JP6640553B2 - 溶接方法 - Google Patents

溶接方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6640553B2
JP6640553B2 JP2015250200A JP2015250200A JP6640553B2 JP 6640553 B2 JP6640553 B2 JP 6640553B2 JP 2015250200 A JP2015250200 A JP 2015250200A JP 2015250200 A JP2015250200 A JP 2015250200A JP 6640553 B2 JP6640553 B2 JP 6640553B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
welding
stem portion
tubular body
support plate
stem
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015250200A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017113772A (ja
Inventor
山田 耕平
耕平 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Toshiba Energy Systems and Solutions Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Energy Systems and Solutions Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba Energy Systems and Solutions Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2015250200A priority Critical patent/JP6640553B2/ja
Publication of JP2017113772A publication Critical patent/JP2017113772A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6640553B2 publication Critical patent/JP6640553B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Arc Welding In General (AREA)
  • Butt Welding And Welding Of Specific Article (AREA)

Description

本発明の実施形態は、溶接トーチおよび溶接装置に関する。
火力発電プラント、原子力発電プラントなどの発電プラントは、ボイラ、蒸気タービン、発電機などのように、種々の機器で構成されている。発電プラントにおいて、ボイラと蒸気タービンとの間においては、主蒸気止め弁、蒸気加減弁、再熱組合せ弁などが設けられ、ボイラから蒸気タービンに作動流体として流入する蒸気の流量を調整する。
ボイラから蒸気タービンへ流れる蒸気は、温度が高く、かつ、圧力が高い。このため、蒸気弁は、弁ケーシングが耐高温材料で形成されていると共に、弁ケーシングの内蔵部品(弁体、弁シート、弁棒など)が、耐高温材料で形成されている。
蒸気弁においては、弁体と弁シートとが互いに接触する。このため、耐摩耗性の向上のために、弁体と弁シートとの間においては、硬化処理が施されている。硬化処理においては、たとえば、プラズマ粉体肉盛溶接(PTA(Plasma Transferred Arc welding))によって、耐摩耗性金属材料の肉盛層を形成する。
発電プラントでは、主弁と副弁とを弁体として含む蒸気加減弁が用いられる。このような蒸気加減弁では、主弁の外部に設けられる外側の弁シートと主弁との間において開閉動作が行われる他に、主弁の内部に設けられる内側の弁シートと副弁との間において開閉動作が行われる。このため、外側の弁シートと共に内側の弁シートにおいても、プラズマ粉体肉盛溶接によって肉盛層が形成される。
特開2011−101897号公報
図5は、関連技術に係るプラズマ粉体肉盛溶接装置の概要を模式的に示す図である。
図5においては、水平面(xy面)に対して直交する鉛直面(xz面)に関して示している。ここでは、蒸気加減弁(図示省略)の主弁90が溶接対象(被溶接物)であって、主弁90の内部において副弁(図示省略)が接触する弁シート部分にプラズマ粉体肉盛溶接を行うときの様子を示している。また、プラズマ粉体肉盛溶接装置を構成する各部の動作に関して太い矢印で併記している。
