JP6642157B2 - ボイラ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、段階的な複数の燃焼位置で燃焼可能な段階値制御ボイラの燃焼部の燃焼位置に応じて、缶体内の水位を制御するボイラ装置に関する。
従来、水が貯留される缶体と、段階的な複数の燃焼位置で燃焼し前記缶体を加熱する燃焼部と、前記缶体に水を供給する給水部と、前記缶体内の水位を検知する水位検知部と、前記缶体から水を排水する排水部と、燃焼部、給水部、水位検知部、及び排水部に電気的に接続されこれらを制御する制御部と、を備えるボイラ装置が知られている。
このようなボイラ装置においては、ボイラ内の缶水を長時間に亘り高温で加熱し続けると、発生する蒸気量に比例して缶水の濃縮が進行し、水管をはじめとする缶体内部の腐食、スケール付着、及びキャリーオーバーによる蒸気の乾き度の低下の原因となる。また、蒸気の乾き度が低下してくると、蒸気中に缶水が同伴するようになる。缶水には種々の成分が含まれているため、蒸気に直接触れる機器が腐食したり、蒸気配管において振動や異音が発生したりする状態が生じる。
このようなボイラ装置においては、熱回収、防食、圧力安定性等の観点から、濃縮ブロー量は、燃焼率に対して常時一定の割合になるよう制御されることが望ましいことから、予め所定時間を設定し、燃焼部の累積燃焼時間が予め設定した所定時間に達する毎に、排水部から缶水を排水させる濃縮ブローが行われている(特許文献1参照)。ここで、濃縮ブローを開始してから、次の濃縮ブロー開始までの時間をインタバル時間という。また、濃縮ブローを開始してから、次の濃縮ブロー開始までの期間を単にインタバルともいう。
この濃縮ブローにより、缶体から缶水が排出されるとともに、給水部から缶体内に給水されて、缶水が希釈されるようになっている。
複数の段階的な燃焼位置で燃焼可能な段階値制御ボイラにおいては、燃焼位置毎に適切な濃縮ブロー量が設定されている。このため、ボイラの燃焼位置に応じて適切な濃縮ブロー量を算定し、インタバル時間経過後に缶水を排出する濃縮ブローが行われている。
他方、複数の段階的な燃焼位置で燃焼可能な段階値制御ボイラにおいては、燃焼位置毎に缶体内の適正水位(以下「設定水位」ともいう)が設定されている。例えば、ボイラの燃焼量が高いほど蒸発が活発になるため、ボイラの燃焼位置が高いほど缶体内の設定水位は低く設定されている(特許文献2参照)。
このため、例えば、負荷増加に対応するために、燃焼位置を低燃焼位置から高燃焼位置に変更した場合、水位を早く下げる必要がある。逆に、燃焼位置を高燃焼位置から低燃焼位置に変更した場合、水位を早く上げる必要がある。
燃焼位置の変更に伴う缶体内の水位の制御は、給水ポンプの制御によることとしているが、給水ポンプの制御のみでは、必ずしも、水位の変更に対して迅速に追従することができない場合が生じうる。例えば、水位を上げる場合に、濃縮ブロー制御による排水とタイミングが重なる場合、水位を迅速に上げることができない場合が生じる。また、水位を下げる場合に、給水ポンプを停止させるだけでは水位を迅速に下げることができない場合が生じる。
特開2002−106806号公報 特開2014−219117号公報
このように、段階値制御ボイラにおいて、燃焼位置の変更に伴い、缶体内の水位を燃焼位置毎に設定される設定水位に迅速に変更することが求められている。
本発明は、段階値制御ボイラにおいて、燃焼位置の変更に伴い、適切なブロー量を確保するとともに、缶体内の水位を燃焼位置毎に設定される設定水位に迅速に変更することを目的とする。
本発明は、缶体と、段階的な複数の燃焼位置で燃焼し前記缶体を加熱する燃焼部と、缶体内の水位を検知する水位検知部と、前記缶体からの排水量を調節可能とする排水部と、燃焼部の燃焼状態に応じて前記缶体内の水位を制御する制御部と、を備えたボイラ装置であって、前記制御部は、前記燃焼部の燃焼位置の変化を検知する燃焼位置変化検知部と、前記燃焼位置変化検知部により前記燃焼部の燃焼位置の変化を検知した場合、前記燃焼位置の変化に伴い、燃焼位置毎に予め設定されている前記缶体内の設定水位の増減の変化を判定する設定水位判定部と、前記水位検知部により検知された水位と前記燃焼位置に対応する前記設定水位とを比較する水位比較部と、前記設定水位判定部により前記変化の検知された燃焼位置の設定水位が低い水位側に設定されたと判定され、かつ前記水位比較部により前記缶体内の水位が前記設定水位より高いと判定された場合、前記排水部により所定量の水を排水させる第1水位制御部と、を備えるボイラ装置に関する。
前記制御部は、さらに予め設定された所定の燃焼状態における設定インタバル時間及び前記燃焼部の燃焼状態に基づいて、インタバル時間を算定する濃縮ブロー算定部と、前記濃縮ブロー算定部により算定されたインタバル時間経過後に、濃縮ブローの排出量分又は排出時間の間、排水を行う濃縮ブロー制御部と、前記設定水位判定部により前記変化の検知された燃焼位置の設定水位が高い水位側に設定されたと判定され、かつ前記水位比較部により前記缶体内の水位が前記設定水位より低いと判定された場合、前記濃縮ブロー制御部による濃縮ブローの排出をしている場合にも一時的に前記濃縮ブローの排出を止めるように制御する第2水位制御部と、を備えることが好ましい。
