特に、通信制御部111は、近距離無線通信部117を介して携帯端末装置20からの予約処理に基づいて、予約リストデータに楽曲IDの追加と、当該指示により示される楽曲IDに対応する楽曲データを含むカラオケデータを管理サーバ装置30から取得する処理を実行する。そして、通信制御部111は、取得したカラオケデータに含まれる楽曲データをカラオケ再生部113に供給する。
カラオケ再生部113は、MIDI音源を備え、制御部118の制御の下、管理サーバ装置30を介して外部記憶装置40から取得(ダウンロード)されたカラオケデータに含まれる楽曲データに基づいてMIDI音源を制御する楽曲再生処理を実行する。
そして、カラオケ再生部113は、楽曲再生処理によって生成された楽音データを拡声処理部114に出力する。
拡声処理部114は、制御部118の制御の下、カラオケ再生部113から出力された楽音データをアナログ形式のオーディオ信号に変換する処理及び変換されたオーディオ信号を所定のレベルに増幅してスピーカSPに出力する処理を行う。
なお、スピーカSPは、カラオケ装置10が設けられた設置場所によって適した複数のスピーカユニットによって構成されるスピーカシステムによって構成されている。また、拡声処理部114にて、残響処理等の各種信号処理を施し、当該信号処理後のオーディオ信号をスピーカSPから出力させる構成としてもよい。
表示部115は、例えば、有機EL(Electro−Luminescence)素子、液晶表示素子又はCRT(Cathode Ray Tube)によって構成され、表示制御部116の制御に従って所定の画像データを表示する。
具体的には、表示部115は、携帯端末装置20から供給される画像データと、カラオケデータに含まれる歌詞データと、に基づいて画像と画像上に重畳された歌詞の画像とを表示する。
表示制御部116は、制御部118及びデータ処理部120の制御の下、歌詞データ及び画像データに基づく表示処理を実行し、歌詞と設定画像が重畳された画像を表示させる表示用データを生成して表示部115に出力する。
近距離無線通信部117は、赤外線受光部、又は、所定の通信規格に従ったアンテナを備え、IrDA(Infrared data Association)等の赤外線通信、又は、bluetooth(登録商標),IEEE802.15.4、無線LAN等の近距離無線通信規格に従い、携帯端末装置20とデータの授受を行う。
例えば、近距離無線通信部117は、携帯端末装置20から送信された指示に対応する命令コマンドをバスに出力する。
また、例えば、近距離無線通信部117は、携帯端末装置20から設定画像データを含む各種のデータを受信した場合、受信されたデータをバスに出力し、データ処理部120によって生成された画像取得指示データを、携帯端末装置20に送信する。
なお、携帯端末装置20とカラオケ装置10との間の通信は、ネットワークNや管理サーバ装置30を介して実行してもよい。
制御部118は、主に図示せぬ中央演算処理装置(CPU)、キャッシュメモリ、及びRAMによって構成され各部を統合的に制御する。また、制御部118は、各部と連動しつつ、前記各機能を実現するための処理を実行する。
記憶部119は、例えばHDDやSSD(Solid State Drive)などの記憶領域に各種データを記憶させる。記憶領域内には、カラオケ装置10と通信可能な携帯端末装置20のユーザに関連するデータがリスト化されたアクセスユーザデータと、画像識別データ、楽曲ID、画像設定ユーザID、及び歌唱ユーザIDが関連付けられた予約リストデータとが記憶される。
アクセスユーザデータは、例えば、図4に示すように、
(1)ユーザを識別するためのユーザIDと、
(2)当該ユーザのユーザ名と、
(3)当該ユーザに関するユーザデータと、
が対応付けられたデータであり、アクセスユーザデータが記憶領域に記憶される。
ユーザデータには、例えば、ユーザの性別、年齢、メールアドレス、お気に入り画像及びユーザが所有する携帯端末装置20を識別するための端末IDが含まれている。
また、予約リストデータは、例えば、図5に示すように、
(1)再生順を示すナンバーと、
(2)ナンバーで再生するカラオケデータを識別するための楽曲IDと、
(3)楽曲IDが示すカラオケデータの楽曲を歌唱するユーザ(歌唱ユーザ)を識別するための歌唱ユーザIDと、
(4)楽曲IDが示すカラオケデータの再生中に表示させる画像データを識別するための画像識別データと、
(5)画像識別データが示す画像データを設定したユーザ(画像設定ユーザ)を識別するための画像設定ユーザIDと、
が対応付けられたデータであり、記憶領域に記憶される。
特に、画像識別データには、図5に示すように、
(4A)対象の画像データが携帯端末装置20以外の外部装置から取得する外部画像データであるか否かを示す外部画像フラグデータと、
