JP6639152B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像読み取り装置を備え、画像形成されたトナー像の濃度及び階調性を補正する画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いて、記録媒体上に画像を形成する画像形成装置では、長期間の使用や使用環境の変動によって、例えば感光ドラム表面上のトナーの付着量と反射光量の関係が、使用を開始した初期の頃の状態と変わってしまうことがある。その結果、同じ画像を記録媒体に出力しても、使用開始の初期に出力されていた画像と、長期間使用した後や使用環境が変動した後に出力された画像とでは、出力された画像品質(例えば画像濃度)に変化が生じている。そのため、記録媒体に出力された画像の品質を使用開始の初期の状態のまま安定させる手法として、次のような手法が採られる。所定の期間が経過する毎に、記録媒体上に特定の画像テストパターンを形成し、形成された画像テストパターンを画像読み取り装置にて読み取り、読み取った画像情報を元に、γ補正回路等の画像形成条件を調整する。
上述した手法は、記録媒体上に形成されるトナー像の濃度及び階調性を調整するための手法の一例である。この手法では、調整時の濃度、階調特性を画像形成装置のCPUが正確に取得するためには、画像読み取り装置の読み取り精度が重要となる。画像テストパターンを読み取ったときの読み取り輝度が正確でないと、読み取り輝度を変換して取得される濃度値も正確でなくなり、適正な調整ができない。例えば、画像読み取り装置が濃度(が示す読み取り輝度)が正確でなくなる要因の一つとして、画像テストパターンのトナー画像の「表面光沢性」が挙げられる。「表面光沢性」が異なると、濃度計が示す濃度は同じでも、読み取り輝度は異なる場合がある。
また、温度に応じて、画像テストパターンのトナー画像の「表面光沢性」が変わってしまうことが知られている。これに対して例えば特許文献1では、次のような技術が開示されている。即ち、自動階調補正時には、ある程度時間をおいて、画像テストパターンのトナー画像の温度が下がり、均一になってから画像読み取り装置によって画像テストパターンを読み取る。これにより、トナー画像の「表面光沢性」が安定した状態で画像テストパターンを読み取ることができ、正確なトナー濃度値を取得することができる。
特開平7−131607号公報
自動階調補正には、画像形成装置の基準となる機体から出力された画像テストパターンのトナー濃度と、画像読み取り装置の基準となる機体により読み取られた画像テストパターンの読み取り輝度と、を対応付けた基準輝度濃度特性が使用される。しかしながら、基準輝度濃度特性は、画像形成装置及び画像読み取り装置の基準となる一台をベースにして設計されている。そのため、従来の技術では、量産時の画像形成装置の定着器自体の部品や性能のばらつき、使用期間のばらつきによる「定着温度」の個体差による「トナー画像の表面光沢性」の差は吸収できない。そのため、トナー画像の表面光沢性の違いにより、読み取り輝度の誤差が生じ、その結果、正確な濃度、階調性が設定されないという課題があった。
本発明はこのような状況のもとでなされたもので、トナー濃度の表面光沢性にかかわらず適切な階調補正の調整を行うことを目的とする。
前述した課題を解決するため、本発明では次の通りに構成する。
(1)階調補正条件を用いて画像データに対して階調補正を行う階調補正手段と、前記階調補正された画像データに基づき、記録媒体にトナー画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部が形成したテストパターンを画像読取装置が読み取ることにより得られたテストパターン読取データを取得し、前記階調補正条件を作成する作成手段と、を有し、前記作成手段は、同一のテストパターンにかかる複数の前記テストパターン読取データの平均値及びばらつきと、該テストパターンに対応する基準平均及び基準ばらつきに基づき、前記テストパターン読取データに対して補正を行うか否かを判定し、前記テストパターン読取データに対して補正を行うと判定された場合は、前記基準平均値に基づき前記複数のテストパターン読取データの平均値を補正し、補正された前記複数のテストパターン読取データの平均値に基づいて、階調テーブルを作成することを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、トナー濃度の表面光沢性にかかわらず適切な階調補正の調整を行うことができる。
実施例の画像読み取り装置及びプリンタ部の概略断面図 実施例の濃度−階調特性を補正するための画像テストパターンを示す図 実施例の光沢度の違いが読み取り輝度、分散値に与える影響を説明する図 実施例の光沢度の違いによる読み取り輝度、分散値の違いを説明する図 実施例の画像形成装置の制御ブロック図 実施例の調整モードの制御シーケンスを示すフローチャート 実施例のオフセット回路の入力、出力関係を示すグラフ 実施例の読み取り輝度−原稿濃度、濃度指令値−出力濃度の関係を示すグラフ
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[原稿読み取り装置の構成]
