JPH07233907A - 蒸気ボイラの水位制御方法及びその装置 - Google Patents

蒸気ボイラの水位制御方法及びその装置

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JPH07233907A
JPH07233907A JP4782994A JP4782994A JPH07233907A JP H07233907 A JPH07233907 A JP H07233907A JP 4782994 A JP4782994 A JP 4782994A JP 4782994 A JP4782994 A JP 4782994A JP H07233907 A JPH07233907 A JP H07233907A
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water
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steam boiler
time
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JP4782994A
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Hideo Tasaka
秀雄 田坂
Yasuo Tanouchi
康夫 田ノ内
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  • Control Of Steam Boilers And Waste-Gas Boilers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 蒸気ボイラの運転開始時或は再起動時の缶水
膨張による水位の上昇に起因して生じる蒸気の質、即
ち、乾き度の低下を簡単な構成で防止することを図る。 【構成】 蒸気ボイラ(1) の缶内温度及び缶内圧力のう
ちの少なくとも一方の検出値と予め決定された定常運転
時の設定値とを演算処理して蒸気ボイラ(1) の缶体内に
おける運転開始時或は再起動時の缶水膨張による水位上
昇量を求め、求められた水位上昇量から予め設定された
運転水位に対する運転開始時或は再起動時の水位レベル
の適値を決定し、決定された適値とボイラ缶体内の実際
の水位とを比較し、この比較結果に基づいて運転開始時
或は再起動時の缶体内の水位レベルを制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、蒸気ボイラの水位制
御方法並びにその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に蒸気ボイラは、バーナによって発
生する高温ガスや、内燃機関,焼却炉等からの排ガスを
熱源として、蒸気を得るように構成したものである。こ
のような蒸気ボイラにおける給水水位は、通常、熱源に
よる缶体内の過熱と発生蒸気の乾き度による制限からそ
の最適値が設定されており、この設定水位にまで給水し
てから運転開始、または再起動を行うように制御され、
定常運転に移行した後は、前記の水位を保持するように
給水装置を起動するように制御される。
【0003】しかし、このような蒸気ボイラにおいて
は、ボイラ運転開始時の給水温度、または停止後の再起
動時の缶水(ボイラ缶内の水)温度は、運転時の缶水温
度に比べて低くなっており、そのため、ボイラの稼動に
伴って缶水温度が上昇し、この温度上昇によって缶水が
膨張し、ボイラ缶内における水位が上昇する。このよう
にボイラ缶内における水位が上昇すると前述のように乾
き度が低下し、所謂蒸気の質が低下する。
【0004】このような問題に対する対処は、従来で
は、缶水温度の上昇と共にボイラ缶内の水位を一定に保
つべく缶水を排出するか、缶水の膨張の影響を少なくす
るためにこの膨張分を見込んで気水ドラムを大きくして
いた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記のよう
に、缶水温度の上昇と共にボイラ缶内の水位を一定に保
つべく缶水を排出する方法では、前記の水位制御機構以
外に缶水を排出するための所謂ブロー手段が必要であ
り、この排水量を調整する作業が繁雑なものとなる他、
加熱中の缶水を排出するため熱エネルギーを無駄に排出
していることになる。更に、このような缶水の排水作業
を省力化のために自動化するには別個の制御手段が必要
になり、コストの増大は避けられない。また、缶水の濃
縮を防止するための自動ブロー手段を既設してあるボイ
ラにおいてはその制御を変更する必要があり、また、こ
の制御が複雑なものとなってしまう。
【0006】一方、前述の膨張分を見込んで気水ドラム