(4B)外部画像データの場合における画像データの所在を示す外部画像アドレスと、
(4C)対象の画像データが携帯端末装置20に記憶される内部画像データであるか否かを示す内部画像フラグデータ、
が含まれている。
また、本実施形態において、画像データは動画像データであり、また、画像識別データにおける外部画像アドレスは、動画像データが記憶される所在を示すデータである。外部画像アドレスは、例えばURLである。
さらに、新たに予約処理がされた場合には、当該予約リストデータの最後に楽曲ID等の予約データが追加される。
なお、外部画像データ、又は、内部画像データのフラグデータを保持していない場合は、記憶部119の記憶領域に記憶されている汎用画像データを用いることを示す。
記憶部119には、各機能を実現するための処理を実行する際に利用されるプログラムを記憶する。
データ処理部120は、制御部118と同一、又は、独立したCPU、及びカラオケ装置10の駆動に必要な各種のプログラムが記憶され、かつワークエリアとして用いられるROM/RAM121により構成される。
また、データ処理部120は、ROM/RAM121に記憶されるアプリケーションを実行することによって、取得部122と、登録部123と、指示部124と、を実現する。
なお、例えば、本実施形態の取得部122は、本発明の「受付手段」を構成し、登録部123は、本発明の「記憶制御手段」を構成する。また、例えば、本実施形態の指示部124は、制御部118と連動して、本発明の「指示送信手段」を構成する。
取得部122は、処理を実行するために必要な各種データを取得する。具体的には、取得部122は、近距離無線通信部117と連動して、カラオケデータの再生中に表示させる画像識別データを含む設定データを携帯端末装置20から受け付ける受付処理を実行する。
登録部123は、記憶部119に各種データを登録させる。具体的には、登録部123は、取得部122が取得したデータに基づいて、記憶部119内のアクセスユーザに追加するアクセスユーザ追加処理を実行する。また、登録部123は、取得部122が取得したデータに基づいて、記憶部119内の予約リストデータに追加する予約処理を実行する。
指示部124は、近距離無線通信部117と連動して、各種指示を生成し、当該指示を外部の装置に送信する。具体的には、指示部124は、画像取得指示データを生成し、生成された画像取得指示データを携帯端末装置20に送信させる指示送信処理を実行する。
[2.2]カラオケ装置において実行される各処理
次に、本実施形態のカラオケ装置10において実行される各処理の詳細について説明する。
(アクセスユーザ追加処理)
登録部123は、各ユーザが所有(操作)する携帯端末装置20とカラオケ装置10とを通信可能にし、通信可能となった携帯端末装置20に関するデータをアクセスユーザデータに追加するため、
(1)近距離無線通信部117を介して、携帯端末装置20からユーザID及び端末IDを含む利用登録指示を受信し、
(2)管理サーバ装置30から(1)において取得したユーザIDに関連するデータを取得し、
(3)(1)のユーザIDと(2)のユーザIDとを照合し、
(4)ユーザIDが一致する場合に、該当する端末IDによって識別される携帯端末装置20とカラオケ装置10とを通信可能にし、アクセスユーザデータにユーザID、ユーザ名、及び端末IDと追加し、記憶部119に記憶させる処理を実行する機能備える。
例えば、取得部122がユーザID「User001」とユーザ名「AAA」と端末ID「M001」とを含む利用登録指示を受信した場合、登録部123は、図4に示すように、アクセスユーザデータのユーザIDの欄に「User001」を、ユーザ名の欄に「AAA」を、端末IDの欄に「M001」を追加し、アクセスユーザデータを更新する。
(受付処理)
画像設定ユーザの携帯端末装置20は、予約処理、又は、画像設定データ生成処理を実行する。携帯端末装置20は、生成された楽曲ID及び歌唱者ユーザIDを含む予約データ、又は、楽曲ID及び画像識別データを有する設定データをカラオケ装置10に送信する。
そして、取得部122は、画像設定ユーザの携帯端末装置20から送信された予約データ又は設定データを、近距離無線通信部117を介して受け付ける。
特に、本実施形態の取得部122は、予約処理においては、カラオケ再生部113によるカラオケデータの再生前だけでなく、カラオケ再生部113によってカラオケデータの再生中においても、予約データ、又は、設定データを、受け付ける。
また、取得部122は、予約された楽曲のカラオケデータの再生前に設定データを受け付けるだけでなく、再生中のカラオケデータに対しても設定データを受け付ける。
(予約処理)
受付処理により取得部122が設定データ、又は、予約データを取得すると、登録部123は、取得部122が取得した設定データ又は予約データを記憶部119内の予約リストデータに追加し、更新する。