図1(a)は、本実施例の画像形成装置が備える原稿読み取り装置の全体構成を示す概略断面図である。図1(a)に示す画像読み取り装置117は、原稿トレイ101上に載置された原稿102を給送する自動原稿給送装置100と、後述する本体部から構成されている。
(1)自動原稿給送装置の構成
自動原稿給送装置100において、原稿トレイ101には原稿102が積載される。原稿トレイ101の上方には、給紙ローラ103が設けられている。給紙ローラ103は、分離搬送ローラ104と同一駆動源に接続され、駆動源の回転に従動して回転し、原稿102を給紙(給送)する。給紙ローラ103は、原稿102の原稿トレイ101への載置作業を阻害しないように、通常、ホームポジションである上方の位置に退避している。原稿102の給紙動作が開始されると、給紙ローラ103は下降し、原稿トレイ101に載置された最上位の原稿102の上面に当接する。給紙ローラ103は、不図示のアームに軸支されており、不図示のアームが揺動することにより、上下に移動する。
分離搬送従動ローラ105は、分離搬送ローラ104の対向側に配置され、分離搬送ローラ104を押圧している。分離搬送従動ローラ105は、分離搬送ローラ104より僅かに摩擦が少ないゴム材等から形成されており、分離搬送ローラ104と協働して、給紙ローラ103により給紙される原稿102を1枚ずつ捌いて給紙する。レジストレーションローラ106及びレジスト従動ローラ107は、分離搬送ローラ104及び分離搬送従動ローラ105から構成される分離部から給紙された原稿の先端を揃えるために設けられている。静止したレジストレーションローラ106及びレジスト従動ローラ107により形成されるニップ部に、分離部から給紙された原稿102の先端を突き当て、原稿102に撓み(ループ)を生じさせて、原稿102の先端を揃える。そして、リードローラ108及びリード従動ローラ109は、原稿102を流し読みガラス116に向けて搬送する。流し読みガラス116の対向側には、プラテンローラ110が配置されている。
CCDラインセンサ126は、流し読みガラス116上を通過する原稿102の表面の画像情報を読み取る。CCDラインセンサ126による原稿102の表面の画像情報の読み取りが終了すると、リード排出ローラ111及びリード排出従動ローラ112は、原稿102をCIS(コンタクトイメージセンサ)128へと搬送する。ジャンプ台115は、流し読みガラス116から原稿102をすくい上げるために設けられている。CIS128の対向側には、プラテンローラ127が配置されている。
ここで、プラテンローラ110、127は、原稿102の流し読み時の時間的光量変動を検知、補正するための基準色具材としての役割も兼ねており、通常は濃度管理された白色のものを用いる。CIS128は、流し読みガラス129上を通過する原稿102の裏面の画像情報を読み取る。CIS128での原稿102の裏面の画像情報の読み取りが終了すると、原稿は排紙ローラ113により排紙トレイ114に排出される。
(2)本体部の構成
画像読み取り装置117の本体部は、原稿102の読み取り面に対して光を照射する原稿照明用の光源119、140、及び原稿102からの反射光をレンズ125及びCCDラインセンサ126へと導くミラー120、121、122を備えている。原稿照明用の光源119、140及びミラー120は、第1ミラー台123に取り付けられている。また、ミラー121、122は、第2ミラー台124に取り付けられている。シェーディング白板130は、光源の主走査むら、センサの感度むらに代表される光学系に起因する輝度むらを補正するために設けられている。ここで、主走査むらとは、主走査方向のむらのことであり、主走査方向とは原稿の搬送方向と直交する方向、即ち原稿の幅方向であり、CCDラインセンサ及びCIS128の長手方向に対応する方向である。
第1ミラー台123、第2ミラー台124は、不図示のワイヤによって不図示の駆動モータと結合され、不図示の駆動モータの回転駆動により、原稿台ガラス118に平行に移動する。原稿台ガラス118に載置された原稿からの反射光は、ミラー120、121、122を介してレンズ125に導かれ、レンズ125によってCCDラインセンサ126の受光部に結像される。CCDラインセンサ126は、受光部に結像された反射光を光電変換し、入射光量に応じた電気信号を出力する。CIS128も同様に、原稿102からの反射光を受光素子で光電変換し、入射光量に応じた電気信号を出力する。