を大きくする場合は、気水ドラムの表面積が大きくなる
ためここからの放熱量が増加する他、気水ドラムのコス
トが上昇するという問題点が生じていた。
【0007】このような問題点は、炉筒式,煙管式,炉
筒煙管式等の様に元来、蒸発部面積の大きなボイラ缶体
においては、あまり大きな問題とならないが、自然循環
式水管ボイラ,強制循環式水管ボイラ等の水管ボイラに
おいては、他の形式のボイラ缶体に比べ蒸発部面積が小
さいため、重要な問題となっていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記の課題
に鑑みてなされたもので、まずその制御方法において
は、蒸気ボイラの缶内温度及び蒸気ボイラの缶内圧力の
うちの少なくとも一方を検出し、この検出値と予め決定
された定常運転時の設定値とを演算処理して蒸気ボイラ
内における運転開始時或は再起動時の缶水膨張による水
位上昇量を求め、求められた水位上昇量から予め設定さ
れた運転水位に対する運転開始時或は再起動時の水位レ
ベルの適値を決定し、決定された適値とボイラ缶内の実
際の水位とを比較し、この比較結果に基づいて運転開始
時或は再起動時の缶体内の水位レベルを制御することを
特徴としており、またその制御装置においては、蒸気ボ
イラ内の缶内温度を検出する温度検出器及び蒸気ボイラ
内の缶内圧力を検出する圧力検出器のうちの少なくとも
一方を設け、該検出器からの検出値と予め決定された定
常運転時の設定値とを演算処理して蒸気ボイラ内におけ
る運転開始時或は再起動時の缶水膨張による水位上昇量
を決定すると共に、求められた水位上昇量から予め設定
された運転水位に対する運転開始時或は再起動時の水位
レベルの適値を決定し、該適値を制御信号として出力す
る演算処理器を設け、該演算処理器からの制御信号と蒸
気ボイラの缶体の水位検出器からの水位検出信号とを比
較し、この比較結果に基づいて蒸気ボイラへの給水装置
を制御する水位制御器を設けたことを特徴としている。
【0009】
【作用】この発明に係る蒸気ボイラの制御方法によれ
ば、蒸気ボイラの缶内温度及び蒸気ボイラの缶内圧力の
うちの少なくとも一方を検出し、この検出値と予め決定
された定常運転時の設定値とを演算処理して蒸気ボイラ
内における運転開始時或は再起動時の缶水膨張による水
位上昇量を求め、この求められた水位上昇量から予め設
定された運転水位に対する運転開始時或は再起動時の水
位レベルの適値を決定する。そしてこの適値と実際のボ
イラ缶内の実際の水位とを比較し、この比較結果に基づ
いて運転開始時或は再起動時の缶体内の水位レベルを制
御する。またこの発明に係る制御装置によれば、温度検
出器及び圧力検出器のうちの少なくとも一方により、蒸
気ボイラ内の缶内温度及び缶内圧力のうちの少なくとも
一方を検出する。これらの検出器からの検出値は、予め
決定された定常運転時の設定値と演算処理器において演
算処理され、蒸気ボイラ内における運転開始時或は再起
動時の缶水膨張による水位上昇量が決定すると共に、そ
の水位上昇量から予め設定された運転水位に対する運転
開始時或は再起動時の水位レベルの適値が決定し、この
適値が制御信号として出力する。そして、この制御信号
は、缶体の水位検出器において検出された水位検出信号
と水位制御手段において比較され、この比較結果に基づ
いて蒸気ボイラへの給水装置を制御する。
【0010】
【実施例】以下、この発明の具体的な実施例を図面に基
づいて詳細に説明する。尚、図面に示す実施例は、一例
として内燃機関や焼却炉等からの排ガスを熱源として蒸
気を得るようにした排熱回収式の蒸気ボイラについて図
示したものであり、図1は、一実施例を概略的に示した
説明図である。なお、図示する実施例においての蒸気ボ
イラはその基本的な缶体構成を、強制循環式の水管ボイ
ラとしてあるが、缶体構造の基本構成としては、その他
に自然循環式水管ボイラ等の各種の水管ボイラを適用す
ることができ、その熱源に関しては前述のような内燃機
関,焼却炉等からの排ガスのみならず、バーナによって
発生する高温ガスを当然ながら利用できる。
【0011】図1において、この発明に係る水位制御装
置を備えた蒸気ボイラ(1) は、内燃機関や焼却炉等の排
ガス発生源(図示省略)からの排ガスをその一側の入口
ライン(2) から導入し、その内部に収納配置された1乃
至複数の受熱水管(3) と熱交換し、他側の出口ライン
(4) から排ガスを排出するように構成されている。
【0012】蒸気ボイラ(1) には、その内部の受熱水管
(3) 内へ給水するための給水装置(5) が接続されてい
る。この給水装置(5) は、図示する給水ポンプ(P) の
他、給水バルブ,逆止弁,濾過器,薬注装置等を備えた
ものであるが、これらは図示を省略する。この給水装置