また、前記制御部は、予め設定された所定の燃焼状態における設定濃縮ブロー排出量又は排出時間に基づいて、前記排水部から排出する濃縮ブローの排出量又は排出時間を算定する濃縮ブロー算定部と、予め設定された所定のインタバル時間経過後に前記濃縮ブロー算定部により算定された濃縮ブローの排出量分又は排出時間の間、排水を行う濃縮ブロー制御部と、前記設定水位判定部により前記変化の検知された燃焼位置の設定水位が高い水位側に設定されたと判定され、かつ前記水位比較部により前記缶体内の水位が前記設定水位より低いと判定された場合、前記濃縮ブロー制御部による濃縮ブローの排出をしている場合にも一時的に前記濃縮ブローの排出を止めるように制御する第2水位制御部と、を備えるようにしてもよい。
また、前記濃縮ブロー算定部は、さらに、前記第1水位制御部が前記インタバル時間中に前記排水部により所定量の水を排水させた場合、前記濃縮ブローの排水量又は排出時間の過多分を含めて、前記インタバル時間経過後に排出される濃縮ブローの排出量又は排出時間を算定することが好ましい。
また、前記濃縮ブロー算定部は、さらに、前記第2水位制御部が前記インタバル時間中に前記濃縮ブロー制御部による濃縮ブローの排出を一時的に止めるように制御した場合であって、前記濃縮ブローの排水量又は排出時間の不足分が生じる場合、前記インタバル時間経過後に排出される濃縮ブローの排出量又は排出時間を、前記濃縮ブローの排水量又は排出時間の不足分を含めて、算定することが好ましい。
また、前記濃縮ブロー制御部は、さらに、前記第2水位制御部が前記インタバル時間中に前記濃縮ブロー制御部による濃縮ブローの排出を一時的に止めるように制御した場合であって、前記濃縮ブローの排水量又は排出時間の不足分が生じる場合、前記インタバル時間中に前記濃縮ブロー制御部による濃縮ブローの排出を再開した場合に、前記濃縮ブローの排水量又は排出時間の不足分を含めて、前記濃縮ブロー算定部により算定された濃縮ブローの排出量分、又は排出時間の間、排水を行うことが好ましい。
本発明によれば、段階値制御ボイラにおける燃焼位置の変更に伴い、適切なブロー量を確保するとともに、缶体内の水位を燃焼位置毎に設定される設定水位に迅速に変更することができる。
本実施形態のボイラ装置1を模式的に示す図である。 本実施形態のボイラ装置1における制御装置の機能的構成を示すブロック図である。 本実施形態のボイラ装置1の排水動作の一例を示した図である。 本実施形態のボイラ装置1の排水動作の一例を示した図である。
以下、本発明のボイラ装置の好ましい一実施形態について図面を参照しながら説明する。本実施形態のボイラ装置1は、水を加熱して蒸気を生成する蒸気ボイラである。
ボイラ装置1は、段階的な複数の燃焼位置で燃焼可能であり、燃焼位置を段階的に変更して燃焼可能な段階値制御ボイラからなる。段階値制御ボイラは、例えば、4つの燃焼位置(燃焼停止位置、低燃焼位置、中燃焼位置、高燃焼位置)で燃焼可能であり、燃焼位置を切り換えることで、燃焼量が段階的に制御可能とされる4位置制御ボイラとする。
ボイラ装置1は、図1に示すように、缶体20と、蒸気圧測定部30と、水位検知部31と、給水ポンプ4と、気水分離部5と、排水部6と、制御装置7と、を備える。
缶体20は、図1に示すように、ボイラ筐体21と、複数の水管22と、下部ヘッダ23と、上部ヘッダ24と、燃焼室25と、燃焼部26と、を備える。
ボイラ筐体21は、缶体20の外形を構成する。
複数の水管22は、ボイラ筐体21の内部に上下方向に延びて配置される。
下部ヘッダ23は、ボイラ筐体21の下部に配置される。下部ヘッダ23には、複数の水管22の下端部が接続される。
上部ヘッダ24は、ボイラ筐体21の上部に配置される。上部ヘッダ24には、複数の水管22の上端部が接続される。
燃焼室25は、複数の水管22に囲まれた空間により構成される。燃焼室25は、これら水管22と燃焼部26からの燃焼ガス(炎及び排気ガス)とを熱交換させる。
燃焼部26は、燃焼室25の上方に配置され、段階的な複数の燃焼位置で燃焼することにより缶体20の内部を加熱する。燃焼部26は、燃料噴射ノズル及び空気供給ノズル(いずれも図示せず)を含んで構成される。燃焼部26は、燃料噴射ノズルから燃料を缶体20の燃焼室25に向けて噴射するとともに、空気供給ノズルから空気を缶体20の燃焼室25に供給して、燃料を燃焼させる。
本実施形態では、各燃焼位置における燃焼部26の燃焼量は、高燃焼位置における燃焼を100%とした場合、中燃焼位置における燃焼が50%、低燃焼位置における燃焼が20%となるように設定されている。
蒸気圧測定部30は、ボイラ装置1の上部ヘッダ24の内部の蒸気圧(「ヘッダ蒸気圧」という)を測定する。蒸気圧測定部30で測定されたヘッダ蒸気圧は、制御装置7へ測定信号として送信される。
水位検知部31は、水管22に貯留される缶水W2の水位を検出する。水位検知部31で検出された缶水W2の水位は、制御装置7へ検出信号として送信される。
給水ポンプ4は、供給源(不図示)から水を吸入し、給水ラインL1を流通する給水W1をボイラ筐体21に向けて送出する。給水ポンプ4にはインバータ(不図示)が設けられ、給水W1の水量を調整可能としている。また、給水ポンプ4が給水W1をボイラ筐体21に送り出すタイミングとその給水量は、制御装置7から送信される制御信号により制御される。
気水分離部5は、上部ヘッダ24から蒸気取出ラインL4を介して導入された蒸気SM1を、乾き蒸気SM2と水分(以下「分離水W4」ともいう)とに分離する装置である。なお、気水分離部5により分離される分離水W4は、缶水W2の一部でもある。
排水部6は排水量を調整することで、ブロー率の設定を行う。排水部6は、例えば、ブローラインL3に並列に設けられた複数のブロー弁60(60A及び60B)を備えるように構成することができる。ブロー弁60A、ブロー弁60Bは、制御装置7により、それぞれ個別に制御される。
