JP6641566B2 - 内装部品及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、内装部品及びその製造方法に関する。更に詳しくは、基体と表皮とを貼り合わせた内装部品及びその製造方法に関する。
表皮を備えた内装部品で所定の凹凸形状を備える内装部品は、例えば、ドアトリムやインストルメントパネル等として自動車の内装として多く利用されている。このような内装部品は、必要な凹凸形状が付与された基体に、加熱した表皮を、プレス機を用いて加圧しながら貼り付ける方法によって形成される。例えば、下記特許文献1には、この方法を用いて、ステッチ加飾を加える内装部品を効率よく製造する方法が開示されている。
特開2014−117835号公報
特許文献1の方法では、必要な凹凸形状が付与された基体に、加熱した表皮を、プレス機を用いて加圧しながら貼り付ける際に、更に、縫目に対応する突起が設けられた入子を利用して、表皮に糸を押し込むことによってステッチ模様を付与できるという内装部品の製造方法である。
しかしながら、この製法は、上述のように糸を押し込むための工程を要する点においては工数がかかるという問題がある。また、凹凸形状が付与される以前の基体と表皮とを、これらの接合と同時に、凹凸形状まで付与するという、より効率的な製法を採用して製造することが難しいという課題がある。
例えば、必要な凹凸形状が付与された基体に、加熱した表皮を、プレス機を用いて加圧しながら貼り付ける場合、表皮は凹凸形状に応じて不均一に伸張(及び/又は展開)される。この伸張の不均一さは、凹凸形状が付与される以前の基体と表皮とを、接合と同時に凹凸形状付与する製法では特に顕著となる。
即ち、表皮のうち、凹凸形状の凸頂や凹底やその周辺部位へ接合される箇所は、より平坦な部位へ接合される箇所より、大きく伸張される。従って、例えば、表皮が模様を有する場合、この表皮を、上述の方法で基体に接合しようとすると、凹凸形状の凸頂や凹底の周辺で、それ以外の箇所より大きく伸張されるという不均一に伸張によって、模様が崩れてしまうという問題がある。また、例えば、縫製によってステッチ模様を付与した表皮を、上述と同様の方法で基体に接合しようとすると、同様な理由から、ステッチ模様を狙い通りの位置に定着させることが難しいという問題がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、凹凸形状を有する基体と接合された表皮の意匠が、不均一に崩れるのを抑制し、見栄えよく基体と表皮とが接合された内装部材及びその製造方法を提供することを目的とする。
即ち、本発明は以下の通りである。
請求項1に記載の内装部品は、互いの界面で接合されるように共に熱可塑性樹脂が含まれた、基体と表皮と、を有し、
前記基体は、凹凸形状が付与された板状をなし、前記表皮は、前記凹凸形状に追従して前記基体の一面に接合されており、
前記基体と前記表皮との層間のうちの一部のみに、耐熱メッシュが介挿されていることを要旨とする。
請求項2に記載の内装部品は、請求項1に記載の内装部品において、前記耐熱メッシュが介挿された位置における前記表皮の意匠面が、模様を有していることを要旨とする。
請求項3に記載の内装部品は、請求項2に記載の内装部品において、前記模様が、糸を用いたステッチ模様であることを要旨とする。
請求項4に記載の内装部品は、請求項3に記載の内装部品において、前記ステッチ模様を構成する糸が、前記表皮と前記耐熱メッシュとを共に縫い込んでことを要旨とする。
請求項5に記載の内装部品は、請求項1乃至4のうちのいずれかに記載の内装部品において、前記耐熱メッシュを構成する繊維が、ガラス繊維であることを要旨とする。
請求項6に記載の内装部品の製造方法は、請求項1に記載の内装部品の製造方法であって、
前記表皮となる前駆表皮の非意匠面のうちの一部に、前記耐熱メッシュを接合する耐熱メッシュ接合工程と、
前記凹凸形状が付与される前の前駆基体と、前記耐熱メッシュが接合された前駆表皮と、を加熱する加熱工程と、
加熱された前記前駆基体と、加熱された前記耐熱メッシュが接合された前駆表皮と、を重ね合わせて、前記凹凸形状を付与しながら、前記前駆基体と前記耐熱メッシュと前記前駆表皮とを、一体に接合するプレス工程と、を備えることを要旨とする。
請求項7に記載の内装部品の製造方法は、請求項6に記載の内装部品の製造方法において、前記前駆表皮が、その意匠面に模様を有し、
前記耐熱メッシュ接合工程は、前記模様を有する領域の前記前駆表皮の非意匠面に前記耐熱メッシュを接合する工程であることを要旨とする。
請求項8に記載の内装部品の製造方法は、請求項6に記載の内装部品の製造方法において、前記前駆表皮が、その意匠面に糸を用いたステッチ模様を有し、
前記耐熱メッシュ接合工程は、前記ステッチ模様を施す領域の前記前駆表皮の非意匠面に前記耐熱メッシュを当接させ、縫製によって前記ステッチ模様を形成しながら、前記前駆表皮と前記耐熱メッシュとを縫い合わせて接合する工程であることを要旨とする。
請求項9に記載の内装部品の製造方法は、請求項8に記載の内装部品の製造方法において、前記耐熱メッシュは、前記前駆表皮の端縁部まで延設されており、
