JP6642213B2 - 印刷機および印刷機の洗浄方法 - Google Patents

印刷機および印刷機の洗浄方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6642213B2
JP6642213B2 JP2016071445A JP2016071445A JP6642213B2 JP 6642213 B2 JP6642213 B2 JP 6642213B2 JP 2016071445 A JP2016071445 A JP 2016071445A JP 2016071445 A JP2016071445 A JP 2016071445A JP 6642213 B2 JP6642213 B2 JP 6642213B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cleaning
plate cylinder
roller
furnisher
ink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2016071445A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017177689A (ja
Inventor
口 裕 崇 田
口 裕 崇 田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2016071445A priority Critical patent/JP6642213B2/ja
Publication of JP2017177689A publication Critical patent/JP2017177689A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6642213B2 publication Critical patent/JP6642213B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Inking, Control Or Cleaning Of Printing Machines (AREA)

Description

本発明は、特にグラビア印刷に用いられる印刷機、および印刷機の版胴とファニッシャーローラの洗浄方法に関する。
従来、グラビア印刷機ではウェブの印刷の終了後、版胴の目詰まりを防止するため、および印刷で使用したインキと次の印刷において使用するインキとの混色を防止するために、印刷機の版胴およびファニッシャーローラを洗浄して、インキを洗い落とすことが行われている。この洗浄工程を行うに際しては、作業者が、手動で洗浄液を版胴およびファニッシャーローラに供給している。
したがって、従来の版胴およびファニッシャーローラの洗浄には、作業者が印刷機に接近して作業しなければならず、人手がかかるとともに、作業者が版胴やファニッシャーローラの回転に巻き込まれる事故が発生する虞がある。このような問題点を解消するため、特許文献1には、版胴とファニッシャーローラとの接触部に上方から洗浄液を供給するノズルを有し、版胴とファニッシャーローラとを印刷のための回転方向とは逆の方向に回転させることで、版胴とファニッシャーローラの洗浄を行う装置が記載されている。
特開平4−85042号公報
しかしながら、特許文献1に記載の装置では、印刷機がファニッシャーローラにインキを供給するためのアプリケータを有する場合、一旦洗い落とされたインキがファニッシャーローラとアプリケータとの間に貯留されてしまい、そのインキがファニッシャーローラに再び付着し、さらには版胴にまで付着してしまう。このため、版胴およびファニッシャーローラの洗浄のために、作業者が、アプリケータを取り外し、アプリケータの洗浄を版胴およびファニッシャーローラの洗浄とは別工程で行わなければならない。すなわち、作業者がアプリケータを取り外して洗浄する作業を行わなければならない。したがって、作業者が印刷機に接近して作業しなければならず、人手がかかるとともに、作業者が版胴やファニッシャーローラの回転に巻き込まれる事故が発生する虞が生じる。
本発明は、上記の欠点を解消することを目的としたものである。すなわち、本発明は、アプリケータを有する印刷機において、人手をかけることなく、自動で、ファニッシャーローラの洗浄と同時にアプリケータの洗浄を可能とする印刷機を提供すること、およびファニッシャーローラの洗浄と同時にアプリケータの洗浄を可能とする印刷機の洗浄方法を提供することを目的とする。
本発明の印刷機は、
版胴と、