上述した構成を有する画像読み取り装置117は、原稿102の画像情報を読み取るモードとして、流し読みモードと、原稿固定読み取りモードの2つのモードを有している。原稿固定読み取りモードでは、原稿102を原稿台ガラス118上に載置し、第1ミラー台123及び第2ミラー台124を副走査方向(図中右方向)に移動させながら、原稿102の画像情報が読み取られる。一方、流し読みモードでは、第1ミラー台123及び第2ミラー台124を停止させた状態で、自動原稿給送装置100によって原稿102を搬送しながら、流し読みガラス116の位置で原稿102の表面の画像情報が読み取られる。また、流し読みモードでは、CIS128により流し読みガラス129を介して原稿102の裏面の画像情報を読み取ることもできる。なお、読み取られた原稿102の画像情報は、後述する画像情報部に画像信号として出力される。図1(a)には、原稿102の表面を読み取るデバイスとしてCCDラインセンサ126(イメージセンサ126ともいう)、裏面を読み取るデバイスとしてCIS128(イメージセンサ128ともいう)を搭載した構成を示した。なお、原稿102の表面及び裏面の読み取りデバイスとして、例えば同一の光学系、又は同一の読み取りデバイスを搭載した構成でもよい。
[プリンタ部の構成]
次に、図1(b)を参照して画像形成装置の画像形成部であるプリンタ部1005の構成について説明する。図1(b)は、本実施例の画像形成装置のプリンタ部1005の構成を示す概略断面図である。プリンタ部1005は、4色、すなわちイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーを格納した画像形成部であり、添え字y、m、c、kは、それぞれイエロー(y)、マゼンタ(m)、シアン(c)、ブラック(k)用であることを示す。なお、以下の説明では、特に必要のない限り、添え字を省略して説明することとする。プリンタ部1005は、光走査装置10、感光ドラム11、帯電部12、現像器13、転写材積載部14、15、転写部16、定着部17、排紙部18、中間転写ベルト20から構成される。
上述した画像読み取り装置117からの画像信号は、光走査装置10に入力される。続いて、帯電部12によって、感光ドラム11が一様に帯電され、画像信号に応じて光走査装置10の内部に設けられたレーザ素子が発光し、不図示の回転多面鏡により偏向されたレーザ光が感光ドラム11上を走査する。光走査装置10からのレーザ光の走査によって感光ドラム11上に静電潜像が形成され、次いで、現像器13のトナーによって静電潜像が現像される。現像されたトナー像は、一旦中間転写ベルト20に転写される。上述した静電潜像の形成とタイミングを合わせて、転写材積載部14又は15より記録媒体(用紙、シートともいう)が搬送され、転写部16にて、感光ドラム11上に形成され、中間転写ベルト20上に転写されたトナー像が、搬送された記録媒体に転写される。そして、転写されたトナー像は、定着部17にて記録媒体に定着され、排紙部18より装置外部に排出される。この工程を繰り返すことで、複数枚の記録媒体への画像形成が行われる。
[トナーの濃度・階調の調整手法]
ここで、画像形成装置における、記録媒体上に形成されるトナー画像の濃度及び階調性を調整する手法について説明する。図2は、トナー画像の濃度及び階調性を調整するために、画像形成装置が出力する画像テストパターンのパターン画像の一例を示した図である。図2は、ブラック(Kで表示)、イエロー(Yで表示)、マゼンタ(Mで表示)、シアン(Cで表示)のトナーの色毎に、最も高い濃度(図中、1で表示)から最も低い濃度(図中、10で表示)の10段階のトナー濃度毎で出力した画像テストパターンである。画像形成装置は、トナー画像の濃度及び階調性を調整するための「自動濃度階調補正」機能(調整モード)を有している。そして、画像形成装置が自動濃度階調補正を実施する際に、この画像テストパターンを形成し、画像読み取り装置117を用いて読み取らせる。そして、この読み取り結果に基づきγ−LUT(ルックアップテーブル)を更新する。
図2に示す画像テストパターンは、プリンタ部1005により、記録媒体の搬送方向下流側から上流側に向かって、高濃度(図中、1で表示)〜低濃度(図中、10で表示)の順に出力されている。画像形成装置の開発段階において、画像形成装置の基準となる機体(標準機)から出力された画像テストパターンのトナー濃度を濃度計により測定し、高濃度のパッチ1から低濃度のパッチ10のトナー濃度を取得する。次に、画像読み取り装置の基準となる機体(標準機)により、上述した画像形成装置の基準となる機体(標準機)から出力された画像テストパターンを読み取り、高濃度のパッチ1から低濃度のパッチ10の読み取り輝度を取得する。ここで、取得した読み取り輝度と、濃度計により測定されたトナー濃度の関係性(対応付け)を「特性」という。そして、画像形成装置の基準となる機体(標準機)から出力された画像テストパターンのトナー濃度と、画像読み取り装置の基準となる機体(標準機)により読み取られた画像テストパターンの読み取り輝度を対応付けたテーブルを作成する。そして、この対応テーブルを「基準輝度濃度特性」として、画像形成装置に格納する。以上のことが、画像形成装置の開発段階における設計行為として実施される。
工場から出荷された画像形成装置(量産機)において、記録媒体に出力されるトナー像の濃度及び階調性を調整するために、ユーザが「自動濃度階調補正」を要求したときには、画像形成装置は、次のような処理を実施する。即ち、画像形成装置(量産機)は、記録媒体に上述した画像テストパターンを出力する。そして、ユーザによって画像読み取り装置117に載置された画像テストパターンが形成された記録媒体を、画像読み取り装置117が読み取る。画像形成装置は、画像読み取り装置117が読み取った10パッチ分の画像テストパターンの読み取り輝度値を上述した基準輝度濃度特性に基づいて、トナー濃度に変換する。これにより、画像形成装置は、調整時点(「自動濃度階調補正」を要求された時点)での画像形成装置が出力した画像テストパターンのトナー濃度を取得することができる。