プラズマ粉体肉盛溶接装置1を構成する各部について順次説明する。
リフター10は、鉛直方向zに長手方向が沿った支柱を含み、マニプレーター20を移動可能に支持している。リフター10は、垂直移動機構(図示省略)を有し、鉛直方向zにおいてマニプレーター20を移動するように構成されている。
マニプレーター20は、水平方向xに長手方向が沿った棒状体を含む。マニプレーター20は、一端側がリフター10に支持されている。そして、マニプレーター20は、他端側において、溶接トーチ30を移動可能に支持している。マニプレーター20は、水平移動機構(図示省略)を有し、水平面(xy面)に沿って溶接トーチ30を移動するように構成されている。
溶接トーチ30は、ステム部31Jとトーチ先端部32とを含む。ステム部31Jは、棒状体のアームであって、一端側がマニプレーター20に固定されている。ステム部31Jは、鉛直方向zおよび水平方向xに対して傾斜した傾斜方向にステム部31Jの長手方向が沿っている。トーチ先端部32は、ステム部31Jの他端側に設置されている。トーチ先端部32は、タングステン電極(図示省略)を含み、タングステン電極と溶接対象(母材、この場合は主弁90)との間にプラズマアークを形成するように構成されている。また、トーチ先端部32は、シールドガス供給口(図示省略)を含み、シールドガス供給口からシールドガスを開先91に向かって供給するように構成されている。この他に、トーチ先端部32は、パウダー供給口(図示省略)を含み、パウダー供給口から開先91に向かって耐摩耗性金属材料のパウダーを溶加材として供給するように構成されている。
ポジショナー40は、支持板401を有する受け台であって、溶接対象である主弁90を支持板401の支持面401Sで支持する。ポジショナー40は、傾斜移動機構(図示省略)を含み、傾斜移動機構が、支持板401の支持面401Sを水平面(xy面)に沿った状態から水平面(xy面)に対して傾斜した状態に変えるように構成されている。この他に、ポジショナー40は、回転機構(図示省略)を含み、回転機構が支持板401の支持面401Sに直交する軸を回転軸として支持板401を回転させるように構成されている。
固定マツバ50は、ポジショナー40の支持板401に設置されている。固定マツバ50は、ポジショナー40の支持板401に載置された主弁90を支持板401に固定する。
制御盤60は、プラズマ粉体肉盛溶接装置1を構成する各部に制御信号を出力することによって、各部の動作を制御する。制御盤60は、たとえば、作業者が入力した操作指令に基づいて、各部に制御信号を出力する。制御盤60は、メモリ装置が記憶しているプログラムを用いて演算器が演算処理を行うように構成されている。
溶接電源70は、プラズマ電源であって、溶接トーチ30に電気的に接続されている。
図6は、関連技術において、プラズマ粉体肉盛溶接装置を用いて主弁に肉盛層を形成するときの様子を示す図である。図6では、上記のプラズマ粉体肉盛溶接装置1(図5参照)において、主弁90のうち肉盛層100を形成する部分を拡大して示している。
図5と共に図6を用いて、主弁90にプラズマ粉体肉盛溶接を行うときの手順について説明する。
プラズマ粉体肉盛溶接を行う際には、図5に示すように、溶接対象である主弁90を、支持板401の支持面401Sに載せて支持させる。そして、主弁90を固定マツバ50で支持板401の支持面401Sに固定する。ここでは、円筒状の管状体である主弁90の軸が支持板401の回転軸と同軸になるように、主弁90が支持面401Sに固定される。
そして、支持板401の支持面401Sが水平面(xy面)に沿った状態から水平面(xy面)に対して傾斜した状態になるように、ポジショナー40を動作させる。つまり、管状体である主弁90の軸を鉛直方向zに対して傾斜させる。
図6に示すように、主弁90の内面において肉盛層100を形成する部分には、開先91が設けられている。開先91は、たとえば、円形状や船底形状の溝である。支持板401の支持面401S(図5参照)は、主弁90において開先91が設けられた部分の面が水平面(xy面)に沿うように、水平面(xy面)に対して傾けられる。
上記のように、支持板401の支持面401Sに主弁90を支持させた後には、図5に示すように、溶接トーチ30のトーチ先端部32を主弁90の内部に挿入する。ここでは、リフター10およびマニプレーター20を動作させて、鉛直方向zおよび水平方向xにおいてトーチ先端部32を移動させることによって、トーチ先端部32を主弁90の内部に挿入する。主弁90の内部には、凸部が内面から内側へ突き出た狭隘部があり、トーチ先端部32は、主弁90の狭隘部よりも更に奥に挿入される。