前記耐熱メッシュ接合工程は、更に、前記ステッチ模様を形成する縫製以外に、前記端縁部において、前記前駆表皮と前記耐熱メッシュとを縫い合わせて接合する工程であることを要旨とする。
請求項10に記載の内装部品の製造方法は、請求項6乃至9のうちのいずれかに記載の内装 部品の製造方法において、前記耐熱メッシュを構成する繊維が、ガラス繊維であることを要旨とする。
請求項11に記載の内装部品の製造方法は、請求項1に記載の内装部品の製造方法であって、
前記表皮となる前駆表皮の非意匠面のうちの一部に、前記耐熱メッシュを接合する耐熱メッシュ接合工程と、
前記耐熱メッシュが接合された前駆表皮を加熱する加熱工程と、
予め前記凹凸形状が付与された前記基体と、加熱された前記耐熱メッシュが接合された前駆表皮と、を重ね合わせて、前記基体と前記耐熱メッシュと前記前駆表皮とを一体に接合するプレス工程と、を備えることを要旨とする。
本発明の内装部品は、基体と表皮との層間のうちの一部のみに、耐熱メッシュが介挿されている。
このため、基体への凹凸形状付与の際に、耐熱メッシュが表皮の伸張を抑制して、その寸法安定性を向上させて、表皮の意匠が不均一に崩れるのを抑制できる。従って、凹凸形状が付与されていても、見栄えよく基体と表皮とが接合された内装部品とすることができる。また、耐熱メッシュが網状であることにより、基体と表皮との間の接合を阻害することがなく、耐熱メッシュを備えた箇所においても両者がしっかり接合された内装部品とすることができる。
本発明の内装部品において、耐熱メッシュが介挿された位置における表皮の意匠面が、模様を有する場合は、この模様の伸張が防がれ、表皮の意匠が不均一に崩れるのが抑制され、見栄えよく基体と表皮とを接合された内装部品とすることができる。
本発明の内装部品において、模様が、糸を用いたステッチ模様である場合には、ステッチ模様の伸張を防いで、表皮の意匠が不均一に崩れるのを抑制し、見栄えよく基体と表皮とが接合された内装部品とすることができる。
本発明の内装部品において、ステッチ模様を構成する糸が、表皮と耐熱メッシュとを共に縫い込んでいる場合には、糸によって、表皮と耐熱メッシュとが密に拘束されるため、表皮のみにステッチ模様を備える場合に比べて、より効果的にステッチ模様の伸張を防ぐことができる。従って、表皮の意匠が不均一に崩れるのが抑制され、見栄えよく基体と表皮とが接合された内装部品とすることができる。
本発明の内装部品において、耐熱メッシュを構成する繊維が、ガラス繊維である場合には、耐熱メッシュが優れた耐熱性と寸法安定性を発揮できるため、より確実に表皮の意匠が崩れるのが抑制され、見栄えよく基体と表皮とが接合された内装部品とすることができる。
本第1発明の内装部品の製造方法は、表皮となる前駆表皮の非意匠面のうちの一部に、耐熱メッシュを接合する耐熱メッシュ接合工程と、凹凸形状が付与される前の前駆基体と、耐熱メッシュが接合された前駆表皮と、を加熱する加熱工程と、加熱された前駆基体と、加熱された耐熱メッシュが接合された前駆表皮と、を重ね合わせて、凹凸形状を付与しながら、前駆基体と耐熱メッシュと前駆表皮とを、一体に接合するプレス工程と、を備える。即ち、加熱工程前に、前駆表皮と耐熱メッシュとが接合されている。
このため、加熱工程における表皮の寸法安定性を向上させることができる。加えて、前駆基体と前駆表皮との接合の際には、耐熱メッシュが前駆表皮の接合される箇所の伸張を抑制し、当該箇所の表皮の意匠が不均一に崩れるのを抑制して、見栄えよく基体と表皮とを接合できる。更に、耐熱メッシュがメッシュ状であることにより、基体と表皮との接合を阻害することがなく、耐熱メッシュを備えた箇所でも両者をしっかりと接合できる。
本発明の内装部品の製造方法において、前駆表皮が、その意匠面に模様を有し、耐熱メッシュ接合工程が、模様を有する領域の前駆表皮の非意匠面に耐熱メッシュを接合する工程である場合には、耐熱メッシュが接合された箇所の模様の伸張が顕著に抑制され、表皮の意匠が不均一に崩れるのが抑制されて、見栄えよく基体と表皮とを接合できる。そのため、表皮の意匠が不均一に崩れるのを抑制して見栄えよく基体と表皮とを接合できる。
本発明の内装部品の製造方法において、前駆表皮が、その意匠面に糸を用いたステッチ模様を有し、耐熱メッシュ接合工程が、ステッチ模様を施す領域の前駆表皮の非意匠面に耐熱メッシュを当接させ、縫製によってステッチ模様を形成しながら、前駆表皮と耐熱メッシュとを縫い合わせて接合する工程である場合には、ステッチ模様を構成する糸が、表皮と耐熱メッシュとを共に縫い込むことになり、糸によって表皮と耐熱メッシュとが密に拘束され、表皮のみにステッチ模様を備える場合に比べて、より効果的にステッチ模様の伸張を防ぐことができる。そのため、表皮の意匠が不均一に崩れるのを抑制して見栄えよく基体と表皮とを接合できる。