前記版胴の周囲に配置され、前記版胴にインキを供給するファニッシャーローラと、
前記ファニッシャーローラの周囲に配置され、前記ファニッシャーローラにインキを供給するアプリケータと、
前記版胴、前記ファニッシャーローラおよび前記アプリケータを洗浄する洗浄液を供給する洗浄ノズルとを備え、
前記洗浄ノズルは、前記版胴と前記ファニッシャーローラとの間と、前記ファニッシャーローラと前記アプリケータとの間とに向けて、選択的に洗浄液を供給可能である。
本発明の印刷機において、
前記洗浄ノズルは、前記版胴と前記ファニッシャーローラとの間に向けて洗浄液を供給する第1の位置と、前記ファニッシャーローラと前記アプリケータとの間に向けて洗浄液を供給する第2の位置との間をとるように、向きを変更可能であってもよい。
本発明の印刷機において、
前記ファニッシャーローラと前記版胴との距離を相対的に変化させる移動機構が設けられていてもよい。
本発明の洗浄方法は、
版胴と、前記版胴の周囲に配置され、前記版胴にインキを供給するファニッシャーローラと、前記ファニッシャーローラの周囲に配置され、前記ファニッシャーローラにインキを供給するアプリケータとを備えた印刷機の、前記版胴、前記ファニッシャーローラおよび前記アプリケータを洗浄する洗浄方法において、
前記版胴と前記ファニッシャーローラとの間に、洗浄ノズルから洗浄液を供給する第1の洗浄工程と、
前記ファニッシャーローラと前記アプリケータとの間に、前記洗浄ノズルから洗浄液を供給する第2の洗浄工程とを備える。
本発明の洗浄方法において、
前記第1の洗浄工程の後、前記ファニッシャーローラと前記版胴との距離を相対的に離間させる工程が設けられていてもよい。
本発明の洗浄方法において、
印刷時の前記版胴および前記ファニッシャーローラの回転方向を正回転とした場合、前記第1の洗浄工程において、前記版胴および前記ファニッシャーローラを正回転に回転させ、前記第2の洗浄工程において、前記ファニッシャーローラを逆回転に回転させてもよい。
本発明の洗浄方法において、
前記第1の洗浄工程において、前記版胴および前記ファニッシャーローラを回転させる第1の回転速度は、前記第2の洗浄工程において、前記ファニッシャーローラを回転させる第2の回転速度よりも遅くてもよい。
本発明の洗浄方法において、
前記第1の回転速度は、13rpm以上39rpm以下であり、前記第2の回転速度は、65rpm以上91rpm以下であってもよい。
本発明の洗浄方法において、
前記洗浄ノズルは、前記版胴と前記ファニッシャーローラとの間と、前記ファニッシャーローラと前記アプリケータとの間とに向けて、選択的に洗浄液を供給可能であってもよい。
本発明によれば、アプリケータを有する印刷機において、作業者が印刷機に接近することなく、自動で、版胴、ファニッシャーローラおよびアプリケータを、洗浄することができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る印刷機を示す側面図であって、印刷機による印刷工程を示す図である。 図2は、第1の洗浄工程である版胴の洗浄工程を示す印刷機の側面図である。 図3は、第2の洗浄工程であるファニッシャーローラおよびアプリケータの洗浄工程を示す印刷機の側面図である。 図4は、印刷機の洗浄方法における工程の概略を示すフローチャート図である。 図5は、第1の洗浄工程である版胴の洗浄工程を示すフローチャート図である。 図6は、第2の洗浄工程であるファニッシャーローラおよびアプリケータの洗浄工程を示すフローチャート図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施の形態について説明する。図面は例示であり、説明のために特徴部分を誇張することがあるので、実物とは異なる場合がある。また、技術思想を逸脱しない範囲において適宜変更して実施することが可能である。なお、以下の各図において、同一部分には同一の符号を付しており、一部詳細な説明を省略する場合がある。
印刷機(グラビア印刷機)1は、圧胴11と、圧胴11の下方に配置されている版胴12と、版胴12の周囲に配置されているファニッシャーローラ13と、ファニッシャーローラ13の周囲に配置されているアプリケータ14と、版胴12の周囲に配置されたドクター15と、洗浄液7を供給する洗浄ノズル20と、を備えている。また、印刷機1は、版胴12およびファニッシャーローラ13の下方に配置されたインキパン16と、インキパン16の下方に配置されたインキタンク17と、インキタンク17からインキ5を吸い上げるインキポンプ18と、をさらに備える。