そして、図5に示すように、ステム部31Jの軸が支持板401の回転軸と同軸になるように、芯出しが行われる。また、溶接トーチ30のトーチ先端部32が開先91に対面するように、位置合わせが行われる。
上記のように段取りを完了した後に、プラズマ粉体肉盛溶接を行う。
プラズマ粉体肉盛溶接は、図5に示すように、ポジショナー40において支持面401Sに主弁90が固定された支持板401を回転させることによって、溶接位置を回転方向に移動して連続的に行われる。図6に示すように、プラズマ粉体肉盛溶接により、主弁90の内部において副弁(図示省略)が接触する弁シート部分においては、溶接ビード101が回転方向に沿って形成される。溶接ビード101は、プラズマアークによって主弁90(母材)に形成した溶融プールに、耐摩耗性金属材料のパウダーを投入して溶融させることで形成される。溶接ビード101の形成を繰り返し行うことで、肉盛層100を形成する。
肉盛層100を形成する際には溶接ビード101の形成を行う度に、段取りにおいて、支持板401の支持面401Sが傾斜した傾斜角度を調整する。これと共に、段取りにおいては、ポジショナー40において支持板401を回転させたときに生ずる主弁90の振れを確認し、その確認結果に応じて主弁90の位置を調整する。
上記の調整は、主弁90の狭隘部に溶接トーチ30を挿入した状態で、作業者が観察して行う。このため、調整時間が長くなる場合がある。また、調整の精度が作業者の経験に依存するので、経験が浅い作業者が作業を行った場合には、製品の品質が低下する場合がある。たとえば、トーチ先端部32と開先91との間の距離が適切に調整されずに、溶け込み不良などの欠陥が発生する場合がある。このため、品質の安定化が容易でない。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、溶接を行うときの段取りが容易であって、品質の安定化を容易に実現可能な、溶接トーチ、および、溶接方法を提供することである。
実施形態の溶接方法では、溶接対象として円筒状の管状体を支持面で支持する支持板と、溶接トーチとを有する溶接装置を用いて、管状体の内面に肉盛層を形成する。溶接トーチは、水平方向に可動自在に取り付けられる第1ステム部と、第1ステム部に第1ジョイント部を介して回転自在に連結された第2ステム部と、第2ステム部に第2ジョイント部を介して回転自在に連結された第3ステム部と、第3ステム部において第2ジョイント部が位置する一端側とは反対に位置する他端側に設置され、管状体との間にアークを形成するトーチ先端部とを含む。肉盛溶接方法は、固定工程と芯出し工程と溶接工程とを有する。固定工程では、管状体の軸が支持板の回転軸と同軸であって支持面に直交するように、支持面を水平面に沿った状態で管状体を支持面に固定する。芯出し工程では、支持面を水平面に沿った状態で、トーチ先端部を管状体の内部に挿入し、第2ステム部の軸が支持板の回転軸と同軸になるように、芯出しを行う。溶接工程では、支持面に管状体が固定された支持板を回転させて、芯出しが行われた溶接トーチを用いてプラズマ粉体肉盛溶接を行うことによって、管状体の内面に肉盛層を形成する。
図1は、第1実施形態に係るプラズマ粉体肉盛溶接装置の概要を模式的に示す図である。 図2は、第2実施形態に係るプラズマ粉体肉盛溶接装置の概要を模式的に示す図である。 図3は、第3実施形態に係るプラズマ粉体肉盛溶接装置の概要を模式的に示す図である。 図4は、第4実施形態に係るプラズマ粉体肉盛溶接装置の概要を模式的に示す図である。 図5は、関連技術に係るプラズマ粉体肉盛溶接装置の概要を模式的に示す図である。 図6は、関連技術において、プラズマ粉体肉盛溶接装置を用いて主弁に肉盛層を形成するときの様子を示す図である。
<第1実施形態>
図1に示すように、本実施形態のプラズマ粉体肉盛溶接装置1は、溶接トーチ30の構成の一部が、上記の関連技術の場合(図5参照)と異なる。この点、および、関連する点を除き、本実施形態は、上述した関連技術の場合と同様である。
本実施形態において、溶接トーチ30は、図1に示すように、トーチ先端部32を含む。しかし、溶接トーチ30は、上記の関連技術の場合と異なり、ステム部31J(図5参照)に代わり、第1ステム部31Aと第2ステム部31Bと第3ステム部31Cと第1ジョイント部33Aと第2ジョイント部33Bとが設けられている。
第1ステム部31Aは、棒状体のアームであって、水平方向xに長手方向が沿うように設置されている。第1ステム部31Aは、一端側がマニプレーター20に固定されており、他端側には、第1ジョイント部33Aが設けられている。
第2ステム部31Bは、第1ステム部31Aと同様に、棒状体のアームである。第2ステム部31Bは、一端側が第1ジョイント部33Aによって第1ステム部31Aに連結されており、他端側には、第2ジョイント部33Bが設けられている。