本発明の内装部品の製造方法において、耐熱メッシュが、前駆表皮の端縁部まで延設されており、耐熱メッシュ接合工程が、更に、ステッチ模様を形成する縫製以外に、端縁部においても、前駆表皮と耐熱メッシュとを縫い合わせて接合する工程である場合には、ステッチ模様以外の箇所においても、糸によって表皮と耐熱メッシュとが密に拘束されるため、より効果的にステッチ模様の伸張を防ぐことができる。また、耐熱メッシュが、前駆表皮の端縁部まで延設されていることで、拘束枠を用いて、耐熱メッシュを固定することができるため、より効果的にステッチ模様の伸張を防ぐことができる。これらの作用から、表皮の意匠が不均一に崩れるのを抑制して見栄えよく基体と表皮とを接合できる。
本発明の内装部品の製造方法において、耐熱メッシュを構成する繊維が、ガラス繊維である場合には、優れた耐熱性と、寸法安定性を発揮させることができる。そのため、表皮の意匠が不均一に崩れるのを抑制して見栄えよく基体と表皮とを接合できる。
本第2発明の内装部品の製造方法は、表皮となる前駆表皮の非意匠面のうちの一部に、耐熱メッシュを接合する耐熱メッシュ接合工程と、耐熱メッシュが接合された前駆表皮を加熱する加熱工程と、予め凹凸形状が付与された基体と、加熱された耐熱メッシュが接合された前駆表皮と、を重ね合わせて、前駆基体と耐熱メッシュと前駆表皮とを一体に接合するプレス工程と、を備える。即ち、加熱工程前に、前駆表皮と耐熱メッシュとが接合されている。
このため、加熱工程における表皮の寸法安定性を向上させることができる。加えて、前駆基体と前駆表皮との接合の際には、耐熱メッシュが前駆表皮の接合される箇所の伸張を抑制して、当該箇所の表皮の意匠が不均一に崩れるのを抑制し、見栄えよく基体と表皮とを接合できる。更に、耐熱メッシュがメッシュ状であることにより、基体と表皮との接合を阻害することがなく、耐熱メッシュを備えた箇所でも両者をしっかりと接合できる。
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部位を示す。
本発明の内装部品の一例を模式的に示す平面図及び断面図である。 本発明の内装部品の製造方法の一例を模式的に示す説明図である。 本発明の内装部品の製造方法の一例を模式的に示す説明図である。 本発明の内装部品の製造方法の他例を模式的に示す説明図である。 従来の内装部品の製造方法を模式的に示す説明図である。 従来の内装部品の製造方法を模式的に示す説明図である。
ここで示される事項は例示的なものおよび本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
[1]内装部品
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
本発明の内装部品(10)(図1参照)は、互いの界面で接合されるように共に熱可塑性樹脂が含まれた、基体(20)と表皮(30)と、を有する。
このうち、基体(20)は、凹凸形状が付与された板状をなしている。また、表皮(30)は、凹凸形状に追従して基体(20)の一面(20a)に接合されている。そして、基体(20)と表皮(30)との層間のうちの一部のみに、耐熱メッシュ(40)が介挿されている。
ここで、図1は、自動車用のドアトリムとしての内装部品10を例示しており、図1(a)は、この内装部品10の、図1(b)のZ−Z’における模式的な断面を示した図であり、図1(b)は、この内装部品10の平面形態を模式的に示した図である。
上記「基体(20)」は、凹凸形状が付与された板状をなしている。板状とは、全体として略一様な厚みを有していることを意味する。また、基体20には、表皮30との界面で互いに接合できるように熱可塑性樹脂が含まれている。
基体20は、熱可塑性樹脂のみから形成されてもよく、熱可塑性樹脂以外の材料との複合体であってもよい。
熱可塑性樹脂のみから形成された基体20としては、ポリオレフィン樹脂等の熱可塑性樹脂を発泡させたオレフィン系発泡材が挙げられる。
また、複合体としては、例えば、無機繊維(ガラス繊維等)や有機繊維(植物性繊維等)の繊維材料を、熱可塑性樹脂によって結着してなる繊維質多孔材が挙げられる。繊維質多孔材は、ガラス繊維、PET繊維、植物性繊維等の硬質繊維を熱可塑性樹脂により結着した材料であり、例えば、硬質繊維と熱可塑性樹脂繊維と、を混合した後、熱可塑性樹脂繊維を溶融させて得られる。その他、表皮30との接合面に熱可塑性樹脂層を配置したポリウレタン系発泡材が挙げられる。
基体20に含まれる熱可塑性樹脂の種類は特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
上記「表皮(30)」は、基体20が有する凹凸形状に追従して基体20の一面20aに接合され、この表皮30には、基体20との界面で互いに接合されるように熱可塑性樹脂が含まれている。表皮30は、意匠面30aと非意匠面30bとを有しており、基体20の一面20aと、表皮30の非意匠面30bとが接合される。この接合に際しては、上述のように熱可塑性樹脂による融着が利用されるために、粘着剤等の接着剤を必要としない。
この表皮30は、1層のみからなってもよく、2層以上からなってもよい。2層以上からなる場合、例えば、意匠面30aを有する表層(例えば、合成皮革や織物等)と、クッション層(表層の非意匠面30b側に配置される)と、を備えた積層体を表皮30とすることができる。クッション層は、表皮30の非意匠面30b側に配置される弾性を有する層である。クッション層を有することで、表皮30の意匠面30a側からの触感に対して弾力感を与えることができる。クッション層を構成する材料は限定されないが、例えば、軟質ポリウレタンフォームを用いることができる。その他、十分なクッション性を有する限り、他の軟質樹脂フォームや不織布シート等を用いることもできる。その他、必要に応じて、不織布層、通気止層等が設けることもできる。