具体的には、取得部122は、設定データのみ取得した場合には、設定データに含まれる楽曲IDに基づいて予約リストデータ内の該当する予約データを特定し、特定した予約データに設定データの内容を追加する。
また、設定データと予約データとを取得した場合には、当該予約データを予約リストデータに新たに追加する際に、設定データの内容を追加する。
例えば、取得部122が、楽曲ID「12345」、歌唱ユーザID「User001」、外部動画を示す外部動画フラグ、及び外部画像アドレス「https://○○○○○○○○○○」を含む画像識別データと、画像設定ユーザID「User002」を含む設定データとを取得した場合を説明する。
この場合、登録部123は、図5に示すように、予約リストデータにおける楽曲IDの欄に「12345」を、歌唱ユーザIDの欄に「User001」を、外部画像の欄に「○」を、外部画像アドレスの欄に「https://○○○○○○○○○○」を、画像設定ユーザIDの欄に「User002」を関連付けて追加する。
また、例えば、取得部122が、楽曲ID「12348」及び歌唱ユーザID「User003」を含む予約データを取得した場合を説明する。
この場合、登録部123は、図5に示すように、予約リストデータにおける楽曲IDの欄に「12348」を、歌唱ユーザIDの欄に「User003」を関連付けて追加する。
なお、登録部123は、再生中のカラオケデータに対して画像識別データを有する設定データを取得した場合、すなわち、楽曲IDが無く、画像識別データのみ含まれる設定データを取得した場合には、予約リストデータに追加することなく、その旨を指示部124に指示する。
また、指示部124は、後述するように、再生中のカラオケデータについて設定画像データを表示するための指示送信処理を実行する。
(カラオケデータ取得処理)
通信制御部111は、制御部118と連動し、記憶部119内の予約リストデータに記憶された楽曲IDに基づいて、カラオケデータを取得する。具体的には、制御部118は、予約リストデータを参照して再生対象のカラオケデータ(当該予約リストデータの最先の再生順位を備えるカラオケデータ)の楽曲IDを取得する。通信制御部111は、制御部118によって取得された楽曲IDが示すカラオケデータを管理サーバ装置30から取得する。
例えば、図5の予約リストデータのNo.「1」が再生対象の場合、制御部118は、予約リストデータから楽曲ID「12345」を取得する。通信制御部111は、制御部118によって取得された楽曲ID「12345」が示すカラオケデータを管理サーバ装置30から取得する。
(指示送信処理)
指示部124は、制御部118と連動し、カラオケ再生部113によって再生されるカラオケデータの楽曲IDに関連付けられた歌唱ユーザIDと、画像識別データとに基づいて、当該画像識別データが示す画像データを取得させる指示を含む画像取得指示データを生成し、生成された画像取得指示データの当該歌唱ユーザIDが示すユーザの携帯端末装置20に送信される。
具体的には、指示部124は、記憶部119内の予約リストデータを参照して、再生対象のカラオケデータの楽曲IDに関連付けられた画像識別データを決定する。
また、指示部124は、決定した画像識別データの外部画像フラグ及び内部画像フラグを参照して、当該画像識別データが示す画像データが携帯端末装置20の外部の画像データである外部画像データか、携帯端末装置20の内部の画像データである内部画像データかを判定する。
外部画像データである場合に、指示部124は、記憶部119内の予約リストデータを参照して、画像識別データに関連付けられた歌唱ユーザIDを決定する。
さらに、指示部124は、記憶部119内のアクセスユーザデータを参照して、決定した歌唱ユーザIDが示す歌唱ユーザの携帯端末装置20と通信可能か否かを判定する。
歌唱ユーザの携帯端末装置20と通信可能な場合に、指示部124は、決定した画像識別データの外部動画アドレスを少なくとも含む画像取得指示データを生成し、生成された画像取得指示データが近距離無線通信部117を介して、歌唱ユーザの携帯端末装置20に送信される。
例えば、図5の予約リストデータのNo.「1」が再生対象の場合、指示部124は、画像識別データが示す画像データが外部画像データであると判定する。そして、指示部124は、歌唱ユーザID「User001」が示すユーザの携帯端末装置20と通信可能な場合、外部動画アドレス「https://○○○○○○○○○○」を含む画像取得指示データを生成し、生成された画像取得指示データが歌唱ユーザID「User001」が示す歌唱ユーザの携帯端末装置20に送信される。
一方、歌唱ユーザの携帯端末装置20と通信不能な場合に、指示部124は、アクセスユーザを参照して、画像設定ユーザIDが示す画像設定ユーザの携帯端末装置20と通信可能か否かを判定する。