第3ステム部31Cは、第1ステム部31Aおよび第2ステム部31Bと同様に、棒状体のアームである。第3ステム部31Cは、一端側が第2ジョイント部33Bによって第2ステム部31Bに連結されており、他端側には、トーチ先端部32が設けられている。
第1ジョイント部33Aは、第1ステム部31Aと第2ステム部31Bとの間を連結している。ここでは、第1ジョイント部33Aは、たとえば、回転軸部と回転軸部を回転自在に支持する軸支部とを含む継手である。第1ジョイント部33Aは、回転軸部を回転中心として第2ステム部31Bが回動するように、両者を連結している。本実施形態では、第1ジョイント部33Aにおいて回転軸部の軸方向は、第1ステム部31Aの長手方向が沿った第1水平方向xに対して直交する第2水平方向yに沿っている。このため、第1ジョイント部33Aは、第2水平方向yに沿った回転軸を回転中心として第2ステム部31Bが時計回り方向および反時計回り方向に回転可能なように構成されている。
第2ジョイント部33Bは、第2ステム部31Bと第3ステム部31Cとの間を連結している。ここでは、第2ジョイント部33Bは、第1ジョイント部33Aと同様に、回転軸部と軸支部とを含む継手であって、回転軸部を回転中心として第3ステム部31Cが回動するように両者を連結している。本実施形態では、第2ジョイント部33Bの回転軸部は、第1ジョイント部33Aの回転軸部と同様に、第1水平方向xに対して直交する第2水平方向yに沿っている。このため、第2ジョイント部33Bは、第2水平方向yに沿った回転軸を回転中心として、第3ステム部31Cが時計回り方向および反時計回り方向に回転可能なように構成されている。
本実施形態において、主弁90に対してプラズマ粉体肉盛溶接を行うときの手順について、図1を用いて説明する。
プラズマ粉体肉盛溶接を行う際の段取りにおいては、関連技術の場合(図5参照)と同様に、主弁90を支持板401の支持面401Sに溶接対象として載置し、固定マツバ50で支持板401の支持面401Sに主弁90を固定する。ここでは、管状体である主弁90の軸が支持面401Sに対して直交するように、主弁90を支持面401Sに支持させる。
しかし、本実施形態では、関連技術の場合と異なり、段取りにおいて、支持板401の支持面401Sを水平面(xy面)に対して傾斜した状態にしない。本実施形態では、図1に示すように、支持板401の支持面401Sを水平面(xy面)に沿った状態を保持する。つまり、管状体である主弁90の軸(管軸)が鉛直方向zに沿った直立状態にする。
そして、この状態で、溶接トーチ30のトーチ先端部32を主弁90の内部に挿入する。ここでは、リフター10およびマニプレーター20を動作させて、鉛直方向zおよび水平方向xにおいてトーチ先端部32を移動させることによって、トーチ先端部32を主弁90の内部に挿入する。
そして、第2ステム部31Bの軸が支持板401の回転軸と同軸になるように、芯出しが行われる。また、溶接トーチ30のトーチ先端部32が開先91(図6参照)に対面するように、位置合わせが行われる。本実施形態では、第2ジョイント部33Bの回転軸部を回転中心として第3ステム部31Cを回転させることによって、第3ステム部31Cの長手方向を鉛直方向zに対して傾斜させる。
位置合わせは、リフター10およびマニプレーター20を動作させて行う他に、第2ステム部31Bを回動させると共に第3ステム部31Cを回動させることで実行される。
上記の段取りを完了した後に、関連技術の場合と同様に、プラズマ粉体肉盛溶接を行うことで、肉盛層100を形成する。
以上のように、本実施形態のプラズマ粉体肉盛溶接装置1において、溶接トーチ30は、第1ジョイント部33Aを回転中心として第2ステム部31Bが回転可能であると共に、第2ジョイント部33Bを回転中心として第3ステム部31Cが回転可能である。このため、本実施形態では、支持板401の支持面401Sを水平面(xy面)に対して傾斜した状態にする必要がなく、支持面401Sの傾斜角度を調整する必要がない。
また、本実施形態では、プラズマ粉体肉盛溶接の段取りの際に、第2ステム部31Bの軸と支持板401の回転軸との両者は、鉛直方向zに沿った状態になる。このため、第2ステム部31Bの軸と支持板401の回転軸との両者が同軸になるように、芯出しを行うことが容易である。
したがって、本実施形態においては、段取りが容易であって、溶接品質の安定化を容易に実現することができる。
なお、本実施形態では、溶接トーチ30は、プラズマ粉体肉盛溶接を行う溶接装置に設置されているが、これに限らない。上記以外のアーク溶接方法(マグ溶接、ミグ溶接、自動ティグ溶接など)で溶接を行う溶接装置において、本実施形態の溶接トーチ30を利用してもよい。