制御装置7は、制御部100及び記憶部110を備え、蒸気圧測定部30から受信するヘッダ蒸気圧に基づいて、燃焼部26の燃焼位置を制御する。また、制御装置7は、燃焼部26の燃焼位置及び水位検知部31から受信する缶水W2の水位等に基づいて、給水ポンプ4の給水量を調整する。また、制御装置7は、排水部6のブロー弁60の開閉を制御することによって濃縮ブロー量を調整する。
また、ボイラ装置1は、給水ラインL1と、燃料供給ラインL2と、ブローラインL3と、蒸気取出ラインL4と、蒸気送出ラインL5と、降水ラインL6と、を備える。本明細書における「ライン」とは、流路、経路、管路等の流体の流通が可能なラインの総称である。
給水ラインL1は、給水W1をボイラ筐体21に供給するラインである。給水ラインL1には、給水ポンプ4が設けられている。
燃料供給ラインL2は、燃焼部26により燃焼される燃料Fを燃焼部26に供給するラインである。燃料供給ラインL2には、燃料供給弁92が設けられている。燃料供給弁92における弁体の開閉は、制御装置7からの制御信号により制御される。
ブローラインL3は、降水ラインL6を流通する分離水W4を、接続部J1を介して、缶体20の外部に排出するラインである。ブローラインL3には、ブロー弁60(60A及び60B)が設けられている。ブロー弁60における弁体の開閉は、制御装置7からの制御信号により制御される。
蒸気取出ラインL4は、生成された蒸気SM1を、ボイラ筐体21から取り出して、気水分離部5に導入させるラインである。
蒸気送出ラインL5は、気水分離部5により分離された乾き蒸気SM2を、蒸気ヘッダ50に向けて送り出すラインである。蒸気送出ラインL5には、蒸気弁95が設けられている。
蒸気ヘッダ50は、ボイラ装置1からの蒸気を集合させて、集合した蒸気SM3を負荷機器(不図示)に供給する設備である。
降水ラインL6は、気水分離部5により分離された分離水W4を、ボイラ筐体21の下部ヘッダ23に向けて流下させるラインである。接続部J1には、ブローラインL3の上流側の端部が接続されている。
次に、本実施形態のボイラ装置1の制御装置7について説明する。
本実施形態のボイラ装置1は、燃焼位置の変更に伴う缶体内の設定水位の変化に対して、迅速に追従するために、缶水を排出する濃縮ブロー制御を利用する。より具体的には、水位を下げる場合には、濃縮ブロー制御により排水部6から所定量を排水する。逆に水位を上げる場合には、濃縮ブローの排出をしている場合であっても、一時的に濃縮ブローの排出を止めることで水位を上げるように制御する。
しかしながら、水位の上げ下げの目的で濃縮ブローを行った場合、本来の濃縮ブロー量との過不足分が生じることとなる。このため、本実施形態のボイラ装置1は、次回の濃縮ブローで、当該濃縮ブロー量の過不足分を調整するように制御する。
図2は、本実施形態のボイラ装置1における制御装置7の機能的構成を示す機能ブロック図である。図2に示すように、制御装置7は、制御部100と、記憶部110と、を備える。
記憶部110には、ボイラ装置1の運転を実施する制御プログラム、ボイラ装置1の運転状態、例えば燃焼部26の燃焼位置等に関する情報、燃焼位置毎に予め設定される缶体20内の設定水位に関する情報、及び予め設定された所定の燃焼状態における設定インタバル時間等(例えば、高燃焼位置(燃焼率100%)ではインタバル時間10分)が記憶される。
制御部100は、燃焼制御部101と、給水制御部102と、燃焼位置変化検知部103と、設定水位判定部104と、水位比較部105と、第1水位制御部106と、第2水位制御部107と、濃縮ブロー算定部108と、濃縮ブロー制御部109と、を備える。
燃焼制御部101は、ボイラ装置1が蒸気を供給する負荷機器による蒸気の消費量に応じて、燃焼部26の燃焼位置を変更し、蒸気の生成量を調整する。
給水制御部102は、供給源(不図示)から水を吸入し、給水ラインL1を流通する給水W1をボイラ筐体21に向けて供給するように、また給水W1の供給を停止するように、給水ポンプ4を制御する。
燃焼位置変化検知部103は、燃焼部26の燃焼位置の変化を検知する。例えば、燃焼位置変化検知部103は、負荷の増加に伴い、燃焼部26の燃焼位置がより高い燃焼位置に変更したこと、例えば低燃焼位置から中燃焼位置に変化したこと、又は中燃焼位置から高燃焼位置に変化したことを検知する。また、燃焼位置変化検知部103は、負荷の減少に伴い、燃焼部26の燃焼位置がより低い燃焼位置に変更したこと、例えば高燃焼位置から中燃焼位置に変更したこと、又は中燃焼位置から低燃焼位置に変化したことを検知する。
設定水位判定部104は、燃焼位置変化検知部103により燃焼部26の燃焼位置の変化を検知した場合、当該燃焼位置の変化に伴い、燃焼位置毎に予め設定されている缶体20内の設定水位の増減の変化を判定する。
ここで、燃焼部26の燃焼位置と缶体20内の設定水位との関係について簡単に説明する。燃焼部26の燃焼位置が高いほど、蒸発が活発になるため、設定水位は低く設定される。したがって、例えば、燃焼部26の燃焼位置がより高い燃焼位置に変化した場合、燃焼位置毎に予め設定されている缶体20内の設定水位は低い方に変化する。逆に、燃焼部26の燃焼位置がより低い燃焼位置に変化した場合、燃焼位置毎に予め設定されている缶体20内の設定水位は高い方に変化する。
水位比較部105は、水位検知部31により検知された水位と燃焼位置変化検知部103により検知された燃焼位置に対応する設定水位とを比較する。
例えば、燃焼部26の燃焼位置が低い燃焼位置に変化した場合、燃焼位置毎に予め設定されている缶体20内の設定水位は高い方に変化する。この場合、水位検知部31により検知された水位と変化の検知された燃焼位置(低い燃焼位置)に対応する設定水位とを比較する。