図1に示すように、印刷機1は、連続して進行するウェブ3に対してインキ5を塗布する装置である。ウェブ3は、図示しないガイドローラ等によって張り詰められた状態で、図1においては左側から右側に進行しながら、圧胴11によって版胴12に押しつけられることで、版胴12の凹溝に付着したインキ5が塗布される。
圧胴11、版胴12およびファニッシャーローラ13は、円筒状であり、それぞれの中心軸線を中心に正回転および逆回転することができる。ここで、正回転とは、ウェブ3への印刷時における回転を意味し、逆回転とは正回転とは逆の回転を意味する。すなわち、図1の例において、正回転とは、圧胴11については反時計回りの回転、版胴12については時計回りの回転、ファニッシャーローラ13については反時計回りの回転を意味する。また、圧胴11、版胴12およびファニッシャーローラ13の中心軸線は、それぞれ互いに平行である。
次に、図1〜図3を参照しながら、印刷機1の各構成要素について説明する。
圧胴11は、ウェブ3を版胴12に押しつけることができるように配置されている。圧胴11は、ウェブ3を版胴12に押しつける作動位置(例えば下方)と、ウェブ3を版胴12から離間させる非作動位置(例えば上方)と、の間を移動させることができる。すなわち、圧胴11は、版胴12に接離する方向(図1における上下方向)に移動させることができる。
版胴12は、円筒形であり、その側面(円筒面)にインキ5を保持して塗工するための凹溝(図示せず)が設けられている。凹溝は、版胴12の側面(円筒面)に例えば螺旋状に形成されている。あるいは、版胴12はセル状でもよい。また、版胴12は、回転時に上昇する側(図1における左側)で、ドクター15と近接している。
ファニッシャーローラ13は、版胴12にインキ5の供給を行う。ファニッシャーローラ13は、版胴12の周囲、特には版胴12に近接する位置に配置されている。また、ファニッシャーローラ13には、移動機構21(図1参照)が設けられており、移動機構21によって、図1および図2に示す版胴12に近接する位置と、図3に示す版胴12から離間した位置と、を移動することができる。すなわち、移動機構21によって、ファニッシャーローラ13と版胴12との距離を相対的に変化させることができる。ここで、ファニッシャーローラ13が版胴12に近接する位置において、物理的に接していなくてもよい。ファニッシャーローラ13が版胴12にインキ5の供給を行うことができ、後述する洗浄ノズル20から供給される洗浄液7を版胴12とファニッシャーローラ13との間に貯留することができる程度に十分に接近した位置であればよい。移動機構21によるファニッシャーローラ13の移動距離は、特に限定されないが、版胴12から10mm程度離間すれば十分である。なお、ファニッシャーローラ13の移動の際には、後述するアプリケータ14を伴って移動するよう構成されている。
アプリケータ14は、ファニッシャーローラ13にインキを供給するための部材であり、平板を2つ組み合わせた略V字形状をしている。アプリケータ14は、ファニッシャーローラ13の周囲、特には版胴12と接する側とは逆側においてファニッシャーローラ13に近接して配置されている。さらに、アプリケータ14は、ファニッシャーローラ13の下側においてファニッシャーローラ13に近接して配置されている。アプリケータ14においても、ファニッシャーローラ13に近接する位置において、物理的に接していなくてもよい。後述するインキポンプ18から供給されるインキ5および洗浄ノズル20から供給される洗浄液7をファニッシャーローラ13とアプリケータ14との間に貯留することができる程度に十分に接近した位置であればよい。
ドクター15は、版胴12の周囲、特には版胴12の側部に接して配置されている。ドクター15は、版胴12に付着した余分なインキ5を掻き取る。ドクター15は、インキ5を掻き取る作動位置と、図2および図3に示すような、インキ5の掻き取りを行わない非作動位置と、をとることができる。
インキパン16は、インキポンプ18から供給されたがファニッシャーローラ13に付着しなかったインキ5、ファニッシャーローラ13から版胴12に付着しなかったインキ5、および版胴12からドクター15によって掻き取られたインキ5を回収する受け皿である。あるいは、後述する洗浄工程において、洗浄液7を回収する受け皿としても機能する。インキパン16は、その底部等に一つまたは複数の孔を有し、孔を介してインキタンク17および洗浄液回収タンク19に、それぞれ回収したインキ5および洗浄液7を流入させるように構成してもよい。
インキタンク17には、ウェブ3に塗工するためのインキ5が貯留されている。また、インキパン16によって回収されたインキ5を貯蔵し再利用することもできる。