また、本実施形態では、支持板401の支持面401Sを水平面(xy面)に沿った状態にして、溶接を行う場合について説明したが、これに限らない。溶接対象(被溶接物)の形状に応じて、支持板401の支持面401Sを水平面(xy面)に対して傾斜した状態にして、溶接を行ってもよい。
また、本実施形態では、溶接対象(被溶接物)が蒸気加減弁の主弁90である場合について説明したが、これに限らない。蒸気加減弁の主弁90以外を溶接対象としてもよい。たとえば、主弁90のように、円筒状の管状体を溶接対象としてもよい。
<第2実施形態>
図2は、第2実施形態に係るプラズマ粉体肉盛溶接装置の概要を模式的に示す図である。
図2においては、図1と同様に、鉛直面(xz面)について示している。図2では、主弁90にプラズマ粉体肉盛溶接を行うときの段取りにおいて、第2ステム部31Bの軸が支持板401の回転軸と同軸になるように、芯出しを行うときの様子を示している。
本実施形態では、図2に示すように、測長器80を用いて、芯出しを行う。この点、および、関連する点を除き、本実施形態は、上述した関連技術の場合と同様である。
本実施形態において芯出しを行う際には、鉛直方向zに長手方向が沿った状態にある第2ステム部31Bに、測長器80を設置する。測長器80は、たとえば、着脱自在なマグネット式のダイヤルゲージ(比較測長器)であって、磁力で第2ステム部31Bの外周面に固定され、ダイアル針が主弁90の内周面に接触させた状態にされる。
測長器80は、支持板401が回転した状態で、第2ステム部31Bの外周面と主弁90の内周面との間の距離に関して測定する。その測長器80の測定結果から、回転方向で距離が変動する変動値を求める。
そして、その変動値が所定範囲であるか否かを確認し、その確認結果に応じて、その距離の変動値が所定範囲になるように位置の微調整を行う。ここでは、第2ステム部31Bの軸と管状体である主弁90の軸が同軸になるように、微調整を行って、芯出しを完了する。
本実施形態では、支持板401の支持面401Sは、水平面(xy面)に沿っており、水平面(xy面)に対して傾斜していないので、固定マツバ50を緩めたときに、支持面401Sにおいて主弁90が自重で移動しない。したがって、固定マツバ50を緩めた状態で、作業者が、たとえば、ハンマーを用いて主弁90の位置を微調節することが可能であるので、芯出しが容易である。
なお、上記の実施形態では、測長器80がダイヤルゲージ(比較測長器)である場合について説明したが、これに限らない。たとえば、測長器80が非接触式の変位センサであってもよい。この場合には、変位センサの測定データをモニタ(図示省略)に表示するように構成してもよい。
この他に、測長器80として設置された非接触式の変位センサの測定データを制御盤60に出力し、その測定データに基づいて制御盤60が第2ステム部31Bの位置を調整するように構成してもよい。たとえば、主弁90の内周面の半径について予め計測した値と、測長器80が回転方向において測定した距離の値との偏差が所定範囲になるように、制御盤60が第2ステム部31Bの位置を調整する。これにより、第2ステム部31Bと主弁90との位置関係を作業者が観察せずに、芯出しを行うことができる。
<第3実施形態>
図3は、第3実施形態に係るプラズマ粉体肉盛溶接装置の概要を模式的に示す図である。
図3においては、図1と同様に、鉛直面(xz面)について示している。図3では、主弁90にプラズマ粉体肉盛溶接を行うときの様子を示している。
本実施形態では、図3に示すように、プラズマ粉体肉盛溶接装置は、アーク長自動制御機構81(AVC(Arc Voltage Control)機構)およびカメラ82を有する。この点、および、関連する点を除き、本実施形態は、上述した実施形態の場合と同様である。
アーク長自動制御機構81は、図3に示すように、トーチ先端部32に設置されている。アーク長自動制御機構81は、アーク電圧検出部(図示省略)で実測したアーク電圧と予め設定した基準電圧との比較結果に応じて、アーク長を調整するように構成されている。ここでは、アーク長自動制御機構81は、トーチ先端部32を移動するスライド機構を含み、スライド機構がトーチ先端部32を移動することによって、トーチ先端部32のタングステン電極の先端と、主弁90において開先91が設けられた部分の表面との間の距離hを調整する。
カメラ82(撮像装置)は、図3に示すように、トーチ先端部32に設置されている。ここでは、カメラ82は、第3ステム部31Cの長手方向をトーチ先端部32の側へ延長した部分を含む領域について撮像するように設けられている。そして、カメラ82は、撮像によって得た撮像データをモニタ(ディスプレイ)に出力し、モニタが撮像データに基づいて撮像画像を画面に表示する。