また、これらの表層やクッション層の非意匠面側の表面そのものを利用して、基体20と接合が困難な場合には、基体20と表皮30との互いを界面で接合できるよう、接合用の熱可塑性樹脂層(例えば、クッション層の非意匠面側に配置される)を備えることができる。
表皮30の意匠面30aは、各種の模様を備えることができる。模様としては、ステッチ模様(実際に縫製によって形成されたステッチ模様や、型押しによって形成されたステッチ模様等を含む)、シボ模様、描画模様(形状、イラスト等が描画された模様)などが挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
このうち、縫製によって形成されたステッチ模様55とは、糸51を用いて、実際の縫製によって形成された模様である。このステッチ模様55は、ライン状の模様であってもよいし、ステッチラインによって表現された描画(刺繍)であってもよい。更に、このような縫製によって形成されたステッチ模様55を備える場合、ステッチ模様55を形成している糸51は、表皮30のみを縫い込んでいてもよいし、表皮30以外の他層を共に縫い込んでいてもよい。他層を共に縫い込んでいる場合としては、表皮30と耐熱メッシュ40とを共に縫い込んだ形態が挙げられる。
このようなステッチ模様55は、例えば、自動車のドアトリムの各部、具体的には、アームレスト、アッパートリム、加飾パネル、オーナメントパネル、ロアトリム、ポケット(ドアトリムポケット)、クォータートリム等の各種のトリム部品や、サイドガーニッシュ、バックドアトリム等に施した形態が挙げられる。
上記「耐熱メッシュ(40)」は、耐熱性を有する網状の層であり、基体20と表皮30との層間のうちの一部のみに介挿されている。そして、基体20と表皮30とは、耐熱メッシュ40の網目を介して、互いの界面で熱可塑性樹脂によって接合されている。
耐熱メッシュ40が有する耐熱性とは、基体20と表皮30とを、互いの界面で熱可塑性樹脂を利用して接合する際の加熱温度に対する耐熱性を意味する。即ち、この加熱温度で融解及び分解しない耐熱性を有することを意味する。
従って、例えば、基体20と表皮30との互いの界面がオレフィンによって接合されている場合には、オレフィンの軟化温度において、耐熱メッシュ40が、網状の形状を維持できる耐熱性を有することが好ましい。同様に、上述の熱可塑性樹脂が、ポリエステルである場合にはポリエステル、ポリアミドである場合にはポリアミド、の各軟化温度において、耐熱メッシュ40が、網状の形状を維持できる耐熱性を有することが好ましい。
耐熱メッシュ40を構成する材料は、上記の耐熱性を有する限り特に限定されず、各種の無機材料及び有機材料を利用できる。即ち、耐熱メッシュ40は、繊維を編んで得られる製織メッシュであってもよく、繊維を堆積させて得られる不織メッシュであってもよく、シート材をパンチングして得られるパンチングメッシュであってもよい。これらのうちでは、製織メッシュが好ましい。即ち、不織布メッシュと比較した場合には引裂きに対する耐久性が高く、また、パンチングメッシュと比較した場合には基体20と表皮30との接合を阻害する度合いが小さいからである。
上述の無機材料及び有機材料は、いずれか一方のみを用いてもよいし併用してもよい。このうち、無機材料としては、ガラス、炭素材料、金属、セラミック等が挙げられる。これらの無機材料は、繊維として用いてもよく、シート材として用いてもよい。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。また、有機材料としては、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等)、ポリアミド(脂肪族ポリアミド、芳香族ポリアミド等)、ポリウレタン、レーヨン等が挙げられる。これらの有機材料は、繊維として用いてもよく、シート材として用いてもよい。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
これらのなかでは、ガラス繊維が好ましい。ガラス繊維は耐熱性が高く、また、高温においても伸び難いためである。
耐熱メッシュ40のメッシュ形状は、基体20と表皮30とを接合できればよく、その詳細は限定されないが、例えば、開口率(メッシュ全体に対する開口部の面積割合)は、30%以上とすることができる。開口率が30%以上のメッシュを用いることで、基体20と表皮30との接合性を十分に確保することができる。この開口率は、40%以上80%以下が好ましく、50%以上70%以下がより好ましい。また、メッシュ数(目数/インチ)も特に限定されないが、例えば、1以上とすることができる。メッシュ数が1以上であることにより表皮30(成形時には前駆表皮30xである)の成形時の引き込みを抑制する効果を十分に得ることができる。このメッシュ数は3以上8以下が好ましく、4以上7以下がより好ましい。