そして、画像設定ユーザの携帯端末装置20と通信可能な場合、指示部124は、決定した画像識別データの外部動画アドレスを少なくとも含む画像取得指示データを生成し、生成された画像取得指示データが近距離無線通信部117を介して、画像設定ユーザの携帯端末装置20に送信される。
例えば、図5の予約リストデータのNo.「1」が再生対象の場合において、歌唱ユーザID「User001」が示す歌唱ユーザの携帯端末装置20と通信不能であって、画像設定ユーザID「User002」が示す画像設定ユーザの携帯端末装置20と通信可能な場合、指示部124は、外部動画アドレス「https://○○○○○○○○○○」を含む画像取得指示データを生成し、生成された画像取得指示データが画像設定ユーザID「User002」が示す画像設定ユーザの携帯端末装置20に送信される。
また、画像識別データが示す画像データが内部画像データである場合に、指示部124は、予約リストデータを参照して、再生対象のカラオケデータの楽曲IDに関連付けられた画像設定ユーザIDを決定する。そして、指示部124は、アクセスユーザを参照して、決定した画像設定ユーザIDが示すユーザ、すなわち画像設定ユーザの携帯端末装置20と通信可能か否かを判定する。
画像設定ユーザの携帯端末装置20と通信可能な場合、指示部124は、内部の画像取得指示データを生成し、生成された内部の画像取得指示データが近距離無線通信部117を介して画像設定ユーザの携帯端末装置20に送信される。
例えば、図5の予約リストデータのNo.「2」が再生対象の場合、指示部124は、画像データが内部画像データであると判定する。指示部124は、歌唱ユーザID「User003」が示す歌唱ユーザの携帯端末装置20と通信可能な場合、内部の画像取得指示データを生成し、生成された内部の画像取得指示データが歌唱ユーザID「User003」が示すユーザの携帯端末装置20に送信される。
なお、以下のいずれかの場合、指示部124は、外部記憶装置40に記憶された汎用画像データの取得を行うためのデータ(以下、「汎用画像取得指示データ」という。)を生成し、生成された汎用画像取得指示データがネットワークNを介して管理サーバ装置30に送信される。
(1)予約リストデータに画像識別データが記憶されていない場合
(2)画像識別データが示す画像データが外部画像であり、かつ歌唱ユーザ及び画像設定ユーザの双方の携帯端末装置20と通信不能な場合
(3)画像データが内部画像であり、かつ画像設定ユーザの携帯端末装置20と通信不能な場合
例えば、図5の予約リストデータテーブルのNo.「4」が再生対象の場合、指示部124は、汎用画像取得指示データを生成し、当該汎用画像取得指示データを、ネットワークNを介して管理サーバ装置30に送信する。ただし、汎用画像データは、記憶部119に記憶されていてもよく、その場合には、指示部124は、記憶部119から汎用画像データを取得する。
(楽曲再生処理及び画像表示処理)
指示送信処理が完了すると、カラオケ再生部113は、取得部122と連動し、カラオケデータ取得処理によって取得されたカラオケデータに含まれる楽曲データを再生する。
そして、表示制御部116は、取得部122と連動し、カラオケ再生部113による楽曲データの再生中に、指示送信処理にて受信された画像データを取得しつつ、当該取得された画像データを表示部115に表示させる。
例えば、指示送信処理において歌唱ユーザの携帯端末装置20に画像取得指示データが送信された場合に、歌唱ユーザの携帯端末装置20は、画像取得指示データに基づいてデータ提供サーバ装置80から設定画像データを取得し、設定画像データをカラオケ装置10に送信する。
そして、表示制御部116は、カラオケデータの再生中に画像取得指示データに基づいて、歌唱ユーザの携帯端末装置20から送信された設定画像データを取得しつつ、当該取得された設定画像データを表示部115に表示させる。
また、例えば、指示送信処理において画像設定ユーザの携帯端末装置20に画像取得指示データが送信された場合に、画像設定ユーザの携帯端末装置20は、画像取得指示データに基づいてデータ提供サーバ装置80から設定画像データを取得し、設定画像データをカラオケ装置10に送信する。
そして、表示制御部116は、カラオケデータの再生中に、画像取得指示データに基づいて画像設定ユーザの携帯端末装置20から送信された設定画像データを取得しつつ、当該取得された設定画像データを表示部115に表示させる。
さらに、例えば、指示送信処理において画像設定ユーザの携帯端末装置20に内部の画像取得指示データが送信された場合に、画像設定ユーザの携帯端末装置20は、内部の画像取得指示データに基づいて、端末記憶部230に記憶されている画像データから表示対象の画像データを決定し、決定された設定画像データをカラオケ装置10に送信する。