以上のように、本実施形態では、アーク長自動制御機構81が設けられている。このため、アーク長が適切に制御されるので、溶接品質を容易に向上可能である。
また、本実施形態では、カメラ82が設けられている。このため、カメラ82が撮像した撮像画像を作業者が観察して、溶接を行う部分が適切な部分であるのか否かを、作業者が容易に確認可能である。
一般に、上記の距離hの適否については、治工具(スペーサ)を用いて確認している。しかし、溶接対象である主弁90の内部には狭隘部があるので、トーチ先端部32のタングステン電極の先端と、主弁90において開先91が設けられた部分の表面との間に、治工具(スペーサ)を挟み込むことが容易でなく、上記の距離hの適否を確認することが困難である。しかしながら、本実施形態では、上記のように、カメラ82を有するので溶接を行う部分の適否の確認が容易であると共に、アーク長自動制御機構81によって上記の距離hを適切に調整することができる。
<第4実施形態>
図4は、第4実施形態に係るプラズマ粉体肉盛溶接装置の概要を模式的に示す図である。
図4においては、図3と同様に、鉛直面(xz面)について示している。図4では、主弁90にプラズマ粉体肉盛溶接を行う際に、研磨処理を施すときの様子を示している。
本実施形態では、図4に示すように、プラズマ粉体肉盛溶接装置は、グラインダ部301を含む。この点、および、関連する点を除き、本実施形態は、上述した実施形態の場合と同様である。
図4に示すように、グラインダ部301は、第3ステム部31Cにおいて第2ジョイント部33B側に位置する一端側とは反対に位置する他端側に取り付けられている。グラインダ部301は、砥石を有し、たとえば、砥石を回転させることによって研削加工を行う。
本実施形態では、グラインダ部301は、溶接ビード101の表面について研削加工を行うときに用いられる。具体的には、次のパスにおいて溶け込み不良が発生することを防止する目的で、溶接ビード101を整形するとき、または、溶接ビード101から表面酸化物を除去するときに、グラインダ部301が使用される。
本実施形態においては、グラインダ部301は、第3ステム部31Cの他端側において着脱自在である。同様に、トーチ先端部32(図3参照)は、第3ステム部31Cの他端側において着脱自在である。また、第3ステム部31Cは、一端側において第2ジョイント部33Bに対して着脱自在である。
溶接ビード101の表面について研削加工を行うときには、第3ステム部31Cを第2ジョイント部33Bから取り外した後に、トーチ先端部32(図3参照)を第3ステム部31Cの他端側から取り外す。そして、グラインダ部301を第3ステム部31Cの他端側に取り付ける。そして、そのグラインダ部301が取り付けられた第3ステム部31Cを第2ジョイント部33Bに取り付ける。
その後、第3実施形態のトーチ先端部32(図3参照)の場合と同様に、グラインダ部301を主弁90の内部に挿入する。そして、グラインダ部301が溶接ビード101に対面するように、位置合わせを行う。グラインダ部301の位置合わせは、たとえば、第3実施形態(図3参照)と同様に、カメラ82が撮像した撮像画像を作業者が観察して実行可能である。
そして、上記のように段取りを完了した後に、研削加工を行う。研削加工については、グラインダ部301を溶接ビード101に接触させた状態で、ポジショナー40の支持板401を回転させることによって行う。
以上のように、本実施形態では、トーチ先端部32(図3参照)に代えて、第3ステム部31Cにグラインダ部301を取り付けることができる。このため、本実施形態では、グラインダ部301を用いることで、溶接ビード101の整形、および、溶接ビード101から表面酸化物を除去することを容易に実行可能である。
なお、上記と異なり、バフ研磨によって溶接ビード101の整形などを行う場合には、予熱によって高温状態(300℃以上)にある主弁90の狭隘部に布製のバフを挿入する挿入作業を、作業者が行う。しかし、本実施形態では、上記したように、作業者がバフの挿入作業を行わない。したがって、本実施形態は、作業の安全性を高めることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…プラズマ粉体肉盛溶接装置、10…リフター、20…マニプレーター、30…溶接トーチ、31A…第1ステム部、31B…第2ステム部、31C…第3ステム部、31J…ステム部、32…トーチ先端部、33A…第1ジョイント部、33B…第2ジョイント部、40…ポジショナー、50…固定マツバ、60…制御盤、70…溶接電源、80…測長器、81…アーク長自動制御機構、82…カメラ、90…主弁、91…開先、100…肉盛層、101…溶接ビード、301…グラインダ部、401…支持板、401S…支持面