燃焼部26の燃焼位置が高い燃焼位置に変化した場合、燃焼位置毎に予め設定されている缶体20内の設定水位は低い方に変化する。この場合、水位比較部105は、水位検知部31により検知された水位と変化の検知された燃焼位置(高い燃焼位置)に対応する設定水位とを比較する。
第1水位制御部106は、燃焼位置変化検知部103により変化の検知された燃焼位置の設定水位が設定水位判定部104により、低い水位側に設定されたと判定され、かつ水位比較部105により缶体20内の水位が当該設定水位より高いと判定された場合、排水部6により所定量の水を排水させるように制御する。
例えば、中燃焼位置における燃焼から高燃焼位置における燃焼に移行した場合であって、水位比較部105により缶体20内の水位が高燃焼位置に対応付けられた設定水位より高いと判定された場合、第1水位制御部106は、所定量の水を排水部6により排水するように制御する。そうすることで、速やかに水位を下げることが可能となる。
例えば、第1水位制御部106は、ブロー弁60を所定時間全開とすることで、所定量の水を排出することができる。
第2水位制御部107は、燃焼位置変化検知部103により変化の検知された燃焼位置の設定水位が設定水位判定部104により、高い水位側に設定されたと判定され、かつ水位比較部105により缶体20内の水位が当該設定水位より低いと判定された場合であって、濃縮ブロー制御部109による濃縮ブローの排出をしている場合に、一時的に濃縮ブローの排出を止めるように制御する。
例えば、高燃焼位置における燃焼から中燃焼位置における燃焼に移行した場合であって、水位比較部105により缶体20内の水位が中燃焼位置に対応付けられた設定水位より低いと判定された場合、第2水位制御部107は、濃縮ブローの排出をしている場合であっても一時的に濃縮ブローの排出を止めるように制御する。そうすることで、給水ポンプ4の制御による給水制御と合わせて速やかに水位を上げることが可能となる。
濃縮ブロー算定部108は、予め設定された所定の燃焼状態における設定インタバル時間及び燃焼部26の燃焼状態に基づいて、インタバル時間及び濃縮ブローの排出量を算定する。これらは、缶水の濃縮された状態を解消するために必要な濃縮ブローを行うものであって、本来の濃縮ブローの目的に合致したものである。なお、排水部6における排水速度が一定の場合、濃縮ブロー算定部108は、排水時間を算出してもよい。
これに対して、速やかに水位を下げる水位コントロールのために、インタバル時間中に第1水位制御部106が所定量の水を排水部6により排水させた場合、濃縮ブロー算定部108は、缶水の濃縮された状態を解消するために必要な排出量との過多分を含めて、当該インタバル時間における濃縮ブローの排出量又は排出時間を算定する。
逆に、速やかに水位を上げる水位コントロールのために、インタバル時間中に第2水位制御部107が濃縮ブロー制御部109による濃縮ブローの排出を一時的に止めるように制御した場合であって、濃縮ブローの排水量の不足分が生じる場合には、濃縮ブロー算定部108は、次のインタバル時間における濃縮ブローの排出量又は排出時間を、今回の濃縮ブローの排出量又は排出時間の不足分を含めて、算定する。
こうすることで、本来の濃縮ブローの目的とは異なる水位コントロールのために、第1水位制御部106又は第2水位制御部107が濃縮ブローの排出を制御した場合に、濃縮ブロー算定部108は、缶水の濃縮された状態を解消するために必要な排出量との過多分を含めて、当該インタバル時間における濃縮ブローの排出量又は排出時間を算定することができる。
濃縮ブロー制御部109は、インタバル時間経過後に濃縮ブロー算定部108により算定された濃縮ブローの排出量の排出、又は排出時間、ブロー排水を行う。
より具体的には、インタバル時間中に第1水位制御部106及び第2水位制御部107により濃縮ブローの排出を制御しなかった場合、濃縮ブロー制御部109は、インタバル時間経過後に濃縮ブロー算定部108により算定された濃縮ブローの排出量分、又は排出時間の間、排水を行う。
これに対して、インタバル時間中に第1水位制御部106により、所定量の水を排水部6により排水させた場合、濃縮ブロー制御部109は、インタバル時間経過後に、濃縮ブロー算定部108により濃縮ブローの排水量の過多分を含めて算定された濃縮ブローの排出量分、又は排出時間の間、排水を行う。
また、インタバル時間中に第2水位制御部107により、濃縮ブロー制御部109による濃縮ブローの排出を一時的に止めるように制御された場合であって、濃縮ブローの排水量の不足分が生じる場合、濃縮ブロー制御部109は、インタバル時間経過後に、濃縮ブローの排水量の不足分を含めて、濃縮ブロー算定部108により算定された濃縮ブローの排出量分、又は排出時間の間、排水を行う。
なお、インタバル時間中に第2水位制御部107により、濃縮ブロー制御部109による濃縮ブローの排出を一時的に止めるように制御された場合であって、濃縮ブローの排水量の不足分が生じる場合、濃縮ブロー制御部109による濃縮ブローの排出を再開することで、濃縮ブロー制御部109は、当該インタバル時間中に濃縮ブローの排水量の不足分を排出するようにしてもよい。
例えば、濃縮ブロー制御部109は、濃縮ブロー時間の延長を行うことで、不足分を当該濃縮ブローのタイミングで排出するように制御してもよい。
こうすることで、本来の濃縮ブローの目的とは異なる水位コントロールのために、第1水位制御部106又は第2水位制御部107が濃縮ブローの排出を制御した場合に、濃縮ブロー制御部109は、缶水の濃縮状態を解消するために必要な排出量との過多分又は不足分を含めて、当該インタバル時間における濃縮ブローの排出量を排出することで、缶水の濃縮された状態を解消するために必要な排出量を排出することが可能となる。