そして、表示制御部116は、カラオケデータの再生中に、内部の画像取得指示データに基づいて画像設定ユーザの携帯端末装置20から送信された設定画像データを取得しつつ、取得された設定画像データを表示部115に表示させる。
例えば、指示送信処理において管理サーバ装置30に汎用画像取得指示データが送信された場合に、管理サーバ装置30は、汎用画像取得指示データに基づいて、外部記憶装置40のカラオケデータ用DB402から画像データを決定し、決定された汎用画像データをカラオケ装置10に送信する。
そして、表示制御部116は、カラオケデータの再生中に、汎用画像取得指示データに基づいて管理サーバ装置30から送信された汎用画像データを取得しつつ、取得された汎用画像データを表示部115に表示させる。
なお、表示制御部116は、記憶部119に記憶された汎用画像データを用いてもよい。
[2.3]携帯端末装置
次に、図6を用いて本実施形態の携帯端末装置20の構成及びその動作について説明する。なお、図6は、本実施形態における携帯端末装置20の構成を示す構成図である。
本実施形態の携帯端末装置20は、図6に示すように、ネットワークNに通信接続されるネットワーク通信部210と、カラオケ装置10と近距離無線通信を行う近距離無線通信部220と、各種のデータを記憶する端末記憶部230と、各処理を実行する端末データ処理部240と、端末表示部250と、端末表示部250に対する画像の表示を制御する端末表示制御部260と、タッチパネルにより構成される操作部270と、端末管理制御部280と、備える。
なお、携帯端末装置20の各部は、バスBによって相互に接続されており、データの授受を実行する。
ネットワーク通信部210は、所定のネットワークインターフェースであり、端末データ処理部240及び端末管理制御部280の制御の下、基地局BSを介してネットワークNに接続される管理サーバ装置30又はデータ提供サーバ装置80と通信可能であり、管理サーバ装置30又はデータ提供サーバ装置80と種々のデータの授受を行う。
近距離無線通信部220は、IrDA(Infrared data Association)等の赤外線通信、又は、bluetooth(登録商標),IEEE802.15.4、無線LAN等の近距離無線通信規格に従い、カラオケ装置10と近距離無線網を構築し、カラオケ装置10とデータの授受を行う。
なお、携帯端末装置20とカラオケ装置10との間の通信は、ネットワークNや管理サーバ装置30を介して実行されてもよい。
端末記憶部230は、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)やフラッシュメモリなどにより構成される。
そして、端末記憶部230は、各種のアプリケーションが記憶されるアプリケーション記憶部231と、端末データ処理部240によって生成された予約データ又は設定データが記憶される設定データ記憶部232と、カラオケ装置10から受信された画像取得指示データが記憶される画像取得指示データ記憶部233と、操作アプリケーションの起動中にワークエリアとして機能するRAM234とを備える。
特に、各種のアプリケーションには、カラオケデータの再生中に表示させる設定画像データを設定する設定操作を含むカラオケ装置10の操作を行うためのタッチパネル用の操作アプリケーションを含む。
端末データ処理部240は、独立した中央演算処理装置(CPU)によって又は端末管理制御部280の中央演算処理装置(CPU)によって構成され、アプリケーション記憶部231に記憶されるアプリケーションに応じて各種データ処理を実行する。
特に、端末データ処理部240は、管理サーバ装置30と連動し、端末記憶部230に記憶されているユーザに関連するデータを外部記憶装置40のユーザ管理DB401に追加する処理を実行する。
また、端末データ処理部240は、カラオケ装置10及び管理サーバ装置30と連動し、ユーザの操作入力に基づいて、外部記憶装置40のカラオケデータ用DB402からカラオケ装置10において再生されるカラオケデータを決定する予約処理を実行する。
そして、端末データ処理部240は、カラオケ装置10及び管理サーバ装置30と連動し、予約処理、及び、カラオケデータの再生中に表示させる画像データをカラオケ装置10に設定するための設定データを生成する画像設定データ生成処理を実行する。
(予約処理)
特に、端末データ処理部240において実行される予約処理は、カラオケ通信システムにログインしていることを前提に、
(A1)ユーザの操作に従って、歌手、楽曲名又はキーワードなどに基づいて楽曲を決定し、
(A2)決定した楽曲の楽曲IDを外部記憶装置40に記憶されるカラオケデータ用DB402から取得し、
(A3)カラオケ装置10と通信可能な1以上の携帯端末装置20がリスト化されたアクセスユーザデータから、操作者のユーザID(すなわち、ログインしているユーザの予約ユーザ識別データであって、例えばログインID)を歌唱ユーザIDとして決定し、又は、他のユーザのユーザIDを歌唱ユーザIDとして決定し、