耐熱メッシュ40は、基体20と表皮30との層間の一部のみに介挿されている。即ち、耐熱メッシュ40は、基体20と表皮30との層間の全面には介挿されていない。基体20と表皮30との層間の全面に耐熱メッシュ40を介挿されると、成形時に表皮30(成形時は前駆表皮30x)に、表皮30の所望箇所の伸張を抑制し、代わりに他部を積極的に伸張させるといった伸張程度の配分を行うことが困難となる。更に換言すれば、本内装部品10では、所望の箇所の表皮30の伸張を抑制して代わりに他部を伸張させるため、基体20と表皮30との層間の所望の箇所にのみ耐熱メッシュ40が介挿されている。
層間の一部というのは、どの箇所であってもよいが、具体的には、表皮30の意匠面30aが模様を有している箇所であることが好ましい。具体的には、図1では、表皮30にステッチ模様55が施された箇所を覆うように耐熱メッシュ40が配置されている。
これにより、耐熱メッシュ40が介挿された位置における表皮30の意匠面30aの伸張が抑制され、この模様の形崩れを抑制できる。このように、耐熱メッシュ40を用いることによる作用を、より効果的に得るという観点から、内装部品10は、耐熱メッシュ40が介挿された位置の表皮30の意匠面30aが模様を有していることが好ましい。
表皮30の意匠面30aが有する模様は、前述のように種々の模様が挙げられるが、特に、糸51を用いたステッチ模様55である場合、本構成による効果が特に発揮され得る。即ち、ステッチ模様55は、通常、地模様が目立たない箇所に施される模様であり、模様の歪みがそれだけ目立ち易く、設計に対してより正確に施す必要がある模様といえる。本構成では、このようなステッチ模様55の歪みを効果的に抑制でき、所望の箇所に意図通りにステッチ模様55を設けることができる。
そして、このステッチ模様55を構成する糸51は、表皮30のみに施されて(表皮30のみに対して縫製されて)いてもよいが、表皮30と耐熱メッシュ40とを共に縫い込んで形成されたステッチ模様55であることが好ましい。糸51が、表皮30と耐熱メッシュ40とを共に縫い込んで形成されたステッチ模様55であることにより、表皮30と耐熱メッシュ40とを強固に一体化させることができ、耐熱メッシュ40による模様の歪みを抑制する作用をとりわけ効果的に得ることができる。
[2]内装部品の製造方法
本発明の内装部品の製造方法は、前述の内装部品10の製造方法であり、耐熱メッシュ接合工程(R)と、加熱工程(R)と、プレス工程(R)と、を備える(図2及び図3参照)。
ここで、図2及び図3は、本発明の方法における、各々自動車用のドアトリムとしての内装部品10の製造工程の一例を示している。このうち、図2は内装部品10の各工程における断面(図3のZ−Z’断面)の変化を模式的に示した図であり、図3は内装部品10の各工程における平面形態の変化を模式的に示した図である。
「耐熱メッシュ接合工程(R)」は、前駆表皮(30x)の非意匠面(30xb)のうちの一部に、耐熱メッシュ(40)を接合する工程である(図2a〜図2b及び図3a〜図3b参照)。
前駆表皮30xは、内装部品10において表皮30となる材料である。通常、前駆表皮30xと表皮30との間の材質変化はなく、前述した表皮30の構成をそのまま、前駆表皮30xとして備える。
耐熱メッシュ40は、先に説明した構成のメッシュ材料である。この耐熱メッシュ40は、前駆基体20xの表面に配置又は接合してもよいが、本方法では、前駆表皮30xの非意匠面30xbの一部に接合する。そして、前駆表皮30xの一部への接合であることにより、前駆表皮30xの他部へは接合しないこととなり、前駆表皮30xの他部に伸びしろを確保できることになる。即ち、前駆表皮30xの伸張の程度を、耐熱メッシュ40の接合箇所によって所望にコントロールすることができる。
また、本方法では、前駆表皮30xが、その意匠面30xaに模様(例えば、ステッチ模様55)を有する場合、耐熱メッシュ接合工程Rは、模様を有する領域の前駆表皮30xの非意匠面30xbに、この耐熱メッシュを接合する工程であることが好ましい。即ち、前駆表皮30xの非意匠面30xbのうち、少なくとも模様が付された箇所が含まれるように、前駆表皮30xの非意匠面30xbに、耐熱メッシュ40を接合することが好ましい。これにより、耐熱メッシュ40を接合した箇所の模様の伸張を抑制して意匠性を保持することができる。
更に、前駆表皮30xが、その意匠面30xaに糸を用いたステッチ模様55を有する場合、耐熱メッシュ接合工程Rは、ステッチ模様55を施す領域の前駆表皮30xの非意匠面30xbに耐熱メッシュ40を当接させ、糸51(ステッチ模様形成糸)を用いた縫製によってステッチ模様55を形成しながら、前駆表皮30xと耐熱メッシュ40とを縫い合わせて接合する工程とすることが好ましい。