次に、画像形成装置は、取得した現在の濃度に基づき、画像形成装置が使用開始された初期の状態と同等の階調性が得られるように、階調補正条件を生成する。これにより、画像形成装置の使用を開始した初期の状態の階調性を維持することができる。
[読み取り輝度とトナー像の濃度との関係]
上述した調整手法では、前述したように、調整時のトナー濃度を画像形成装置が正確に取得するためには、画像読み取り装置117の読み取り精度が重要となる。読み取り輝度が正確でないと、得られるトナー画像の濃度も不正確となり、その結果、画像形成装置は適正な濃度階調の調整ができないことになる。
画像読み取り装置が画像テストパターンの読み取り輝度を正確に得られない要因の一つとして、原稿(記録媒体)の表面のトナーの光沢性(光沢度ともいう)が挙げられる。例えば、濃度計が示すトナー濃度が同じでも、原稿表面のトナーの光沢性が異なると、画像読み取り装置による読み取り輝度が異なる場合がある。画像形成装置から出力された画像テストパターンの原稿表面のトナー光沢性が異なる主要因として、トナーを記録媒体に定着させるときの温度であることが知られている。
ここで、原稿のトナー光沢度(以下、単に光沢度ともいう)が異なる場合に、画像読み取り装置117の読み取り輝度が変化する原理について、図を参照して説明する。図3は、図2に示す画像テストパターンのパッチ1の表面状態を示した模式図である。パッチ1は、前述したようにトナー濃度が最も高いパッチである。平らな出力紙(記録媒体)にトナーが定着されると、凹凸が形成される。トナーの光沢度が低くなった状態を示す図を図3(a)に、光沢度が高くなった状態を示す図を図3(b)に示す。
図3(a)、(b)は、それぞれ上下方向に2つの図が示され、上側の図は、出力紙上にトナーが乗り、トナーの凹凸状態に対して画像読み取り装置117の光源119、140から照射された光(破線で表示)の反射光(矢印で表示)を示した図である。なお、横軸方向は、画像読み取り装置117が出力紙上の画像を読み取るスキャン方向(図中、左側から右側方向に向かって画像を読み取る)を示す。また、原稿反射光を示す矢印の長さは、読み取り輝度の強度を示し、矢印が長いと原稿からの反射光が強く、読み取り輝度が高くなり、矢印が短いと原稿からの反射光が弱く読み取り輝度が低くなることを示している。一方、下側の図は、上側の図に示す出力紙上の画像テストパターンを読み取ったときの読み取り輝度を示すグラフであり、縦軸方向は読み取り輝度を、横軸方向は画像テストパターンの読み取り方向(主走査方向、又は副走査方向)を示している。なお、副走査方向とは、画像読み取り装置117において、出力紙(記録媒体)が搬送される方向を指し、主走査方向とは、副走査方向と直交する方向、即ち出力紙の幅方向を指す。
図3(a)は、トナーの凹凸による乱反射成分は、さまざまな角度に対して、均一になっている。図3(a)に示すように、原稿の光沢度が低いと、原稿反射光の正反射成分と乱反射成分の輝度の差(図中の矢印の長さの差)が小さくなる。その結果、図3(a)の下側の図に示すように、走査方向に対して読み取り輝度が均一になりやすく、読み取り輝度データの分散量(読み取り輝度におけるばらつき量)も小さい。なお、図3(a)の上側の図は、画像読み取り方向(スキャン方向)が出力紙の搬送方向である副走査方向を示した図であるが、主走査方向についても同様である。
一方、図3(b)は、光沢度が低い図3(a)の場合と比較して、原稿反射光における正反射成分の輝度の強度が大きい(矢印の長さが長い)。そして、原稿反射光における乱反射成分と正反射成分の輝度の差(図中の矢印の長さの差)が大きい。その結果、図3(b)の下側の図に示すように、図3(a)の下側の図と比べ、読み取り輝度の平均値が大きく、かつ、読み取り輝度のばらつき量が大きく(分散が高い)なる。
図4(a)は、画像読み取り装置117にて、光沢度が低いパッチ及び光沢度が高いパッチをそれぞれ10画素分、読み取ったときの読み取り輝度を表にしたものである。図4(a)では、10画素について、1〜10の画素Noを割り付け、光沢度が低いパッチ及び光沢度が高いパッチのそれぞれの画素の読み取り輝度を示している。図4(a)において、光沢度が低い場合の4番目と9番目の画素(パッチ)の読み取り輝度は「2」、その他の画素(パッチ)の読み取り輝度は「1」である。一方、光沢度が高い場合の4番目と9番目の画素(パッチ)の読み取り輝度は「4」、その他の画素(パッチ)の読み取り輝度は「1.5」である。そして、図4(a)において、光沢度が低い場合と高い場合の10画素分の平均値(平均輝度)、分散(ばらつき)量を示す標準偏差を算出すると、それぞれの平均値は1.2、2.0、それぞれの標準偏差は0.4、1.0となる。これにより、光沢度が高い場合の読み取り輝度は、光沢度が低い場合に比べて、平均輝度、及び標準偏差が大きいことがわかる。