Claims (2)

  1. 溶接対象として円筒状の管状体を支持面で支持する支持板と、溶接トーチとを有する溶接装置を用いて、前記管状体の内面に肉盛層を形成する溶接方法であって、
    前記溶接トーチは、
    水平方向に可動自在に取り付けられる第1ステム部と、
    前記第1ステム部に第1ジョイント部を介して回転自在に連結された第2ステム部と、
    前記第2ステム部に第2ジョイント部を介して回転自在に連結された第3ステム部と、
    前記第3ステム部において前記第2ジョイント部が位置する一端側とは反対に位置する他端側に設置され、前記管状体との間にアークを形成するトーチ先端部と
    を含み、
    前記溶接方法は、
    前記管状体の軸が前記支持板の回転軸と同軸であって前記支持面に直交するように、前記支持面を水平面に沿った状態で前記管状体を前記支持面に固定する、固定工程と、
    前記支持面を水平面に沿った状態で、前記トーチ先端部を前記管状体の内部に挿入し、前記第2ステム部の軸が前記支持板の回転軸と同軸になるように、芯出しを行う、芯出し工程と、
    前記支持面に前記管状体が固定された前記支持板を回転させて、前記芯出しが行われた前記溶接トーチを用いてプラズマ粉体肉盛溶接を行うことによって、前記管状体の内面に前記肉盛層を形成する、溶接工程と
    を有する、
    溶接方法。
  2. 前記溶接トーチは、
    前記第2ステム部に設置される測長器
    を有し、
    前記芯出し工程では、
    前記測長器を用いて前記第2ステム部の外周面と前記管状体の内周面との間の距離を前記支持板の回転方向において測定し、
    前記測長器を用いて測定した結果に基づいて、前記第2ステム部と前記管状体とが同軸になるように、前記芯出しを行う、
    請求項1に記載の溶接方法。
JP2015250200A 2015-12-22 2015-12-22 溶接方法 Active JP6640553B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015250200A JP6640553B2 (ja) 2015-12-22 2015-12-22 溶接方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015250200A JP6640553B2 (ja) 2015-12-22 2015-12-22 溶接方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017113772A JP2017113772A (ja) 2017-06-29
JP6640553B2 true JP6640553B2 (ja) 2020-02-05