インキポンプ18は、インキタンク17からインキ5を吸い上げ、ファニッシャーローラ13とアプリケータ14との間にインキ5を供給する。インキポンプ18によるインキ5の供給は、アプリケータ14に開口を設けて当該開口から行われてもよいし、アプリケータ14の上方から行われてもよい。
洗浄ノズル20は、版胴12、ファニッシャーローラ13およびアプリケータ14を洗浄するための、洗浄液7を供給する。洗浄ノズル20は、版胴12とファニッシャーローラ13との間と、ファニッシャーローラ13とアプリケータ14との間とに向けて、選択的に洗浄液7を供給可能となっている。洗浄ノズル20は、図1に実線で示す、版胴12とファニッシャーローラ13との間に洗浄液7を供給する第1の位置と、図1に破線で示す、ファニッシャーローラ13とアプリケータ14との間に洗浄液7を供給する第2の位置との、いずれかをとるように移動することができる。あるいは、洗浄ノズル20は二股形状を有しており、版胴12とファニッシャーローラ13との間、およびファニッシャーローラ13とアプリケータ14との間に、洗浄液7を選択的に供給することができるように、弁を操作することによって洗浄液7を供給する向きを変更可能にしてもよい。
洗浄液7としては、例えば有機溶剤としてIPA、メチルエチルケトン、およびトルエンの混合物を挙げることができる。このような洗浄液7は、対象物に付着したインキ5を溶かして対象物から落とすことができる。
以上の構成要素を有する印刷機1における、ウェブ3への印刷工程を簡単に説明する。まず、インキタンク17からインキポンプ18によってインキ5を吸い上げ、インキ5をファニッシャーローラ13とアプリケータ14との間に供給する。そして、圧胴11、版胴12およびファニッシャーローラ13を正回転させる。ファニッシャーローラ13の回転によって、ファニッシャーローラ13とアプリケータ14との間のインキ5がファニッシャーローラ13に付着する。ファニッシャーローラ13に付着したインキ5は、版胴12に供給される。版胴12に付着したインキ5は、ドクター15によって適量まで掻き取られた後、ウェブ3に塗布される。
すなわち、印刷工程においては、インキ5は、版胴12と、ファニッシャーローラ13と、アプリケータ14と、に付着する。アプリケータ14にインキ5が付着していると、上述の印刷工程からもわかるように、ファニッシャーローラ13および版胴12にも当該インキ5が付着する。したがって、版胴12およびファニッシャーローラ13の洗浄の際に、アプリケータ14も合わせて洗浄しなければならない。
次に、図2〜図6を参照して、本実施の形態における印刷機の洗浄方法について説明する。
まず、上述した印刷工程が終了すると、圧胴11、版胴12およびファニッシャーローラ13の正回転が停止し、インキポンプ18によるインキ5の吸い上げも停止する。そして、圧胴11が作動位置から非作動位置に移動して、ウェブ3を版胴12から離間させる。
その後、図4に示すように、ドクター15を非作動位置に移動させて、印刷機1に残っているインキ5を回収する。印刷機1に残っているインキ5は、インキパン16に落下し、インキパン16からインキタンク17に回収される。インキ5の回収後、インキタンク17が取り除かれ、インキパン16の下方に洗浄液回収タンク19が設置される、または、インキタンク17に通じるインキパン16の孔が閉じられ、洗浄液回収タンク19に通じる別の孔が開かれても良い。
次に、第1の洗浄工程、すなわち版胴12の洗浄工程が開始される。第1の洗浄工程における具体的な工程が、図5に示されている。第1の洗浄工程において、まず、洗浄ノズル20が第1の位置に移動し、図2に示すように、版胴12とファニッシャーローラ13との間に洗浄液7の供給を開始する。供給された洗浄液7は、版胴12とファニッシャーローラ13との間に貯留される。
続いて、版胴12およびファニッシャーローラ13を正回転させる。版胴12およびファニッシャーローラ13の正回転によって、これらのうちインキ5が付着している部分が貯留された洗浄液7に浸され、インキ5が洗い落とされる。この工程において、版胴12の洗浄のために、版胴12が少なくとも1回転するまで、版胴12およびファニッシャーローラ13を正回転させる。また、第1の洗浄工程において、版胴12およびファニッシャーローラ13を正回転させる第1の回転速度は、洗浄液7の種類にもよるが、13rpm以上39rpm以下であることが好ましい。第1の回転速度が遅すぎると、第1の洗浄工程にかかる時間が増加してしまう。また、第1の回転速度が速すぎると、版胴12に付着したインキ5が貯留された洗浄液7に十分に浸されず、インキ5が版胴12に残ってしまう。版胴12およびファニッシャーローラ13から洗い落とされたインキ5および洗浄液7は、図2の領域Aからインキパン16に落下する。一方、洗い落としきれなかったファニッシャーローラ13のインキ5が、図2の領域Bに溜まり残る。