また、図4(b)は、光沢度が低い場合のパッチ(実線で表示)と、光沢度が高い場合のパッチ(破線で表示)の読み取り輝度と頻度(画素データの数)により描かれるヒストグラムをグラフにした模式図である。なお、画素データの数は、光沢度が低い場合も光沢度が高い場合も同じである。図4(b)において、縦軸は画素データの個数を示す頻度であり、横軸は画素データの読み取り輝度を示す。また、点線は、光沢度が低い場合のパッチ、及び光沢度が高い場合のパッチの平均輝度の位置を示し、両矢印は、光沢度が低い場合のパッチ、及び光沢度が高い場合のパッチの分散量(画素データの読み取り輝度のばらつき)を示す。図4(b)より、光沢度が低い場合は、平均輝度が低く、読み取り輝度のばらつき(グラフの横軸方向の幅)も小さい。一方、光沢度が高い場合には、平均輝度が高く、読み取り輝度のばらつき(グラフの横軸方向の幅)も大きいという特徴を有している。
光沢度が低い場合の一例を図8(a)を用いて説明する。「輝度「A」」は基準レベルの光沢度を有するパッチAを読み取ることにより得られた輝度値であり、「輝度「B」」は低レベルの光沢度を有するパッチBを読み取ることにより得られた輝度値である。パッチAとパッチBは同一のトナー量によって形成されている。このように得られた輝度値を、光沢度にかかわらず同一の基準輝度濃度特性(実線)を用いて変換した場合、「輝度「B」」に対応する「濃度「B」」は、「濃度「A」」より低くなる。つまり、画像形成装置によって形成されたトナー濃度が薄いと誤って判断されてしまう。なお、図8(a)については後述する。
以上説明したように、光沢度の違いによって画像テストパターンの読み取り輝度が高く読まれる場合には、画像形成装置はトナー濃度が薄い(低い)と誤って判断してしまう。その結果、画像形成時のトナーの濃度を濃く(高く)するように補正してしまう。一方で、画像テストパターンの読み取り輝度が低く読まれる場合には、画像形成装置はトナー濃度が濃い(高い)と誤って判断してしまい、画像形成時のトナー濃度を薄く(低く)するように補正してしまう。その結果、どちらの場合においても、濃度、階調性が適正に調整されないという課題がある。光沢度はトナーの凹凸状態の影響を受ける。つまり、トナー量が少ない低濃度部よりトナーがある程度の量使用されている高濃度の方が、光沢度に応じた輝度値の変化を受けやすい。よって、本実施例では、高濃度のパッチ1を用いて輝度値の補正を行う必要の有無を判断する。判断の詳細は後述する。
[画像形成装置の制御ブロック]
図5は、本実施例の画像形成装置の制御の流れを示す制御ブロック図である。図5では、画像形成装置を画像読み取り装置117(図中の点線枠部)、画像形成装置本体の制御部(本体制御部)、及びプリンタ部1005に分割し、画像信号(太い矢印で表示)の流れや制御信号(細い矢印で表示)の流れを模式的に示している。
図5の画像読み取り装置117において、光源119、140は原稿を照明するための光源であり、照明駆動回路300は、光源119、140を点灯、消灯する制御を行う。また、イメージセンサ126、128は、光源から照射された光が原稿に反射した原稿反射光(図3参照)を電気信号に変換し、AD変換器201は、イメージセンサ126、128から出力されたアナログの電気信号を8ビットのデジタル信号に変換する。画像処理回路202は、AD変換器201から出力されたデジタル信号(画像信号)のシェーディング補正などの画像処理を行う。
CPU301は、画像読み取り装置117の各種制御を行う。ROM303には、CPU301が実行するプログラムやデータが格納されている。また、RAM302には、入力データや、CPU301が実行するプログラムが一時的に保存する作業用データが格納される。第二の記憶手段である不揮発性のメモリのEEPROM304には、画像読み取り装置の基準の機体(標準機)からの機体差を補正するための補正データが格納されている。補正データには、オフセット回路1007が使用するオフセット補正データ及び調整モードにおいてCPU1000が使用する画像形成装置の「基準の機体(標準機)」の「平均輝度」及び「分散値」がある。
オフセット補正データは、画像読み取り装置117の輝度特性を画像形成装置の基準の機体(標準機)の輝度特性に近づける補正を行うための補正データである。オフセット補正データは、画像読み取り装置117の機体(量産機)毎に、工場出荷時に基準チャートの読取結果に基づき生成され、EEPROM304に格納される。一方、画像形成装置の基準の機体(標準機)の「平均輝度」及び「分散値」は、以下のデータである。即ち、画像形成装置の基準の機体(標準機)で出力された画像テストパターン(図2参照)のうち、最も濃度が濃いパッチ1を、画像読み取り装置117で読み取ったときの読み取り輝度データの「平均輝度」及び「分散値」である。