次に、図3及び図4を参照して、本実施形態のボイラ装置1の排水動作について、説明する。図3、図4は、それぞれ、本実施形態のボイラ装置1の排水動作の一例を示した図である。なお、横軸は時間、縦軸(左側)は燃焼部26の燃焼位置、縦軸(右側)はブロー量を表すものとする。
ボイラ装置1の排水動作の説明に際して、ボイラ装置1の濃縮ブロー量等について説明する。
本実施形態では、高燃焼位置(燃焼率100%)で10分燃焼した場合に、5分間の濃縮ブローを行う設定とする。そうすると、中燃焼位置(例えば燃焼率50%)では、20分燃焼した場合に5分間の濃縮ブローを行い、低燃焼位置(例えば燃焼率20%)では、50分燃焼した場合に、5分間の濃縮ブローを行うことが自動的に算出される。そうすると、低燃焼状態(燃焼率20%)の時間をx、中燃焼状態(50%)の時間をy、高燃焼状態の時間をzとすると、缶水の濃縮度合は式1のように表され、式1によって算出される濃縮度合が10に達したときにインタバル時間を終了するように算出される。濃縮ブローのインタバル時間は、式2となる。

20/100×x+50/100×y+100/100×z=10 (式1)
α=x+y+z (式2)
濃縮ブロー率は、給水の成分等、ボイラ装置1の設置環境に応じて設定される値であり、ボイラ装置1の設置にあたって一旦設定されれば、大きな環境変動が無い限りそのまま運用される。ここで、濃縮ブロー率とは、式3で定義される。

濃縮ブロー率=濃縮ブロー量/(実際の蒸気蒸発量+濃縮ブロー量) (式3)

本実施形態では、一例として、濃縮ブロー率を10%と設定している。実施形態では、計算を簡単にするため、ボイラ装置1を2.7tボイラとすると、式3から、高燃焼位置(燃焼率100%)で10分間燃焼したときの濃縮ブロー量は、50kgとなることがわかる(300kg/h×10/60=50kg)。
濃縮ブロー時間(5分間)において濃縮ブロー量50kgを排出可能にするために、ブロー弁60の排出量は10kg/分に調整される。そうすると、インタバル時間経過後、5分間で濃縮ブローの排出量50kgを排出することができる。
また、燃焼位置が中燃焼位置から高燃焼位置に変更されたことに伴う水位調整は、2分間の水位調整のブロー(20kgに相当)により行うものとする。
以上を前提として、図3を参照すると、ボイラ装置1は、あるインタバル(「第1インタバル」という)の開始時間Tにおいて、燃焼部26が中燃焼位置(50%)で燃焼している。なお、第1インタバルの直前のインタバル(「第0インタバル」という)において、燃焼部26は中燃焼位置において20分間燃焼したときに(50/100×20=10)インタバル時間を終了し、時間Tから5分後の時間Tの間、濃縮ブローを行う。
その後、時間Tから10分後の時間Tにおいて、負荷増加に伴い、燃焼部26の燃焼位置が中燃焼位置(50%)から高燃焼位置(100%)に変更されると、燃焼位置変化検知部103は、燃焼部26の燃焼位置が中燃焼位置から高燃焼位置に変更されたことを検知するとともに、水位比較部105は、水位検知部31により検知される水位と高燃焼位置に対応する設定水位とを比較し、缶体20内の水位が高燃焼位置に対応付けられた設定水位より高いと判定する。
第1水位制御部106は、2分間の水位調整のブローを行い、所定量の水(例えば、20kg)を排水部6により排水するように制御する。
その後、濃縮ブロー算定部108は、時間Tにおいて所定の濃縮度合(50/100×10+100/100×5=10)に達したと判定し、第1インタバル時間(15分)を終了し、予め設定された濃縮ブロー時間及び第1水位制御部106が時間Tから時間Tまでの間、水位を下げる水位コントロールのブロー時間(2分)に基づいて、缶水の濃縮された状態を解消するために必要な第1インタバル時間における濃縮ブローの排出時間を算定する。
濃縮ブロー制御部109は、次のインタバル(「第2インタバル」という)の開始時間Tから3分後の時間Tの間、ブロー弁60を開くことで、濃縮ブロー量30kgを排出する。
第2インタバルの開始時間Tから4分経過後の時間Tにおいて、負荷減少に伴い、燃焼部26の燃焼位置が高燃焼位置(100%)から中燃焼位置(50%)に変更され、その後、中燃焼位置において燃焼している。なお、時間Tにおいては、濃縮ブローの排出タイミングではないため、給水ポンプ4の制御による給水制御により速やかに水位を上げる。その後12分間中燃焼位置(50%)で燃焼する。
その後、時間Tにおいて、濃縮ブロー算定部108は、所定の濃縮度合(100/100×4+50/100×12=10)に達したと判定し、第2インタバル時間(16分)を終了する。
濃縮ブロー制御部109は、次のインタバル(「第3インタバル」という)の開始時間T7から予め設定された濃縮ブロー時間の間ブロー弁60を開ける。例えば、10kg/分の排水量に調節されたブロー弁60を5分間開くことで、濃縮ブロー量50kgの排出を開始する。
濃縮ブロー量の排出を開始してから4分後の時間Tにおいて、負荷減少に伴い、燃焼部26の燃焼位置が中燃焼位置(50%)から低燃焼位置(20%)に変更される。燃焼位置変化検知部103は、燃焼部26の燃焼位置が中燃焼位置(50%)から低燃焼位置(20%)に変更されたことを検知するとともに、水位比較部105は、水位検知部31により検知される水位と低燃焼位置に対応する設定水位とを比較し、缶体20内の水位が低燃焼位置に対応付けられた設定水位より低いと判定する。