(5) は、給水ポンプ(P) の作動により、適宜な水源の水
が濾過され、薬液注入された薬注缶水となって蒸気ボイ
ラ(1) の受熱水管(3) 内に供給される。
【0013】前記の受熱水管(3) の上端には気水ドラム
(6) を接続してあり、この気水ドラム(6) と前記給水ポ
ンプ(P) の下流側との間には途中に循環ポンプ(PR)を備
えた降水管(7) を接続してある。この気水ドラム(6)
は、受熱水管(3) において排ガスとの熱交換により加熱
した水(或は熱媒液)が合流する空間であり、この気水
ドラム(6) 内において蒸気が発生し、また未蒸発の水
(或は、熱媒液)が前記降水管(7) から受熱水管(3)の
下部に再び循環するように構成してあって、この気水ド
ラム(6) には更に蒸気を取出すための蒸気ライン(8) を
接続してある。尚、詳細な説明は省略するが、この蒸気
ライン(8) には、良質な蒸気を取り出すために、適宜な
気水分離装置(セパレータ)が設けられる。
【0014】気水ドラム(6) には、その内部の温度、即
ち、缶内温度を検出するための温度検出器(9) が設けら
れている。この温度検出器(9) は、蒸気ボイラ(1) の運
転中における熱負荷の変動に応じて変化する蒸気ボイラ
(1) 内の缶水の温度を缶内温度として検出するものであ
る。またこの気水ドラム(6) には、その内部の圧力、即
ち、缶内圧力を検出するための圧力検出器(10)が設けら
れている。この圧力検出器(10)も、前記温度検出器(9)
同様に、蒸気ボイラ(1) の運転中における熱負荷の変動
に応じて変化する蒸気ボイラ(1) 内の蒸気圧力を缶内圧
力として検出するもので、蒸気ボイラ(1) 内の缶内圧力
が予め設定した圧力値以上になったとき、適宜警報を発
生するように構成されている。そして、蒸気ボイラ(1)
の気水ドラム(6) には、気水ドラム(6) 内の実際の水位
レベルを検出する水位検出器(11)が設けられている。こ
の水位検出器(11)は、蒸気ボイラ(1) の運転中における
気水ドラム(6) 内の実際の水位レベルを検出するもの
で、この検出した水位レベルを検出信号として水位制御
器(12)へ出力する。
【0015】さて、この発明に係る水位制御装置は、蒸
気ボイラ(1) 内の缶内温度を検出すると共に、缶内圧力
を検出し、この検出値と予め決定された定常運転時の設
定値とから蒸気ボイラ(1) 内における運転開始時或は再
起動時の缶水膨張による水位上昇量を判断し、その水位
上昇量から蒸気ボイラ(1) の運転開始時或は再起動時の
水位レベルを制御するようにしたものであるから、この
発明においては、蒸気ボイラ(1) 内の缶内温度並びに缶
内圧力とそれらの定常運転時の設定値を演算処理するた
めの演算処理器(13)が設けられている。この演算処理器
(13)は、気水ドラム(6) における缶内温度を温度検出器
(9) からの検出信号として受信し、また蒸気ボイラ(1)
内の缶内圧力を圧力検出器(10)からの検出信号として受
信するように構成されている。この両検出信号を受信し
た演算処理器(13)は、その両検出信号と、予め決定され
た定常運転時における温度並びに圧力の設定値とを演算
処理して、その缶内温度と缶内圧力から、蒸気ボイラ
(1) 内における運転開始時或は再起動時の缶水膨張によ
る水位上昇量を決定すると共に、求められた水位上昇量
から予め設定された運転水位に対する蒸気ボイラ(1) に
おける運転開始時或は再起動時の水位レベルの適値を決
定する。そして、この決定した水位レベルの適値を制御
信号として水位制御器(12)へ出力する。
【0016】そして、演算処理器(13)から受熱水管(3)
に対する適値な水位レベルの制御信号を受けた水位制御
器(12)は、この制御信号と気水ドラム(6) の水位検出器
(11)からの実際の水位レベルについての検出信号とを比
較し、その比較結果に基づいて給水装置(5) に設けた給
水ポンプ(P) を制御する開閉制御信号を出力する。これ
により、受熱水管(3) への給水が制御され、気水ドラム
(6) の水位レベルが運転開始時或は再起動時に好適な水
位レベル、即ち、通常運転時の水位レベルよりも低く、
缶水膨張による水位上昇量を吸収し得る水位に調整され
る。
【0017】加えて、この実施例においては、運転開始
時或は再起動時の缶水膨張による水位上昇量を求めるた
めに、蒸気ボイラ(1) の缶内温度及び缶内圧力の両方を
検出しているため、両者の検出値に基づく水位上昇量に
相違が生じた場合には、温度検出器或は圧力検出器の不
良や、ボイラの過熱等の不具合も検出でき、更には、一
方の検出器の不良が判別された場合には他方の検出器に
よって最適な水位に制御することができる。例えば、缶
内温度に基づく水位上昇量が、缶内圧力に基づく水位上