続いて、画像形成装置の本体制御部について説明する。オフセット回路1007は、EEPROM304に格納されている画像読み取り装置の機体差を補正するための補正データに基づいて、画像処理回路202から出力された画像読み取り輝度データに対して、オフセットをかけるための回路である。LOG変換回路1006は、オフセット手段であるオフセット回路1007から出力された画像信号を、トナー画像の濃度を示す原稿濃度信号に変換する。CPU1000は、プリンタ部1005の制御や、画像読み取り装置117のCPU301との通信を介して画像読み取りの制御指示を行い、画像形成装置全体の制御を行う。また、CPU1000は、後述するプリンタ部1005の出力濃度階調特性を補正するための補正テーブル1004(以下、γ−LUT1004という)を作成する。ROM1001(第一の記憶手段)には、CPU1000が実行する画像形成装置を制御するためのプログラムやデータが格納されている。特に、ROM1001に格納されているデータとしては、例えば「自動濃度階調補正」に用いる、特定の画像テストパターンを示す画像テストパターン1002や、前述した画像読み取り装置と画像形成装置の基準輝度濃度特性データ等がある。RAM1008は、取得した画像データ及び解析結果等を一時的に格納しておくためのメモリである。更に、RAM1008には、ROM1001に格納されているデータ、例えば基準輝度濃度特性データ等が読み出されて、一次展開(メモリ設定)される。
[調整モードの制御シーケンス]
次に、図を用いて、本実施例の画像形成装置のトナー濃度及び階調性を調整する調整モードの処理について説明する。
図6は、調整モードの制御シーケンスを示すフローチャートであり、ユーザが「自動濃度階調補正」の実行を指示すると起動され、画像形成装置の本体制御部のCPU1000により実行される。なお、前述した基準輝度濃度特性テーブルは、ROM1001から読み出され、RAM1008に格納されているものとする。
ステップ(以下、Sとする)1001では、CPU1000は、「自動濃度階調補正」処理の初期設定を行うため、画像読み取り装置117のCPU301に対して、画像読み取り装置117の機体差を補正するための補正データの送信を指示する。画像読み取り装置117のCPU301は、CPU1000からの指示を受信すると、EEPROM304から、画像読み取り装置の機体差を補正するための補正データを読み出す。そして、CPU301は、読み出した補正データをCPU1000に送信する。CPU1000は、受信した補正データに含まれるオフセット補正データをオフセット回路1007に設定するとともに、補正データに含まれる基準の機体(標準機)の「平均輝度」及び「分散値」をRAM1008に格納する。
オフセット回路1007は、画像読み取り装置117の画像処理回路202から出力された読み取り輝度データに対して、補正量であるオフセット補正データを一律に加算又は減算を行う。これにより、画像読み取り装置117の輝度特性を画像形成装置の「基準の機体(標準機)」の輝度特性に近づけることができる。
図7は、オフセット回路1007の動作を説明する模式図であり、オフセット回路1007における、画像読み取り装置117の画像処理回路202からの入力信号と、LOG変換回路1006への出力信号との関係を示している。図7において、実線は画像読み取り装置117の「基準の機体(標準機)」での読み取り輝度特性を示し、二点鎖線は、画像読み取り装置117の「量産機」での読み取り輝度特性を示している。そして、オフセット回路1007に、画像読み取り装置の標準機と量産機との機体差を補正するオフセット補正データ(図中の補正データ「輝度」)を設定することにより、オフセット回路1007において入力データの変換が行われる。即ち、図7に示すように、画像読み取り装置(量販機)の読み取り輝度データ(二点鎖線)が、基準となる画像読み取り装置(標準機)と同じ読み取り輝度特性(実線)になるように補正される。なお、オフセット回路1007は、全ての入力信号の範囲において、常に一律のオフセットがかかる回路であり、図7は、入力された読み取り輝度データに対して、オフセット補正データ(オフセット値)を一律に減算する例を示している。
S1002では、CPU1000は、S1003で画像読み取り装置117による読み取りを行う画像テストパターン(図2参照)を出力するため、ROM1001に格納されている画像テストパターン1002を読み出す。そして、CPU1000は、プリンタ部1005を制御して、読み出した画像テストパターン1002に基づき記録媒体にテストパターン画像を形成させる。
S1003では、CPU1000は、画像読み取り装置117に載置された、S1002で形成された画像テストパターン画像を、画像読み取り装置117に読み取らせる。なお、記録媒体上に形成された画像テストパターン画像は、定着部17による定着処理が行われた定着後のトナー画像であり、定着の影響によって光沢性が異なる可能性がある。CPU1000は、画像読み取り装置117から出力され、オフセット回路1007で補正された画像テストパターンの輝度データを取得し、RAM1008に格納する。そして、CPU1000は、RAM1008に格納された画像テストパターンのパッチ1〜10の画像領域に相当する複数の画素の輝度データより、「複数画素の平均輝度値」及び「分散値」を算出する。CPU1000は、算出した「複数画素の平均輝度値」及び「分散値」を、RAM1008に格納する。ここで、「複数画素の平均値」とは、画像テストパターン1002のパッチ1〜10の各パッチ内の所定領域における読み取り輝度値の平均値のことである。また、「分散値」は、最もトナー濃度の濃いパッチ1についてのみ演算を行い、RAM1008に格納される。
