JP6641248B2 - フィルタユニット、空気調和機及びフィルタ再帯電方法 - Google Patents

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Description

本発明は、塵埃捕集を行うフィルタユニット、空気調和機及びフィルタ再帯電方法に関する。
空気調和機において空気中の微粒子を捕集する手段の一つとして、不織布の帯電フィルタが用いられている。帯電フィルタは、機械的な捕集機構に加え、繊維の表面に固定化された電荷を有する静電気的な捕集機構により、圧力損失を低く抑えつつ、微粒子の優れた捕集率を実現するものである。帯電フィルタは製造時の帯電方式によって、コロナ帯電フィルタ、摩擦帯電フィルタ等に分類される。これらの帯電方式はそれぞれ集塵特性やコストが異なるため、搭載させる機器から要求される集塵性能及びコスト条件に応じて使い分けられている。低圧力損失で一定の捕集率が得られる摩擦帯電フィルタは、省エネを目的とした集塵の低圧力損失化が強く求められる空気調和機での利用において、近年注目されている。
帯電フィルタは、使用に伴う繊維への塵埃及び水の付着により電気分極が喪失するため、捕集率の低下が生じる。そこで、捕集率を初期製造時の捕集率まで回復するために、フィルタを摩擦して再帯電を行う技術が知られている。
従来の再帯電技術として、フィルタを一対の帯電ブラシで挟み、一対の帯電ブラシをそれぞれ反対方向に回転させ、フィルタの表面を摩擦して再帯電を行うものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許第5630600号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、フィルタの表面を帯電ブラシで擦って摩擦帯電させるため、フィルタの表面しか摩擦できず、フィルタの深部を十分に摩擦できない。そのため、帯電が部分的となり、捕集率の十分な回復が得られないという問題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、フィルタの深部を含めたフィルタの再帯電が可能で、捕集率の十分な回復が可能なフィルタユニット、空気調和機及びフィルタ再帯電方法を提供することを目的とする。
本発明に係るフィルタユニットは、摩擦帯電性を有する複数種の繊維で構成されたフィルタと、フィルタの内部に差し込まれた差込部材と、差込部材とフィルタとを相対的に振動させる振動部と、複数の通気口を有し、フィルタを両面から挟む一対の通気口部材とを備え、一対の通気口部材のそれぞれのフィルタとの対向面側に差込部材が複数、設けられているものである。
本発明に係る空気調和機は、上記のフィルタユニットを備えたものである。
本発明に係るフィルタ再帯電方法は、摩擦帯電性を有する複数種の繊維で構成されたフィルタが、複数の通気口を有する一対の通気口部材で両面から挟まれており、一対の通気口部材のそれぞれのフィルタとの対向面側に、複数の差込部材が設けられてフィルタの内部に差し込まれており、差込部材とフィルタとを相対的に振動させて複数種の繊維を動かし、摩擦帯電させるものである。
本発明によれば、フィルタの内部に突出した差込部材を振動させて繊維を動かすことで、フィルタの深部を含めてフィルタを再帯電でき、捕集率の十分な回復を図ることができる。
本発明の実施の形態1に係るフィルタユニットの斜視図である。 本発明の実施の形態1に係るフィルタユニットの概略断面図と一部拡大図とをまとめて示した図である。 本発明の実施の形態1に係るフィルタユニットのフィルタの概略断面図と一部拡大図とをまとめて示した図である。 本発明の実施の形態1に係るフィルタユニットの組立図である。 本発明の実施の形態1に係るフィルタユニットを備えた空気調和機の概略断面図である。 本発明の実施の形態1に係るフィルタユニットにおける粒子の捕集から再帯電までの動作手順を示したフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係るフィルタユニットの集塵性能の評価結果を示す図である。 本発明の実施の形態1に係るフィルタユニットの差込部材のバーブの他の変形例を示す図である。 本発明の実施の形態2に係るフィルタユニットの構成を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態2に係るフィルタユニットにおける粒子の捕集から再帯電までの動作手順を示したフローチャートである。 本発明の実施の形態3に係るフィルタユニットの構成を示す概略断面図である。