昇量よりも小さい場合は、温度検出器の検出値に基づく
水位上昇量を採用して水位の制御を行い、逆に、缶内温
度に基づく水位上昇量が、缶内圧力に基づく水位上昇量
よりも大きい場合には、ボイラに過熱等の不具合いが生
じているか圧力検出器の故障と判断する。
【0018】次に、この発明の水位制御に付加して運転
開始時或は再起動時の水位レベルが適正となるように制
御する構成、即ち、給水制御の構成について、図2を用
いて説明する。図2においては、前記水位検出器(11)の
具体例として、前記気水ドラム(6) と蒸気部連絡管(15)
及び水部連絡管(16)により連通接続された水位制御筒(1
7)が設けられている。この水位制御筒(17)は、両連絡管
(15),(16) を介して前記気水ドラム(6) と連通接続され
ているので、前記気水ドラム(6) の水位と同じ水位を維
持するものであり、この水位制御筒(17)内には、少なく
ともボイラの定常運転時の適正水位において水位制御筒
(17)内の水位を検出する検出端(H) が設けられている。
この実施例においては、水位制御筒(17)内における前記
適正水位検出端(H) の他、ボイラの運転上最低限必要な
水位(最低水位)を検出する下位検出端(L) が挿入設置
されている。これにより、蒸気ボイラ(1) の定常運転時
において、適正水位、即ち、水位制御筒(17)内の水位が
上位側の検出端(H) の位置となるように制御するように
構成されている。これらの制御は、水位制御器(12)にお
いて適正水位検出端(H) からの検出信号に基づいて前記
給水ポンプ(P) を制御する信号を出力することにより行
われる。尚、水位制御筒(17)内の水位が下位検出端(L)
の位置より下回ったときには、適宜警報を発生したり、
ボイラの運転自体を停止するように構成されている。
【0019】この構成においては、演算処理器(13)から
の制御信号により、蒸気ボイラ(1)の運転開始時或は再
起動時における水位が缶水の膨張を見込んだ最適水位と
なるように運転初期の給水量を制御するものであるか
ら、水位制御器(12)においては、給水ポンプ(P) による
給水を開始した後、水位制御筒(17)内の水位が下位検出
端(L) を越え、適正水位検出端(H) に達するまでの時間
を基準時間とし、この基準時間を基に適宜減少するよう
に調整することによって行われる。即ち、前記の水位制
御器(12)は、演算処理器(13)からの水位の適値の制御信
号に基づき、前記検出端(L),(H) 間を水位が上昇するの
に必要な基準時間に対し、下位検出端(L)を越えてから
の給水ポンプ(P) の稼動時間を適宜減少するように制御
することにより、蒸気ボイラ(1) の運転開始時或は再起
動時における水位を缶水の膨張を見込んだ最適水位とす
る。
【0020】このように、蒸気ボイラ(1) の運転開始時
或は再起動時における水位を缶水の膨張を見込んだ最適
水位となるように給水制御すると、ボイラの稼動に伴っ
て缶水が膨張し、ボイラ缶内における水位が上昇する
と、定常運転状態の理想的な水位となるため、運転開始
時或は再起動時から発生蒸気の乾き度を良好な値とする
ことができる。更に、蒸気ボイラの運転開始時或は再起
動時において、従来のようにボイラ缶内の水位を一定に
保つべく缶水を排出する必要がなくなるため、加熱中の
缶水が保有する熱エネルギーを無駄に排出することがな
く、この時点における熱回収量を高めることができ、こ
れにより定常運転への移行時間(或は、起蒸時間)も短
縮できるという効果も発揮する。
【0021】尚、以上の説明においては、運転開始時或
は再起動時の缶体内の水位レベルを適値に維持するため
の給水制御を前記各水位検出端間を水位が上昇するのに
必要な基準時間に対して、給水ポンプ(P) の稼動時間を
適宜調整することによって行なっているが、この他、前
記の水位上昇量の決定値を段階的に捉え、この段階数に
応じて前記のような水位検出端を追加し、段階的に水位
レベルを調整することも可能である。また、このような
水位検出端を用いた水位制御筒(17)の他には、水位制御
筒に換えて差圧発信器を用いて比例制御によって水位を
制御してもよい。即ち、この制御法においては、通常
は、気水ドラム(6) と差圧発信器とを前述の蒸気部連絡
管(15)及び水部連絡管(16)によって連通接続し、この差
圧発信器によって気水ドラム(6) における蒸気部連絡管
(15)及び水部連絡管(16)の接続部の差圧を検出し、この
差圧の検出値に基づいて前記両連絡管(15),(16) 間での
水位を検出し、この検出値が一定となるように給水ポン
プ(P) を制御する。そして、運転開始時或は再起動時の
缶体内の水位レベルは、前記差圧が前記水位の適値に対
応するように給水ポンプ(P) を制御することによって行
なう。
【0022】更に、以上の説明においては、運転開始時