S1004では、テストパターンの特性値の比較を行う。具体的には、CPU1000は、S1001にてRAM1008に格納した「基準の機体(標準機)」の「平均輝度」(輝度(A))及び「分散値」(分散値(A))を読み出す。更に、CPU1000は、S1003においてRAM1008に格納したパッチ1についての「平均輝度」(輝度(B))及び「分散値」(分散値(B))を読み出す。そして、CPU1000は、読み出した「輝度(A)」と「輝度(B)」の輝度差、及び「分散値(A)」と「分散値(B)」の分散値差を以下の式を用いて算出する。
・「輝度(A)」と「輝度(B)」の輝度差
|「輝度(A)」−「輝度(B)」|=「輝度差(C)」
・「分散値(A)」と「分散値(B)」の分散値差
|「分散値(A)」−「分散値(B)」|=「分散値差(C)」
S1005では、入力信号の補正が必要か否かを判断する。具体的には、CPU1000は、S1004において算出した「輝度差(C)」及び「分散値差(C)」に基づいて、以下の処理を行う。
(1)「輝度差(C)」が所定値以下の場合
CPU1000は、「輝度差(C)」が所定値以内、即ち「輝度差(C)」≦α(第一の所定値)であれば、S1003において格納した画像テストパターンの輝度データの補正は必要ないと判断し、S1007に進む。即ち、「輝度差(C)」が所定値α以下の場合は、2つの読み取り輝度データについて差がないことを意味している。CPU1000は、工場出荷時に画像形成装置の基準の機体(標準機)で出力した画像テストパターンを読み取ったときと、現在の画像形成装置において調整モードで出力した画像テストパターン1002を読み取ったときの読み取り輝度に差がないと判断する。CPU1000は、基準輝度濃度特性(図8(a)の実線)に基づいて、読み取り輝度−トナー濃度変換を行い、濃度データを出力する。
ここで、判定閾値α、及び後述する判定閾値βは、設計段階において最適な閾値が決定されて、予めROM1001にデータとして格納されており、画像形成装置が電源オンされると、ROM1001から読み出され、RAM1008に展開(設定)される。
(2)「輝度差(C)」は所定値よりも大きいが、分散差(C)は所定値以下の場合
CPU1000は、「輝度差(C)」は所定値より大きい(「輝度差(C)」>α)が、「分散差(C)」が所定値以内(「分散差(C)」≦β)であれば、S1003において格納した画像テストパターンの輝度データの補正は必要ないと判断する。そして、CPU1000は、S1007の処理に進む。この場合は、CPU1000は、分散差(C)が判定閾値である所定値β(第二の所定値)以下のため、輝度差(C)が判定閾値αよりも大きいということは、次のように判断する。即ち、画像形成装置(量産機)において調整モードで出力された画像テストパターン1002のパッチ1の「濃度」が、画像形成装置の基準の機体(標準機)で出力した画像テストパターンを読み取ったときの濃度よりも濃い、又は薄いと判断する。CPU1000は、調整モードでの読み取り輝度と、基準輝度濃度特性(図8(a)の実線)に基づいて、読み取り輝度−トナー濃度変換を行い、濃度データを出力する。
(3)「輝度差(C)」も「分散差(C)」も共に、それぞれの所定値よりも大きい場合
CPU1000は、「輝度差(C)」は所定値より大きく(「輝度差(C)」>α)、「分散差(C)」も所定値より大きい(「分散差(C)」>β)場合は、S1003において格納した画像テストパターンの輝度データの補正が必要と判断する。そして、CPU1000は、S1006の処理に進む。前述したように、「輝度差(C)」が所定値αよりも大きくなっているのは、画像テストパターンのパッチ1の光沢度が変化したことに起因して、「分散差(C)」が所定値βよりも大きくなったためであると考えられる。
S1006では、CPU1000は、画像テストパターンの光沢度によって変化した輝度データを、所定の光沢度の輝度データに補正する。そして、補正後の輝度データに対して、基準輝度濃度特性(図8(a)の実線)に基づいて、読み取り輝度−トナー濃度変換を行い、濃度データを出力する。
図を参照して、S1006の処理について説明する。図8(a)は、読み取り輝度とトナー濃度を示す原稿濃度との関係を示すグラフであり、横軸は読み取り輝度を、縦軸は原稿濃度を示す。一方、図8(b)は、所望のトナー濃度の画像をプリンタ部1005が出力するために、プリンタ部1005に設定する濃度指令値と、トナー濃度を示す出力濃度との関係を示すグラフである。図8(b)の縦軸は出力濃度を、横軸は濃度指令値で指示されるレーザ出力値を示している。
図8(a)において、実線で示すグラフは基準輝度濃度特性を示す。輝度「B」はS1005において入力信号の補正が必要であると判断された場合のパッチ1の輝度値の一例を示す。つまり、画像テストパターンの光沢度の影響により輝度値が変化している場合の輝度濃度特性の一例である。輝度「A」は、輝度「B」に対応する基準の光沢度レベルである場合の輝度値である。本実施例の場合は、輝度「A」は、「基準の機体(標準機)」の「平均輝度」(輝度(A))を使用する。