このように、ステッチ模様形成糸51を用いて、実際の縫製によって形成されるステッチ模様55を備える場合には、縫製によって前駆表皮30xと耐熱メッシュ40とを接合することが好ましい。これにより、ステッチ模様55と耐熱メッシュ40とを確実に一体化させることができ、ステッチ模様55の意図しない伸張を防止できる。従って、前駆表皮30xにステッチ模様55として施す模様の意匠を、凹凸形状を付与した後の内装部品10において保持することができる。即ち、例えば、ステッチ模様形成糸51によって形成された縫目間隔が、意図せず増減されたりすることを防止できる。
加えて、ステッチ模様55を有する場合、耐熱メッシュ接合工程Rでは、ステッチ模様55を形成する縫製以外に、前駆表皮30xの端縁部30xcにおいて、前駆表皮30xと耐熱メッシュ40とを端縁部縫製糸52によって縫い合わせて、耐熱メッシュ40が前駆表皮30xの端縁部30xcまで延設されるように接合する工程であることが好ましい。
このように、ステッチ模様形成糸51を用いた縫製によって前駆表皮30xと耐熱メッシュ40とを接合してステッチ模様55を形成している場合に、更に、前駆表皮30xの端縁部30xcにおいて、端縁部縫製糸52を用いて、耐熱メッシュ40と前駆表皮30xとを縫製して共縫いした場合、ステッチ模様55の縫目間隔を維持できるとともに、ステッチ模様55の位置ずれをも防止して、所望の位置にステッチ模様55を這わせることが可能となる。これは、耐熱メッシュ40と前駆表皮30xとが接合されながら、ステッチ模様形成糸51と端縁部縫製糸52とで挟まれた領域30xdを形成できるからである。この領域30xdは、ステッチ模様形成糸51と端縁部縫製糸52とで挟まれているため、両者間の間隔が固定された領域となり、より強固に伸びを抑制できる。従って、端縁部30xcからステッチ模様55までの距離を、凹凸形状の付与前から前駆表皮30x上で設定でき、この時に設定した端縁部30xcからのステッチ模様55の位置を凹凸形状の付与後に維持できる。
「加熱工程(R)」は、凹凸形状が付与される前の前駆基体(20x)と、耐熱メッシュ(40)が接合された前駆表皮(30x)と、を加熱する工程(図2b〜図2c及び図3b〜図3c参照)である。
凹凸形状が付与される前の前駆基体20xは、通常、一様な厚さの板状をなしており、賦形によって凹凸形状が付与されて、基体20となる材料である。
内装部品10は、加熱工程Rを経ず、加熱プレスを行うことによって製造することも可能であるが、本方法では、予熱後に冷間プレスを行うことによって製造される。即ち、加熱工程Rにおいて、前駆基体20x及び前駆表皮30x(耐熱メッシュ40が接合されている)を予熱し、これら前駆基体20x及び前駆表皮30xに含まれる熱可塑性樹脂を軟化させる。この際の加熱条件等は、前駆基体20x及び前駆表皮30xを構成する各々の材料等により適宜設定できる。具体的には、例えば、前駆基体20x及び前駆表皮30xに共通して含まれる熱可塑性樹脂がポリオレフィンである場合には、70℃以上(前駆基体20x及び前駆表皮30xの内部の温度)にまで加熱することが好ましい。この加熱温度は、更に、80℃以上150℃以下とすることが好ましく、85℃以上130℃以下とすることがより好ましく、90℃以上120℃以下とすることが特に好ましい。
「プレス工程(R)」は、加熱された前駆基体(20x)と、加熱された耐熱メッシュ(40)が接合された前駆表皮(30x)と、を重ね合わせて、凹凸形状を付与しながら、前駆基体(20x)と耐熱メッシュ(40)と前駆表皮(20x)とを、一体に接合する工程(図2c〜図2d及び図3c〜図3d参照)である。ここにおける接合は、前述の通り、通常、前駆基体20x及び前駆表皮30xに含まれた熱可塑性樹脂の融着によって得られる。この工程におけるプレス条件等は、前駆基体20x及び前駆表皮30xを構成する各々の材料等により適宜設定できる。
その後、本発明の方法では、プレスにより凹凸形状が付与されるとともに接合された基体20と表皮30との一体物をプレス型92から取り出し(図2d〜図2e及び図3d〜図3e参照)、必要に応じて不要部を切除し(図2e〜図2f及び図3e〜図3f参照)、内装部品10が完成される(図5f及び図6f参照)。
このように、本方法では、凹凸形状の付与と、基体及び表皮の接合と、を同時に行う製法である。具体的には、プレス工程Rにおいて凹凸形状付与と接合とが同時に行われることとなる。
ここで、耐熱メッシュ40が利用されない従来方法による内装部品10’の製造について図5及び図6を用いて説明する。図5及び図6は、従来の方法における、各々自動車用のドアトリムとしての内装部品10’の製造工程の一例を示している。このうち、図5は内装部品10’の各工程における断面(図6のZ−Z’断面)の変化を模式的に示した図であり、図6は内装部品10’の各工程における平面形態の変化を模式的に示した図である。
この従来方法(図5及び図6)では、意匠面にステッチ模様55が施された前駆表皮30xは、その非意匠面30xbと前駆基体20xとを重ね合わせて(図5b及び図6b参照)、ヒータ91を用いて加熱される(図5c及び図6c参照)。その後、加熱された前駆基体20xと前駆表皮30xとの積層体は、プレス型92により冷間プレスされる(図5d及び図6d参照)。このプレスによって凹凸形状が付与されるとともに、前駆表皮30xは伸張されながら、前駆基体20xに接合されて、基体20と表皮30となる。その後、必要に応じて不要部を切除し(図5e及び図6e参照)、内装部品10’が完成される(図5f及び図6f参照)。