時間Tにおいて、第2水位制御部107は、濃縮ブロー制御部109による濃縮ブローの排出をしている場合であっても、一時的に濃縮ブローの排出を止めるように制御する。そうすることで、給水ポンプ4の制御による給水制御と合わせて速やかに水位を上げることが可能となる。
その後、時間Tから2分後の時間Tにおいて、濃縮ブロー制御部109は、濃縮ブローの排出を再開することで、時間Tから1分後の時間T10までの間、第2インタバルの濃縮ブローを行い、不足時間を補う。
その後、濃縮ブロー算定部108は、時間T11において所定の濃縮度合(50/100×4+20/100×40=10)に達したと判定し、第3インタバル時間(44分)を終了する。
濃縮ブロー制御部109は、次のインタバル(「第4インタバル」という)の開始時間T11から5分後の時間T12(予め設定された濃縮ブロー時間)まで、ブロー弁60を開くことで、濃縮ブロー量50kgを排出する。
このように、ボイラ装置1は、燃焼位置のより高い燃焼位置への変更に伴う缶体内の設定水位の変化に対して迅速に追従するために、排水部6から所定量を排水することができる。ボイラ装置1は、次回の濃縮ブローで、当該濃縮ブロー量の過不足分を調整することで、燃焼位置の変更に伴い、迅速に適切な水位に変更する水位の追従性を確保する。
逆に、ボイラ装置1は、燃焼位置のより低い燃焼位置への変更に伴う缶体内の設定水位の変化に対して迅速に追従するために、濃縮ブローの排出をしている場合であっても一時的に濃縮ブローの排出を止めるように制御することができる。そうすることで、給水ポンプ4の制御による給水制御と合わせて速やかに水位を上げることが可能となる。
なお、図3においては、時間Tにおいて、濃縮ブロー制御部109は、濃縮ブローの排出を再開することで、第2インタバルの濃縮ブローの排水時間の不足分1分を補い第2インタバルの濃縮ブロー時間を確保できるように構成されたが、濃縮ブロー制御部109は、第3インタバル時間経過後に、濃縮ブロー算定部108により算定された第3インタバル時間の濃縮ブローの排出時間に第2インタバル時間の濃縮ブローの排水時間の不足分1分を加算して、排水時間を合計6分(60kgを排出)とするように構成してもよい。
このように構成した場合のボイラ装置1の排水動作について、図4を参照して説明する。
図4を参照すると、時間Tにおいて、濃縮ブローの排出を一時的に止めるように制御された後、第3インタバル時間経過後の時間T11に、濃縮ブロー算定部108は、第3インタバル時間の濃縮ブローの排出時間(5分)に第2インタバルの濃縮ブローの排水時間の不足時間(1分)を加えて、濃縮ブローの排出時間6分を算定する。
濃縮ブロー制御部109は、次のインタバル(「第4インタバル」)の開始時間T11から6分後の時間T13までの間、ブロー弁60を全開とすることで、濃縮ブロー量60kgを排出する。
そうすることで、濃縮ブロー制御部109は、第2インタバルの濃縮ブローの排水時間の不足時間1分を補うことができる。
以上のように、本実施形態のボイラ装置1は、燃焼部の燃焼位置の変化に伴い、燃焼位置毎に予め設定されている缶体20内の設定水位が低い水位側に設定されたと判定され、缶体20内の水位が設定水位より高いと判定された場合、排水部6により所定量の水を排水させることで、水位が下がるように水位コントロールする。
これにより、燃焼位置の変更に伴い、水位を下げる必要が生じた場合に、速やかに水位を下げることが可能となる。
また、本実施形態のボイラ装置1は、燃焼部の燃焼位置の変化に伴い、燃焼位置毎に予め設定されている缶体20内の設定水位が高い水位側に設定されたと判定され、かつ缶体20内の水位が設定水位より低いと判定された場合、濃縮ブローの排出をしている場合であっても一時的に濃縮ブローの排出を止めることで、水位が上がるように水位コントロールする。
これにより、燃焼位置の変更に伴い、水位を上げる必要が生じた場合に、濃縮ブローの排出をしている場合であっても速やかに水位を上げることが可能となる。
また、本実施形態のボイラ装置1は、水位コントロールのため、所定量の缶水を排水させた場合、排水させた当該所定量を含めて、次のインタバル時間における濃縮ブローの排出量又は排出時間を算定する。
これにより、本実施形態のボイラ装置1は、本来の濃縮ブローの目的とは異なる水位コントロールのために、濃縮ブローを排出した場合に、缶水の濃縮された状態を解消するために必要な排出量又は排出時間との過多分を含めて、次のインタバル時間における濃縮ブローを排出量分、又は排出時間の間、排水を行うことが可能となる。
また、本実施形態のボイラ装置1は水位コントロールのため、濃縮ブローの排出を一時的に止めるように制御した場合であって、濃縮ブローの排出量又は排出時間の不足分が生じる場合、次のインタバル時間における濃縮ブローの排出量又は排出時間を、当該濃縮ブローの排出量又は排出時間の不足分を含めて、算定する。
これにより、本実施形態のボイラ装置1は、本来の濃縮ブローの目的とは異なる水位コントロールのために、インタバル時間中に濃縮ブローの排出を一時的に止めるように制御した場合に、缶水の濃縮された状態を解消するために必要な排出量又は排出時間との不足分を含めて、次のインタバル時間における濃縮ブローを排出量分、又は排出時間の間、排水を行うことが可能となる。
また、本実施形態のボイラ装置1は本来の濃縮ブローの目的とは異なる水位コントロールのために、インタバル時間中に濃縮ブローの排出を一時的に止めるように制御した場合に、濃縮ブローの排出を再開した場合に、濃縮ブローの排出量又は排出時間の不足分を含めて、濃縮ブローを排出量分、又は排出時間の間、排水を行う。
これにより、本実施形態のボイラ装置1は、本来の濃縮ブローの目的とは異なる水位コントロールのために、インタバル時間中に濃縮ブローの排出を一時的に止めるように制御した場合に、次のインタバル時間に缶水の濃縮された状態を解消するために必要な排出量又は排出時間の不足分を排出することが可能となる。