以下、本発明に係るフィルタユニットの好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。なお、以下では、フィルタユニットを中心として、フィルタ再帯電方法も含めた説明を行う。また、各図において同一又は相当する部分については、同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るフィルタユニットの斜視図である。図2は、本発明の実施の形態1に係るフィルタユニットの概略断面図と一部拡大図とをまとめて示した図である。図3は、本発明の実施の形態1に係るフィルタユニットのフィルタの概略断面図と一部拡大図とをまとめて示した図である。図1及び図2において白抜き矢印は通風方向を示している。
フィルタユニット1は、再帯電処理を行う処理対象であるフィルタ10と、フィルタ10を内部に収容する筐体20とを備えている。フィルタ10は、矩形のシート状の摩擦帯電フィルタであり、不織布で構成されている。フィルタ10は図2及び図3に示されるようにシート状の帯電材11とシート状の支持材12との2層構造である。
帯電材11は、摩擦帯電性を有する第1繊維11aと第2繊維11bとをニードルパンチで絡合させ、かつ摩擦帯電させたものである。第1繊維11aには、例えばPAN(Poly acrylonitrile)等のポリオレフィン系の長繊維が用いられる。第2繊維11bには、例えばPP(Poly propylene)等のアクリル系の長繊維が用いられる。支持材12は、帯電材11と同様の外型形状を有し、PET(Polyethylene terephthalate)等の短繊維を不織布化で構成されている。そして、構造支持力のある支持材12に、帯電材11をケミカルボンド法等で貼り合わせてフィルタ10が作製されている。
筐体20はフィルタ10の外周を覆う金属の枠材21と、フィルタ10を両面から挟むように枠材21に取り付けられた通気口部材としての金網22とを備えている。以下、通風方向下流側の金網22を金網22a、通風方向上流側の金網を金網22bと区別する場合がある。金網22aは、図2に示すように軸31を介して枠材21に取り付けられ、金網22bは、ネジ(図示せず)で枠材21に固定されている。
金網22aの編み目の間には第一通気口23aが形成され、金網22bの編み目の間には第二通気口23bが形成されている。金網22のそれぞれのフィルタ10との対向面側には、先端にフック状のバーブ24(返し)が付いた差込部材25が、フィルタ10の面方向に分散して複数備えられている。差込部材25は例えばPPで構成されている。そして、差込部材25はバーブ24がフィルタ10の帯電材11の第1繊維11a及び第2繊維11bに係合するようにしてフィルタ10の内部に差し込まれている。なお、ここでいう「係合」とは、バーブ24が第1繊維11a及び第2繊維11bに引っ掛かる状態の他、バーブ24が第1繊維11a及び第2繊維11bに接触している状態も含むものである。以下、金網22aに設けられた差込部材25を差込部材25a、金網22bに設けられた差込部材25を差込部材25bと区別する場合がある。
金網22aには、振動モーターである振動部30が取り付けられ、振動部30を振動させることで金網22a及び差込部材25aが、軸31の可動範囲に従って図1のX−Y軸方向及びZ軸方向に振動する。なおX方向は通風方向であってフィルタ10の厚み方向、Y方向はX方向に垂直な方向、Z方向はY方向と同一平面内で直交しX方向に垂直な方向である。振動部30は制御装置108に電気的に接続され、制御装置108によって動作が制御されるようになっている。なお、差込部材25の振動方向はX方向、Y方向、Z方向の何れか一つの方向であってもよいし、複数の方向であってもよく、振動方向を限定するものではない。