版胴12およびファニッシャーローラ13が回転する間、目視による判定あるいはカメラ等によって撮像された画像に基づいた判定によって、版胴12が十分に洗浄されたか否か確認を行う。画像に基づいた判定であれば、作業者等によらなくても、判定装置等によって自動で判定を行うことができる。版胴12の洗浄が十分でないと判定されている間は、版胴12およびファニッシャーローラ13の正回転を継続する。版胴12が十分に洗浄されたと判定されると、版胴12およびファニッシャーローラ13の正回転を停止し、洗浄ノズル20による洗浄液7の供給を停止する。以上の工程によって、第1の洗浄工程が終了する。
図4に示すように、第1の洗浄工程の後、移動機構21(図1参照)によって、ファニッシャーローラ13と版胴12との距離を相対的に離間させる。より具体的には、ファニッシャーローラ13は、図3に示す位置に移動される。ファニッシャーローラ13は、アプリケータ14を伴って移動する。このようにファニッシャーローラ13が版胴12から離間したことで、ファニッシャーローラ13に付着しているインキ5が版胴12に付着してしまうことが生じなくなる。
次に、第2の洗浄工程、すなわちファニッシャーローラ13およびアプリケータ14の洗浄工程が開始される。第2の洗浄工程における具体的な工程が、図6に示されている。第2の洗浄工程において、まず、洗浄ノズル20が第1の位置から第2の位置に移動し、図3に示すように、ファニッシャーローラ13とアプリケータ14との間に洗浄液7の供給を開始する。供給された洗浄液7は、ファニッシャーローラ13とアプリケータ14との間に貯留される。
続いて、ファニッシャーローラ13を逆回転させる。ファニッシャーローラ13の逆回転によって、ファニッシャーローラ13のうちインキ5が付着している部分が貯留された洗浄液7に浸され、インキ5が洗い落とされる。この工程において、ファニッシャーローラ13の洗浄のために、ファニッシャーローラ13が少なくとも1回転するまで、ファニッシャーローラ13を逆回転させる。また、第2の洗浄工程において、ファニッシャーローラ13を逆回転させる第2の回転速度は、第1の洗浄工程における第1の回転速度より速いことが好ましい。ファニッシャーローラ13は、第1の洗浄工程において、ある程度は洗浄が進んでいるからである。具体的には、洗浄液7の種類にもよるが、第2の回転速度は、65rpm以上91rpm以下であることが好ましい。第2の回転速度が遅すぎると、第2の洗浄工程にかかる時間が増加してしまう。また、第2の回転速度が速すぎると、ファニッシャーローラ13に付着したインキ5が貯留された洗浄液7に十分に浸されず、インキ5がファニッシャーローラ13に残ってしまう。また、洗浄液7がインキパン16の外に飛び散ってしまい、印刷機1の周辺部を汚してしまう虞もある。ファニッシャーローラ13およびアプリケータ14から洗い落とされたインキ5および洗浄液7は、図3の領域Bからインキパン16に落下する。洗浄液7が領域Bを通過することで、第1の洗浄工程で領域Bに溜まり残ったインキ5を洗い落とすことができる。
ファニッシャーローラ13が回転する間、第1の洗浄工程と同様に、目視による判定あるいはカメラ等によって撮像された画像に基づいた判定によって、ファニッシャーローラ13が十分に洗浄されたか確認を行う。画像に基づいた判定であれば、作業者等によらなくても、判定装置等によって自動で判定を行うことができる。ファニッシャーローラ13の洗浄が不十分であると判定されている間は、ファニッシャーローラ13の逆回転を継続する。ファニッシャーローラ13が十分に洗浄されたと判定されると、ファニッシャーローラ13の逆回転を停止し、洗浄ノズル20による洗浄液7の供給を停止する。なお、洗浄されたか否かの確認は、ファニッシャーローラ13だけでなくアプリケータ14についても行われてもよい。以上の工程によって、第2の洗浄工程が終了する。
印刷工程の終了後から、第1の洗浄工程および第2の洗浄工程を含んだ以上の工程によって、印刷機1の洗浄が行われる。印刷機1の洗浄の終了後、インキパン16から洗浄液回収タンク19に洗浄に使用された洗浄液7が回収される。