なお、本発明は、前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
[変形例1]
本実施例では、高燃焼位置における燃焼状態に対して設定された設定インタバル時間から濃縮ブローのインタバル時間を算出し、所定時間のブローを行う構成としたが、インタバル時間及び濃縮ブロー量の設定はこれ以外の方法で設定されたものであってもよい。
例えば、濃縮ブロー時間とそれぞれの燃焼位置でのインタバル時間を予め設定し、インタバル毎に燃焼位置によるブロー時間を積算し、その積算値が予め設定された濃縮ブロー時間に達した時にインタバル時間を終了するように構成してもよい。
また、積算ブロー量が予め設定した濃縮ブロー量に達したときにインタバル時間を終了させてもよい。
[変形例2]
本実施例では、インタバル時間を可変として、例えば、高燃焼位置における燃焼状態に対して設定された設定インタバル時間に基づいて燃焼状態におけるインタバル時間を算出した。これに対して、濃縮ブロー率及びインタバル時間を固定(例えば10分)とすることを前提として、予め設定された所定の燃焼状態における濃縮ブロー排出量又は排出時間に基づいて、インタバル時間中の燃焼状態に応じた濃縮ブロー排出量又は排出時間を算出し、次のインタバル時間の開始とともに算出された濃縮ブローを行うように構成してもよい。
例えば、インタバル時間を10分に固定し、高燃焼位置(燃焼率100%)で10分間燃焼したときの濃縮ブロー時間を5分と設定した場合、中燃焼位置(燃焼率50%)で10分間燃焼したときの濃縮ブロー時間は2.5分と算出される。また、高燃焼位置で4分間燃焼し、中燃焼位置で6分間燃焼したときの濃縮ブロー時間は3.5分と算出される。ここでは、高燃焼位置で燃焼したときの濃縮ブロー時間を設定したが、高燃焼位置で燃焼したときの濃縮ブロー量を設定し、インタバル時間中の燃焼状態に応じた濃縮ブロー量を算出することもできる。
変形例2においては、第1水位制御部106が、予め設定された固定のインタバル時間中に排水部により所定量の水を排水させた場合、濃縮ブロー量算定部108は、濃縮ブローの排水量又は排出時間の過多分を含めて、インタバル時間経過後に排出される濃縮ブローの排出量又は排出時間を算定する。
同様に、変形例2においては、第2水位制御部107が、予め設定された固定のインタバル時間中に濃縮ブロー制御部109による濃縮ブローの排出を一時的に止めるように制御した場合であって、濃縮ブローの排水量又は排出時間の不足分が生じる場合、濃縮ブロー量算定部108は、インタバル時間経過後に排出される濃縮ブローの排出量又は排出時間を、濃縮ブローの排水量又は排出時間の不足分を含めて、算定する。
また、変形例2において、第2水位制御部107が、予め設定された固定のインタバル時間中に濃縮ブロー制御部109による濃縮ブローの排出を一時的に止めるように制御した場合であって、濃縮ブローの排水量又は排出時間の不足分が生じる場合、インタバル時間中に濃縮ブロー制御部109による濃縮ブローの排出を再開した場合に、濃縮ブローの排水量又は排出時間の不足分を含めて、濃縮ブロー算定部108により算定された濃縮ブローの排出量分、又は排出時間の間、排水を行うようにしてもよい。
[変形例3]
例えば、本実施形態のボイラ装置1の排水動作において、濃縮ブロー時のブロー弁60の制御として、ブロー弁60を全開としたが、濃縮ブロー算定部108により算定される濃縮ブローの排出量に応じて、ブロー弁60A及びブロー弁60Bの開閉の制御を行うようにしてもよい。すなわち、濃縮ブロー制御部109は、濃縮ブローの排出量に応じて、ブロー弁60A及びブロー弁60Bをともに開とする制御を行うか、ブロー弁60Aを開としブロー弁60Bを閉とする制御を行うか、又はブロー弁60Aを閉としブロー弁60Bを開とする制御を行うか、を選択するようにしてもよい。
[変形例4]
本実施形態において、燃焼位置毎に缶体内の適正水位(以下「設定水位」ともいう)が設定されているとした。これに対して、給水ラインL1を流通する給水W1の温度を測定する温度センサ、及び缶水W2の電気伝導率を測定する電気伝導率センサを設けることで、缶水W2の給水温度及び電気伝導率に基づいて燃焼位置毎の缶体内の適正水位を設定(算定)するようにしてもよい。
[変形例5]
本実施形態では、段階値制御ボイラは、4位置制御ボイラとして、各燃焼位置における燃焼部26の燃焼量は、高燃焼位置における燃焼を100%とした場合、中燃焼位置における燃焼が50%、低燃焼位置における燃焼が20%となるように設定したが、燃焼量については、適宜設定してもよい。
[変形例6]
また、本実施形態では、段階値制御ボイラを4位置制御ボイラとしたが、これに限定されない。すなわち、本発明の段階値制御ボイラを、燃焼停止位置、低燃焼位置、高燃焼位置を備える3位置制御ボイラとしてもよい。また、本発明の段階値制御ボイラを複数の中燃焼位置を有する5位置制御以上のボイラとしてもよい。
[変形例7]
本実施形態では、排水部6を2つのブロー弁60A、60Bを備えることとしたが、ブロー弁の個数はこれに限定されない。例えば、ブロー弁として3個以上備えるようにしてもよい。また、弁の開度が変化可能なブロー弁を1個として、排水量を弁の開度により調節するようにしてもよい。また、ブロー弁60を設ける替わりに、缶体20から水を排水する排水ポンプと、排水ポンプに電気的に接続されるインバータと、を設け、周波数を変化させることにより排水量を調節するようにしてもよい。
1 ボイラ装置