図4は、本発明の実施の形態1に係るフィルタユニットの組立図である。
フィルタユニット1を組み立てる際には、まずフィルタ10の外周に枠材21が取り付けられ、その後、その両側からフィルタ10を挟むようにして金網22が取り付けられることで、フィルタユニット1が組み立てられる。このとき金網22aに設けられた差込部材25aがフィルタ10の帯電材11の内部に差し込まれ、差込部材25a先端のバーブ24が帯電材11の第1繊維11a及び第2繊維11bに係合する。また、金網22bにおいても、差込部材25b先端のバーブ24が支持材12を突き抜けて帯電材11に到達し、帯電材11の第1繊維11a及び第2繊維11bに係合する。これにより、フィルタユニット1が組み立てられた状態において、差込部材25a、25bのそれぞれのバーブ24が帯電材11の第1繊維11a及び第2繊維11bに係合した状態に構成される。
図5は、本発明の実施の形態1に係るフィルタユニットを備えた空気調和機の概略断面図である。
空気調和機100の空気調和機本体100aは、壁面に取り付けられる基台101と、基台101の前面に着脱可能且つ開閉可能に取り付けられた前面グリル102とを有する筐体103を有している。基台101の上面には、室内空気を吸い込む吸込口104が形成されている。また、筐体103の下部側には、室内へ空気を吹き出す吹出口105が形成されている。
筐体103内部には、熱交換器106と、熱交換器106に空気を送風するファン107とを備えている。そして、熱交換器106の空気上流側に図1のフィルタユニット1が設けられ、熱交換器106に流入する空気から塵埃等を除去するようになっている。図1においてフィルタユニット1を詳細に図示していないが、第二通気口23b側が吸込口104に対向し、第一通気口23a側が熱交換器106に対向するようにしてフィルタユニット1が筐体103内に配置されている。
空気調和機100は、熱交換器106と室外機(図示せず)に搭載された圧縮機等とを順次配管で接続して構成された冷凍サイクルを備えており、この冷凍サイクル内に冷媒が循環し、室内空気と熱交換器106で熱交換することにより、温度調整した空気を室内に送風して室内を空調(冷房又は暖房)する。
そして、空気調和機100には更に、フィルタユニット1の振動部30の制御等、空気調和機全体の制御を行う制御装置108が設けられている。制御装置108は、その機能を実現する回路デバイスのようなハードウェアで構成することもできるし、マイコンやCPUのような演算装置と、その上で実行されるソフトウェアとにより構成することもできる。
次に、本発明の実施の形態1によるフィルタユニットの動作について説明する。図6は、本発明の実施の形態1に係るフィルタユニットにおける粒子の捕集から再帯電までの動作手順を示したフローチャートである。
制御装置108は、空気調和機100を運転させてファン107を駆動し、フィルタ10による集塵を行う(ステップS1)。すなわち、ファン107を駆動することで図5の矢印方向に空気が流れ、フィルタユニット1の第二通気口23b側から、フィルタ10を介して第一通気口23a側に向けて空気が通過する。これにより、空気中に含まれる微粒子、粉塵及び塵埃等がフィルタ10で捕集される。そして、フィルタ10は使用に伴う帯電材11への塵埃や水の付着により帯電量が低下し、経時的に静電気的捕集効果が低下する(ステップS2)。
制御装置108は、規定の運転時間後(ここでは例えば300時間とする)、ファン107の運転を停止させ、その後、帯電量が低下したフィルタ10に対し、再帯電を開始する(ステップS3)。再帯電時には制御装置108は、フィルタユニット1の振動部30を振動させる。これにより振動部30が取り付けられた金網22aと共に差込部材25aが振動する。なお、振動部30が取り付けられていない金網22bの差込部材25bは振動せずに静止したままとなる。
金網22a、22bの両方の差込部材25a、25bのバーブ24は、フィルタ10の第1繊維11a及び第2繊維11bに係合している。このため、差込部材25aが振動することで差込部材25aに係合した繊維は動き、差込部材25bに係合した繊維は静止したままとなる。このように繊維が相対的に動き、繊維同士の摩擦が促されることで、摩擦帯電が起こる(ステップS4)。摩擦帯電では、繊維材料の帯電特性に従い第1繊維11aはプラス、第2繊維11bはマイナスに帯電する。