或は再起動時の缶水膨張による水位上昇量を求めるため
に、蒸気ボイラ(1) の缶内温度及び缶内圧力の両者を温
度検出器(9) 及び圧力検出器(10)によって検出している
が、前記缶水膨張による水位上昇量を求めるための検出
値はいずれか一方のみとしてもよく、このように温度或
は圧力の一方のみを検出して、前記水位上昇量を求める
場合は、この水位制御に関しては一方の検出器が不要に
なると共に、演算処理器(13)における演算ステップの簡
略化、即ち、プログラムの簡略化が図れるという利点が
ある。
【0023】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、蒸気
ボイラの缶内温度及び蒸気ボイラの缶内圧力のうちの少
なくとも一方の検出値と予め決定された定常運転時の設
定値とから蒸気ボイラ内における運転開始時或は再起動
時の缶水膨張による水位上昇量を求め、この求められた
水位上昇量から予め設定された運転水位に対する運転開
始時或は再起動時の水位レベルの適値を決定し、この適
値と実際のボイラ缶内の実際の水位とを比較し、この比
較結果に基づいて運転開始時或は再起動時の缶体内の水
位レベルを制御するようにしたものであるから、前記運
転開始時或は再起動時における缶水の膨張による水位の
上昇を吸収し得るように水位制御が行えるため、前記運
転開始時或は再起動時における蒸気の質、即ち、乾き度
を良好な状態に維持することができる。
【0024】しかも、蒸気ボイラの運転開始時或は再起
動時において、ボイラ缶内の水位を一定に保つべく缶水
を排出する必要がなくなるため、加熱中の缶水が保有す
る熱エネルギーを無駄に排出することがなく、この時点
における熱回収量を高めることができ、これにより定常
運転への移行時間(或は、起蒸時間)も短縮できるとい
う効果を発揮する。
【0025】更に、この発明においては、以上のような
簡単な構成でもって実施することができ、しかも、蒸気
ボイラの運転開始時或は再起動時における缶水の排出手
段や、缶水の膨張分を見込んだ大容量の気水ドラムが不
要となるため、一層の簡素化、コストの低減化を図るこ
とができ、この種の水位制御としては頗る効果的であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を概略的に示す説明図であ
る。
【図2】図1の実施例に付加する給水制御装置の一例を
概略的に示す説明図である。
【符号の説明】
(1) 蒸気ボイラ (3) 受熱水管 (5) 給水装置 (6) 気水ドラム (7) 降水管 (9) 温度検出器 (10) 圧力検出器 (11) 水位検出器 (12) 水位制御器 (13) 演算処理器 (P) 給水ポンプ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸気ボイラ(1) の缶内温度及び蒸気ボイ
    ラ(1) の缶内圧力のうちの少なくとも一方を検出し、こ
    の検出値と予め決定された定常運転時の設定値とを演算
    処理して蒸気ボイラ(1) 内における運転開始時或は再起
    動時の缶水膨張による水位上昇量を求め、求められた水
    位上昇量から予め設定された運転水位に対する運転開始
    時或は再起動時の水位レベルの適値を決定し、決定され
    た適値とボイラ缶内の実際の水位とを比較し、この比較
    結果に基づいて運転開始時或は再起動時の缶体内の水位
    レベルを制御することを特徴とする蒸気ボイラの水位制
    御方法。
  2. 【請求項2】 蒸気ボイラ(1) 内の缶内温度を検出する
    温度検出器(9) 及び蒸気ボイラ(1) 内の缶内圧力を検出
    する圧力検出器(10)のうちの少なくとも一方を設け、該
    検出器からの検出値と予め決定された定常運転時の設定
    値とを演算処理して蒸気ボイラ(1) 内における運転開始
    時或は再起動時の缶水膨張による水位上昇量を決定する
    と共に、求められた水位上昇量から予め設定された運転
    水位に対する運転開始時或は再起動時の水位レベルの適
    値を決定し、該適値を制御信号として出力する演算処理
    器(13)を設け、該演算処理器(13)からの制御信号と蒸気
    ボイラ(1) の缶体の水位検出器(11)からの水位検出信号
    とを比較し、この比較結果に基づいて蒸気ボイラ(1) へ
    の給水装置(5) を制御する水位制御器(12)を設けたこと
    を特徴とする蒸気ボイラの水位制御装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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