20 缶体
30 蒸気圧測定部
31 水位検知部
4 給水ポンプ
5 気水分離部
6 排水部
7 制御装置
100 制御部
101 燃焼制御部
102 給水制御部
103 燃焼位置変化検知部
104 設定水位判定部
105 水位比較部
106 第1水位制御部
107 第2水位制御部
108 濃縮ブロー算定部
109 濃縮ブロー制御部
110 記憶部

Claims (5)

  1. 段階的な複数の燃焼位置を有し、缶体を加熱する燃焼部と、
    缶体内の水位を検知する水位検知部と、
    前記缶体からの排水量を調節可能とする排水部と、
    燃焼部の燃焼状態に応じて前記缶体内の水位を制御する制御部と、を備えたボイラ装置であって、
    前記制御部は、
    前記燃焼部の燃焼位置の変化を検知する燃焼位置変化検知部と、
    前記燃焼位置変化検知部により前記燃焼部の燃焼位置の変化を検知した場合、前記燃焼位置の変化に伴い、燃焼位置毎に予め設定されている前記缶体内の設定水位の増減の変化を判定する設定水位判定部と、
    前記水位検知部により検知された水位と前記燃焼位置に対応する前記設定水位とを比較する水位比較部と、
    前記設定水位判定部により前記変化の検知された燃焼位置の設定水位が低い水位側に設定されたと判定され、かつ前記水位比較部により前記缶体内の水位が前記設定水位より高いと判定された場合、前記排水部により所定量の水を排水させる第1水位制御部と、
    を備えるボイラ装置であって、
    前記制御部は、さらに
    予め設定された所定の燃焼状態における設定インタバル時間及び前記燃焼部の燃焼状態に基づいて、インタバル時間を算定する濃縮ブロー算定部と、
    前記濃縮ブロー算定部により算定されたインタバル時間経過後に、濃縮ブローの排出量分又は排出時間の間、排水を行う濃縮ブロー制御部と、
    前記設定水位判定部により前記変化の検知された燃焼位置の設定水位が高い水位側に設定されたと判定され、かつ前記水位比較部により前記缶体内の水位が前記設定水位より低いと判定された場合、前記濃縮ブロー制御部による濃縮ブローの排出をしている場合にも一時的に前記濃縮ブローの排出を止めるように制御する第2水位制御部と、
    を備えるボイラ装置
  2. 段階的な複数の燃焼位置を有し、缶体を加熱する燃焼部と、
    缶体内の水位を検知する水位検知部と、
    前記缶体からの排水量を調節可能とする排水部と、
    燃焼部の燃焼状態に応じて前記缶体内の水位を制御する制御部と、を備えたボイラ装置であって、
    前記制御部は、
    前記燃焼部の燃焼位置の変化を検知する燃焼位置変化検知部と、
    前記燃焼位置変化検知部により前記燃焼部の燃焼位置の変化を検知した場合、前記燃焼位置の変化に伴い、燃焼位置毎に予め設定されている前記缶体内の設定水位の増減の変化を判定する設定水位判定部と、
    前記水位検知部により検知された水位と前記燃焼位置に対応する前記設定水位とを比較する水位比較部と、
    前記設定水位判定部により前記変化の検知された燃焼位置の設定水位が低い水位側に設定されたと判定され、かつ前記水位比較部により前記缶体内の水位が前記設定水位より高いと判定された場合、前記排水部により所定量の水を排水させる第1水位制御部と、
    を備えるボイラ装置であって、
    前記制御部は、さらに
    予め設定された所定の燃焼状態における設定濃縮ブロー排出量又は排出時間に基づいて、前記排水部から排出する濃縮ブローの排出量又は排出時間を算定する濃縮ブロー算定部と、
    予め設定された所定のインタバル時間経過後に前記濃縮ブロー算定部により算定された濃縮ブローの排出量分又は排出時間の間、排水を行う濃縮ブロー制御部と、
    前記設定水位判定部により前記変化の検知された燃焼位置の設定水位が高い水位側に設定されたと判定され、かつ前記水位比較部により前記缶体内の水位が前記設定水位より低いと判定された場合、前記濃縮ブロー制御部による濃縮ブローの排出をしている場合にも一時的に前記濃縮ブローの排出を止めるように制御する第2水位制御部と、
    を備えるボイラ装置
  3. 前記濃縮ブロー算定部は、さらに、
    前記第1水位制御部が前記インタバル時間中に前記排水部により所定量の水を排水させた場合、前記濃縮ブローの排水量又は排出時間の過多分を含めて、前記インタバル時間経過後に排出される濃縮ブローの排出量又は排出時間を算定する請求項又は請求項に記載のボイラ装置。
  4. 前記濃縮ブロー算定部は、さらに、
    前記第2水位制御部が前記インタバル時間中に前記濃縮ブロー制御部による濃縮ブローの排出を一時的に止めるように制御した場合であって、前記濃縮ブローの排水量又は排出時間の不足分が生じる場合、前記インタバル時間経過後に排出される濃縮ブローの排出量又は排出時間を、前記濃縮ブローの排水量又は排出時間の不足分を含めて、算定する請求項又は請求項に記載のボイラ装置。
  5. 前記濃縮ブロー制御部は、さらに、
    前記第2水位制御部が前記インタバル時間中に前記濃縮ブロー制御部による濃縮ブローの排出を一時的に止めるように制御した場合であって、前記濃縮ブローの排水量又は排出時間の不足分が生じる場合、前記インタバル時間中に前記濃縮ブロー制御部による濃縮ブローの排出を再開した場合に、前記濃縮ブローの排水量又は排出時間の不足分を含めて、前記濃縮ブロー算定部により算定された濃縮ブローの排出量分、又は排出時間の間、排水を行う請求項又は請求項に記載のボイラ装置。
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