(A4)楽曲IDと歌唱ユーザIDとを含む予約データをカラオケ装置10に送信し、カラオケ装置10は受信された予約データに基づいて楽曲IDと歌唱ユーザIDとを予約リストデータに追加する。
なお、(A3)の処理においては、端末データ処理部240は、取得したアクセスユーザデータに基づく歌唱ユーザの選択メニューを端末表示部250に表示させてその中から操作者を含め1つのユーザのユーザIDを決定してもよいし、ログインしているユーザのユーザIDが自動的に決定されてもよい。
(画像設定データ生成処理)
端末データ処理部240において実行される画像設定データ生成処理は、
(B1)カラオケ装置10が備える予約リストデータを取得し、
(B2)ユーザの操作入力に基づいて、カラオケデータの再生中に表示させる画像データを識別する画像識別データ(例えば、URL)を取得し、
(B3)画像設定ユーザIDとして操作者のユーザIDと取得された画像識別データとを含む設定データが生成される。
なお、端末データ処理部240は、予約データの生成とともに設定画像データを設定する画像設定データ生成処理を実行する場合、又は、再生中のカラオケデータについて設定画像データを表示させるための設定データの画像設定データ生成処理を実行する場合には、予約リストデータを取得せずに、上記の(B2)及び(B3)の処理を実行してもよい。
また、端末データ処理部240は、再生中の楽曲に設定画像データを表示させる場合には、楽曲IDを含まずに画像識別データのみを含む設定データを生成すればよい。
具体的には、端末データ処理部240は、画像識別データを取得する際には、端末表示制御部260及び操作部270と連動させて所定のアプリケーションを実行させ、内部画像データか又は外部画像データかを示すフラグ、内部画像データの場合には記憶されているフォルダ名、及び、外部画像データの場合には外部アドレスを含む設定データを生成する。
なお、端末データ処理部240は、予約処理と画像設定データ生成処理とを同時に実行してもよい。この場合には、端末データ処理部240は、予約処理時に画像設定データ生成処理を実行して予約データと設定データとを生成し、予約データ及び設定データをカラオケ装置10に送信する。
一方、端末データ処理部240は、カラオケ装置10及び管理サーバ装置30と連動して携帯端末装置20とが通信可能にする設定の各処理を実行する。
端末表示部250は、所定のサイズ(例えば、5インチ、W480×H960ピクセル)の画像表示領域を備え、液晶素子又はEL(Electro Luminescence)素子のパネルによって構成され、端末表示制御部260において生成された表示データに基づいて所定の画像を表示する。
また、端末表示部250は、操作部270と連動し、カラオケ装置10の各種の操作指示を受け付ける指示画像を表示する。
端末表示制御部260は、端末データ処理部240及び端末管理制御部280の制御の下、端末表示部250に所定の画像を表示させる表示データを生成し、生成した表示データに基づいて当該端末表示部250に所定の画像を表示させる。
操作部270は、各種の確認ボタンと、各操作指令を入力する操作ボタンその他のキーとであって、端末表示部250上に設けられたタッチセンサを備えるタッチパネルによって構成され、カラオケ装置10の各操作を行う際に用いられる。
端末管理制御部280は、主に中央演算処理装置(CPU)によって構成されるとともに、キー入力ポート、表示制御ポート等の各種入出力ポートを含み、携帯端末装置20の全般的な機能及び種々のプログラムを実行するための全般的な機能を総括的に制御する。
特に、端末管理制御部280は、端末データ処理部240によって生成された設定データを、近距離無線通信部220を介してカラオケ装置10に送信する。
また、端末管理制御部280は、カラオケ装置10から送信された画像取得指示データを、近距離無線通信部220を介して受信する。そして、端末管理制御部280は、ネットワーク通信部210を介して画像取得要求データがデータ提供サーバ装置80に送信させる。
また、端末管理制御部280は、画像取得要求データに基づいてデータ提供サーバ装置80から送信された設定画像データを、ネットワーク通信部210を介して取得する。そして、端末管理制御部280は、取得した設定画像データを、近距離無線通信部220を介してカラオケ装置10に送信する。
[3]カラオケ装置の動作
次に、図7及び図8を用いて本実施形態のカラオケ装置10によって実行されるカラオケデータの再生処理の動作について説明する。なお、図7及び図8は、本実施形態のカラオケ装置10によって実行されるカラオケデータの再生処理を示すフローチャートである。
本動作においては、以下の処理に先立って、外部記憶装置40内のユーザ管理DB401と、カラオケデータ用DB402とは、各種データを備える。カラオケ装置10の記憶部119は、図5及び図6に例示するデータを記憶する。