Family

ID=59231212

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015250200A Active JP6640553B2 (ja) 2015-12-22 2015-12-22 溶接方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6640553B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102358226B1 (ko) * 2017-11-24 2022-02-03 대우조선해양 주식회사 자동 클래딩 용접장치
EP4163047A4 (en) * 2020-06-04 2024-03-13 Nikon Corporation PROCESSING DEVICE
CN117206633B (zh) * 2023-11-09 2024-02-20 二重(德阳)重型装备有限公司 堆焊设备以及核电主泵泵壳堆焊方法

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6487066A (en) * 1987-09-30 1989-03-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd Automatic welding equipment
JPH04118173A (ja) * 1990-09-10 1992-04-20 Nakajima Kokan Kk コラム仕口部ダイヤフラムの溶接工法および装置
JPH1099983A (ja) * 1996-09-27 1998-04-21 Japan Atom Energy Res Inst T型配管溶接切断ロボット
JP3170627B2 (ja) * 1999-06-23 2001-05-28 信和興産株式会社 溶接方法および溶接装置
JP2002178157A (ja) * 2000-12-07 2002-06-25 Daido Steel Co Ltd 肉盛溶接方法および肉盛溶接装置
JP2004202645A (ja) * 2002-12-26 2004-07-22 Daihen Corp 溶接ロボットシステム
JP4798797B2 (ja) * 2006-09-12 2011-10-19 株式会社フジコー 肉盛溶接方法及び該方法によって形成した肉盛溶接部
WO2011102142A1 (ja) * 2010-02-18 2011-08-25 株式会社 東芝 溶接装置および溶接方法
JP5909097B2 (ja) * 2012-01-18 2016-04-26 三菱重工業株式会社 溶接方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017113772A (ja) 2017-06-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6640553B2 (ja) 溶接方法
KR102094152B1 (ko) 용접 장치
JP5670504B2 (ja) 数値制御工作機械および数値制御工作機械の主軸誤差補正方法
JP5602458B2 (ja) タングステン−不活性ガス溶接法によって2つの金属部分を結合するための方法ならびに該方法を実施するための装置
CN104384674B (zh) 主泵电机转子屏蔽套与转子护环的机动钨极氩弧焊接方法
US10369668B2 (en) Welding system
CN115229427A (zh) 用于焊接管道的管段的系统和方法
WO2015136903A1 (ja) 肉盛溶接システム
CN105829003A (zh) 获得真实焊条速度的系统和方法
KR101893086B1 (ko) 용접 장치 및 용접 시스템
JP6508916B2 (ja) 円筒構造物の溶接システム及び溶接方法
JP5582790B2 (ja) 原子力施設で使用される溶接装置、先端工具案内装置および溶接方法
KR101270580B1 (ko) 두 개의 핫 와이어를 사용하는 연속회전 클래딩 장치
JP2010046699A (ja) レーザヘッドトーチの調整方法、レーザヘッドトーチ及び溶接ロボット
RU2754545C2 (ru) Усовершенствованная сварочная горелка и способ сварки под флюсом каждого слоя за один проход при ограниченных объёмах сварки и высоких стенках
JP2007090412A (ja) 精密加工機
JP6143635B2 (ja) レーザ溶接方法及びレーザ溶接装置
CN108857285A (zh) 一种机锁式钻杆的加工工艺
KR100897587B1 (ko) 용접부 결함 측정 장치
KR20100025954A (ko) 원자력발전소 가압기의 이종금속으로 이루어진 노즐부의 자동 오버레이 용접, 검사 및 가공장치와 그의 방법
JP5640479B2 (ja) 自動溶接装置における溶接トーチ位置決め方法
JP2014172070A (ja) 自動溶接方法及び自動溶接装置
JPH0220661A (ja) 円筒容器の自動溶接法
JP6052858B2 (ja) 溶接装置
US3230344A (en) Arc welding apparatus and method of arc welding

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20171201

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20171201

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180604

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190314

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190409

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190606

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191203

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191226

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6640553

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150