ここでは振動部30を、規定の設定時間(ここでは例えば5分程度)、振動させる。規定の設定時間、振動させることで繊維の帯電量は飽和し、フィルタ10の再帯電が完了する(ステップS5)。制御装置108は、規定の設定時間が経過して再帯電が完了した後、振動部30の振動を停止させる(ステップS6)。以上に述べた同様の手順で再帯電を行う動作を、300時間運転毎に繰り返し行う。
図7は、本発明の実施の形態1に係るフィルタユニットの集塵性能の評価結果を示す図である。
試料1は未使用のフィルタ、試料2は試料1を水道水に浸した後、乾燥することで使用による帯電量の低下を模擬したフィルタ、試料3は試料2を振動部30の振動で再帯電させたフィルタである。それぞれの集塵性能を評価した結果、風速0.2m/s時の0.3〜0.5μm系粒子の捕集率(計数法)は試料1が72.4%、試料2が42.0%、試料3が73.0%であった。圧力損失は何れも9.5Paであり、何れの試料も差は認められなかった。このことから、帯電量が低下し、捕集率が低下したフィルタに対し、振動部30の振動による再帯電を行うことで、未使用のフィルタと同等の捕集率まで回復したことを確認できた。
(変形例)
本実施の形態1では第一通気口23a及び第二通気口23bが形成される通気口部材が金網22である例を示したが、例えばパンチングメタルを用いる等としても良く、通気口部材は上述した例に限定されない。また通気口部材の材料は必ずしも金属材料である必要はなく、ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)等の樹脂材料を用いることもできる。
また本実施の形態1における、第一通気口23a及び第二通気口23bの開口率について制限は無いが、開口率が小さいと風路が閉塞し圧力損失が増大するため開口率は30%以上とすることが好ましい。
また本実施の形態1では差込部材25の材料がPPである例を示したが、ステンレス線などの金属材料を用いても良く、差込部材25の材料は上述した例に限定されない。
また本実施の形態1における、差込部材25の径について制限は無いが、差込部材25の径が小さすぎるとフィルタ10の繊維に係合せず、大きすぎるとフィルタ10が塞がれるため、差込部材25の径は例えば20μm〜2mmの範囲で用いることが好ましい。
また本実施の形態1における、差込部材25の密度について制限は無いが、密度が小さいとフィルタ10を均一に再帯電できず、密度が大きいとフィルタ10が塞がれるため、フィルタ10の面積に対する差込部材25の密度は1個/cm〜100個/cmで用いると良い。
また本実施の形態1では差込部材25のバーブ24の形状がフック状である例を示したが、バーブ24の形状はフック状に限られず、例えば次の図8に示す形状でもよい。
図8は、本発明の実施の形態1に係るフィルタユニットの差込部材のバーブの他の変形例を示す図である。
(a)に示すように、先細の円柱状の差込部材25の外周面に、差込方向に交互に異なる向きに外周面から垂直に複数のバーブ24を突出した構成としてもよい。また、(b)に示すように、先細の円柱状の差込部材25の外周面に、差込部材25を挟んで対向する一対のバーブ24を設けた構成としてもよい。また、(c)に示すように、先端方向(図8の上方向)とは逆方向に湾曲したバーブ24を、差込方向に交互に異なる向きに差込部材25の外周面に複数設けた構成としてもよい。
なお、差込部材25はここでは先細の円柱状を図示したが、差込部材25の形状はこれに限られず、例えば角柱状等としてもよい。なお、差込部材25はフィルタ10に差し込まれるものであるから、先端は先細であると差し込みやすいが、必ずしも先細でなくてもよい。要するに、差込部材25が繊維に係合するように構成されていればよい。また、差込部材25が繊維に係合するのであれば、(d)に示すように、バーブ24を設けない構成としてもよい。