また、本動作においては、カラオケ装置10は、通電(電源がONの状態)されており、予約待機状態であるものとする。
まず、制御部118は、予約待機状態における予め定められたタイミングに、記憶部119内の予約リストデータを参照し、予約データ、すなわち再生対象のカラオケデータが有るか否かを判定する(ステップS101)。
このとき、制御部118は、予約データがないと判定した場合には、本動作を終了させて予約待機状態に戻り、予約データが有ると判定した場合には、通信制御部111は、予約データの楽曲IDに基づいて、カラオケデータを外部記憶装置40から取得する(ステップS102)。
次いで、指示部124は、予約リストデータの画像識別データを参照し、再生対象のカラオケデータの再生中に表示させる画像データが設定されているか否かを判定する(ステップS103)。
このとき、指示部124は、画像データが設定されていないと判定した場合には、汎用画像取得指示データを、通信制御部111を介して管理サーバ装置30に送信し(ステップS104)、ステップS201へ移行する。
一方、指示部124は、画像データが設定されていると判定した場合には、記憶部119の予約リストデータの画像識別データを参照し、設定されている画像データが外部画像データであるか否かを判定する(ステップS105)。
このとき、指示部124は、携帯端末装置20の外部画像データでないと判定した場合には、すなわち、携帯端末装置20の内部に記憶されている内部画像データであると判定した場合には、アクセスユーザデータを参照し、画像設定IDが示す画像設定ユーザの携帯端末装置20と通信可能か否かを判定する(ステップS106)。
そして、指示部124は、ステップS106の処理において、画像設定ユーザの携帯端末装置20と通信不能と判定した場合には、ステップS104へ移行する。画像設定ユーザの携帯端末装置20と通信可能と判定した場合には、内部の画像取得指示データを、近距離無線通信部117を介して画像設定ユーザの携帯端末装置20に送信し(ステップS107)、ステップS201へ移行する。
次いで、指示部124は、ステップS105の処理において、設定されている画像データが外部画像データであると判定した場合には、アクセスユーザデータを参照し歌唱ユーザIDが示す歌唱ユーザの携帯端末装置20と通信可能か否かを判定する(ステップS108)。
このとき、指示部124は、歌唱ユーザの携帯端末装置20と通信可能と判定した場合には、外部の画像取得指示データを、近距離無線通信部117を介して歌唱ユーザの携帯端末装置20に送信し(ステップS109)、ステップS201へ移行する。
そして、指示部124は、歌唱ユーザの携帯端末装置20と通信不能と判定した場合には、アクセスユーザデータを参照し画像設定IDが示す画像設定ユーザの携帯端末装置20と通信可能か否かを判定する(ステップS110)。
このとき、指示部124は、画像設定ユーザの携帯端末装置20と通信不能と判定した場合には、ステップS104へ移行し、画像設定ユーザの携帯端末装置20と通信可能と判定した場合には、外部の画像取得指示データを、近距離無線通信部117を介して画像設定ユーザの携帯端末装置20に送信し(ステップS111)、ステップS201へ移行する。
次いで、カラオケ再生部113及び表示制御部116は、通信制御部111を介して、カラオケデータ及び汎用画像データ、又は、取得部122と連動して汎用画像データに代えて設定画像データを取得しつつ、当該取得されたカラオケデータに基づき、歌詞データの表示処理と、楽曲データの再生処理と、汎用画像データ又は設定画像データに基づく画像データ表示処理を開始する(ステップS201)。
例えば、ステップS104を経由してステップS201の処理を実行する場合には、表示制御部116は、外部記憶装置40から取得された汎用画像データと歌詞データとを表示部115に表示させる。
また、例えば、ステップS107を経由してステップS201の処理を実行する場合には、表示制御部116は、画像設定ユーザの携帯端末装置20から取得された内部画像データと歌詞データとを表示部115に表示させる。
さらに、例えば、ステップS109を経由してステップS201の処理を実行する場合には、表示制御部116は、歌唱ユーザの携帯端末装置20から取得された外部画像データと、歌詞データとを表示部115に表示させる。
そして、例えば、ステップS111を経由してステップS201の処理を実行する場合には、表示制御部116は、画像設定ユーザの携帯端末装置20から取得された外部画像データと歌詞データとを表示部115に表示させる。
なお、当該ステップS201の処理においては、カラオケ再生部113は、いずれのステップを経由しても、該当するカラオケデータに基づいて楽曲データの再生及び歌詞データの表示を実行する。