以上のように、本実施の形態によれば、印刷機1は、版胴12と、版胴12の周囲に配置され、版胴12にインキ5を供給するファニッシャーローラ13と、ファニッシャーローラ13の周囲に配置され、ファニッシャーローラ13にインキ5を供給するアプリケータ14と、版胴12、ファニッシャーローラ13およびアプリケータ14を洗浄する洗浄液7を供給する洗浄ノズル20とを備え、洗浄ノズル20は、版胴12とファニッシャーローラ13との間と、ファニッシャーローラ13とアプリケータ14との間とに向けて、選択的に洗浄液7を供給可能である。このような印刷機1によれば、版胴12とファニッシャーローラ13との洗浄だけでなく、ファニッシャーローラ13とアプリケータ14との洗浄も行うことができる。すなわち、アプリケータ14を有する印刷機1において、作業者が印刷機1に接近することなく、自動で、版胴12、ファニッシャーローラ13およびアプリケータ14を、十分に洗浄することができる。これにより、印刷機1の洗浄作業の安全性を高めることができる。
また、本実施の形態における印刷機1において、洗浄ノズル20は、版胴12とファニッシャーローラ13との間に向けて洗浄液7を供給する第1の位置と、ファニッシャーローラ13とアプリケータ14との間に向けて洗浄液7を供給する第2の位置との間をとるように、向きを変更可能である。このような印刷機1によれば、洗浄ノズル20の位置を変更することで、容易に洗浄液7の供給箇所を変更できる。
さらに、本実施の形態における印刷機1において、ファニッシャーローラ13と版胴12との距離を相対的に変化させる移動機構21が設けられている。このような印刷機1によれば、洗浄工程において、ファニッシャーローラ13と版胴12とを独立させることができ、ファニッシャーローラ13に残存するインキ5の版胴12への付着を防止することができる。
また、本実施の形態によれば、版胴12と、版胴12の周囲に配置され、版胴12にインキ5を供給するファニッシャーローラ13と、ファニッシャーローラ13の周囲に配置され、ファニッシャーローラ13にインキ5を供給するアプリケータ14とを備えた印刷機1の、版胴12、ファニッシャーローラ13およびアプリケータ14を洗浄する洗浄方法において、版胴12とファニッシャーローラ13との間に、洗浄ノズル20から洗浄液7を供給する第1の洗浄工程と、ファニッシャーローラ13とアプリケータ14との間に、洗浄ノズル20から洗浄液7を供給する第2の洗浄工程とを備える。このような洗浄方法によれば、第1の洗浄工程において版胴12を洗浄し、第2の洗浄工程においてファニッシャーローラ13とアプリケータ14とを洗浄することができる。したがって、印刷機1がアプリケータ14を有していても、アプリケータ14に残存したインキ5が洗浄済みの版胴12に付着することがない。
さらに、本実施の形態における洗浄方法において、第1の洗浄工程の後、ファニッシャーローラ13と版胴12との距離を相対的に離間させる工程が設けられている。このような洗浄方法によれば、ファニッシャーローラ13と版胴12とを独立させることができ、ファニッシャーローラ13に残存するインキ5の版胴12への付着を防止することができる。
また、本実施の形態における洗浄方法において、印刷時の版胴12およびファニッシャーローラ13の回転方向を正回転とした場合、第1の洗浄工程において、版胴12およびファニッシャーローラ13を正回転に回転させ、第2の洗浄工程において、ファニッシャーローラ13を逆回転に回転させる。このような洗浄方法によれば、版胴12およびファニッシャーローラ13のインキ5が付着した箇所を、貯留している洗浄液7の上方から浸すことができ、洗い落とされたインキ5を下方に流すことができる。
さらに、本実施の形態における洗浄方法において、第1の洗浄工程において、版胴12およびファニッシャーローラ13を回転させる第1の回転速度は、第2の洗浄工程において、ファニッシャーローラ13を回転させる第2の回転速度よりも遅い。具体的には、本実施の形態において、第1の回転速度は、13rpm以上39rpm以下であり、第2の回転速度は、65rpm以上91rpm以下である。このような洗浄方法によれば、より確実かつ素早く洗浄工程を進めることができる。
また、本実施の形態における洗浄方法において、洗浄ノズル20は、版胴12とファニッシャーローラ13との間と、ファニッシャーローラ13とアプリケータ14との間とに向けて、選択的に洗浄液7を供給可能である。このような洗浄方法によれば、版胴12とファニッシャーローラ13との洗浄だけでなく、ファニッシャーローラ13とアプリケータ14との洗浄も行うことができる。すなわち、アプリケータ14を有する印刷機1において、作業者が印刷機1に接近することなく、版胴12、ファニッシャーローラ13およびアプリケータ14を、十分に洗浄することができる。