また本実施の形態1では振動部30を振動モーターとして差込部材25を振動させる例を示したが、振動部30はこの構成に限られず、差込部材25を振動させることができればよい。他に例えば、軸31に代えて、通風方向に伸縮するバネを設け、フィルタユニット1を通る風を利用して差込部材25を振動させてもよい。
また、本実施の形態1ではフィルタユニット1が適用される機器を、空気の温調を行う空気調和機としたが、空気調和機には、空気の温調を行わない空気清浄機も含まれるものとする。
以上のように、実施の形態1によれば、フィルタ10の内部に差し込んだ差込部材25を振動させ、フィルタ10の深部から表面に至る繊維を動かすことで繊維同士の摩擦を促す。これにより、使用により帯電が低下したフィルタ10の深部を含めたフィルタ10の再帯電が可能となり、塵埃捕集率の十分な回復を図ることができる。
また、再帯電を行う方法としては、従来よりフィルタにニードルを複数回抜き差しする方法があるが、この方法ではフィルタの強度低下及びフィルタの変形を招く虞がある。しかし、実施の形態1では、フィルタ10内に差し込んだ差込部材25を振動させるだけであるため、フィルタ10の強度低下や変形をさせずに再帯電させることが可能である。
また、差込部材25が一対の通気口部材としての金網22に形成されているので、金網22に振動部30を取り付けて振動させることで、差込部材25を容易に振動させることができる。
また、振動部30をモータで構成することで、制御装置108の制御により再帯電が必要なタイミングで振動させることができる。
また、振動部30を、繊維の帯電量の飽和に要する設定時間、振動させるようにしたので、初期製造時と同等の捕集率に回復することができる。
また、差込部材25は、フィルタ10の面方向に複数、分散して配置されているため、フィルタ全体を均一に再帯電できる。
また、振動部30としてフィルタ10の通風方向に伸縮するバネを用いることもできる。この場合、フィルタユニット1を通過する風の風圧によって振動させることができ、振動部30を振動させるための電気的な構成が不要となる。
また、差込部材25がフィルタ10の複数種の繊維と係合するバーブ24を備えた構成とすることで、効率良く繊維を摩擦させることができる。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、振動部30をフィルタ10の片面側に設けた構成を示したが、本実施の形態2では、振動部30をフィルタ10の両面側に設け、フィルタ10の両面側から差し込まれた差込部材25の双方を振動させて、フィルタ10を再帯電させる構成とした点が上記実施の形態1と異なる。以下、実施の形態2が実施の形態1と相違する点を中心に説明する。実施の形態2で説明されていない構成は実施の形態1と同様である。なお、実施の形態1の構成部分において適用された変形例は、実施の形態2の同様の構成部分においても同様に適用される。この点は、後述の実施の形態においても同様である。
図9は、本発明の実施の形態2に係るフィルタユニットの構成を示す概略断面図である。
実施の形態2のフィルタユニット1は、図2に示した実施の形態1のフィルタユニット1に加えて更に、振動モーターである振動部30Aが金網22bに取り付けられている。また、実施の形態1において金網22bはネジで枠材21に固定されていたが、本実施の形態2では、軸31Aを介して枠材21に取り付けられている。これにより、振動部30Aを振動させることで、金網22b及び差込部材25bが軸31Aの可動方向に従って、図9のX−Y軸方向及びZ軸方向に振動する。
振動部30Aは振動部30と同様に制御装置108に電気的に接続されており、振動部30と振動部30Aとはそれぞれ独立して振動させることが可能となっている。そして、フィルタ10の両面から差し込まれた差込部材25a、25bを互いに異なる振動数、位相で振動させることが可能となっている。
次に本実施の形態2によるフィルタユニット1の動作について説明する。実施の形態1、2と同様、本フィルタユニット1を空気調和機100に搭載した場合を例に説明する。図10は、本発明の実施の形態2に係るフィルタユニットにおける粒子の捕集から再帯電までの動作手順を示したフローチャートである。