次いで、取得部122は、予約リストデータに基づいて、再生中のカラオケデータに対するアクセス可能な携帯端末装置20から送信された設定データを受け付けた否か判定する(ステップS202)。
このとき、取得部122が携帯端末装置20から送信された設定データを受け付けていないと判定した場合には、制御部118は、カラオケデータの再生を終了するか否かを判定する(ステップS203)。
そして、制御部118は、カラオケデータの再生を終了しない(すなわち、継続する)と判定した場合には、ステップS202へ移行し、カラオケデータの再生を終了させると判定した場合には、ステップS206に移行する。
一方、ステップS202の処理において、取得部122によって設定データが受け付けられと判定された場合には、制御部118は、当該設定データにカラオケデータが指定されている、すなわち、楽曲IDが関連付けられているか否かを判定する(ステップS204)。
そして、制御部118は、楽曲IDが関連付けられていと判定した場合には、予約リストデータの該当する予約データの楽曲IDに、設定データに含まれる画像識別データを関付け、予約リストデータを更新(ステップS205)、ステップS202へ移行する一方、楽曲IDが関連付けられていないと判定した場合には、制御部118は、ステップS105へ移行する。
次いで、制御部118は、ステップS203の処理において、カラオケデータの再生が終了したことを判定した場合には、再生動作の終了指示を示すデータを画像データの供給元の携帯端末装置20に送信する(ステップS206)。このとき、制御部118は、当該カラオケデータに関する予約データを予約リストデータから削除する。
次いで、制御部118は、再度、記憶部119内の予約リストデータを参照し、予約データが有るか否かを判定する(ステップS207)。
このとき、制御部118は、予約データが有ると判定した場合には、ステップS102の処理に移行し、予約データがないと判定した場合には、予約待機状態に移行して(ステップS208)本動作を終了させる。
以上説明したように、カラオケデータの再生中に表示させる画像取得指示データをカラオケデータの楽曲を歌唱するユーザの携帯端末装置に送信し、当該カラオケデータの再生中に当該携帯端末装置から画像データを取得しつつ当該取得している画像データを表示部に表示させることができる。
したがって、本実施形態のカラオケ通信システム1においては、画像データを設定したユーザと再生中のカラオケデータの楽曲を歌唱するユーザが異なる場合であっても、歌唱中のユーザ以外の他のユーザが自身の携帯端末装置を普段どおりに利用することができる。
[4]変形例
[4.1]変形例1
実施形態において、カラオケデータの再生中に表示される画像データは動画像データであったが、静止画像データであってもよい。
例えば、複数の静止画像データがデータ提供サーバ装置80に記憶されており、歌唱ユーザの携帯端末装置20が、画像取得指示データに基づいて、一定間隔(例えば10秒)で静止画像データをデータ提供サーバ装置80から取得し、カラオケ装置10に送信する。
そして、カラオケ装置10の表示制御部116は、歌唱ユーザの携帯端末装置20から送信される静止画像データを表示部115に表示させ、一定間隔で表示を切り替える。
また、カラオケデータの再生中に表示される画像データは、動画像データと静止画像データの組み合わせであってもよい。
例えば、カラオケ装置10の指示部124が、カラオケデータの再生状況に基づいて、歌唱ユーザ又は画像設定ユーザの携帯端末装置20に動画像データ又は静止画像データを取得させる画像取得指示データを送信する。
そして、表示制御部116は、携帯端末装置20から受信した動画像データと静止画像データとを組み合わせて表示させる混合表示制御処理を実行する。
この混合表示制御処理において、例えば、指示部124は、カラオケデータのサビ部分を再生している場合には一連の動画像データから動画像データの部分データを取得させる画像取得指示データを送信し、サビ部分以外を再生している場合には当該一連の動画像データから静止画像データを取得させる画像取得指示データを送信してもよい。
[4.2]変形例2
実施形態においては、歌唱者の歌唱音に基づくカラオケ装置10について説明したが、ギターやドラムなどの楽器音に基づくカラオケ装置10又はカラオケ通信システム1に適用することも可能である。この場合には、カラオケ装置10は、マイクMや他の入力装置によって楽器音や楽器信号を取得すればよい。
[4.3]変形例3
実施形態における管理サーバ装置30は、1台のサーバ装置によって構成されていてもよいし、複数のサーバ装置によってシステムとして構成されていてもよい。また、外部記憶装置40のDB401及びDB402は、一つのデータベースによって構成されても複数のデータベースによって構成されていてもよい。