CPU1000は、一点鎖線の輝度濃度特性を有するオフセット回路1007で補正された画像テストパターンの輝度データに対して、次のような処理を行う。CPU1000は、オフセット回路1007で補正された画像テストパターンの輝度データに対して、「輝度(A)」−「輝度(B)」を加算する。このような補正を行うことにより、光沢度の影響による輝度値の変化を低減させ、基準輝度濃度特性を用いて変換を行うことにより生じる変換誤差を低減させることができる。
CPU1000は、図8(b)において実線で示される画像形成装置の濃度階調特性に基づいて補正することができ、補正された原稿濃度をRAM1008に格納する。ここで、図8(b)の「濃度指令値」とは、所望の濃度をプリンタ部1005が出力するために、プリンタ部1005に指示する濃度制御値のことである。出力濃度は、LOG変換回路1006からの濃度データ及び画像テストパターンの輝度データを、基準輝度濃度特性を用いて変換することにより得ることができる濃度データである。
S1007では、CPU1000は、階調性補正用のγ−LUT(ルックアップテーブル)を作成する。S1005において補正が必要ないと判断された場合は、S1005において変換された濃度データを使用する。一方、S1005において補正が必要であると判断された場合は、S1006において変換された濃度データを使用する。本実施例では、図8(b)において二点鎖線で示される補正後の画像形成装置の濃度特性を目標としている。まず、CPU1000は、パッチ1からパッチ10までの濃度データから、図8(b)の画像形成装置の濃度階調特性を求める。CPU1000は、この求められた画像形成装置の濃度階調特性の逆関数を求めることにより濃度階調特性テーブル(γ−LUT)を求める。そして、γ−LUT1004を更新する。
輝度差、分散差が所定値以上の場合に、上述したS1006の処理により補正を行わないと、CPU1000は、表面光沢性の影響を考慮せずに補正を行ってしまうため、適切な濃度階調補正が行えない。なお、本実施例では、ROM1001に格納されたデータを一旦RAM1008に設定し、RAM1008に設定されたデータを読み出して処理を行っていたが、直接、ROM1001に格納されたデータを読み出し、処理してもよい。
以上説明したように、本実施例によれば、トナー画像の表面光沢性による読み取り輝度の誤差を補正し、適正な濃度、階調性の調整を行うことができる。画像形成装置のプリント出力の濃度、階調性の調整時に、機体差、使用状況差などによる画像テストパターンの光沢度のばらつきにより読み取り輝度がばらついても、画像形成装置のトナー出力濃度を適切に調整し、画像の品質を一定に保つことができる。
117 画像読み取り装置
304 EEPROM
1000 CPU
1001 ROM
1005 プリンタ部

Claims (3)

  1. 階調補正条件を用いて画像データに対して階調補正を行う階調補正手段と、
    前記階調補正された画像データに基づき、記録媒体にトナー画像を形成する画像形成部と、
    前記画像形成部が形成したテストパターンを画像読取装置が読み取ることにより得られたテストパターン読取データを取得し、前記階調補正条件を作成する作成手段と、
    を有し、
    前記作成手段は、
    同一のテストパターンにかかる複数の前記テストパターン読取データの平均値及びばらつきと、該テストパターンに対応する基準平均及び基準ばらつきに基づき、前記テストパターン読取データに対して補正を行うか否かを判定し、
    前記テストパターン読取データに対して補正を行うと判定された場合は、前記基準平均値に基づき前記複数のテストパターン読取データの平均値を補正し、補正された前記複数のテストパターン読取データの平均値に基づいて、階調テーブルを作成することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記テストパターンは、トナーの濃度毎及びトナーの色毎に形成された画像であり、
    前記基準平均及び基準ばらつきは、基準となる画像形成装置の画像形成部により記録媒体上に画像形成された前記テストパターンを、基準となる画像読取装置で読み取ることにより得られたテストパターン読取データのうちのトナー濃度が最も高い画像の、テストパターン読取データの輝度の平均値及び分散値であることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  3. 前記作成手段は、前記テストパターン読取データの輝度を補正する補正部を有し、
    前記補正部は、前記基準平均値と前記複数のテストパターン読取データの平均値との差、及び前記基準ばらつきと前記複数のテストパターン読取データのばらつきとの差が、それぞれの差に対応する所定値よりも大きい場合には、前記テストパターン読取データの平均値を補正することを特徴とする請求項又は請求項に記載の画像形成装置。
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