制御装置108は、空気調和機100のファン107を運転させ、フィルタ10による集塵を行う(ステップS11)。フィルタ10は使用に伴う帯電材11への塵埃や水の付着により、経時的に静電気的捕集効果が低下する(ステップS12)。
制御装置108は、規定の運転時間後(ここでは例えば300時間とする)、ファン107の運転を停止させ、その後、帯電量が低下したフィルタ10に対し再帯電を開始する(ステップS13)。再帯電時には制御装置108は、振動部30と振動部30Aとを、同じ振動数で、位相を180°ずらして振動させる。これにより、振動部30が取り付けられた金網22aと共に差込部材25aが振動し、振動部30Aが取り付けられた金網22bと共に差込部材25bが、差込部材25aとは異なる方向に振動する。これにより、繊維が相対的に動き、繊維同士の摩擦が促されることで、摩擦帯電が起こる(ステップS14)。摩擦帯電では、繊維材料の帯電特性に従い第1繊維11aはプラス、第2繊維11bはマイナスに帯電する。
ここでは振動部30、30Aを、規定の設定時間(ここでは例えば2.5分程度とする)、振動させる。規定の設定時間、振動させることで繊維の帯電量は飽和し、フィルタ10の再帯電が完了する(ステップS15)。制御装置108は、規定の設定時間が経過して再帯電完了後、振動部30、30Aの振動を停止させる(ステップS16)。以上に述べた同様の手順で再帯電を行う動作を、300時間運転毎に繰り返し行う。
このように、本発明の実施の形態2では、上記実施の形態1と同様の効果が得られると共に、振動部30を一対の通気口部材としての金網22a、22bの両方に取り付け、差込部材25をフィルタ10の両側から異なる挙動で振動させることで以下の効果が得られる。すなわち、差込部材25a、25bの一方を静止させた実施の形態1と比べて繊維間の相対速度を速くできて効率良く摩擦でき、より短時間で再帯電させることができる。
なお、本実施の形態2では振動部30と振動部30Aの振動時の位相が180°ずれた例を示したが、振動部30及び振動部30Aで振動するそれぞれの差込部材25が異なる挙動を示せばよく、振動部30及び振動部30A間の位相は必ずしも上述した例に限定されない。また、振動部30及び振動部30Aの振動数は必ずしも等しい必要はない。
実施の形態3.
上記実施の形態1〜2ではフィルタ10がシート状であったが、実施の形態3ではフィルタ10がプリーツ状である点が実施の形態1〜2と異なる。以下、実施の形態3が実施の形態1と相違する点を中心に説明する。実施の形態3で説明されていない構成は実施の形態1と同様である。
図11は、本発明の実施の形態3に係るフィルタユニットの構成を示す概略断面図である。
実施の形態3のフィルタ10は、板状のフィルタ素材を山折りと谷折りとを交互に繰り返して形成したプリーツ状に形成され、通風方向と直交する方向に高さのある立体形状に構成されている。このようにフィルタ10をプリーツ状とすることで、シート状とした場合に比べてフィルタ10による捕集面積が増加するため、捕集効率を増大することができる。
図11において一部拡大して示すように、フィルタ10の両面は、フィルタ10の形状に沿うようにプリーツ状に形成された金網22a、22bで挟まれている。金網22aはフィルタ10の通風方向下流に配置され、軸31を介して枠材21に取り付けられている。また、金網22aには振動部30が取り付けられている。金網22bはフィルタ10の通風方向上流に配置され、枠材21にネジ(図示せず)で固定されている。
金網22a、22bのそれぞれのフィルタ10との対向面には、実施の形態1と同様に、先端にフック状のバーブ24(返し)が付いた差込部材25が複数備えられている。そして、差込部材25のバーブ24がフィルタ10の帯電材11の第1繊維11a及び第2繊維11bに係合するようにしてフィルタ10の内部に差し込まれている構成も実施の形態1と同様である。
本実施の形態3のフィルタユニットの動作は、実施の形態1で用いた図6のフローチャートと同様である。