そして、この従来方法では、冷間プレス(図5d及び図6d参照)される際には、凹底62へ前駆表皮30xが引き込まれるため、ステッチ模様55は、その目標位置59よりも凹底62側へ移動されて、ステッチラインが歪む傾向にある。
即ち、従来方法では、前駆基体20xに対して凹凸形状の付与(深絞り等)を行う際、前駆表皮30xは、耐熱メッシュ40を伴っていないため、前駆基体20xの凹凸形状の付与に伴い、必要に応じて自然に伸張され、凹凸形状に追従される。例えば、凹凸形状の凹底62(凹部の底)の周囲は、凹底62へ向かって引き込まれるように伸張され、凹凸形状の凸頂(凸部の頂)の周囲は、凸頂へ向かって引っ張られるように伸張されることとなる。従って、特に、凹底と凸頂との間に位置する前駆表皮30xは、それ以外の部位に比べて、伸張量が多くなる傾向にある。このように、凹凸形状の付与時に、前駆表皮30xをその全面にわたって均等に伸張することは難しく、自然と不均一な伸びを生じることとなる。そのため、前駆表皮30xが模様等の意匠を有すると、上述のような不均一な伸びにより、模様等も同じように不均一に伸ばされ、その意匠性を害してしまうこととなる。
これに対し、上述した本発明の方法(図2及び図3)では、前駆表皮30xに耐熱メッシュ40を接合する。耐熱メッシュ40が接合された箇所の前駆表皮30xは、耐熱メッシュ40による拘束によって、その伸びが、その他の箇所に対して遥かに小さく抑制される。即ち、耐熱メッシュ40を前駆表皮30xに接合することで、前駆表皮30xの展開率を部分的に意図して低下させることができ、表皮30の伸張をコントールできるようになる。従って、例えば、耐熱メッシュ40を用いなければ、前駆表皮30xが大きく伸張され裂けることが予想される箇所へ耐熱メッシュ40を接合することで、この裂けを防止したり、大きく伸張されることが予想される箇所へ耐熱メッシュ40を接合することで、伸び量をその周囲と同等に抑制したり、周囲より小さくコントロールするしたりすることができる。即ち、所望により、前駆表皮30xを全体として略均一な伸び量にコントロールしたり、耐熱メッシュ40が接合された箇所の前駆表皮30xの伸びを実質的にキャンセルする(耐熱メッシュ40を前駆表皮30xに共縫いした場合等)ことができる。このように、必要に応じて前駆表皮30xの伸び量をコントロールすることで、表皮30が過度に薄くなることや、裂けること、表皮30が模様等の意匠を有する場合は、その意匠性を保持することができる。
このようにして、本方法では、1工程で高品質なステッチ入り製品を製造できる。しかも、耐熱メッシュ40は、メッシュ形状であるため、基体20と表皮30とは、耐熱メッシュ40越しに融着でき、別途の接着も要しない。
更に、本発明の方法では、以下のような第2の実施形態とすることができる。即ち、枠体70を利用できる(図4参照)。
具体的には、枠体70に、前駆表皮30xを張った状態で固定し、前駆表皮30xを枠体70に固定したままプレス型92へ入れ、但し、枠体70をプレス型92の外に位置させることで、プレス工程Rでは、前駆表皮30xのテンションを維持できる。
そして、枠体70に、前駆表皮30xの端縁と共に、耐熱メッシュ40の端縁を固定した場合には、凹凸形状の付与に伴い、耐熱メッシュ40がプレス型92内へ引き込まれることを防止できる。特に、端縁部縫製糸52を用いて、前駆表皮30xに対して耐熱メッシュ40が固定されている場合には、ステッチ模様形成糸と端縁部縫製糸とに挟まれた領域30xdの形状を維持する観点からとりわけ効果的である。更に、枠体70に対して、耐熱メッシュ40を固定する場合には、枠体70に対して、少なくとも耐熱メッシュ40のうちの2辺を固定することが好ましい。
また、本発明の製造方法では、上述の方法以外に、表皮となる前駆表皮30xの非意匠面30xbのうちの一部に、耐熱メッシュ40を接合する耐熱メッシュ接合工程Rと、耐熱メッシュ40が接合された前駆表皮30xを加熱する加熱工程Rと、予め凹凸形状が付与された基体20と、加熱された耐熱メッシュ40が接合された前駆表皮20xと、を重ね合わせ、基体20と耐熱メッシュ40と前駆表皮30とを一体に接合するプレス工程Rと、を備えて、内装部品10を製造することができる。
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本発明の記述および図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲又は精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料および実施例を参照したが、本発明をここにおける開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
本発明の内装部品及びその製造方法(自動車及び鉄道車両等)は、車両、航空機、船舶、建築等の各種分野における内装部品及びその製造方法として広く利用される。