なお、前述した一実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。
例えば、第1の洗浄工程において、版胴12およびファニッシャーローラ13を正回転させていたが、版胴12のみを正回転させ、ファニッシャーローラ13は停止させていてもよい。この場合、第1の洗浄工程でファニッシャーローラ13が洗浄されない分、版胴12を洗浄するためだけに洗浄液7が用いられる。したがって、より効率よく版胴12を洗浄することができる。また、第2の洗浄工程において、ファニッシャーローラ13が正回転しても良い。
1 印刷機
3 ウェブ
5 インキ
7 洗浄液
11 圧胴
12 版胴
13 ファニッシャーローラ
14 アプリケータ
15 ドクター
16 インキパン
17 インキタンク
18 インキポンプ
19 洗浄液回収タンク
20 洗浄ノズル

Claims (9)

  1. 印刷機において、
    版胴と、
    前記版胴の周囲に配置され、前記版胴にインキを供給するファニッシャーローラと、
    前記ファニッシャーローラの周囲に配置され、前記ファニッシャーローラにインキを供給するアプリケータと、
    前記版胴、前記ファニッシャーローラおよび前記アプリケータを洗浄する洗浄液を供給する洗浄ノズルとを備え、
    前記洗浄ノズルは、前記版胴と前記ファニッシャーローラとの間と、前記ファニッシャーローラと前記アプリケータとの間とに向けて、選択的に洗浄液を供給可能であることを特徴とする印刷機。
  2. 前記洗浄ノズルは、前記版胴と前記ファニッシャーローラとの間に向けて洗浄液を供給する第1の位置と、前記ファニッシャーローラと前記アプリケータとの間に向けて洗浄液を供給する第2の位置との間をとるように、向きを変更可能であることを特徴とする請求項1に記載の印刷機。
  3. 前記ファニッシャーローラと前記版胴との距離を相対的に変化させる移動機構が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷機。
  4. 版胴と、前記版胴の周囲に配置され、前記版胴にインキを供給するファニッシャーローラと、前記ファニッシャーローラの周囲に配置され、前記ファニッシャーローラにインキを供給するアプリケータとを備えた印刷機の、前記版胴、前記ファニッシャーローラおよび前記アプリケータを洗浄する洗浄方法において、
    前記版胴と前記ファニッシャーローラとの間に、洗浄ノズルから洗浄液を供給する第1の洗浄工程と、
    前記ファニッシャーローラと前記アプリケータとの間に、前記洗浄ノズルから洗浄液を供給する第2の洗浄工程とを備えたことを特徴とする洗浄方法。
  5. 前記第1の洗浄工程の後、前記ファニッシャーローラと前記版胴との距離を相対的に離間させる工程が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の洗浄方法。
  6. 印刷時の前記版胴および前記ファニッシャーローラの回転方向を正回転とした場合、前記第1の洗浄工程において、前記版胴および前記ファニッシャーローラを正回転に回転させ、前記第2の洗浄工程において、前記ファニッシャーローラを逆回転に回転させることを特徴とする請求項4又は5に記載の洗浄方法。
  7. 前記第1の洗浄工程において、前記版胴および前記ファニッシャーローラを回転させる第1の回転速度は、前記第2の洗浄工程において、前記ファニッシャーローラを回転させる第2の回転速度よりも遅いことを特徴とする請求項6に記載の洗浄方法。
  8. 前記第1の回転速度は、13rpm以上39rpm以下であり、前記第2の回転速度は、65rpm以上91rpm以下であることを特徴とする請求項7に記載の洗浄方法。
  9. 前記洗浄ノズルは、前記版胴と前記ファニッシャーローラとの間と、前記ファニッシャーローラと前記アプリケータとの間とに向けて、選択的に洗浄液を供給可能であることを特徴とする請求項4乃至8のいずれか一項に記載の洗浄方法。
JP2016071445A 2016-03-31 2016-03-31 印刷機および印刷機の洗浄方法 Expired - Fee Related JP6642213B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016071445A JP6642213B2 (ja) 2016-03-31 2016-03-31 印刷機および印刷機の洗浄方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016071445A JP6642213B2 (ja) 2016-03-31 2016-03-31 印刷機および印刷機の洗浄方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017177689A JP2017177689A (ja) 2017-10-05