このように、本実施の形態3では、立体形状のフィルタ10を備えたフィルタユニット1において、フィルタ10の両面をフィルタ10の形状に沿った金網22a、22bで挟み、金網22a側の差込部材25を振動させて繊維を動かすことで繊維同士の摩擦を促す。これにより、立体形状のフィルタ10であっても、実施の形態1と同様、初期製造時と同等の捕集率まで回復できる。
なお、ここでは、金網22a側のみに振動部30を接続して振動させる構成としたが、本実施の形態3に上記実施の形態2を組み合わせ、金網22b側にも振動部30を設けた構成としてもよい。
また、上記実施の形態1〜3では差込部材25を振動させる例を示したが、フィルタ10に対して差込部材25が相対的に振動すればよく、例えば、差込部材25を静止させ、フィルタ10を振動させても良い。
1 フィルタユニット、10 フィルタ、11 帯電材、11a 第1繊維、11b 第2繊維、12 支持材、20 筐体、21 枠材、22 金網、22a 金網、22b 金網、23a 第一通気口、23b 第二通気口、24 バーブ、25 差込部材、25a 差込部材、25b 差込部材、30 振動部、30A 振動部、31 軸、31A 軸、100 空気調和機、100a 空気調和機本体、101 基台、102 前面グリル、103 筐体、104 吸込口、105 吹出口、106 熱交換器、107 ファン、108 制御装置。

Claims (14)

  1. 摩擦帯電性を有する複数種の繊維で構成されたフィルタと、
    前記フィルタの内部に差し込まれた差込部材と、
    前記差込部材と前記フィルタとを相対的に振動させる振動部と
    複数の通気口を有し、前記フィルタを両面から挟む一対の通気口部材とを備え、
    前記一対の通気口部材のそれぞれの前記フィルタとの対向面側に前記差込部材が複数、設けられているフィルタユニット。
  2. 前記差込部材は、前記フィルタの通風方向に差し込まれており、
    前記振動部は、前記差込部材を振動させる
    請求項1記載のフィルタユニット。
  3. 複数の前記差込部材は、前記フィルタの面方向に複数、分散して配置されている
    請求項1又は請求項2記載のフィルタユニット。
  4. 前記振動部は前記一対の通気口部材の一方に取り付けられている
    請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のフィルタユニット。
  5. 前記振動部は前記一対の通気口部材の両方に取り付けられている
    請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のフィルタユニット。
  6. 前記一対の通気口部材のそれぞれに取り付けられた各振動部は、互いに異なる挙動で振動する
    請求項記載のフィルタユニット。
  7. 前記振動部はモータである
    請求項1〜請求項の何れか一項に記載のフィルタユニット。
  8. 前記振動部は、前記繊維の帯電量の飽和に要する設定時間、振動する
    請求項1〜請求項の何れか一項に記載のフィルタユニット。
  9. 前記振動部はバネである
    請求項1〜請求項5の何れか一項に記載のフィルタユニット。
  10. 前記差込部材は、前記フィルタの前記複数種の繊維と係合するバーブを備える
    請求項1〜請求項の何れか一項に記載のフィルタユニット。
  11. 前記複数種の繊維は、摩擦帯電性の第1繊維と第2繊維とを備える
    請求項1〜請求項10の何れか一項に記載のフィルタユニット。
  12. 前記フィルタは、プリーツ状に形成されている
    請求項1〜請求項11の何れか一項に記載のフィルタユニット。
  13. 請求項1〜請求項12の何れか一項に記載のフィルタユニットを備えた
    空気調和機。
  14. 摩擦帯電性を有する複数種の繊維で構成されたフィルタが、複数の通気口を有する一対の通気口部材で両面から挟まれており、前記一対の通気口部材のそれぞれの前記フィルタとの対向面側に、複数の差込部材が設けられて前記フィルタの内部に差し込まれており、前記差込部材と前記フィルタとを相対的に振動させて前記複数種の繊維を動かし、摩擦帯電させる
    フィルタ再帯電方法。
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