具体的には、自動車のドアトリム、アームレスト、アッパートリム、加飾パネル、オーナメントパネル、ロアトリム、ポケット(ドアトリムポケット)、クォータートリム等のトリム系部品;ピラーガーニッシュ;カウルサイドガーニッシュ(カウルサイドトリム);サイドエアバッグ周辺部品等のシート系部品;センタークラスター、レジスター、センターボックス(ドア)、グラブドア、エアバッグ周辺部品等のインストルメントパネル系部品;センターコンソール;オーバヘッドコンソール;サンバイザー;デッキボード(ラゲージボード)、アンダートレイ;パッケージトレイ;CRSカバー;シートサイドガーニッシュ;アシストグリップ;パッシングライトレバー等が挙げられる。
10;内装部品(本発明品)、10’;内装部品(従来品)、
20;基体、20a;基体の表皮側面、
20x;前駆基体、20xa;前駆基体の前駆表皮と接合される面、
30;表皮、30a;表皮の意匠面、30b;表皮の非意匠面、
30x;前駆表皮、30xa;前駆表皮の意匠面(表皮の意匠面となる面)、30xb;前駆表皮の非意匠面(表皮の非意匠面となる面)、30xc;端縁部、30xd;ステッチ模様形成糸と端縁部縫製糸とに挟まれた領域、
35;前駆表皮と耐熱メッシュとの接合体、
40;耐熱メッシュ、
51;ステッチ模様形成糸、52;端縁部縫製糸、55;ステッチ模様(実際の位置)、59;ステッチ模様の目標位置、
61;部品外形(裁断線)、62;深絞り領域、
70;枠体、
91;加熱ヒータ、92;プレス型、
;耐熱メッシュ接合工程、
;加熱工程、
;プレス工程。

Claims (9)

  1. 互いの界面で接合されるように共に熱可塑性樹脂が含まれた、基体と表皮と、を有し、
    前記基体は、凹凸形状が付与された板状をなし、前記表皮は、前記凹凸形状に追従して前記基体の一面に接合されており、
    前記基体と前記表皮との層間のうちの一部のみに、耐熱メッシュが介挿されており、
    前記耐熱メッシュが介挿された位置における前記表皮の意匠面がステッチ模様を有し、
    前記ステッチ模様を構成する糸が、前記表皮と前記耐熱メッシュとを共に縫い込んでいることを特徴とする内装部品。
  2. 前記耐熱メッシュを構成する繊維が、ガラス繊維である請求項1に記載の内装部品。
  3. 前記耐熱メッシュの開口率が、30%以上80%以下である請求項1又は2に記載の内装部品。
  4. 互いの界面で接合されるように共に熱可塑性樹脂が含まれた、基体と表皮と、を有し、
    前記基体は、凹凸形状が付与された板状をなし、前記表皮は、前記凹凸形状に追従して前記基体の一面に接合されており、前記基体と前記表皮との層間のうちの一部のみに、耐熱メッシュが介挿された内装部品の製造方法であって、
    前記表皮となる前駆表皮の非意匠面のうちの一部に、前記耐熱メッシュを接合する耐熱メッシュ接合工程と、
    前記凹凸形状が付与される前の前駆基体と、前記耐熱メッシュが接合された前駆表皮と、を加熱する加熱工程と、
    加熱された前記前駆基体と、加熱された前記耐熱メッシュが接合された前駆表皮と、を重ね合わせて、前記凹凸形状を付与しながら、前記前駆基体と前記耐熱メッシュと前記前駆表皮とを、一体に接合するプレス工程と、を備えることを特徴する内装部品の製造方法。
  5. 前記前駆表皮が、その意匠面に模様を有し、
    前記耐熱メッシュ接合工程は、前記模様を有する領域の前記前駆表皮の非意匠面に前記耐熱メッシュを接合する工程である請求項に記載の内装部品の製造方法。
  6. 前記前駆表皮が、その意匠面に糸を用いたステッチ模様を有し、
    前記耐熱メッシュ接合工程は、前記ステッチ模様を施す領域の前記前駆表皮の非意匠面に前記耐熱メッシュを当接させ、縫製によって前記ステッチ模様を形成しながら、前記前駆表皮と前記耐熱メッシュとを縫い合わせて接合する工程である請求項に記載の内装部品の製造方法。
  7. 前記耐熱メッシュは、前記前駆表皮の端縁部まで延設されており、
    前記耐熱メッシュ接合工程は、更に、前記ステッチ模様を形成する縫製以外に、前記端縁部において、前記前駆表皮と前記耐熱メッシュとを縫い合わせて接合する工程である請求項に記載の内装部品の製造方法。
  8. 前記耐熱メッシュを構成する繊維が、ガラス繊維である請求項乃至のうちのいずれかに記載の内装部品の製造方法。
  9. 互いの界面で接合されるように共に熱可塑性樹脂が含まれた、基体と表皮と、を有し、
    前記基体は、凹凸形状が付与された板状をなし、前記表皮は、前記凹凸形状に追従して前記基体の一面に接合されており、前記基体と前記表皮との層間のうちの一部のみに、耐熱メッシュが介挿された内装部品の製造方法であって、
    前記表皮となる前駆表皮の非意匠面のうちの一部に、前記耐熱メッシュを接合する耐熱メッシュ接合工程と、
    前記耐熱メッシュが接合された前駆表皮を加熱する加熱工程と、
    予め前記凹凸形状が付与された前記基体と、加熱された前記耐熱メッシュが接合された前駆表皮と、を重ね合わせて、前記基体と前記耐熱メッシュと前記前駆表皮とを一体に接合するプレス工程と、を備えることを特徴する内装部品の製造方法。
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