JP6642213B2 true JP6642213B2 (ja) 2020-02-05

Family

ID=60003272

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016071445A Expired - Fee Related JP6642213B2 (ja) 2016-03-31 2016-03-31 印刷機および印刷機の洗浄方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6642213B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7000761B2 (ja) * 2017-09-15 2022-01-19 株式会社三洋物産 遊技機
JP7001110B2 (ja) * 2020-02-11 2022-01-19 株式会社三洋物産 遊技機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017177689A (ja) 2017-10-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6642213B2 (ja) 印刷機および印刷機の洗浄方法
JP2004122523A (ja) 凹版印刷機
US7998275B2 (en) Method for cleaning a circumferential surface of a cylinder of a printing press
JP2014156086A (ja) 洗浄機能を備えたグラビア塗工装置
KR20150099421A (ko) 그라비어 인쇄기
KR20140083947A (ko) 반전 오프셋 인쇄 장치 및 방법
JP4277034B2 (ja) ダイコータの塗工方法
JP5658590B2 (ja) スプレッダの清掃方法及び清掃装置を具備したスプレッダ
JP6233807B2 (ja) グラビア印刷機およびグラビア印刷機の運転方法
JP5521388B2 (ja) 版胴洗浄装置
JP7192400B2 (ja) 半田ペースト回収装置、半田印刷装置および半田ペースト回収方法
JP4945908B2 (ja) ブランケットの洗浄装置
JP5988734B2 (ja) アニロックス印刷ユニットを運転する方法およびアニロックス印刷ユニットを備えた印刷機
JP6097031B2 (ja) 凹版印刷機
JP2005324489A (ja) 印刷用マスクのクリーニング装置およびクリーニング方法
JP2007021973A (ja) ワイピング自動洗浄装置及び自動洗浄方法
WO2016067837A1 (ja) 印刷機の洗浄装置
JP3733318B2 (ja) フレキソ印刷機
JP5383262B2 (ja) スリットコータ予備吐出装置
JP2000015165A (ja) 塗工装置用清掃装置
JP2019098574A (ja) 自動洗浄装置
JP2013056539A (ja) 回転体洗浄装置
US20060032389A1 (en) Cleaning of rollers in printing presses
KR20100041466A (ko) 노즐장치의 이물을 제거하기 위한 세정장치, 세정시스템 및세정방법
JP2948570B1 (ja) 段ボールシート印刷機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190130

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191127

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191203

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191216

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6642213

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees